JP3081294B2 - フルオラン化合物の結晶、該結晶の製造方法および該結晶を含有する記録材料 - Google Patents

フルオラン化合物の結晶、該結晶の製造方法および該結晶を含有する記録材料

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JP3081294B2 JP03227722A JP22772291A JP3081294B2 JP 3081294 B2 JP3081294 B2 JP 3081294B2 JP 03227722 A JP03227722 A JP 03227722A JP 22772291 A JP22772291 A JP 22772291A JP 3081294 B2 JP3081294 B2 JP 3081294B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録材料、感熱記
録材料等の記録材料に用いられる発色性化合物として有
用なフルオラン化合物に関し、さらに詳しくは、フルオ
ラン化合物の結晶、該結晶の単離方法および該結晶を含
有する記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無色ないし淡色の電子供与性化合
物(発色性化合物)と有機もしくは無機の電子受容性物
質(顕色剤)との呈色反応を利用し、圧力、熱または電
気等の外部エネルギーの媒介により、伝達される情報を
記録する方式として、感圧記録、感熱記録および通電感
熱記録等がある。これらの記録方式には、発色性化合物
として、フルオラン化合物が広く用いられている。式
(1)
【化9】 で表されるフルオラン化合物は、特開昭59-65053号公
報、特開昭60-47066号公報および特開昭60-141762 号公
報に発色性化合物として記録されている化合物である
が、これらの公報に記載されている式(1)で表される
フルオラン化合物は、いずれも約180 ℃の融点を示す
(特開昭59-65053号公報;181.2〜182.6 ℃、特開昭60-4
7066号公報;177〜178 ℃、特開昭60-141762 号公報;178
〜180 ℃)。この融点を有する式(1)のフルオラン化
合物の結晶は、微粉砕しづらく、微粒化するのに長時間
を要するという難点があり、感熱記録材料用の発色性化
合物の分散液を調節しづらいという問題があった。
【0003】さらに、この融点を有する式(1)のフル
オラン化合物の結晶を記録材料、例えば、ビスフェノー
ルAを顕色剤とする、感熱記録材料用の発色性化合物と
して用いると、発色温度が高く、高速記録が望まれてい
る現在、十分に満足できる性能を有する発色性化合物と
は言い難い。式(2)で表されるフルオラン化合物は、
特開昭54-34909号公報に一般式では開示されているが、
該化合物に関する物性値は全く開示されていない。
【0004】また、特開昭60-35053号公報には具体的に
式(2)のフルオラン化合物が開示されている。
【化10】 特開昭60-35053号公報に記載されている方法により製造
される式(2)のフルオラン化合物の結晶も、微粉砕し
づらく、微粒化するのに長時間を要するという難点があ
り感熱記録材料用の発色性化合物の分散液を調製しづら
いという問題があった。さらに、特開昭60-35053号公報
に記載されている方法により単離される式(2)で表さ
れるフルオラン化合物の結晶は、光に対して不安定で、
光照射により速やかに黄変するという欠点がある。この
ためこの結晶を、例えば、感熱記録紙用の発色性化合物
として用いた場合、光照射により紙の未発色部(地肌)
が黄変するという欠点があり、実用上大きな問題であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の式(1)および式(2)で表されるフルオラン化合物
の記録材料用発色性化合物としての欠点を改善し、感圧
・感熱記録材料用、特に感熱記録材料用として優れた特
性を有する新規な結晶型の式(1)および式(2)で表
されるフルオラン化合物の結晶を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の欠
点を改善すべく、式(1)および式(2)のフルオラン
化合物に関し、鋭意検討した結果、式(1)および式
(2)のフルオラン化合物には、従来知られている結晶
型とは異なる新規な結晶型が存在すること、更にこれら
の新規な結晶型のフルオラン化合物の結晶は、感圧・感
熱記録材料用の発色性化合物として優れた性能を有する
ことを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明はCu−Kα線によるX
線回折法において、回折角(2θ)7.5 °および17.0°
に強いピーク、15.1°、19.1°、21.5°および25.3°に
比較的強いピークを示すX線回折図により特徴づけられ
る式(1)
【化11】 で表されるフルオラン化合物の結晶、およびCu−Kα
線によるX線回折法において、回折角(2θ)5.5 °お
よび19.2°に強いピークを示すX線回折図により特徴づ
けられる式(2)で表されるフルオラン化合物の結晶で
ある。
【化12】 さらには該結晶を製造する方法、ならびに該結晶を含有
する記録材料である。本発明の式(1)および式(2)
で表されるフルオラン化合物の新規な結晶型を有する結
晶は、従来知られていた結晶型のものに比べ、記録材料
用の発色化合物として優れた性能を有する。
【0008】式(1)のフルオラン化合物は、式(3)
の安息香酸誘導体と一般式(4)のジフェニルアミン誘
導体を、また式(2)のフルオラン化合物は、式(5)
の安息香酸誘導体と、一般式(4)のジフェニルアミン
誘導体を、
【化13】
【化14】 (式中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基を示す)
【化15】 例えば、濃硫酸、発煙硫酸を添加した濃硫酸、ポリリン
酸、五酸化リン、無水塩化アルミニウム等の脱水縮合剤
の存在下、特に好ましくは、濃硫酸中で反応後、アルカ
リ性とすることにより製造される。脱水縮合反応は、通
常0〜100 ℃の反応温度で数時間ないし100 時間実施さ
れる。反応温度は、反応を特に濃硫酸中で行う場合、0
〜50℃の温度が特に好ましい。反応時間は、反応温度に
左右されるので、十分な時間を費やして反応させる。ま
た脱水縮合後、通常実施するアルカリ処理は、水酸化カ
