JPH05262216A - アンチスキッドブレーキ制御システム - Google Patents

アンチスキッドブレーキ制御システム

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JPH05262216A
JPH05262216A JP4064293A JP6429392A JPH05262216A JP H05262216 A JPH05262216 A JP H05262216A JP 4064293 A JP4064293 A JP 4064293A JP 6429392 A JP6429392 A JP 6429392A JP H05262216 A JPH05262216 A JP H05262216A
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JP
Japan
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master cylinder
brake fluid
pump
valve
pressure
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JP4064293A
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Ryuta Sugawara
龍太 菅原
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アンチスキッドブレーキ制御時のキックバック
を効果的に軽減するとともに、マスタシリンダの圧力が
高いときにポンプからのブレーキ液の還流量を多くする
ことができるようにして、ブレーキペダルの入り込み及
びホイールシリンダ減圧不良を防止する。 【構成】マスタシリンダ1の圧力が低いときには開閉弁
22が閉じ、ポンプ14から吐出されるブレーキ液は、
キックバック軽減用オリフィス18を通ってマスタシリ
ンダ1へ流量を適正に制限されて還流される。マスタシ
リンダ1の圧力が設定値以上に高くなると、圧力センサ
23の検知信号により、開閉弁22が開く。その結果、
ポンプ14からのブレーキ液は、バイパス通路21を通
ってマスタシリンダ1へ流量を制限されなく還流され
る。したがって、マスタシリンダ1の圧力が設定値以上
でも、ポンプ14から還流されるブレーキ液は多くな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動時車輪がスキッド
傾向になったとき、このスキッド傾向を解消するように
アンチスキッドブレーキ制御を行うアンチスキッドブレ
ーキ制御装置に関し、特に、アンチスキッドブレーキ制
御時にホイールシリンダから低圧アキュムレータに排出
されたブレーキ液をポンプによってマスタシリンダとホ
イールシリンダとの間のブレーキ液供給通路に還流する
ようになっているアンチスキッドブレーキ制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアンチスキッドブレーキ制御は、
制動時に車輪がスキッド状態となったことを検出したと
き、その車輪のブレーキ力を弱めてスキッド状態を解消
し、その後再びブレーキ力を大きくすることにより、車
両の操縦を安定させると共に、制動距離ができるだけ短
くなるようにブレーキ制御を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなブレーキ制
御を行うアンチスキッドブレーキ制御装置の一例とし
て、例えば図5に示されているようなものが考えられ
る。図5に示すように、このアンチスキッドブレーキ制
御装置が適用されるブレーキ回路は第1ブレーキ系統A
及び第2ブレーキ系統Bからなる2系統に形成されてい
る。第1ブレーキ系統Aは、液圧倍力装置付マスタシリ
ンダ1の一方の油室1aのブレーキ液が右側前輪FRの
フロントホイールシリンダ2に供給されるとともに、プ
ロポーショニングバルブPVLを介して左側後輪RLの
リヤホイールシリンダ3に供給される。また同様に、第
