JP3088600B2 - 外壁の水切り構造 - Google Patents
外壁の水切り構造Info
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Description
から張り出した下屋の屋根やバルコニ等の建物の張出部
との接続部に設けられる外壁の水切り構造に係り、特
に、外壁が軽量気泡コンクリートで形成されてその表面
に凹凸模様が設けられている場合に利用できる。
向上を図るために、表面に凹凸模様が設けられた軽量気
泡コンクリートを使用したものがある。一般に、建物の
外壁とこの外壁から張り出した下屋の屋根やバルコニ等
の建物の張出部との接続部には、雨仕舞い処理が施され
ており、外壁が前述したような凹凸模様付の軽量気泡コ
ンクリート製外壁である場合には、通常、次のような水
切り構造を外壁と張出部との接続部に設けて雨仕舞いを
行っていた。
ンクリート製外壁の水切り構造は、外壁と張出部との接
続部の近傍の外壁表面に凹凸模様の凹凸深さよりも深い
掘削部を形成してこの掘削部内に受材やシーリング材を
収納するとともに、受材に水切り材を取り付けていた。
特に、水切り材の上端近傍の位置であって水切り材と外
壁との間のシーリングが行われる位置では、確実なシー
リングを行うためにシーリング材の充填時の流動性等を
考慮し、掘削部の他の部分よりもさらに深い掘削が行わ
れ、このさらに深い掘削部にシーリング材が充填されて
いた。そして、このシーリング位置においては、水切り
材の上端部分が、外壁側に折れ曲がって外壁内部に深く
侵入するように配置され、この水切り材の上端の折れ曲
がった部分と外壁との間で、シーリングが行われていた
(実願昭62−10214号参照)。
において、外側水切り材とこれに覆われる内側水切り材
とによる二重の水切り構造とする場合には、外側水切り
材用の受材やシーリング材の収納位置よりも下側の位置
まで掘削を行うことにより、外側水切り材用の受材等の
収納位置の下側に、広くかつ平坦な掘削部を形成してお
き、ここに内側水切り材を略密着するように配置してい
た。
うな従来の外壁の水切り構造では、水切り材と外壁との
間のシーリング位置において、水切り材の上端部分を外
壁側に折り曲げて外壁内部に深く侵入させるように配置
しなければならないとともに、シーリング材の充填空間
を形成するにあたってシーリング材の充填時の流動性等
を考慮して深い掘削を行わなければならないため、掘削
量が増大し、掘削作業に手間がかかるうえ、強度上の点
から薄厚の軽量気泡コンクリート製外壁に適用すること
ができないという問題があった。
る二重の水切り構造とする場合には、内側水切り材自体
を収納するために、外側水切り材用の受材やシーリング
材の収納位置の下側に、広くかつ平坦な掘削部を形成し
なければならないので、掘削面積が大きくなって掘削量
が増大し、前述した外側水切り材と外壁との間のシーリ
ング位置における深い掘削と合わせ、掘削作業により手
間がかかるようになるうえ、薄厚の軽量気泡コンクリー
ト製外壁への適用がさらに困難になるという問題が生じ
ていた。
掘削部の掘削量を削減でき掘削作業を容易に行うことが
できるとともに、薄厚の軽量気泡コンクリート製外壁に
適用することができる外壁の水切り構造を提供すること
にある。
体を、外壁に設けられた凹凸模様の凸部分の表面位置と
略同じか表面位置よりも外側に配設して前記目的を達成
しようとするものである。具体的には、本発明の第一発
明は、表面に凹凸模様が設けられた軽量気泡コンクリー
ト製の外壁とこの外壁から張り出した建物の張出部との
接続部に設けられ、前記外壁の表面に形成された掘削部
に収納された受材と、この受材に取り付けられて前記外
壁に沿って配設された水切り材とを含んで形成された外
壁の水切り構造であって、前記水切り材の全体が、前記
凹凸模様の凸部分の表面位置と略同じか表面位置よりも
外側に配設されていることを特徴とする。また、本発明
の第二発明に係る外壁の水切り構造は、前記水切り材
が、その上端に前記受材との接合部から略鉛直方向に立
ち上がって前記外壁との間にシーリング材を充填する充
填空間を形成する立ち上がり部を有していることを特徴
とする。
