JP3079735B2 - 車両用水冷式内燃機関の冷却装置 - Google Patents
車両用水冷式内燃機関の冷却装置Info
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- JP3079735B2 JP3079735B2 JP04013638A JP1363892A JP3079735B2 JP 3079735 B2 JP3079735 B2 JP 3079735B2 JP 04013638 A JP04013638 A JP 04013638A JP 1363892 A JP1363892 A JP 1363892A JP 3079735 B2 JP3079735 B2 JP 3079735B2
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷房装置を搭載した車
両において、冷媒凝縮器およびラジエータへの冷却風路
を制御する車両用水冷式内燃機関の冷却装置に関する。
両において、冷媒凝縮器およびラジエータへの冷却風路
を制御する車両用水冷式内燃機関の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷房装置を搭載した車両で
は、内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の熱負荷の状態に
対応して、冷房装置の冷媒凝縮器およびエンジン冷却水
を冷却するラジエータへの冷却風の流れを制御する冷却
装置が提案されている(特開平3−233128号公報
参照)。この冷却装置は、冷却風を導く導風ダクト、導
風ダクト内の冷却風路を制御するダンパ機構、このダン
パ機構を駆動するアクチュエータ等より構成され、例え
ばエンジンの冷却水温度が大きく上昇した場合には、冷
媒凝縮器を通過した冷却風とともに、冷媒凝縮器を迂回
する冷却風をラジエータに導くようにダンパ機構を駆動
する。これにより、冷房能力に影響を与えることなく、
ラジエータの冷却能力を高めて冷却水温を適正に保つも
のである。
は、内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の熱負荷の状態に
対応して、冷房装置の冷媒凝縮器およびエンジン冷却水
を冷却するラジエータへの冷却風の流れを制御する冷却
装置が提案されている(特開平3−233128号公報
参照)。この冷却装置は、冷却風を導く導風ダクト、導
風ダクト内の冷却風路を制御するダンパ機構、このダン
パ機構を駆動するアクチュエータ等より構成され、例え
ばエンジンの冷却水温度が大きく上昇した場合には、冷
媒凝縮器を通過した冷却風とともに、冷媒凝縮器を迂回
する冷却風をラジエータに導くようにダンパ機構を駆動
する。これにより、冷房能力に影響を与えることなく、
ラジエータの冷却能力を高めて冷却水温を適正に保つも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年の車両
の高級化に対応して搭載される補機類の増加、および車
体デザインのスラントノーズ化等に伴って、エンジンル
ーム内が過密化する傾向にあり、上記冷却装置の搭載ス
ペースを確保することが難しくなりつつある。また、冷
媒凝縮器が冷却装置とは別にブラケット等の部品を用い
て車体へ取付けられているため、冷却装置の搭載に伴っ
て、組付け作業工数の増加を招くという課題を有してい
た。さらには、ダンパ機構やアクチュエータ等の制御機
構の故障によって、冷媒凝縮器を迂回する冷却風路が閉
じられた場合には、ラジエータの冷却能力が低下するこ
とからエンジン冷却水温が上昇し、車両の信頼性低下を
招くことになる。本発明は、上記事情に基づいて成され
たもので、その第1の目的は、冷却装置の搭載性向上と
ともに、組付け作業工数の低減を図ることにあり、第2
の目的は、制御機構の作動不良に伴う車両の信頼性低下
を防止することにある。
