JP3090376U - 紙製容器 - Google Patents

紙製容器

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JP3090376U
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貴文 中路
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株式会社三幸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手で折り曲げるだけで、簡単に組み立て可能
で、密閉性に優れた紙製容器を提供する。 【解決手段】 一枚の板紙100を折り曲げて形成する
紙製容器であって、前記板紙100が、左右方向に連続
する第1区分50a、第2区分50b、第3区分50
c、及び第4区分50dから成り、それらが、上下方向
に連続する内面部1a,1b、上面部2a,2b、外面
部3a,3b、及び底面部4a,4bから成り、内面部
1a,1bを外面部3a,3bに対向させ、第1区分5
0a及び第3区分50cの底面部4aを持ち上げて内面
部1aに当接し、その底面部4aに設けた固定用スリッ
ト9aが下向きに位置し、それらの底面部4aに、第2
区分50b及び第4区分50dの底面部4bを重ね、そ
の底面部4bの両側縁に突出して設けた固定用舌片部1
6bを、固定用スリット9aに差し込む。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、簡単に組み立て可能で、密閉性に優れた紙製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、様々な構造の紙製容器が提供されており、その最も一般的なものは 、複数枚の仕切り紙を接着剤で貼着して組み立てるものである。ところが、複数 枚の仕切り紙や接着剤を必要とする為、組み立てが煩雑であるという問題を有す る。その為、複数枚の仕切り紙や接着剤を使用しない容器も提供されているが、 簡単に組み立てできず、又密閉性が低いという問題がある。更に、使用後に、簡 単に解体できない為、廃棄の際に嵩張ったり、分別する必要があるという問題点 もある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
この考案は、前記した問題点を鑑み、手で折り曲げるだけで簡単に組み立て可 能であって、密閉性に優れた紙製容器を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この考案に係る紙製容器は、一枚の板紙を折り曲げて形成する紙製容器であっ て、板紙が、左右方向に連続する第1区分、第2区分、第3区分、及び第4区分 から成り、その各区分が、上下方向に連続する内面部、上面部、外面部、及び底 面部から形成され、且つ板紙が、各区分の外面部を連続した連続紙であり、各区 分の外面部の境界に角折り線を設け、各角折り線に沿って折り曲げて、板紙の両 側縁を外面部で接合して、各区分を四面とした四角柱の筒体にし、その筒体を上 下が開口する状態にし、内面部と上面部との境界に第1折り山線を、上面部と外 面部との境界に第2折り山線を設け、第1折り山線及び第2折り山線に沿って折 り曲げて、内面部を外面部に対向させることにより、外面部を外面とし、上面部 を上面とし、内面部を内面とする紙製容器の四側壁を形成し、外面部と底面部と の境界に第3折り山線を設け、第3折り山線に沿って折り曲げて、第1区分及び 第3区分の底面部を持ち上げて内面部に当接し、その第3折り山線に設けた固定 用スリットが下向きに位置し、それらの底面部に、第2区分及び第4区分の底面 部を重ね、且つ第2区分及び第4区分の底面部の両側縁に突出して設けた固定用 舌片部を、固定用スリットに差し込むことにより、紙製容器の底壁を形成する。
【0005】 好ましい実施例では、外面部の下辺の両側に、角折り線を跨ぎ、且つ下方に突 出する実質的にU字状の突出部を形成し、その突出部が、底面部と分離するもの であって、第3折り山線に沿って折り曲げ、底面部を持ち上げることにより、突 出部が、紙製容器の底壁から下方に突出する脚部を形成することを特徴とする。
【0006】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本考案に係る紙製容器を詳細に説明する。図面に 示すものは、好ましい一実施例であって、これに限定するものではない。
【0007】 図1は、この考案に係る紙製容器の展開図を示す。この紙製容器は、展開図に 示す板紙100を折り曲げて、組み立てて形成される。
