JP3079940B2 - 多重画像形成装置 - Google Patents

多重画像形成装置

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JP3079940B2 JP07089866A JP8986695A JP3079940B2 JP 3079940 B2 JP3079940 B2 JP 3079940B2 JP 07089866 A JP07089866 A JP 07089866A JP 8986695 A JP8986695 A JP 8986695A JP 3079940 B2 JP3079940 B2 JP 3079940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ等に用いられるカラ−画像を形成する多重画
像形成装置に関し、特に、転写ベルト上での各色間の色
ずれを測定し補正するレジストレーションコントロール
システムを用いた多重画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラ−画像を形成する多重画像形
成装置としては、いわゆるタンデム型カラ−画像形成装
置が知られている。この装置は、一つの転写ベルトに沿
って、例えば、黒(K)、イエロ−(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の各色毎に4つの画像形成手段
が配列されており、各画像形成手段は、感光体ドラム上
にROS(Raster Output Scanne
r:ラスター出力走査装置)により単一色の画像を夫々
形成し、これら4つの画像を一つの転写ベルト上に重ね
て転写することにより一つのカラ−画像を形成するよう
に構成されている。この種の多重画像形成装置では、一
つのカラー画像を形成するために各色毎の画像を転写ベ
ルトの同一位置に重ねて転写するため、各色毎の画像を
精度良く重ねることが必要になる。
【0003】このため、転写ベルト上における同一位置
に重ねられるべき色間のずれである、いわゆるレジずれ
を測定して、このレジずれに応じて各ROSの書き込み
タイミング等を変化させることによりレジずれを自動的
に補正するレジコンシステム〓(レジストレ−ションコ
ントロ−ルシステム)が開発されている。より具体的に
は、このレジコンシステムには、レジずれ量測定用のパ
タ−ンを各色毎の画像形成手段により転写ベルトの上に
一定間隔に並べて転写するようにし、この転写されたパ
ターンの位置を全ての画像形成手段の下流に配置したC
CD(Charged Coupled Devic
e:電荷結合装置)により測定して、その測定結果から
レジずれ量を演算し、このレジずれ量に応じてROSの
書き込みタイミングを自動的に補正したりする。このレ
ジコンシステムによれば、主に、画像形成手段の機械的
精度、感光体ドラム間のピッチ、露光ポイントなどに依
存したレジずれのDC(定常)成分についての補正をす
ることができる。更に、特開平6−253151号公報
等に開示されたレジコンシステムによれば、粗いレジず
れ量測定用パターンと細かいレジずれ量測定用パターン
とを形成することにより、主に、感光体ドラム、各種の
ローラやギヤ、転写ベルトなどの回転周期に依存したレ
ジずれのAC(周期的変動)成分についての影響を受け
ずに、高精度な補正を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に多重画像形成装
置において最終的に用紙上に形成され出力されるカラー
画像の色ずれには、ROSにより形成した画像を転写ベ
ルトに転写した時点で生じる色ずれ(レジずれ)による
もの、用紙の厚みによるもの、用紙搬送ローラが用紙を
引っ張ることによるものなど様々な要因や部品が関係し
ている。従って、最終的に出力されるカラー画像に色ず
れがあった場合に、この色ずれを無くすように現場にお
ける迅速な調整・修理等を行うためには、原因の切り分
け作業が重要な作業となる。特に、タンデム型カラープ
リンタのように高生産性を利点とする装置の場合には、
ダウンタイムは致命傷になるので、原因の切り分け作業
が極めて重要な作業となる。
【0005】ここで、前述のレジコンシステムを採用し
た多重画像形成装置の場合には、当該レジコンシステム
が正常に機能している限りは、その補正性能に応じた範
囲で補正されたレジずれについては、最終的なカラー画
像出力に現れた色ずれの原因から除外して良いようにも
考えられる。
【0006】しかしながら、レジコンシステムにおいて
も、補正方式とレジずれの性質(例えば、レジずれがD
C成分であるのか、AC成分であるのか)との適合性が
悪いために当該レジコンシステムが十分機能しない場合
や、当該レジコンシステム自体の電気電子系統に異常が
生じる場合もある。従って、実際にレジずれ補正を終え
た後にカラーコピーなどの出力カラー画像に色ずれが発
見された場合に、レジずれは適切に補正されたものの用
紙搬送のサイクル等により他の色ずれが生じているの
か、レジコンシステム自体に異状や故障が生じたか、或
いはレジコンシステムが正常に機能しないような状況に
あるのかという原因の切り分け作業は、特に現場では困
難である。
【0007】そこで、本発明は、各色のレジずれを容易
に検査し得る多重画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の多重画像形成装置は、転写ベルト
と、該転写ベルトを駆動する駆動手段と、前記転写ベル
トに沿って配列されており夫々が異なる色の画像を前記
駆動される転写ベルト上に重ねて形成する複数の画像形
成手段と、前記異なる色のうちの少なくとも2色からな
ると共に所定の輪郭を持つ色ずれ検査用パタ−ンのうち
の1色の部分を前記駆動される転写ベルト上に形成させ
るように該1色に対応する画像形成手段を制御し、前記
色ずれ検査用パタ−ンの他の色の部分を前記駆動される
転写ベルト上に形成させるように該他の色に対応する画
像形成手段を制御する検査制御手段とを備え、前記色ず
れ検査用パターンは、棒状の輪郭を有すると共に該棒状
の輪郭の長手方向の途中で色が変わるように構成された
ことを特徴とする。
【0009】
【0010】請求項2記載の構成にあっては、請求項1
記載の多重画像形成装置において、前記画像形成手段は
前記転写ベルトを横切る方向に対応する方向に主走査を
行うと共に前記転写ベルトに沿った方向に対応する方向