リウム水、水酸化ナトリウム水等により、pHは9〜12に
し、0 〜100 ℃の温度範囲で行うのが好ましい。この
際、水以外のベンゼン、トルエン等の有機溶媒の共存下
にアルカリ処理を行ってもよい。
【0009】本発明のフルオラン化合物の結晶は、上記
の反応により生成する式(1)および式(2)で表され
るフルオラン化合物の新規な結晶型に関するものであ
る。まず、本発明の式(1)で表されるフルオラン化合
物の結晶について詳細に説明する。本発明の式(1)で
表されるフルオラン化合物の結晶は、上述の反応により
得られる式(1)で表されるフルオラン化合物を含有す
る、芳香族炭化水素系溶媒を30重量%以上含有する有機
溶媒溶液から、該化合物を結晶として析出させた後、単
離することにより製造することができる。芳香族炭化水
素系溶媒の好ましい具体例としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンまたは
ジクロロベンゼンを挙げることができる。これらの溶媒
は単独または混合して用いることができる。また芳香族
炭化水素系溶媒は、他の有機溶媒、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
系溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等の極
性溶媒との混合溶液で使用することも可能ではある。
【0010】芳香族炭化水素系溶媒を他の有機溶媒との
混合溶液として使用する場合、例えば、トルエン20重量
%とメタノール80重量%とからなる混合溶媒から式
(1)で表されるフルオラン化合物の結晶を析出させる
と、別の結晶型(後述の1−b型結晶)が析出する。本
発明の結晶を製造するには混合溶媒中の芳香族炭化水素
系溶媒の含有率は30重量%以上であることが好ましく、
40重量%以上であることがより好ましい。芳香族炭化水
素系溶媒を30重量%以上含有する有機溶媒の使用量は、
式(1)で表されるフルオラン化合物の重量に対して、
約0.4 重量倍以上が好ましい。少なすぎると、式(1)
で表されるフルオラン化合物は、結晶ではなく、無定型
(アモルファス)として生成することがある。一方、該
溶媒を多量に使用しても、特に問題ではないが、経済性
の点から、あるいは結晶を析出させるために、濃縮等の
操作を行う必要が生じたりするので好ましくない。溶媒
の使用量は、式(1)で表されるフルオラン化合物の重
量に対して、通常、約0.4 〜100 重量倍であり、より好
ましくは、約0.5 〜50重量倍である。
【0011】結晶を析出させる方法は、溶媒中にフルオ
ラン化合物を一旦完溶させた後、冷却析出させる方法が
多用される。この際、必要により室温以上溶媒の沸点の
範囲で加熱してフルオラン化合物を完溶させてもよい。
完溶後に攪拌下または静置して結晶を析出させる。さら
に、式(1)で表されるフルオラン化合物を製造する際
に、脱水縮合反応後のアルカリ処理の段階で、芳香族炭
化水素系溶媒を共存させ、アルカリ処理後、該溶媒中に
溶解している式(1)で表されるフルオラン化合物を結
晶として析出させることによっても、本発明の式(1)
で表されるフルオラン化合物の結晶を製造することがで
きる。析出した結晶は、特別の方法で単離する必要はな
く、公知の方法、例えば、濾過した後、融点以下の温度
で乾燥し、本発明の式(1)で表されるフルオラン化合
物の結晶を得ることができる。
【0012】以上のような方法で製造される本発明の式
(1)で表されるフルオラン化合物の結晶は、Cu−K
α線によるX線回折法において回折角(2θ)7.5 °お
よび17.0°に強いピーク、15.1°、19.1°、21.5°およ
び25.3°に比較的強いピークを示すX線回折図(図1に
示す)を与える(以後、この結晶を1−a型結晶と称す
る)。また公知の方法で製造された式(1)のフルオラ
ン化合物、例えば、イソプロパノール溶媒から析出させ
た結晶は、図2に示したように回折角(2θ)8.7 ℃お
よび14.7°に強いピークを、15.7°、19.1°、20.1°、
21.4°および22.9°に比較的強いピークを示している
(以後この結晶を1−b型結晶と称する)。(尚、回折
角の表示においては±0.2 °程度の誤差は許容されるも
のである)図1と図2のX線回折図から明らかなよう
に、本発明の1−a型結晶は、公知の1−b型結晶とは
異なる結晶型である。また本発明の1−a型結晶の融点
は162 〜164 ℃であり、公知の1−b型結晶の融点(18
1 〜183 ℃) とは大きく異なるものである。
【0013】本発明の1−a型結晶は公知の1−b型結
晶からも製造することができる。すなわち、1−b型結
晶を芳香族炭化水素系溶媒を30重量%以上含有する有機
溶媒中に溶解した後、結晶として析出させた後、単離し
て得ることができる。具体的には、1−b型結晶を、例
えば、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンまたはジクロ
ロベンゼンあるいはこれらの混合溶媒)中に、室温ない
し溶媒の沸点の温度範囲で溶解後、析出した結晶を公知
の方法、例えば、濾過後、乾燥させることにより本発明
の1−a型結晶を製造することができる。式(1)で表
される化合物をイソプロパノール溶媒(特開昭59-65053
号公報および特開昭60-47066号公報中に記載) あるいは
アセトニトリル溶媒の溶液より結晶として析出させると
1−b型結晶が製造されるが、溶媒を芳香族炭化水素系
溶媒を30重量%以上含有する有機溶媒に変えることによ
り、従来知られていない、本発明の1−a型結晶が製造
されるという事実はまったく予期せぬ驚くべきことであ
る。
【0014】次に本発明の式(2)で表されるフルオラ
ン化合物の結晶について説明する。本発明の式(2)で
表されるフルオラン化合物の結晶は、式(2)で表され
るフルオラン化合物を含有する、炭素数3〜18のアルコ
ール系溶媒を50重量%以上含有する有機溶媒の溶液か
ら、該化合物を結晶として析出させた後、単離して得る
ことができる。炭素数2以下のアルコールであるメタノ
ールまたはエタノール溶媒の溶液より式(2)で表され
るフルオラン化合物の結晶を析出させると、得られる結
晶は本発明の結晶とは異なる別の結晶型(後述の2−b
型結晶)であり、炭素数2以下のアルコールは本発明の
式(2)のフルオラン化合物の結晶を析出させる有機溶
媒としては好ましくない。炭素数3以上のアルコール系
