JP3105030B2 - フルオラン化合物の結晶、該結晶の製造方法および該結晶を含有する記録材料 - Google Patents

フルオラン化合物の結晶、該結晶の製造方法および該結晶を含有する記録材料

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JP3105030B2 JP03187749A JP18774991A JP3105030B2 JP 3105030 B2 JP3105030 B2 JP 3105030B2 JP 03187749 A JP03187749 A JP 03187749A JP 18774991 A JP18774991 A JP 18774991A JP 3105030 B2 JP3105030 B2 JP 3105030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録材料、感熱記
録材料等の記録材料に用いられる発色性化合物として有
用なフルオラン化合物に関し、さらに詳しくは、フルオ
ラン化合物の結晶、該結晶の製造方法および該結晶を含
有する記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無色ないし淡色の電子供与性化合
物(発色性化合物)と有機もしくは無機の電子受容性物
質(顕色剤)との呈色反応を利用し、圧力、熱または電
気などの外部エネルギーの媒介により、伝達される情報
を記録する方式として、感圧記録、感熱記録および通電
感熱記録などがある。これらの記録方式には、発色性化
合物としてフルオラン化合物が広く用いられている。
【0003】従来、フルオラン化合物としては、例え
ば、式(A)、式(B)および式(C)の化合物が知ら
れている。
【化6】
【化7】
【化8】
【0004】しかし、式(A)の化合物は、感圧記録材
料として使用するには、カプセルオイルに対する溶解度
が極めて低いという欠点があり、また感熱記録材料とし
て使用するには、例えば、ビスフェノールA等の顕色剤
と混合すると、それ自体灰色ないし黒灰色に着色し、こ
れを紙に塗布すると、灰色ないし黒灰色に着色(地汚
れ)した紙しか得られないという欠点があった。また、
式(B)の化合物は、感熱記録材料として使用するに
は、発色する温度が高すぎるため、現在、より高速かつ
高密度に記録しようとする要望に適合した十分な性能と
は言えず、より低温で速やかに発色する発色性化合物が
強く望まれている。
【0005】さらに、式(B)、および式(C)の化合
物も、カプセルオイルに対する溶解度が低く、感圧記録
材料に用いるには十分な性能を有しているとは言い難
い。 一般式(1)
【化9】 で表されるフルオラン化合物に関しては、例えばR1
i−C3H7基である化合物〔式(1−a)の化合物〕およ
びR1 がsec-C4H9基である化合物〔式(1−b)の化合
物〕が特開昭60-47068号公報に示唆されている。
【化10】
【化11】
【0006】上記特開昭60-47068号公報においては、式
(D)で表されるフルオラン化合物について
【化12】 具体的に説明されているが、この公報に記載されている
方法のようにして式(D)のフルオラン化合物を含水メ
タノールより析出させて得られる式(D)の化合物は融
点が 114〜 117℃であり、実質的に無定型(アモルファ
ス)であった。式(1−a)および式(1−b)の化合
物を、上述の方法と同様な方法で製造すると、得られる
ものは無定型(アモルファス)であり、これらのもの
を、発色性化合物として用い、顕色剤として、例えば、
ビスフェノールAを使用して感熱記録紙を作成すると未
発色部(地肌)の白色度が悪く(地汚れ)、実用上大き
な問題であった。
【0007】一般式(1)において、R1 がi−C4H9
である化合物〔式(1−c)の化合物〕は、
【化13】 特開昭60-141762 号公報に示唆されているものの、式
(1−c)の化合物に関する具体的な記載は全くなされ
ていない。さらに、式(1−c)のフルオラン化合物
を、例えば、含水メタノールより析出して得られる化合
物は実質的に無定型(アモルファス)であり、この無定
型のものを発色性化合物として用い、顕色剤として、例
えば、ビスフェノールAを使用して感熱記録紙を作成す
ると、未発色部(地肌)の白色度が悪く(地汚れ)、実
用上大きな問題であった。
【0008】式(1−a)、(1−b)または(1−
c)のフルオラン化合物を用いた感熱記録材料に関して
は、特開昭61-74883号公報または特開昭61-144387 号公
報に提案されているが、使用されているフルオラン化合
物は無定型(アモルファス)であるのか、または結晶で
あるのかの区別がなされておらず、十分に開示がなされ
