JP3091425B2 - サイレントチェーンのプレート - Google Patents
サイレントチェーンのプレートInfo
- Publication number
- JP3091425B2 JP3091425B2 JP09042398A JP4239897A JP3091425B2 JP 3091425 B2 JP3091425 B2 JP 3091425B2 JP 09042398 A JP09042398 A JP 09042398A JP 4239897 A JP4239897 A JP 4239897A JP 3091425 B2 JP3091425 B2 JP 3091425B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- silent chain
- crotch
- surface structure
- punching
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G13/00—Chains
- F16G13/02—Driving-chains
- F16G13/04—Toothed chains
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Punching Or Piercing (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイレントチェー
ンのプレートに関する。
ンのプレートに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、エンジンの補機を駆動する場
合等に広く用いられているサイレントチェーンは、図５
に示すようにスプロケットとの噛合い側が二股状に形成
されているプレートＰが多数重ね合わせられた状態で相
互にチェーンピンＱで連結されて無端状に編成されてい
る。
合等に広く用いられているサイレントチェーンは、図５
に示すようにスプロケットとの噛合い側が二股状に形成
されているプレートＰが多数重ね合わせられた状態で相
互にチェーンピンＱで連結されて無端状に編成されてい
る。
【０００３】サイレントチェーンＣを構成しているプレ
ートＰは、両外側に配置されているガイドプレートＧを
除いて図示していないスプロケットとの噛合い側が二股
状に形成されており、スプロケットと噛み合う際に外股
噛合いの場合には、前記二股状の部分の両外側の２つの
面Ｒ１が、また、内股噛合いの場合には前記二股状の部
分の内側の２つの面Ｒ２がスプロケットとの噛合い面と
なる。
ートＰは、両外側に配置されているガイドプレートＧを
除いて図示していないスプロケットとの噛合い側が二股
状に形成されており、スプロケットと噛み合う際に外股
噛合いの場合には、前記二股状の部分の両外側の２つの
面Ｒ１が、また、内股噛合いの場合には前記二股状の部
分の内側の２つの面Ｒ２がスプロケットとの噛合い面と
なる。
【０００４】すなわち、例えば外股噛合いの場合では、
図６に示すように、プレートＰの円弧状股部Ｂは、スプ
ロケットＳの一つの歯Ｍの先端と僅かな隙間をあけて対
向し、前記歯Ｍに隣リ合うの両側の歯Ｍ’，Ｍ”の噛合
い面ｔにプレートＰの長手方向両外側の面Ｒ１が当接し
て、スプロケットＳと多数のプレートＰで編成されてい
るサイレントチェーンとの間で動力の伝達が行われる。
図６に示すように、プレートＰの円弧状股部Ｂは、スプ
ロケットＳの一つの歯Ｍの先端と僅かな隙間をあけて対
向し、前記歯Ｍに隣リ合うの両側の歯Ｍ’，Ｍ”の噛合
い面ｔにプレートＰの長手方向両外側の面Ｒ１が当接し
て、スプロケットＳと多数のプレートＰで編成されてい
るサイレントチェーンとの間で動力の伝達が行われる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、サイ
レントチェーンのプレートは、スプロケットとの噛合い
側が二股状に形成されているため、チェーンに張力が作
用するとプレートの円弧状股部に応力が集中する傾向が
ある。
レントチェーンのプレートは、スプロケットとの噛合い
側が二股状に形成されているため、チェーンに張力が作
用するとプレートの円弧状股部に応力が集中する傾向が
ある。
【０００６】従来では、サイレントチェーンのプレート
は一般に鋼板のブランク材をプレス抜きによって成形し
ているため、打抜き加工したプレートＰの端面は、図７
に示すように、表面の平滑なせん断面組織Ｆと粗い破断
面組織Ｒとが混在しており、破断面組織Ｒが板厚Ｔの５
０％以上を占めている場合もある。
は一般に鋼板のブランク材をプレス抜きによって成形し
ているため、打抜き加工したプレートＰの端面は、図７
に示すように、表面の平滑なせん断面組織Ｆと粗い破断
面組織Ｒとが混在しており、破断面組織Ｒが板厚Ｔの５
０％以上を占めている場合もある。
【０００７】このような、粗い破断面組織は特にプレー
トの円弧状股部のように応力集中を生じる箇所では、疲