溶媒は本発明の式(2)のフルオラン化合物の結晶を析
出させる有機溶媒として好ましく使用されるが、炭素数
が多いアルコール系溶媒は、入手が困難であったり、沸
点が高い等の点で取扱いが難しくなるため、通常、炭素
数3〜18のアルコール系溶媒が好ましく、炭素数3〜18
の脂肪族アルコール系溶媒がより好ましい。
【0015】炭素数3〜18のアルコール系溶媒の好まし
い具体例としては、プロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、
ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノー
ル、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノ
ール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデ
カノールの脂肪族アルコールを挙げることができる。こ
れらの溶媒は単独または混合して用いることができる。
特に単独で用いる場合にはプロパノール、ブタノール、
ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノ
ール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデ
カノールが好ましい。また、炭素数3〜18のアルコール
系溶媒と他の有機溶媒、例えば、メタノール、エタノー
ル;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒;アセトニト
リル、ジメチルホルムアミド等の極性溶媒;ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水
素系溶媒との混合溶媒を使用することも可能ではある
が、混合溶媒中の炭素数3〜18のアルコール系溶媒の割
合が非常に少ないと、別の結晶型の結晶(後述の2−b
型結晶)が析出することがあるため、通常、混合溶媒中
の炭素数3〜18のアルコール系溶媒の割合は、50重量%
以上であることが好ましく、80重量%以上であることが
より好ましい。なお、炭素数3〜18のアルコール系溶媒
を50重量%以上含有する有機溶媒の使用量は、少なすぎ
ると、式(2)のフルオラン化合物が結晶ではなく、無
定型(アモルファス)として生成することがあるので、
式(2)のフルオラン化合物の重量に対して、約0.4重
量倍以上が好ましい。
【0016】該溶媒を多量に使用しても、特に問題では
ないが、経済性の点から、または結晶を析出させるため
に、濃縮等の操作を行う必要が生じたりするので好まし
くない。溶媒の使用量は、式(2)で表されるフルオラ
ン化合物の重量に対して、通常、約0.4 〜100 重量倍で
あり、より好ましくは、約0.5 〜50重量倍である。結晶
を析出させる方法は、溶媒中にフルオラン化合物を一旦
完溶させた後、冷却析出させる方法が多用される。この
際、必要により室温以上溶媒の沸点の範囲で加熱してフ
ルオラン化合物を完溶させてもよい。完溶後に攪拌下ま
たは静置して結晶を析出させる。析出した結晶の単離
は、特別の方法でなくても、公知の方法、例えば濾過し
た後、融点以下の温度で乾燥を行い、本発明の式(2)
のフルオラン化合物の結晶を得ることができる。以下の
方法で単離される本発明の式(2)で表されるフルオラ
ン化合物の結晶は、Cu−Kα線によるX線回折法にお
いて回折角(2θ)5.5 °および19.2°に強いピークを
示すX線回折図(図3)を与える(以後、この結晶を2
−a型結晶と称する)。
【0017】一方、特開昭60-35053号公報記載の方法
(トルエンより結晶を析出)、あるいは、メタノールま
たはエタノール溶液より単離される、式(2)で表され
るフルオラン化合物の結晶は、図4に示したように回折
角(2θ)7.7 °、13.1°、17.4°、20.3°および20.5
°に強いピークを与える(以後、この結晶を2−b型結
晶と称する)。(尚、回折角の表示においては±0.2 °
程度の誤差は許容されるものである)図3と図4のX線
回折図から明らかなように、本発明の2−a型結晶は公
知の2−b型結晶とは異なる結晶型である。また、本発
明の2−a型結晶の融点は168 〜171 ℃であり、公知の
2−b型結晶の融点の136 〜141 ℃とは大きく異なるも
のである。
【0018】本発明の2−a型結晶は、公知の2−b型
結晶からも製造することができる。すなわち、2−b型
結晶を炭素数3〜18のアルコール系溶媒を50重量%以上
含有する有機溶媒中に溶解した後、結晶として析出さ
せ、単離して得られる。具体的には、2−b型結晶を、
例えば、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノー
ル、デカノール、ウンデカノールまたはドデカノールあ
るいはこれらの混合溶媒中に、室温ないし溶媒の沸点の
温度範囲で、溶解後、析出した結晶を公知の方法、例え
ば、濾過後、乾燥させることにより本発明の2−b型結
晶を製造することができる。式(2)のフルオラン化合
物をトルエン溶媒(特開昭60-35053号公報中に記載) あ
るいはアセトニトリルまたは炭素数2以下のアルコール
系溶媒であるメタノールまたはエタノール溶媒の溶液か
ら結晶として析出させると2−b型結晶が製造される
が、溶媒を炭素数3〜18のアルコール系溶媒を50重量%
以上含有する溶媒に変えることにより、従来知られてい
ない、本発明の2−a型結晶が製造されるという事実
は、全く予期せぬ驚くべきことである。
【0019】以上のように製造された本発明の式(1)
で表されるフルオラン化合物の1−a型結晶および本発
明の式(2)で表されるフルオラン化合物の2−a型結
晶は、発色性化合物として種々の記録材料に用いること
ができる。この場合、単独で用いることも、あるいは混
合して用いることもできる。さらには、例えば、発色の
色相等を調整するために、他の発色性化合物、例えばト
リフェニルメタンラクトン類、フルオラン類、スピロピ
ラン類等の発色性化合物を所望に応じて混合して用いる
こともできる。
【0020】本発明の記録材料は、本発明の1−a型結
晶および2−a型結晶を含有する感圧または感熱記録材
料である。本発明のフルオラン化合物の結晶を、例え
ば、感圧記録材料として使用する時は、それをこの分野
で常用される溶剤、例えば、アルキルベンゼン系(n-ド
