JP3093513B2 - リアーフォーカス式ズームレンズ - Google Patents
リアーフォーカス式ズームレンズInfo
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Description
ズームレンズに関し、特に写真用やビデオカメラ等に使
用され、高変倍比を確保しながらも、全長が短く全体と
してコンパクトなリアーフォーカス式のズームレンズに
関する。
化に伴い、撮像用ズームレンズの小型化にもめざましい
進歩が見られ、特に全長の短縮化や前玉径の小型化、構
成の簡略化に力が注がれている。
て、物体側の第1レンズ群以外のレンズ群を移動させて
フォーカスを行う、所謂リアーフォーカス式のズームレ
ンズが知られている。
は、第1レンズ群を移動させてフォーカスを行うズーム
レンズに比べて、第1レンズ群の有効径が小さくなり、
レンズ系全体の小型化が容易になる。又近接撮影、特に
極近接撮影が可能となり、更に比較的小型軽量のレンズ
群を移動させて行っているので、レンズ群の駆動力が小
さくてすみ迅速な焦点合わせができる。
ズとして例えば、特開昭62−206516号、特開昭
62−215225号、特開昭62−24213号公報
等では物体側より順に正の第1レンズ群、負の第2レン
ズ群、正の第3レンズ群、正の第4レンズ群を有し、第
2レンズ群を、移動させて変倍を行い、第4レンズ群で
変倍に伴う像面変動を補正すると共に、フォーカシング
を行うズームレンズを開示している。
ンズ等では、全長を短縮するための手段として正レンズ
群を物体側に、負レンズ群を像面側に配置し全系の主点
位置を物体側に位置させることによりテレフォト比をか
せぐ、所謂テレフォトタイプと呼ばれるレンズ配置が知
られている。一方本出願人は、特開平4−026811
号公報および特開平4−88309号公報において第3
レンズ群の物体側に凸レンズ群を、最後部に凹レンズを
配置することによりズームレンズのマスターレンズ系に
おけるテレフォトタイプを提案しており、これによりズ
ームレンズの全長の短縮化を図っていた。また、特開平
4−43311号公報、特開平4−153615号公
報、特開平4−19165号公報、特開平5−2716
7号公報、および特開平5−60973号公報では、第
4レンズ群を正レンズ1枚または、正レンズ2枚で構成
された例が開示されている。また、特開平5−6097
4号公報では第4レンズ群が正負の2枚で構成されたズ
ームレンズが開示されている。
に、一般にズームレンズにおいて、前玉径・全系の小型
化を達成するには、第1レンズ群の移動による距離合わ
せよりも、所謂リアーフォーカス方式の方が適してい
る。
公報および特開平4−88309号公報では、その構成
において第4レンズ群が負レンズ、正レンズ、正レンズ
と3枚のレンズより構成されていたため更なる小型化が
望まれていた。
平4−153615号公報、特開平4−19165号公
報、特開平5−27167号公報、および特開平5−6
0973号公報で開示されているこれらのズームレンズ
ではズーム比が6倍から8倍程度でありこれ以上の高倍
ズームレンズになると色収差の変倍による変動が大きく
なりすぎて補正しきれず充分な光学性能を発揮させるこ
とは困難であった。また、特開平5−60974号公報
で開示されている例では第3レンズ群、第4レンズ群と
もに非球面レンズを採用しているため製造単価が高い割
には、ズーム比が8倍クラスとやはり充分な高倍化が達
成されていなかった。
し、特に本出願人提案の特開平4−026881号公報
の改良に関し、全ズーム域・全物体距離にわたって良好
な光学性能を維持しつつ小型で更なる高変倍を図ったリ
アーフォーカス式のズームレンズの提供を目的とする。
するため、本発明は、物体側から正の屈折力の第1レン
ズ群、負の屈折力の第2レンズ群、絞りを有する正の屈
折力の第3レンズ群、そして正の屈折力の第4レンズ群
の順に構成され、広角端から望遠端への変倍に際して第
2レンズ群を像面側に移動させると共に第4レンズ群を
移動させ、合焦の際には第4レンズ群を移動させてフォ
ーカシングを行うズームレンズにおいて、第3レンズ群
を物体側から順に2枚の正レンズ、物体側に比して像面
側に強い凹面を向けた負レンズで構成し、第4レンズ群
を1枚の正レンズおよび負レンズで構成すると共に、第