労破壊の起点となり、サイレントチェーンの疲労強度を
低下させる問題があった。
トの円弧状股部のように応力集中を生じる箇所では、疲
労破壊の起点となり、サイレントチェーンの疲労強度を
低下させる問題があった。
【０００８】一方、従来の打抜き加工技術においては、
粗い表面になる破断面組織を生じさせない打抜き加工技
術としてファインブランキングが知られているが、ファ
インブランキングは通常のプレスによる打抜き加工と比
較して、打抜き加工速度が１／５〜１／１０と低速で作
業効率が低く、また、ブランク材に押さえ代を必要とす
るため、歩留まりも悪いため、サイレントチェーンの製
造コストが高くなる問題があった。
粗い表面になる破断面組織を生じさせない打抜き加工技
術としてファインブランキングが知られているが、ファ
インブランキングは通常のプレスによる打抜き加工と比
較して、打抜き加工速度が１／５〜１／１０と低速で作
業効率が低く、また、ブランク材に押さえ代を必要とす
るため、歩留まりも悪いため、サイレントチェーンの製
造コストが高くなる問題があった。
【０００９】そこで、本発明は、前述したような従来技
術の問題を解消し、プレートの疲労強度が高く、耐久性
や信頼性を向上させることができ、しかも低コストで製
造することのできるサイレントチェーンのプレートを提
供することを目的とする。
術の問題を解消し、プレートの疲労強度が高く、耐久性
や信頼性を向上させることができ、しかも低コストで製
造することのできるサイレントチェーンのプレートを提
供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】前記目的のため、本発明
のサイレントチェーンのプレートは、スプロケットとの
噛合い側が二股状に打抜き加工されているものにおい
て、プレートの円弧状股部端面が、プレートの円弧状股
部端面以外の外形輪郭をブランク材から打ち抜く前に、
股部形成用捨て孔の打抜加工によって形成されており、
プレート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断面組織に
なっていない平滑なせん断面組織に仕上げられているも
のである。
のサイレントチェーンのプレートは、スプロケットとの
噛合い側が二股状に打抜き加工されているものにおい
て、プレートの円弧状股部端面が、プレートの円弧状股
部端面以外の外形輪郭をブランク材から打ち抜く前に、
股部形成用捨て孔の打抜加工によって形成されており、
プレート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断面組織に
なっていない平滑なせん断面組織に仕上げられているも
のである。
【００１１】
【作用】サイレントチェーンの運転時には、チェーンに
作用する張力によって、チェーンを構成している各プレ
ートの円弧状股部に応力が集中する。そのため、プレー
トをブランク材から打抜き加工で製作したものでは、円
弧状股部端面に板厚の５０％以上にも達する破断面組織
が形成されているため、表面の粗い破断面組織の微細な
亀裂が応力集中時に成長して疲労破壊に発展する恐れが
ある。
作用する張力によって、チェーンを構成している各プレ
ートの円弧状股部に応力が集中する。そのため、プレー
トをブランク材から打抜き加工で製作したものでは、円
弧状股部端面に板厚の５０％以上にも達する破断面組織
が形成されているため、表面の粗い破断面組織の微細な
亀裂が応力集中時に成長して疲労破壊に発展する恐れが
ある。
【００１２】そこで、本発明では、プレートの円弧状股
部端面をプレート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断
面組織になっていない平滑なせん断面組織に仕上げるこ
とで、疲労破壊の原因となる微細な表面の亀裂を減少さ
せ、プレートの疲労破壊を防止する。
部端面をプレート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断
面組織になっていない平滑なせん断面組織に仕上げるこ
とで、疲労破壊の原因となる微細な表面の亀裂を減少さ
せ、プレートの疲労破壊を防止する。
【００１３】一方、打抜き加工においては、ブランク材
から打ち抜かれた部分の打抜き面と残った部分の打抜き
面とでは、後者の打抜き面の方が前者の打抜き面よりも
板厚に対する破断面組織の割合が少なくなり、板厚の７
０％以上の部分が平滑なせん断面組織となる。
から打ち抜かれた部分の打抜き面と残った部分の打抜き
面とでは、後者の打抜き面の方が前者の打抜き面よりも
板厚に対する破断面組織の割合が少なくなり、板厚の７
０％以上の部分が平滑なせん断面組織となる。
【００１４】そこで、プレートの円弧状股部端面以外の
外形輪郭をブランク材から打ち抜く前に、プレートの円
弧状股部端面となる部分、すなわち、股部形成用捨て孔
の打抜加工で打ち抜いて形成すると、円弧状股部端面
は、板厚の７０％以上の部分が平滑なせん断面組織とな
