JP2815161B2 - 一体発泡型シート用弾性体の製造法 - Google Patents

一体発泡型シート用弾性体の製造法

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JP2815161B2 JP63282161A JP28216188A JP2815161B2 JP 2815161 B2 JP2815161 B2 JP 2815161B2 JP 63282161 A JP63282161 A JP 63282161A JP 28216188 A JP28216188 A JP 28216188A JP 2815161 B2 JP2815161 B2 JP 2815161B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両用シート等のシートクツション、シート
バツク等に採用されるシートカバー、シートパッドー体
の一体発泡型シート用弾性体の製造法に関する。
(従来技術) かかる一体発泡型シート用弾性体の製造法として、表
皮の裏面にスラブウレタンからなるカバーパツドを貼着
してなるシートカバーを発泡成形型の両型が形成するキ
ャビティ内にて一方の型面に沿ってセットするとともに
前記キャビティ内にウレタンフォーム原液を注入して前
記カバーパッドと一体的に発泡成形する製造法がある。
第8図および第9図にはかかる一体発泡型シート用弾
性体の製造法の従来例が示されており、かかる製造法に
おいては、シートカバー1の本体1aを下型2の型面2aに
沿って載置するとともに同シートカバー1の端末部1b等
を型面2aの外側の接合面2bにまで延在させ、この状態で
上型3を組付けて同上型3の型面3aをシートカバー1の
本体1aに対向させるとともに同上型3の接合面3bをシー
トカバー1の端末部1b上から下型2の接合面2bに接合し
てシートカバー1をセットする方法が採れれており、こ
れにより両型面2a、3a間にウレタンフォーム原液が注入
されてシートパッド4が発泡成形されるキャビティが形
成される。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記した従来の製造法においては両型2、
3の接合面2b、3b間でシートカバー1の端末部1b等を挾
持しているため、発泡成形時発生する発泡ガスが挾持さ
れたシートカバーを通して型外に流出しシートカバー1
を構成するカバーパッド1c内にウレタンフォーム原液が
侵入し易い。発泡成形時に同原液がカバーパッド1cに多
く侵入するとカバーパッド1cを硬化し、シートカバー1
延いては弾性体自体の軟い感触等風合いを大きく損うこ
とになる。これに対処する方法として、シートカバーの
カバーパッドとして通気性の低いカバーパツドを採用し
たり、ウレタンフォーム原液としてキュアリングの速い
原液を採用する方法があるが、これらの方法においては
ウレタンフォーム原液のカバーパッドへの侵入を抑制し
てこれに起因するカバーパッドの硬化を防止することは
できるが、採用するカバーパッド、ウレタンフォーム原
液に起因する風合いの低下は避けられず、またこれらの
原材料に起因するコストの上昇も避けられない。
従って、本発明の目的は上記した特殊な原材料を採用
することなく、得られる弾性体の風合いが良好な製造法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記した一体発泡型シート用弾性体の製造法
において、前記発泡成形型として前記両型のいずれか一
方の型の型面における同両型の接合面から離れた部位に
嵌合凹所を形成してなる発泡成形型を採用して、前記シ
ートカバーの端末部に設けた玉縁を前記一方の型の凹所
に嵌合した状態で、同シートカバーを前記キャビティ内
にセットすることを特徴とするものである。
(発明の作用・効果) かかる製造法においては、発泡成形型を構成する両型
の接合面間にはシートカバーの一部が介在していないこ
と、および、シートカバーの端末部の玉縁を嵌合させる
凹所が両型の接合面から離れた部位にあって接合面の境
界には位置していないことから、シートカバーをキャビ
ティ内にセットした状態では、両型の接合面間のシール
性に悪影響を及ぼすことは全くない。発泡成形時発生す
るガスがカバーパッドを通して型外に流出することがな
い。このため、発泡ガスの型外の流出に伴うウレタンフ
ォーム原液のカバーパッド内への侵入が防止され、カバ
ーパッドの同原液を侵入に起因する硬化が著しく低減す
る。この結果、シートカバーは所定の風合いを保持する
とともに、カバーパッドに一体発泡成形されたシートパ
ッドは予じめ設定された特性を保持するため、得られる
弾性体は極めて良好な風合いのものとなる。
(実施例) 以下、本発明の製造法を図面に基づいて説明するに、
第1図〜第4図には本発明の第1製造および同製造法に
て得られた弾性体が示され、また第5図〜第7図には本
発明の第2製造法および同製造法にて得られた弾性体が
示されている。
第1製造法において採用しているシートカバー10aは
第1図に示すように、表皮11の裏面にスラブウレタンフ
ォームからなるカバーパッド12を接着、溶着等により貼
着してなるもので、端末には吊布13および玉縁14が縫合
されている。かかるシートカバー10aは第2図に示すよ
うに、発泡成形型の下型21にセットされる。
下型21においては型面21aの端部に凹所21bが形成され
ており、型面21aに沿って載置したシートカバー10aはそ
の吊布13を表皮11と型面21a間に介在させた状態で玉縁1
4を凹所21bに嵌合させてセットされる。シートカバー10
aをセットした下型21に対しては上型22を第3図に示す
ように組付ける。これにより、上型22の型面22aは下型2
1の型面21aに対向し、これら両型面21a、22a間にはキャ
ビティが形成され、かつ両型21、22の接合面21c、22bが
互に密着して接合される。かかる状態においては、凹所
21bは両型21、22の接合面21c、22bから所定量離間して
その境界には位置しておらず、シートカバー10aの端末
部は接合面21c、22bとは何ら関わりもない。この状態
で、ウレタンフォーム原液をキャビティ内に注入して常
法により発泡成形すれば、カバーパッド12と一体成形さ
れたシートパッド10bを備えた弾性体が得られる。
本製造法にて得られる弾性体は第4図に示すシートバ
ック10であり、当該シートバック10はシートバックフレ
ーム31に組付けたSバネ等のバネ部材32上に載置され、
吊布13をフレーム31にホグリングを33を介して固定する
ことにより同フレーム31に組付けられている。
なお、同図における符号34はシートバックボードを示
す。
当該製造法によれば、両型21、22の接合面21c、22b間
にはシートカバー10aの一部が介在していないため、発
泡成形時発生する発泡ガスがシートカバー10aを通して
型外に流出するこがとない。このため、発泡ガスの両接
合面21c、22b間から型外への流出に伴うウレタンフォー
ム原液のカバーパッド12内への侵入が防止され、カバー
パッド12の同原液に起因する硬化が著しく低減する。こ
の結果、シートカバー10aは所定の風合いを保持すると
ともに、カバーパッド12の一体のシートパッド10bは予
じめ設定された特性を保持するため、シートバック10は
極めて良好な風合いのものとなる。
第5図〜第7図に示す第2製造法においては、シート
カバー10cとして吊布13を備えていない点を除き第1製
造法で採用したシートカバー10aと同様のシートカバー
を採用しており、下型23の型面23aに沿って載置しかつ
その玉縁14を凹所23bに嵌合させてセットされる。シー
トカバー10cをセットした下型23に対しては、上型24を
第6図に示すように組付けて型面24aを下型23の型面23a
に対向させるが、これら各型面23a、24aの接合面23a、2
4b間には補助型面23d、24cが形成されている。これによ
りシートカバー10cはその全てをキャビティ内に収容さ
れた状態でセットされ、発泡成形されたシートパッド10
dの端末部はシートカバー10cの端末から突出する。得ら
れるシートバック10Aは吊布を介することなくシートバ
ックフレーム31に組付けられる。当該製造法において
も、両型23、24の接合面23a、24a間にシートカバー10c
の一部が介在していないため、両接合面23c、24b間から
発泡ガスが型外へ流出することがなく、第1製造法と同
様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の第1製造法を説明するもの
で、第1図は使用するシートカバーの部分断面図、第2
図は同シートカバーの下型へのセット状態を示す部分断
面図、第3図は発泡成形完了時の成形型の部分断面図、
第4図は得られたシートバックのフレームへの組付状態
を示す部分断面図、第5図〜第7図は第2製造法を説明
するもので、第5図はシートカバーのセット状態を示す
第2図に対応する断面図、第6図は発泡成形完了時の第
3図に対応する断面図、第7図はシートバックの第4図
に対応する断面図、第8図および第9図は従来の製造法
を説明するもので、第8図はシートカバーのセット状態
を示す第2図に対応する断面図、第9図は発泡成形完了
時の第3図に対応する断面図である。 符号の説明 10a、10c……シートカバー、11……表皮、12……カバー
パッド、14……玉縁、10b、10d……シートパッド、21、
23……下型、22、24……上型、21a〜24a……型面、21
c、23c、22b、24b……接合面。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B68G 7/06 B29C 39/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表皮の裏面にスラブウレタンフォームから
    なるカバーパッドを貼着してなるシートカバーを発泡成
    形型の両型が形成するキャビティ内にて一方の型面に沿
    ってセットするとともに、前記キャビティ内にウレタン
    フォーム原液を注入して前記カバーパッドと一体のシー
    トパッドを発泡成形する一体発泡型シート用弾性体の製
    造法において、前記発泡成形型として前記両型のいずれ
    か一方の型の型面における同両型の接合面から離れた部
    位に嵌合凹所を形成してなる発泡成形型を採用して、前
    記シートカバーの端末部に設けた玉縁を前記一方の型の
    凹所に嵌合した状態で、同シートカバーを前記キャビテ
    ィ内にセットすることを特徴とする一体発泡型シート用
    弾性体の製造法。
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JP2575766B2 (ja) * 1987-12-29 1997-01-29 東京シート株式会社 クッションフォームの製造方法

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