JP3086547U - 駐車用車止めブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】車輪が車止め部に当たる前に、車重にて車止め
ブロックを押さえるように作用し、安価で耐久性に優れ
た車止めブロックの提供を目的とする。 【解決手段】ＦＲＰ（ファイバーリィンホースプラスチ
ック）又は金属板材を用いて車止め部及びこの車止め部
の前方に車輪乗上げ部を一体的に形成した車止めブロッ
クとした。必要に応じて車止めブロックの車輪乗上げ部
の前端近傍に前方止め突起部を設け、側部に側部案内突
起部を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、立体駐車場や屋内外駐車場等に車両を駐車する際に、駐車位置を案 内し、所定の位置以上に後方又は前方に車両が進入しないように車止めに使用す る車止めブロックに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、車両を駐車場に駐車する際に、車両を安全確実に駐車させておくために 、駐車場の地盤上に縦断面略台形形状のコンクリート製ブロックが車止めブロッ クとして配置されている。 このような従来のコンクリート製ブロックは、駐車場の地盤上にモルタルにて 固定したり、アンカーボルト等にて固定されているが、車両を駐車させる際に車 輪がこのコンクリート製ブロックに当たると車止めブロックにはそのまま後方に 押しやるように直接、負荷がかかる。 このような行為が繰り返されると、コンクリート製ブロックは少しずつ後方に 押しやられたり、欠けたりする問題があった。

【０００３】 特に、後方に車止めブロックがあることを信用して、車両をバックさせるため に勢いスピードを落とさずに駐車させることも多く、車輪が車止めブロックに与 える負荷は大きくなりがちである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記実状に鑑みて、車輪が車止め部に当たる前に、車重にて車止めブ ロックを押さえるように作用し、安価で耐久性に優れた車止めブロックの提供を 目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案は、車両の駐車場に駐車位置を案内し、車止めに使用する 車止めブロックにおいて、ＦＲＰ（ファイバーリィンホースプラスチック）を用 いて車止め部及びこの車止め部の前方に車輪乗上げ部を一体的に形成した車止め ブロックとした。

【０００６】 このようにＦＲＰ材を用いて車止め部とこの車止め部の前方に車輪乗上げ部を 一体的に形成したので、まず、ＦＲＰ材にて車止め部と車輪乗上げ部を一体的に 安価に容易に成形できる。 車止め部の前方に車輪乗上げ部を形成したので、車輪が車止め部に当たる前に 、車輪乗上げ部に乗り上げ、車重がかかり車止めブロックが後方に移動しようと する力を抑えるように作用する。

【０００７】 請求項２記載の考案は、請求項１記載のＦＲＰ製車止めブロックの車輪乗上げ 部の前端近傍に前方止め突起部を設け、側部に側部案内突起部を設けたものであ る。

【０００８】 このように、車止めブロックをＦＲＰ材で成形すれば、上記車輪乗上げ部の前 方に前方止め突起部や、車輪乗上げ部の側部に側部案内突起部を容易に形成する ことができる。 車止め部の前方に設けた車輪乗上げ部の前方近傍に、この車止め部の高さに比 較して小さな前方止め突起部、即ち、運転者が気づく程度の高さで車両が容易に 通過できる程度の前方止め突起部が設けられていると、運転者が後方バックして 通常の駐車をする場合等にはこの前方止め突起部にて車止めブロックの位置が非 常に近いことが予測できる。 また、駐車後は仮にパーキングブレーキが緩んだり、かけ忘れても車両が前方 方向に移動するのを防止するように作用する。 従って、前方止め突起部と車止め部との間隔は車輪の接地面が前後方向に収納 できる程度が好ましい。 さらに、上記車輪乗上げ部の側部に側部案内突起部を設けると車輪を所定位置 に確実に誘導するように作用する。この場合に左右の側部案内突起部の間隔は車 輪の幅方向が余裕を持って収容できる程度が好ましい。

【０００９】 請求項３記載の考案は、車両の駐車場に駐車位置を案内し、車止めに使用する 車止めブロックにおいて、縦断面略台形形状の車止め部及び当該車止め部の前方 に車輪乗上げ部を金属板材で一体的に形成し、車止め部の内側にモルタルを充填 した。

【００１０】 車止め部と車輪乗上げ部を一体的に形成する手段として請求項１記載の考案が ＦＲＰ製なのに対して請求項３記載の考案は金属製であることが特徴である。 板圧を厚くすれば、強度を確保しやすいがそれだけ加工が困難になるとともに 高価になる恐れがあるので比較的曲げ加工のし易い板厚の金属材を選定し、車止 め部の内側にモルタルを充填したものである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案にかかるＦＲＰ製車止めブロック１０の外観図を図１に、その平面図を 図２に、正面図を図３に、側面図を図４にそれぞれ示す。 図１に示すように、車止めブロック１０は縦断面略台形形状の車止め部１１の 前方に車輪乗上げ部１２が一体的に形成されている。 車輪乗上げ部１２の前端付近には前方止め突起部１３が形成され、側部には側 部案内突起部１４が形成されている。 前方止め突起部の高さは駐車対象車両の種類や駐車地盤の傾斜度に応じて選定 される。 車止め部１１と側部案内突起部１４の間、及びこの側部案内突起部１４と前方 止め突起部１３の間は車輪乗上げ部上面から雨水やゴミ等が排出しやすいように 隙間が設けられている。 また、車輪乗上げ部１２の上面には滑り止めを目的に小さな凹凸形状の加工や シートを貼り付けてもよい。

