JP3098798U - 遠赤外線放射食品保温器 - Google Patents
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Abstract
【課題】陶磁器製の器体とこれを加熱する遠赤外線放射電熱線との双方から遠赤外線を放射し、食品を効果的に保温するとともに、遠赤外線放射電熱線の周囲に発生する加熱空気を逃散させて、従来公知の遠赤外線放射厨房用器におけるような不利または問題を解消する。
【解決手段】陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した陶磁器製の電熱線支持板bを接着固定し、その接着固定は、電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行い、隣り合う接着剤筋dどうしの間に、上記電熱線支持板bの周面に通じることになる空隙10を形成し、遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aおよび電熱線支持板bとから遠赤外線を放射し、食品を保温する遠赤外線放射食品保温器。
【選択図】 図3
【解決手段】陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した陶磁器製の電熱線支持板bを接着固定し、その接着固定は、電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行い、隣り合う接着剤筋dどうしの間に、上記電熱線支持板bの周面に通じることになる空隙10を形成し、遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aおよび電熱線支持板bとから遠赤外線を放射し、食品を保温する遠赤外線放射食品保温器。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、遠赤外線放射食品保温器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開平1−155924号公報(特許文献1)に、器体を内容器と外容器とによる二重構造とし、その内,外容器の間に遠赤外線放射層とそれを加熱する遠赤外線放射面状電気発熱体とを配装した遠赤外線放射厨房用器が掲載されている。
【0003】
【特許文献1】
実開平1−155924号公報
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
この遠赤外線放射厨房用器は、さらに詳しくは、熱線透過性材製の内容器と耐熱性材製の外容器との間に、セラミック系材,金属酸化物系材,カーボン系材等の遠赤外線放射層と遠赤外線放射面状電気発熱体とを重合配装し、該面状電気発熱体に通電することにより、遠赤外線放射層と遠赤外線面状放射電気発熱体の双方が発する遠赤外線を内容器に入れた食品に放射吸収させ、その食品を、本来の香味を損なうことなく、蛋白質等の含有成分を活性化し、好味な状態に処理するものであり、しかも、その処理中の細菌類の発育抑制または滅菌,殺菌作用を促すものと認められる。
【0005】
しかし、この遠赤外線放射厨房用器は、上記から明らかなように、熱線透過性材製の内容器と耐熱性材製の外容器との間に空間(空処)を確保し、そこに遠赤外線放射層と遠赤外線放射面状電気発熱体を重合配装しなければならない不利がある。
【0006】
また、内容器に入れた食品に対しては、遠赤外線放射層と遠赤外線放射面状電気発熱体から放射される遠赤外線を内容器を通じて食品に吸収させるに過ぎないとともに、上記遠赤外線放射面状電気発熱体の通電発熱により、上記空間(空処)内空気が加熱膨張し、その膨張圧で内,外容器が膨出変形したり、それらの接合部分を剥離する等の問題を生じるおそれがある。
【0007】
本考案は、遠赤外線放射食品保温器に係わり、第1に、器体を陶磁器製とし、これを加熱することにより、器体自体から遠赤外線を放射させて食品に直接照射吸収させるようにし、第2に、その器体を加熱するのに遠赤外線放射電熱線を採用し、それを該器体の底板下面に当接支持する電熱線支持板を、該電熱線支持板と上記底板との間に発生する加熱空気を逃散させることができる状態にして上記底板に接着固定し、こうすることによって、従来公知の遠赤外線放射厨房用器の上記のような不利または問題を解消し、当該食品を、香味や外観を損なうことなく良好な食感を保持させた状態に保温できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0009】
請求項2記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0010】
請求項3記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行われ、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0011】
請求項4記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行われ、しかも、隣り合う接着剤筋dどうしの間に、上記電熱線支持板bの周面に通じることになる空隙10を形成し、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0012】