るため、プレートの疲労破壊に対する強度を高めること
ができる。なお、プレート板厚の７０％以上を平滑なせ
ん断面組織とする理由は、プレートの実用上の強度が得
られ、しかも、前記通常のプレスによる打抜加工のみで
実現できるためである。
外形輪郭をブランク材から打ち抜く前に、プレートの円
弧状股部端面となる部分、すなわち、股部形成用捨て孔
の打抜加工で打ち抜いて形成すると、円弧状股部端面
は、板厚の７０％以上の部分が平滑なせん断面組織とな
るため、プレートの疲労破壊に対する強度を高めること
ができる。なお、プレート板厚の７０％以上を平滑なせ
ん断面組織とする理由は、プレートの実用上の強度が得
られ、しかも、前記通常のプレスによる打抜加工のみで
実現できるためである。
【００１５】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明す
る。図１は、本発明のサイレントチェーンのプレートの
第１実施例を示すものであって、プレート１には図示し
ていないチェーンピンを挿通するための一対のピン孔２
が形成されているとともに、サイレントチェーンとして
編成されたときにスプロケットとの噛合い側が二股状に
形成されていて、山形に組み合わされた外側噛合い面３
と内側噛合い面４とを有している。
る。図１は、本発明のサイレントチェーンのプレートの
第１実施例を示すものであって、プレート１には図示し
ていないチェーンピンを挿通するための一対のピン孔２
が形成されているとともに、サイレントチェーンとして
編成されたときにスプロケットとの噛合い側が二股状に
形成されていて、山形に組み合わされた外側噛合い面３
と内側噛合い面４とを有している。
【００１６】プレート１は、後述するように、鋼板のブ
ランク材から打抜き加工によって成形されるものであ
り、両側の内側噛合い面４が円弧状に連続している円弧
状股部端面５は、プレート１周縁部の他の部分よりも特
に平滑なせん断面組織に仕上げられている。
ランク材から打抜き加工によって成形されるものであ
り、両側の内側噛合い面４が円弧状に連続している円弧
状股部端面５は、プレート１周縁部の他の部分よりも特
に平滑なせん断面組織に仕上げられている。
【００１７】図２は、図１のＡ−Ａ線位置における矢印
方向から見た部分拡大断面図であって、前記円弧状股部
端面５の表面の状態を示したものであり、プレート１を
打抜き加工した際に生じた破断面組織Ｒがプレート１の
板厚Ｔに対して３０％未満となっており、残りの７０％
以上の部分が表面が平滑なせん断面組織Ｆとなってい
る。
方向から見た部分拡大断面図であって、前記円弧状股部
端面５の表面の状態を示したものであり、プレート１を
打抜き加工した際に生じた破断面組織Ｒがプレート１の
板厚Ｔに対して３０％未満となっており、残りの７０％
以上の部分が表面が平滑なせん断面組織Ｆとなってい
る。
【００１８】次に図３は、前述したように股部端面５が
仕上げられているプレート１を打抜き加工によって製造
する工程を示した概略図であって、前記プレート１の素
材となる帯状をした鋼板のブランク材Ｂは、同図の矢印
方向へ順次移動しながら（ａ），（ｂ），（ｃ）の作業
位置でそれぞれ打抜き作業が行われる。
仕上げられているプレート１を打抜き加工によって製造
する工程を示した概略図であって、前記プレート１の素
材となる帯状をした鋼板のブランク材Ｂは、同図の矢印
方向へ順次移動しながら（ａ），（ｂ），（ｃ）の作業
位置でそれぞれ打抜き作業が行われる。
【００１９】すなわち、（ａ）の位置では先ずブランク
材Ｂへプレート１の円弧状股部端面５の円弧状輪郭を形
成するための打抜き作業が行われ、その円弧状股部端面
５の円弧状輪郭を形成するための股部形成用捨て孔ｈが
ブランク材Ｂに打ち抜かれる。本実施例では、帯状のブ
ランク材Ｂの幅内で２列にプレート１の材料取りを行っ
ているため、前記股部形成用捨て孔は、円弧状股部端面
５のなる側と反対側を直線部５Ａとして半月状に形成し
て２列のプレート１間の距離を接近させて、ブランク材
Ｂの無駄な部分を少なくしている。なお、前記股部形成
用捨て孔ｈの形状は、これを打ち抜く工具の強度を確保
できる範囲内で、２つのプレート１の列を可及的に接近
できる形状とすることが望ましい。
材Ｂへプレート１の円弧状股部端面５の円弧状輪郭を形
成するための打抜き作業が行われ、その円弧状股部端面
５の円弧状輪郭を形成するための股部形成用捨て孔ｈが
ブランク材Ｂに打ち抜かれる。本実施例では、帯状のブ
ランク材Ｂの幅内で２列にプレート１の材料取りを行っ
ているため、前記股部形成用捨て孔は、円弧状股部端面
５のなる側と反対側を直線部５Ａとして半月状に形成し
て２列のプレート１間の距離を接近させて、ブランク材
Ｂの無駄な部分を少なくしている。なお、前記股部形成
用捨て孔ｈの形状は、これを打ち抜く工具の強度を確保
できる範囲内で、２つのプレート１の列を可及的に接近
できる形状とすることが望ましい。
【００２０】（ａ）の位置において円弧状股部端面５の