の高級化に対応して搭載される補機類の増加、および車
体デザインのスラントノーズ化等に伴って、エンジンル
ーム内が過密化する傾向にあり、上記冷却装置の搭載ス
ペースを確保することが難しくなりつつある。また、冷
媒凝縮器が冷却装置とは別にブラケット等の部品を用い
て車体へ取付けられているため、冷却装置の搭載に伴っ
て、組付け作業工数の増加を招くという課題を有してい
た。さらには、ダンパ機構やアクチュエータ等の制御機
構の故障によって、冷媒凝縮器を迂回する冷却風路が閉
じられた場合には、ラジエータの冷却能力が低下するこ
とからエンジン冷却水温が上昇し、車両の信頼性低下を
招くことになる。本発明は、上記事情に基づいて成され
たもので、その第1の目的は、冷却装置の搭載性向上と
ともに、組付け作業工数の低減を図ることにあり、第2
の目的は、制御機構の作動不良に伴う車両の信頼性低下
を防止することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1では、冷凍サイクルの冷媒凝縮
器と、この冷媒凝縮器より車両進行方向の後方に配され
たラジエータと、前記冷媒凝縮器側から前記ラジエータ
へ冷却風を導く導風ダクトと、この導風ダクト内で前記
ラジエータに向かう冷却風が前記冷媒凝縮器を迂回して
流れるように形成された迂回路を開閉する迂回路開閉手
段と、この迂回路開閉手段を駆動する駆動手段とを備え
た車両用水冷式内燃機関の冷却装置において、前記冷媒
凝縮器、前記迂回路開閉手段、および前記駆動手段は、
前記導風ダクト内に収納されて、前記導風ダクトに一体
に組み付けられ、且つ前記駆動手段が前記冷媒凝縮器の
後方に配されていることを技術的手段とする。
成するために、請求項1では、冷凍サイクルの冷媒凝縮
器と、この冷媒凝縮器より車両進行方向の後方に配され
たラジエータと、前記冷媒凝縮器側から前記ラジエータ
へ冷却風を導く導風ダクトと、この導風ダクト内で前記
ラジエータに向かう冷却風が前記冷媒凝縮器を迂回して
流れるように形成された迂回路を開閉する迂回路開閉手
段と、この迂回路開閉手段を駆動する駆動手段とを備え
た車両用水冷式内燃機関の冷却装置において、前記冷媒
凝縮器、前記迂回路開閉手段、および前記駆動手段は、
前記導風ダクト内に収納されて、前記導風ダクトに一体
に組み付けられ、且つ前記駆動手段が前記冷媒凝縮器の
後方に配されていることを技術的手段とする。
【0005】また、請求項2では、冷凍サイクルの冷媒
凝縮器と、この冷媒凝縮器より車両進行方向の後方に配
されたラジエータと、前記冷媒凝縮器側から前記ラジエ
ータへ冷却風を導く導風ダクトと、この導風ダクト内で
前記ラジエータに向かう冷却風が前記冷媒凝縮器を迂回
して流れるように形成された迂回路を開閉する迂回路開
閉手段と、この迂回路開閉手段を駆動する駆動手段とを
備えた車両用水冷式内燃機関の冷却装置において、前記
駆動手段は、負圧の供給を受けて前記迂回路開閉手段を
前記迂回路を閉じる側へ駆動する負圧式アクチュエータ
と、弾性力によって前記迂回路開閉手段を前記迂回路を
開く側へ駆動する弾性駆動装置とから成り、前記負圧式
アクチュエータへの負圧の供給が停止されると、前記弾
性駆動装置の弾性力によって前記迂回路開閉手段が前記
迂回路を開くことを技術的手段とする。
凝縮器と、この冷媒凝縮器より車両進行方向の後方に配
されたラジエータと、前記冷媒凝縮器側から前記ラジエ
ータへ冷却風を導く導風ダクトと、この導風ダクト内で
前記ラジエータに向かう冷却風が前記冷媒凝縮器を迂回
して流れるように形成された迂回路を開閉する迂回路開
閉手段と、この迂回路開閉手段を駆動する駆動手段とを
備えた車両用水冷式内燃機関の冷却装置において、前記
駆動手段は、負圧の供給を受けて前記迂回路開閉手段を
前記迂回路を閉じる側へ駆動する負圧式アクチュエータ
と、弾性力によって前記迂回路開閉手段を前記迂回路を
開く側へ駆動する弾性駆動装置とから成り、前記負圧式
