JP3094599B2 - 応圧弁及びこれを用いたブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
応圧弁及びこれを用いたブレーキ液圧制御装置Info
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- JP3094599B2 JP3094599B2 JP03332008A JP33200891A JP3094599B2 JP 3094599 B2 JP3094599 B2 JP 3094599B2 JP 03332008 A JP03332008 A JP 03332008A JP 33200891 A JP33200891 A JP 33200891A JP 3094599 B2 JP3094599 B2 JP 3094599B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2系統の液圧回路の接
続状態を回路内の圧力を利用して切換える応圧弁と、こ
の応圧弁を用いて環流式のアンチロック装置に車輪空転
時のアンチスピン(トラクションコントロール)機能を
付加した、構造の簡素なブレーキ液圧制御装置に関す
る。
続状態を回路内の圧力を利用して切換える応圧弁と、こ
の応圧弁を用いて環流式のアンチロック装置に車輪空転
時のアンチスピン(トラクションコントロール)機能を
付加した、構造の簡素なブレーキ液圧制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アンチロック装置のうち最も簡素なもの
として、マスターシリンダから車輪ブレーキに至る主流
路中にアンチロック指令で車輪ブレーキを低圧リザーバ
に連通させる電磁弁を設け、さらに、この電磁弁経由で
低圧リザーバに排出されたブレーキ液を汲み上げて主流
路に戻すポンプを設ける所謂環流式が知られている。こ
の装置は、アンチロック用の環流ポンプをアンチスピン
用の加圧源として併用すると、経済的にアンチスピン機
能を付加し得るが、この場合に必要なアンチスピン時の
ポンプ吸入口へのブレーキ液補給をマスターシリンダの
リザーバから行うと、通常ブレーキ時及びアンチロック
時に補給路を閉じる弁と、アンチスピン時に主流路を閉
じる弁が必要になる。
として、マスターシリンダから車輪ブレーキに至る主流
路中にアンチロック指令で車輪ブレーキを低圧リザーバ
に連通させる電磁弁を設け、さらに、この電磁弁経由で
低圧リザーバに排出されたブレーキ液を汲み上げて主流
路に戻すポンプを設ける所謂環流式が知られている。こ
の装置は、アンチロック用の環流ポンプをアンチスピン
用の加圧源として併用すると、経済的にアンチスピン機
能を付加し得るが、この場合に必要なアンチスピン時の
ポンプ吸入口へのブレーキ液補給をマスターシリンダの
リザーバから行うと、通常ブレーキ時及びアンチロック
時に補給路を閉じる弁と、アンチスピン時に主流路を閉
じる弁が必要になる。
【0003】これ等の弁は、電磁弁でも間に合うが、電
磁弁は電気系統の信頼性を高める必要があるので、実開
平3−60468号や特開昭63−279956号等
は、補給路の開閉を応圧弁で行うようにしている。
磁弁は電気系統の信頼性を高める必要があるので、実開
平3−60468号や特開昭63−279956号等
は、補給路の開閉を応圧弁で行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示の装置
は、いずれも主流路を応圧弁とは別に設けた電磁弁によ
って開閉するので、構造の簡素化や低コスト化などに関
してまだ不充分な面がある。そこで、本発明者は、図2
に示すような装置を考え出した。この装置は、マスター
シリンダ1、車輪ブレーキ2、主流路3中に設ける電磁
弁5(この弁は保持位置のない2位置タイプのものを使
うこともある)、車輪ブレーキの排出系に設ける低圧リ
ザーバ4及びポンプ6を備える最も基本的な環流式アン
チロック装置に、マスターシリンダのリザーバ7からポ
ンプの吸入口に至る補給路8と、リリーフ弁9と、2位
置4ポートの応圧弁10を追加し、主流路3と補給路8