切り構造は、前記水切り材が外側水切り材とされ、この
外側水切り材の内側にはこの外側水切り材により上端部
を覆われた内側水切り材が設けられ、前記内側水切り材
の全体が、前記凹凸模様の凸部分の表面位置と略同じか
表面位置よりも外側に配設されていることを特徴とす
る。
切り構造は、前記掘削部および前記受材がそれぞれ第一
の掘削部および第一の受材とされ、前記内側水切り材
が、前記外壁の表面に形成された第二の掘削部に収納さ
れた第二の受材に取り付けられるとともに、その上端に
前記第二の受材との接合部から略鉛直方向に立ち上がっ
て前記外壁との間にシーリング材を充填する充填空間を
形成する立ち上がり部を有していることを特徴とする。
また、本発明の第五発明に係る外壁の水切り構造は、前
記受材が第一の受材とされ、前記掘削部が前記第一の受
材の収納位置の下側まで掘削され、前記内側水切り材
が、前記掘削部内であって前記第一の受材の下側に収納
された第二の受材に取り付けられるとともに、その上端
に前記第二の受材との接合部から略鉛直方向に立ち上が
って前記外壁との間にシーリング材を充填する充填空間
を形成する立ち上がり部を有していることを特徴とす
る。
量気泡コンクリート製外壁の表面の一部を掘削して掘削
部を形成し、この掘削部に受材を収納した後、受材に水
切り材を取り付けることにより、外壁と建物の張出部と
の接続部に水切り構造を形成して雨仕舞い処理を行う。
この際、水切り材の全体を、外壁の表面に設けられた凹
凸模様の凸部分の表面位置と略同じか表面位置よりも外
側に配設したので、従来のように水切り材の上端部分を
外壁側に折り曲げて外壁内部に深く侵入させるように配
置する場合に比べ、水切り材と外壁との間のシーリング
位置の近傍における掘削部の掘削深さが浅くなる。この
ため、掘削量が削減されて掘削部を形成するための掘削
作業の容易化が図られるうえ、掘削による外壁の薄肉
化、強度低下の影響が低減されて薄厚の軽量気泡コンク
リート製外壁への適用を図ることが可能となり、これら
により前記目的が達成される。
受材との接合部から略鉛直方向に立ち上がって外壁との
間にシーリング材の充填空間を形成する立ち上がり部を
設けておけば、シーリング材が固まる前に流れ出てしま
うというような不都合を生じることなく、確実にシーリ
ング材が充填され、水切り材と外壁との間のシーリング
が確実に行われるようになる。このため、従来のように
シーリング材の充填時の流動性を考慮して外壁を深く掘
削することによりシーリング材の充填空間を形成する必
要はなくなり、前述した掘削量の削減に伴う掘削作業の
容易化や薄厚の軽量気泡コンクリート製外壁への適用化
が、より確実に図られる。
よる二重の水切り構造を形成する際には、外側水切り材
の場合と同様に、内側水切り材の全体を、外壁の表面に
設けられた凹凸模様の凸部分の表面位置と略同じか表面
位置よりも外側に配設しておくことで、従来のように外
側水切り材の受材やシーリング材の収納位置の下側に、
内側水切り材自体を収納するための広くかつ平坦な掘削
部を形成する必要がなくなり、掘削部の掘削面積が削減
される。そして、三重以上の水切り構造とする際も同様
である。このため、前述した掘削深さの削減に加え、こ
の掘削面積の削減により、掘削量がより削減され、掘削
作業の容易化や薄厚の軽量気泡コンクリート製外壁への
適用化が、より確実に図られる。
いて、外側水切り材用の掘削部(第一の掘削部)および
受材(第一の受材)とは別に内側水切り材用の掘削部
(第二の掘削部)および受材(第二の受材)を設け、内
側水切り材の上端にも、外側水切り材の場合と同様に、
シーリング材の充填空間を形成する立ち上がり部を設け
ておけば、内側水切り材と外壁との間のシーリングが確
実に行われるとともに、シーリング材の充填空間を確保
するために深い掘削を行う必要もない。
て、外側水切り材用の受材(第一の受材)およびこの第
一の受材の下側に配置される内側水切り材用の受材(第
二の受材)の両方の受材を収納可能なように掘削部を掘
削形成し、内側水切り材の上端にも、外側水切り材の場
合と同様に、シーリング材の充填空間を形成する立ち上
がり部を設けておけば、内側水切り材と外壁との間のシ