アクチュエータへの負圧の供給が停止されると、前記弾
性駆動装置の弾性力によって前記迂回路開閉手段が前記
迂回路を開くことを技術的手段とする。
【0006】
【作用および発明の効果】上記構成より成る本発明は、
冷媒凝縮器、迂回路開閉手段、および駆動手段が導風ダ
クト内に収納されて、その導風ダクトに一体に組付けら
れているので、車体への搭載性が向上する。また、冷媒
凝縮器を導風ダクト内に組付けることにより、従来のよ
うに、冷媒凝縮器を導風ダクトとは別に車体へ搭載する
場合と比較して、取付けに係わるブラケット等の部品を
削減することができ、組付け作業工数の低減を図ること
ができる。また、迂回路開閉手段は、迂回路を閉じる側
へは負圧式アクチュエータによって駆動されるが、迂回
路を開く側へは弾性駆動装置の弾性力によって駆動され
る。従って、もし負圧式アクチュエータが故障して負圧
の供給が停止された場合でも、弾性駆動装置によって迂
回路開閉手段が迂回路を開く側へ駆動されるため、迂回
路に冷却風を流すことができ、ラジエータへの冷却風量
を確保できる。その結果、ラジエータの冷却能力を確保
することができ、エンジン冷却水温の上昇を抑えて、車
両の信頼性低下を防止することができる。
冷媒凝縮器、迂回路開閉手段、および駆動手段が導風ダ
クト内に収納されて、その導風ダクトに一体に組付けら
れているので、車体への搭載性が向上する。また、冷媒
凝縮器を導風ダクト内に組付けることにより、従来のよ
うに、冷媒凝縮器を導風ダクトとは別に車体へ搭載する
場合と比較して、取付けに係わるブラケット等の部品を
削減することができ、組付け作業工数の低減を図ること
ができる。また、迂回路開閉手段は、迂回路を閉じる側
へは負圧式アクチュエータによって駆動されるが、迂回
路を開く側へは弾性駆動装置の弾性力によって駆動され
る。従って、もし負圧式アクチュエータが故障して負圧
の供給が停止された場合でも、弾性駆動装置によって迂
回路開閉手段が迂回路を開く側へ駆動されるため、迂回
路に冷却風を流すことができ、ラジエータへの冷却風量
を確保できる。その結果、ラジエータの冷却能力を確保
することができ、エンジン冷却水温の上昇を抑えて、車
両の信頼性低下を防止することができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図1ないし図3を
基に説明する。図1はエンジンルームに搭載された冷却
装置の側面断面図、図2は冷却装置の正面図である。車
両のエンジンルーム内には、図1に示すように、水冷式
エンジン1の前方に、エンジン冷却水を冷却するための
ラジエータ2が設置され、このラジエータ2の前方に
は、冷凍サイクルの冷媒凝縮器3が設置されている。ラ
ジエータ2および冷媒凝縮器3は、車両の進行方向に向
けて直列的に配置されラジエータ2の後方(エンジン1
との間)に設置されたクーリングファン4の送風および
車両の走行に伴って発生する走行風により冷却される。
ラジエータ2から冷媒凝縮器3にかけての周囲には、エ
ンジン1側からの熱風の回り込みを防止するとともに、
冷却風を効果的に導くための導風ダクト5が設けられて
いる。
基に説明する。図1はエンジンルームに搭載された冷却
装置の側面断面図、図2は冷却装置の正面図である。車
両のエンジンルーム内には、図1に示すように、水冷式
エンジン1の前方に、エンジン冷却水を冷却するための
ラジエータ2が設置され、このラジエータ2の前方に
は、冷凍サイクルの冷媒凝縮器3が設置されている。ラ
ジエータ2および冷媒凝縮器3は、車両の進行方向に向
けて直列的に配置されラジエータ2の後方(エンジン1
との間)に設置されたクーリングファン4の送風および
車両の走行に伴って発生する走行風により冷却される。
ラジエータ2から冷媒凝縮器3にかけての周囲には、エ
ンジン1側からの熱風の回り込みを防止するとともに、
冷却風を効果的に導くための導風ダクト5が設けられて
いる。