デシルベンゼン等) 、アルキルビフェニル系(トリエチ
ルビフェニル、ジイソプロピルジフェニル等)、水素化
ターフェニル系、アルキルナフタレン系(ジイソプロピ
ルナフタレン等)、ジアリールエタン系(フェニルキシ
リルエタン、スチレン化エチルベンゼン等)、あるいは
塩素化パラフィン系の各種溶剤の単独または混合溶剤に
溶解し、該溶液をコアセルベーション法、界面重合法等
の方法で、ゼラチン、メラミン−アルデヒド、また尿素
−アルデヒド樹脂、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリアミ
ド等の隔壁を有するマイクロカプセル中に封入し、得ら
れたカプセルの水分散液を適当な結着剤(例えば、澱粉
糊、ラテックス等)等と共に適当な支持体(例えば、
紙、プラスチックシート、樹脂被膜された紙等)上に塗
布し、感圧記録上用シートとし、使用することができ
る。
【0021】もちろん、支持体の片面に上記のカプセル
分散液を塗布し、反対面に顕色剤を主体とする顕色剤塗
液を塗布した、いわゆる中用シート、さらには、支持体
の同一面に上記カプセルと顕色剤が混在する塗液を塗布
するか、カプセル分散液を塗布した上に顕色剤塗液を塗
布するなどして、同一面に上記カプセルと顕色剤を共存
させた、いわゆる単体複写シート等にも使用できる。こ
の場合、顕色剤としては、サリチル酸とフェノール類と
アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド)による共重
合物、置換サリチル酸(アルキル置換、アリール置換ま
たはアラルキル置換体の極めて多くが知られ、例えば、
3,5-ジ- α-メチルベンジルサリチル酸がある)、置換
サリチル酸とスチレンとの共縮合樹脂、アルキルフェノ
ール類(例えば、オクチルフェノール)、フェノール−
アルデヒド樹脂(例えば、p-フェニルフェノールのノボ
ラック樹脂) またはこれらの金属塩、例えば、亜鉛、マ
グネシウム、アルミニウム、カルシウム、スズ、ニッケ
ル等の金属塩) 、さらには活性白土類が挙げられル。
【0022】また、感熱記録材料に用いる時には、本発
明のフルオラン化合物の結晶と顕色剤(例えば、ビスフ
ェノールAまたはそのハロゲン化物もしくはアルキル化
物、ジヒドロキシジフェニルスルホンまたはそのハロゲ
ン化物もしくはアルキル化物、ヒドロキシ安息香酸エス
テル類、ハイドロキノンモノエーテル類のようなフェノ
ール類、サリチル酸誘導体、サリチル酸アミド誘導体、
尿素誘導体、チオ尿素誘導体等のような有機顕色剤、あ
るいは酸性白土、アタパルガイト、活性白土、塩化アル
ミニウム、臭化亜鉛のような無機顕色剤)の微細水分散
液に結着剤(例えば、ポリビニルアルコールまたはその
変性物、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、スチ
レン−無水マレイン酸共重合物等)、顔料(タルク、カ
オリン、炭酸カルシウム等)、さらに、必要に応じ、増
感剤(高級脂肪酸アミド類、芳香族カルボン酸、または
スルホン酸のエステル類、芳香族ないし芳香族基置換脂
肪族エーテル類、または芳香族ないし芳香族基置換脂肪
族炭化水素等一般に公知の感熱記録材用増感剤)、その
他の添加剤(例えば、紫外線吸収剤、消泡剤等)を加
え、微細分散液とし、適当な支持体(例えば、紙、プラ
スチックシート、樹脂被膜された紙等)上に塗布し、感
熱記録材料として使用することができる。勿論、水分散
系でなく、溶剤を使用する系においても問題なく使用で
きる。また、その他の発色性化合物を使用する用途(例
えば、示温材料)にも使用できる。
【0023】
【作用】本発明の式(1)で表されるフルオラン化合物
の1−a型結晶および式(2)で表されるフルオラン化
合物の2−a型結晶は、公知の式(1)で表されるフル
オラン化合物の1−b型結晶および式(2)で表される
フルオラン化合物の2−b型結晶に比較して、微粒化し
やすく、特に感熱記録材料用の発色性化合物の塗液を調
製する際に、短時間で調製することができ、工業的に極
めて優れた長所を有した結晶である。すなわち、本発明
の1−a型結晶、2−a型結晶、公知の1−b型結晶、
2−b型結晶を各々、10g を2重量%ポリビニールアル
コール50gと径1mmのガラスビーズ60gを用いサンドグ
ラインダーで処理し、各結晶が平均粒径1.5 μmなるま
での所要時間を比較した。 結果を表1に示した。
【表1】 表1から明らかなように本発明の1−a型結晶および2
−a型結晶は公知の1−b型結晶および2−b型結晶に
比較して約1/2の時間で微粒化できることがわかる。
【0024】また式(1)で表されるフルオラン化合物
の本発明の1−a型結晶を、記録材料、例えば、感熱記
録材料用の発色性化合物として用い、顕色剤として、例
えば、ビスフェノールAを用いて作成した感熱記録紙は
公知の1−b型結晶を用いて作成した感熱記録紙に比較
して、より低温で速やかに発色する(図5)。このこと
から、感熱記録紙の高速記録が強く望まれている現在、
本発明の1−a型結晶は、優れた性能を有している発色
性化合物と言える。さらに、式(2)で表されるフルオ
ラン化合物の本発明の結晶である2−a型結晶を発色性
化合物として用い、また顕色剤としてビスフェノールA
を用いて作成した感熱記録紙の未発色部(地肌)の耐光
性は2−b型結晶を使用した感熱記録紙に比較して優れ
ている。すなわち、本発明の2−a型結晶を使用した感
熱記録紙と2−b型結晶を使用した感熱記録紙の未発色
部を日光に3時間照射し、耐光性を調べた。 結果を表2を示した。
【表2】
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 (本発明の1−a型結晶の製造) 2-(4'-N-n-ブチル-N- エチルアミノ-2'-ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸〔式(3)の化合物〕94gを550gの濃
硫酸に10〜15℃で溶解後、4-メトキシ-2- メチルジフェ
ニルアミン〔一般式(4)において、Rがメチル基であ
る化合物〕59gを同温度で加え、10〜15℃で24時間攪拌
した。反応混合物を3000mlの氷水に排出し、析出した固
体を集め、水洗後、その固体を10%NaOH水(1000ml)中に
加え、更にトルエン1000mlを加えた後、60〜70℃で2時
間攪拌した。トルエン層を分離後、温水で中性になるま
で水洗後、トルエン層を分液し、減圧下40℃でトルエン