に副走査を行い、前記長手方向が前記主走査の方向又は
前記副走査の方向に一致していることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の構成にあっては、請求項1
または2に記載の多重画像形成装置において、前記検査
制御手段は、前記色ずれ検査用パターンを構成する色の
組み合わせを順次変化させながら前記色ずれ検査用パタ
ーンを繰り返し発生させるように前記画像形成手段を制
御することを特徴とする。
【0012】請求項4記載の構成にあっては、請求項3
記載の多重画像形成装置において、前記繰り返し発生さ
れる全ての色ずれ検査用パターンは、特定の基準色を含
むことを特徴とする。
【0013】請求項5記載の構成にあっては、請求項4
記載の多重画像形成装置において、前記繰り返し発生さ
れる全ての色ずれ検査用パターンは、特定の基準色と基
準色以外の色の配列であって、上記基準色以外の色どう
しが互いに隣接しないように、基準色以外の色どうしの
間に基準色が配置されていることを特徴とする。
【0014】請求項6記載の構成にあっては、請求項1
または2記載の多重画像形成装置において、前記色ずれ
検査用パターンは、前記複数の画像形成手段の全ての色
を含むことを特徴とする。
【0015】請求項7記載の構成にあっては、請求項1
記載の多重画像形成装置において、前記色ずれ検査用パ
ターンは、前記少なくとも2色が前記輪郭の内部におい
て少なくとも部分的に相互に重なるように構成されたこ
とを特徴とする。
【0016】請求項8記載の構成にあっては、請求項1
から7のいずれか一項に記載の多重画像形成装置におい
て、前記転写ベルトの前記画像形成手段の下流側に設け
られており、前記転写ベルト上に形成される所定形状の
色ずれ量測定用パターンの位置を測定する測定手段と、
前記色ずれ量測定用パターンを前記駆動される転写ベル
ト上に形成させるように前記画像形成手段を制御し、前
記測定手段により測定された前記色ずれ量測定用パター
ンの位置に基づいて色ずれ量を演算し、該演算された色
ずれ量を補正するように前記画像形成手段の画像形成の
タイミングを調整する自動色ずれ補正手段とを更に備え
ており、前記検査制御手段は、前記自動色ずれ補正手段
が調整を終えた後に、前記色ずれ検査用パタ−ンを前記
駆動される転写ベルト上に形成させるように前記画像形
成手段を制御することを特徴とする。
【0017】請求項9記載の構成にあっては、請求項1
から8のいずれか一項に記載の多重画像形成装置におい
て、前記転写ベルトの前記画像形成手段の下流側に設け
られており、前記転写ベルトに形成された画像を除去す
る除去手段と、前記駆動される転写ベルト上に形成され
た前記色ずれ検査用パタ−ンが前記除去手段に達する前
に、前記駆動手段を停止させる駆動制御手段とを更に備
えており、前記転写ベルトは前記画像形成手段に対向す
る位置から前記画像形成手段に対向しない位置へ引き抜
き可能に構成されていることを特徴とする。
【0018】請求項10記載の構成にあっては、請求項
9に記載の多重画像形成装置において、前記駆動制御手
段は、前記駆動手段を停止させた後に前記駆動手段によ
る前記転写ベルトの駆動方向を反転させて前記駆動手段
を駆動させると共に前記転写ベルトが所定の位置まで戻
った時点で前記駆動手段を再び停止させることを特徴と
する。
【0019】請求項11記載の構成にあっては、請求項
10に記載の多重画像形成装置において、前記画像形成
手段と前記転写ベルトとを選択的に接触状態又は非接触
状態に切り換え可能に構成されており、前記駆動制御手
段が前記転写ベルトの駆動方向を反転させた時には前記
接触状態から前記非接触状態に切り換えるリトラクト手
段を更に備えたことを特徴とする。
【0020】
【作用】請求項1記載の構成にあっては、色ずれ検査用
パターンは、異なる色のうちの少なくとも2色からなる
と共に所定の輪郭を持つ。色ずれ検査用装置は、色ずれ
検査用パタ−ンのうちの1色の部分を、該1色に対応す
る画像形成手段を制御することにより、駆動される転写
ベルト上に形成させる。更に、色ずれ検査用パタ−ンの
他の色の部分を、該他の色に対応する画像形成手段を制
御することにより、駆動される転写ベルト上に形成させ
る。従って、転写ベルトの上での色ずれ、即ちレジずれ
が無ければ、当該色ずれ検査用パターンがそのまま転写
ベルトの上に形成されることとなる。他方、レジずれが
あると、所定の輪郭との関係がずれた少なくとも2色の
画像が転写ベルトの上に形成されることとなる。この結
果、本発明により転写ベルト上に画像として形成された
色ずれ検査用パターンを目視しさえすれば、パターンに
用いられた色についての相対的なレジずれの有無を所定
の輪郭との関係から容易に判断できる。
【0021】さらに、色ずれ検査用パターンは、棒状の
輪郭を有すると共に該棒状の輪郭の長手方向の途中で色
が変わるように構成されているため、レジずれがあると
棒状の輪郭に段差ができる。例えば、比較的細い線とし
て色ずれ検査用パターンを構成すれば、がたがたの線が
できることになる。この結果、色ずれ検査用パターンを
目視しさえすれば、レジずれの有無を容易に判断でき
る。
【0022】請求項2記載の構成にあっては、請求項1
において、棒状の輪郭の長手方向が主走査の方向又は副
走査の方向に一致しているため、レジずれの有無を主走
査の方向又は副走査の方向に区別して容易に判断でき
る。
【0023】請求項3記載の構成にあっては、請求項1
または2において、検査制御手段による制御の下で、画
像形成手段は、色ずれ検査用パターンを構成する色の組
み合わせを順次変化させながら色ずれ検査用パターンを
繰り返し発生させるため、レジずれの有無を色毎に区別
して容易に判断できる。
【0024】請求項4記載の構成にあっては、請求項3
において、繰り返し発生される全ての色ずれ検査用パタ
ーンは、特定の基準色を含むため、当該特定の基準色に
対するレジずれの有無を容易に判断できる。
【0025】請求項5記載の構成にあっては、請求項4
において、特定の基準色以外の色は必ず基準色と隣接す
るから、全ての色のレジずれの有無を判断することがで
きる。
【0026】請求項6記載の構成にあっては、請求項1
または2において、色ずれ検査用パターンは、複数の画
像形成手段の全ての色を含むため、一つのパターンによ
り、全ての色についてレジずれの有無を容易に判断でき
る。