ていない。すなわち、上述の式(1−a)、(1−b)
または(1−c)のフルオラン化合物の無定型(アモル
ファス)を発色性化合物として用い、顕色剤として、例
えば、ビスフェノールAを使用して感熱記録紙を作成す
ると、未発色部(地肌)の白色度が悪く(地汚れ)、実
用上大きな問題であった。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上
述の一般式(1)で表されるフルオラン化合物の記録材
料用の発色性化合物としての欠点を改善し、感圧、感熱
記録材料等の記録材料用の発色性化合物として優れた特
性を有する一般式(1)で表されるフルオラン化合物の
結晶を提供することであり、さらに、該結晶の製造法な
らびに該結晶を含有する記録材料を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の欠
点を改善すべく、一般式(1)で表される化合物に関し
て鋭意検討した結果、一般式(1)で表される化合物に
は、従来知られていない結晶が存在すること、この結晶
が感圧、感熱記録材料用の発色性化合物として優れた性
能を有すること、およびこの結晶を製造する方法を見出
し、本発明を完成するに到った。
【0011】すなわち、本発明は一般式(1)
【化14】 (式中、R1 はi−C3H7基、sec-C4H9基またはi−C4H9
基を示す)で表されるフルオラン化合物の結晶であり、
該結晶を製造する方法であり、さらには該結晶を含有す
る記録材料である。
【0012】本発明の一般式(1)で表されるフルオラ
ン化合物は具体的には式(1−a)、(1−b)および
(1−c)で表される化合物である。
【化15】
【化16】
【化17】 式(1−a)、式(1−b)または(1−c)で表され
るフルオラン化合物は、一般式(2)
【化18】 (式中、R2 はi−C3H7基、sec-C4H9基またはi−C4H9
基を示す)で表される安息香酸誘導体、より具体的には
式(2−a)、(2−b)または(2−c)で表される
化合物と、
【化19】
【化20】
【化21】 一般式(3)
【化22】 (式中、R3 は炭素数1〜4の低級アルキル基を示す)
で表されるジフェニルアミン誘導体を、例えば、濃硫
酸、発煙硫酸を添加した濃硫酸、ポリリン酸、五酸化リ
ン、無水塩化アルミニウム等の脱水縮合剤の存在下、と
くに好ましくは、濃硫酸中で反応させた後、アルカリ性
とすることにより製造される。
【0013】脱水縮合反応は、通常、0〜 100℃の反応
温度で、数時間ないし 100時間実施される。反応温度
は、反応を特に濃硫酸中で行う場合、0 〜50℃の温度が
特に好ましい。反応時間は、反応温度に左右されるの
で、十分な時間を費やして反応させる。また脱水縮合
後、通常実施するアルカリ処理は、水酸化カリウム水、
水酸化ナトリウム水等により、pHを9〜12にし、0〜 1
00℃の温度範囲で行うのが好ましい。この際、水以外の
ベンゼン、トルエン等の有機溶媒の共存下にアルカリ処
理を行ってもよい。
【0014】本発明のフルオラン化合物の結晶は、上記
の反応により得られた生成物をベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、n-ブタノール等のアルコール
系溶媒、またはアセトニトリル、ジメチルホルムアミド
等の極性溶媒、あるいはこれらの混合物中から結晶とし
て析出させ、ついで安定な結晶として単離できる。ま
た、特に上記溶媒の中でアルコール系溶媒または極性溶
媒は水との混合溶媒として使用しても差し支えない。こ
の場合、含水率は50重量%以下が好ましく、より好まし
くは30重量%以下、更に好ましくは10重量%以下であ
る。含水率が50重量%を越えると無定型(アモルファ
ス)が析出し、安定な結晶を単離することが困難とな
る。
【0015】結晶を析出させる方法は、溶媒中にフルオ
ラン化合物を一旦完溶させた後、冷却析出させる方法が
多用される。この際、必要により室温以上溶媒の沸点の
範囲で加熱してフルオラン化合物を完溶させてもよい。
完溶後に攪拌下または静置して結晶を析出させる。析出
した結晶の単離は、特別の方法でなくても、公知の方
法、例えば、濾過による方法で好適に実施できる。単離
後、さらに必要に応じて含水率が50重量%以下の有機溶
媒(例えば、上述の有機溶媒)で洗浄または再度溶解
後、結晶として析出させる操作を行ってもよい。単離後
は通常の方法により乾燥し、フルオラン化合物の結晶を
得ることができる。
【0016】一般式(1)の化合物を製造する際に、一
般式(2)の化合物と一般式(3)の化合物とを脱水縮
合剤(例えば、濃硫酸)の存在下、脱水縮合反応させた
後、アルカリ水によるアルカリ処理をベンゼン、トルエ
ン等の実質的に水に不溶の有機溶媒共存下に行うと、生