の各々の接続状態を上記応圧弁で切換えるものである。
は、いずれも主流路を応圧弁とは別に設けた電磁弁によ
って開閉するので、構造の簡素化や低コスト化などに関
してまだ不充分な面がある。そこで、本発明者は、図2
に示すような装置を考え出した。この装置は、マスター
シリンダ1、車輪ブレーキ2、主流路3中に設ける電磁
弁5(この弁は保持位置のない2位置タイプのものを使
うこともある)、車輪ブレーキの排出系に設ける低圧リ
ザーバ4及びポンプ6を備える最も基本的な環流式アン
チロック装置に、マスターシリンダのリザーバ7からポ
ンプの吸入口に至る補給路8と、リリーフ弁9と、2位
置4ポートの応圧弁10を追加し、主流路3と補給路8
の各々の接続状態を上記応圧弁で切換えるものである。
【0005】この装置に用いる応圧弁10は、ブレーキ
の応答性や信頼性を考えるとスプール弁タイプのものは
使えない。しかし、スプール弁を使わない応圧弁には、
2位置4ポートタイプのものがない。これは、構造的に
難しい面があるからにほかならない。特に、ここで用い
る応圧弁10は、ブレーキ解除時は主流路のブレーキ液
を抵抗無くマスターシリンダ側に復帰させ、アンチスピ
ン時は図1のように主流路3を確実に閉じるものでなけ
ればならないので、その開発に当っては技術的な困難が
伴う。
の応答性や信頼性を考えるとスプール弁タイプのものは
使えない。しかし、スプール弁を使わない応圧弁には、
2位置4ポートタイプのものがない。これは、構造的に
難しい面があるからにほかならない。特に、ここで用い
る応圧弁10は、ブレーキ解除時は主流路のブレーキ液
を抵抗無くマスターシリンダ側に復帰させ、アンチスピ
ン時は図1のように主流路3を確実に閉じるものでなけ
ればならないので、その開発に当っては技術的な困難が
伴う。
【0006】本発明の課題は、この難題を克服した2位
置4ポートの応圧弁とこれを用いた簡素かつ低コストの
アンチロック、アンチスピン兼用のブレーキ液圧制御装
置を提供することである。
置4ポートの応圧弁とこれを用いた簡素かつ低コストの
アンチロック、アンチスピン兼用のブレーキ液圧制御装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の応圧弁は、受圧
面積を第1、第2、第3ピストンの順に大きくして筺体
内に第1、第2、第3ピストンの順に直列に挿入する3
つのピストンと、第1ピストンを第2ピストンとの間に
設けた固定弁座に接離させて第1及び第2ポート間の通
路を開閉する第1弁部と、第3ピストンを第2ピストン
に接離させて第3及び第4ポート間の通路を開閉する第
2弁部と、第1ピストンを開弁位置に戻す第1スプリン
グ、第2ピストンを第3ピストン側への移動終点に戻す
第2スプリング、第3ピストンを開弁位置に戻す第3ス
プリングの各々と、第1ポートを接続する第1圧力源の
液圧を第3ピストンの前部に閉弁方向に加える第1液室
と、絞り経由で第2ポートを接続する第2圧力源を備え
た回路の液圧を第1ピストンの後部に閉弁方向に加える
第2液室を具備させ、さらに、第3ピストンは第2弁部
閉弁時に第2ピストンを介して第1ピストンを開弁位置
に拘束する構成となす。
面積を第1、第2、第3ピストンの順に大きくして筺体
内に第1、第2、第3ピストンの順に直列に挿入する3
つのピストンと、第1ピストンを第2ピストンとの間に
設けた固定弁座に接離させて第1及び第2ポート間の通
路を開閉する第1弁部と、第3ピストンを第2ピストン
に接離させて第3及び第4ポート間の通路を開閉する第
2弁部と、第1ピストンを開弁位置に戻す第1スプリン
グ、第2ピストンを第3ピストン側への移動終点に戻す
第2スプリング、第3ピストンを開弁位置に戻す第3ス
プリングの各々と、第1ポートを接続する第1圧力源の
液圧を第3ピストンの前部に閉弁方向に加える第1液室
と、絞り経由で第2ポートを接続する第2圧力源を備え
た回路の液圧を第1ピストンの後部に閉弁方向に加える
第2液室を具備させ、さらに、第3ピストンは第2弁部
閉弁時に第2ピストンを介して第1ピストンを開弁位置
に拘束する構成となす。
【0008】なお、第2圧力源を備えた回路と第2ポー