【0027】請求項7記載の構成にあっては、請求項1
において、色ずれ検査用パターンは、少なくとも2色が
輪郭の内部において少なくとも部分的に相互に重なるよ
うに構成されているため、レジずれがあると各色の相対
的な位置関係にずれが生じる。例えば、大きい円と小さ
い円とが同心的に重なるパターンであれば、中心がずれ
ることになる。この結果、色ずれ検査用パターンを目視
しさえすれば、レジずれの有無を容易に判断できる。
【0028】請求項8記載の構成にあっては、請求項1
から7のいずれかにおいて、測定手段と自動色ずれ補正
手段とによりレジコンシステムが構築されており、検査
制御手段の制御の下で、画像形成手段は、自動色ずれ補
正手段が調整を終えた後に、色ずれ検査用パタ−ンを形
成するため、レジずれ補正を終えた際に当該レジコンシ
ステムに異常があるか否かを、色ずれ検査用パターンを
目視しさえすれば容易に判断できる。
【0029】請求項9記載の構成にあっては、請求項1
から8のいずれかにおいて、駆動制御手段が、転写ベル
ト上に形成された色ずれ検査用パタ−ンが除去手段に達
する前に駆動手段を停止させる。従って、色ずれ検査用
パタ−ンが除去手段により除去されることは無い。この
状態で、転写ベルトを、画像形成手段に対向する位置か
ら画像形成手段に対向しない位置へ引き抜けば、転写ベ
ルト上の色ずれ検査用パターンを容易に目視でき、この
結果、レジずれの有無を目視により容易に判断できる。
なお、この場合、手動で転写ベルトを通常の移動方向と
は逆に移動させて、転写ベルト上で最も見易い位置に色
ずれ検査用パターンを移動させれば、より容易にレジず
れの有無を目視により判断できる。
【0030】請求項10記載の構成にあっては、請求項
において、駆動制御手段の制御の下で、駆動手段は、
一旦を転写ベルトを停止した後に、駆動方向を反転させ
て転写ベルトを再駆動し、所定の位置まで戻った時点で
再停止する。このため、例えば給紙用ローラー等の転写
ベルトと接触を持つ部材に達する前に反転後の駆動を停
止すれば、当該接触部材により色ずれパターンが擦られ
るのを未然に防ぎつつ、しかも、手動によらずに、転写
ベルト上で最も見易い位置に色ずれ検査用パターンを移
動させることができ、より容易にレジずれの有無を目視
により判断できる。
【0031】請求項11記載の構成にあっては、請求項
10において、リトラクト手段により、通常の画像形成
動作時には画像形成手段と転写ベルトとを接触状態に保
持する。ここで、駆動制御手段が転写ベルトの駆動方向
を反転させた時には、リトラクト手段により、接触状態
から非接触状態に切り換える。この結果、転写ベルトが
逆方向に動く際に、画像形成手段等の接触部分により転
写ベルト上に形成された色ずれパターンが擦られるのを
未然に防止でき、より容易にレジずれの有無を目視によ
り判断できる。
【0032】
【実施例】次に図面を参照して本発明の好適な実施例を
説明する。図1に本発明の一実施例であるタンデム型カ
ラ−画像形成装置の要部構成を示す。
【0033】図1において、カラ−画像形成装置1は、
K(黒)、Y(イエロ−)、M(マゼンタ)及びC(シ
アン)の4色による多重画像を形成可能に構成されてお
り、IPS(Image Processing Sy
stem:画像処理システム)2と、夫々K、Y、M及
びC色用のROS−I/F(ROS−InterFac
e:ROS−インタフェイス)3k、3y、3m及び3
cと、夫々K、Y、M及びC色用のROS4k、4y、
4m及び4cと、夫々K、Y、M及びC色用の作像装置
5k、5y、5m及び5cと、転写ベルト6と、モータ
7と、用紙吸着ローラ8と、転写バッフルリトラクト機
構9と、ベルトクリーナ10とを備えて構成されてい
る。
【0034】ここにIPS2は、一つのカラー画像デー
タについての各K、Y、M及びC色毎の書き込み用画像
データをROS−I/F3k、3y、3m及び3cに供
給するように構成されている。ROS−I/F3k、3
y、3m及び3cは、IPS2からの画像データや後述
する他のテストパターンデータを夫々ROS4k、4
y、4m及び4cに供給するように構成されている。画
像形成手段の一例としてのROS4k、4y、4m及び
4cは、書き込み光により作像装置5k、5y、5m及
び5cの感光体ドラム上を夫々走査することにより、R
OS−I/F3k、3y、3m及び3cから供給される
書き込み信号に対応するラスタ像を作像装置5k、5
y、5m及び5cのドラム上に夫々書き込むように構成
されている。作像装置5k、5y、5m及び5cは、感
光体ドラム、帯電器、現像器等を含み、順次書き込み光
によりラスタ状の静電潜像が書き込まれ、更に現像によ
りトナー像がドラム上に形成される。
【0035】転写ベルト6は、例えば透明フィルムから
構成されており、駆動手段の一例としてのモータ7によ
り通常の画像形成時には正方向(図中反時計方向)に駆
動される。転写ベルト6は、通常動作時には、作像装置
5k、5y、5m及び5cに対向する位置にセットされ
ているが、紙詰まりの際に詰まった記録用紙100を取
り出せるように、カラー画像形成装置1の本体から引き
抜き可能に構成されている。
【0036】用紙吸着ローラ8は、記録用紙100を図
示しない給紙装置から吸着により転写ベルト6上に供給
する。作像装置5k、5y、5m及び5cは、このよう
に供給される記録用紙100上に対応する各色の画像が
同一位置に重ねて転写されるように同期が取られてい
る。リトラクト手段の一例としての転写バッフルリトラ
クト機構9は、作像装置5k、5y、5m及び5cと転
写ベルト6とを選択的に接触状態又は非接触状態に切り
換え可能であり、転写ベルト6の駆動方向が正方向であ
る時は、接触状態にするように構成されている。転写バ
ッフルリトラクト機構9が接触状態を保つことにより、
作像装置5k、5y、5m及び5cから記録用紙100
への転写が可能となる。このように、作像装置5k、5
y、5m及び5cは、同期を取りつつ各トナー像を転写
バッフルリトラクト機構9と共働で、転写ベルト6上の
記録用紙100又は転写ベルト6に直接に転写すること
によりカラー画像を合成するように構成されている。
【0037】除去手段の一例としてのベルトクリーナ1
0は、後述の如く目視による色ずれ検査用のテストパタ
ーンや自動レジずれ補正用のテストパターンを用紙では
なく転写ベルト6に直接転写した時等のために転写ベル
ト6の表面に残されたトナー等をクリーニングするよう