成した一般式(1)のフルオラン化合物は有機溶媒中に
溶解している。従って、このようなアルカリ処理を行っ
た場合には、本発明の一般式(1)で表されるフルオラ
ン化合物の結晶は、この有機溶媒溶液を水層と分離後、
このフルオラン化合物を含有する有機溶媒溶液から結晶
として析出させることによっても好適に単離できる。
【0017】上記の方法により好適に製造される本発明
の一般式(1)で表されるフルオラン化合物の結晶につ
いて詳しく説明する。一般式(1)において、R1 がi
−C3H7基である化合物、式(1−a)の結晶は、Cu−
Kα線によるX線回折法における回折角(2θ)16.4°
に強いピーク、16.2°、19.6°および22.4°に比較的強
いピークを示すX線回折図により特徴づけられる結晶で
ある。その粉末X線回折図を図1に示す。一般式(1)
において、R1 がsec-C4H9基である化合物、式(1−
b)の結晶は、Cu−Kα線によるX線回折法における
回折角(2θ)21.9°に強いピーク、16.1°および16.4
°に比較的強いピークを示すX線回折図により特徴づけ
られる結晶である。その粉末X線回折図を図2に示す。
また、一般式(1)において、R1 がi−C4H9基である
化合物、式(1−c)の結晶はCu−Kα線によるX線
回折法において回折角(2θ)15.7°および22.1°に強
いピーク、19.2°、19.7°および20.1°に比較的強いピ
ークを示すX線回折図により特徴づけられる結晶であ
る。その粉末X線回折図を図3に示す。
【0018】特開昭60-47068号公報において式(D)の
化合物の製造方法として記載されている方法により製造
された式(1−a)、(1−b)および(1−c)の化
合物のCu−Kα線による粉末X線回折図を図4、図5
および図6にそれぞれ示す。これらの化合物はX線回折
図に示されるように、結晶化度の低い実質的に無定型
(アモルファス)である。
【0019】さらに、本発明の一般式(1)で表される
フルオラン化合物の結晶は、上述の無定型(アモルファ
ス)の一般式(1)で表される化合物からも好適に製造
することができる。すなわち、無定型(アモルファス)
である一般式(1)の化合物を上記の含水率が50重量%
以下、好ましくは含水率が10重量%以下の有機溶媒中に
溶解した後、結晶として析出させ、単離することによっ
ても好適に製造することができる。
【0020】以上のように製造された本発明の一般式
(1)で表されるフルオラン化合物の結晶は、発色性化
合物として、種々の記録材料に用いることができる。本
発明の記録材料とは感圧記録材料または感熱記録材料で
ある。本発明の一般式(1)で表されるフルオラン化合
物の結晶は、単独で用いることも、更には、例えば、発
色の色相などを調整するために、他の発色性化合物、例
えば、トリフェニルメタンラクトン類、フルオラン類、
スピロピラン類等の発色性化合物を所望に応じて混合し
て用いることもできる。
【0021】すなわち、一般式(1)で表されるフルオ
ラン化合物の結晶を、例えば、感圧記録材料として使用
する時は、それをこの分野で常用される溶剤、例えば、
アルキルベンゼン系(n-ドデシルベンゼン等) 、アルキ
ルビフェニル系(トリエチルビフェニル、ジイソプロピ
ルジフェニル等) 、水素化ターフェニル系、アルキルナ
フタレン系(ジイソプロピルナフタレン等)、ジアリー
ルエタン系(フェニルキシリルエタン、スチレン化エチ
ルベンゼン等)、あるいは塩素化パラフィン系の各種溶
媒の単独又は混合溶媒に溶解し、該溶液をコアセルベー
ション法、界面重合法等の方法で、ゼラチン、メラミン
−アルデヒド、または尿素−アルデヒド樹脂、ポリウレ
タン、ポリ尿素、ポリアミド等の隔壁を有するマイクロ
カプセル中に封入し、得られたカプセルの水分散液を適
当な結着剤(例えば、澱粉糊、ラテックス等)等と共に
適当な支持体(例えば、紙、プラスチックシート、樹脂
被膜された紙等)上に塗布し、感圧記録上用シートとし
て、使用することができる。 もちろん、支持体の片面
に上記のカプセル分散液を塗布し、反対面に顕色剤を主
体とする顕色剤塗液を塗布した、いわゆる中用シート、
更には、支持体の同一面に上記カプセルと顕色剤が混在
する塗液を塗布するか、カプセル分散液を塗布させた、
いわゆる単体複写シートなどにも使用できる。
【0022】この場合、顕色剤としては、サリチル酸と
フェノール類とアルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒ
ド)による共重合物、置換サリチル酸(アルキル置換、
アリール置換またはアラルキル置換体の極めて多くが知
られ、例えば、3,5-ジ−α−メチルベンジルサリチル酸
がある)、置換サリチル酸とスチレンとの共縮合樹脂、