2ブレーキ系統Bは、タンデムマスタシリンダ1の他方
の油室1bのブレーキ液圧が左側前輪FLのホイールシ
リンダに供給されるとともに、プロポーショニングバル
ブPVRを介して右側後輪RRのホイールシリンダに供
給されるようになっている。すなわち、これら第1及び
第2ブレーキ系統A,Bとはダイアゴナル配管方式に形
成されている。第1及び第2ブレーキ系統A,Bは同じ
構成を有しているので、以後第1ブレーキ系統Aについ
て説明し、第2ブレーキ系統Bの説明は省略する。
【0004】第1ブレーキ系統Aにおいて、油室1aに
第1供給通路4が連通し、この第1供給通路4は途中で
第2供給通路5と第3供給通路6とに分岐している。第
2供給通路5はフロントホイールシリンダ2とに連通し
ているとともに、第3供給通路6はリヤホイールシリン
ダ3とに連通している。これら第2及び第3供給通路
5,6には、それぞれ供給通路5,6を選択的に連通ま
たは遮断するメカニカルバルブからなる第1及び第2流
量調整弁7,8が設けられているとともに、これら第1
及び第2流量調整弁7,8の下流側に、各ホイールシリ
ンダ2,3とマスタシリンダ1の油室1aとを連通する
かまたは各ホイールシリンダ2,3と例えば2〜3気圧
程度の圧力を保持する低圧アキュムレータ(サンプ装
置)9とを連通するかを選択的に制御する電磁弁からな
る第1及び第2流路切換制御弁10,11が設けられて
いる。
【0005】低圧アキュムレータ9は、逆止弁12を介
してモータ13により駆動されるポンプ14に接続して
おり、ポンプ14は逆止弁15を介してポンプ14の脈
動を吸収するボリューム室16に接続している。ボリュ
ーム室16は逆止弁17及びキックバック軽減用オリフ
ィス18を介して第1供給通路4に接続している。
【0006】更に逆止弁17とキックバック軽減用オリ
フィス18との間の通路は、それぞれオリフィス19,
20を介して第1及び第2流量調整弁7,8と第1及び
第2流路切換制御弁12,13との間の第2及び第3供
給通路5,6に連通している。
【0007】第1及び第2流量調整弁7,8の上流側の
第2及び第3供給通路5,6は、それぞれ第1及び第2
流量調整弁7,8の一方の各パイロットポート7a,8
aに接続しているとともに、第1及び第2流路切換制御
弁10,11の下流側の第2及び第3供給通路5,6
は、それぞれ第1及び第2流量調整弁7,8の他方の各
パイロットポート7b,8b接続している。
【0008】このように構成されているアンチスキッド
ブレーキ制御装置においては、通常時には各弁7,8,
10,11は図示状態にあり、油室1aとフロント及び
リヤホイールシリンダ2,3とが連通している。したが
って、制動時マスタシリンダ1の油室1aに生じたブレ
ーキ液圧は、それぞれ第1、第2及び供給通路4,5,
6を介してフロント及びリヤホイールシリンダ2,3に
導入され、右側前輪FR及び左側後輪RLのブレーキが
それぞれ作動する。
【0009】例えば、右側前輪FRがスキッド傾向にな
っていることが検出されると、その検出信号により第1
流路切換弁10のソレノイドが励磁されるので、第1流
路切換弁10は位置が切り換わって第2供給通路5を遮
断すると共に、フロントホイールシリンダ2を低圧アキ
ュムレータ9に連通するようにブレーキ液の流路を切り
換える。このため、フロントホイールシリンダ2内のブ
レーキ液が低圧アキュムレータ9に排出されるので、フ
ロントホイールシリンダ2のブレーキ液圧が低下する。
【0010】低圧アキュムレータ9に排出したブレーキ
液はポンプ14によって逆止弁15,17及びキックバ
ック軽減用オリフィス18を介してマスタシリンダ1の
油室1aに圧送還流される。その場合、ポンプ14の脈
動がボリューム室16により吸収されると共に、キック
バック軽減用オリフィス18によりその脈動が軽減され
て油室1aにはほとんど伝達されないので、ポンプ14
の脈動によるブレーキペダルへの影響、すなわちキック
バックはほとんどなく、好適なペダルフィーリングが得
られる。
【0011】また、マスタシリンダ1からのブレーキ液
が第1流量調整弁7のポート7aにパイロット圧として