に転写ベルト6の表面を掻くブレードなどから構成され
ている。
【0038】図1において、カラ−画像形成装置1は更
に、CCD11とレジストレーションコントローラ12
とを備えて構成されている。測定手段の一例としてのC
CD11は、転写ベルト6の作像装置5k、5y、5m
及び5cの下流側且つベルトクリーナ10の上流側に配
置され、転写ベルト6上に形成される自動レジずれ補正
用テストパターンを検出するように構成されている。レ
ジストレーションコントローラ12は、例えば図2に示
したようなK、Y、M及びCからなる自動レジずれ補正
用テストパターンデータを発生させ、各K、Y、M及び
C色毎のテストパターンデータをROS−I/F3k、
3y、3m及び3cに設定する。ROS4k、4y、4
m及び4cは、設定されたパターンに対応する各K、
Y、M及びC毎の書き込み用テストパターンデータの供
給を所定のタイミングで受けて、書き込み光により作像
装置5k、5y、5m及び5cのドラム上に、IPS2
からの画像データの代わりに、このテストパターンデー
タに対応するラスタ像を夫々書き込む。この際、記録用
紙100を供給しないことにより、転写ベルト6の上に
直接、作像装置5k、5y、5m及び5cによりテスト
パターンが転写される。CCD11が転写ベルト6上の
テストパターンの位置を検出すると、レジストレーショ
ンコントローラ12は、この測定結果に基づいて色ずれ
量を演算し、該演算された色ずれ量に応じて作像装置5
k、5y、5m及び5cの画像形成のタイミングを調整
することにより、レジずれを自動的に補正するように構
成されている。
【0039】図1において、カラ−画像形成装置1は特
に、ベルトモータコントローラ21と、IOT(Ima
ge Output Terminal)コントローラ
22とを備えて構成されている。駆動制御手段の一例と
してのベルトモータコントローラ21は、IOTコント
ローラ22による制御を受けて、モータ7を停止させた
り、モータ7による転写ベルト6の駆動方向を反転させ
たりするものであり、特に、駆動される転写ベルト6上
に形成された色ずれ検査用パタ−ンがベルトクリーナ1
0に達する前に、モータ7を停止させると共にモータ7
による転写ベルト6の駆動方向を反転させるように構成
されている。
【0040】検査制御手段の一例としてのIOTコント
ローラー22は、K、Y、M及びC色のうちの少なくと
も2色からなると共に所定の輪郭を持つ目視による色ず
れ検査用のテストパタ−ンデータをレジストレーション
コントローラ12に発生させるように構成されている。
ここで、この目視による色ずれ検査用のテストパタ−ン
についての具体的な例を図3から図7を参照して説明す
る。
【0041】図3のテストパターンは、複数の棒状の輪
郭を有するテストパターン51a、51b、51c、5
2a、52b及び52cから構成されている。各テスト
パターン51a、51b、51c、52a、52b及び
52cは、2色からなり、該棒状の輪郭の長手方向の途
中で色が変わるように構成されている。テストパターン
51a、51b及び51cは、その長手方向が主走査方
向に一致しており、隣接テストパターンの色の組み合わ
せが順次変化するように副走査方向に周期的に並べられ
ている。テストパターン52a、52b及び52cは、
その長手方向が副走査方向に一致しており、隣接テスト
パターンの色の組み合わせが順次変化するように副走査
方向に周期的に並べられている。特に、この例では、テ
ストパターンは、特定の基準色としてKを含んでいる。
【0042】図4のテストパターンは、複数の棒状の輪
郭を有するテストパターン53及び54から構成されて
いる。特に、各テストパターン53及び54は4色から
なり、該棒状の輪郭の長手方向の途中で色が変わるよう
に構成されている。テストパターン53は、その長手方
向が主走査方向に一致しており、副走査方向に繰り返し
並べられている。テストパターン54は、その長手方向
が副走査方向に一致しており、副走査方向に繰り返し並
べられている。特に、この例では、全てのテストパター
ン53及び54は、全ての色K、Y、M及びCを含んで
おり、4つの棒状部分からなっている。
【0043】図5のテストパターンは、複数の棒状の輪
郭を有するテストパターン55及び56から構成されて
いる。各テストパターン55及び56は4色からなり、
該棒状の輪郭の長手方向の途中で色が変わるように構成
されている。テストパターン55は、その長手方向が主
走査方向に一致しており、副走査方向に繰り返し並べら
れている。テストパターン56は、その長手方向が副走
査方向に一致しており、副走査方向に繰り返し並べられ
ている。特に、この例では、全てのテストパターン55
及び56は、K、Y、M及びCの全ての色を含んでお
り、かつ、基準色であるK以外の色の間には、必ず基準
色であるK色が配置されるように2つのK色の棒状部分
を含む5つの棒状部分からなっている。
【0044】また、図6に、少なくとも2色が輪郭の内
部において少なくとも部分的に相互に重なるように構成
された各種のテストパターンの例を示す。図6に示され
たテストパターン57、58、59、60及び61は、
夫々任意の2色を含んでおり、図7に示された単一色の
図形を所定の位置関係をもって部分的に重ねて構成した
ものである。より具体的には、図6のテストパターン5
7は、図7の単一色の図形71と72とを中心を合わせ
て重ねて構成したものである。図6のテストパターン5
8は、図7の単一色の図形71と73とを中心を合わせ
て重ねて構成したものである。図6のテストパターン5
9は、図7の単一色の図形72と74とを中心を合わせ
て重ねて構成したものである。図6のテストパターン6
0は、図7の単一色の図形73と75とを中心を合わせ
て重ねて構成したものである。図6のテストパターン6
1は、図7の単一色の図形72と76とを中心を合わせ
て重ねて構成したものである。この他にも、図7に示さ
れてた単一色の図形やその他の三角形、星型等の図形を
複数組み合わせることにより、少なくとも2色が輪郭の
内部において少なくとも部分的に相互に重なるように構
成された様々な本発明によるテストパターンを作ること
ができる。なお、同一形状で異なる色の図形を同一位置
に重ねてテストパターンを形成することも可能である
が、異なる形状を組み合わせた方が、パターンずれの目
視によるチェックがより容易となる。また、3色以上の