アルキルフェノール類(例えば、オクチルフェノー
ル)、フェノール−アルデヒド樹脂(例えば、p−フェ
ニルフェノールのノボラック樹脂)またはこれらの金属
塩(例えば、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カル
シウム、スズ、ニッケル等の金属塩)、更には活性白土
類があげられる。
【0023】また、感熱記録材料を用いる時には一般式
(1)で表されるフルオラン化合物の結晶と顕色剤(例
えば、ビスフェノールAまたはそのハロゲン化物もしく
はアルキル化物、ジヒドロキシジフェニルスルホンまた
はそのハロゲン化物もしくはアルキル化物、ヒドロキシ
安息香酸エステル類、ハイドロキノンモノエーテル類の
ようなフェノール類、サリチル酸誘導体、サリチル酸ア
ミド誘導体、尿素誘導体、チオ尿素誘導体等のような有
機顕色剤、あるいは酸性白土、アタパルガイト、活性白
土、塩化アルミニウム、臭化亜鉛のような無機顕色剤)
の微細水分散液に結着剤(例えば、ポリビニルアルコー
ルまたはその変性物、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビ
アゴム、スチレン−無水マレイン酸共重合物の塩また
は、イソブチレン−アクリル酸−無水マレイン酸の共重
合物など)、顔料(タルク、カオリン、炭酸カルシウム
等)、更に、必要に応じ、増感剤(高級脂肪酸アミド
類、芳香族カルボン酸、またはスルホン酸のエステル
類、芳香族ないし芳香族基置換脂肪族エーテル類、また
は芳香族ないし芳香族基置換脂肪族炭化水素等一般に公
知の感熱記録材用増感剤)、その他の添加剤(例えば、
紫外線吸収剤、消泡剤等)を加え、微細分散液とし、適
当な支持体(例えば、紙、プラスチックシート、樹脂被
膜された紙等)上に塗布し、感熱記録材料として使用す
ることができる。勿論、水分散系でなく、溶剤を使用す
る系においても問題なく使用できる。また、その他の発
色性化合物を使用する用途(例えば、示温材料)にも使
用できる。
【0024】
【作用】本発明のフルオラン化合物の結晶を感圧記録材
料に使用すると、感圧記録材料用の発色性化合物に強く
望まれている重要な特性である、カプセルオイルに対す
る溶解度が高く、かつ、発色後の発色像の耐候性が優れ
ている。すなわち、本発明の結晶の市販のカプセルオイ
ルに対する溶解度を式(A)、(B)および(C)のフ
ルオラン化合物とそれぞれ比較した結果は、表1に示し
た通りである。溶解度は、各オイルに対し、それぞれの
化合物について、その5重量%を一旦、加熱溶解後5℃
に一週間保存した後の結晶析出の有無を示した。
【表1】 なお、SAS−296は日本石油化学製、KMC−11
3は呉羽化学製のカプセルオイルである。表1から明ら
かなように、本発明の結晶は式(A)、(B)および
(C)のフルオラン化合物に比較して、各オイルに対す
る溶解度が高い。これは、感圧記録材料を作る際、カプ
セルオイル中での保存中に結晶析出がないこと、さら
に、マイクロカプセル化後のマイクロカプセル中での結
晶析出の恐れがないことを意味し、本発明の結晶の大き
な特徴である。
【0025】また、本発明の一般式(1)で表されるフ
ルオラン化合物の結晶を感熱記録材料に使用すると、無
定型(アモルファス)の式(1−a)、(1−b)およ
び(1−c)の化合物を使用した場合に比べ、地汚れの
ない、白色度の高い感熱紙が得られる。すなわち、発色
性化合物として、本発明の式(1−a)、(1−b)お
よび(1−c)で表されるフルオラン化合物の結晶を用
い、それぞれ顕色剤としてビスフェノールAを使用して
感熱記録紙を作成した。一方、比較として無定型(アモ
ルファス)の式(1−a)、(1−b)および(1−
c)のフルオラン化合物を用い、いずれも顕色剤として
ビスフェノールAを使用して感熱記録紙を作成した。
【0026】これらの感熱記録紙の未発色部の地肌の白
色度を比較した結果を表2に示す。
【表2】 感熱紙の未発色部の地肌の白色度の判定は目視により行
い、○は、着色のない(地汚れのない)白色度の高い感
熱紙を示す。×は、黒灰色に着色した(地汚れした)白
色度の低い感熱紙を示す。表2から明らかなように、本
発明の一般式(1)で表されるフルオラン化合物の結晶
を感熱記録材料に用いると、一般式(1)で表されるフ
ルオラン化合物の無定型(アモルファス)のものと比較
して、地汚れのない、白色度の高い感熱紙が得られる。
【0027】さらに、本発明の一般式(1)で表される
フルオラン化合物の結晶を感熱記録材料に使用すると、
従来知られている式(A)または(B)の化合物を用い
た場合に比べ、より低温で速やかに発色し、高速且つ高
密度記録材料が望まれている現在、本発明の化合物は極