円弧状輪郭を形成するための股部形成用捨て孔ｈの打抜
き作業が終了したブランク材Ｂは、矢印方向へ（ｂ）の
位置まで送られ、ここで、ピン孔２が打ち抜かれる。そ
して、（ｂ）の位置でピン孔２の打抜き作業が終了した
ブランク材Ｂは矢印方向へさらに移動して（ｃ）の位置
に至り、ここで、既に打ち抜かれている円弧状股部端面
５以外の部分のプレート１の外形輪郭が打ち抜かれて、
完成したプレート１がブランク材Ｂから分離される。
円弧状輪郭を形成するための股部形成用捨て孔ｈの打抜
き作業が終了したブランク材Ｂは、矢印方向へ（ｂ）の
位置まで送られ、ここで、ピン孔２が打ち抜かれる。そ
して、（ｂ）の位置でピン孔２の打抜き作業が終了した
ブランク材Ｂは矢印方向へさらに移動して（ｃ）の位置
に至り、ここで、既に打ち抜かれている円弧状股部端面
５以外の部分のプレート１の外形輪郭が打ち抜かれて、
完成したプレート１がブランク材Ｂから分離される。
【００２１】なお、前記（ａ）の位置、（ｂ）の位置、
及び、（ｃ）の位置でのそれぞれの打抜き作業は、ブラ
ンク材Ｂが停止している間に一斉に同期して行われ、ブ
ランク材Ｂの１ステップ毎の送りのタイミングで、プレ
ート１が２枚ずつ製造されることになる。
及び、（ｃ）の位置でのそれぞれの打抜き作業は、ブラ
ンク材Ｂが停止している間に一斉に同期して行われ、ブ
ランク材Ｂの１ステップ毎の送りのタイミングで、プレ
ート１が２枚ずつ製造されることになる。
【００２２】前述した図３に示す工程でプレート１を製
造すると、前述した図２に示すように、プレート１の円
弧状股部端面５は、板厚の７０％以上の範囲に平滑なせ
ん断面組織Ｆが形成される。これは、図４に示すよう
に、一般の打抜き加工においては、ブランク材Ｂ側から
打ち抜かれて分離された部分Ｗとを比較すると、打ち抜
かれた部分Ｗの打抜き面と残った部分Ｂの打抜き面とで
は、後者の方が前者の打抜き面よりも板厚に対する破断
面組織Ｒの割合が少なくなり、板厚の７０％以上の部分
が平滑なせん断面組織Ｆとなる現象を利用したものであ
る。
造すると、前述した図２に示すように、プレート１の円
弧状股部端面５は、板厚の７０％以上の範囲に平滑なせ
ん断面組織Ｆが形成される。これは、図４に示すよう
に、一般の打抜き加工においては、ブランク材Ｂ側から
打ち抜かれて分離された部分Ｗとを比較すると、打ち抜
かれた部分Ｗの打抜き面と残った部分Ｂの打抜き面とで
は、後者の方が前者の打抜き面よりも板厚に対する破断
面組織Ｒの割合が少なくなり、板厚の７０％以上の部分
が平滑なせん断面組織Ｆとなる現象を利用したものであ
る。
【００２３】なお、図３に示す製造工程においては、同
様な理由によって、ピン孔２の内面も板厚の７０％以上
の部分が平滑なせん断面組織に仕上げられるため、チェ
ーンピンでプレート１どうしを連結してサイレントチェ
ーンとした場合に必要な精度を確保することができる。
様な理由によって、ピン孔２の内面も板厚の７０％以上
の部分が平滑なせん断面組織に仕上げられるため、チェ
ーンピンでプレート１どうしを連結してサイレントチェ
ーンとした場合に必要な精度を確保することができる。
【００２４】また、図３に示したプレート１の製造工程
では、ブランク材Ｂから（ａ）の位置で円弧状股部端面
５を形成するための股部形成用捨て孔ｈを先に打ち抜い
た後に（ｃ）の位置でプレート１の輪郭全体をブランク
材Ｂから打ち抜いているが、一つの位置で段付パンチ等
の打抜き工具用いて、股部形成用捨て孔ｈとプレート１
の輪郭全体とを順に打ち抜くようにしてもよい。
では、ブランク材Ｂから（ａ）の位置で円弧状股部端面
５を形成するための股部形成用捨て孔ｈを先に打ち抜い
た後に（ｃ）の位置でプレート１の輪郭全体をブランク
材Ｂから打ち抜いているが、一つの位置で段付パンチ等
の打抜き工具用いて、股部形成用捨て孔ｈとプレート１
の輪郭全体とを順に打ち抜くようにしてもよい。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
サイレントチェーンのプレートの円弧状股部端面をプレ
ート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断面組織になっ
ていない平滑なせん断面組織に仕上げているため、円弧
状股部端面において、疲労破壊の原因となる微細な表面
の亀裂を少なく、プレートの疲労破壊を防止することが
でき、その結果、サイレントチェーンの耐久性を高める
ことができる。
サイレントチェーンのプレートの円弧状股部端面をプレ
ート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断面組織になっ
ていない平滑なせん断面組織に仕上げているため、円弧
状股部端面において、疲労破壊の原因となる微細な表面
の亀裂を少なく、プレートの疲労破壊を防止することが
でき、その結果、サイレントチェーンの耐久性を高める
ことができる。
【００２６】しかも、サイレントチェーンの使用時に応