色を同一位置に重ねることも可能であるが、形成される
パターンが太らないようにする観点からは、同一位置に
は2色を重ねるのが好ましい。
【0045】再び、図1において、IOTコントローラ
ー22が、上述した図3から図6に示したようなテスト
パタ−ンデータをレジストレーションコントローラ12
に発生させると、レジストレーションコントローラ12
は、各K、Y、M及びC色毎のテストパターンデータを
ROS−I/F3k、3y、3m及び3cに設定する。
ROS−I/F3k、3y、3m及び3cは、IOTコ
ントローラー22によるテストパターン形成開始の指示
を受けると、ROS4k、4y、4m及び4cに設定さ
れたテストパターンデータを夫々供給するように構成さ
れている。この場合には、ROS4k、4y、4m及び
4cは、書き込み光により作像装置5k、5y、5m及
び5cのドラム上に、IPS2からの画像データの代わ
りにこのテストパターンに対応するラスタ像を夫々書き
込む。この際、記録用紙100を供給しないことによ
り、転写ベルト6の上に直接、作像装置5k、5y、5
m及び5cによりテストパターンが転写される。
【0046】この結果、レジずれが無ければ、当該テス
トパターンがそのまま転写ベルト6の上に形成されるこ
ととなる。他方、レジずれがあると、所定の輪郭との関
係がずれた少なくとも2色の画像が転写ベルト6の上に
形成されることとなる。
【0047】例えば、図3から図5に示した棒状のテス
トパターンを用いた場合には、レジずれがあれば、転写
ベルト6上で得られるパターンの棒状の輪郭には、段
差、不連続部分などが生じる。この際、基準色たる色K
に対し特定の色についてレジずれがあれば、その特定の
色に対応するテストパターン部分に、段差等が生じる。
また、副走査方向にレジずれがあれば、長手方向が主走
査方向に一致するテストパターンに段差等が生じ、主走
査方向にレジずれがあれば、長手方向が副走査方向に一
致するテストパターンに段差等が生じる。また、例え
ば、図6に示した2色が輪郭の内部において少なくとも
部分的に相互に重なるように構成されたテストパターン
を用いた場合には、レジずれがあれば、転写ベルト6上
で得られるパターンを構成する単一色の図形の中心にも
ずれが生じる。例えば、テストパターン57または58
の場合には、中心に来るべき点が円や正方形の中心から
ずれることになり、テストパターン59の場合には、正
方形が円からのはみ出すことになり、テストパターン6
0または61の場合には、正方形や円が四等分されない
こととなる。この際、基準色たる色Kに対し特定の色に
ついてレジずれがあれば、その特定の色に対応するテス
トパターン部分に、ずれが生じる。また、その図形のず
れの方向は、レジずれの方向に対応するものである。
【0048】この結果、転写ベルト6上に画像として形
成されたテストパターンを目視しさえすれば、パターン
に用いられた色についての相対的なレジずれの有無を所
定の輪郭との関係から容易に判断できる。更に本実施例
では、特に、CCD11、レジストレーションコントロ
ーラ12等により、レジコンシステムを構築している
が、このレジコンシステムによるレジずれ補正を終えた
際に、目視による色ずれ検査用のテストパターンを目視
しさえすれば、当該レジコンシステムに異常があるか否
かを容易に判断できる。
【0049】ベルトモータコントローラ21は、IOT
コントローラ22による制御の下で、転写ベルト6上に
形成されたテストパタ−ンがベルトクリーナ10に達す
る前に、モータ7を停止させると共にモータ7による転
写ベルト6の駆動方向を反転させるように構成されてい
る。かかるモータ7による転写ベルト6の駆動方向を反
転させる構成としては、モータ7を反転させる電気的構
成や、クラッチやギヤーを噛ませる機械的構成が考えら
れる。そして、ベルトモータコントローラ21は、反転
の後、転写ベルト6上に形成されたテストパタ−ンが用
紙給着ローラ8に達する前に、モータ7を再停止させ
る。このように、テストパターンが転写ローラ6の上面
側に位置すると、転写ベルト6がカラー画像形成装置1
の本体から引き抜かれた際に、上面側から良く見えるよ
うになる。従って、転写ベルト6の下面側にフレームな
どが存在しても、目視のための障害とはならない。転写
ベルト6の引き抜き可能な構成は、元来は詰った記録用
紙100を取り除くための構成であるが、本実施例にお
いては、この構成は本来の目的意外に、テストパタ−ン
を目視により検査するためにも役立つので極めて有利で
ある。
【0050】前述のように転写ベルト6を選択的に接触
状態又は非接触状態に切り換える転写バッフルリトラク
ト機構9は、ベルトモータコントローラ21がモータ7
の駆動方向を反転させた時には接触状態から非接触状態
に切り換えるように構成されている。
【0051】以上の如く構成されているため、操作者
は、テストパタ−ンが形成され、且つ引き抜いた際に操
作者が容易に見ることができる上面にテストパタ−ンが
移動された後に、当該テストパターンが形成された転写
ベルト6をカラー画像形成装置の本体から引き抜すこと
により、極めて、容易かつ迅速にテストパターンを目視
により検査できるのである。しかも、ベルトモータコン
トローラ21の制御により、テストパターンがベルトク
リーナ10により除去されることもなく、用紙給着ロー
ラ8により擦られることもない。また、バッフルリトラ
クト機構9の動作により、テストパターンが作像装置5
k、5y、5m及び5cのドラムにより擦られることも
ない。
【0052】次にカラー画像形成装置の動作について、
(1)通常のカラー画像形成動作、(2)自動レジずれ
補正動作及び(3)目視によるレジずれ検査のための動
作の3つの場合に分けて以下に説明する。
【0053】(1)通常のカラー画像形成動作 通常のカラー画像形成動作においては、IPS2は、一
つのカラー画像データについての各色K、Y、M及びC
毎の書き込み用画像データを、ROS−I/F3k、3
y、3m及び3cを介して夫々ROS4k、4y、4m
及び4cに供給する。ROS4k、4y、4m及び4c
は、書き込み光により作像装置5k、5y、5m及び5
cのドラム上を夫々走査することにより、対応するラス
タ像を夫々書き込む。作像装置5k、5y、5m及び5
cは、そのドラム上に書き込まれたラスタ状の静電潜像
を現像して、トナー像を形成する。転写ベルト6は、モ
ータ7により正方向に駆動されており、用紙吸着ローラ
