JP3083773B2 - 電動巻上機 - Google Patents

電動巻上機

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JP3083773B2
JP3083773B2 JP09037122A JP3712297A JP3083773B2 JP 3083773 B2 JP3083773 B2 JP 3083773B2 JP 09037122 A JP09037122 A JP 09037122A JP 3712297 A JP3712297 A JP 3712297A JP 3083773 B2 JP3083773 B2 JP 3083773B2
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勝久 石田
達夫 山口
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株式会社 ニッチ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動巻上機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図9と図10に示すように、モータ
ーの回転駆動力にて回転してロードチェーンcを巻上げ
るロードシーブaと、ロードシーブaを挿入する孔部d
を有すると共にロードチェーンc案内用のガイド溝eを
有するロードチェーンガイド体bとを、上部にフックを
有するフレームfに設けた電動巻上機は、そのロードチ
ェーンガイド体bの孔部dの下部に、ロードチェーンc
の巻込み防止用のガイド突片gを設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロード
シーブaの軸部iに設けられた各歯部h…の相互間隔よ
りも、ガイド突片gの幅寸法を大きく設定しているた
め、ロードシーブaとロードチェーンガイド体bとの組
立時───即ち、ロードシーブaをガイド体bの孔部d
に挿入するとき───にガイド突片gが邪魔となるの
で、ガイド突片gは後付けするようにしていた。つま
り、図11に示す如く、ガイド突片gは別部材であって、
ロードシーブaをロードチェーンガイド体bの孔部dに
挿入した後、ガイド突片gをガイド体bに形成した挿入
孔jから挿入しボルト・ナット結合にて固着していた。
従って、組立てが面倒になると共に、構造が複雑となり
部品点数も増加して製造のコストアップとなっていた。
【0004】また、図12に示すように、構造を簡素化す
るためにロードチェーンガイド体bとガイド突片gとを
一体成形したものもあるが、ロードシーブaの歯部hが
ガイド突片gを通過できるよう、ガイド突片gの幅寸法
を小さく形成しなければならなかった。従って、巻上げ
・巻下しの際、ロードチェーンcがロードチェーンガイ
ド体bの孔部dの下部(歯部hと孔部dの間)に巻込ま
れ、荷物を宙吊りとしたまま作業が中断する場合があり
危険であった。
【0005】そこで、本発明は、構造が簡素化され、か
つ、組立ての作業性が向上すると共に、安全に使用する
ことができる電動巻上機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る電動巻上機は、モーターと、該モー
ターの回転駆動力にて回転してロードチェーンを巻上げ
るロードシーブと、該ロードシーブを挿入する孔部を有
すると共にロードチェーン案内用のガイド溝を有するロ
ードチェーンガイド体とを、フレームに設けた電動巻上
機に於て、上記ロードチェーンガイド体の孔部の下部
に、ロードチェーンの巻込みを防止するガイド突片を一
体成形すると共に、上記孔部の上部に、ロードシーブ挿
入時にその歯部を逃がすための軸方向の凹溝を形成した
ものである。
【0007】また、ロードチェーンガイド体の孔部に、
一つの凹溝を設けると共に、ガイド突片の上縁に、切欠
凹部を形成したものである。また、ロードチェーンガイ
ド体の孔部に、複数の凹溝を設けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基
づき、本発明を詳説する。
【0009】図1と図2は、本発明の電動巻上機の実施
の一形態を示し、この電動巻上機は、(図示省略の)モ
ーターと、モーターの回転駆動力にて回転してフック付
ロードチェーン3を巻上げるロードシーブ1と、ロード
シーブ1を挿入する孔部4を有するロードチェーンガイ
ド体2とを、フレーム6に設けている。
【0010】具体的に説明すると、フレーム6は、(両
端に雄ネジ部を有する)複数本の締結ボルト7…等を介
して相対向する前後一対の鋼板6a,6a(図例では後
方の鋼板6aのみ示す)を連結して成り、このフレーム
6の上部にはフック部材9が固着されると共に、下部に
は巻取ったロードチェーン3を収納する収納箱10が取付
けられている。なお、このフレーム6には、上記モータ
ー等の他に、減速機、リミットスイッチ、ブレーキ、電
気制御部等が設けられる。
【0011】ロードチェーンガイド体2は、複数本のボ
ルト部材8…にてフレーム6後方側の鋼板6aに固着さ
れている。また、図2〜図4に示すように、ガイド体2
下部の左右には、四つの凹溝から成る十字孔11,11を有
するガイド筒部12,12が設けられている。この十字孔11
の各凹溝は、ロードチェーン3がガイド体2内を通過す
るときの案内用のガイド溝5…とされている。また、ガ
イド体2内面の中間から上部には、各十字孔11,11の四
つのガイド溝5…の内の外側の一本が延長し連続状とさ
れたガイド溝5が形成されている。
【0012】また、巻上げ方向下流側のガイド筒部12
(図例では右側のガイド筒部12)の上方には、ロードチ
ェーン3を円滑に送るためのガイドローラ20挿入用の挿
入孔21と、ガイドローラ20を枢着する支軸22挿入用の貫
孔23,23が設けられている。
【0013】しかして、ロードチェーンガイド体2の孔
部4の下部には、ロードチェーン3の巻込みを防止する
ガイド突片13が一体成形にて設けられている。そして、
このガイド突片13の左右端縁14,14は、左右の十字孔1
1,11の内方側のガイド溝5,5の内面16,16と連続状
とされている。さらに、ガイド突片13の上縁30には、切
欠凹部17が形成されていると共に、孔部4の上部には、