【0008】 図1に示す通り、板紙100は、左右方向に連続する第1区分50a、第2区 分50b、第3区分50c、及び第4区分50dで形成されている。各区分50 a,50b,50c,50dは、内面部1a,1b、上面部2a,2b、外面部 3a,3b、及び底面部4a,4bを上下方向に連続して形成しており、夫々の 外面部3a,3bを連続して、板紙100を連続紙としている。各外面部3a, 3bの境界を、角折り線70a,70b,70cとし、第4区部分50dの外面 部3bにおける板紙100の側縁90bに、貼着部60を設けている。更に、外 面部3a,3bの下辺の両側に、角折り線70a,70b,70cを跨いで、下 方に突出するU字状の突出部8が設けられており、この突出部8は、底面部4a ,4bと分離している。この例では、第1区分50aと第3区分50cとが同形 状であって、第2区分50bと第4区分50dとが同形状である。
【0009】 図2は、図1の一部拡大図であって、Aは第1区分50aを、Bは第2区分5 0bを示す。先ず、Aに従って、第1区分50aの説明をする。前記したように 、第1区分50aは、上下方向に連続する内面部1a、上面部2a、外面部3a 、及び底面部4aから形成されており、内面部1aと上面部2aとの境界を第1 折り山線5aとし、上面部2aと外面部3aとの境界を第2折り山線6aとし、 そして、外面部3aと底面部4aとの境界を第3折り山線7aとし、その第3折 り山線7aの中央に固定用スリット9aを設けている。又、外面部3aの下辺の 両側に、突出部8の左右半分の一方側8aが位置している。
【0010】 内面部1aにおいて、上縁の両側に当接用突出部10a,10aを設け、左右 縁の上方に係合用切欠き部11a,11aを、下方に係合用突出部12a,12 aを設けている。又、底面部4aにおいて、左右縁の上方に厚用切欠き部13a ,13aを、中央に厚用突出部14a,14aを、下方に意匠用切欠き部15a ,15aを設けている。
【0011】 次に、Bに従って、第2区分50bの説明をする。この第2区分50bは、第 1区分50aと同様に、内面部1b、上面部2b、外面部3b、底面部4b、第 1折り山線5b、第2折り山線6b、第3折り山線7b、及び突出部8の左右半 分の他方側8b,8bを有し、内面部1bにおいて、当接用突出部10b,10 b、係合用突出部12b,12b、及び係合用切欠き部11b,11bを有する 。又、底面部4bにおいて、左右縁の上方には厚用切欠き部13b,13bを、 下方には突出した固定用舌片部16b,16bを設けている。
【0012】 次に、図3乃至図5に従って、紙製容器の組み立て行程を説明する。
【0013】 先ず、図3に従って説明する。図3は、Aで第1行程を、Bで第2行程を示し 、内面部1a,1bを上にした紙製容器の斜視図である。Aに従って説明する。 第1行程では、各角折り線70a,70b,70cに沿って折り曲げ、貼着部6 0を第1区分50aの外面部3aの裏面側に貼着して、外面部における板紙10 0の両側縁90a,90bを接合することによって、各区分50a,50b,5 0c,50dを四面とした四角柱の筒体を形成し、その筒体を上下が開口する状 態にする。
【0014】 Bに従って説明する。第2行程では、第2折り山線6a,6bに沿って折り曲 げて、上面部2a,2bを上方に向け、更に第1折り山線5a,5bに沿って折 り曲げて、内面部1a,1bを筒体の内側に位置し、内面部1a,1bと外面部 3a,3bとを互いに対向させる。それによって、外面部3a,3bを外面とし 、内面部1a,1bを内面とし、上面部2a,2bを上面とする紙製容器の四側 壁を形成する。その際、内面部1aに設けた係合用切欠き部11a・係合用突出 部12aと、内面部1bに設けた係合用突出部12b・係合用切欠き部11bと を係合することにより、各内面部1a,1bの位置を固定する。
【0015】 次に、図4に従って説明する。図4は、Aで前記した第2行程を、Bで第3行 程を示し、底面部4a,4bを上にした紙製容器の斜視図である。Aに従って説 明する。第3行程では、第1・第3区分50a,50cに設けた第3折り山線7 aに沿って折り曲げて、夫々の底面部4aを持ち上げ、内面部1aの上縁に当接 する。その際、底面部4aの厚用突出部14aを内面部1bに当接し、外面部3 bに突き当て、更に、厚用切欠き部13aを内面部1bの当接用突出部10bに 突き当てて、底面部4a,4aの位置を固定する。
【0016】 図5に従って説明する。図5は、第4行程を経て完成した紙製容器を示し、A は底面部4a,4bを上にした紙製容器を、Bは底面部4a,4bを下にした紙 製容器の斜視図である。第4行程は、第2・第4区分50b,50dに設けた第 3折り山線7bに沿って折り曲げて、夫々の底面部4bを持ち上げ、各底面部4 a,4bを重ね合わせる。その際、固定用舌片部16bを固定用スリット9aに 差し込み、各底面部4a,4bの位置を固定し、紙製容器の底壁を形成する。