8は、記録用紙100を転写ベルト6上に供給する。作
像装置5k、5y、5m及び5cは、同期を取りつつ各
トナー像を転写バッフルリトラクト機構9と共働で、転
写ベルト6上の記録用紙100に転写し、カラー画像を
合成する。この記録用紙100上に形成されたカラー画
像は、熱定着処理等を受けた後に、当該カラー画像形成
装置から排出される。
【0054】(2)自動レジずれ補正動作 レジストレーションコントローラ12は、例えば図2に
示したようなK、Y、M及びCからなる自動レジずれ補
正用のテストパターンを発生させ、このテストパターン
に対応する各K、Y、M及びC色毎の書き込み用画像デ
ータをROS−I/F3k、3y、3m及び3cを介し
てROS4k、4y、4m及び4cに夫々供給する。こ
れを受けてROS4k、4y、4m及び4cは、書き込
み光により作像装置5k、5y、5m及び5cのドラム
上に、このテストパターンに対応するラスタ像を夫々書
き込む。この際、記録用紙100を供給しないことによ
り、転写ベルト6の上に直接、作像装置5k、5y、5
m及び5cによりテストパターンが転写される。CCD
11が転写ベルト6上のテストパターンの位置を測定す
ると、レジストレーションコントローラ12は、この測
定結果に基づいて色ずれ量を演算し、該演算された色ず
れ量に応じて作像装置5k、5y、5m及び5cの画像
形成のタイミングを調整することにより、レジずれを自
動的に補正する。
【0055】(3)目視によるレジずれ検査のための動
作 目視によるレジずれ検査のための動作については、図9
のフローチャートを参照しつつ詳しく説明する。本実施
例では、特に、上記(2)の自動レジずれ補正動作の後
に、当該目視による色ずれ検査のための動作が行われ
る。このようにすれば、色ずれ検査用パターンを目視す
ることにより、レジストレーションコントロールに異常
があるか否かを容易に判断できるからである。
【0056】図9において、先ずIOTコントローラ2
2がレジストレーションコントローラ12に所定の目視
による色ずれ検査用のテストパターンデータの設定開始
を指示する(ステップS1)。これを受けて、レジスト
レーションコントローラ12は、各ROS−I/F3
c、3m、3y及び3kに所定のテストパターンデータ
を設定する(ステップS2)。IOTコントローラ22
は、ベルトモータコントローラ21にモータ7を正転さ
せるように指示する(ステップS3)。これを受けて、
ベルトモータコントローラ21はモータ7を正転させ、
転写ベルト6は、正方向に移動する(ステップS4)。
IOTコントローラ22が、各ROS−I/F3c、3
m、3y及び3kに設定されたテストパターン形成の開
始を指示し(ステップS5)、正転開始から規定時間A
が経過したか否かを判定する(ステップS6)。正転開
始から規定時間Aが経過したと判定されない限り(ステ
ップS6:NO)、モータ7は正転し続け、転写ベルト
6に形成されたテストパターンは、ベルトクリーナ10
に向けて移動され続ける。ここに、規定時間Aは、ベル
トクリーナ10に近い側に位置する作像装置5cが形成
したテストパターンの先頭がベルトクリーナ10に到達
するに要する時間よりも短い時間となるように規定され
ている。このように規定することにより、テストパター
ンがこの時点でベルトクリーナ10により除去されるこ
とはない。
【0057】正転開始から規定時間Aが経過したと判定
すると(ステップS6:YES)、IOTコントローラ
22は、ベルトモータコントローラ21にモータ7を停
止させるように指示する(ステップS7)。これを受け
て、ベルトモータコントローラ21はモータ7を停止さ
せる(ステップS8)。次に本実施例では特に、転写バ
ッフルリトラクト機構9に指示し、転写ベルト6が作像
装置5k、5y、5m及び5cのドラムに非接触になる
ようにする(ステップS9)。なお、転写ベルト6が作
像装置5k、5y、5m及び5cのドラムに接触したま
までも、色ずれ検査のための動作は可能であるため、こ
のステップS9を省略してもよいが、このように転写ベ
ルト6が作像装置5k、5y、5m及び5cのドラムに
非接触になっていた方が、反転時に転写ベルトのテスト
パターンが作像装置5k、5y、5m及び5cのドラム
により擦られないため好ましい。
【0058】次に、IOTコントローラ22は、ベルト
モータコントローラ21にモータ7を逆転させるように
指示する(ステップS10)。これを受けて、ベルトモ
ータコントローラ21はモータ7を逆転させ(ステップ
S11)、IOTコントローラ22は、逆転開始から規
定時間Bが経過したか否かを判定する(ステップS1
2)。逆転開始から規定時間Bが経過したと判定されな
い限り(ステップS12:NO)、モータ7は逆転し続
け、転写ベルト6に形成されたテストパターンは、用紙
吸着ローラ8に向けて移動され続ける。ここに、規定時
間Bは、用紙吸着ローラ8に近い側に位置する作像装置
5kが形成したテストパターンの先頭が用紙吸着ローラ
8に到達するに要する時間よりも短い時間となるように
規定されている。このように規定することにより、テス
トパターンがこの時点で用紙吸着ローラ8により擦られ
ることはない。
【0059】逆転開始から規定時間Bが経過したと判定
すると(ステップS12:YES)、IOTコントロー
ラ22は、ベルトモータコントローラ21にモータ7を
停止させるように指示する(ステップS13)。これを
受けて、ベルトモータコントローラ21はモータ7を停
止させ(ステップS14)、目視用の色ずれ検査のため
の一連の動作を終了する。
【0060】以上の結果、転写ベルト6上の用紙吸着ロ
ーラー8からベルトクリーナ10の間の部分には、所定
のテストパターンが形成されることになる。この際、レ
ジずれが無ければ、当該テストパターンがそのまま転写
ベルト6の上に形成されることとなり、他方、レジずれ
があると、所定の輪郭との関係がずれた少なくとも2色
の画像が転写ベルト6の上に形成されることとなる。こ
のため、転写ベルト6上に画像として形成されたテスト
パターンを目視しさえすれば、パターンに用いられた色
についての相対的なレジずれの有無を所定の輪郭との関
係から容易に判断できる。
【0061】本実施例では特に、転写ベルト6は、カラ
ー画像形成装置1の本体から引き抜き可能に構成されて
いるため、このように形成した色ずれ検査用パターンを
目視することが極めて容易となる。また、転写ベルト6