めて優れた性能を有した発色性化合物であると言える。
すなわち、発色性化合物として本発明の一般式(1)で
表される化合物の結晶の中で、例えばR1 がi−C3H7
である式(1−a)の化合物およびR1 がi−C4H9基で
ある式(1−c)の化合物の結晶それぞれを用い、顕色
剤としてビスフェノールAを使用して作成した感熱記録
紙の温度に対する発色濃度特性を測定した結果を図7に
示した。なお発色濃度はマクベス反射濃度計(TR−5
24型)を用いて測定した。数値が大きい程、濃く発色
していること示している。
【0028】図7には、本発明のフルオラン化合物の結
晶の温度に対する発色濃度特性と、比較例として式
(A)および(B)の化合物の温度に対する発色特性を
示した。図7から明らかなように、本発明のフルオラン
化合物の結晶は、式(A)および(B)の化合物に比較
してより低温で速やかに発色するという優れた特徴を有
している。本発明の一般式(1)で表される化合物は、
公知の式(A)、(B)および(C)で表されるフルオ
ラン化合物とはフルオラン構造において3位のアミノ基
上の置換基のみが異なる構造ではあるが、上述のよう
に、本発明の一般式(1)で表されるフルオラン化合物
の結晶は、上述の既知化合物に比較してカプセルオイル
類に対する溶解性、熱による発色特性等、発色性化合物
として非常に優れた特徴を有している。また、本発明の
一般式(1)で表されるフルオラン化合物の結晶は、一
般式(1)で表されるフルオラン化合物の無定型(アモ
ルファス)のものに比較して、記録材料用の発色性化合
物として、非常に優れた特徴を有している。
【0029】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1〔一般式(1)において、R1 がi−C3H7基で
ある化合物(1−a)の結晶の製造〕 2-(4'-N-イソプロピル-N-n- プロピルアミノ-2'-ヒドロ
キシベンゾイル)安息香酸〔式(2−a)の化合物〕10
8gを96%濃硫酸350ml に10℃で溶解後、4-メトキシ-2-
メチルジフェニルアミン〔一般式(3)においてR3
メチル基である化合物〕69g を同温度で加え、10〜15℃
で24時間攪拌した。反応混合物を3500mlの氷水に排出
し、析出した固体を集め、水洗後、その固体を10%NaOH
水1000ml中に加え、さらにトルエン 700mlを加えた後、
60〜70℃で2時間攪拌した。トルエン層分離後、温水で
中性になるまで水洗後、トルエン層を分液して取り出
し、減圧下40℃でトルエンを濃縮し、析出した結晶を
濾過した。少量のトルエンで洗浄した後、メタノールで
更に洗浄後、60℃で24時間乾燥を行い、3-N-イソプロピ
ル-N-n- プロピルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオ
ラン〔式(1−a)の化合物〕130gをほとんど無色の結
晶として得た。 融点 192−194 ℃ この化合物の結晶のトルエン溶液は無色透明であり、シ
リカゲル上で速やかに黒色に発色した。粉末X線回折図
は図1に示す。
【0030】実施例2〔一般式(1)において、R1
sec-C4H9基である化合物(1−b)の結晶の製造〕 実施例1において、2-(4'-N-イソプロピル-N-n- プロピ
ルアミノ-2'-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸の代わり
に、2-(4'-N-sec-ブチル-N-n- プロピルアミノ-2'-ヒド
ロキシベンゾイル)安息香酸[式(2―b)の化合物]
を用いた以外は実施例1に記載の方法に従い、3-N-sec-
ブチル-N-n- プロピルアミノ-6- メチル-7- アニリノフ
ルオラン〔式(1−b)の化合物〕をほとんど無色の結
晶として得た。 融点 190−191 ℃ この化合物の結晶のトルエン溶液は無色透明であり、シ
リカゲル上で速やかに黒色に発色した。粉末X線回折図
は図2に示す。
【0031】実施例3〔一般式(1)において、R1
i−C4H9基である化合物(1−c)の結晶の製造〕 実施例1において、2-(4'-N-イソプロピル-N-n- プロピ
ルアミノ-2'-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸の代わり
に、2-(4'-N-イソブチル-N-n- プロピルアミノ-2'-ヒド
ロキシベンゾイル)安息香酸[式(2―c)の化合物]
を用いた以外は実施例1に記載の方法に従い、3-N-イソ
ブチル-N-n- プロピルアミノ-6- メチル-7- アニリノフ
ルオラン〔式(1−c)の化合物〕をほとんど無色の結
晶として得た。 融点 185−187 ℃ この化合物の結晶のトルエン溶液は無色透明であり、シ