【0017】 前記した第1から第4行程を経て、四側壁を有する紙製容器が完成し、突出部 8が、紙製容器の底壁から下方に突出した脚部を形成する。そして、底面部4a に設けた意匠用切欠き部15aによって、紙製容器の底面内側にデザイン処理を 施すことができる。
【0018】 前記したように、この紙製容器は、前記した第1行程における貼着部60を貼 着する行程のみ接着剤を使用し、その他の行程は、手で折り曲げて組み立てる為 、簡単に組み立て及び解体が可能である。
【0019】 図6は、この考案の好適な一実施例を示す。この実施例は、紙製容器の四側壁 に内接する内容器200を、紙製容器に嵌めこんだ際、紙製容器の上面部2a, 2bから内容器200の四側壁が若干飛び出すようになっており、紙製容器に突 出部201a,201bを形成するものである。
【0020】 そして、この内容器200を嵌め込んだ紙製容器を2つ用意し、一方の紙製容 器の突出部201a,201bに、他方の紙製容器の脚部を嵌合することにより 、2つの紙製容器を重ね合わせて位置固定することができ、上側の紙製容器の突 出部201a,201bに蓋体300を嵌合して、2段の重箱として使用するこ とができる。
【0021】 前記した実施例では、第1・第3区分50a,50cの幅が広く、第2・第4 区分50b,50dの幅が狭いため、紙製容器の平面が長方形となるが、第1乃 至第4区分50a,50b,50c,50dの幅を同一にすることによって、紙 製容器の平面を正方形にすることもできる。
【0022】
【考案の効果】
この紙製容器によれば、前記した通り、手で簡単に組み立てたり解体すること ができ、廃棄の際にも嵩張らないという利点がある。又、従来の紙製容器に比し て密閉性が高く、複数個の紙製容器を重ねて重箱として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙製容器の展開図を示す。
【図2】図1の一部拡大図を示す。
【図3】第1・第2行程の斜視図を示す。
【図4】第2・第3行程の斜視図を示す。
【図5】紙製容器の斜視図を示す。
【図6】好適な実施例の紙製容器を示す。
【符号の説明】
100 板紙 50a 第1区分 50b 第2区分 50c 第3区分 50d 第4区分 1a,1b 内面部 2a,2b 上面部 3a,3b 外面部 4a,4b 底面部 70a,70b,70c 角折り線 5a,5b 第1折り山線 6a,6b 第2折り山線 7a,7b 第3折り山線 8 突出部 9a 固定用スリット 16b 固定用舌片部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一枚の板紙を折り曲げて形成する紙製容
    器であって、前記板紙が、左右方向に連続する第1区
    分、第2区分、第3区分、及び第4区分から成り、前記
    各区分が、上下方向に連続する内面部、上面部、外面
    部、及び底面部から形成され、且つ前記板紙が、前記各
    区分の外面部を連続した連続紙であり、前記各区分の外
    面部の境界に角折り線を設け、前記各角折り線に沿って
    折り曲げて、前記板紙の両側縁を前記外面部で接合し
    て、前記各区分を四面とした四角柱の筒体にし、その筒
    体を上下が開口する状態にし、前記内面部と前記上面部
    との境界に第1折り山線を設け、前記上面部と前記外面
    部との境界に第2折り山線を設け、前記第1折り山線及
    び前記第2折り山線に沿って折り曲げて、前記内面部を
    前記外面部に対向させることにより、前記外面部を外面
    とし、前記上面部を上面とし、前記内面部を内面とする
    前記紙製容器の四側壁を形成し、前記外面部と前記底面
    部との境界に第3折り山線を設け、前記第3折り山線に
    沿って折り曲げて、前記第1区分及び前記第3区分の底
    面部を持ち上げて前記内面部に当接し、その第3折り山
    線に設けた固定用スリットが下向きに位置し、それらの
    底面部に、前記第2区分及び前記第4区分の底面部を重
    ね、且つ前記第2区分及び前記第4区分の底面部の両側
    縁に突出して設けた固定用舌片部を、前記固定用スリッ
    トに差し込むことにより、前記紙製容器の底壁を形成す
    ることを特徴とする紙製容器。
  2. 【請求項2】 前記外面部の下辺の両側に、前記角折り
    線を跨ぎ、且つ下方に突出する実質的にU字状の突出部
    を形成し、その突出部が、前記底面部と分離するもので
    あって、前記第3折り山線に沿って折り曲げ、前記底面
    部を持ち上げることにより、前記突出部が、前記紙製容
    器の底壁から下方に突出する脚部を形成することを特徴
    とする請求項1に記載の紙製容器。
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