【0008】この導風ダクト5は、後方側(図1の右
側)左右の下部に脚部5a、上部に固定部5bを備え、
脚部5aがラジエータ2の下側タンク2aの側面より突
設された支持部6に嵌合され、固定部5bがラジエータ
2の上側タンク2bにボルト7によって固定されること
で、ラジエータ2に組付けられている。また、導風ダク
ト5の前方側内周部には、図2に示すように、冷媒凝縮
器3を組付けるためのステー5cが設けられており、冷
媒凝縮器3は、このステー5cにボルト8によって固定
されている。
側)左右の下部に脚部5a、上部に固定部5bを備え、
脚部5aがラジエータ2の下側タンク2aの側面より突
設された支持部6に嵌合され、固定部5bがラジエータ
2の上側タンク2bにボルト7によって固定されること
で、ラジエータ2に組付けられている。また、導風ダク
ト5の前方側内周部には、図2に示すように、冷媒凝縮
器3を組付けるためのステー5cが設けられており、冷
媒凝縮器3は、このステー5cにボルト8によって固定
されている。
【0009】この導風ダクト5には、冷媒凝縮器3を組
付けた状態で、冷媒凝縮器3の下側に、冷却風の一部が
冷媒凝縮器3を迂回して流れるための迂回路9が形成さ
れ、その迂回路9は、導風ダクト5に回動自在に支持さ
れた開閉ダンパ10(迂回路開閉手段)によって開閉さ
れる。開閉ダンパ10は、本発明の駆動手段を成す負圧
式アクチュエータ11およびスプリング12(本発明の
弾性駆動装置)によって駆動される。負圧式アクチュエ
ータ11は、負圧の供給を受けると、開閉ダンパ10に
連結されたロッド13を上方へ駆動して、開閉ダンパ1
0を迂回路9を閉じる側(図1の二点鎖線で示す位置)
へ駆動する。負圧式アクチュエータ11に作用する負圧
は、負圧源14(マニホルド負圧等)との間に設けられ
た制御バルブ15によってコントロールされる。この制
御バルブ15は、エンジン1の運転状態を制御するエン
ジンコントロールコンピュータ(図示しない)によって
開閉制御され、開くことで負圧式アクチュエータ11に
負圧を供給し、閉じることで負圧の供給を停止する。
付けた状態で、冷媒凝縮器3の下側に、冷却風の一部が
冷媒凝縮器3を迂回して流れるための迂回路9が形成さ
れ、その迂回路9は、導風ダクト5に回動自在に支持さ
れた開閉ダンパ10(迂回路開閉手段)によって開閉さ
れる。開閉ダンパ10は、本発明の駆動手段を成す負圧
式アクチュエータ11およびスプリング12(本発明の
弾性駆動装置)によって駆動される。負圧式アクチュエ
ータ11は、負圧の供給を受けると、開閉ダンパ10に
連結されたロッド13を上方へ駆動して、開閉ダンパ1
0を迂回路9を閉じる側(図1の二点鎖線で示す位置)
へ駆動する。負圧式アクチュエータ11に作用する負圧
は、負圧源14(マニホルド負圧等)との間に設けられ
た制御バルブ15によってコントロールされる。この制
御バルブ15は、エンジン1の運転状態を制御するエン
ジンコントロールコンピュータ(図示しない)によって
開閉制御され、開くことで負圧式アクチュエータ11に
負圧を供給し、閉じることで負圧の供給を停止する。
【0010】また、制御バルブ15と負圧源14との間
には逆止弁16が設けられている。この逆止弁16は、
負圧式アクチュエータ11が開閉ダンパ10を駆動する
のに必要な負圧を維持するもので、負圧源14の負圧の
変動(例えば、山路等でアクセルを踏んだ時)が生じた
場合でも能力不足となるのを防止する。この負圧式アク
チュエータ11は、図1に示すように、導風ダクト5内
のラジエータ2と冷媒凝縮器3との間に配置されて、導
風ダクト5に設けられたステー5dにボルト17によっ
て固定されている。
には逆止弁16が設けられている。この逆止弁16は、
負圧式アクチュエータ11が開閉ダンパ10を駆動する
のに必要な負圧を維持するもので、負圧源14の負圧の
変動(例えば、山路等でアクセルを踏んだ時)が生じた
場合でも能力不足となるのを防止する。この負圧式アク
