JP3073354U - 遠赤外線加熱調理具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック成形物を載置・保持可能に穴明き
部材にて成形された中容体の外周縁部に複数の脚部を設
け、主容体の開口内周縁部との間に放熱用隙間を形成し
て載設自在な構成とし、調理中の熱源停止等のトラブル
を解消できる遠赤外線加熱調理具の提供。 【解決手段】 調理物載置面を形成する蓋体１を有し、
これに把手１ａを設け、前記蓋体１と対を成し、中央に
開口部２ａを有し周縁に沿って注入水を保有できる環状
凹処部２ｂを形成する主容体２と、該主容体２の前記開
口部２ａに、加熱した時に遠赤外線を放射するセラミッ
ク成形物３と、該セラミック成形物３を載置・保持可能
に穴明き部材４ａで成形された中容体４とから成る加熱
調理具であって、前記中容体４の外周縁部４ｂに複数の
脚部４ｃを設け、前記主容体２の開口内周縁部２ｃとの
間に放熱用隙間ｇを形成して載設自在な構成としたこと
を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、肉、魚介類、野菜等の焼き物食材の調理の際に用いられる遠赤外 線加熱調理具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、被調理用の肉、魚介類、野菜等の焼き物食材を遠赤外線を用いて加熱調 理する際の加熱媒体となるセラミック成形物を載置・保持した底部に穴の明いた 、例えば、ネット状容器を形成する中容体を用いて下方に位置する熱源からの熱 により前記セラミックを加熱して遠赤外線を発生・放射させて調理するのが通例 である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら上述の従来例では、セラミック成形物を載置・保持した穴の明いた 中容体を、例えば、下部の熱源となるガスコンロ等の上に、主容体の中央開口部 に掛けた場合、前記中容体の外周縁部と前記主容体の中央開口内周縁部との間に 、僅かな隙間しか開かなかったり、または密着してしまって下部の熱源の放熱が 抑えられると、上方に熱気が流れにくくなり、前記中容体下方、且つ加熱器上方 の温度が異常に上昇して、過熱防止の為のセンサであるサーモスタット等が働き 、熱源を停止してしまい、調理中に不都合な状態が生ずるという課題がある。

【０００４】 この考案は、上述の事情に鑑みて成されたもので、セラミック成形物を載置・ 保持可能に穴明き部材で成形された中容体の外周縁部に複数の脚部を設け、主容 体の開口内周縁部との間に放熱用隙間を形成して載設自在な構成とし、調理中の 熱源停止等のトラブルを解消できる遠赤外線加熱調理具を提供することを目的と する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 この考案は、下記構成を備えることにより上記課題を解決できるものである。

【０００６】 （１）調理物載置面を形成する蓋体を有し、これに把手を設け、前記蓋体と対 を成し、中央に開口部を有し周縁に沿って注入水を保有できる環状凹処部を形成 する主容体と、該主容体の前記開口部に、加熱した時に遠赤外線を放射するセラ ミック成形物と、該セラミック成形物を載置・保持可能に穴明き部材で成形され た中容体とから成る加熱調理具であって、前記中容体の外周縁部に複数の脚部を 設け、前記主容体の開口内周縁部との間に放熱用隙間を形成して載設自在な構成 としたことを特徴とする遠赤外線加熱調理具。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下にこの考案の一実施の形態を説明する。

【０００８】 図１（ａ）は、この考案に係る遠赤外線加熱調理具の一実施の形態を示す平面 図、（ｂ）は、放熱用隙間の状態を示す縦断側面図、図２は、中容体の外周縁部 に放熱用の隙間の無い状態を示す縦断側面拡大図である。

【０００９】 以下図面を参照して説明する。

【００１０】 調理物載置面を有する蓋体１を形成し、これに把手１ａを設け、前記蓋体１と 対を成し、中央に開口部２ａを有し周縁に沿って注入水を保有できる環状凹処部 ２ｂを形成する主容体２と、該主容体２の開口部２ａに加熱した時に遠赤外線を 放射するセラミック成形物３と、該セラミック成形物３を載置・保持可能なエキ スパンドメタル、パンチングプレート（多孔板）、または金網等の穴明き部材４ ａで成形された中容体４とから成り、前記中容体４の外周縁部４ｂに複数の脚部 を設け、前記主容体２の開口内周縁部２ｃとの間に放熱用隙間ｇを形成して載設 自在な構成としてある。