を、作像装置5k、5y、5m及び5cの下流側且つベ
ルトクリーナ10の上流側において外部から目視できる
窓を当該カラー画像形成装置の本体に設ければ、このよ
うに引き抜かなくても目視は可能である。
【0062】転写ベルト6上に形成されたテストパター
ンに粘着テープを張り付け、該張り付けた粘着テープを
テストパターンと共に転写ベルト6から引き剥がし、該
引き剥がした粘着テープを単一色の用紙の上に張り付け
るた後、この用紙の上で、目視により検査をすれば、操
作者は比較的楽に当該目視による色ずれ検査を行なうこ
とができ便利である。また、操作者は、拡大レンズを用
いてミクロンオーダーの色ずれを検査することもでき
る。
【0063】本実施例では、転写ベルト6上に形成され
たテストパタ−ンがベルトクリーナ10に達する前に、
モータ7を停止させると共にモータ7による転写ベルト
6の駆動方向を反転させるようにしたが、反転機構を省
略して、手動により転写ベルト6を反転させるようにす
れば機械的構成の簡略化が図れる。
【0064】以上説明したカラー画像形成装置は、複写
機、プリンタ、ファクシミリ等に用いることができる。
また、以上の実施例においては、K、Y、M及びCの4
色の場合について説明したが、この4色に限らず任意の
複数色を重ねて多重画像を形成する装置についても本発
明の適用が可能である。更に、以上の実施例において
は、自動レジずれ補正用のテストパターンと目視による
色ずれ検査用のテストパターンとは、異なる形状とした
が、同一のパターンを両者のテストパターンとして用い
ることも可能である。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の構成によれば、色ずれ検
査用パターンは、異なる色のうちの少なくとも2色から
なると共に所定の輪郭を持つため、本発明により転写ベ
ルト上に画像として形成された色ずれ検査用パターンを
目視しさえすれば、パターンに用いられた色についての
相対的なレジずれの有無を所定の輪郭との関係から容易
に判断できる。
【0066】特に、実際にレジずれ補正を終えた後に出
力カラー画像に色ずれが発見された場合に、レジすれが
原因であるのか、或いはIPS系や用紙搬送系等に原因
があるのか等の原因の切り分け作業を、現場において簡
単且つ迅速に行うことができる。この結果、不要部品の
交換や、作業時間や労力の無駄を省くことができる。特
に、タンデム型カラープリンタのように高生産性を長所
とする装置にとっては、かかるダウンタイム低減の効果
は実践的意味で極めて大きい。
【0067】さらに、によれば、色ずれ検査用パターン
は、棒状の輪郭を有すると共に該棒状の輪郭の長手方向
の途中で色が変わるように構成されているため、色ずれ
検査用パターンを目視しさえすれば、レジずれの有無を
容易に判断できる。
【0068】請求項2記載の構成によれば、レジずれの
有無を主走査の方向又は副走査の方向に区別して容易に
判断できる。
【0069】請求項3記載の構成によれば、レジずれの
有無を色毎に区別して容易に判断できる。請求項4記載
の構成によれば、特定の基準色に対するレジずれの有無
を容易に判断できる。請求項5記載の構成によれば、全
ての色のレジずれの有無を判断することができる。
【0070】請求項6記載の構成によれば、一つのパタ
ーンにより、全ての色についてレジずれの有無を容易に
判断できる。
【0071】請求項7記載の構成によれば、色ずれ検査
用パターンは、少なくとも2色が輪郭の内部において少
なくとも部分的に相互に重なるように構成されているた
め、色ずれ検査用パターンを目視しさえすれば、レジず
れの有無を容易に判断できる。
【0072】請求項8記載の構成によれば、レジずれ補
正を終えた後に出力カラー画像に色ずれが発見された場
合に、当該レジコンシステムに異常があるか否かを、色
ずれ検査用パターンを目視しさえすれば容易に判断でき
る。
【0073】請求項9記載の構成によれば、駆動制御手
段が、転写ベルト上に形成された色ずれ検査用パタ−ン
が除去手段に達する前に駆動手段を停止させるため、色
ずれ検査用パタ−ンが除去手段により除去されることは
無い。更に、転写ベルトを、画像形成手段に対向する位
置から画像形成手段に対向しない位置へ引き抜けるの
で、転写ベルト上の色ずれ検査用パターンを容易に目視
できる。
【0074】請求項10記載の構成によれば、自動的に
転写ベルト上で最も見易い位置に色ずれ検査用パターン
を移動させることができ、より容易にレジずれの有無を
目視により判断できる。
【0075】請求項11記載の構成によれば、駆動制御
手段が転写ベルトの駆動方向を反転させた時には、リト
ラクト手段により、接触状態から非接触状態に切り換え
るため、転写ベルトが逆方向に動く際に、画像形成手段
等の接触部分により転写ベルト上に形成された色ずれパ
ターンが擦られるのを未然に防止でき、より容易にレジ
ずれの有無を目視により判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のブロック図である。
【図2】 本発明の実施例で用いられるレジストレーシ
ョンコントロールのための測定用パターンの一例を示す
平面図である。
【図3】 本発明の実施例で用いられる目視による色ず
れ検査用パターンの一例を示す平面図である。
【図4】 本発明の実施例で用いられる目視による色ず
れ検査用パターンの他の例を示す平面図である。
【図5】 本発明の実施例で用いられる目視による色ず
れ検査用パターンの他の例を示す平面図である。
【図6】 本発明の実施例で用いられる目視による色ず
れ検査用パターンの他の例を示す平面図である。
【図7】 図6の色ずれ検査用パターンを構成する単一
色の図形を示す平面図である。
【図8】 本発明の実施例の動作を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1…カラー画像形成装置、2…IPS、3…ROS−I
/F、4…ROS、5…作像装置、6…転写ベルト、7
…モータ、8…用紙吸着ローラ、9…転写バッフルリト
ラクト機構、10…ベルトクリーナ、11…CCD、1
2…レジストレーションコントローラ、21…ベルトモ
