JP3078948B2 - 有機溶媒及び電解液 - Google Patents

有機溶媒及び電解液

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JP3078948B2
JP3078948B2 JP05074395A JP7439593A JP3078948B2 JP 3078948 B2 JP3078948 B2 JP 3078948B2 JP 05074395 A JP05074395 A JP 05074395A JP 7439593 A JP7439593 A JP 7439593A JP 3078948 B2 JP3078948 B2 JP 3078948B2
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拡 小林
信行 黒田
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  • Primary Cells (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高沸点等を有する有機
溶媒及び耐熱性等に優れたイオニック素子等の製造に利
用可能な電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム電池、電気二重層コンデンサ、
アルミ電解コンデンサ、エレクトロクロミック素子、セ
ンサー等のイオニック素子の構成成分である電解液は、
有機溶媒中に支持電解質を溶解させて調製することが知
られている。前記溶媒としては、通常エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−
メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、
1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、N,N’−ジメ
チルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニ
トロメタン、リン酸トリエステル、スルホラン等の他、
メチルジグライム、メチルトリグライム等のジグライム
類が用いられている。
【0003】しかしながら、これらの有機溶媒は低沸点
であるため、これらの有機溶媒に支持電解質を溶解した
電解液系では、沸点と蒸気圧との関係より、高温域での
使用限界温度が60〜80℃程度であるという欠点があ
る。従ってこれ以上の温度で使用すると、素子の内部圧
力が高まって破損する場合があり、また内部圧力が高ま
ると、インピーダンスが高くなるため、性能が低下する
という問題がある。
【0004】また近年、イオニック素子は、高温下での
使用要求が高まっており、保証使用温度の向上が望まれ
ている。また電子機器の軽薄短小化に伴い、用いる電子
部品の小形化、軽量化が進められているため、表面実装
工程に耐え得るイオニック素子の開発が強く求められて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高沸
点等を有し、イオニック素子等の製造における電解液等
に使用可能な有機溶媒を提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は、耐熱性等に優れ、且
つ小形化、軽量化に伴う表面実装工程に耐え得るイオニ
ック素子等の製造に用いることが可能な電解質を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式化2で示される化合物(以下化合物Aと称す)を主
成分とする有機溶媒が提供される。
【0008】
【化2】
【0009】また本発明によれば、前記有機溶媒と支持
電解質とを含有することを特徴とする電解液が提供され
る。
【0010】以下本発明を更に詳細に説明する。
【0011】本発明の有機溶媒は、前記一般式化2で示
される化合物Aを主成分とするものであり、該化合物A
において、R1の炭素数は1〜12、好ましくは1〜
6、R2の炭素数は1〜6、好ましくは1〜4であり、
またR3がアルキル基である場合の炭素数は1〜12、
好ましくは1〜6、R4の炭素数は1〜12、好ましく
は1〜6を示す。また、nは〜10、好ましくは
6の整数である。この際R1〜R4及びnの炭素数が前記
上限を超える場合には、製造が困難である。またR1
