JP3093614U - のし瓦および屋根構造 - Google Patents
のし瓦および屋根構造Info
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- JP3093614U JP3093614U JP2002006729U JP2002006729U JP3093614U JP 3093614 U JP3093614 U JP 3093614U JP 2002006729 U JP2002006729 U JP 2002006729U JP 2002006729 U JP2002006729 U JP 2002006729U JP 3093614 U JP3093614 U JP 3093614U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 瓦の飛散を十分に防止し得るのし瓦であって
成型が容易で欠けにくいのし瓦および該のし瓦を用いた
屋根構造を提供することである。 【解決手段】 本考案ののし瓦2には、軒先側の縁部2
1に、それぞれ軒先に向って下方に傾斜するテーパ面2
1aを設け、前記テーパ面21aとのし瓦2の上面22
とのなす角θ1 が鈍角に形成されている。本考案の屋根
構造は、前記のし瓦2を屋根の棟部の両側に複数枚積み
重ね、その上に冠瓦1を載置した屋根構造であって、前
記積み重ねられたのし瓦2のテーパ面21aの各々が、
水平面に対し軒先に向かって下方に斜めに傾いた概ね1
つの平面を形成する。
成型が容易で欠けにくいのし瓦および該のし瓦を用いた
屋根構造を提供することである。 【解決手段】 本考案ののし瓦2には、軒先側の縁部2
1に、それぞれ軒先に向って下方に傾斜するテーパ面2
1aを設け、前記テーパ面21aとのし瓦2の上面22
とのなす角θ1 が鈍角に形成されている。本考案の屋根
構造は、前記のし瓦2を屋根の棟部の両側に複数枚積み
重ね、その上に冠瓦1を載置した屋根構造であって、前
記積み重ねられたのし瓦2のテーパ面21aの各々が、
水平面に対し軒先に向かって下方に斜めに傾いた概ね1
つの平面を形成する。
Description
【0001】
本考案は、主として棟部に用いるのし瓦および該のし瓦を用いた本棟の屋根構
造に関するものである。
【0002】
一般に、棟部に用いるのし瓦は、その軒先側の側面が概ね鉛直面に平行に平面
状に形成されている。この一例を図3に示す。
【0003】
図4は、図3ののし瓦を用いた、従来の屋根構造を示す。図4において、50
は棟木、51は垂木、52は野地板、53は瓦桟である。
この従来の屋根構造では、一対の台のし瓦3が、野地板50上に固定される。
その上に左右一対の平板上ののし瓦2が、葺土4と共に複数枚積み重ねられる。
最上部には、断面が円弧状の冠瓦1が載置される。
台のし瓦3の上面には、被係合凹部32が形成されている。該被係合凹部32
には、最下段に積まれるのし瓦2の縁部21が係合する。
同じ高さに位置する左右ののし瓦2同士は銅線7で緊結されている。冠瓦から
棟材に向って、図示しない棟釘が打ち込まれている。各のし瓦の下面には瓦の長
さ方向に延びる複数の凸条部23が設けられている。この凸条部23は各のし瓦
間に充填された葺土4に係合する。
これらの構造により、のし瓦2および冠瓦1が棟部に固定される。
【0004】
しかし、この従来ののし瓦では、のし瓦2の上面22と軒先側の縁部21とが
なす角θが直角に近い。そのため、成型時の型抜きが困難であるという欠点があ
った。更に、使用時に該角θの部分の強度が弱く欠けやすいという欠点があった
。
また、従来の屋根構造では、棟部の軒先側からの風圧によって、のし瓦2およ
び冠瓦1が飛散しやすいという欠点があった。また、地上から棟部を見た場合、
日光が各のし瓦2の縁部21に対し反射する。したがって、反射した光の方向が
一様とならずに、地上から見たときの美感が損なわれるという欠点があった。
【0005】
【特許文献1】特開平9−67902
【0006】
【特許文献2】特開平2−30840
【0007】
【0008】
そこで、特許文献1の屋根構造が知られている。該屋根構造では、のし瓦に蛇
行する突出壁を設けることによって、のし瓦が位置ずれを起こしにくくなってい
る。
しかし、該屋根構造では、棟部の軒先からの風は、のし瓦の側面に対し、風圧