力が集中するプレートの円弧状股部端面のみをプレート
の他の部分より平滑なせん断面組織に仕上げるだけでプ
レートの疲労強度を向上できるため、従来のファインブ
ランキングのように、破断面組織を生じない加工法で製
造したプレートで編成したサイレントチェーンと比較し
て、プレート材料の歩留まりが向上するとともに生産効
率を向上することができ、製造コストを下げることがで
きる。
力が集中するプレートの円弧状股部端面のみをプレート
の他の部分より平滑なせん断面組織に仕上げるだけでプ
レートの疲労強度を向上できるため、従来のファインブ
ランキングのように、破断面組織を生じない加工法で製
造したプレートで編成したサイレントチェーンと比較し
て、プレート材料の歩留まりが向上するとともに生産効
率を向上することができ、製造コストを下げることがで
きる。
【００２７】また、プレートの円弧状股部端面が、プレ
ートの円弧状股部端面以外の外形輪郭をブランク材から
打ち抜く前に、股部形成用捨て孔の打抜加工によって形
成されるので、打抜き加工後に股部端面を別途仕上げ加
工する工程が不要であり、サイレントチェーンの生産効
率がより向上し、製造コストをさらに下げることができ
る。
ートの円弧状股部端面以外の外形輪郭をブランク材から
打ち抜く前に、股部形成用捨て孔の打抜加工によって形
成されるので、打抜き加工後に股部端面を別途仕上げ加
工する工程が不要であり、サイレントチェーンの生産効
率がより向上し、製造コストをさらに下げることができ
る。
【図１】 本発明のサイレントチェーンのプレートの第
１実施例を示す側面図。
１実施例を示す側面図。
【図２】 図１のＡ−Ａ線位置における矢印方向から見
た部分拡大断面図。
た部分拡大断面図。
【図３】 本発明のサイレントチェーンのプレートの製
造工程を示す概略図。
造工程を示す概略図。
【図４】 ブランク材から打ち抜かれた部分と残りの部
分のそれぞれの打抜き面の状態を示す模式図。
分のそれぞれの打抜き面の状態を示す模式図。
【図５】 従来用いられている一般的なサイレントチェ
ーンの外観を示す斜視部分図。
ーンの外観を示す斜視部分図。
【図６】 プレートとスプロケットとの噛合い状態を示
す図。
す図。
【図７】 従来のサイレントチェーンのプレートの円弧
状股部端面の仕上げ状態を示す拡大部分断面図。
状股部端面の仕上げ状態を示す拡大部分断面図。
１ プレート ２ ピン孔 ３，４ 噛合い面 ５ 円弧状股部端面 Ｆ せん断面組織 Ｒ 破断面組織 ｈ 股部形成用捨て孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金平 誠 大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 船本 隆幸 大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 藤本 信之 大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 大原 均 大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 丸山 正夫 大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (56)参考文献 特開 昭58−5555（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−85967（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−292548（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−113259（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−179454（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−73464（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16G 13/02 - 13/10 B21L 1/00 - 21/00
Claims (1)
- 【請求項１】 スプロケットとの噛合い側が二股状に打
抜き加工されているサイレントチェーンのプレートにお
いて、 前記プレートの円弧状股部端面が、プレートの円弧状股
部端面以外の外形輪郭をブランク材から打ち抜く前に、
股部形成用捨て孔の打抜加工によって形成されており、
プレート板厚の７０％以上の範囲に亘って破断面組織に
なっていない平滑なせん断面組織に仕上げられているこ
とを特徴とするサイレントチェーンのプレート。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09042398A JP3091425B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | サイレントチェーンのプレート |