トとの間に介在する絞りは、第2ポート部に一体的に設
けてもよい。
トとの間に介在する絞りは、第2ポート部に一体的に設
けてもよい。
【0009】また、本発明のブレーキ液圧制御装置は、
かかる応圧弁を用いて図2の装置構成となす。
かかる応圧弁を用いて図2の装置構成となす。
【0010】
【作用】第1液室に圧力が導入されると、第1、第2ピ
ストンよりも受圧面積の大きい第3ピストンが第2ピス
トンに接し、さらに、第2ピストンを介して第1ピスト
ンを開弁位置に拘束するので、第1弁部は開、第2弁部
は閉になる。
ストンよりも受圧面積の大きい第3ピストンが第2ピス
トンに接し、さらに、第2ピストンを介して第1ピスト
ンを開弁位置に拘束するので、第1弁部は開、第2弁部
は閉になる。
【0011】また、第1液室の圧力が抜けると第3ピス
トンが復帰して第2弁部が開き、第1ピストンは第1ス
プリングの力で開弁位置に保持されるため第1弁部も開
く。
トンが復帰して第2弁部が開き、第1ピストンは第1ス
プリングの力で開弁位置に保持されるため第1弁部も開
く。
【0012】さらに、第2液室に圧力が導入されると第
1ピストンが閉弁方向に押される。このとき、第1ピス
トンは同一圧力源の圧力を先端側にも対向して受ける
が、第2ポートを通して先端側に加わる圧力は絞りによ
る圧損によって立ち上がりが遅れるため、第1ピストン
は第1スプリングを圧縮して固定弁座に接し、これによ
り第1弁部が閉になる。そして、このようにして一旦第
1弁部が閉じると、第1ピストンの先端の有効受圧面積
が固定弁座との接触によって小さくなるため、先端に加
わる液圧が第2液室内の圧力と同一値まで立ち上っても
第1液室に圧力が導入されるか又は第2液室の圧力が放
出されない限り、第1弁部は開かない。なお、第1弁部
閉弁時は第1液室には圧力が導入されていないので第2
弁部は開となる。
1ピストンが閉弁方向に押される。このとき、第1ピス
トンは同一圧力源の圧力を先端側にも対向して受ける
が、第2ポートを通して先端側に加わる圧力は絞りによ
る圧損によって立ち上がりが遅れるため、第1ピストン
は第1スプリングを圧縮して固定弁座に接し、これによ
り第1弁部が閉になる。そして、このようにして一旦第
1弁部が閉じると、第1ピストンの先端の有効受圧面積
が固定弁座との接触によって小さくなるため、先端に加
わる液圧が第2液室内の圧力と同一値まで立ち上っても
第1液室に圧力が導入されるか又は第2液室の圧力が放
出されない限り、第1弁部は開かない。なお、第1弁部
閉弁時は第1液室には圧力が導入されていないので第2
弁部は開となる。
【0013】この応圧弁は、スプール弁を用いていない
ので、応答性に優れ、液漏れも起こさない。また、以上
の動作を行うことにより、要求される機能を不足無く発
揮する。従って、これを用いて図2の簡素なブレーキ装
置を実現することが可能になる。
ので、応答性に優れ、液漏れも起こさない。また、以上
の動作を行うことにより、要求される機能を不足無く発
揮する。従って、これを用いて図2の簡素なブレーキ装
置を実現することが可能になる。
【0014】
【実施例】図1に本発明の応圧弁の具体例を示す。
【0015】この応圧弁10は、筺体11内に第1ピス
トン12、第2ピストン13、第3ピストン14を順に
直列に並べて挿入してある。これ等のピストンは第1、
第2、第3ピストンの順に受圧面積を大きくし、外周は
Oリング等でシールしてある。
トン12、第2ピストン13、第3ピストン14を順に
直列に並べて挿入してある。これ等のピストンは第1、
第2、第3ピストンの順に受圧面積を大きくし、外周は
Oリング等でシールしてある。
【0016】第1、第2ピストン間には、第1ピストン
12の先端弁頭部を筺体内の固定弁座に接離させて第1
ポート15と第2ポート16間の通路を開閉する第1弁
部17を設けてある。また、第2、第3ピストン間には
第3ピストン14の後部に形成した弁座を第2ピストン
13の先端弁頭部に接離させて第3ポート18と第4ポ
ート19間の通路を開閉する第2弁部20を設けてあ
る。
12の先端弁頭部を筺体内の固定弁座に接離させて第1
ポート15と第2ポート16間の通路を開閉する第1弁