ーリングが確実に行われるとともに、シーリング材の充
填空間を確保するために深い掘削を行う必要もない。
明する。図1には、本発明の第一実施例に係る外壁の水
切り構造が適用される下屋付建物10が示されており、
図2には、この水切り構造の詳細が示されている。図1
において、下屋付建物10の二階部分の外壁11は、表
面に格子状の凹凸模様が設けられた軽量気泡コンクリー
トで形成されている。そして、この外壁11から外側に
張り出すように建物の張出部である下屋12の屋根13
が設けられている。外壁11と下屋12の屋根13との
接続部15には、雨仕舞いのための水切り構造が形成さ
れている。
5の近傍には、凹凸模様の凹凸深さSと略同程度の深さ
を有する第一の掘削部20が形成されている。なお、第
一の掘削部20の深さは、凹凸模様の凹凸深さSよりも
若干深くてもよい。第一の掘削部20の内部には、防腐
処理を施されたプラスチック製または木製の第一の受材
21が収納されている。第一の受材21の図中右側端面
には、ブチルゴム等による粘着剤を両面に備えた両面テ
ープ22を介して外側水切り材23が外壁11に沿って
取り付けられている。そして、第一の受材21の図中右
側端面の位置(両面テープ22の厚さは実際には薄いの
で、ここでは考慮しないものとする)、つまり第一の受
材21と外側水切り材23との接合部24の位置は、外
壁11の凹凸模様の凸部分16の表面位置よりも寸法X
だけ外側に位置している。なお、接合部24の位置は、
外壁11の凹凸模様の凸部分16の表面位置と略同じ位
置(略X=0となる位置)であってもよい。
して第一の受材21に取り付けられる上部23Aと、こ
の上部23Aよりも寸法Yだけ外側に位置する下部23
Bとにより構成されている。また、外側水切り材23の
上部23Aの上端部分には、接合部24の位置から略鉛
直方向に立ち上がった立ち上がり部23Cが形成されて
いる。そして、第一の掘削部20の内部であって第一の
受材21の上側位置の立ち上がり部23Cにより囲われ
た部分には、シーリング材25を充填するための充填空
間26が形成されており、この充填空間26内に充填設
置されたシーリング材25により、外壁11と外側水切
り材23との間の防水が図られている。
置する外壁11の表面には、凹凸模様の凹凸深さSより
も深い第二の掘削部30が形成されている。なお、第二
の掘削部30の深さは、凹凸模様の凹凸深さSと略同程
度であってもよい。第二の掘削部30の内部には、防腐
処理を施されたプラスチック製または木製の第二の受材
31が収納されている。第二の受材31の図中右側端面
には、ブチルゴム等による粘着剤を両面に備えた両面テ
ープ32を介して内側水切り材33が取り付けられてい
る。この内側水切り材33は、外壁11に沿って配置さ
れ第二の受材31との接合が行われる上部33Aと、下
屋12の屋根13に沿って配置された下部33Bとによ
り構成されている。
1の凹凸模様の凸部分16の表面位置と略同じ位置に配
置され、内側水切り材33の上部33Aの上端部分は、
外側水切り材23の下部23Bにより覆われている。ま
た、内側水切り材33の上部33Aの上端部分には、第
二の受材31と内側水切り材33との接合部34の位置
から略鉛直方向に立ち上がった立ち上がり部33Cが形
成されている。そして、第二の掘削部30の内部であっ
て第二の受材31の上側位置の立ち上がり部33Cによ
り囲われた部分には、シーリング材35を充填するため
の充填空間36が形成されており、この充填空間36内
に充填設置されたシーリング材35により、外壁11と
内側水切り材33との間の防水が図られている。
ようにして外壁11と下屋12の屋根13との接続部1
5に水切り構造を設けて雨仕舞い処理を行う。先ず、工
場で第一、第二の掘削部20,30を掘削形成し、これ
らの第一、第二の掘削部20,30の内部にそれぞれ第
一、第二の受材21,31を収納する。また、第一、第
二の受材21,31には、それぞれ両面テープ22,3
2の片面を貼り付けておく。そして、この状態で各両面
テープ22,32とともに第一、第二の受材21,31
を釘打ち等で外壁11に固定する。
内側水切り材33を貼り付けて内側水切り材33の仮止