作用しているとともに、フロントホイールシリンダ2の
ブレーキ液圧がポート7bにパイロット圧として作用し
ているが、フロントホイールシリンダ2のブレーキ液圧
が低下しているので、その差圧により、第1流量調整弁
7が切り換わって第2供給通路5を遮断している。
【0012】フロントホイールシリンダ2のスキッド傾
向が解消すると、第1流路切換弁10が元の位置、すな
わち第2供給通路5が連通する位置に切り換えられる。
このため、ポンプ14により還流されたブレーキ液がオ
リフィス19により流量を制限されながらフロントホイ
ールシリンダ2へ供給されるようになる。したがって、
フロントホイールシリンダ2のブレーキ液圧が再び上昇
し、ブレーキ力が徐々に大きくなる。
【0013】このようにして、右側前輪FRのスキッド
傾向が解消するまで、減圧、再増圧を繰り返すアンチス
キッドブレーキ制御が行われる。左側後輪RL、及び第
2系統Bの左側前輪FL及び右側後輪RRがスキッド状
態となったときも、前述と同様にアンチスキッドブレー
キ制御が行われる。
【0014】ところで、アンチスキッドブレーキ制御時
におけるキックバックを軽減するためのキックバック軽
減用オリフィス18は固定オリフィス(例えばφ0.3
のオリフィス孔を直列に2個配設して形成されている)
により構成されている。しかしながら、このようにキッ
クバック軽減用オリフィス18を固定オリフィスとした
場合、オリフィス孔が比較的大きいと、単位時間当りの
ブレーキ液の還流量が大きくなり、その結果キックバッ
ク軽減用オリフィス18では十分にキックバックを軽減
することができなくなる。このため、キックバックがマ
スタシリンダ1に伝達されてしまい、運転者は不快感を
生じてしまう。
【0015】また、オリフィス孔が比較的小さいと、単
位時間当りのブレーキ液の還流量が小さくなり、その結
果増圧時においてホイールシリンダへのブレーキ液供給
が間に合わなくなる。このため、マスタシリンダ1から
のブレーキ液供給が多くなってブレーキペダルの入り込
みが生じてしまうとともに、減圧時のホイールシリンダ
からの低圧アキュムレータ9へのブレーキ液の排出量の
方がポンプによるブレーキ液の還流量よりも大きいた
め、低圧アキュムレータ9のピストンがフルストローク
してしまい、ホイールシリンダの減圧が十分に行われな
くなってしまう。
【0016】更に、マスタシリンダの圧力が比較的低い
ときにはポンプ吐出量が大きくなるため、オリフィス孔
の径が比較的大きいときに生じる前述の問題と同様の問
題が生じ易くなり、またマスタシリンダの圧力が比較的
高いときにはポンプ吐出量が小さくなるため、オリフィ
ス孔の径が比較的小さいときに生じる前述の問題と同様
の問題が生じ易くなってしまう。
【0017】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、アンチスキッドブレーキ
制御時のキックバックを効果的に軽減するとともに、マ
スタシリンダの圧力が高いときにポンプからのブレーキ
液の還流量を多くすることができるようにして、ブレー
キペダルの入り込み及びホイールシリンダ減圧不良を防
止することのできるアンチスキッドブレーキ制御システ
ムを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、マスタシリンダとホイールシ
リンダとを連通するブレーキ液供給通路と、このブレー
キ液供給通路に配設され、通常時前記マスタシリンダと
ホイールシリンダとをそれぞれ連通するとともに車輪が
スキッド傾向の時前記ホイールシリンダを前記マスタシ
リンダから遮断しかつ低圧アキュムレータに連通する流
路切換制御弁と、前記低圧アキュムレータのブレーキ液
を前記マスタシリンダに還流するポンプと、このポンプ
から吐出されるブレーキ液の流量を制限して前記ポンプ
の脈動を軽減するキックバック軽減用オリフィスとを少
なくとも備えたアンチスキッドブレーキ制御システムで
あって、前記キックバック軽減用オリフィスをバイパス
してポンプ吐出側とマスタシリンダとを連通するバイパ
ス通路を設けるとともに、このバイパス通路に電磁弁か
らなる常閉の開閉弁を設け、更に前記マスタシリンダの
圧力を検知しこのマスタシリンダ圧力が設定値以上のと
き検知信号を出力する圧力センサを設け、この圧力セン
サから出力される検知信号により前記開閉弁が開くよう
に設定されていることを特徴としている。
【0019】また、請求項2の発明は、マスタシリンダ
とホイールシリンダとを連通するブレーキ液供給通路
と、このブレーキ液供給通路に配設され、通常時前記マ
スタシリンダとホイールシリンダとをそれぞれ連通する
とともに車輪がスキッド傾向の時前記ホイールシリンダ
を前記マスタシリンダから遮断しかつ低圧アキュムレー
タに連通する流路切換制御弁と、前記低圧アキュムレー
タのブレーキ液を前記マスタシリンダに還流するポンプ
と、このポンプから吐出されるブレーキ液の流量を制限
して前記ポンプの脈動を軽減するキックバック軽減用オ
リフィスとを少なくとも備えたアンチスキッドブレーキ
制御システムであって、前記キックバック軽減用オリフ
ィスをバイパスしてポンプ吐出側とマスタシリンダとを
連通するバイパス通路を設けるとともに、このバイパス
通路にメカニカルバルブからなる常閉の開閉弁を設け、
前記マスタシリンダの圧力が設定値以上のとき、このマ
スタシリンダ圧力により前記開閉弁が開くように設定さ
れていることを特徴としている。
【0020】更に請求項3の発明は、マスタシリンダと
ホイールシリンダとを連通するブレーキ液供給通路と、
このブレーキ液供給通路に配設され、通常時前記マスタ
シリンダとホイールシリンダとをそれぞれ連通するとと
もに車輪がスキッド傾向の時前記ホイールシリンダを前
記マスタシリンダから遮断しかつ低圧アキュムレータに
連通する流路切換制御弁と、前記低圧アキュムレータの
ブレーキ液を前記マスタシリンダに還流するポンプと、
このポンプから吐出されるブレーキ液の流量を制限して
前記ポンプの脈動を軽減するキックバック軽減用オリフ
ィスとを少なくとも備えたアンチスキッドブレーキ制御
システムであって、前記キックバック軽減用オリフィス
を可変オリフィスにより構成し、前記可変オリフィスの
絞り量が、前記マスタシリンダの圧力が低いときには大
きくなるように設定するとともに、前記マスタシリンダ
の圧力が高いときには小さくなるように設定することを
特徴としている。
【0021】更に請求項4の発明は、マスタシリンダと
ホイールシリンダとを連通するブレーキ液供給通路と、
このブレーキ液供給通路に配設され、通常時前記マスタ
シリンダとホイールシリンダとをそれぞれ連通するとと
もに車輪がスキッド傾向の時前記ホイールシリンダを前
記マスタシリンダから遮断しかつ低圧アキュムレータに
連通する流路切換制御弁と、前記低圧アキュムレータの
ブレーキ液を前記マスタシリンダに還流するポンプと、
このポンプから吐出されるブレーキ液の流量を制限して
前記ポンプの脈動を軽減するキックバック軽減用オリフ
ィスとを少なくとも備えたアンチスキッドブレーキ制御
システムであって、前記キックバック軽減用オリフィス
をバイパスしてポンプ吐出側とマスタシリンダとを連通
するバイパス通路を設けるとともに、このバイパス通路
にメカニカルバルブからなる常閉の開閉弁を設け、前記
ポンプの吐出圧が設定値以上のとき、このポンプ吐出圧
により前記開閉弁が開くように設定されていることを特
徴としている。
【0022】
【作用】このような構成をした請求項1および2の発明
によるアンチスキッドブレーキ制御システムにおいて
は、マスタシリンダの圧力が比較的低いときには開閉弁
が閉じている。その結果、このときにはポンプから吐出
されるブレーキ液は、キックバック軽減用オリフィスを
通ってマスタシリンダへ流量を適正に制限されて還流さ
れる。したがって、キックバック軽減用オリフィスによ
り、キックバックが適正に軽減され、良好なペダルフィ
ーリングが得られるようになる。
【0023】マスタシリンダの圧力が高くなって設定値
以上となると開閉弁が開く。その結果、このときにはポ
ンプから吐出されるブレーキ液が、主にバイパス通路を
通ってマスタシリンダへ流量を制限されなく還流され
る。このようにブレーキ液の流量が制限されないので、
マスタシリンダの圧力が設定値以上であっても、ポンプ
から還流されるブレーキ液は比較的多くなる。したがっ
て、増圧時にホイールシリンダへブレーキ液を供給する
際、ポンプ14からの還流されたブレーキ液が十分に間
に合うようになる。これにより、マスタシリンダ1から
のブレーキ液の供給量が少なくなってブレーキペダルの
入り込みが防止されるとともに、低圧アキュムレータの
ピストンがフルストロークするようなことはなくなり、
ホイールシリンダの圧力を確実に減圧することができる
ようになる。
【0024】また請求項3の発明においては、キックバ
ック軽減用オリフィスを構成する可変オリフィスの絞り
量が、マスタシリンダの圧力が低いときには大きくなる
ように設定され、マスタシリンダの圧力が高いときには
小さくなるように設定される。これにより、マスタシリ
ンダの圧力が低いときは、ポンプから吐出されるブレー
キ液がキックバック軽減用オリフィスを通ってマスタシ
リンダへ流量を適正に制限されて還流されるとともに、
マスタシリンダの圧力が高いときは、ポンプから吐出さ
れるブレーキ液がキックバック軽減用オリフィスを通っ
ても流量をそれほど制限されることなくマスタシリンダ
へ還流される。したがって、請求項3の発明も、請求項
1及び2の発明とほぼ同様の作用を奏する。
【0025】更に請求項4の発明は、ポンプ吐出圧が比
較的低いときには開閉弁が閉じ、ポンプから吐出される
ブレーキ液がキックバック軽減用オリフィスを通ってマ
スタシリンダへ流量を適正に制限されて還流される。ま
た、ポンプ吐出圧が高くなって設定値以上となると開閉
弁が開き、ポンプから吐出されるブレーキ液が主にバイ
パス通路を通ってマスタシリンダへ流量を制限されなく
還流される。ところで、ポンプ吐出圧が低いときにはマ
スタシリンダの圧力も低く、ポンプ吐出圧が高いときに
はマスタシリンダの圧力も高くなる。したがって、この
請求項4の発明も前述の請求項1及び2の発明とほぼ同
様の作用を奏する。
【0026】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明に係るアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムの一実施例を示す、図5と同様のブレーキ回路図
である。なお、前述のアンチスキッドブレーキ制御シス
テムと対応する構成要素には同じ符号を付すことによ
り、その詳細な説明は省略する(後述する他の実施例に
ついても同様である)。
【0027】図1に示すようにこの実施例においては、
前述の図5に示すアンチスキッドブレーキ制御システム
に対して、キックバック軽減用オリフィス18をバイパ
スする通路21に常閉の電磁弁からなる開閉弁22が設
けられているとともに、マスタシリンダ1の出力口近傍
の第1供給通路4に圧力センサ23が配設されている。
そして、圧力センサ23により、マスタシリンダ1の圧
力を検知し、マスタシリンダ1の圧力が設定値以上にな
ると、圧力センサ23からの検知信号により、開閉弁2
2が開くようになっている。
【0028】同様に第2ブレーキ系統Bにも、キックバ
ック軽減用オリフィス18′をバイパスする通路21′
に常閉の開閉弁22′が設けられている。この開閉弁2
2′も、圧力センサ23の圧力検知信号によって開閉を
制御するようにすることができる。また、第2ブレーキ
系統B側の第1供給通路4′に、別の圧力センサを設け
るようにしてもよい。また、マスタシリンダ1の圧力が
比較的低いときに、ポンプ還流量が適正量となるよう
に、キックバック軽減用オリフィス18の絞り量を設定
している。
【0029】このように構成された本実施例のアンチス
キッドブレーキ制御システムにおいては、マスタシリン
ダ1の圧力が比較的低いときには、開閉弁22が閉じて
いる。その結果、このときにはポンプ14から吐出され
るブレーキ液は、キックバック軽減用オリフィス18を
通ってマスタシリンダ1へ流量を制限されて還流される
ようになる。その場合、キックバック軽減用オリフィス
18の絞り量が、マスタシリンダ1の圧力が比較的低い
ときにポンプ還流量が適正量となるように設定されてい
るので、ポンプ14からのブレーキ液の還流量は適正な
ものとなっている。したがって、キックバック軽減用オ
リフィス18により、キックバックが適正に軽減され、
良好なペダルフィーリングが得られるようになる。
【0030】マスタシリンダ1の圧力が高くなって設定
値以上となると、圧力センサ23かの検知信号により、
開閉弁22が開く。その結果、このときにはポンプ14
から吐出されるブレーキ液は、主にバイパス通路21を
通ってマスタシリンダ1へ流量を制限されなく還流され
るようになる。このようにブレーキ液の還流量が制限さ
れない。
【0031】したがって、増圧時にホイールシリンダへ
ブレーキ液を供給する際、ポンプ14からの還流された
ブレーキ液が不足することはなく、十分に間に合うよう
になる。これにより、マスタシリンダ1からのブレーキ
液の供給量が少なくなってブレーキペダルの入り込みが
防止されるとともに、低圧アキュムレータ9のピストン
がフルストロークするようなことはなくなり、ホイール
シリンダの圧力を確実に減圧することができるようにな
る。その結果、アンチスキッドブレーキ制御を適正に行
うことができるようになる。しかも、ポンプ吐出量が不
足することがないので、ポンプを小型化することができ
る。
【0032】図2は、本発明の他の実施例を示す、図1
と同様のブレーキ回路図である。前述の図1に示す実施
例では電磁弁からなる開閉弁22を用いているが、本実
施例ではメカニカルバルブからなる開閉弁22が用いら
れている。そして、マスタシリンダ1の圧力をパイロッ
ト圧として用い、このパイロット圧により開閉弁22の
開閉制御を行うようにしている。したがって、図1の実
施例で用いられている圧力センサ23は、本実施例では
不要となる。そして、マスタシリンダ1の圧力が設定値
以上となると、開閉弁22が開くようになっている。本
実施例においても、前述の実施例の作用効果とほぼ同じ
作用効果を奏するので、その説明は省略する。
【0033】図3は、本発明の更に他の実施例を示す、
図5と同様のブレーキ回路図である。図3に示すよう
に、この実施例においては、前述の図5に示すアンチス
キッドブレーキ制御システムに対して、キックバック軽
減用オリフィス18を可変オリフィスで構成している。
そして、その絞り量をマスタシリンダ1の圧力により制
御するようにしており、その場合、マスタシリンダ1の
圧力が比較的低いときには、絞り量を比較的大きくなる
ように制御してポンプ還流量が適正量となるようにし、
またマスタシリンダ1の圧力が比較的高いときには、絞
り量を比較的小さくなるように制御してポンプ還流量が
多くなるようにしている。本実施例においても、前述の
実施例の作用効果とほぼ同じ作用効果を奏するので、そ
の説明は省略する。
【0034】図4は、本発明の更に他の実施例を示す、
図2と同様のブレーキ回路図である。前述の図2に示す
実施例では、マスタシリンダ1の圧力により開閉が制御
される開閉弁22が用いられているのに対して、本実施
例では、ポンプ吐出圧をパイロット圧として用い、この
パイロット圧が設定値以上のとき開くメカニカルバルブ
の開閉弁22が用いられている。その場合、前述のよう
にマスタシリンダ1の圧力が高いときにはポンプ吐出圧
も高くなることから、開閉弁22のパイロット圧として
ポンプ吐出圧を用いることにより、本実施例は図2に示
す実施例とほぼ同じ作用効果を奏するようになる。
【0035】その上、本実施例においては、図2に示す
実施例に対して次のような効果が得られるようになる。
すなわち、図2に示す実施例においては、サービスブレ
ーキ時に常に開閉弁22が作動するようになるため、バ
ルブストロークが増大する。このため、ブレーキ液の消
費量が増大することになり、その結果ペダルストローク
が増大してしまう。これに対して、本実施例では、開閉
弁22の開閉制御にポンプ吐出圧を利用しているので、
サービスブレーキ時に開閉弁22が作動しなく、バルブ
ストロークが生じることはない。したがって、サービス
ブレーキ時にブレーキ液の消費量が増大することはない
ので、ペダルストロークも増大しなく、良好なペダルフ
ィーリングが得られるようになる。
【0036】なお、前述の実施例では、ダイアゴナル配
管方式によるブレーキ回路に本発明を適用した場合につ
いて説明しているが、本発明は、これに限定されるもの
ではなく、アンチスキッドブレーキ制御時にホイールシ
リンダから排出されたブレーキ液を、ポンプによってマ
スタシリンダへキックバック軽減用オリフィスを介して
還流するようなアンチスキッドブレーキ制御システムで
あればどのような配管方式のブレーキ回路にも適用する
ことができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によるアンチスキッドブレーキ制御システムによれば、
キックバックを好適に軽減できるとともにブレーキペダ
ルの入り込みを防止できるので、マスタシリンダの圧力
の高低に関係なく、良好なペダルフィーリングを得るこ
とができる。
【0038】また、マスタシリンダの圧力が高いときで
も、ポンプから還流されるブレーキ液の量が十分である
ので、ペダルの入り込みやホイールシリンダ減圧不良を
防止できる。したがって、良好なアンチスキッドブレー
キ制御性を得ることができる。そのうえ、ポンプから還
流されるブレーキ液の量が十分であることから、ポンプ
を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンチスキッドブレーキ制御シス
テムの一実施例を示すブレーキ制御回路図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す、図1と同様のブレ
ーキ制御回路図である。
【図3】本発明の更に他の実施例を示す、図1と同様の
ブレーキ制御回路図である。
【図4】本発明の更に他の実施例を示す、図1と同様の
ブレーキ制御回路図である。
【図5】一例として考えられるアンチスキッドブレーキ
制御装置の制御回路図である。
【符号の説明】
1…タンデムマスタシリンダ、1a,1b…油室、2…
フロントホイールシリンダ、3…リヤホイールシリン
ダ、4…第1供給通路、5…第2供給通路、6…第3供
給通路、7…第1流量調整弁、8…第2流量調整弁、9
…低圧アキュムレータ(サンプ装置)、10…第1流路
切換制御弁、11…第2流路切換制御弁、13…モー
タ、14…ポンプ、16…ボリューム室、18…キック
バック軽減用オリフィス、21…通路、22…開閉弁、
23…圧力センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタシリンダとホイールシリンダとを連
    通するブレーキ液供給通路と、このブレーキ液供給通路
    に配設され、通常時前記マスタシリンダとホイールシリ
    ンダとをそれぞれ連通するとともに車輪がスキッド傾向
    の時前記ホイールシリンダを前記マスタシリンダから遮
    断しかつ低圧アキュムレータに連通する流路切換制御弁
    と、前記低圧アキュムレータのブレーキ液を前記マスタ
    シリンダに還流するポンプと、このポンプから吐出され
    るブレーキ液の流量を制限して前記ポンプの脈動を軽減
    するキックバック軽減用オリフィスとを少なくとも備え
    たアンチスキッドブレーキ制御システムであって、前記
    キックバック軽減用オリフィスをバイパスしてポンプ吐
    出側とマスタシリンダとを連通するバイパス通路を設け
    るとともに、このバイパス通路に電磁弁からなる常閉の
    開閉弁を設け、更に前記マスタシリンダの圧力を検知し
    このマスタシリンダ圧力が設定値以上のとき検知信号を
    出力する圧力センサを設け、この圧力センサから出力さ
    れる検知信号により前記開閉弁が開くように設定されて
    いることを特徴とするアンチスキッドブレーキ制御シス
    テム。
  2. 【請求項2】マスタシリンダとホイールシリンダとを連
    通するブレーキ液供給通路と、このブレーキ液供給通路
    に配設され、通常時前記マスタシリンダとホイールシリ
    ンダとをそれぞれ連通するとともに車輪がスキッド傾向
    の時前記ホイールシリンダを前記マスタシリンダから遮
    断しかつ低圧アキュムレータに連通する流路切換制御弁