部17を設けてある。また、第2、第3ピストン間には
第3ピストン14の後部に形成した弁座を第2ピストン
13の先端弁頭部に接離させて第3ポート18と第4ポ
ート19間の通路を開閉する第2弁部20を設けてあ
る。
【0017】3つのピストン12、13、14は各々が
復帰用のスプリングを有しており、第1ピストン12と
第3ピストン14はそれぞれ、スプリング21、23の
力で開弁位置に、第2ピストン13はスプリング22の
力で第3ピストン側への移動終点に戻る。
復帰用のスプリングを有しており、第1ピストン12と
第3ピストン14はそれぞれ、スプリング21、23の
力で開弁位置に、第2ピストン13はスプリング22の
力で第3ピストン側への移動終点に戻る。
【0018】24は、ポート25からの導入液圧を第3
ピストン14の前面に閉弁方向に加える第1液室、26
はポート27からの導入液圧を第1ピストン12の後面
に閉弁方向に加える第2液室である。また、28は絞り
であり、この絞りは第2ポート16部に一体的に設けて
もよい。外部配管の簡素化のために、第1液室24を筺
体内で第1ポート15に連通させてポート25を省くの
も自由である。ポート27も、一体的に設ける絞り28
よりもポンプ6側で第2ポート16から分岐して第2液
室26に至る通路を筺体内に設ければ省略し得る。
ピストン14の前面に閉弁方向に加える第1液室、26
はポート27からの導入液圧を第1ピストン12の後面
に閉弁方向に加える第2液室である。また、28は絞り
であり、この絞りは第2ポート16部に一体的に設けて
もよい。外部配管の簡素化のために、第1液室24を筺
体内で第1ポート15に連通させてポート25を省くの
も自由である。ポート27も、一体的に設ける絞り28
よりもポンプ6側で第2ポート16から分岐して第2液
室26に至る通路を筺体内に設ければ省略し得る。
【0019】なお、スプリング21の力F1 は、第1ピ
ストン12の閉弁位置での前後の受圧面積差をa、ポン
プ6側から第1ピストンに加えられる圧力をP2 とした
とき、a・P2 >F1 の関係が成立するようにしてあ
る。
ストン12の閉弁位置での前後の受圧面積差をa、ポン
プ6側から第1ピストンに加えられる圧力をP2 とした
とき、a・P2 >F1 の関係が成立するようにしてあ
る。
【0020】スプリング23の力F3 はスプリング22
の力F2より小さければよいが、第2弁部20の閉弁の
応答性を考えると、この力F3 は無用に大きくしない方
がよい。
の力F2より小さければよいが、第2弁部20の閉弁の
応答性を考えると、この力F3 は無用に大きくしない方
がよい。
【0021】次に、例示の応圧弁10を図2のブレーキ
液圧制御装置に利用したときの動作を説明する。
液圧制御装置に利用したときの動作を説明する。
【0022】図のように、ポート15と25は主流路3
の上流側(マスターシリンダ1側)に、ポート16と2
7は主流路3の下流側に、ポート18は補給路8のポン
プ吸入側に、ポート19は補給路8のマスターシリンダ
リザーバ7側に各々接続する。
の上流側(マスターシリンダ1側)に、ポート16と2
7は主流路3の下流側に、ポート18は補給路8のポン
プ吸入側に、ポート19は補給路8のマスターシリンダ
リザーバ7側に各々接続する。
【0023】このようにしてマスターシリンダ1に踏力
を加えると、第1液室24に導入された圧力で第3ピス
トン14が図中左方に移動して第2ピストン13を押
す。このとき、第2ピストン13は後面に受ける圧力で
第3ピストンの動きに対抗しようとするが、受圧面積が
第3ピストンより小さいため左方に押し動かされ、第1
ピストン12に当ってこのピストンの動きを止める。従
って、このときには第1弁部17が開、第2弁部20が
閉となって、マスターシリンダ圧が第1弁部経由で車輪
ブレーキ2に流れ、通常の制動が行われる。
を加えると、第1液室24に導入された圧力で第3ピス
トン14が図中左方に移動して第2ピストン13を押
す。このとき、第2ピストン13は後面に受ける圧力で
第3ピストンの動きに対抗しようとするが、受圧面積が
第3ピストンより小さいため左方に押し動かされ、第1