を800ml留去後、室温で放置した。析出した結晶を濾過
し、少量のトルエンで洗浄後、更にメタノールで洗浄
し、60℃で24時間乾燥を行い、ほとんど無色の結晶125g
を得た。 融点162 〜164 ℃ 粉末X線回折図を図1に示した。
【0026】実施例2 (本発明の1−a型結晶の製
造) 2-(4'-N-n-ブチル-N- エチルアミノ-2'-ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸94gを550gの濃硫酸に10〜15℃で溶解
後、4-メトキシ-2- メチルジフェニルアミン59g を同温
度で加え、10〜15℃で24時間攪拌した。反応混合物を30
00mlの氷水に排出し、析出した固体を集め、水洗後、そ
の固体を10%NaOH水(1000ml)中に加え、更にトルエン10
00mlを加えた後、60〜70℃で2時間攪拌した。トルエン
層を分離後、温水で中性になるまで水洗後、トルエン層
を分液し、減圧下40℃でトルエンを留去後、残査の粘い
オイルにトルエン(200g)とメタノール(300g)を加え、室
温で放置した。析出した結晶を濾過し、メタノールで洗
浄し、60℃で24時間乾燥を行い、ほとんど無色の結晶13
0gを得た。 融点162 〜164 ℃ このものは図1に示されるようなX線回折図を与えた。
【0027】実施例3 (本発明の1−a型結晶の製
造) 実施例1においてトルエンの代わりにベンゼンを用いた
他は、実施例1に記載した方法に従い結晶を得た。 融点162 〜164 ℃ このものは図1で示されるようなX線回折図を与えた。
【0028】実施例4 (本発明の1−a型結晶の製
造) 実施例1においてトルエンの代わりに混合キシレンを用
いた他は、実施例1に記載した方法に従い、結晶を得
た。 融点162 〜164 ℃ このものは図1で示されるようなX線回折図を与えた。
【0029】実施例5 (本発明の1−a型結晶の製
造) 実施例1においてトルエンの代わりにエチルベンゼンを
用いた他は、実施例1に記載した方法に従い、結晶を得
た。 融点162 〜164 ℃ このものは、図1で示されるようなX線回折図を与え
た。
【0030】実施例6 (本発明の1−a型結晶の製
造) 実施例1においてトルエンの代わりにクロロベンゼンを
用いた他は、実施例1に記載した方法に従い、結晶を得
た。 融点162 〜164 ℃ このものは、図1で示されるようなX線回折図を与え
た。
【0031】参考例1 (公知の1−b型結晶の製造) 2-(4'-N-n-ブチル-N- エチルアミノ-2'-ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸9.4gを55g の濃硫酸に10〜15℃で溶解
後、4-メトキシ-2- メチルジフェニルアミン5.9gを同温
度で加え、10〜15℃で24時間攪拌した。反応混合物を30
0 mlの氷水に排出し、析出した固体を集め、水洗後、10
%NaOH水 100ml中に加え、60〜70℃で2時間攪拌した。
固体を濾過、水洗し、乾燥した。このものを更にイソプ
ロパノール300 mlより再結晶し、ほとんど無色の結晶12
g を得た。 融点181 〜183 ℃ 粉末X線回折図は図2に示した。
【0032】参考例2 (公知の1−b型結晶の製造) 参考例1においてイソプロパノールの代わりにアセトニ
トリルを用いた他は、参考例1に記載の方法に従い、結
晶を得た。 融点181 〜183 ℃ このものは図2に示すようなX線回折図を与えた。
【0033】参考例3 (公知の1−b型結晶の製造) 実施例2においてトルエン 200g とメタノール 300g を
加える代わりに、トルエン 100g とメタノール 400g を
加えた他は実施例2に記載の方法に従い、結晶を得た。
このものは1−b型結晶であった。 融点181 〜183 ℃ このものは図2で示されるようなX線回折図を与えた。
【0034】実施例7 (1−b型結晶から1−a型結
晶の製造) 1−b型結晶10g を30mlのトルエンに加熱溶解後、室温
にまで冷却し、放置した。析出した結晶を濾過後、60℃
で24時間乾燥させ、ほとんど無色の結晶として、結晶を
得た。 融点162 〜164 ℃ このものは、図1で示されるようなX線回折図を与え
た。
【0035】実施例8 (1−b型結晶から1−a型結
晶の製造) 実施例7においてトルエンの代わりに混合キシレンを用
いた他は実施例7に記載の方法に従い、結晶を得た。 融点162 〜164 ℃ このものは図1で示されるようなX線回折図を与えた。
【0036】実施例9 (1−b型結晶から1−a型結
晶の製造) 実施例7においてトルエンの代わりにクロロベンゼンを
用いた他は、実施例7に記載の方法に従い、結晶を得
た。 融点162 〜164 ℃ このものは、図1で示されるようなX線回折図を与え
た。
【0037】実施例10 (1−b型結晶から1−a型
結晶の製造) 実施例7においてトルエンの代わりにo−ジクロロベン
ゼンを用いた他は実施例7に記載の方法に従い、結晶を
得た。 融点162 〜164 ℃ このものは図1示されるようなX線回折図を与えた。
【0038】実施例11 (本発明の2−a型結晶の製
造) 2-(4'-N-シクロヘキシル-N-n- アルミアミノ-2'-ヒドロ
キシベンゾイル)安息香酸〔式(5)の化合物〕100gを
460gの98%硫酸に10〜15℃で溶解後、4-メトキシ-2- メ
チルジフェニルアミン53g を同温度で加え、10〜15℃で
24時間攪拌した。反応混合物を3000mlの氷水に排出し、
析出した固体を集め、水洗後、その固体を10%NaOH水 1
000 ml中に加え、さらにトルエン1000mlを加えた後、60
〜70℃で2時間攪拌した。トルエン層を分離後、温水で
中性になるまで水洗後、トルエン層を分液し、減圧下40
℃でトルエンを留去後、残渣のオイルに300 mlのイソプ
ロパノールを加え、60℃で1時間攪拌後、室温に冷却
し、析出した結晶を濾過し、イソプロパノールで洗浄
後、60℃で24時間乾燥を行い、ほとんど無色の結晶110g
を得た。 融点168 〜171 ℃ 粉末X線回折図は図3に示した。
【0039】実施例12 (本発明の2−a型結晶の製
造) 実施例11においてイソプロパノールの代わりにn-ブタ
ノールを用いた他は実施例11に記載の方法に従い、結
晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このもは、図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0040】実施例13 (本発明の2−a型結晶の製