3レンズ群を構成する負レンズ及び前記第3レンズ群の
焦点距離をそれぞれfN,f3、第4レンズ群を構成す
る正レンズと負レンズのアッベ数の差をΔν4とすると
き、 0.5<|fN/f3|<1.0 Δν4>20.0 なる条件式を満足することを特徴としている。
明する。
関する数値実施例1〜5のレンズ断面を各々示す。又図
2、図4、図6、図8、図10は数値実施例1〜5の諸
収差図を示すが、同図において(A)、(B)、(C)
は各々広角端、中間ズーム位、望遠端の諸収差図を示
す。
有する第1レンズ群、IIは負の屈折力を有する第2レ
ンズ群、IIIは正の屈折力を有する第3レンズ群、I
Vは正の屈折力を有する第4レンズ群、Gは赤外カット
フィルターや光学的ローパスフィルター等の光学部材を
示す。
2レンズ群IIと第4レンズ群を矢印で示す移動軌跡に
従って移動させて行っている。尚第1レンズ群Iと第3
レンズ群は常に静止している。
2枚の正レンズおよび負レンズを順次配置し、第4レン
ズ群は負レンズ、正レンズを配置した構成からなる。こ
の場合、更なる収差補正を可能とするため、第3レンズ
群に1枚の非球面レンズを採用している。
群に2枚の正レンズおよび負レンズを配置し、第4レン
ズ群は正レンズ、負レンズを配置し第4レンズ群におい
ても略テレフォトタイプを採用し更なる全長の短縮化を
はかった。さらに良好な収差補正を行うために第3レン
ズ群に1枚の非球面レンズを採用している。
ンズおよび負レンズを配置し、第4レンズ群に正レン
ズ、負レンズを配置し第4レンズ群においても略テレフ
ォトタイプを採用し更なる全長の短縮化をはかりつつさ
らに良好な収差補正を行うために第4レンズ群に1枚の
非球面レンズを採用している。
的としているため、レンズの周辺部にいくにしたがって
正の屈折力が弱くなる形状となることが望ましい。
手法としては前述の如くテレフォトタイプが有効である
が、ズームレンズにおいてそれを達成するためには、変
倍部以降である事が望ましい。従って本発明では、第3
レンズ群において物体側に正レンズ群を配置し、最も像
面側に負レンズを配置し該負レンズ及び第3レンズ群の
焦点距離距離をそれぞれfN、f3とする時、 0.5<|fN/f3|<1.0…(1) なる条件式を満足させる事により第3レンズ群の主点位
置を物体側によせて全系の短縮化を図ることが望まし
い。尚第3レンズ群の最終負レンズは像面側に強い凹面
を向けることが好ましい。
ズの屈折力と該レンズ群のテレフォト比の関係を示した
ものであり下限値を越えると高次の球面収差が補正しき
れなくなり、上限値を越えるとテレフォト比を十分にか
せげなくなる。
ンズ群を負レンズと正レンズの2枚のレンズにより補正
可能とした。
ら第3レンズ群までの合成焦点距離をfA、全系の焦点
距離をfMとした時、 0<fM/fAM<1.0…(2) なる条件式を満足する事である。
距離、第1レンズ群から第3レンズ群までの広角端と望
遠端における焦点距離をそれぞれfW、fT、fAW、
fATとした時、fMおよびfAMは
レンズ群までの合成焦点距離が広角端から望遠端にわた
って収斂系である事を意味し下限値を越えると合成焦点
距離が、一部発散系となり全長が増大する事になり好ま
しくない。上限値は、その広角端と望遠端の平均位置に
おける収斂度を示し、上限値を越えるとバックフォーカ
スが短くなりすぎて撮像素子以前に挿入されるべき水
晶、フェースプレート等のワーキングディスタンスがと
れなくなる。
は第3レンズ群の焦点距離をF3、第3レンズ群単独の
全長(バックフォーカスを含む)をL3とした時、 0.7<L3/F3<1.2…(3) を満足する事が望ましい。
る式で下限値以下では、テレフォト比をかせぎすぎて球
面収差の高次の変動が抑えきれず、また上限値を越える
と本発明の目的である全長の短縮化が達成できなくな
る。
め最も像面側の負レンズの屈折力を上げる必要がある
が、この場合第3レンズ群の最も像面側の負レンズの屈
折率をN3Nとした時、 N3N>1.80…(4) なる条件式を満足する事が望ましい。
レンズの曲率が強くなりすぎて高次のコマフレアーを補
正しきれなくなり好ましくない。
ためには、第4レンズ群の正レンズと負レンズのアッベ
数の差を△ν4とした時に、 △ν4>20.0…(5) を満足する事が望ましい。
を前群と後群でキャンセルさせる様に設定すれば、各レ