ピストン12に当ってこのピストンの動きを止める。従
って、このときには第1弁部17が開、第2弁部20が
閉となって、マスターシリンダ圧が第1弁部経由で車輪
ブレーキ2に流れ、通常の制動が行われる。
【0024】また、この制動中にアンチロックの減圧指
令が出ると図2の電磁弁5が作動して車輪ブレーキ2か
ら低圧リザーバ4に向けてブレーキ液が排出される。こ
のときは、第1弁部は開、第2弁部は閉の状態が保たれ
る。その後、必要に応じて行われるアンチロックの保
持、再加圧時も同様になる。
令が出ると図2の電磁弁5が作動して車輪ブレーキ2か
ら低圧リザーバ4に向けてブレーキ液が排出される。こ
のときは、第1弁部は開、第2弁部は閉の状態が保たれ
る。その後、必要に応じて行われるアンチロックの保
持、再加圧時も同様になる。
【0025】次に、ブレーキペダルを戻すと第3及び第
2ピストン14、13が復帰して第2弁部20が開く。
このとき、第1ピストン12はスプリング21の力で開
弁位置に保持され、従って、第1弁部17経由で主流路
3の下流側液圧がマスターシリンダ側に復帰する。
2ピストン14、13が復帰して第2弁部20が開く。
このとき、第1ピストン12はスプリング21の力で開
弁位置に保持され、従って、第1弁部17経由で主流路
3の下流側液圧がマスターシリンダ側に復帰する。
【0026】なお、圧液復帰時に、絞り28の影響で第
1ピストン12の前後に圧力差が生じ、その差で第1弁
部17が閉じる恐れがある場合には、第1ポート15の
部分に絞りを設けるとポート15、16間の降圧が遅れ
るので、ブレーキ解除時の第1弁部の閉弁の問題を無く
すことができる。
1ピストン12の前後に圧力差が生じ、その差で第1弁
部17が閉じる恐れがある場合には、第1ポート15の
部分に絞りを設けるとポート15、16間の降圧が遅れ
るので、ブレーキ解除時の第1弁部の閉弁の問題を無く
すことができる。
【0027】一方、車輪空転のアンチスピン時は、ブレ
ーキペダルは踏まれていないので第2弁部20が開いて
いる。また、第1弁部17は、ポンプ6の作動により第
2液室26内の圧力が急速に立ち上るのに対し、第1ピ
ストン12の弁頭を臨ませた部屋の圧力は絞り28の働
きで立ち上りが遅れることから、第1ピストン12が作
動して閉になる。一旦閉じた第1弁部は先に述べたよう
に、第2ピストン経由で第3ピストン14に押されるか
又は第2液室26が除圧されないと開かない。従って、
アンチスピン時は第2弁部20が開、第1弁部17が閉
となり、アンチスピン指令で作動したポンプ6が第2弁
部20経由でマスターシリンダのリザーバ7から液を汲
み上げてブレーキシリンダに出力することになる。
ーキペダルは踏まれていないので第2弁部20が開いて
いる。また、第1弁部17は、ポンプ6の作動により第
2液室26内の圧力が急速に立ち上るのに対し、第1ピ
ストン12の弁頭を臨ませた部屋の圧力は絞り28の働
きで立ち上りが遅れることから、第1ピストン12が作
動して閉になる。一旦閉じた第1弁部は先に述べたよう
に、第2ピストン経由で第3ピストン14に押されるか
又は第2液室26が除圧されないと開かない。従って、
アンチスピン時は第2弁部20が開、第1弁部17が閉
となり、アンチスピン指令で作動したポンプ6が第2弁
部20経由でマスターシリンダのリザーバ7から液を汲
み上げてブレーキシリンダに出力することになる。
【0028】なお、リリーフ弁9は、アンチスピン時に
主流路3の下流側圧力が過大になると開弁して過剰圧を
低圧リザーバ4に逃がす働きをする。
主流路3の下流側圧力が過大になると開弁して過剰圧を
低圧リザーバ4に逃がす働きをする。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の応圧弁は、
第1圧力源と第2圧力源の圧力の発生状況に応じて応答
性良く確実に第1、第2弁部の開閉状態が切換わるの
で、これを用いて図2に示す簡素なブレーキ液圧制御装
置を実現することが可能になる。
第1圧力源と第2圧力源の圧力の発生状況に応じて応答
性良く確実に第1、第2弁部の開閉状態が切換わるの