【００１２】 図２、図３に示すように、車止め部の裏側には、補強リブ１５が適宜設けられ 、このブロックを地盤に固定するための長ナット１６が配設されている。 この長ナットに固定ボルト１８を螺合し、地盤側にはこの固定ボルトの経より 大きめの孔を穿孔し、当該車止めブロックの長ナットに取り付けた固定ボルト１ ８を挿入した後にモルタルを詰めて固定する。 また、車輪乗上げ部はアンカー止め固定部材１７にて地盤に固定されている。 なお、これらの固定の仕方は、地盤の材質や構造に応じて各種選定されるの はいうまでもない。

【００１３】 図５に金属材を主に用いて製作した車止めブロック２０の外観図を、その平面 図を図６に、正面図を図７に、側面図を図８に示す。 金属材を用いる場合には図５に示すように、車止め部２１の後面部、上面部及 び前面部から車輪乗上げ部２２までを一体的に加工し、車止め部２１の側板２３ を溶接等にて取り付けた。 車止め部の内側はモルタル２４を充填するが、その際に長ナット２６等の固定 部材を埋め込み、これに固定ボルト２８等の固定部材を取り付け、地盤側に穿孔 しモルタル詰めする方法等の固定方法はＦＲＰ材のものと同様である。 また、車輪乗上げ部をアンカー固定部材２７等を用いて固定するのも同様であ る。

【００１４】

【考案の効果】

請求項１又は請求項２記載の考案においては、車止めブロックをＦＲＰ製とし たので車止め部の前方に一体的に車輪乗上げ部や前方止め突起部、あるいは側部 案内突起部のような複雑形状部を容易に形成することができる。 ＦＲＰ製なので従来のコンクリート製ブロックに比較して軽量である。 また、ＦＲＰ材を使用すると必要に応じて補強リブを容易に追加できる。 車止め部の前方に前方止め突起部を設けたので駐車の際には運転者に車止め部 の位置を簡単に予告することができる。 車止め部の側部に側部案内突起部を形成すると駐車位置を自然な形で確実に運 転者に伝えることができる。

【００１５】 本考案においては車止め部の前方に一体的に車輪乗上げ部を形成したので車重 にて当該ブロックを押さえつつ車輪が車止め部に当たるので当該ブロックと設置 地盤との間にかかる剥離力が軽減されるので地盤への設置耐久性に優れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるＦＲＰ製車止めブロックの外観
図を示す。

【図２】本考案にかかるＦＲＰ製車止めブロックの平面
図を示す。

【図３】本考案にかかるＦＲＰ製車止めブロックの正面
図を示す。

【図４】本考案にかかるＦＲＰ製車止めブロックの側面
図を示す。

【図５】本考案にかかる金属板材を主に用いた車止めブ
ロックの外観図を示す。

【図６】本考案にかかる金属板材を主に用いた車止めブ
ロックの平面図を示す。

【図７】本考案にかかる金属板材を主に用いた車止めブ
ロックの正面図を示す。

【図８】本考案にかかる金属板材を主に用いた車止めブ
ロックの側面図を示す。

【符号の説明】

１０ ＦＲＰ製車止めブロック １１ 車止め部 １２ 車輪乗上げ部 １３ 前方止め突起部 １４ 側部案内突起部 １５ 補強リブ １６ 長ナット １７ アンカー固定部材 １８ ブロック固定ボルト ２０ 金属板製車止めブロック ２１ 車止め部 ２２ 車輪乗上げ部 ２３ 車止め部側板 ２６ 長ナット ２７ アンカー固定部材 ２８ ブロック固定ボルト

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両の駐車場に駐車位置を案内し、車止め
   に使用する車止めブロックにおいて、車止め部の前方に
   車輪乗上げ部を一体的に形成したＦＲＰ製であることを
   特徴とする車止めブロック。
2. 【請求項２】車輪乗上げ部の前端近傍に前方止め突起部
   を設け、側部に側部案内突起部を設けたことを特徴とす
   る請求項１記載の車止めブロック。
3. 【請求項３】車両の駐車場に駐車位置を案内し、車止め
   に使用する車止めブロックにおいて、縦断面略台形形状
   の車止め部及び当該車止め部の前方に車輪乗上げ部を金
   属板材で一体的に形成し、車止め部の内側にモルタルを
   充填したことを特徴とする車止めブロック。