2及びR3を具体的に列挙すると、R1としては、例え
ば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピ
レン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサ
メチレン基等を、R2及びR3としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペ
ンチル基等を好ましく挙げることができる。
【0012】本発明の有機溶媒において、主成分として
含有する前記化合物Aとしては、例えば、4−(2,5
−ジオキサヘキシル)−1,3−ジオキソラン−2−オ
ン、4−(2,5,8−トリオキサノニル)−1,3−
ジオキソラン−2−オン、4,4’−(1,5−(3−
オキサ−ペンタンジイル)ビス(オキシメチレン))ビ
ス−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4’−
(1,8−(3,6−ジオキサオクタンジイル)ビス
(オキシメチレン))ビス−1,3−ジオキソラン−2
−オン、4−(4−メチル−2,5−ジオキサヘキシ
ル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(4,7
−ジメチル−2,5,8−トリオキサノニル)−1,3
−ジオキソラン−2−オン、4,4’−(1,8−
(2,5,8−トリメチル−3,6−ジオキサオクタン
ジイル)ビス(オキシメチレン))ビス−1,3−ジオ
キソラン−2−オン等を挙げることができる。
【0013】前記化合物Aを調製するには、例えば下記
一般式化3で示される化合物(以下化合物Bと称す)
と、
【0014】
【化3】
【0015】下記一般式化4で示される化合物(以下化
合物Cと称す)若しくは下記一般式化5で示される化合
物(以下化合物Dと称す)とを反応させることにより得
ることができる。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】特に化合物A中のR3が炭素数1〜12の
アルキル基となるように調製する場合は、前記化合物B
と前記化合物Cとを反応させ、またR3が下記一般式化
6で示される基となるように調製する場合は、前記化合
物Bと前記化合物Dとを反応させる方法等により得るこ
とができる。
【0019】
【化6】
【0020】前記化合物Bとしては、例えばエピクロロ
ヒドリン、エピブロモヒドリン等の一般的なエポキシ化
剤を挙げることができる。
【0021】また前記化合物Cとしては、例えばメトキ
エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノメチルエーテル等のアルコール類を挙げ
ることができる。
【0022】更に前記化合物Dとしては、例えばエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、テトラエチレングリコール、テトラプロピレン
グリコール等が挙げられる。
【0023】前記化合物Aを調製する際の反応を更に具
体的に説明すると、例えば、まず前記化合物C又は前記
化合物Dを水に溶解させ、次いで前記化合物C又は化合
物Dに対し、1〜20モル倍量、好ましくは2〜10モ
ル倍量の前記化合物Bを、反応溶媒の存在下若しくは不
存在下で混合、撹拌する。更に硫酸水素−n−テトラブ
チルアンモニウム等の層間移動触媒を、好ましくは前記
化合物C又は化合物Dに対し、0.01〜10モル%、
特に0.1〜5モル%加え、水酸化ナトリウム水溶液を
滴下、反応させることによってグリシジルエーテル誘導
体を得る。この際反応温度は0〜150℃が好ましく、
特に10〜100℃が望ましい。また反応溶媒を用いる
場合は水に不溶なトルエン、キシレン等の炭化水素系溶
媒等を用いることができる。このようなグリシジルエー
テル誘導体は、更に詳細には例えばジャーナル オブ
アプライド ポリマー サイエンス Vol.41 2
301(1990)、特開昭63−154736号公報
等に記載される合成法等に従って得ることができる。
【0024】次いで得られたグリシジルエーテル誘導体
を、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、1,4−ジオキサン等の極性溶媒に溶解し、ヨ
ウ化ナトリウム及びトリフェニルフォスフィン等を触媒
として添加した後、二酸化炭素を一気圧で反応させる方