チュエータ11は、図1に示すように、導風ダクト5内
のラジエータ2と冷媒凝縮器3との間に配置されて、導
風ダクト5に設けられたステー5dにボルト17によっ
て固定されている。
【0011】スプリング12は、ロッド13の移動方向
(図1上下方向)において、下端が冷媒凝縮器組付け用
のステー5cに固定されて、上端がロッド13に固定さ
れており、負圧式アクチュエータ11によってロッド1
3が上方へ駆動されると、ロッド13とともに上端側が
上方へ移動して伸長し、自身の弾性力がロッド13を下
方へ押し下げる方向に作用する。従って、負圧式アクチ
ュエータ11への負圧の供給が停止されると、ロッド1
3を上方へ引き上げる力が消滅することから、スプリン
グ12の弾性力によってロッド13が下方へ押し下げら
れる。その結果、開閉ダンパ10は、図1の実線位置で
示すように、迂回路9を開く側に駆動される。
(図1上下方向)において、下端が冷媒凝縮器組付け用
のステー5cに固定されて、上端がロッド13に固定さ
れており、負圧式アクチュエータ11によってロッド1
3が上方へ駆動されると、ロッド13とともに上端側が
上方へ移動して伸長し、自身の弾性力がロッド13を下
方へ押し下げる方向に作用する。従って、負圧式アクチ
ュエータ11への負圧の供給が停止されると、ロッド1
3を上方へ引き上げる力が消滅することから、スプリン
グ12の弾性力によってロッド13が下方へ押し下げら
れる。その結果、開閉ダンパ10は、図1の実線位置で
示すように、迂回路9を開く側に駆動される。
【0012】次に、本実施例の作動を図3に示すフロー
チャートを基に説明する。まず、エンジン1始動後(ス
テップS1)、空気調和装置を作動させるためのエアコ
ンスイッチ(図示しない)がオンされたか否かを判断す
る(ステップS2)。エアコンスイッチがオンされてな
い場合(NO)には、エンジン1の冷却水温度Twが第
1設定温度Tw1 (80℃)より高いか否かを判断する
(ステップS6)。そして、冷却水温度Twが第1設定
温度Tw1 より低い場合(NO)には、制御バルブ15
を開いて負圧式アクチュエータ11を作動させ、開閉ダ
ンパ10を迂回路9を閉じる側へ駆動し(ステップS
4)、エンジン1の暖機を促進させる。また、冷却水温
度Twが第1設定温度Tw1 より高い場合(YES)に
は、開閉ダンパ10が迂回路9を開く(ステップS5)
ことにより、冷却水温度Twの低下を図る。上記ステッ
プS2において、エアコンスイッチがオンされた場合
(YES)には、エンジン1の冷却水温度Twが第2設
定温度Tw2 (100℃)より低いか否かを判断する
(ステップS3)。そして、冷却水温度Twが第2設定
温度Tw2 以上の場合(NO)には、制御バルブ15を
閉じて、負圧式アクチュエータ11への負圧の供給を停
止することにより、スプリング12の弾性力によって開
閉ダンパ10を迂回路9を開く側へ駆動する(ステップ
S5)。これにより、冷却風の一部は、冷媒凝縮器3を
通過することなく迂回路9を通って大気温のまま直接ラ
ジエータ2に導かれる。その結果、すべての冷却風が冷
媒凝縮器3を通過した場合と比較して、ラジエータ2に
当たる冷却風の温度が低下することから、ラジエータ2
の放熱特性が向上して冷却水温度Twを低下させること
ができる。
チャートを基に説明する。まず、エンジン1始動後(ス
テップS1)、空気調和装置を作動させるためのエアコ
ンスイッチ(図示しない)がオンされたか否かを判断す
る(ステップS2)。エアコンスイッチがオンされてな
い場合(NO)には、エンジン1の冷却水温度Twが第
1設定温度Tw1 (80℃)より高いか否かを判断する
(ステップS6)。そして、冷却水温度Twが第1設定
温度Tw1 より低い場合(NO)には、制御バルブ15
を開いて負圧式アクチュエータ11を作動させ、開閉ダ
ンパ10を迂回路9を閉じる側へ駆動し(ステップS