造) 実施例11においてイソプロパノールの代わりにn-ペン
タノールを用いた他は、実施例11に記載の方法に従い、
結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0041】実施例14 (本発明の2−a型結晶の製
造) 実施例11においてイソプロパノールの代わりにn-ヘキ
サノールを用いた他は、実施例11に記載の方法に従
い、結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0042】実施例15 (本発明の2−a型結晶の製
造) 実施例11においてイソプロパノールの代わりにn-オク
タノールを用いた他は、実施例11に記載の方法に従
い、結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは、図3で示されるようなX線回折図を与え
た。
【0043】実施例16 (本発明の2−a型結晶の製
造) 実施例11においてイソプロパノールの代わりにn-デカ
ノールを用いた他は、実施例11に記載の方法に従い、
結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは、図3で示されるようなX線回折図を与え
た。
【0044】実施例17 (本発明の2−a型結晶の製
造) 実施例11においてイソプロパノールの代わりにイソプ
ロパノール(250g)とトルエン(50g) の混合溶媒を用いた
他は、実施例11に記載の方法に従い、結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されようなX線回折図を与えた。
【0045】参考例4(特開昭60-35053号公報の方法に
よる2−b型結晶の製造) 2-(4'-N-シクロヘキシル-N-n- アミルアミノ-2'-ヒドロ
キシベンゾイル)安息香酸12.3gを100gの98%硫酸に20
℃で溶解後、0〜5℃で4-メトキシ-2- メチルジフェニ
ルアミン7.1gを加え、同温度で2時間、20〜30℃で24時
間、さらに40時間反応させた。反応混合物を氷水500ml
中に加えた後、10%NaOH水溶液を加え、pHを7〜8とし
析出物を濾過により採取した。ケーキにトルエン400 ml
と10%NaOH水溶液200 mlを加え、還流下2時間攪拌後、
トルエン層を分液しさらに水洗後、濃縮し、析出した結
晶を濾過により採取し、さらに乾燥し、淡褐色の結晶1
3.1g を得た。 融点136 〜141 ℃ 粉末X線回折図は図4に示した。
【0046】参考例5(2−b型結晶の製造) 2-(4'-N-シクロヘキシル-N-n- アミルアミノ-2'-ヒドロ
キシベンゾイル)安息香酸33gを150gの98%硫酸に10〜
15℃で溶解後、4-メトキシ-2- メチルジフェニルアミン
17.5g を加え、同温度で加え、10〜15℃で24時間攪拌し
た。反応混合物を1000mlの氷水に排出し、析出したた固
体を集め、水洗後、その固体を10%NaOH水 300ml中に加
え、さらにトルエン330 mlを加えた後、60〜70℃で2時
間攪拌した。トルエン層を分離後、温水で中性になるま
で水洗後、トルエン層を分液し、減圧下40℃でトルエン
を留去した。残査の粘いオイルにメタノール200 mlを加
えた後析出した結晶を濾過し、少量のメタノールで洗浄
後、60℃で24時間乾燥を行い、淡褐色の結晶28g を得
た。 融点136 〜141 ℃ このものは図4で示されるようなX線回折図を与えた。
【0047】参考例6 (2−b型結晶の製造) 参考例5においてメタノールの代わりにエタノールを用
いた他は、参考例5に記載した方法により27g の結晶を
得た。 融点136 〜141 ℃ このものは図4で示されるようなX線回折図を与えた。
【0048】参考例7 (2−b型結晶の製造) 参考例5においてメタノールの代わりにアセトニトリル
を用いた他は、参考例5に記載した方法により27g の結
晶を得た。 融点136 〜141 ℃ このものは図4で示されるようなX線回折図を与えた。
【0049】実施例18(2−b型結晶から2−a型結
晶の製造) 2−b型結晶10g を150 mlのイソプロパノールに加熱溶
解し、室温にまで冷却後、析出した結晶を濾過後、60℃
で24時間乾燥させ、9gのほとんど無色の結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0050】実施例19 (2−b型結晶から2−a型
結晶の製造) 2−b型結晶10gを80mlのn-ブタノールに加熱溶解し、
室温にまで冷却後、析出した結晶を濾過後、60℃で40時
間乾燥させ、9gのほとんど無色の結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0051】実施例20 (2−b型結晶から2−a型
結晶の製造) 実施例19においてn−ブタノールの代わりにn−ヘプ
タノールを用いた他は実施例19に記載した方法に従
い、本発明の結晶を製造した。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0052】実施例21 (2−b型結晶から2−a型
結晶の製造) 実施例19においてn-ブタノールの代わりにn-ノナノー
ルを用いた他は実施例19に記載した方法に従い、本発
明の結晶を製造した。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0053】実施例22 (2−b型結晶から2−a型
結晶の製造) 実施例19においてn-ブタノールの代わりにn-ウンデカ
ノールを用いた他は、実施例19に記載した方法に従
い、結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0054】実施例23 (2−b型結晶から2−a型
結晶の製造) 実施例19においてn-ブタノールの代わりにn-ドデカノ
ールを用いた他は、実施例19に記載した方法に従い、
結晶を得た。 融点168 〜171 ℃ このものは図3で示されるようなX線回折図を与えた。
【0055】実施例24(本発明の1−a型結晶を用い
た感熱記録紙の作成) 本発明の1−a型結晶10g、10%ポリビニルアルコール
水溶液5gおよび水37.5g の混合物をサンドミルで粒径1.