法(マクロモレキュールズ、Vol.25、4824
(1992)参照)等により化合物Aを合成することが
できる。
【0025】前記触媒の添加量は、グリシジルエーテル
誘導体に対して、0.1〜10モル%が好ましく、特に
0.5〜5モル%が望ましい。また反応温度は30〜2
00℃が好ましく、特に50〜150℃が望ましい。
【0026】一方、前記グリシジルエーテル誘導体から
化合物Aを合成する別の方法としては、前記グリシジル
エーテル誘導体に5価の有機アンチモン化合物を触媒と
して用い、50気圧下において二酸化炭素と反応させる
方法(ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー
Vol.45、3735(1980)参照)等により
合成することもできる。
【0027】また、化合物Aの他の調製方法としては、
例えば、前記化合物C又は前記化合物Dと、前記化合物
Bとを、4塩化錫を触媒として用いて反応させ、クロロ
ヒドリンエーテルを合成し、次いで水酸化ナトリウム溶
液を滴下して閉環反応させ、グリシジルエーテル誘導体
を合成する(工業化学雑誌63巻595(1960)参
照)。次に得られたグリシジルエーテル誘導体を5%硫
酸水溶液に加え、40℃で酸開裂反応させることによっ
て1,2−ジオール体を合成し、更に触媒として少量の
金属ナトリウムを加えて炭酸ジエチルとのエステル交換
反応を行う方法等により調製することができる。この際
前記1,2−ジオール体と炭酸ジエチルとの反応は、例
えばマクロモレキュールズ Vol.11 1067
(1978)を参照して行うことができる。
【0028】特に化合物Dを用いて化合物Aを調製する
方法としては、例えば広く工業化されているエチレンカ
ーボネートの製造法と同様に、エチレングリコール類に
ホスゲンを反応させる方法、またはオキシラン類にラク
トン類を反応させる方法(テトラヘドロン レター、V
ol.27、3741(1986)等が挙げられる。
【0029】本発明の有機溶媒は、前記化合物A単独で
あるのが好ましいが、目的とする性能に悪影響を及ぼさ
ない限り、前記化合物A以外に、例えばエチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシ
ド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、N,N’−
ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリ
ル、ニトロメタン、リン酸トリエステル、スルホラン等
の他、メチルジグライム、メチルトリグライム等のジグ
ライム類等の有機溶媒を、好ましくは50重量%以下混
合することもできる。ただし、高温下での使用、使用前
後に高温下での工程を行う場合等には、他の溶媒を含有
しないことが特に望ましく、通常の使用方法であって
も、他の溶媒を混合しないことが望ましい。
【0030】本発明の電解液は、前記化合物Aを主成分
とする有機溶媒と支持電解質とを含有する。
【0031】本発明の電解液に含有する支持電解質とし
ては、通常の有機電解液に使用されるものであれば特に
制限されないが、例えばアルカリ金属塩、第4級アンモ
ニウム塩等が好ましく挙げられる。
【0032】前記アルカリ金属塩としては、通常周期律
表の1a族または2a族の金属イオンの塩であって、例
えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3
SO3、LiSCN、LiBr、LiI、LiAsF6
LiSbF6、LiB(C654、NaI、NaClO
4、NaBF4、NaIPF6、NaCF3SO3、NaS
CN、NaBr、NaAsF6、NaSbF6、NaB
(C654、KI、KCF3SO3等を好ましく挙げる
ことができる。
【0033】また第4級アンモニウム塩としては、例え
ば(C254NBF4、(C374NBF4、(C
254NClO4、(C374NBF4、(C254
NPF6、(C374NPF6、(C254NSb
6、(C374NSbF6、若しくはピリジン環、ピ
ロリジン環、モルフォリン環、ピペリジン環、ピペラジ
ン環、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン
環等の環状または双環構造を有する第4級アンモニウム
塩等を好ましく挙げることができる。
【0034】特に高いイオン伝導度を示し、且つ熱安定
性に優れた支持電解質としては、例えばLiCF3