めを行い、この状態で釘打ち等により内側水切り材33
を第二の受材31に取付固定する。その後、充填空間3
6内にシーリング材35を充填して内側水切り材33の
設置を完了する。
は、両面テープ22の他方の面に外側水切り材23を貼
り付けて外側水切り材23の仮止めを行い、この状態で
釘打ち等により外側水切り材23を第一の受材21に取
付固定する。その後、充填空間26内にシーリング材2
5を充填して外側水切り材23の設置を完了し、雨仕舞
い処理が完了する。
な効果がある。すなわち、外側水切り材23の全体を、
外壁11の表面に設けられた凹凸模様の凸部分16の表
面位置と略同じか表面位置よりも外側に配設したので、
従来に比べ、外側水切り材23の設置のために掘削する
第一の掘削部20の掘削深さを浅くすることができる。
このため、掘削量を削減することができるので掘削作業
の容易化を図ることができるうえ、掘削による外壁11
の薄肉化、強度低下の影響を低減できるので薄厚の軽量
気泡コンクリート製外壁への適用を図ることができる。
内側水切り材33の全体を、外壁11の表面に設けられ
た凹凸模様の凸部分16の表面位置と略同じか表面位置
よりも外側に配設したので、内側水切り材33の設置に
あたって、従来のように内側水切り材33自体を収納す
るために外壁11の表面に広くかつ平坦な掘削部を形成
する必要がなくなり、内側水切り材33の設置のために
掘削する第二の掘削部30の掘削面積を従来に比べて大
幅に削減することができる。このため、掘削量を削減す
ることができるので、前述した掘削作業の容易化等の効
果を確実に得ることができる。
り材33には、それぞれ立ち上がり部23C,33Cが
設けられ、これらにより各シーリング材25,35を充
填するための充填空間26,36が形成されているの
で、各シーリング材25,35の充填時にこれらが固ま
る前に流れ出てしまうというような不都合を生じること
なく、各シーリング材25,35を確実に充填して外側
水切り材23と外壁11との間、および内側水切り材3
3と外壁11との間のシーリングを行うことができる。
このため、従来のように各シーリング材25,35の充
填時の流動性を考慮して外壁11を深く掘削することに
より各シーリング材25,35の充填空間を形成する必
要はなくなり、前述した掘削量の削減に伴う掘削作業の
容易化や薄厚の軽量気泡コンクリート製外壁への適用化
を、より確実に図ることができる。
の水切り構造の詳細が示されている。本第二実施例の外
壁の水切り構造は、前記第一実施例と同様な下屋付建物
10(図1参照)に適用され、表面に格子状の凹凸模様
が設けられた軽量気泡コンクリート製の外壁11と、下
屋12の屋根13との接続部15に、雨仕舞いのために
形成されるものである。
5の近傍には、凹凸模様の凹凸深さSと略同程度の深さ
を有する掘削部60が形成されている。なお、掘削部6
0の深さは、凹凸模様の凹凸深さSよりも若干深くても
よい。掘削部60の内部には、防腐処理を施されたプラ
スチック製または木製の第一の受材61が収納され、さ
らに第一の受材61の下側には、第一の受材61と同様
な防腐処理を施されたプラスチック製または木製の第二
の受材71が収納されている。
中右側端面には、それぞれブチルゴム等による粘着剤を
両面に備えた両面テープ62,72を介して外側水切り
材63およびこの外側水切り材63により上端部分を覆
われた内側水切り材73が外壁11に沿って取り付けら
れている。そして、これらの外側水切り材63、および
内側水切り材73の外壁11に沿った部分は、外壁11
の凹凸模様の凸部分16の表面位置と略同じ位置に配設
されている。なお、これらの外側水切り材63、および
内側水切り材73の外壁11に沿った部分の配設位置
は、外壁11の凹凸模様の凸部分16の表面位置よりも
外側であってもよい。
材73の上端部分には、それぞれ第一の受材61と外側
水切り材63との接合部64、および第二の受材71と
内側水切り材73との接合部74の位置から略鉛直方向
に立ち上がった立ち上がり部63C,73Cが形成され
ている。そして、掘削部60の内部であって第一の受材
61の上側位置の立ち上がり部63Cにより囲われた部