がほとんど分散されることなく衝突する。そのため、のし瓦および冠瓦の飛散を
十分に防止し得ない。また、のし瓦の下面に蛇行する突出壁を一体的に成型する
ため、成型が困難であるという欠点がある。
また、特許文献2のように、桟瓦の端部に傾斜部を設けた瓦が知られている。
しかし、該傾斜部を設けることは、雨水がスムーズに流れることを目的とするも
のであって、瓦の飛散防止に供するものではない。
【0009】
本考案は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、成型が容易
で欠けにくいのし瓦を提供することである。
また、本考案の目的は、瓦の飛散を十分に防止し得るのし瓦および屋根構造を
提供することである。
更に、本考案の目的は、美観に優れた屋根構造を提供することである。
【0010】
上記目的を達成するために、本考案ののし瓦には、軒先側の縁部に、傾斜する
テーパ面を設けている。該テーパ面は、のし瓦の上面に接すると共に、水平面に
対して軒先側に向って下方に傾斜している。そのため、のし瓦のテーパ面と上面
とのなす角が鈍角となる。
【0011】
また本考案の屋根構造では、積み重ねられたのし瓦の各テーパ面が、概ね1つ
の平面を形成している。該1つの平面は軒先に向かって下方に斜めに傾いている
。
【0012】
以下、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。
なお、その他の部分の構成は前記図3および4の従来例と同一であり、同一部
分もしくは相当部分に同一符号を付してその詳しい図示および説明を省略する。
図5は、のし瓦(分割前)20を示す。該のし瓦20を中央線Lに沿って2枚
に割って、左右一対ののし瓦2を作成する。屋根の棟部には、この2枚に分割さ
れたのし瓦2を用いる。
図1に示すのし瓦2は、前記左右一対ののし瓦のうちの1枚である。図1にお
いて、のし瓦2の軒先側の縁部21はテーパ面21aと先端面(面取り部)21
bとを有する。前記先端面21bは、前記テーパ面とのし瓦の下面とがなす鋭角
の角θ3 の先端縁を面取りするように設けられている。そのため、該先端縁が欠
けにくくなる。
前記テーパ面21aは鉛直な仮想平面Fに対し軒先側に傾斜するように形成さ
れている。前記鉛直な仮想平面Fと前記テーパ面21aとのなす角αは、図2に
示すように、15°以上に設定されている。
前記テーパ面21aは、角θ1 の部分で、上面22と接する。該上面22は角
θ1 の部分で概ね水平であるため、該角θ1 は鈍角となる。前記先端面21aは
、角θ2 の部分で、前記テーパ面21aと連なり、該角θ2 も鈍角となる。
前記角θ1 およびθ2 が鈍角となるため、成型時の型抜きが容易になる。また
、使用時に該角θ1 およびθ2 の部分が欠けにくくなる。
【0013】
なお、本実施例において、角θ1 およびθ2 が明瞭に形成されているが、該角
θ1 およびθ2 の部分を丸めて形成してもよい。
【0014】
図2は、前記のし瓦2を棟部に積み上げた場合の屋根構造を示す。
野地板52の上には桟瓦54が固定され、その上に台のし瓦3が重ねられる。
台のし瓦3は他ののし瓦と異なり、2枚に分割されずに使用される。これにより
、棟部の内部への雨水の侵入を防ぐ。なお、台のし瓦3の軒先側の縁部にも、テ
ーパ面31aが設けられている。
【0015】
台のし瓦3の上には、複数枚の左右一対のし瓦2が葺土4と共に積み重ねられ
、最上部には冠瓦1が載置される。該冠瓦1は棟部の内部への雨等の侵入を防止
する。
【0016】
冠瓦1の下面に設けられた突出壁12には、葺土4が係合する。これにより、
冠瓦1が棟部の最上部に固定される。葺土4は漆喰または練り土などからなる。
なお、冠瓦1と最上段に積まれたのし瓦4の間に木材を配置すると共に、金具
および釘によって該木材を介して冠瓦1を固定してもよい。この場合、従来用い
られたように緊結線や棟釘を用いて冠瓦を固定する必要がなくなる。
【0017】
図2に示すように、のし瓦2および台のし瓦3が積み上げられると、テーパ面
21a、31aは概ね1つの平面を形成する。該1つの平面は、鉛直面に対し軒
先側に傾斜している。この構造により、軒先側から棟部に向って吹く風は、該概
ね1つの平面に沿って流れ、のし瓦2の縁部に衝突する風圧は減少する。このた