| US09/028,481 US6045473A (en) | 1997-02-26 | 1998-02-24 | Plate for a silent chain |
| DE19807852.8A DE19807852B4 (de) | 1997-02-26 | 1998-02-25 | Lasche für eine Zahnkette |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09042398A JP3091425B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | サイレントチェーンのプレート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10238597A JPH10238597A (ja) | 1998-09-08 |
| JP3091425B2 true JP3091425B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=12634971
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09042398A Expired - Lifetime JP3091425B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | サイレントチェーンのプレート |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6045473A (ja) |
| JP (1) | JP3091425B2 (ja) |
| DE (1) | DE19807852B4 (ja) |
Families Citing this family (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000205347A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-07-25 | Borg Warner Automotive Kk | サイレントチェ―ン用リンクプレ―ト |
| JP3091458B1 (ja) * | 1999-10-29 | 2000-09-25 | 株式会社椿本チエイン | サイレントチェ−ン |
| JP3415532B2 (ja) * | 2000-01-12 | 2003-06-09 | 株式会社椿本チエイン | サイレントチェーン |
| DE10017156B4 (de) * | 2000-04-06 | 2011-09-15 | Gebr. Graef Gmbh & Co Kg | Förderkette für eine Fördereinrichtung einer Scheibenablegevorrichtung einer Aufschnittschneidemaschine |
| US7267221B2 (en) * | 2003-04-28 | 2007-09-11 | Ramsey Products Corporation | Silent modular conveyor and conveyor links |
| DE102004008669A1 (de) * | 2004-02-21 | 2005-09-22 | Rexroth Mecman Gmbh | Metalllasche zur Bildung einer hochbeanspruchbaren Laschenkette und korrespondierende Kettenrad-Laschenketten-Paarung für Zugmittelgetriebe |
| JP2006002811A (ja) | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Tsubakimoto Chain Co | 両面噛合い型サイレントチェーン |
| JP2006086076A (ja) * | 2004-09-17 | 2006-03-30 | Fujikura Ltd | ドーム状金属バネおよびそれを用いたスイッチシート |
| JP2006261051A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Fujikura Ltd | ドーム状金属バネおよびそれを用いたスイッチ |
| DE102006004533A1 (de) * | 2006-02-01 | 2007-08-16 | Schaeffler Kg | Kettentrieb sowie Verwendung einer Kette in einem Kettentrieb |