    と、前記低圧アキュムレータのブレーキ液を前記マスタ
    シリンダに還流するポンプと、このポンプから吐出され
    るブレーキ液の流量を制限して前記ポンプの脈動を軽減
    するキックバック軽減用オリフィスとを少なくとも備え
    たアンチスキッドブレーキ制御システムであって、前記
    キックバック軽減用オリフィスをバイパスしてポンプ吐
    出側とマスタシリンダとを連通するバイパス通路を設け
    るとともに、このバイパス通路にメカニカルバルブから
    なる常閉の開閉弁を設け、前記マスタシリンダの圧力が
    設定値以上のとき、このマスタシリンダ圧力により前記
    開閉弁が開くように設定されていることを特徴とするア
    ンチスキッドブレーキ制御システム。
  3. 【請求項3】マスタシリンダとホイールシリンダとを連
    通するブレーキ液供給通路と、このブレーキ液供給通路
    に配設され、通常時前記マスタシリンダとホイールシリ
    ンダとをそれぞれ連通するとともに車輪がスキッド傾向
    の時前記ホイールシリンダを前記マスタシリンダから遮
    断しかつ低圧アキュムレータに連通する流路切換制御弁
    と、前記低圧アキュムレータのブレーキ液を前記マスタ
    シリンダに還流するポンプと、このポンプから吐出され
    るブレーキ液の流量を制限して前記ポンプの脈動を軽減
    するキックバック軽減用オリフィスとを少なくとも備え
    たアンチスキッドブレーキ制御システムであって、前記
    キックバック軽減用オリフィスを可変オリフィスにより
    構成し、前記可変オリフィスの絞り量が、前記マスタシ
    リンダの圧力が低いときには大きくなるように設定する
    とともに、前記マスタシリンダの圧力が高いときには小
    さくなるように設定することを特徴とするアンチスキッ
    ドブレーキ制御システム。
  4. 【請求項4】マスタシリンダとホイールシリンダとを連
    通するブレーキ液供給通路と、このブレーキ液供給通路
    に配設され、通常時前記マスタシリンダとホイールシリ
    ンダとをそれぞれ連通するとともに車輪がスキッド傾向
    の時前記ホイールシリンダを前記マスタシリンダから遮
    断しかつ低圧アキュムレータに連通する流路切換制御弁
    と、前記低圧アキュムレータのブレーキ液を前記マスタ
    シリンダに還流するポンプと、このポンプから吐出され
    るブレーキ液の流量を制限して前記ポンプの脈動を軽減
    するキックバック軽減用オリフィスとを少なくとも備え
    たアンチスキッドブレーキ制御システムであって、前記
    キックバック軽減用オリフィスをバイパスしてポンプ吐
    出側とマスタシリンダとを連通するバイパス通路を設け
    るとともに、このバイパス通路にメカニカルバルブから
    なる常閉の開閉弁を設け、前記ポンプの吐出圧が設定値
    以上のとき、このポンプ吐出圧により前記開閉弁が開く
    ように設定されていることを特徴とするアンチスキッド
    ブレーキ制御システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5967626A (en) * 1996-04-25 1999-10-19 Denso Corporation Braking system for automotive vehicle
JP2011005887A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Advics Co Ltd ダンパ装置及びブレーキ液圧制御装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5967626A (en) * 1996-04-25 1999-10-19 Denso Corporation Braking system for automotive vehicle
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