分、および掘削部60の内部であって第一の受材61の
下側かつ第二の受材71の上側位置の立ち上がり部73
Cにより囲われた部分には、それぞれシーリング材6
5,75を充填するための充填空間66,76が形成さ
れており、この各充填空間66,76内に充填設置され
たシーリング材65,75により、それぞれ外壁11と
外側水切り材63との間の防水、および外壁11と内側
水切り材73との間の防水が図られている。
ようにして外壁11と下屋12の屋根13との接続部1
5に水切り構造を設けて雨仕舞い処理を行う。先ず、工
場で掘削部60を掘削形成し、この掘削部60の内部に
第一、第二の受材61,71を収納する。また、第一、
第二の受材61,71には、それぞれ両面テープ62,
72の片面を貼り付けておく。そして、この状態で各両
面テープ62,72とともに第一、第二の受材61,7
1を釘打ち等で外壁11に固定する。
内側水切り材73を貼り付けて内側水切り材73の仮止
めを行い、この状態で釘打ち等により内側水切り材73
を第二の受材71に取付固定する。その後、充填空間7
6内にシーリング材75を充填して内側水切り材73の
設置を完了する。
は、両面テープ62の他方の面に外側水切り材63を貼
り付けて外側水切り材63の仮止めを行い、この状態で
釘打ち等により外側水切り材63を第一の受材61に取
付固定する。その後、充填空間66内にシーリング材6
5を充填して外側水切り材63の設置を完了し、雨仕舞
い処理が完了する。
実施例と同様に、掘削作業の容易化や薄厚の軽量気泡コ
ンクリート製外壁への適用化等の効果を得ることができ
るうえ、一つの掘削部60に第一、第二の受材61,7
1を収納するので、水切り構造の簡略化を図ることがで
き、掘削作業をより容易に行うことができる。
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成も含
み、例えば以下に示すような変形等も本発明に含まれる
ものである。すなわち、前記各実施例では、外壁11の
表面に設けられた凹凸模様は、格子状になっているが、
格子状に限定されるものではなく、放射状、環状等任意
の模様であってよい。
23は、上部23Aと下部23Bとが段状に配置された
形状を有していたが、前記第二実施例の外側水切り材6
3のような略ストレート状の部材としてもよく、要する
に外側水切り材の全体が外壁11の凹凸模様の凸部分1
6の表面位置と略同じか表面位置よりも外側に配設され
ていればよい。
材33の上部33Aは、外壁11の凹凸模様の凸部分1
6の表面位置と略同じ位置に配置されているが、例え
ば、図4に示すように内側水切り材53を外壁11の凹
凸模様の凸部分16の表面位置から寸法Kだけ離して配
置してもよく、要するに内側水切り材の全体が外壁11
の凹凸模様の凸部分16の表面位置と略同じか表面位置
よりも外側に配設されていればよい。そして、図4のよ
うな凸部分16の表面位置から離れた内側水切り材53
の配置とする場合には、前記第一実施例の外側水切り材
23の下部23Bよりもさらに外側に配置される下部を
備えた外側水切り材43を設けておくことが有効であ
る。
外側水切り材43との接合部44と同様に、第二の受材
51と内側水切り材53との接合部54を、凹凸模様の
凸部分16の表面位置よりも外側(図中の寸法Kに相
当)に配置してもよく、この場合において、図4中一点
鎖線に示すような形状の内側水切り材55を設置しても
よい。
り出す建物の張出部は下屋12の屋根13となっていた
が、本発明はバルコニ、ガレージの屋根等の他の張出部
と外壁との接続部にも適用することができる。
1,61および第二の受材31,71の材質は、防腐処
理を施されたプラスチックまたは木材となっていたが、
本発明の受材の材質は腐らないものであれば任意であ
り、外側水切り材23,63および内側水切り材33,
73の材質も防水機能を有するものであればプラスチッ
ク、金属等任意である。
切り材を外壁に設けられた凹凸模様の凸部分の表面位置
と略同じか表面位置よりも外側に配設したので、外壁の
表面に形成される掘削部の掘削量を削減でき掘削作業を
容易に行うことができるとともに、薄厚の軽量気泡コン
クリート製外壁にも適用することができるという効果が