| JP2009052732A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-03-12 | Tsubakimoto Chain Co | サイレントチェーン |
| ATE551555T1 (de) | 2010-05-31 | 2012-04-15 | Iwis Motorsysteme Gmbh & Co Kg | Gelenkkette mit kettenlaschen aus bor-mangan- stahl |
| US8474607B2 (en) | 2010-11-19 | 2013-07-02 | Ramsey Products Corporation | Integrated multi-functional links for chain link conveyor and method |
| JP5766140B2 (ja) * | 2012-03-13 | 2015-08-19 | 株式会社椿本チエイン | チェーン伝動装置 |
| JP6200302B2 (ja) | 2013-11-29 | 2017-09-20 | 株式会社椿本チエイン | チェーン |
| JP6210639B2 (ja) | 2014-02-21 | 2017-10-11 | 株式会社椿本チエイン | サイレントチェーン |
| JP6423689B2 (ja) | 2014-11-14 | 2018-11-14 | 株式会社椿本チエイン | サイレントチェーン |
Family Cites Families (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US1127072A (en) * | 1913-12-04 | 1915-02-02 | Morse Chain Co | Process of manufacturing plate-links for drive-chains. |
| US1580910A (en) * | 1923-11-28 | 1926-04-13 | C & C Sales Corp | Chain and method of making the same |
| US3535871A (en) * | 1966-08-15 | 1970-10-27 | Borg Warner | Method for making chain links |
| DE2727445C2 (de) * | 1977-06-18 | 1979-09-06 | Lange, Kurt, Prof. Dr.-Ing., 7000 Stuttgart | Verfahren und Vorrichtung zum Ausschneiden und/oder Lochen von Werkstücken aus metallischen Flachwerkstoffen |
| DE8104803U1 (de) * | 1980-03-21 | 1981-07-30 | Stanley Tools Ltd., Woodside, Sheffield | Winkel |
| US4906224A (en) * | 1989-02-22 | 1990-03-06 | Magna International, Inc. | Inverted tooth chain |
| DE3931320C1 (ja) * | 1989-09-20 | 1991-08-08 | Feintool International Holding, Lyss, Ch | |
| US5588926A (en) * | 1995-04-20 | 1996-12-31 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Self-guided chain assemblies |
| US5848948A (en) * | 1996-08-02 | 1998-12-15 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Roller chain timing drive having reduced noise |
| JPH09250599A (ja) * | 1996-03-18 | 1997-09-22 | Honda Motor Co Ltd | サイレントチェーン |
| US5690571A (en) * | 1996-09-11 | 1997-11-25 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Hybrid roller and silent chain |
-
1997
- 1997-02-26 JP JP09042398A patent/JP3091425B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1998