リカゲル上で速やかに黒色に発色した。粉末X線回折図
は図3に示す。
【0032】比較例1〔特開昭60-47068号公報記載の方
法による式(1−a)の化合物の製造〕 2-(4'-N-イソプロピル-N-n- プロピルアミノ-2'-ヒドロ
キシベンゾイル)安息香酸〔式(2−a)の化合物〕1
6.4g を96%濃硫酸150gに溶解後、次いで10〜15℃で4-
メトキシ-2- メチルジフェニルアミン10.2g を加え溶解
し同温度で24時間攪拌した。反応混合物を氷水800gに注
入後、析出物を濾別、水洗した後、20%NaOH水溶液150m
l に入れアルカリ性とした後、60〜70℃で2時間攪拌し
た。固形分を濾過して、水洗、乾燥した後、エチレング
リコール30g さらに60%含水メタノール500gに溶解後、
析出させて得られた固体を集め、30℃で乾燥し、3-N-イ
ソプロピル-N-n- プロピルアミノ-6- メチル-7- アニリ
ノフルオラン〔式(1−a)の化合物〕12.0g をほとん
ど無色の粉末として得た。 融点 113− 116℃ 得られた式(1−a)のフルオラン化合物は粉末X線回
折の測定によって無定型(アモルファス)であることが
わかった。粉末X線回折図を図4に示す。
【0033】比較例2〔特開昭60-47068号公報記載の方
法による式(1−b)の化合物の製造〕 比較例1において、2-(4'-N-イソプロピル-N-n- プロピ
ルアミノ-2'-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸の代わり
に、 2-(4'-N-sec-ブチル-N-n- プロピルアミノ-2'-ヒ
ドロキシベンゾイル)安息香酸〔式(2−b)の化合
物〕を用いた以外は、比較例1に記載の方法に従い、3-
N-sec-ブチル-N-n- プロピルアミノ-6- メチル-7- アニ
リノフルオラン〔式(1−b)の化合物〕をほとんど無
色の粉末として得た。 融点 114− 117℃ 得られた式(1−b)のフルオラン化合物は粉末X線回
折の測定によって無定型(アモルファス)であることが
わかった。粉末X線回折図を図5に示す。
【0034】比較例3〔特開昭60-47068号公報記載の方
法による式(1−c)の化合物の製造〕 実施例1いおいて、2-(4'-N-イソプロピル-N-n- プロピ
ルアミノ-2'-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸の代わり
に、 2-(4'-N-イソブチル-N-n- プロピルアミノ-2'-ヒ
ドロキシベンゾイル)安息香酸〔式(2−c)の化合
物〕を用いた以外は、比較例1に記載の方法に従い、3-
N-イソブチル-N-n- プロピルアミノ-6- メチル-7- アニ
リノフルオラン〔式(1−c)の化合物〕をほとんど無
色の粉末として得た。 融点 115− 118℃ 得られた式(1−c)のフルオラン化合物は粉末X線回
折の測定によって無定型(アモルファス)であることが
わかった。粉末X線回折図を図6に示す。
【0035】実施例4[式(1−a)の結晶の製造] 比較例1で製造した無定型の式(1−a)のフルオラン
化合物10g を、 100mlのイソプロパノールに加え、60℃
で溶解した。室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、
乾燥して9gのほとんど無色の結晶を得た。 融点 192− 194℃ 粉末X線回折図は図1と同様であった。
【0036】実施例5[式(1―b)の結晶の製造] 比較例2で製造した無定型の式(1−b)のフルオラン
化合物10g を、80mlのn-ブタノールに加え、80℃で溶解
した。室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、乾燥し
て、9gのほとんど無色の結晶を得た。 融点 190− 191℃ 粉末X線回折図は図2と同様であった。
【0037】実施例6[式(1−c)の結晶の製造] 比較例3で製造した無定型の式(1−c)のフルオラン
化合物10g を、 100mlのアセトニトリルに加え、70℃で
溶解した。室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、乾
燥して、9gのほとんど無色の結晶を得た。 融点 185− 187℃ 粉末X線回折図は、図3と同様であった。
【0038】実施例7〔式(1−a)のフルオラン化合
物の結晶を用いた感熱記録紙の作成〕 実施例1で得られた結晶10g 、10%ポリビニールアルコ
ール水溶液5gおよび水37.5g の混合物をサンドミルで
粒径3μに微粒化した。一方、ビスフェノールAを同様
に分散し、38%の顕色剤分散液を得た。この顕色剤分散