軸方向の凹溝18が一つ設けられている。この凹溝18と切
欠凹部17は、ロードシーブ1挿入時にその歯部19を逃が
すための役割をなす。
【0014】図1と図2にもどって、ロードチェーンガ
イド体2の左右のガイド筒部12,12の下方には、十字孔
状のガイド筒部24a,24aを有するガイド部材24がフレ
ーム6に固着されていると共に、ガイド体2を上方から
包囲するカバー部材25が締結ボルト7…にてフレーム6
に固着されている。
【0015】また、軸受29,29を介してフレーム6に固
着されるロードシーブ1は、軸部26外周面に周方向の相
対向する複数対の歯部19…を有している。そして、各歯
部19…の内方角部には凹曲面状の凹窪部27が形成される
と共に、対向する歯部19,19の間に凹溝部28が形成さ
れ、ロードシーブ1はロードチェーン3と適切にかみ合
い駆動することができる(図7参照)。なお、周方向に
並ぶ歯部19と歯部19との間隔は、ロードチェーンガイド
体2のガイド突片13の幅よりも狭い間隔とされている。
【0016】しかして、ロードシーブ1をロードチェー
ンガイド体2の孔部4に挿入する際は、周方向に並ぶ歯
部19と歯部19との間にガイド突片13を通すことができな
いため、図5と図6に示す如く、上下左右方向に各歯部
19…を向け、下の歯部19にてガイド突片13を乗り越えさ
せる。
【0017】このとき、上の歯部19を孔部4の凹溝18へ
逃がし、そして、下の歯部19をガイド突片13の切欠凹部
17上を通過させるため、図7に示すように、歯部19…を
ガイド突片13に引掛けることなくロードシーブ1をガイ
ド体2の孔部4に挿入することができる。なお、ロード
シーブ1の軸部26を少し傾斜ぎみにすると容易に挿入す
ることができる。
【0018】次に図8は、本発明の電動巻上機の他の実
施の形態を示し、このものは、ロードチェーンガイド体
2の孔部4に、複数の凹溝18…を設けたものである。具
体的には、孔部4の上部に軸方向の2個の凹溝18,18が
形成されている。
【0019】しかして、このロードチェーンガイド体2
の孔部4にロードシーブ1を挿入する際は、各歯部19…
を上下斜め方向に向け、上の歯部19,19を孔部4の凹溝
18,18へ逃がしながら下の歯部19,19にてガイド突片13
を乗り越えさせる。この場合、ロードシーブ1の各歯部
19…を上下斜め方向に向けることによって、ロードシー
ブ1の上下高さ寸法Hが小さくなるので、深さ寸法の小
さい(浅い)凹溝18で済み、さらに、ガイド突片13の上
縁30は、(図3で説明した)切欠凹部17を省略したもの
でよい。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されるので、次
に記載する効果を奏する。
【0021】(請求項1によれば)ガイド突片13をロー
ドチェーンガイド体2と一体成形することによって、構
造が簡素化されて部品点数が減少するので、組立ての作
業能率が向上する。また、ロードチェ−ンガイド体2の
孔部4に凹溝18を形成することによって、ガイド突片13
を一体成形してもロードシーブ1を孔部4に挿入するこ
とができると共に、ガイド突片13の幅寸法を小さくする
必要がなくなるので、ロードチェーン3の巻込み防止機
能を維持することができる。
【0022】(請求項2によれば)凹溝18をロードチェ
ーンガイド体2の孔部4の最上部に形成することができ
る。これによって、孔部4の上部から左右中間部にかけ
てのガイド溝5の深さを十分保つことができ、ロードチ
ェーン3が(ぶれずに)スムースにロードシーブ1にか
み合うようガイド溝5にて案内することができる。ま
た、ガイド突片13に形成した切欠凹部17によって、上下
方向の間隔を確保できて、ロードシーブ1をガイド体2
の孔部4に容易に挿入することができる。
【0023】(請求項3によれば)溝深さの浅い凹溝1
8,18を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動巻上機の実施の一形態を示す構成
説明図である。
【図2】要部の分解斜視図である。
【図3】ロードチェーンガイド体の正面図である。
【図4】ロードチェーンガイド体の断面正面図である。
【図5】ロードシーブの組立状態を示す一部断面正面図
である。
【図6】ロードシーブの組立状態を示す要部断面側面図
である。
【図7】ロードシーブの組立終了状態を示す要部断面側
面図である。
【図8】他の実施の形態を示す要部正面図である。
【図9】従来例を示す構成説明図である。
【図10】要部の一部断面正面図である。
【図11】組立状態を示す要部断面側面図である。
【図12】他の従来例を示す要部の一部断面側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ロードシーブ 2 ロードチェーンガイド体 3 ロードチェーン 4 孔部 5 ガイド溝 6 フレーム 13 ガイド突片 17 切欠凹部 18 凹溝 19 歯部 30 上縁
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66D 3/20,3/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モーターと、該モーターの回転駆動力に
    て回転してロードチェーン3を巻上げるロードシーブ1
    と、該ロードシーブ1を挿入する孔部4を有すると共に
    ロードチェーン3案内用のガイド溝5を有するロードチ
    ェーンガイド体2とを、フレーム6に設けた電動巻上機
    に於て、上記ロードチェーンガイド体2の孔部4の下部
    に、ロードチェーン3の巻込みを防止するガイド突片13
    を一体成形すると共に、上記孔部4の上部に、ロードシ
    ーブ1挿入時にその歯部19を逃がすための軸方向の凹溝
    18を形成したことを特徴とする電動巻上機。
  2. 【請求項2】 ロードチェーンガイド体2の孔部4に、
    一つの凹溝18を設けると共に、ガイド突片13の上縁30
    に、切欠凹部17を形成した請求項1記載の電動巻上機。
  3. 【請求項3】 ロードチェーンガイド体2の孔部4に、
    複数の凹溝18を設けた請求項1記載の電動巻上機。
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