【００１１】 他の符号について、５は、調理中に生ずる汁等の液状物排出用穴である。

【００１２】 上述の構成に基づいて作用を説明する。

【００１３】 調理前の準備として、まず主容体２の環状凹処部２ｂ内に、例えば、水を適量 注入し、セラミック成形物３をエキスパンドメタル、パンチングプレート（多孔 板）、または金網等の穴明き部材４ａで成形された中容体４内に載置・保持し、 前記中容体４の外周縁部に設けられた複数の脚部４ｃを係合して、主容体２の環 状凹処部２ｂの内周縁となる開口部２ａの開口内周縁部２ｃに載設し、次いで、 調理物載置面を有する蓋体１を、図１（ｂ）に示すように主容体２に係合載置し て、上記各要素を組み合わせて遠赤外線加熱調理具として機能する状態に纏め、 これを不図示のガスレンジや、電気加熱器等の加熱器具の上に載せ、点火して加 熱状態とすることにより、セラミック成形物３が加熱され、前記セラミック成形 物３から遠赤外線が放射される状態となる。

【００１４】 この調理を行う状態において、例えば、図２に示すように、セラミック成形物 を載置・保持した穴明き部材４ａで成形された中容体４を主容体２の環状凹処部 ２ｂの内周縁となる開口部２ａの開口内周縁部２ｃに、前記中容体４の外周縁部 ４ｂが直接接触する状態で載設した場合には、前記中容体４の外周縁部４ｂに放 熱用の隙間ｇを設けることができず、隙間無し（ｇ０）となり、サーモスタット 等のセンサを備えた加熱器では、主容体２及び中容体４と加熱器の間に熱が篭り 、過熱状態となって、熱源が停止し、調理遂行の妨げとなる場合が生ずる。

【００１５】 尚、本考案では、調理物載置面を有する蓋体の形状や、その他の機能面で制限 を加えるものではないことを付け加える。

【００１６】

【考案の効果】

この考案によれば、セラミック成形物を載置・保持可能に穴明き部材で成形さ れた中容体の外周縁部に複数の脚部を設け、主容体の開口内周縁部との間に放熱 用隙間を形成して載設自在な構成としたことにより、遠赤外線を放射するセラミ ック成形物を載置・保持した穴明き部材で成形された中容体の外周縁部に設けら れた脚部周辺の隙間（ギャップ：ｇ）から熱気等のガス体が流出する為、加熱器 の上方に熱気が篭って過熱時に作動するサーモスタット等のセンサによる調理中 の熱源停止等の不具合を解消できるという効果を呈する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ）は、この考案に係る遠赤外線加熱調理
具の一実施の形態を示す平面図、（ｂ）は、放熱用隙間
の状態を示す縦断側面図

【図２】 中容体の外周縁部に隙間の無い状態を示す縦
断側面拡大図

【符号の説明】

１ 蓋体 １ａ 把手 ２ 主容体 ２ａ 開口部 ２ｂ 環状凹処部 ２ｃ 開口部内周縁部 ３ セラミック成形物 ４ 中容体 ４ａ 穴明き部材 ４ｂ 外周縁部 ４ｃ 脚部 ５ 液状物排出用穴 ｇ 放熱用隙間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理物載置面を形成する蓋体を有し、こ
   れに把手を設け、前記蓋体と対を成し、中央に開口部を
   有し周縁に沿って注入水を保有できる環状凹処部を形成
   する主容体と、該主容体の前記開口部に、加熱した時に
   遠赤外線を放射するセラミック成形物と、該セラミック
   成形物を載置・保持可能に穴明き部材で成形された中容
   体とから成る加熱調理具であって、前記中容体の外周縁
   部に複数の脚部を設け、前記主容体の開口内周縁部との
   間に放熱用隙間を形成して載設自在な構成としたことを
   特徴とする遠赤外線加熱調理具。