4)、エンジン1の暖機を促進させる。また、冷却水温
度Twが第1設定温度Tw1 より高い場合(YES)に
は、開閉ダンパ10が迂回路9を開く(ステップS5)
ことにより、冷却水温度Twの低下を図る。上記ステッ
プS2において、エアコンスイッチがオンされた場合
(YES)には、エンジン1の冷却水温度Twが第2設
定温度Tw2 (100℃)より低いか否かを判断する
(ステップS3)。そして、冷却水温度Twが第2設定
温度Tw2 以上の場合(NO)には、制御バルブ15を
閉じて、負圧式アクチュエータ11への負圧の供給を停
止することにより、スプリング12の弾性力によって開
閉ダンパ10を迂回路9を開く側へ駆動する(ステップ
S5)。これにより、冷却風の一部は、冷媒凝縮器3を
通過することなく迂回路9を通って大気温のまま直接ラ
ジエータ2に導かれる。その結果、すべての冷却風が冷
媒凝縮器3を通過した場合と比較して、ラジエータ2に
当たる冷却風の温度が低下することから、ラジエータ2
の放熱特性が向上して冷却水温度Twを低下させること
ができる。
【0013】上記ステップS3において、冷却水温度T
wが第2設定温度Tw2 より低い場合(YES)には、
制御バルブ15を開いて負圧式アクチュエータ11を作
動させ、開閉ダンパ10を迂回路9を閉じる側へ駆動す
る(ステップS4)。このように、冷却水温度Twが第
2設定温度Tw2 より低く、オーバヒートの心配がない
場合には、開閉ダンパ10によって迂回路9が閉じら
れ、すべての冷却風が冷媒凝縮器3を通過するため、冷
媒凝縮器3の放熱特性が良好となり、冷房能力の向上を
図ることができる。本実施例の冷却装置は、冷媒凝縮器
3、負圧式アクチュエータ11、開閉ダンパ10を導風
ダクト5内に収納して導風ダクト5に一体に組付け、さ
らにその導風ダクト5をラジエータ2に組付けたことに
より、車両への搭載性を大幅に向上させることができ
る。また、冷媒凝縮器3を単独で車両へ搭載していた従
来の場合と比較して、組付け作業工数の低減を図ること
ができる。
wが第2設定温度Tw2 より低い場合(YES)には、
制御バルブ15を開いて負圧式アクチュエータ11を作
動させ、開閉ダンパ10を迂回路9を閉じる側へ駆動す
る(ステップS4)。このように、冷却水温度Twが第
2設定温度Tw2 より低く、オーバヒートの心配がない
場合には、開閉ダンパ10によって迂回路9が閉じら
れ、すべての冷却風が冷媒凝縮器3を通過するため、冷
媒凝縮器3の放熱特性が良好となり、冷房能力の向上を
図ることができる。本実施例の冷却装置は、冷媒凝縮器
3、負圧式アクチュエータ11、開閉ダンパ10を導風
ダクト5内に収納して導風ダクト5に一体に組付け、さ
らにその導風ダクト5をラジエータ2に組付けたことに
より、車両への搭載性を大幅に向上させることができ
る。また、冷媒凝縮器3を単独で車両へ搭載していた従
来の場合と比較して、組付け作業工数の低減を図ること
ができる。
【0014】そして、開閉ダンパ10は、迂回路9を閉
じる側へは負圧式アクチュエータ11によって駆動され
るが、迂回路9を開く側へはスプリング12の弾性力に
よって駆動される。従って、負圧式アクチュエータ11
の故障や負圧の供給停止等の不具合が生じた場合でも、
開閉ダンパ10が迂回路9を開く側へ駆動されるため、
迂回路9を流れてラジエータ2へ導かれる大気温の冷却
風を確保することができる。その結果、エンジン冷却水
温の上昇によるオーバヒートを防止することができる。
じる側へは負圧式アクチュエータ11によって駆動され
るが、迂回路9を開く側へはスプリング12の弾性力に
よって駆動される。従って、負圧式アクチュエータ11
の故障や負圧の供給停止等の不具合が生じた場合でも、
開閉ダンパ10が迂回路9を開く側へ駆動されるため、
迂回路9を流れてラジエータ2へ導かれる大気温の冷却
風を確保することができる。その結果、エンジン冷却水
温の上昇によるオーバヒートを防止することができる。
