JP3087264B2 - 低融点低膨張性封着材料及びフィラー粉末 - Google Patents

低融点低膨張性封着材料及びフィラー粉末

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JP3087264B2 JP03197136A JP19713691A JP3087264B2 JP 3087264 B2 JP3087264 B2 JP 3087264B2 JP 03197136 A JP03197136 A JP 03197136A JP 19713691 A JP19713691 A JP 19713691A JP 3087264 B2 JP3087264 B2 JP 3087264B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された特性を有す
るチタン酸鉛固溶体からなるフィラー粉末と、前記フィ
ラー粉末を低融点ガラス粉末と混合してなり、半導体装
置、蛍光表示管、シリコンダイオード等の電子部品の封
着に適した低融点低膨張性封着材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品の封着に用いる封着
材料としては、PbO−B23 系、PbO−ZnO−
23 系のガラスに、フィラーとしてチタン酸鉛(P
bTiO3 )粉末を用いた封着材料が広く知られてい
る。しかしながら従来の封着材料には、十分に低い熱膨
張係数を有するものが存在せず、用途によっては使用で
きない場合がある。
【0003】このような事情から、チタン酸鉛粉末の粒
径を大きくして封着材料の熱膨張係数を低下させること
が提案されており、例えば特開昭58−151374号
には、平均粒径15μm以上の粗粒のチタン酸鉛粉末を
使用し、低い熱膨張係数を有する封着材料が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭58−151374号に開示の封着材料は、粗粒の
チタン酸鉛粉末を用いるために、ペースト状にしてスク
リーン印刷する際に作業性が悪く、なめらかに流動しな
い、ファインな印刷パターンが出難い、沈降分離し易い
等の問題が生じる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
スクリーン印刷時の作業性を良くするために粒径の小さ
いフィラーを使用しても十分に低い熱膨張係数が得ら
れ、しかも450℃以下の温度で封着できる低融点低膨
張性封着材料と、前記封着材料に好適に用いられるフィ
ラー粉末を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の低融点低膨張性
封着材料は、低融点ガラス粉末とフィラー粉末からな
り、該フィラー粉末は、重量百分率でPbO 60〜7
3%、TiO2 7〜23%、Fe23 、ZnO、M
gO、MnO、CoO、NiOの群から選ばれる1種以
上 0.5〜10%、Nb25 、Ta25 、Sb2
5 の群から選ばれる1種以上 2〜18%、CaO、
SrO、BaOの群から選ばれる1種以上0〜7%の組
成を有するチタン酸鉛固溶体からなることを特徴とす
る。また本発明のフィラー粉末は、重量百分率でPbO
60〜73%、TiO 2 7〜23%、Fe 2 3 、Z
nO、MgO、MnO、CoO、NiOの群から選ばれ
る1種以上 0.5〜10%、Nb 2 5 、Ta 2
5 、Sb 2 5 の群から選ばれる1種以上 2〜18
%、CaO、SrO、BaOの群から選ばれる1 種以上
0〜7%の組成を有するチタン酸鉛固溶体からなるこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明のフィラー粉末は、材料本来の熱膨張係
数がチタン酸鉛よりもかなり低いチタン酸鉛固溶体から
なる。このため粒径が小さい状態で使用した場合でも、
熱膨張係数の低い封着材料を得ることができる。また
発明におけるチタン酸鉛固溶体は、基本的には
【0008】
【化1】 または
【0009】
【化2】
【0010】の式で示されるものであるが、固溶体の組
成が上記の化学量論値より多少ずれてもフィラーとして
良好なものが得られる。しかしながら各成分の割合が先
記した組成範囲よりはずれると、熱膨張係数が大きくな
り、通常のチタン酸鉛と変わらなくなるため好ましくな
い。なおチタン酸鉛固溶体からなるフィラー粉末の平均
粒径は、スクリーン印刷時の作業性を考慮すると、約1
0μm以下であることが望ましい。
【0011】また本発明の低融点低膨張性封着材料にお
いて、低融点ガラスとしては各種のガラスが使用でき、
例えば重量百分率でPbO 60〜90%、B23
3〜15%、SiO2 0〜5%、Al23 0〜5
%、ZnO 0〜15%、CuO 0〜5%、Bi2
3 0〜12%、F2 0〜5%、Fe23 0〜4
%、V25 0〜5%の組成を有する鉛系ガラスを使
用することが可能である。
【0012】なお本発明において、低融点ガラス粉末と
チタン酸鉛固溶体からなるフィラー粉末の混合比は適当
な割合に設定されるが、各々50〜80体積%、20〜
50体積%の範囲がより好ましい。また封着材料の強度
を高めるために、ジルコン等、チタン酸鉛固溶体以外の
材料からなるフィラーを添加しても良い。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。