液65.8g 、上記の結晶の水分散液50g 、60%軽質炭酸カ
ルシウム水分散液18.3g 、10%ポリビニールアルコール
水溶液88g 及び水51.9g を混合した。この混合液を白色
原紙にワイヤーロッドNo.10 を用い、塗布後、室温で風
乾し、地汚れのない非常に白い感熱記録紙を得た。この
感熱記録紙は加熱により、極めて迅速に、わずかに赤味
を帯びた黒色に発色した。この感熱記録紙の未発色部の
紙の地肌の白色度は、式(1−a)のフルオラン化合物
の無定型を用いて作成した感熱記録紙と比較して良好で
あった(表2)。この感熱記録紙をローディアセターを
用い、温度に対する発色濃度特性を測定した。結果を図
7に示した。なお、発色濃度はマクベス反射濃度計(T
R−524型)を用いて測定した。数値が大きい程、濃
く発色していることを表している。
【0039】実施例8〜9 実施例7において、式(1−a)のフルオラン化合物の
結晶を用いる代わりに、式(1−b)のフルオラン化合
物の結晶または式(1−c)のフルオラン化合物の結晶
を、それぞれ用いた他は実施例7に記載した方法に従
い、それぞれ感熱記録紙を作成した。それぞれの感熱記
録紙は、加熱により、極めて迅速にわずかに赤味を帯び
た黒色に発色した。これらの感熱記録紙の未発色部の紙
の地肌の白色度は式(1−b)のフルオラン化合物の無
定型、および式(1−c)のフルオラン化合物の無定型
を、それぞれ用いて作成した感熱記録紙と比較して、良
好であった(表2)。式(1−c)のフルオラン化合物
の結晶を用いて作成した感熱記録紙の温度に対する発色
濃度特性を調べた結果を図7に示した。
【0040】比較例4〜6 実施例7において、式(1−a)のフルオラン化合物の
結晶を用いる代わりに、比較例1〜3で製造した式(1
−a)、(1−b)および(1−c)で表されるフルオ
ラン化合物の無定型(アモルファス)のものをそれぞれ
用いた以外は実施例7に記載の方法に従い、感熱記録紙
を作成した。これらの感熱記録紙は、実施例7〜9で作
成した感熱記録紙と比較して、未発色部の紙の地肌が黒
灰色に著しく着色(地汚れ)した。
【0041】比較例7〜8 実施例7において、式(1−a)のフルオラン化合物の
結晶を用いる代わりに、3-N,N-ジエチルアミノ-6- メチ
ル-7-アニリノフルオラン〔式(A)の化合物〕および3
-N,N-ジ-n-ブチルアミノ-6- メチル-7-アニリノフルオ
ラン〔式(B)の化合物〕を用いて、それぞれ実施例7
に記載の方法に従い、感熱記録紙を作成した。これらの
感熱記録紙をローディアセターを用い、温度に対する発
色濃度特性を測定した。結果を図7に示した。なお、式
(A)の化合物を用いた感熱記録紙の塗布面はやや灰色
で地汚れが認められた。
【0042】実施例10〔本発明の式(1−a)のフル
オラン化合物の結晶を用いた感圧記録紙の作成〕 上用(CB)紙、及び下用(CF)紙は以下のように製
造した。すなわち、エチレン−無水マレイン酸共重合物
の10%水溶液100gおよび水240gを混合し、10%水酸化ナ
トリウム水溶液でpH4.0 とし、実施例1で得られた結晶
を5重量%溶解したフェニルキシリルエタン(日本石油
化学製SAS−296)200gを混合し、ホモミキサーで
乳化した後、固形分50%のメチロールメラミン水溶液
(三井東圧化学製ユーラミンT−30)60g を加え、掻
き混ぜつつ55℃に3時間保持し、平均粒径5.0 μのマイ
クロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセル分散
液100gに、小麦粉澱粉粒4.0gと20%酸化澱粉糊20gおよ
び水116gを加えて分散し、秤量40g/m2の上質紙に乾燥塗
布量5.5g/m2 となるように塗布し、CB紙を得た。一方、
CF紙は、顕色剤として置換サリチル酸とスチレンの共縮
合樹脂の亜鉛塩を用い、少量の高分子アニオン系界面活
性剤の存在下、水中で、サンドグライディングミルで微
細化し、固形分40重量%の水分散液を得た。この水分散
液を用い、下記組成の水性塗料(固形分30%) を作り、
秤量40g/m2の上質紙に乾燥塗布量5.5g/m2 となるように
塗布し、CF紙を作成した。 CB紙のマイクロカプセル塗布面と、CF紙の顕色剤塗
布面が、相対向するように重ね合わせ、筆記、加圧した
ところ、顕色剤塗布面に赤黒の発色像が得られた。この
発色像の耐光性、耐湿性および耐NOX 性は実用上、問
題なかった。
【0043】実施例11〜12 実施例10において、実施例1で得られた式(1−a)
のフルオラン化合物の結晶の代わりに、実施例2および
3で製造した式(1−b)および(1−c)のフルオラ
ン化合物の結晶を、それぞれ用いた他は実施例10に記
載の方法により、CB紙、CF紙を作成し、同様に赤黒
