JP3096633B2 - システムキッチンの施工構造 - Google Patents

システムキッチンの施工構造

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JP3096633B2 JP08074306A JP7430696A JP3096633B2 JP 3096633 B2 JP3096633 B2 JP 3096633B2 JP 08074306 A JP08074306 A JP 08074306A JP 7430696 A JP7430696 A JP 7430696A JP 3096633 B2 JP3096633 B2 JP 3096633B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、台所設備におけ
るシステムキッチンの施工構造に関し、特に、ウォール
キャビネットとベースキャビネットとの間に貼設される
壁パネルの施工に工夫を施すことにより、施工作業の簡
便化と共に外観性の向上を図るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のシステムキッチンの施工
構造においては、図4に示すように、室内床面F上に設
置されるベースキャビネット1と、このベースキャビネ
ット1上面に載置されたカウンタ2の上方の室内壁面下
地材Wに吊支状態で設置されるウォールキャビネット3
と、このウォールキャビネット3と前記ベースキャビネ
ット1との間の室内壁面下地材Wに接着剤や両面粘着テ
ープ等を介して貼設あるいはビス等によって固定される
壁パネル4とを備えてなる構成を有するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシステムキッチンにあっては、壁パネル4の
上下両端部4a,4bをベースキャビネット1及びウォ
ールキャビネット3の背面側にそれぞれ延出させて目隠
しするように施工することにより、外観性の向上を図っ
ているものであるが、この場合、壁パネル4の上端部4
aが延出されるウォールキャビネット3の背面側にスペ
ーサとなる桟S1,S2の介在が必要となり、これによ
って、コストアップになるばかりでなく、施工時に室内
壁面下地材Wへの墨出しによる多大な作業時間を要す
る。
【0004】しかも、壁パネル4の室内壁面下地材Wへ
の貼設にあたっても、室内壁面下地材Wへの墨出しが必
要で、このような墨出しに合わせて壁パネル4を貼設す
ることは非常に困難な作業となり、熟練を要する。
【0005】また従来、他の壁パネル4の施工構造とし
て、図5に示すように、壁パネル4の上下両端部4a,
4bをベースキャビネット1のカウンタ2及びウォール
キャビネット3間に突当てて、室内壁面下地材Wに接着
剤や両面粘着テープ等を介して貼設してなるものにあっ
ては、室内壁面下地材Wへの壁パネル4の取付けが接着
剤や両面粘着テープのみによる貼り付けになるために、
壁パネル4や室内壁面下地材Wが反っていたり、下地材
不良や圧着不良、接着不良あるいは施工技術の個人差に
より壁パネル4が剥がれ易い。
【0006】しかも、この場合には、壁パネル4をベー
スキャビネット1のカウンタ2及びウォールキャビネッ
ト3間の寸法に合わせて高さ方向及び幅方向の四面に高
精度の切断加工が必要で、熟練を要するばかりでなく、
壁パネル4の端面を隠すために、ベースキャビネット1
のカウンタ2及びウォールキャビネット3の双方の突当
て部にコーキングaを施さねばならない。
【0007】また、このような壁パネル4の取付けにビ
スを使用すると、ビスが露出して見苦しく、ビスを隠す
ためのカバーなどの工夫が必要で、外観上に好ましくな
い。
【0008】さらに従来、他の壁パネル4の施工構造と
して、図6に示すように、壁パネル4の上下両端部4
a,4bを含む周端縁に見切り部材E1,E2を設けて
ベースキャビネット1のカウンタ2及びウォールキャビ
ネット3間に貼設してなるものにあっては、多数の見切
り部材E1,E2が露出するために外観上に見苦しく、
しかも、壁パネル4の端部に合わせて高精度に切削加工
が施された数種類の見切り部材が必要で、また、壁パネ