5 μで微粒化した。一方、ビスフェノールAを同様に分
散し、38%の顕色剤分散液を得た。この顕色剤分散液6
5.8g 、上記の結晶の水分散液50g 、60%軽質炭酸カル
シウム水分散液18.3g 、10%ポリビニールアルコール水
溶液88g および水51.9g を混合した。この混合液を白色
原紙にワイヤロッドNo.10 を用い、塗布後、室温で風乾
し、地汚れのない非常に白い感熱記録紙を得た。この感
熱記録紙は、加熱により、極めて迅速に、わずかに赤味
を帯びた黒色に発色した。この感熱記録紙をローディア
セターを用い、温度に対する発色濃度特性を測定した。
結果を図5に示した。尚、発色濃度はマクベス反射濃度
計(TR-524型)を用い測定した。数値が大きい程濃く発
色していることを表している。
【0056】参考例8(公知の1−b型結晶を用いた感
熱記録紙の作成) 実施例24において本発明の1−a型結晶の代わりに公
知の1−b型結晶を用いた他は、実施例24に記載の方
法に従い、感熱記録紙を作成した。この感熱記録紙ロー
ディアセターを用い、温度に対する発色濃度特性を測定
した。結果を図5に示した。
【0057】実施例25(本発明の1−a型結晶を用い
た感圧記録紙の作成) 上用(CB)紙、及び下用(CF)紙の作成は以下のよ
うに製造した。すなわち、エチレン−無水マレイン酸共
重合物の10%水溶液100gおよび水240gを混合し、10%水
酸化ナトリウム水溶液でpH4.0 とし、本発明の1−a型
結晶を5重量%溶解したフェニキルシルエタン(日本石
油化学製SAS-296)200gを混合し、ホモミキサーで乳化し
た後、固形分50%のメチロールメラミン水溶液(三井東
圧化学製ユーラミンT-30)60gを加え、掻き混ぜつつ55℃
に3時間保持し、平均粒径5.0 μのマイクロカプセル分
散液を得た。このマイクロカプセル分散液100gに、小麦
粉澱粉粒4.0gと20%酸化澱粉糊20gおよび水116gを加え
て分散し、秤量40g/m2の紙に塗布量が固形分で5g/m2
なるように塗布し、CB紙を得た。一方、CF紙は、顕色剤
として置換サリチル酸とスチレンの共縮合樹脂の亜鉛塩
を用い、少量の高分子アニオン系界面活性剤の存在下、
水中で、サンドグライディングミルで微細化し、固形分
40重量%の水分散液を得た。この水分散液を用い、下記
組成の水性塗料(固形分30%)を作り、秤量40g/m2の上
質紙に乾燥塗布量5.5g/m2 となるように塗布し、CF紙を
作成した。 水性塗料の組成 固形重量(g) 軽質炭酸カルシウム 100 顕色剤 20 結着剤 酸化澱粉 8 合成ラテックス 8 CB紙のマイクロカプセル塗布面と、CF紙の顕色剤塗布面
が、相対向するように重合わせ、筆記、加圧したとこ
ろ、顕色剤塗布面に赤黒の発色像が得られた。この発色
像の耐光性、耐湿性および耐NOX 性は実用上、問題なか
った。
【0058】実施例26(本発明の2−a型結晶を用い
た感熱記録紙の作成) 本発明の2−a型結晶10g 、10%ポリビニールアルコー
ル水溶液5gおよび水37.5g の混合物をサンドミルで粒径
1.5μに微粒化した。一方、ビスフェノールAを同様に
分散し、38%の顕色剤分散液を得た。この顕色剤分散液
65.8g 、上記の結晶の水分散液50g 、60%軽質炭酸カル
シウム水分散液18.3g 、10%ポリビニールアルコール水
溶液88g および水51.9g を混合した。この混合液を白色
原紙にワイヤーロッドNo.10 を用い、塗布後、室温で風
乾し、地汚れのない非常に白い感熱記録紙を得た。この
感熱記録紙は加熱により、極めて迅速に、わずかに赤味
を帯びた黒色に発色した。この感熱記録紙の未発色部を
日光に3時間照射したところ、黄変することなく、白色
度の高い状態を維持していた。(表2)
【0059】参考例9(公知の2−b型結晶を用いた感
熱記録紙の作成) 実施例26において、2−a型結晶の代わりに2−b型
結晶を用いた他は、実施例26に記載した方法に従い感
熱記録紙を作成した。この感熱記録紙の未発色部を日光
に3時間照射したところ、黄変した。(表2)
【0060】実施例27(本発明の2−a型結晶を用い
た感圧記録紙の作成) 上用(CB)紙、および下用(CF)紙の作成は以下のように製
造した。すなわち、エチレン−無水マイレン酸共重合物
の10%水溶液100gおよび水240gを混合し、10%水酸化ナ
トリウム水溶液でpH4.0 とし、本発明の2-a型結晶を5
重量%溶解したフェニルキシリルエタン(日本石油化学
製SAS-296)200gを混合し、ホモミキサーで乳化した後、
固形分50%のメチロールメラミン水溶液(三井東圧化学
(株)ユーラミンT-30)60gを加え、攪き混ぜつつ55℃に3
時間保持し、平均粒径5.0 μのマイクロカプセル分散液
を得た。このマイクロカプセル分散液100gに、小麦粉澱
粉粒4.0gと20%酸化澱粉糊20gおよび水116gを加えて分
散し、秤量40g/m2の紙に塗布量が固形分で5g/m2 となる
ように塗布し、CB紙を得た。一方CF紙は、顕色剤として
置換サリチル酸とスチレンの共縮合樹脂の亜鉛塩を用
い、少量の高分子アニオン系界面活性剤の存在下、水中
で、サンドグライディングミルで微細化し、固形分40重
量%の水分散液を得た。この水分散液を用い、下記組成
の水性塗料(固形分30%) を作り、秤量40g/m2の上質紙
に乾燥塗布量5.5g/m2 となるように塗布し、CF紙を作成
した。 水性塗料の組成 固形重量(g) 軽質炭酸カルシウム 100 顕色剤 20 結着剤 酸化澱粉 8 合成ラテックス 8 CB紙のマイクロカプセル塗布面と、CF紙の顕色剤塗布面
が、相対向するように重合わせ、筆記、加圧したとこ
ろ、顕色剤塗布面に赤黒の発色像が得られた。この発色
像の耐光性、耐湿性および耐NOX 性は実用上問題なかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】式(1)で表されるフルオラン化合物の1−a
型結晶のX線回折図である。
【図2】式(1)で表されるフルオラン化合物の公知の
1−b型結晶のX線回折図である。