の発色像が得られた。また発色像の耐光性、耐湿性、耐
NOX 性は実用上問題なかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製造した式(1−a)で表されるフ
ルオラン化合物の結晶のX線回折図である。
【図2】実施例2で製造した式(1−b)で表されるフ
ルオラン化合物の結晶のX線回折図である。
【図3】実施例3で製造した式(1−c)で表されるフ
ルオラン化合物の結晶のX線回折図である。
【図4】比較例1で製造した、無定型の式(1−a)で
表されるフルオラン化合物のX線回折図である。
【図5】比較例2で製造した、無定型の式(1−b)で
表されるフルオラン化合物のX線回折図である。
【図6】比較例3で製造した、無定型の式(1−c)で
表されるフルオラン化合物のX線回折図である。各図面
において、横軸は回折角(2θ)を表し、縦軸は回折強
度を示す。
【図7】本発明の式(1−a)および(1−c)で表さ
れるフルオラン化合物の結晶と、式(A)および(B)
で表される既知のフルオラン化合物をそれぞれ用いて作
成した感熱記録紙における温度に対する発色濃度特性を
示すものである。図中、曲線(a)は式(1−a)の化
合物の結晶、曲線(b)は式(1−c)の化合物の結
晶、曲線(c)は式(A)の化合物、曲線(d)は式
(B)の化合物をそれぞれ用いた場合の、発色濃度特性
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 和良 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−144387(JP,A) 特開 昭61−74883(JP,A) 特開 昭62−167086(JP,A) 特開 昭60−202155(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rはi−C基、sec−C基ま
    たはi−C基を示す)で表され、1)一般式(1)において、R がi−C 基であ
    り、Cu−Kα線によるX線回折法において回折角(2
    θ)16.4°に強いピーク、16.2°、19.6°
    および22.4°に比較的強いピークを示すX線回折
    図、 2)一般式(1)において、R がsec−C
    であり、Cu−Kα線によるX線回折法において回折角
    (2θ)21.9°に強いピーク、16.1°および1
    6.4°に比較的強いピークを示すX線回折図、または
    3)一般式(1)において、R がi−C 基であ
    り、Cu−Kα線によるX線回折法において回折角(2
    θ)15.7°および22.1°に強いピーク、19.
    2°、19.7°および20.1°に比較的強いピーク
    を示すX線回折図により特徴づけられるフルオラン化合
    物の結晶。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 (式中、R はi−C 基、sec−C 基ま
    たはi−C 基を示す)で表されるフルオラン化合
    物を含有する、含水率が50重量%以下の有機溶媒溶液
    から該化合物を結晶として析出させた後、単離すること
    を特徴とする請求項1記載のフルオラン化合物の結晶の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1) 【化3】 (式中、R はi−C 基、sec−C 基ま
    たはi−C 基を示す)で表される無定型のフルオ
    ラン化合物を含水率が50重量%以下の有機溶媒中に溶
    解した後、結晶として析出させて、単離することを特徴
    とする請求項1記載のフルオラン化合物の結晶の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 フルオラン化合物を含有する、含水率が
    50重量%以下の有機溶媒溶液が一般式(2)の化合物
    と一般式(3)の化合物とを 【化4】 (式中、R はi−C 基、sec−C 基ま
    たはi−C 基を示す) 【化5】 (式中、R は炭素数1〜4の低級アルキル基を示す)
    脱水縮合反応後、有機溶媒の存在下にアルカリ処理を行
    い、得られる一般式(1)で表されるフルオラン化合物
    を含有する有機溶媒溶液である請求項1記載のフルオラ
    ン化合物の結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のフルオラン化合物の結晶
    を含有する記録材料
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