で、これを用いて図2に示す簡素なブレーキ液圧制御装
置を実現することが可能になる。
【0030】この図2のブレーキ液圧制御装置は、最も
基本的な環流式アンチロック装置に補給路と応圧弁とリ
リーフ弁を追設したものであってアキュムレータも必要
としないためコストパフォーマンスの面で非常に有利に
なり、アンチロック、アンチスピン兼備の液圧制御装置
の普及に貢献できる。
基本的な環流式アンチロック装置に補給路と応圧弁とリ
リーフ弁を追設したものであってアキュムレータも必要
としないためコストパフォーマンスの面で非常に有利に
なり、アンチロック、アンチスピン兼備の液圧制御装置
の普及に貢献できる。
【図1】本発明の応圧弁の一例を示す断面図
【図2】同上の応圧弁を用いた本発明のブレーキ液圧制
御装置の基本構成を示す回路図
御装置の基本構成を示す回路図
1 マスターシリンダ 2 車輪ブレーキ 3 主流路 4 低圧リザーバ 5 電磁弁 6 ポンプ 7 マスターシリンダのリザーバ 8 補給路 9 リリーフ弁 10 応圧弁 11 筺体 12 第1ピストン 13 第2ピストン 14 第3ピストン 15 第1ポート 16 第2ポート 17 第1弁部 18 第3ポート 19 第4ポート 20 第2弁部 21、22、23 スプリング 24 第1液室 26 第2液室 25、27 ポート 28 絞り
Claims (3)
- 【請求項1】 受圧面積を第1、第2、第3ピストンの
順に大きくして筺体内に第1、第2、第3ピストンの順
に直列に挿入する3つのピストンと、第1ピストンを第
2ピストンとの間に設けた固定弁座に接離させて第1及
び第2ポート間の通路を開閉する第1弁部と、第3ピス
トンを第2ピストンに接離させて第3及び第4ポート間
の通路を開閉する第2弁部と、第1ピストンを開弁位置
に戻す第1スプリング、第2ピストンを第3ピストン側
への移動終点に戻す第2スプリング、第3ピストンを開
弁位置に戻す第3スプリングの各々と、第1ポートを接
続する第1圧力源の液圧を第3ピストンの前部に閉弁方
向に加える第1液室と、絞り経由で第2ポートを接続す
る第2圧力源を備えた回路の液圧を第1ピストンの後部
に閉弁方向に加える第2液室を具備し、前記第3ピスト
ンは第2弁部閉弁時に第2ピストンを介して第1ピスト
ンを開弁位置に拘束し、前記第1及び第2圧力源の圧力
発生状況に応じて第1及び第2弁部の開閉状態が切換わ
るようにしてある応圧弁。 - 【請求項2】 前記絞りを第2ポート部に一体的に設け
てある請求項1記載の応圧弁。 - 【請求項3】 マスターシリンダから車輪ブレーキに至
る主流路中にアンチロック指令に基いて車輪ブレーキを
低圧リザーバに接続する電磁弁を設け、さらに、低圧リ
ザーバから液を汲み上げて主流路に環流させるポンプ
と、このポンプの吸入口をマスターシリンダのリザーバ
につなぐ補給路と、前記主流路中の過剰圧を補給路に逃
がすリリーフ弁と、このリリーフ弁よりもマスターシリ
ンダ側で主流路と補給路を開閉する応圧弁を設け、この
応圧弁を請求項1又は2記載の弁で構成して主流路を第
1弁部で、補給路を第2弁部で各々開閉し、車輪空転に
よるアンチスピン指令で前記ポンプが駆動されたとき、
前記応圧弁を経てマスターシリンダのリザーバから液を
吸込むようにしてあるブレーキ液圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03332008A JP3094599B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 応圧弁及びこれを用いたブレーキ液圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03332008A JP3094599B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 応圧弁及びこれを用いたブレーキ液圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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