【0014】(実施例) 表1は、本実施例において使用するチタン酸鉛固溶体か
らなるフィラー粉末(試料No. a〜n)を示すもので
ある。
【0015】
【表1】
【0016】各試料は次のようにして調製した。リサー
ジ、酸化チタン、酸化第二鉄、亜鉛華、マグネシア、二
酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、五酸化ニ
オブ、五酸化タンタル、五酸化アンチモン、炭酸カルシ
ウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムを表に示した
組成に調合し、ボールミルにて乾式混合後、表中の条件
で焼成した。次いでこの焼成物を粉砕し、350メッシ
ュの篩を通過させて平均粒径約5μmの試料を得た。
【0017】表2は、本実施例において使用する低融点
ガラス粉末(試料No. A〜C)を示すものである。
【0018】
【表2】
【0019】各試料は次のようにして調製した。鉛丹、
硼酸、珪石粉、アルミナ、亜鉛華、酸化第二銅、酸化ビ
スマス、フッ化鉛を表に示した組成になるように調合
し、白金坩堝に入れ、電気炉において900℃で1時間
溶融した後、薄板状に成形した。さらに得られた成形物
をボールミルにて粉砕し、200メッシュの篩を通過さ
せて平均粒径約7μmの試料を得た。このようにして得
られた試料は、転移点が257〜310℃、屈伏点が2
80〜330℃、30〜250℃における熱膨張係数が
110〜133×10-7/℃であった。
【0020】表3は、表1のフィラー粉末と、表2の低
融点ガラス粉末を混合して得た封着材料の実施例(試料
No. 1〜14)を示すものである。
【0021】
【表3】
【0022】各試料を通常行われるようにビークル(テ
ルピネオールにアクリル樹脂を5重量%溶かしたもの)
とよく混練してペースト状にした後、被封着物の上にス
クリーン印刷したところ、各試料とも作業性が良好であ
った。また封着温度は400〜440℃であった。
【0023】次に、各試料を4φ×40mmの大きさに
成形し、石英押棒式の熱膨張計によって30〜250℃
における熱膨張係数を測定したところ、51〜60×1
-7/℃であった。
【0024】(比較例1) リサージ及び酸化チタンを、重量%でPbO 73.6
%、TiO2 26.4%の組成になるように調合し、
乾式混合した後、1100℃で5時間焼成した。次いで
この焼成物を粉砕し、350メッシュの篩を通過させて
平均粒径5μmのチタン酸鉛からなるフィラー粉末を得
た。
【0025】このフィラー粉末40体積%と、実施例に
おいて使用した低融点ガラス粉末(試料No. A)60
体積%を混合し、試料を得た。
【0026】このようにして得られた試料は、スクリー
ン印刷時の作業性が良好で、また封着温度が440℃と
低かったものの、熱膨張係数が71×10-7/℃と大き
かった。
【0027】(比較例2)フィラー 粉末の平均粒径を20μmとし、他は比較例1
と同様にして試料を作製した。
【0028】このようにして得られた試料は、封着温度
が440℃、熱膨張係数が60×10-7/℃であり、実
施例と同等の値を示したものの、スクリーン印刷時の作
業性が悪かった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の低融点低
膨張性封着材料は、スクリーン印刷時の作業性を良くす
るためにチタン酸鉛固溶体からなるフィラー粉末の粒径
を小さくしても、低い熱膨張係数を得ることができる。
しかも450℃以下の温度で封着することが可能である
ため、電子部品、特に半導体装置、蛍光表示管、シリコ
ンダイオード等の封着に好適である。また本発明のフィ
ラー粉末を使用すれば、電子部品、特に半導体装置、蛍
光表示管、シリコンダイオード等の封着に好適な封着材
料を作製することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低融点ガラス粉末とフィラー粉末からな
    り、該フィラー粉末は、重量百分率でPbO 60〜7
    3%、TiO2 7〜23%、Fe23 、ZnO、M
    gO、MnO、CoO、NiOの群から選ばれる1種以
    上 0.5〜10%、Nb25 、Ta25 、Sb2
    5 の群から選ばれる1種以上 2〜18%、CaO、
    SrO、BaOの群から選ばれる1種以上 0〜7%の
    組成を有するチタン酸鉛固溶体からなることを特徴とす
    る低融点低膨張性封着材料。
  2. 【請求項2】 重量百分率でPbO 60〜73%、T
    iO 2 7〜23%、Fe 2 3 、ZnO、MgO、M
    nO、CoO、NiOの群から選ばれる1種以上 0.
    5〜10%、Nb 2 5 、Ta 2 5 、Sb 2 5 の群
    から選ばれる1種以上 2〜18%、CaO、SrO、
    BaOの群から選ばれる1種以上 0〜7%の組成を有
    するチタン酸鉛固溶体からなることを特徴とするフィラ
    ー粉末。
JP03197136A 1991-07-11 1991-07-11 低融点低膨張性封着材料及びフィラー粉末 Expired - Lifetime JP3087264B2 (ja)

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