請求項5記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを、該電熱線支持板bの周面に環状の隙間12を形成して、接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行われ、しかも、隣り合う接着剤筋dどうしの間に、上記電熱線支持板bの周面の上記隙間12に通じることになる空隙10を形成し、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0013】
請求項6記載の本考案は、電熱線支持板bが、隙間12と空隙10を凹溝7……,7′により接続している請求項5記載の遠赤外線放射食品保温器である。
【0014】
請求項7記載の本考案は、電熱線支持板bが陶磁器製で、遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と器体aおよび電熱線支持板bから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにした請求項1,2,3,4,5または6記載の遠赤外線放射食品保温器である。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下には本考案を図示の実施形態について詳述する。
【0016】
aは平面円形にしてかつ陶磁器製の器体で、それは、円形をなす平坦な底板1と、その外周部から上方に向かって徐々に拡開傾斜する上側周壁2と、同外周部から下方に向かって徐々に拡開傾斜する下側周壁3とを、一体成形してなる。
【0017】
4は上記上側周壁2が底板1の上側に囲繞形成する食品載置部を指し、5は上記下側周壁3が底板1の下側に囲繞形成する電熱線収納部を指す。
【0018】
bは平面円形にしてかつ陶磁器製の電熱線支持板である。
6は、電熱線支持板bの上面ほぼ全域に、同心円状にしてかつ所要の間隔をおいて蛇行する配置形状に形成した断面半円状の電熱線用溝で、後記する遠赤外線放射電熱線を受入するのに必要な深さを有する。
【0019】
7……,7′は、上記電熱線支持板bの直交する2本の直径線上に設けた凹溝で、これらは深さを上記電熱線用溝6の深さと同じにし、かつ、凹溝7は幅広であり、凹溝7′は幅細に形成されているとともに、各外端を電熱線支持板bの周面に開口している。
しかも、これらの凹溝7……,7′によって、上記の同心円状にしてかつ蛇行する配置形状の電熱線用溝6は、ブロック6−1〜6−4に4分割された状態をなしている。
【0020】
8は、上記電熱線支持板bの外周であって、上記凹溝7′の外端が位置する部位に設けたコネクター嵌合部である。
【0021】
次に、cは遠赤外線放射電熱線で、例えばカーボンフィラメント集束体を用いた公知の発熱素子からなる。
この遠赤外線放射電熱線cは、上記配置形状の電熱線用溝6に凹溝7……,7′を横断する状態にして敷設され、その正負両端は、上記コネクター嵌合部8に嵌合するコネクター9に接続されている。
【0022】
dは、上記ブロック6−1〜6−4ごとに、すなわち凹溝7……,7′の部分を除き、電熱線用溝6内の遠赤外線放射電熱線cに沿って、その遠赤外線放射電熱線cを覆うとともに、電熱線用溝6の外縁から少しはみ出す所要の幅にして接着剤を塗布することにより形成した接着剤筋である。
この接着剤筋dは、全体として同心円状をなすこと明らかであり、かつ、互いに隣り合う内側の接着剤筋dと外側の接着剤筋dとの間に平面弧状の空隙10を形成する。
しかも、空隙10は、その両端部を上記凹溝7……,7′に連通させることにより、その凹溝7……,7′を介して電熱線支持板bの周面に通じている。
【0023】
このように、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設し、それを接着剤で固定するとともに、その接着剤筋dを形成し、かつ、それによって、電熱線支持板bの周面に通じる空隙10を形成した電熱線支持板bは、器体aの上記電熱線収納部5に収納され、上記のように全体として同心円状に配置された接着剤筋dにより、底板1の下面に接着固定されるものであり、しかも、該電熱線支持板bの周面と上記下側周壁3の内面との間に環状の隙間12を形成する。
【0024】
上記コネクター9を嵌合したコネクター嵌合部8は、下側周壁3の所要位置に形成してある取付け凹処11に嵌着固定する。
【0025】
これにより、器体aの底板1が遠赤外線放射電熱線cへの通電で加熱されると、該底板1からあるいは器体a全体から、さらに、同時に電熱線支持板bから、遠赤外線が放射されるとともに、遠赤外線放射電熱線c自体からも遠赤外線が放射され、それらの遠赤外線は、器体a内の食品、換言すると、底板1に載置状態にしてある食品に吸収され、それを保温状態に維持するものである。
【0026】
この場合、遠赤外線放射電熱線cが通電により加熱するのにともない、周囲の空気をも加熱するが、接着剤筋dどうしの間に形成されている空隙10が、上記凹溝7……,7′を介して電熱線支持板bの周面と下側周壁3の内面との間の隙間12に通じているので、上記加熱空気はこの隙間12から外部に逃散する。
【0027】
したがって、遠赤外線放射電熱線cの周囲の空気が加熱膨張し、その膨張圧により、電熱線支持板bと底板1との接着が不十分な状態になることも、それらが剥離するというようなこともなく、安全である。
【0028】
なお、上記した実施形態においては、器体を、平面円形でかつ上,下側周壁を備えたものについて述べたが、本考案は、このようなもに限定されるものではなく、例えば、平面形状を円形以外に、楕円形,四角形,その他の変形にすること、上,下側周壁の一方または双方を備えないフラットなものにすることにしてもよい。
【0029】
また、上記した実施形態においては、電熱線支持板を器体と同じく陶磁器製としたが、この電熱線支持板は、これからも遠赤外線を放射する必要がないのであれば、陶磁器以外の材質のものであってもよい。
【0030】
さらにまた、遠赤外線放射電熱線の配置形状は、器体の底板の下面全域をほぼ均等に加熱できる配置形状であれば、上記実施形態のものに限るものでなく、したがって、電熱線用溝の配置形状も、上記実施形態の場合のように同心円状にしてかつ蛇行する配置形状には限らない。
【0031】
【考案の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本考案によれば次の効果を奏する。
【0032】
陶磁器製の器体の底板の下面に、遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を接着固定してなり、その遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、該遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射して、食品を、香味や外観を損なうことなく良好な食感を保持させた状態に効果的に保温できる。
【0033】
特に、請求項4,5記載の場合のように、器体の底板への電熱線支持板の接着固定を、遠赤外線放射電熱線を覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋により行い、しかも、内側と外側において隣り合う接着剤筋どうしの間の空隙を、電熱線支持板の周面に通じるようにしたものにおいては、遠赤外線放射電熱線が通電により加熱するのにともない加熱された周囲の空気が、上記空隙を通じて外部に逃散する。
このため、遠赤外線放射電熱線の周囲の空気が加熱膨張し、その膨張圧により、電熱線支持板と底板との接着が不十分な状態になることも、それらが剥離するというようなこともなく、安全なものであり、従来公知の遠赤外線放射厨房用器の上記のような不利または問題を惹起することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係る遠赤外線放射食品保温器の斜視図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図1のII−II線断面図である。
【図4】電熱線支持板の斜視図である。
【図5】同上の平面図である。
【図6】遠赤外線放射電熱線の平面図である。
【図7】電熱線支持板に遠赤外線放射電熱線を嵌装支持させた状態の平面図である。
【図8】電熱線支持板に遠赤外線放射電熱線を嵌装支持させ、さらに、その遠赤外線放射電熱線に沿って接着剤を塗布した状態の平面図である。
【図9】図7のIII−III線断面図である。
【図10】図8のIV− IV線断面図である。
【符号の説明】
a 器体
b 電熱線支持板
c 遠赤外線放射電熱線
d 接着剤筋
1 底板
6 電熱線用溝
7,7 ′凹溝
10 空隙
12 隙間
【考案の属する技術分野】
本考案は、遠赤外線放射食品保温器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開平1−155924号公報(特許文献1)に、器体を内容器と外容器とによる二重構造とし、その内,外容器の間に遠赤外線放射層とそれを加熱する遠赤外線放射面状電気発熱体とを配装した遠赤外線放射厨房用器が掲載されている。
【0003】
【特許文献1】
実開平1−155924号公報
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
この遠赤外線放射厨房用器は、さらに詳しくは、熱線透過性材製の内容器と耐熱性材製の外容器との間に、セラミック系材,金属酸化物系材,カーボン系材等の遠赤外線放射層と遠赤外線放射面状電気発熱体とを重合配装し、該面状電気発熱体に通電することにより、遠赤外線放射層と遠赤外線面状放射電気発熱体の双方が発する遠赤外線を内容器に入れた食品に放射吸収させ、その食品を、本来の香味を損なうことなく、蛋白質等の含有成分を活性化し、好味な状態に処理するものであり、しかも、その処理中の細菌類の発育抑制または滅菌,殺菌作用を促すものと認められる。
【0005】
しかし、この遠赤外線放射厨房用器は、上記から明らかなように、熱線透過性材製の内容器と耐熱性材製の外容器との間に空間(空処)を確保し、そこに遠赤外線放射層と遠赤外線放射面状電気発熱体を重合配装しなければならない不利がある。
【0006】
また、内容器に入れた食品に対しては、遠赤外線放射層と遠赤外線放射面状電気発熱体から放射される遠赤外線を内容器を通じて食品に吸収させるに過ぎないとともに、上記遠赤外線放射面状電気発熱体の通電発熱により、上記空間(空処)内空気が加熱膨張し、その膨張圧で内,外容器が膨出変形したり、それらの接合部分を剥離する等の問題を生じるおそれがある。
【0007】
本考案は、遠赤外線放射食品保温器に係わり、第1に、器体を陶磁器製とし、これを加熱することにより、器体自体から遠赤外線を放射させて食品に直接照射吸収させるようにし、第2に、その器体を加熱するのに遠赤外線放射電熱線を採用し、それを該器体の底板下面に当接支持する電熱線支持板を、該電熱線支持板と上記底板との間に発生する加熱空気を逃散させることができる状態にして上記底板に接着固定し、こうすることによって、従来公知の遠赤外線放射厨房用器の上記のような不利または問題を解消し、当該食品を、香味や外観を損なうことなく良好な食感を保持させた状態に保温できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0009】
請求項2記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0010】
請求項3記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行われ、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0011】
請求項4記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行われ、しかも、隣り合う接着剤筋dどうしの間に、上記電熱線支持板bの周面に通じることになる空隙10を形成し、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0012】
請求項5記載の本考案遠赤外線放射食品保温器は、陶磁器製の器体aの底板1の下面に、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設した電熱線支持板bを、該電熱線支持板bの周面に環状の隙間12を形成して、接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝6に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線cを覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋dにより行われ、しかも、隣り合う接着剤筋dどうしの間に、上記電熱線支持板bの周面の上記隙間12に通じることになる空隙10を形成し、上記遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と上記器体aとから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたものである。
【0013】
請求項6記載の本考案は、電熱線支持板bが、隙間12と空隙10を凹溝7……,7′により接続している請求項5記載の遠赤外線放射食品保温器である。
【0014】
請求項7記載の本考案は、電熱線支持板bが陶磁器製で、遠赤外線放射電熱線cを通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線c自体と器体aおよび電熱線支持板bから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにした請求項1,2,3,4,5または6記載の遠赤外線放射食品保温器である。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下には本考案を図示の実施形態について詳述する。
【0016】
aは平面円形にしてかつ陶磁器製の器体で、それは、円形をなす平坦な底板1と、その外周部から上方に向かって徐々に拡開傾斜する上側周壁2と、同外周部から下方に向かって徐々に拡開傾斜する下側周壁3とを、一体成形してなる。
【0017】
4は上記上側周壁2が底板1の上側に囲繞形成する食品載置部を指し、5は上記下側周壁3が底板1の下側に囲繞形成する電熱線収納部を指す。
【0018】
bは平面円形にしてかつ陶磁器製の電熱線支持板である。
6は、電熱線支持板bの上面ほぼ全域に、同心円状にしてかつ所要の間隔をおいて蛇行する配置形状に形成した断面半円状の電熱線用溝で、後記する遠赤外線放射電熱線を受入するのに必要な深さを有する。
【0019】
7……,7′は、上記電熱線支持板bの直交する2本の直径線上に設けた凹溝で、これらは深さを上記電熱線用溝6の深さと同じにし、かつ、凹溝7は幅広であり、凹溝7′は幅細に形成されているとともに、各外端を電熱線支持板bの周面に開口している。
しかも、これらの凹溝7……,7′によって、上記の同心円状にしてかつ蛇行する配置形状の電熱線用溝6は、ブロック6−1〜6−4に4分割された状態をなしている。
【0020】
8は、上記電熱線支持板bの外周であって、上記凹溝7′の外端が位置する部位に設けたコネクター嵌合部である。
【0021】
次に、cは遠赤外線放射電熱線で、例えばカーボンフィラメント集束体を用いた公知の発熱素子からなる。
この遠赤外線放射電熱線cは、上記配置形状の電熱線用溝6に凹溝7……,7′を横断する状態にして敷設され、その正負両端は、上記コネクター嵌合部8に嵌合するコネクター9に接続されている。
【0022】
dは、上記ブロック6−1〜6−4ごとに、すなわち凹溝7……,7′の部分を除き、電熱線用溝6内の遠赤外線放射電熱線cに沿って、その遠赤外線放射電熱線cを覆うとともに、電熱線用溝6の外縁から少しはみ出す所要の幅にして接着剤を塗布することにより形成した接着剤筋である。
この接着剤筋dは、全体として同心円状をなすこと明らかであり、かつ、互いに隣り合う内側の接着剤筋dと外側の接着剤筋dとの間に平面弧状の空隙10を形成する。
しかも、空隙10は、その両端部を上記凹溝7……,7′に連通させることにより、その凹溝7……,7′を介して電熱線支持板bの周面に通じている。
【0023】
このように、電熱線用溝6に遠赤外線放射電熱線cを敷設し、それを接着剤で固定するとともに、その接着剤筋dを形成し、かつ、それによって、電熱線支持板bの周面に通じる空隙10を形成した電熱線支持板bは、器体aの上記電熱線収納部5に収納され、上記のように全体として同心円状に配置された接着剤筋dにより、底板1の下面に接着固定されるものであり、しかも、該電熱線支持板bの周面と上記下側周壁3の内面との間に環状の隙間12を形成する。
【0024】
上記コネクター9を嵌合したコネクター嵌合部8は、下側周壁3の所要位置に形成してある取付け凹処11に嵌着固定する。
【0025】
これにより、器体aの底板1が遠赤外線放射電熱線cへの通電で加熱されると、該底板1からあるいは器体a全体から、さらに、同時に電熱線支持板bから、遠赤外線が放射されるとともに、遠赤外線放射電熱線c自体からも遠赤外線が放射され、それらの遠赤外線は、器体a内の食品、換言すると、底板1に載置状態にしてある食品に吸収され、それを保温状態に維持するものである。
【0026】
この場合、遠赤外線放射電熱線cが通電により加熱するのにともない、周囲の空気をも加熱するが、接着剤筋dどうしの間に形成されている空隙10が、上記凹溝7……,7′を介して電熱線支持板bの周面と下側周壁3の内面との間の隙間12に通じているので、上記加熱空気はこの隙間12から外部に逃散する。
【0027】
したがって、遠赤外線放射電熱線cの周囲の空気が加熱膨張し、その膨張圧により、電熱線支持板bと底板1との接着が不十分な状態になることも、それらが剥離するというようなこともなく、安全である。
【0028】
なお、上記した実施形態においては、器体を、平面円形でかつ上,下側周壁を備えたものについて述べたが、本考案は、このようなもに限定されるものではなく、例えば、平面形状を円形以外に、楕円形,四角形,その他の変形にすること、上,下側周壁の一方または双方を備えないフラットなものにすることにしてもよい。
【0029】
また、上記した実施形態においては、電熱線支持板を器体と同じく陶磁器製としたが、この電熱線支持板は、これからも遠赤外線を放射する必要がないのであれば、陶磁器以外の材質のものであってもよい。
【0030】
さらにまた、遠赤外線放射電熱線の配置形状は、器体の底板の下面全域をほぼ均等に加熱できる配置形状であれば、上記実施形態のものに限るものでなく、したがって、電熱線用溝の配置形状も、上記実施形態の場合のように同心円状にしてかつ蛇行する配置形状には限らない。
【0031】
【考案の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本考案によれば次の効果を奏する。
【0032】
陶磁器製の器体の底板の下面に、遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を接着固定してなり、その遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、該遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射して、食品を、香味や外観を損なうことなく良好な食感を保持させた状態に効果的に保温できる。
【0033】
特に、請求項4,5記載の場合のように、器体の底板への電熱線支持板の接着固定を、遠赤外線放射電熱線を覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋により行い、しかも、内側と外側において隣り合う接着剤筋どうしの間の空隙を、電熱線支持板の周面に通じるようにしたものにおいては、遠赤外線放射電熱線が通電により加熱するのにともない加熱された周囲の空気が、上記空隙を通じて外部に逃散する。
このため、遠赤外線放射電熱線の周囲の空気が加熱膨張し、その膨張圧により、電熱線支持板と底板との接着が不十分な状態になることも、それらが剥離するというようなこともなく、安全なものであり、従来公知の遠赤外線放射厨房用器の上記のような不利または問題を惹起することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係る遠赤外線放射食品保温器の斜視図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図1のII−II線断面図である。
【図4】電熱線支持板の斜視図である。
【図5】同上の平面図である。
【図6】遠赤外線放射電熱線の平面図である。
【図7】電熱線支持板に遠赤外線放射電熱線を嵌装支持させた状態の平面図である。
【図8】電熱線支持板に遠赤外線放射電熱線を嵌装支持させ、さらに、その遠赤外線放射電熱線に沿って接着剤を塗布した状態の平面図である。
【図9】図7のIII−III線断面図である。
【図10】図8のIV− IV線断面図である。
【符号の説明】
a 器体
b 電熱線支持板
c 遠赤外線放射電熱線
d 接着剤筋
1 底板
6 電熱線用溝
7,7 ′凹溝
10 空隙
12 隙間
Claims (7)
- 陶磁器製の器体の底板の下面に、遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を接着固定してなり、上記遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたことを特徴とする遠赤外線放射食品保温器。
- 陶磁器製の器体の底板の下面に、電熱線用溝に遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を接着固定してなり、上記遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたことを特徴とする遠赤外線放射食品保温器。
- 陶磁器製の器体の底板の下面に、電熱線用溝に遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線を覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋により行われ、上記遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたことを特徴とする遠赤外線放射食品保温器。
- 陶磁器製の器体の底板の下面に、電熱線用溝に遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線を覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋により行われ、しかも、隣り合う接着剤筋どうしの間に、上記電熱線支持板の周面に通じることになる空隙を形成し、上記遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたことを特徴とする遠赤外線放射食品保温器。
- 陶磁器製の器体の底板の下面に、電熱線用溝に遠赤外線放射電熱線を敷設した電熱線支持板を、該電熱線支持板の周面に環状の隙間を形成して、接着固定してなり、その接着固定は、上記電熱線用溝に沿ってかつ遠赤外線放射電熱線を覆って接着剤を塗布して形成した接着剤筋により行われ、しかも、隣り合う接着剤筋どうしの間に、上記電熱線支持板の周面の上記隙間に通じることになる空隙を形成し、上記遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線自体と上記器体とから遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたことを特徴とする遠赤外線放射食品保温器。
- 電熱線支持板が、上記隙間と空隙を凹溝により接続していることを特徴とする請求項5記載の遠赤外線放射食品保温器。
- 電熱線支持板が陶磁器製で、遠赤外線放射電熱線を通電加熱することにより、その遠赤外線放射電熱線自体と器体および電熱線支持板から遠赤外線を放射し、食品を保温するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の遠赤外線放射食品保温器。
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JP2003003759U JP3098798U (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 遠赤外線放射食品保温器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003003759U JP3098798U (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 遠赤外線放射食品保温器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3098798U true JP3098798U (ja) | 2004-03-11 |
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ID=43252544
Family Applications (1)
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JP2003003759U Expired - Lifetime JP3098798U (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 遠赤外線放射食品保温器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3098798U (ja) |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003003759U patent/JP3098798U/ja not_active Expired - Lifetime
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