3、LiClO4、LiI、NaCF3SO3、NaCl
4、NaI、KI、KCF3SO3等を好ましく挙げる
ことができる。
【0035】また本発明の電解液をコンデンサー用電解
液として用いる場合には、支持電解質としてアルカリ金
属塩よりも還元電位が高い第4級アンモニウム塩を用い
るのが好ましい。特に環状または双環構造を有する第4
級アンモニウム塩は、高い耐還元性を有しており、コン
デンサー用として最も適している。
【0036】本発明の電解液において、前記有機溶媒と
前記支持電解質との配合割合は、電解液の使用目的、前
記有機溶媒の組成、使用する前記支持電解質の種類等に
応じて適宜選択できるが、通常は前記有機溶媒に対して
0.1〜4モル/リットルが好ましく、特に0.5〜3
モル/リットルが望ましい。
【0037】本発明の電解液は、必要に応じて有機助剤
を適宜含有させることができる。該有機助剤としては、
例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、
ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルム
アミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジオキソラ
ン、アセトニトリル、ニトロメタン、リン酸トリエステ
ル、スルホラン等の他、メチルジグライム、メチルトリ
グライム等のジグライム類等を好ましく挙げることがで
きる。
【0038】該有機助剤を使用する場合の含有割合は、
電解液全体に対し通常10〜90vol%が好ましく、特
に20〜80vol%が望ましい。該有機助剤の含有割合
が10vol%未満の場合には、該有機助剤による効果
が充分に得られず、含有割合が90vol%を超える
と、電解液の使用できる温度の上限が低くなりすぎので
好ましくない。
【0039】本発明の電解液を調製するには、前記必須
成分を凝固点以上沸点未満で撹拌、混合する方法等によ
り得られる。
【0040】
【発明の効果】本発明の有機溶媒は、従来の有機溶媒に
比して高沸点で、且つ熱安定性に優れているので、通常
有機溶媒として使用される用途以外にも、高温で溶解さ
れるポリマーに対する良溶媒として用いることができ、
例えば均一な塗膜を形成させることを目的としたポリマ
ーコーティングに使用する高沸点溶媒等としても適して
いる。
【0041】また本発明の電解液は、前記特定の有機溶
媒を含有するので、従来に比べて高沸点で、且つ熱安定
性に優れ、例えば高温下におけるイオニック素子の製造
等にも使用可能である。特に高い熱履歴が科せられる表
面実装工程に対して耐え得る、イオニック素子の開発に
有用である。また前記イオニック素子以外にも、通常の
電解液が使用され得る全ての用途に関して用いることが
できる。
【0042】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
【実施例1】エチレングリコールモノメチルエーテル
1.0モルと、クロロメチルオキシラン3.5モルと、
テトラブチルアンモニウムブロマイド0.01モルとを
2リットルのフラスコに入れた。次に5℃に冷却、撹拌
しながら20%水酸化ナトリウム水溶液220gを1時
間かけて滴下した。滴下終了後40℃、5時間反応させ
た後、塩化メチレンで抽出し、減圧蒸留によってエチレ
ングリコールグリシジルメチルエーテルを得た。沸点は
77℃/10mmHgであり、収率は70%であった。
【0044】得られたエチレングリコールグリシジルメ
チルエーテル0.7モルを、N,N’−ジメチルホルム
アミド200mlに溶解し、300mlの4つ口フラス
コに入れた。触媒として2モル%のヨウ化ナトリウム、
トリフェニルフォスフィンを加え、100℃、二酸化炭
素をバブリングしながら激しく撹拌、反応させた。12
時間反応させた後、N,N’−ジメチルホルムアミドを
除去し、減圧蒸留することによって、4−(2,5−ジ
オキサヘキシル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを
得た。この沸点は115℃/0.15mmHgであり、
収率は84%であった。NMRスペクトル分析の結果を
図1に、熱天秤による熱重量分析の結果を図4に示す。
【0045】また得られた4−(2,5−ジオキサヘキ
シル)−1,3−ジオキソラン−2−オンにテトラエチ
ルアンモニウムテトラフルオロボレートを溶解し、0.