【図3】式(2)で表されるフルオラン化合物の2−a
型結晶のX線回折図である。
【図4】式(2)で表されるフルオラン化合物の公知の
2−b型結晶のX線回折図である。各図面において、横
軸は回折角(2θ)を表し、縦軸は回折強度を表す。
【図5】1−a型結晶と公知の1−b型結晶をそれぞれ
使用して作成した感熱記録紙における温度に対する発色
濃度特性を示すものである。
【符号の説明】
(a) 1−a型結晶の発色濃度特性を示す曲
線である。 (b) 1−b型結晶の発色濃度特性を示す曲
線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 和良 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−141762(JP,A) 特開 昭60−47066(JP,A) 特開 昭62−167086(JP,A) 特開 昭60−202155(JP,A) 米国特許4675705(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu−Kα線によるX線回折法におい
    て、回折角(2θ)7.5 °及び17.0°に強いピーク、1
    5.1°、19.1°、21.5°および25.3°に比較的強いピー
    クを示すX線回折図により特徴づけられる式(1)で表
    されるフルオラン化合物の結晶。 【化1】
  2. 【請求項2】 Cu−Kα線線によるX線回折法におい
    て、回折角(2θ)5.5 °および19.2°に強いピークを
    示すX線回折図により特徴づけられる式(2)で表され
    るフルオラン化合物の結晶。 【化2】
  3. 【請求項3】 式(1)で表されるフルオラン化合物を
    含有する、 【化3】 芳香族炭化水素系溶媒を30重量%以上含有する有機溶媒
    の溶液から、該化合物を結晶として析出させた後、単離
    することを特徴とする請求項1記載のフルオラン化合物
    の結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 フルオラン化合物を含有する芳香族炭化
    水素系溶媒を30重量%以上含有する有機溶媒の溶液が、
    式(3)の化合物と一般式(4)との化合物を 【化4】 【化5】 (式中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基を示す)脱
    水縮合反応後、該有機溶媒存在下にアルカリ処理を行
    い、得られた溶液であることを特徴とする請求項3記載
    のフルオラン化合物の結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 Cu−Kα線によるX線回折法におい
    て、回折角(2θ)8.7 °および14.7°に強いピーク、
    15.7°、19.1°、20.1°、21.4°および22.9°に比較的
    強いピークを示すX線回折図により特徴づけられる式
    (1)で表されるフルオラン化合物の結晶を、 【化6】 芳香族炭化水素系溶媒を30重量%以上含有する有機溶媒
    中に溶解した後、結晶として析出させた後、単離するこ
    とを特徴とする請求項1記載のフルオラン化合物の結晶
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 芳香族炭化水素系溶媒が、ベンゼン、ト
    ルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンお
    よびジクロロベンゼンよりなる群から選ばれる少なくと
    も1種の溶媒であることを特徴とする請求項3、4また
    は5記載のフルオラン化合物の結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 式(2)で表されるフルオラン化合物を
    含有する、 【化7】 炭素数3〜18のアルコール系溶媒を50重量%以上含有す
    る有機溶媒の溶液から、該化合物を結晶として析出させ
    た後、単離することを特徴とする請求項2記載のフルオ
    ラン化合物の結晶の製造方法。
  8. 【請求項8】 Cu−Kα線によるX線回折法におい
    て、回折角(2θ)7.7 °、13.1°、17.4°、20.3°お
    よび20.5°に強いピークを示すX線回折図により特徴づ
    けられる式(2)で表されるフルオラン化合物の結晶
    を、 【化8】 炭素数3〜18のアルコール系溶媒を50重量%以上含有す
    る有機溶媒中に溶解した後、結晶として析出させた後、
    単離することを特徴とする請求項2記載のフルオラン化
    合物の結晶の製造方法。
  9. 【請求項9】 アルコール系溶媒が脂肪族アルコール系
    溶媒であることを特徴とする請求項7または8記載のフ
    ルオラン化合物の結晶の製造方法。
  10. 【請求項10】脂肪族アルコール系溶媒が、プロパノー
    ル、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタ
    ノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウン
    デカノールおよびドテカノールよりなる群から選ばれる
    少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする請求項9
    記載のフルオラン化合物の結晶の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1または2記載のフルオラン化合
    物の結晶を含有する記録材料。
  12. 【請求項12】記録材料が感圧記録材料または感熱記録
    材料であることを特徴とする請求項11記載の記録材料。
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