ル4にも高さ方向及び幅方向の四面に高精度の切断加工
を施さねばならないばかりでなく、壁パネル4下部を見
切りする見切り部材E2内に、壁パネル4を伝って落下
する水が浸入し易い。
【0009】この発明の目的は、施工作業の簡便化と共
に外観性の向上を図ることができるようにしたシステム
キッチンの施工構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、室内床面上に設置されるベースキ
ャビネットと、このベースキャビネット上面のカウンタ
上方の室内壁面下地材に吊支状態で設置されるウォール
キャビネットと、このウォールキャビネットと前記ベー
スキャビネットとの間の前記室内壁面下地材に貼設され
る壁パネルとを備えたシステムキッチンの施工構造にお
いて、前記壁パネルの上端部を前記室内壁面下地材
固定されて該室内壁面下地材の前記ウォールキャビネッ
ト下面部に沿って水平方向に配設されたパネル保持レー
ルに、嵌合状態で突き当て保持させるとともに、壁パネ
ルの下端部を、前記ベースキャビネットの背面側に延出
させて前記室内壁面下地材に固定し、カウンタ背面を前
記壁パネルに突き当てるようにして配置してなる構成と
したもので、この場合、前記壁パネルの外側端部は、前
記ウォールキャビネットとベースキャビネット間の外側
に床面から天井面に掛けて配設される見切り部材にて隠
蔽するようになっている。
【0011】また、ウォールキャビネット下面部にパネ
ル保持レールに沿うハンガーレール支持部材を壁パネル
を介して室内壁面下地材に固定し、このハンガーレール
支持部材に調理器具等のフック部が掛止可能なハンガー
レール本体を密接状態で組付け係合させるとともに、こ
のハンガーレール本体を前記ウォールキャビネットの下
面部に固定してなる構成を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1から図3に示す図面を参照しながら詳細に説明する
と、なお、この発明の実施の形態において、図4から図
6に示す従来の形態のものと構成が重複する部分は同一
符号を用いて説明する。
【0013】図1はこの発明に係る台所設備におけるシ
ステムキッチンの全体構成を示すもので、図中1は室内
床面F上に複数隣接設置されたベースキャビネットであ
る。
【0014】このベースキャビネット1の上面には、カ
ウンタ2が載置され、このカウンタ2の上方には、ウォ
ールキャビネット3が室内壁面下地材Wに吊支状態で左
右方向に複数個隣接させて設置されている。
【0015】また、これらベースキャビネット1とウォ
ールキャビネット3との間の前記室内壁面下地材Wに
は、図2に示すように、壁パネル4が接着剤や両面粘着
テープ等5を介して貼設されている。
【0016】そして、この壁パネル4を施工するにあた
っては、まず、前記ウォールキャビネット3の下面部3
aに沿ってパネル保持レール6を水平方向に配設し、こ
のパネル保持レール6を皿ビス7にて前記室内壁面下地
材Wに固定する。
【0017】次いで、前記パネル保持レール6に前記壁
パネル4の上端部4aを嵌合状態で突当て保持させ、こ
の壁パネル4を接着剤や両面粘着テープ等5を介して前
記室内壁面下地材Wに貼設するとともに、その下端部4
bを前記ベースキャビネット1の背面側に延出させ、図
示するように高くともカウンタ2の奥立ち上がり部の背
面と対応する位置で皿ビス8にて前記室内壁面下地材W
に固定し、前記カウンタ2の奥立ち上がり部背面を壁パ
ネル4に突き当てるようにして配置してなるもので、前
記壁パネル4の外側端部4cは、図1に示すように、前
記ベースキャビネット1とウォールキャビネット3と間
の外側に床面Fから天井面Hに掛けて配設される見切り
部材9にて見切りしてなるものである。
【0018】すなわち、この発明は、上記した壁パネル
4の施工構造とすることにより、壁パネル4の上端部4
aがウォールキャビネット3の下面部3aに沿って水平
方向に配設されたパネル保持レール6に上方に向けて突
き当てられた状態となって室内壁面下地材Wに固定さ
れ、そのベースキャビネット1の背面側に延出する下端
部4bが皿ビス8にて室内壁面下地材Wに固定され、カ
ウンタ2の背面が突き当てられるようになっているため
に、壁パネル4自体や室内壁面下地材Wに反りがあって
も、容易に矯正して貼設することが可能になるととも
に、従前のようなウォールキャビネット3の下面部3a
と壁パネル4の上端部4aとの間のコーキングaが不要
になり、施工作業の簡便化が図れる。
【0019】しかも、壁パネル4を室内壁面下地材Wに
貼設する接着剤や両面粘着テープ等5には剪断力が作用
しないために、剪断力による壁パネル4の剥がれが防止
されるとともに、たとえ壁パネル4を室内壁面下地材W
に貼設する接着剤や両面粘着テープ等5が剥がれても、
落下することはない。
【0020】また、壁パネル4の下端部4bは、ベース
キャビネット1の背面側に延出させて皿ビス8にて室内
壁面下地材Wに固定してなるために、ビス8がベースキ
ャビネット1に隠されて露出せず、外観性の向上が図れ
る。
【0021】さらに、壁パネル4の切断加工が幅(間
口)方向のみで良く、その切断端面である外側端部4c
がベースキャビネット1とウォールキャビネット3と間
の外側に床面Fから天井面Hに掛けて配設される見切り
部材9にて見切りされているとともに、この見切り部材
9の切断部が僅かに露出するのみであるために、外観性
の向上が図れる。
【0022】また、図3は前記ウォールキャビネット3
の下面部3aに調理器具等のフック部100が掛止可能
なハンガーレール本体10を前記パネル保持レール6に
沿って取付けてなる形態を示すもので、このハンガーレ
ール本体10は、係合溝11aが背面上部に形成された
垂直片部11と、この垂直片部11の上端に張出し形成
された取付片部12と、前記垂直片部11の下端に上向
きに突出形成した掛止片部13と、この掛止片部13と
協同して調理器具等のフック部100を挾持する挾持片
部14とで構成されている。
【0023】そして、前記ハンガーレール本体10の取
付けにあたっては、ハンガーレール支持部材15を介し
て取り付けられ、このハンガーレール支持部材15に
は、前記ハンガーレール本体10の背面上部に形成され
た係合溝11aに係合する突起16が設けられている。
【0024】すなわち、前記ハンガーレール支持部材1
5は、前記パネル保持レール6に沿って室内壁面下地材
Wに皿ビス17にて固定され、このハンガーレール支持
部材15に前記ハンガーレール本体10を密接状態で組
付け係合させるとともに、このハンガーレール本体10
の取付片部12を前記ウォールキャビネット3の下面部
3aに皿ビス18にて固定してなるもので、このハンガ
ーレール本体10の取付けによって、前記壁パネル4の
上端部4aを保持するパネル保持レール6を目隠するこ
とにより、外観性を一層高めるような化粧効果を図って
いるものである。
【0025】また、前記ハンガーレール本体10は、上
記したような取付構造にすることによって、掛止片部1
3に加わる調理器具等の荷重をハンガーレール支持部材
15の突起16にて支持し、掛止片部13の荷重に対す
る変形を防止している。
【0026】
【発明の効果】以上の説明したように、この発明は、室
内床面上に設置されるベースキャビネットと、このベー
スキャビネット上面のカウンタ上方の室内壁面下地材に
吊支状態で設置されるウォールキャビネットと、このウ
ォールキャビネットと前記ベースキャビネットとの間の
前記室内壁面下地材に貼設される壁パネルとを備え、前
記壁パネルの上端部を前記室内壁面下地材に固定され
て該室内壁面下地材の前記ウォールキャビネット下面部
に沿って水平方向に配設されたパネル保持レールに、嵌
合状態で突き当て保持させるとともに、壁パネルの下端
部を前記ベースキャビネットの背面側に延出させて前
記室内壁面下地材に固定し、カウンタ背面を前記壁パネ
ルに突き当てるようにして配置してなることから、従前
のようなウォールキャビネットの下面部と壁パネルの上
端部との間のコーキングが不要になり、また、壁パネル
の切断加工が幅(間口)方向のみで良く、壁パネル4自
体や室内壁面下地材に反りがあっても、容易に矯正して
貼設することができるために、施工作業の簡便化を図る
ことができる。
【0027】しかも、壁パネルを室内壁面下地材に貼設
する接着剤や両面粘着テープ等には剪断力が作用しない
ために、壁パネルの剥がれを防止することができるとと
もに、たとえ壁パネルが剥がれても落下することはな
い。
【0028】また、壁パネルの下端部は、ベースキャビ
ネットの背面側に延出させて前記室内壁面下地材に固定
、カウンタ背面を前記壁パネルに突き当てるようにし
て配置してなるために、壁パネルの下端部を固定するビ
スがベースキャビネットに隠されて露出せず、外観性の
向上を図ることができる。
【0029】さらに、請求項2において、壁パネルの外
側端部をウォールキャビネットとベースキャビネット間
の外側に床面から天井面に掛けて配設される見切り部材
にて隠蔽するようになっているために、見切り部材の切
断部が僅かに露出するのみであり、外観性の向上が図れ
る。
【0030】さらにまた、請求項3において、ウォール
キャビネット下面部にパネル保持レールに沿うハンガー
レール支持部材を壁パネルを介して室内壁面下地材に固
定し、このハンガーレール支持部材に調理器具等のフッ
ク部が掛止可能なハンガーレール本体を密接状態で組付
け係合させるとともに、このハンガーレール本体を前記
ウォールキャビネットの下面部に固定したなるために、
ハンガーレールの耐荷重性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るシステムキッチンの全体構成
を示す概略的説明図。
【図2】 図1のA−A線における要部を拡大して示す
縦断側面図。
【図3】 同じくハンガーレールの取付状態を示す要部
拡大断面図。
【図4】 従来のシステムキッチンにおける壁パネルの
施工状態を示す要部縦断側面図。
【図5】 同じく従来のシステムキッチンにおける壁パ
ネルの他の施工状態を示す要部縦断側面図。
【図6】 同じく従来のシステムキッチンにおける壁パ
ネルの他の施工状態を示す要部縦断側面図。
【符号の説明】
1・・・ベースキャビネット、2・・・カウンタ、3・
・・ウォールキャビネット、3a・・・下面部、4・・
・壁パネル、4a・・・上端部、4b・・・下端部、4
c・・・外側端部、5・・・接着剤(または両面粘着テ
ープ)、6・・・パネル保持レール、7・・・皿ビス、
8・・・皿ビス、9・・・見切り部材、10・・・ハン
ガーレール本体、15・・・ハンガーレール支持部材、
a・・・コーキング、F・・・室内床面、W・・・室内
壁面下地材。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内床面上に設置されるベースキャビネ
    ットと、このベースキャビネット上面のカウンタ上方の
    室内壁面下地材に吊支状態で設置されるウォールキャビ
    ネットと、このウォールキャビネットと前記ベースキャ
    ビネットとの間の前記室内壁面下地材に貼設される壁パ
    ネルとを備えたシステムキッチンの施工構造において、 前記壁パネルの上端部を前記室内壁面下地材に固定さ
    れて該室内壁面下地材の前記ウォールキャビネット下面
    部に沿って水平方向に配設されたパネル保持レールに
    嵌合状態で突き当て保持させるとともに、壁パネルの下
    端部を、前記ベースキャビネットの背面側に延出させて
    前記室内壁面下地材に固定し、カウンタ背面を前記壁パ
    ネルに突き当てるようにして配置したことを特徴とする
    システムキッチンの施工構造。
  2. 【請求項2】 壁パネルの外側端部をウォールキャビネ
    ットとベースキャビネット間の外側に床面から天井面に
    掛けて配設される見切り部材にて隠蔽したことを特徴と
    する請求項1に記載のシステムキッチンの施工構造。
  3. 【請求項3】 ウォールキャビネット下面部にパネル保
    持レールに沿うハンガーレール支持部材を壁パネルを介
    して室内壁面下地材に固定し、このハンガーレール支持
    部材に調理器具等のフック部が掛止可能なハンガーレー
    ル本体を密接状態で組付け係合させるとともに、このハ
    ンガーレール本体を前記ウォールキャビネットの下面部
    に固定したことを特徴とする請求項1に記載のシステム
    キッチンの施工構造。
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