ある。
受材との接合部から略鉛直方向に立ち上がって外壁との
間にシーリング材の充填空間を形成する立ち上がり部を
設けた場合には、水切り材と外壁との間のシーリングを
確実に行うことができるとともに、従来のようなシーリ
ング材の充填空間を確保するための深い掘削を不要にす
ることができ、前述した掘削量の削減に伴う効果をより
確実に得ることができるという効果がある。
よる二重の水切り構造を形成する場合には、外側水切り
材の場合と同様に、内側水切り材の全体を、外壁の表面
に設けられた凹凸模様の凸部分の表面位置と略同じか表
面位置よりも外側に配設しておくことで、従来のように
外側水切り材の受材やシーリング材の収納位置の下側
に、内側水切り材自体を収納するための広くかつ平坦な
掘削部を形成する必要がなくなるので、掘削部の掘削面
積を削減することができ、前述した掘削深さの削減と合
わせて掘削量をより削減することができるという効果が
ある。
いて、内側水切り材の上端にも、外側水切り材の場合と
同様に、シーリング材の充填空間を形成する立ち上がり
部を設けておけば、内側水切り材と外壁との間のシーリ
ングを確実に行うことができるとともに、内側水切り材
用のシーリング材の充填空間を確保するための深い掘削
を不要にすることができるという効果がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 表面に凹凸模様が設けられた軽量気泡コ
ンクリート製の外壁とこの外壁から張り出した建物の張
出部との接続部に設けられ、 前記外壁の表面に形成された掘削部に収納された受材
と、この受材に取り付けられて前記外壁に沿って配設さ
れた水切り材とを含んで形成された外壁の水切り構造で
あって、 前記水切り材の全体は、前記凹凸模様の凸部分の表面位
置と略同じか表面位置よりも外側に配設されていること
を特徴とする外壁の水切り構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載した外壁の水切り構造に
おいて、前記水切り材は、その上端に前記受材との接合
部から略鉛直方向に立ち上がって前記外壁との間にシー
リング材を充填する充填空間を形成する立ち上がり部を
有していることを特徴とする外壁の水切り構造。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した外壁
の水切り構造において、前記水切り材は外側水切り材と
され、この外側水切り材の内側にはこの外側水切り材に
より上端部を覆われた内側水切り材が設けられ、 前記内側水切り材の全体は、前記凹凸模様の凸部分の表
面位置と略同じか表面位置よりも外側に配設されている
ことを特徴とする外壁の水切り構造。 - 【請求項4】 請求項3に記載した外壁の水切り構造に
おいて、前記掘削部および前記受材はそれぞれ第一の掘
削部および第一の受材とされ、 前記内側水切り材は、前記外壁の表面に形成された第二
の掘削部に収納された第二の受材に取り付けられるとと
もに、その上端に前記第二の受材との接合部から略鉛直
方向に立ち上がって前記外壁との間にシーリング材を充
填する充填空間を形成する立ち上がり部を有しているこ
とを特徴とする外壁の水切り構造。 - 【請求項5】 請求項3に記載した外壁の水切り構造に
おいて、前記受材は第一の受材とされ、前記掘削部は前
記第一の受材の収納位置の下側まで掘削され、 前記内側水切り材は、前記掘削部内であって前記第一の
受材の下側に収納された第二の受材に取り付けられると
ともに、その上端に前記第二の受材との接合部から略鉛
直方向に立ち上がって前記外壁との間にシーリング材を
充填する充填空間を形成する立ち上がり部を有している
ことを特徴とする外壁の水切り構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05319688A JP3088600B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 外壁の水切り構造 |
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