ンズ群にある程度色収差が残留していても総合的光学性
能を保つ事が可能であるが、高倍ズームレンズの場合変
倍による色収差の変動を抑制するには各群で色収差を抑
えておく必要がある。特に第4レンズ群はフォーカスに
も利用されるため良好な色収差の補正が望ましい。すな
わちこの条件式の下限値を越えると残留色収差が望遠端
およびフォーカッシングにより増大し良好な光学性能を
保持できなくなる。
ても重要なファクターであり、第1レンズ群の厚さをD
とした時、 1.5<D/fW<2.5…(6) を満足する事が望ましい。すなわち第1レンズ群が厚す
ぎると広角時の斜光束を確保するため前玉径が増大する
傾向になり好ましくなく、下限値を越えて第1レンズ群
が薄くなると望遠時のFナンバーの増大をまねき、大口
径化が図れなくなり好ましくない。
に第i番目のレンズ面の曲率半径、diは物体側より順
に第i番目のレンズ厚及び空気間隔、niとνiはそれ
ぞれ物体側より順に第i番目のレンズの屈折力とアッベ
数である。
直な方向にY軸、光の進行方向を正とし、レンズの頂点
とX軸の交点を原点に採り、rをレンズ面の近軸曲率半
径、A、B、C、D、Eを非球面係数とするとき、
0-3』を意味する。また、数値実施例におけるG(r2
3,r24等)は、光学フィルター、フェースプレート
等を示す。参考のために本発明の条件式に対応する各数
値実施例の値を示しておく。
り、高変倍比を確保しながらも、全ズーム域・全物体距
離にわたって良好な性能を有する、全長が短いリアーフ
ォーカス式のズームレンズの提供が可能になった。
Claims (8)
- 【請求項1】 物体側から正の屈折力の第1レンズ群、
負の屈折力の第2レンズ群、絞りを有する正の屈折力の
第3レンズ群、そして正の屈折力の第4レンズ群の順に
構成され、広角端から望遠端への変倍に際して前記第2
レンズ群を像面側に移動させると共に前記第4レンズ群
を移動させ、合焦の際には前記第4レンズ群を移動させ
てフォーカシングを行うズームレンズにおいて、前記第
3レンズ群を物体側から順に2枚の正レンズ、物体側に
比して像面側に強い凹面を向けた負レンズで構成し、第
4レンズ群を1枚の正レンズ及び負レンズで構成すると
共に、前記第3レンズ群を構成する負レンズ及び前記第
3レンズ群の焦点距離をそれぞれfN,f3、前記第4
レンズ群を構成する正レンズと負レンズのアッベ数の差
をΔν4とするとき、 0.5<|fN/f3|<1.0 Δν4>20.0 なる条件式を満足する ことを特徴とするリアーフォーカ
ス式ズームレンズ。 - 【請求項2】 前記第3レンズ群に少なくとも1つ以上
の非球面レンズを用いたことを特徴とする請求項1のリ
アーフォーカス式ズームレンズ。 - 【請求項3】 前記第4レンズ群に少なくとも1つ以上
の非球面レンズを用いたことを特徴とする請求項1のリ
アーフォーカス式ズームレンズ。 - 【請求項4】 前記第1レンズ群から前記第3レンズ群
までの合成焦点距離をfA、全系の焦点距離をfAMと
するとき、 0<fM/fAM<1.0 なる条件式を満足することを特徴とする請求項1のリア
ーフォーカス式ズームレンズ。ただし、全系の広角端お
よび望遠端の焦点距離、前記第1レンズ群から前記第3
レンズ群までの広角端と望遠端における焦点距離をそれ
ぞれfW,fT,fAW、fATとするとき、fMおよ
びfAMは、 【外1】 で与えられる。 - 【請求項5】 前記第3レンズ群の最も像面側に配置さ
れる負レンズの屈折率をN3Nとするとき、 N3N>1.80 なる条件式を満足することを特徴とする請求項1のリア
ーフォーカス式ズームレンズ。 - 【請求項6】 前記第3レンズ群の焦点距離をF3、前
記第3レンズ群の全長(バックフォーカスを含む)をL
3とするとき、 0.7<L3/F3<1.2 なる条件式を満足することを特徴とする請求項1のリア
ーフォーカス式ズームレンズ。 - 【請求項7】 前記第1レンズ群の厚さをD、全系の広
角端の焦点距離をfWとするとき、 1.5<D/fW<2.5 なる条件式を満足することを特徴とする請求項1のリア
ーフォーカス式ズームレンズ。 - 【請求項8】 請求項1乃至7いずれか1項記載のリア
ーフォーカス式ズームレンズを備えることを特徴とする
カメラ。
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