ータコントローラ、22…IOTコントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−118735(JP,A) 特開 平6−238954(JP,A) 特開 平6−253151(JP,A) 特開 平6−278323(JP,A) 特開 平6−171156(JP,A) 特開 平6−155817(JP,A) 特開 平6−95474(JP,A) 特開 平6−308795(JP,A) 特開 昭63−303370(JP,A) 特開 平4−249979(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 H04N 1/46

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写ベルトと、 該転写ベルトを駆動する駆動手段と、 前記転写ベルトに沿って配列されており夫々が異なる色
    の画像を前記駆動される転写ベルト上に重ねて形成する
    複数の画像形成手段と、 前記異なる色のうちの少なくとも2色からなると共に所
    定の輪郭を持つ色ずれ検査用パタ−ンのうちの1色の部
    分を前記駆動される転写ベルト上に形成させるように該
    1色に対応する画像形成手段を制御し、前記色ずれ検査
    用パタ−ンの他の色の部分を前記駆動される転写ベルト
    上に形成させるように該他の色に対応する画像形成手段
    を制御する検査制御手段とを備え、前記色ずれ検査用パ
    ターンは、棒状の輪郭を有すると共に該棒状の輪郭の長
    手方向の途中で色が変わるように構成されたことを特徴
    とする多重画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成手段は前記転写ベルトを横
    切る方向に対応する方向に主走査を行うと共に前記転写
    ベルトに沿った方向に対応する方向に副走査を行い、前
    記長手方向が前記主走査の方向又は前記副走査の方向に
    一致していることを特徴とする請求項記載の多重画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 前記検査制御手段は、前記色ずれ検査用
    パターンを構成する色の組み合わせを順次変化させなが
    ら前記色ずれ検査用パターンを繰り返し発生させるよう
    に前記画像形成手段を制御することを特徴とする請求項
    1または2に記載の多重画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記繰り返し発生される全ての色ずれ検
    査用パターンは、特定の基準色を含むことを特徴とする
    請求項記載の多重画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記繰り返し発生される全ての色ずれ検
    査用パターンは、特定の基準色と基準色以外の色の配列
    であって、上記基準色以外の色どうしが互いに隣接しな
    いように、基準色以外の色どうしの間に基準色が配置さ
    れていることを特徴とする請求項記載の多重画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記色ずれ検査用パターンは、前記複数
    の画像形成手段の全ての色を含むことを特徴とする請求
    1または2記載の多重画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記色ずれ検査用パターンは、前記少な
    くとも2色が前記輪郭の内部において少なくとも部分的
    に相互に重なるように構成されたことを特徴とする請求
    項1記載の多重画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記転写ベルトの前記画像形成手段の下
    流側に設けられており、前記転写ベルト上に形成される
    所定形状の色ずれ量測定用パターンの位置を測定する測
    定手段と、 前記色ずれ量測定用パターンを前記駆動される転写ベル
    ト上に形成させるように前記画像形成手段を制御し、前
    記測定手段により測定された前記色ずれ量測定用パター
    ンの位置に基づいて色ずれ量を演算し、該演算された色
    ずれ量を補正するように前記画像形成手段の画像形成の
    タイミングを調整する自動色ずれ補正手段とを更に備え
    ており、 前記検査制御手段は、前記自動色ずれ補正手段が調整を
    終えた後に、前記色ずれ検査用パタ−ンを前記駆動され
    る転写ベルト上に形成させるように前記画像形成手段を
    制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか一
    項に記載の多重画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記転写ベルトの前記画像形成手段の下
    流側に設けられており、前記転写ベルトに形成された画
    像を除去する除去手段と、 前記駆動される転写ベルト上に形成された前記色ずれ検
    査用パタ−ンが前記除去手段に達する前に、前記駆動手
    段を停止させる駆動制御手段とを更に備えており、 前記転写ベルトは前記画像形成手段に対向する位置から
    前記画像形成手段に対向しない位置へ引き抜き可能に構
    成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれ
    か一項に記載の多重画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動制御手段は、前記駆動手段を
    停止させた後に前記駆動手段による前記転写ベルトの駆
    動方向を反転させて前記駆動手段を駆動させると共に前
    記転写ベルトが所定の位置まで戻った時点で前記駆動手
    段を再び停止させることを特徴とする請求項9に記載の
    多重画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記画像形成手段と前記転写ベルトと
    を選択的に接触状態又は非接触状態に切り換え可能に構
    成されており、前記駆動制御手段が前記転写ベルトの駆
    動方向を反転させた時には前記接触状態から前記非接触
    状態に切り換えるリトラクト手段を更に備えたことを特
    徴とする請求項10に記載の多重画像形成装置。
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