5Mの電解液を調製した。次いで電解液のイオン伝導度
を複素インピーダンス法により測定したところ、30℃
で1.6mS/cmであった。
【0046】
【実施例2】ジエチレングリコールモノメチルエーテル
3.0モルと、クロロメチルオキシラン1.0モルとを
2リットルの4口フラスコに取り、触媒として四塩化錫
0.01モルを加え、激しく撹拌しながら100℃に昇
温し、1時間保持して反応させた。次いで少量の炭酸カ
リウムを添加することで反応を停止させた後、未反応物
を除去し、減圧蒸留することによってクロロヒドリンエ
ーテルを得た。得られたクロロヒドリンエーテルの沸点
は98℃/0.05mmHgであり、収率は85%であ
った。
【0047】次いで得られたクロロヒドリンエーテル
に、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、閉環反応
によりエチレングリコールグリシジルメチルエーテルを
得た。沸点は77℃/10mmHgであり、収率は80
%であった。
【0048】得られたエチレングリコールグリシジルメ
チルエーテルを、5%硫酸水溶液で40℃、1時間酸開
裂反応させることによってジエチレングリコール(2,
3−ジヒドロキシプロピル)メチルエーテルを得た。こ
の沸点は112℃/0.15mmHgであり、収率は8
6%であった。
【0049】次いで得られたジエチレングリコール
(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチルエーテルと、
1.2モル倍量の炭酸ジエチルとを500mlのフラス
コに入れ、少量の金属ナトリウムを添加した後、130
℃で加熱、撹拌した。生成したエタノールを除去しなが
ら5時間反応させた後、減圧蒸留することにより、4−
(2,5,8−トリオキサノニル)−1,3−ジオキソ
ラン−2−オンを得た。この沸点は128℃/0.1m
mHgであり、収率は80%であった。NMRスペクト
ル分析の結果を図2に、熱天秤による熱重量分析の結果
を図4に示す。
【0050】また得られた4−(2,5,8−トリオキ
サノニル)−1,3−ジオキソラン−2−オンにテトラ
エチルアンモニウムテトラフルオロボレートを溶解し、
0.5Mの電解液を調製した。該電解液のイオン伝導度
を実施例1と同様に測定したところ、30℃で1.3m
S/cmであった。
【0051】
【実施例3】ジエチレングリコールモノメチルエーテル
の代わりに、ジエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルを用いた以外は、実施例2に従って反応を行い4,
4’−(1,5−(3−オキサ−ペンタンジイル)ビス
(オキシメチレン))ビス−1,3−ジオキソラン−2
−オンを得た。次いで得られた化合物に対し、公知のカ
ラム法によって精製を行った。この化合物は150℃/
0.1mmHg以上で分解し、収率は75%であった。
NMRスペクトル分析の結果を図3に、熱天秤による熱
重量分析の結果を図4に示す。
【0052】また得られた4,4’−(1,5−(3−
オキサ−ペンタンジイル)ビス(オキシメチレン))ビ
ス−1,3−ジオキソラン−2−オンにテトラエチルア
ンモニウムテトラフルオロボレートを溶解し、0.4M
の電解液を調製した。該電解液のイオン伝導度を実施例
1と同様に測定したところ、30℃で0.5mS/cm
であった。
【0053】
【比較例1】通常の電解液の溶媒として用いられるプロ
ピレンカーボネートに対して、実施例1に従って熱重量
分析を行った。結果を図4に示す。
【0054】また前記プロピレンカーボネートにテトラ
エチルアンモニウムテトラフルオロボレートを溶解さ
せ、0.7Mの電解液を調製した。該電解液のイオン伝
導度を測定したところ、30℃で8.2mS/cmであ
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で合成した4−(2,5−ジ
オキサヘキシル)−1,3−ジオキソラン−2−オンの
NMRスペクトル分析を示すチャートである。
【図2】図2は、実施例2で合成した4−(2,5,8
−トリオキサノニル)−1,3−ジオキソラン−2−オ
ンのNMRスペクトル分析を示すチャートである。
【図3】図3は、実施例3で合成した4,4−(1,5
−(3−オキサ−ペンタンジイル)ビス(オキシメチレ
ン))ビス−1,3−ジオキソラン−2−オンのNMR
スペクトル分析を示すチャートである。
【図4】図4は、実施例1〜3及び比較例1において得
られた各物質の熱重量分析の結果を示すチャートであ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 317/00 - 317/72 G02F 1/15 508 H01G 9/02 H01M 6/16 H01M 10/40 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式化1で示される化合物を主成
    分とする有機溶媒。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有機溶媒と、支持電解質
    とを含有することを特徴とする電解液。
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