【図1】エンジンルームに搭載された冷却装置の側面断
面図である。
面図である。
【図2】冷却装置の正面図である。
【図3】本実施例の作動を示すフローチャートである。
2 ラジエータ 3 冷媒凝縮器 5 導風ダクト 9 迂回路 10 開閉ダンパ(迂回路開閉手段) 11 負圧式アクチュエータ 12 スプリング(弾性駆動装置)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 3/18 B60K 11/04 F01P 11/10
Claims (2)
- 【請求項1】冷凍サイクルの冷媒凝縮器と、この冷媒凝
縮器より車両進行方向の後方に配されたラジエータと、
前記冷媒凝縮器側から前記ラジエータへ冷却風を導く導
風ダクトと、この導風ダクト内で前記ラジエータに向か
う冷却風が前記冷媒凝縮器を迂回して流れるように形成
された迂回路を開閉する迂回路開閉手段と、この迂回路
開閉手段を駆動する駆動手段とを備えた車両用水冷式内
燃機関の冷却装置において、 前記冷媒凝縮器、前記迂回路開閉手段、および前記駆動
手段は、前記導風ダクト内に収納されて、前記導風ダク
トに一体に組み付けられ、且つ前記駆動手段が前記冷媒
凝縮器の後方に配されていることを特徴とする車両用水
冷式内燃機関の冷却装置。 - 【請求項2】冷凍サイクルの冷媒凝縮器と、この冷媒凝
縮器より車両進行方向の後方に配されたラジエータと、
前記冷媒凝縮器側から前記ラジエータへ冷却風を導く導
風ダクトと、この導風ダクト内で前記ラジエータに向か
う冷却風が前記冷媒凝縮器を迂回して流れるように形成
された迂回路を開閉する迂回路開閉手段と、この迂回路
開閉手段を駆動する駆動手段とを備えた車両用水冷式内
燃機関の冷却装置において、 前記駆動手段は、負圧の供給を受けて前記迂回路開閉手
段を前記迂回路を閉じる側へ駆動する負圧式アクチュエ
ータと、弾性力によって前記迂回路開閉手段を前記迂回
路を開く側へ駆動する弾性駆動装置とから成り、前記負
圧式アクチュエータへの負圧の供給が停止されると、前
記弾性駆動装置の弾性力によって前記迂回路開閉手段が
前記迂回路を開くことを特徴とする車両用水冷式内燃機
関の冷却装置。
Priority Applications (1)
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JP04013638A JP3079735B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 車両用水冷式内燃機関の冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04013638A JP3079735B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 車両用水冷式内燃機関の冷却装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05202748A JPH05202748A (ja) | 1993-08-10 |
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ID=11838781
Family Applications (1)
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JP04013638A Expired - Fee Related JP3079735B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 車両用水冷式内燃機関の冷却装置 |
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-
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