- 1998-02-24 US US09/028,481 patent/US6045473A/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-02-25 DE DE19807852.8A patent/DE19807852B4/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE19807852B4 (de) | 2016-04-07 |
| JPH10238597A (ja) | 1998-09-08 |
| US6045473A (en) | 2000-04-04 |
| DE19807852A1 (de) | 1998-08-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3091425B2 (ja) | サイレントチェーンのプレート | |
| US7634857B2 (en) | Steel plate sprocket and method of producing same | |
| US6450910B1 (en) | Link plate for silent chains and method of producing the same | |
| JPH06190468A (ja) | 製品分離方法およびその製品分離装置並びに成形加工金型 | |
| US20070093333A1 (en) | Link plate for roller chain and manufacturing method thereof | |
| US3949475A (en) | Chain saw guide bar | |
| GB2445645A (en) | Silent chain link plate having a protruding surface and a retracted surface | |
| CN108421952B (zh) | 用来生产低废料链条链板的方法 | |
| JP2005014022A (ja) | サイレントチェーン用リンクプレート及びその製造方法 | |
| US2838833A (en) | Method of manufacturing a chain saw cutter bar | |
| CN101377225B (zh) | 无声链 | |
| JP4315672B2 (ja) | 無段変速機用ベルトのエレメントの製造方法 | |
| FI78013B (fi) | Saog och saett att framstaella densamma. | |
| JP2019183866A (ja) | 無段変速機用金属エレメントおよび無段変速機用金属エレメントの製造方法 | |
| US5647125A (en) | Process for manufacturing a drive plate | |
| JP2003260536A (ja) | サイレントチェーン用リンクプレートおよびその仕上加工方法 | |
| JPH09217796A (ja) | サイレントチェーンのプレート | |
| JP4431488B2 (ja) | ロッカーアームの製造方法 | |
| JP3472884B2 (ja) | 曲げ加工用平鋼板及びその曲げ加工方法 | |
| EP3296093A1 (de) | Bearbeitungsverfahren, bearbeitungsmaschine zum ausführen des bearbeitungsverfahrens, bearbeitzungszentrum mit einer mehrzahl derartiger bearbeitungsmaschinen sowie bewegungsmuster der bearbeitungselemente der bearbeitungsmaschine | |
| JP2000205347A (ja) | サイレントチェ―ン用リンクプレ―ト | |
| JP2005221077A (ja) | サイレントチェーン | |
| JP2006132780A (ja) | エンジンタイミング用サイレントチェーンの製造方法 | |
| JPH06218540A (ja) | 集合ブランク部材 | |
| JPH04157003A (ja) | 圧延材の接合方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080721 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120721 Year of fee payment: 12 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130721 Year of fee payment: 13 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |