JP3090700B2 - カラー受像管の蛍光面形成方法 - Google Patents

カラー受像管の蛍光面形成方法

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JP3090700B2 JP03058195A JP5819591A JP3090700B2 JP 3090700 B2 JP3090700 B2 JP 3090700B2 JP 03058195 A JP03058195 A JP 03058195A JP 5819591 A JP5819591 A JP 5819591A JP 3090700 B2 JP3090700 B2 JP 3090700B2
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管の蛍光
面形成方法に係り、特にその蛍光面形成に用いられる蛍
光体スラリの組成を改良したカラー受像管の蛍光面形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、図3に示すよう
に、パネル1およびファンネル2からなる外囲器を有
し、そのパネル1内面に、その内側に装着されたシャド
ウマスク3に対向して蛍光面4が形成されている。この
蛍光面4としては、図4に示すように、シャドウマスク
の電子ビーム通過孔に対応して形成された青、緑、赤に
発光するストライプ状の3色蛍光体層6B,6G,6Rからな
るものと、図5に示すように、ドット状の3色蛍光体層
6B,6G,6Rからなるものとがある。
【0003】通常この蛍光面4は、写真印刷法により形
成されている。この写真印刷法による蛍光面形成方法の
1方法として、従来より図2に示す方法がある。
【0004】すなわち、パネル内面を水洗したのち、硝
酸フリット溶液を塗布し、ついでポリビニルアルコール
(以下PVAと記す)水溶液を用いてプリコートし乾燥
したのち、その上に蛍光体スラリを塗布し乾燥して蛍光
体スラリ層を形成する。つぎに、この蛍光体スラリ層の
形成されたパネルにシャドウマスクを装着し、このシャ
ドウマスクを介して露光し、蛍光体スラリ層にシャドウ
マスクの電子ビーム通過孔に対応するパターンを焼付け
る。その後、この蛍光体スラリ層を現像して未感光部を
除去し、任意1色の蛍光体層を形成する。そして、この
蛍光体スラリ塗布工程以降の工程を他色蛍光体について
繰返すことにより、3色蛍光体層を形成する。
【0005】上記蛍光体層の形成に用いられる蛍光体ス
ラリは、PVAを主成分とする感光剤に蛍光体を分散し
たものであり、その主成分であるPVAとして、従来
は、表1に示すように、平均重合度3000〜350
0、鹸化度85〜89 mol%、4重量%水溶液の粘度が
20℃で100〜150CPS であるPVAが使用されて
いた。
【0006】
【0007】ところで、上記蛍光体スラリを用いて蛍光
面を形成すると、図7に示すように、蛍光体層6に蛍光
体の塗布されない孔あき部8ができたり、また図7
(a)を正常な場合として同(b)に比較して示すよう
に、蛍光体層6の周縁9の凹凸が粗く、いわゆるきれが
悪くなり、それらの発生がいちじるしい場合には、ホワ
イトユニホーミティ、輝度、混色などによる画面品位の
低下が発生するという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
受像管の蛍光面は、パネル内面に蛍光体スラリを塗布し
て蛍光体スラリ層を形成し、その後、この蛍光体スラリ
層をシャドウマスクを介して露光し、現像することによ
り形成される。従来その蛍光体スラリには、表1に示し
たように平均重合度3000〜3500、4重量%水溶
液の粘度が20℃で100〜150CPS であるPVAが
使用されているが、このように高重合度、高粘度のPV
Aを使用して蛍光体スラリを調合すると、蛍光体の分散
性が良好でなく分散が不均一なために、蛍光体層に孔あ
き部ができたり、蛍光体層のきれが悪くなり、ホワイト
ユニホーミティ、輝度、混色などによる画面品位の低下
がおこるという問題がある。
【0009】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、蛍光体スラリの組成を改良して画
面品位を良好にすることを目的とする。
【0010】[発明の構成]
【0011】
【課題を解決するための手段】PVAを主成分とする感
光剤に蛍光体を分散してなる蛍光体スラリをパネル内面
に塗布して写真印刷法により蛍光面を形成するカラー受
像管の蛍光面形成方法において、そのPVAとして、平
均重合度800〜1000、鹸化度85〜89mol%、
4重量%水溶液の粘度が20℃で3.0〜5.8cps で
ある第1PVAと、平均重合度3000〜3500、鹸
化度85〜89 mol%、4重量%水溶液の粘度が20℃
で100〜150cps である第2PVAとを使用し、最
初上記蛍光体の水分散液に第1PVA水溶液を添加して
上記水分散液中の蛍光体を均一に分散し、つぎに第2P
VA水溶液を添加して上記第1PVA水溶液を添加した
分散液中の蛍光体を均一に分散し、かつ上記第1および
第2PVAの固形分比を2:8とする蛍光体スラリを調
合し、この蛍光体スラリを用いて蛍光面を形成するよう
にした。
【0012】
【作用】上記のように蛍光体スラリを調合すると、最初
に蛍光体の水分散液に添加する第1PVAは、低重合
度、低粘度であるため、蛍光体に対するPVA分子のか
らみつきおよびPVA分子相互のからみつきが少なく、
蛍光体を良好に分散することができ、つぎに添加する高
重合度、高粘度のPVAにより、その低重合度、低粘度
のPVAにより分散した蛍光体を安定に保持し、蛍光体
の分散性を向上させることができる。したがって、この
ような蛍光体スラリを用いることにより、画面品位良好
な蛍光面を形成することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0014】カラー受像管の蛍光面は、写真印刷法によ
り形成され、図2に示したように、パネル内面を水洗し
たのち、まずその内面に硝酸フリット溶液を塗布し、つ
いでその上にPVA水溶液をプリコートして乾燥する。
つぎにこの硝酸フリットおよびプリコートの施されたパ
ネル内面に後述する蛍光体スラリを塗布し乾燥して、蛍
光体スラリ層を形成する。つぎにこの蛍光体スラリ層の
形成されたパネルにシャドウマスクを装着し、このシャ
ドウマスクを介して露光し、蛍光体スラリ層にシャドウ
マスクの電子ビーム通過孔に対応するパターンを焼付け
る。その後、この電子ビーム通過孔に対応するパターン
の焼付けられた蛍光体スラリ層を現像して未感光部を除
去し、任意1色の蛍光体層を形成する。
【0015】そして、上記蛍光体スラリ塗布以降の工程
を他色蛍光体について繰返すことにより、3色蛍光体層
を形成する。
【0016】なお、カラー受像管の蛍光面は、その後、
蛍光面以外の部分に付着している蛍光体などを除去する
(トリミング)。さらにその後、3色蛍光体層上に平坦
な樹脂薄膜を形成(フィルミング)し、この樹脂薄膜上
にアルミニウム蒸着膜を形成する(メタルバック)。
【0017】上記蛍光体スラリとして、この例の蛍光面
形成方法では、表2に示すように、平均重合度800〜
1000、鹸化度85〜89 mol%、4重量%水溶液の
粘度が20℃で3.0〜5.8cps である第1PVA
と、平均重合度3000〜3500、鹸化度85〜89
mol%、4重量%水溶液の粘度が20℃で100〜15
0cps である第2PVAとを主成分とし、これら第1お
よび第2PVAを固形分比で2:8の割合いで含有し、
その他、防腐剤、混色防止剤、アクリルエマルジョン、
界面活性剤、消泡剤、増感剤としての重クロム酸アンモ
ニウムを含有する感光剤溶液に蛍光体を分散した蛍光体
スラリが用いられる。なお、上記2種類のPVAのう
ち、第2PVAは、従来の蛍光体スラリのPVAと同じ
ものである。
【0018】
【0019】図1に上記蛍光体スラリの調合方法を示
す。まず純水に蛍光体を添加して分散し、蛍光体の水分
散液をつくり、その水分散液に最初第1PVA水溶液を
添加し、撹拌して均一に分散させる。つぎにその第1P
VA水溶液を添加した分散液に第2PVA水溶液を添加
し、撹拌して均一に分散させる。その後、この第1およ
び第2PVAの添加された分散液に順次防腐剤、混色防
止剤、アクリルエマルジョン、界面活性剤、消泡剤、重
クロム酸アンモニウムを添加して均一に混合することに
より得られる。
【0020】表3に上記方法により調合された蛍光体ス
ラリの組成の一例を示す。
【0021】
【0022】ところで、上記組成の蛍光体スラリを用い
て蛍光面を形成すると、表4に示すように、従来の蛍光
面にくらべて、蛍光体層の孔あき、蛍光体層の周縁の凹
凸(きれ)などが良好となり、ホワイトユニホーミテ
ィ、混色などの画面品位を大幅に向上させるでき、輝度
については5%向上させることができた。
【0023】なお、表4において、Aはきわめて良好、
Bは良好、Cは良品限度を示している。
【0024】
【0025】このように良好な結果が得られる理由は、
2種類のPVAのうち、最初に添加する第1PVAは、
低重合度、低粘度であるため、蛍光体に対するPVA分
子のからみつきやPVA分子相互のからみつきが少な
く、蛍光体を良好に分散することができるためであり、
つぎに添加する第2PVAは、高重合度、高粘度である
ため、低重合度、低粘度の第1PVAにより分散した蛍
光体を安定に保持し、両者の特性を生かして蛍光体の分
散性を向上させることができるためであると考えられ
る。
【0026】
【発明の効果】蛍光面形成に用いられる蛍光体スラリの
主成分であるPVAとして、平均重合度800〜100
0、鹸化度85〜89 mol%、4重量%水溶液の粘度が
20℃で3.0〜5.8cps である第1PVAと、平均
重合度3000〜3500、鹸化度85〜89 mol%、
4重量%水溶液の粘度が20℃で100〜150cps で
ある第2PVAとを使用し、最初蛍光体の水分散液に第
1PVA水溶液を添加して上記水分散液中の蛍光体を均
一に分散し、つぎに第2PVA水溶液を添加して上記第
1PVA水溶液を添加した分散液中の蛍光体を均一に分
散し、かつこれら第1および第2PVAの固形分比を
2:8とする蛍光体スラリを調合し、この蛍光体スラリ
を用いて蛍光面を形成すると、最初に蛍光体の水分散液
に添加する第1PVAは、低重合度、低粘度であるた
め、蛍光体に対するPVA分子のからみつきやPVA分
子相互のからみつきが少なく、蛍光体を良好に分散する
ことができ、つぎに添加する第2PVAは、高重合度、
高粘度であるため、上記第1PVAにより分散した蛍光
体を安定に保持し、両者の特性を生かして蛍光体の分散
性を向上させることができる。その結果、蛍光体層の孔
あき、蛍光体層周縁の凹凸を小さくして、画面品位良好
な蛍光面を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカラー受像管の蛍光
面形成に用いられる蛍光体スラリの調合方法を説明する
ための図である。
【図2】この発明の一実施例であるカラー受像管の蛍光
面形成方法を説明するための図である。
【図3】カラー受像管の構成を示す図である。
【図4】図4(a)はそのストライプ状蛍光体層からな
る蛍光面の構成を示す平面図、図4(b)はそのB−B
線断面図である。
【図5】図5(a)はそのドット状蛍光体層からなる蛍
光面の構成を示す平面図、図5(b)はそのB−B線断
面図である。
【図6】従来の蛍光体層の問題点である孔あきを説明す
るための図である。
【図7】従来の蛍光体層の問題点を説明するための図で
あり、図7(a)は正常な蛍光体層の周縁の凹凸を説明
するための図、図7(b)は問題となる蛍光体層の周縁
の凹凸を説明するための図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールを主成分とする感
    光剤に蛍光体を分散してなる蛍光体スラリをパネル内面
    に塗布して写真印刷法により蛍光面を形成するカラー受
    像管の蛍光面形成方法において、上記ポリビニルアルコ
    ールとして平均重合度800〜1000、鹸化度85〜
    89 mol%、4重量%水溶液の粘度が20℃で3.0〜
    5.8cps である第1ポリビニルアルコールと、平均重
    合度3000〜3500、鹸化度85〜89 mol%、4
    重量%水溶液の粘度が20℃で100〜150cps であ
    る第2ポリビニルアルコールとを用い、最初蛍光体の水
    分散液に第1ポリビニルアルコール水溶液を添加して上
    記水分散液中の蛍光体を均一に分散し、つぎに第2ポリ
    ビニルアルコール水溶液を添加して上記第1ポリビニル
    アルコール水溶液を添加した分散液中の蛍光体を均一に
    分散し、かつ上記第1および第2ポリビニルアルコール
    の固形分比を2:8とする蛍光体スラリを調合し、この
    蛍光体スラリを用いて蛍光面を形成することを特徴とす
    るカラー受像管の蛍光面形成方法。
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