JP3094891B2 - コネクタ検査装置 - Google Patents

コネクタ検査装置

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JP3094891B2
JP3094891B2 JP08029757A JP2975796A JP3094891B2 JP 3094891 B2 JP3094891 B2 JP 3094891B2 JP 08029757 A JP08029757 A JP 08029757A JP 2975796 A JP2975796 A JP 2975796A JP 3094891 B2 JP3094891 B2 JP 3094891B2
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    • G01R31/50Testing of electric apparatus, lines, cables or components for short-circuits, continuity, leakage current or incorrect line connections
    • G01R31/66Testing of connections, e.g. of plugs or non-disconnectable joints
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタに対して
その端子金具の挿入状態を検査するためのコネクタ検査
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コネクタに対するコネクタ検査装置とし
て、図6に示すものがある。コネクタ1は、複数の端子
金具収容室2が形成されていると共に各端子金具収容室
2毎に撓み空間3と弾性抜止片4とを設け、端子金具収
容室2内の端子金具Tが半挿入の状態(図の下段側に示
す)では弾性抜止片4が端子金具Tの底面に当接して撓
み空間3内に弾性変位し、端子金具Tが正規嵌合(図の
上段側に示す)されると弾性抜止片4が撓み空間3から
退避する上方向へ弾性復帰して端子金具Tに対して抜止
め状態に係合する構成となっている。
【0003】検査装置6は、ホルダ7内に、チェックピ
ン8Aとプローブ8Bを一体化した複数の検出ブロック
8を各別に移動可能に収容すると共に、各プローブ8B
を導通検査回路(図示せず)に接続した構成になり、検
査はコネクタ1をホルダ7に嵌合することによって行わ
れる。端子金具Tが正規挿入されている場合には、弾性
抜止片4が撓み空間3から退避していてチェックピン8
Aが撓み空間3の奥まで進入することができるから、プ
ローブ8Bが端子金具Tと接触する。端子金具Tが半挿
入状態である場合には、撓み空間3内に変位している弾
性抜止片4にチェックピン8Aが突き当たって検出ブロ
ック8がホルダ7に対して相対的に後退するから、プロ
ーブ8Bが端子金具Tに接触しない。このようにプロー
ブ8Bの端子金具Tに対する接触の有無に基づいて端子
金具Tの挿入状態が検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の検査装置6
は、各検出ブロック8がホルダ7に対して別々に移動す
るようになっているために、次のような問題点がある。
すなわち、従来のものは各検出ブロック8が個別に移動
するための構造がそれぞれ必要となる。特に、戻しのた
めのばねが個別に必要となるため、構造の複雑化は避け
られないところである。そのために、組み込み作業、メ
ンテナンス作業の煩雑化さらにはコスト高といった問題
点を生じさせる結果となる。また、この構造の複雑さ故
に、検出ブロック8の配置に際しての自由度が低くなる
ことは避けられず、端子金具の配置や数が異なる別のコ
ネクタに適用することが難しく、汎用性が低かった。
【0005】本願発明は上記事情に鑑みて創案されたも
のであって、構造の簡素化を図ると共に汎用性をもたせ
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、端子
金具を収容可能な端子金具収容室と、弾性撓みしつつ前
記端子金具に対して係脱される弾性抜止片と、この弾性
抜止片の弾性撓みを許容するための撓み空間とを有する
コネクタハウジングを備え、端子金具収容室における端
子金具が半挿入の状態では弾性抜止片が撓み空間内に弾
性変位すると共に、端子金具が正規挿入されると弾性抜
止片が撓み空間から退避する方向へ弾性復帰して端子金
具に係合するようにしたコネクタに対し、端子金具の挿
入状態を検査するためのコネクタ検査装置であって、端
子金具収容室内に進入して端子金具と導通接触可能なプ
ローブと撓み空間内に進入可能なチェックピンとを一体
に組み付けた検知ユニットと、複数の検知ユニットを一
体的に保持可能であり且つ各検知ユニット毎の個別の脱
外を可能としたホルダとを備えて構成されるところに特
徴を有する。
【0007】かかる構成の発明においては、コネクタに
対する検査はコネクタとホルダとを相対的に接近させる
ことによって行う。端子金具が正規挿入されている場合
には、撓み空間内へのチェックピンの進入が許容される
ため、このチェックピンと一体のプローブが端子金具収
容室内に進入して端子金具と電気的導通可能に接触し、
この端子金具とプローブとの接触により端子金具が正規
挿入されていることが検出される。半挿入状態の端子金
具が存在する場合には、その撓み空間内に変位している
弾性抜止片にチェックピンが突き当たってその進入が規
制され、プローブ及びホルダの接近移動が規制される。
このため、プローブは端子金具と接触することができ
ず、これによって端子金具が半挿入状態であることが検
出される。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ホルダに円形断面の複数の取付孔を形成し、この取
付孔にプローブを嵌入することによって複数の検知ユニ
ットの相互の位置決めを行う構成としたところに特徴を
有する。
【0009】かかる構成の発明においては、一般に円形
断面の孔を設ける場合には切削加工によって孔を形成す
る方法でも孔を高い精度で位置決めすることが可能であ
ることから、ホルダ及び取付孔を金型を用いて成形しな
くても、ピッチ精度の高い取付孔を設けて検知ユニット
を高い位置決め精度で配することが可能である。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、コネクタを保持可能なコネクタ保持部
材と、チェックピンの撓み空間に対する進退方向への移
動可能にホルダを支持するホルダ支持部材と、チェック
ピンが撓み空間内へ進入する方向へホルダを付勢する付
勢部材と、コネクタ保持部材とホルダ支持部材とを相対
的に接離させる移動機構とを備えて構成されるところに
特徴を有する。
【0011】かかる構成の発明においては、検査の際に
は移動機構によってコネクタ保持部材とホルダ支持部材
を所定距離まで接近させる。端子金具が正規挿入されて
いる場合には、ホルダがホルダ支持部材に対して変位す
ることなく、チェックピンとプローブが夫々撓み空間と
端子金具収容室に進入する。端子金具が半挿入の場合に
は、チェックピンが弾性抜止片に突き当たった後、付勢
部材に抗してホルダ及び検知ユニットがホルダ支持部材
に対して相対的に後退する。
【0012】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、ホルダ支持部材に形成した円形断面の受け孔にガイ
ドピンを嵌入すると共に、ホルダに形成した円形断面の
貫通孔にガイドピンを貫通させることにより、ホルダが
ホルダ支持部材に対して移動可能に案内される構成とし
たところに特徴を有する。
【0013】かかる構成の発明においては、一般に円形
断面の孔を設ける場合には切削加工によって孔を形成す
る方法でも孔を高い精度で位置決めすることが可能であ
ることから、ホルダ及びホルダ支持部材を金型を用いて
成形しなくても、ピッチ精度の高い受け孔及び貫通孔を
設けてホルダとホルダ支持部材を高い精度で位置決めす
ることが可能である。
【0014】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、チェックピン
とプローブをユニット化してホルダに一体に取りつける
ようにしたから、チェックピンとプローブをホルダに対
して個別に移動可能としたものに比べて構造を簡素化す
ることができる。また、検知ユニットはホルダに対して
個別に脱外可能となっているから、端子金具の配列が異
なる種々のコネクタに対して適用可能となり、汎用性を
もたせることができる。
【0015】請求項2の発明によれば、ホルダの製造に
際して金型が不要だから、製造コストを低く抑えること
ができる。
【0016】請求項3の発明によれば、コネクタ保持部
材とホルダ支持部材を所定距離まで接近させるための移
動機構を設けたから、検査の際におけるコネクタとホル
ダ支持部材の位置関係が一定となり、確実な検査を行う
ことができる。しかも、半挿入状態のときにはホルダが
ホルダ支持部材に対して後退するようになっているか
ら、チェックピンが弾性抜止片に対して過大な力で突き
当たることが防止される。
【0017】請求項4の発明によれば、ホルダとホルダ
支持部材の製造に際して金型が不要だから、製造コスト
を低く抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1乃至図5を参照して説明する。まず、コネク
タ10について説明する。コネクタ10は、端子金具1
3を収容可能な複数の端子金具収容室12を有するコネ
クタハウジング11を備え、このコネクタハウジング1
1には、各端子金具収容室12毎に弾性撓みしつつ端子
金具13に対して係脱される弾性抜止片14と、各弾性
抜止片14の弾性撓みを許容するための撓み空間15と
が形成されている。端子金具収容室12には背面側から
端子金具13が挿入されるようになっている。端子金具
13が正規挿入位置に達しない半挿入の状態では、弾性
抜止片14が端子金具13の外面に係合することによっ
て撓み空間15内に弾性変位させられる。端子金具13
が正規挿入されると弾性抜止片14が撓み空間15から
退避する方向へ弾性復帰して端子金具13に係合し、こ
の弾性抜止片14との係合によって端子金具13が抜け
規制状態に保持される。
【0019】かかるコネクタ10において端子金具収容
室12と撓み空間15はいずれもコネクタハウジング1
1の正面に開口している。端子金具収容室12の開口に
は後述する検査用のプローブ55が挿入されるようにな
っており、撓み空間15の開口には後述する検査用のチ
ェックピン53が挿入されるようになっている。
【0020】本実施形態のコネクタ検査装置20は、基
台21に、コネクタ10を保持するためのコネクタ保持
部材22と、後述するホルダ40を支持するためのホル
ダ支持部材23と、このホルダ支持部材23をコネクタ
保持部材22に対して接離方向に移動させるための移動
機構24とを備えて構成されている。
【0021】基台21の上面には前後方向のガイド溝2
5が形成され、このガイド溝25の前端寄りの位置に
は、コネクタ保持部材22がその下端部を嵌合させるこ
とにより所定位置に位置決めされて図示しないボルト等
によって固定されている。コネクタ保持部材22はその
上面に開放されたコネクタ収容室26を有し、このコネ
クタ収容室26内に上から落とし込むことによってコネ
クタ10が所定の姿勢で位置決めされて保持されるよう
になっている。コネクタ保持部材22の背面(ホルダ支
持部材23とは反対側の面)は、コネクタ10の背面か
ら延出させた電線Wをコネクタ保持部材22の外部へ逃
がすために開放されている。一方、コネクタ保持部材2
2の正面(ホルダ支持部材23と対向する面)は、コネ
クタ10の正面端部を外部へ突出させてホルダ40と対
向させるために開放されている。
【0022】ガイド溝25の後端寄りの位置には、ホル
ダ支持部材23がその下端部を嵌合させることによって
コネクタ保持部材22に対する接離方向(前後方向)へ
の移動可能に、且つ、バネ部材(図示せず)によってコ
ネクタ保持部材22から離間する方向へ付勢されて取り
付けられている。さらに、基台21の後端には、バネ部
材及びガイド溝25と共に本発明の構成要件である移動
機構24を構成するレバー27が設けられている。この
レバー27をストッパ(図示せず)によって規制される
まで正方向へ回動操作すると、ホルダ支持部材23がバ
ネ部材の付勢に抗して押動されてコネクタ保持部材22
に対して所定の位置まで接近するようになる。また、レ
バー27を逆方向に回動操作すると、ホルダ支持部材2
3がバネ部材の付勢に従ってコネクタ保持部材22から
離間する方向へ戻るようになっている。
【0023】ホルダ支持部材23は、合成樹脂材料から
なり、金型を用いずに射出成形によって製造したもので
ある。このホルダ支持部材23には、その上面に開放さ
れたホルダ収容室28が形成され、このホルダ収容室2
8内に上から落とし込むことによってホルダ40が前後
方向の移動可能に収容されている。ホルダ支持部材23
の上面には蓋29がビス30によって取り付けられ、ホ
ルダ収容室28内への異物の侵入が防止されている。
【0024】ホルダ支持部材23の正面(コネクタ保持
部材22と対向する面)には、ホルダ収容室28に連通
するコネクタ受入部31が形成されており、このコネク
タ受入部31には、コネクタ保持部材22から突出して
いるコネクタ10の正面端部が嵌入されるようになって
いる。
【0025】ホルダ支持部材23の背面(コネクタ保持
部材22とは反対側の面)には、ホルダ収容室28に連
通する逃がし部32が形成されている。逃がし部32の
幅寸法はホルダ収容室28の幅寸法よりも小さく、且つ
逃がし部32はホルダ収容室28の幅方向中央位置に配
されていて、ホルダ収容室28の両側部はホルダ40を
ガイドするためのガイド凹部33となっている。
【0026】双方のガイド凹部33、33内において
は、前後方向に差し渡されるように配した一対の平行な
金属製のガイドピン34が設けられており、このガイド
ピン34によってホルダ40が前後方向の移動可能に案
内されている。このガイドピン34の支持構造は次のよ
うになっている。ホルダ支持部材23には、その前後両
面に開口し、且つ両ガイド凹部33を貫通するように左
右一対の受け孔35、35が形成されている。この受け
孔35にガイドピン34の両端部が圧入され、もって双
方のガイドピン34、34が抜け規制された状態で支持
されている。
【0027】また、受け孔35は断面形状が円形をな
し、切削加工によって形成されているため、両受け孔3
5、35の中心の位置は高い精度で位置決めされてい
る。したがって、両ガイドピン34、34もその軸線を
ホルダ支持部材23に対して高い精度で位置決めされた
状態で配されている。
【0028】次に、ホルダ40について説明する。ホル
ダ40は、ホルダ支持部材23と同じく合成樹脂材料か
らなり、金型を用いずに射出成形によって製造したもの
であり、本体部41とカバー42とを組み付けて構成さ
れる。本体部41には、その正面に開口して後述する検
知ユニット50を収容するためのユニット収容部43が
形成されている。カバー42は、ユニット収容部43の
開口を塞ぐように本体部41にビス44で固定される。
【0029】かかるホルダ40の両側へ突出する部分は
上記ガイド凹部33に収容される被ガイド部45となっ
ている。カバー42の厚さを含む被ガイド部45の前後
方向の寸法はガイド凹部33の前後方向の内寸法よりも
小さく設定されており、ガイド凹部33内では被ガイド
部45が前後方向に移動可能となっている。かかる被ガ
イド部45には、本体部41とカバー42の双方を前後
方向に貫通する左右一対の貫通孔46、46が形成され
ている。この貫通孔46には上記ガイドピン34がガタ
付きを生じることなく、且つ、円滑な摺動を可能に貫通
されている。このガイドピン34と貫通孔46との係合
によってホルダ40がホルダ支持部材23に対して前後
方向の移動を可能に支持されている。
【0030】貫通孔46は、上記受け孔35と同様に、
断面形状が円形をなし、切削加工によって形成されてい
るため、両貫通孔46、46の中心の位置はホルダ40
に対して高い精度で位置決めされている。したがって、
受け孔35、ガイドピン34及び貫通孔46の軸線が高
い精度で一致していることになり、これにより、ホルダ
40がホルダ支持部材23に対して高い精度で位置決め
された状態で前後方向へ移動を円滑に行うことができる
ようになっている。
【0031】被ガイド部45には、貫通孔46と同心に
本体部41を背面側から穿孔することによってバネ受け
孔47が形成されている。このバネ受け孔47には圧縮
コイルバネ(本発明の構成要件である付勢部材)48の
前側部分が収容されており、圧縮コイルバネ48の後端
はガイド凹部33の背面側の内壁面に当接されている。
かかる圧縮コイルバネ48は、ガイドピン34を囲むよ
うに設けられ、常にホルダ40を正面側、即ちコネクタ
10に接近する方向へ付勢している。
【0032】また、本体部41から後方へ突出した部分
は被嵌合部49となっており、この被嵌合部49は上記
逃がし部32内においてその内壁面と接触することなく
前後方向の移動可能に収容されている。かかる被嵌合部
49の後端面からは後述するプローブ55が突出してお
り、このプローブ55から延出する電線(図示せず)が
逃がし部32内を通ってホルダ支持部材23の外部へ引
き出されている。
【0033】かかるホルダ40には複数の検知ユニット
50が設けられている。検知ユニット50は、合成樹脂
製の検知ブロック51と金属製のプローブ55とを一体
に組み付けて構成されている。検知ブロック51はホル
ダ40のユニット収容部43内に収容可能な幅寸法を有
し、その検知ブロック51の正面には、肉厚の補強部5
2が突出して形成されていると共に、この補強部52か
らさらに突出する細長い板状のチェックピン53が形成
されている。また、検知ブロック51におけるチェック
ピン53の側方には、検知ブロック51の正面から背面
に貫通する円形断面のピン孔54が形成されている。
【0034】一方、プローブ55は、細長い円形断面の
筒体56とこの筒体56から進退可能に突出させた突き
当てピン57とからなり、突き当てピン57は筒体56
内に設けた圧縮コイルバネ(図示せず)によって突出方
向に付勢されている。かかるプローブ55は検知ブロッ
ク51のピン孔54内に圧入されており、これによって
プローブ55とチェックピン53とが互いに平行をなし
て一体に組み付けられている。
【0035】上記検知ブロック51の成形は、射出成形
ではなくて金型を用いて行われている。したがって、検
知ブロック51の外形、及びチェックピン53とピン孔
54は高い寸法精度で成形されている。また、ピン孔5
4とチェックピン53の間のピッチ寸法も高精度となっ
ている。一方、プローブ55は金属製であるため、検知
ブロック51と同じく高い精度で成形されている。よっ
て、このプローブ55をピン孔54に圧入した状態で
は、プローブ55とチェックピン53とは高い精度で位
置決めされていると共に高い精度で平行に保たれてい
る。
【0036】かかる検知ユニット50が取り付けられる
ホルダ40においては、ユニット収容部43の奥面から
ホルダ40の後端面に貫通する複数の取付孔58が形成
されている。この取付孔58は検知ユニット50のプロ
ーブ55を嵌入させるためのものであって、コネクタ保
持部材22に保持されたコネクタ10に対して検知ユニ
ット50が適正な位置で対応するように位置決めして形
成されている。取付孔58の配列の仕方については、上
下方向に所定ピッチで設定した高さにおいて、1つ設け
るか、若しくは横に2つ並べて設けられている。
【0037】かかる取付孔58は、断面形状が円形をな
し、切削加工によって形成されている。このため、各取
付孔58の中心の位置はホルダ40に対して高い精度で
位置決めされ、また取付孔58相互間の配列は、コネク
タ10の複数の端子金具収容室12の配列ピッチに対し
て高い精度で合致している。
【0038】上記取付孔58を備えたホルダ40に対
し、検知ユニット50は、その後方に突出しているプロ
ーブ55を取付孔58に挿入すると共に検知ブロック5
1をユニット収容部43内に収容することによって取り
付けられている。この状態で、検知ブロック51は、そ
の一方の側面に形成した半円形の位置決め突部59をユ
ニット収容部43の内壁に形成した位置決め凹部60に
嵌合させることにより、プローブ55及び取付孔58の
軸心を中心とする回転が規制されている。このようにユ
ニット収容部43内に収容された検知ユニット50は、
カバー42によって遊動を規制された状態で取り付けら
れ、もって検知ユニット50とホルダ40とが一体に組
み付けられる。
【0039】この状態では、プローブ55及びチェック
ピン53がカバー42に形成した窓孔62を貫通して前
方へ突出しており、この突出したプローブ55とチェッ
クピン53が、夫々、コネクタ10の端子金具収容室1
2と撓み空間15内への挿入が可能となっている。
【0040】また、プローブ55は取付孔58から抜き
取ることが可能となっている。これによって検知ユニッ
ト50をホルダ40から取り外すことができるようにな
っている。さらに、検知ユニット50は、検知ブロック
51の外形は同じであるがチェックピン53とプローブ
55の配及び数が異なる複数種類のものが用意されてい
る。その例としては、プローブ55とチェックピン53
を1つずつ設けるタイプや、プローブ55とチェックピ
ン53を2つずつ設けるタイプがあり、さらにプローブ
55とチェックピン53を1つずつ設けるタイプでは、
これらを右側に寄せて配置するタイプと逆に左側に寄せ
て配置するタイプがある。かる複数種類の検知ユニット
50は、コネクタ10の端子金具収容室12の配列に合
わせて選択して所定の取付孔58に取り付けることが可
能である。
【0041】次に、本実施形態の作用について説明す
る。コネクタ10の端子金具13の挿入状態を検査する
際には、コネクタ10をコネクタ保持部材22に取付け
ておき、レバー27を操作することによってホルダ支持
部材23をコネクタ10に対して所定位置まで接近させ
る。すると、コネクタ10の正面端部がホルダ支持部材
23のコネクタ受入部31内に嵌入され、プローブ55
とチェックピン53が夫々端子金具収容室12と撓み空
間15に向かって進んでいく。
【0042】このときにすべての端子金具13が正規挿
入されている場合には、弾性抜止片14が撓み空間15
の外へ退避して端子金具13と係合しているためその撓
み空間15内は空いている。このため、図4に示すよう
に、全てのチェックピン53が夫々対応する撓み空間1
5内に奥深くまで進入し、このチェックピン53と一体
のプローブ55も端子金具収容室12内に進入して端子
金具13の先端面に当接する。尚、このときプローブ5
5の突き当てピン57は筒体56内の圧縮コイルバネを
弾縮しつつ後退するため、プローブ55や端子金具13
の破損が防止されている。このようにプローブ55が端
子金具13に当接することにより、このプローブ55と
端子金具13との間が電気的導通可能となって導通検査
回路(図示せず)が閉成され、これによって端子金具1
3が正規挿入されていると判断される。
【0043】また、いずれかの端子金具13が半挿入状
態である場合には、その端子金具13と対応する弾性抜
止片14が撓み空間15内に進出している。このため、
ホルダ支持部材23が所定の接近位置に達する前にチェ
ックピン53が弾性抜止片14に突き当たり、検知ユニ
ット50及びこれと一体のホルダ40はそれ以上コネク
タ10に接近することができなくなる。そして、これ以
降のホルダ支持部材23の接近動作の間は、ホルダ40
が圧縮コイルバネ48を弾縮しつつホルダ支持部材23
に対して相対的に後退方向(図5の右方向)へ移動する
ことになる。そして、ホルダ支持部材23がコネクタ1
0に対して所定位置まで接近しても、図5に示すよう
に、プローブ55は端子金具収容室12内に進入せず、
プローブ55と端子金具13とは接触しない。このた
め、導通検査回路は開成状態のままとなり、これによっ
て半挿入状態の端子金具13が存在すると判断される。
【0044】上述のように、本実施形態によれば、チェ
ックピン53とプローブ55をユニット化してホルダ4
0に一体に取りつけるようにしたから、チェックピンと
プローブをホルダに対して移動可能としたものに比べて
構造を簡素化することができる。
【0045】また、検知ユニット50をホルダ40に対
して個別に脱外可能としたから、端子金具13の配列が
異なる種々のコネクタ10に対して適用することが可能
であり、汎用性をもたせることができる。
【0046】さらに、コネクタ保持部材22とホルダ支
持部材23を所定距離まで接近させるための移動機構2
4を設けたから、検査の際におけるコネクタ10とホル
ダ支持部材23の位置関係が一定となり、確実な検査を
行うことができる。しかも、半挿入状態のときにはホル
ダ40がホルダ支持部材23に対して後退するようにな
っているから、チェックピン53が弾性抜止片14に対
して過大な力で突き当たることが防止される。
【0047】また、プローブ55とチェックピン53の
位置はホルダ40に対して高い精度で位置決めされてい
るのであるが、この高精度の位置決めを行う手段として
ホルダ40に円形断面の取付孔58を穿設するようにな
っているから、ホルダ40の成形に際して金型が不要と
なっている。このため、ホルダ40の製造コストが低く
抑えられている。
【0048】これと同様にホルダ40の位置はホルダ支
持部材23に対して高い精度で位置決めされているが、
この高精度の位置決めは、ホルダ支持部材23とホルダ
40に夫々ガイドピン34を嵌合するための円形断面の
受け孔35と貫通孔46を穿設することによって行われ
ているから、ホルダ支持部材23の成形に際して金型が
不要となっている。このため、ホルダ支持部材23の製
造コストが低く抑えられている。
【0049】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0050】(1)上記実施形態ではコネクタ保持部材
を固定してホルダ支持部材を移動させる構造となってい
るが、本発明によれば、ホルダ支持部材を固定してコネ
クタ保持部材を移動させる構成としてもよく、ホルダ支
持部材とコネクタ保持部材の双方が移動する構成として
もよい。
【0051】(2)上記実施形態ではホルダをホルダ支
持部材に取り付けてレバーの操作によりホルダ支持部材
を所定位置まで移動させる構成としたが、本発明によれ
ば、ホルダ支持部材を用いずに、ホルダとコネクタを手
で保持しつつガイドレールに沿って互いに接近させて検
査を行う構成としてもよい。
【0052】(3)検知ユニットの取付け構造は、検知
ブロックに嵌通したプローブをホルダの取付孔に嵌入さ
せる方法に限らず、検知ブロックに背面側へ突出するピ
ン状の突出部を設けてこれを取付孔に嵌入する構成とし
てもよく、検知ブロックに別部品のピン状部材を嵌通さ
せてこれを取付孔に嵌入する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態においてホルダを分解して
検知ユニットを取り外した状態をあらわす斜視図
【図2】ホルダ支持部材を分解してホルダを取り外した
状態をあらわす斜視図
【図3】コネクタを取り外した状態をあらわす装置全体
の斜視図
【図4】端子金具が正規挿入されているコネクタに対し
て検査している状態をあらわすコネクタ保持部材を省略
した断面図
【図5】半挿入状態の端子金具が存在するコネクタに対
して検査している状態をあらわすコネクタ保持部材を省
略した断面図
【図6】従来例をあらわす断面図
【符号の説明】
10…コネクタ 11…コネクタハウジング 12…端子金具収容室 13…端子金具 15…撓み空間 14…弾性抜止片 22…コネクタ保持部材 23…ホルダ支持部材 40…ホルダ 48…圧縮コイルバネ(付勢部材) 24…移動機構 35…受け孔 46…貫通孔 58…取付孔 34…ガイドピン

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子金具を収容可能な端子金具収容室
    と、弾性撓みしつつ前記端子金具に対して係脱される弾
    性抜止片と、この弾性抜止片の弾性撓みを許容するため
    の撓み空間とを有するコネクタハウジングを備え、前記
    端子金具収容室における前記端子金具が半挿入の状態で
    は前記弾性抜止片が前記撓み空間内に弾性変位すると共
    に、前記端子金具が正規挿入されると前記弾性抜止片が
    前記撓み空間から退避する方向へ弾性復帰して前記端子
    金具に係合するようにしたコネクタに対し、前記端子金
    具の挿入状態を検査するためのコネクタ検査装置であっ
    て、 前記端子金具収容室内に進入して前記端子金具と導通接
    触可能なプローブと前記撓み空間内に進入可能なチェッ
    クピンとを一体に組み付けた検知ユニットと、複数の前
    記検知ユニットを一体的に保持可能であり且つ各検知ユ
    ニット毎の個別の脱外を可能としたホルダとを備えて構
    成されることを特徴とするコネクタ検査装置。
  2. 【請求項2】 ホルダに円形断面の複数の取付孔を形成
    し、この取付孔にプローブを嵌入することによって複数
    の検知ユニットの相互の位置決めを行う構成としたこと
    を特徴とする請求項1記載のコネクタ検査装置。
  3. 【請求項3】 コネクタを保持可能なコネクタ保持部材
    と、チェックピンの撓み空間に対する進退方向への移動
    可能にホルダを支持するホルダ支持部材と、前記チェッ
    クピンが前記撓み空間内へ進入する方向へ前記ホルダを
    付勢する付勢部材と、前記コネクタ保持部材と前記ホル
    ダ支持部材とを相対的に接離させる移動機構とを備えて
    構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    のコネクタ検査装置。
  4. 【請求項4】 ホルダ支持部材に形成した円形断面の受
    け孔にガイドピンを嵌入すると共に、ホルダに形成した
    円形断面の貫通孔に前記ガイドピンを貫通させることに
    より、前記ホルダが前記ホルダ支持部材に対して移動可
    能に案内される構成としたことを特徴とする請求項3記
    載のコネクタ検査装置。
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