め、積み上げられたのし瓦2が風により吹き飛ばされるおそれがない。
また、日光が前記1つの平面に対して一様に反射するので、地上から見たとき
の屋根が美しく見えるようになる。
【0018】
以上説明したように、本考案ののし瓦では、のし瓦のテーパ面と上面とのなす
角が鈍角に形成されているので、成型時の型抜きが容易であると共に、使用時に
該鈍角の部分が欠けにくくなる。
【0019】
また、本考案の屋根構造では、積み重ねられたのし瓦の各々のテーパ面が概ね
1つの平面を形成している。該平面は水平面に対し軒先に向って下方に傾斜して
いる。そのため、軒先側から吹き込む風は、該平面に沿って流れ、風圧が分散さ
れる。すなわち、のし瓦に加わる風圧が小さくなる。したがって、積み上げられ
たのし瓦が飛散するのを十分に防止できる。このため、台風なとの強風時でも飛
散しにくい防災瓦として使用することができる。
また、日光が前記平面に一様に反射するので、地上から見たときの美観が損な
われない。
【図1】(a)は本考案ののし瓦の斜視図、(b)は同
断面図である。
断面図である。
【図2】本考案ののし瓦を棟部に積み上げた場合の棟部
の屋根構造を示す断面図である。
の屋根構造を示す断面図である。
【図3】従来ののし瓦を示す断面図である。
【図4】従来ののし瓦を棟部に積み上げた場合の屋根構
造を示す断面図である。
造を示す断面図である。
【図5】本考案ののし瓦(分割前)を示す断面図であ
る。
る。
1:冠瓦
2:のし瓦
21:縁部
21a、31a:テーパ面
21b:先端面
22:上面
F:鉛直な仮想平面
θ1 :のし瓦の上面とテーパ面とのなす角
θ3 :のし瓦の下面とテーパ面とのなす角
Claims (2)
- 【請求項1】 屋根の棟部に用いるのし瓦であって のし瓦の上面に連なる軒先側の縁部にテーパ面を有し、 前記テーパ面は、鉛直な平面に対し軒先に向って下方に
傾斜しており、 前記鉛直な平面と前記テーパ面とのなす角が15°以上
に設定され、 前記テーパ面と前記上面とのなす角が鈍角に形成されて
おり、 前記のし瓦の下面と前記テーパ面とのなす角が鋭角に形
成されていると共に、該鋭角の先端縁には、当該先端縁
が欠けにくくなるように面取り部が形成されているのし
瓦。 - 【請求項2】 請求項1に記載ののし瓦を屋根の棟部の
両側に複数枚積み重ね、その上に冠瓦を載置した屋根構
造であって、 前記積み重ねられたのし瓦の各テーパ面は、概ね一つの
平面を形成するように積み重ねられており、 該一つの平面は、水平面に対し軒先に向って下方に傾斜
している屋根構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002006729U JP3093614U (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | のし瓦および屋根構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002006729U JP3093614U (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | のし瓦および屋根構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3093614U true JP3093614U (ja) | 2003-05-16 |
Family
ID=43247633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002006729U Expired - Fee Related JP3093614U (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | のし瓦および屋根構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3093614U (ja) |
-
2002
- 2002-10-24 JP JP2002006729U patent/JP3093614U/ja not_active Expired - Fee Related
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