JPH11185808A - 有機電解液 - Google Patents
有機電解液Info
- Publication number
- JPH11185808A JPH11185808A JP9350635A JP35063597A JPH11185808A JP H11185808 A JPH11185808 A JP H11185808A JP 9350635 A JP9350635 A JP 9350635A JP 35063597 A JP35063597 A JP 35063597A JP H11185808 A JPH11185808 A JP H11185808A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- salt
- cyanoethyl
- formula
- inorganic salt
- organic electrolyte
- Prior art date
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- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
Landscapes
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、リチウムまたはリチウムイオン2
次電池、電気二重層コンデンサー、電解コンデンサー等
での使用に有用な有機電解液を提供する。 【解決手段】 本発明の有機電解液は、式: (R1O)aR2OCH2CH2CN [式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基;R2は炭素数1
〜4のアルキレン基もしくはアルキル基;およびaは0ま
たは1である]で示されるシアノエチル化合物に、電解
質塩として無機塩を溶解して成ることを特徴とする。
次電池、電気二重層コンデンサー、電解コンデンサー等
での使用に有用な有機電解液を提供する。 【解決手段】 本発明の有機電解液は、式: (R1O)aR2OCH2CH2CN [式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基;R2は炭素数1
〜4のアルキレン基もしくはアルキル基;およびaは0ま
たは1である]で示されるシアノエチル化合物に、電解
質塩として無機塩を溶解して成ることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機電解液、更に詳
しくは、電解液溶剤もしくは助溶剤として特定のシアノ
エチル化合物を用いた、たとえばリチウムまたはリチウ
ムイオン2次電池、電気二重層コンデンサー、電解コン
デンサー等での使用に有用な有機電解液に関する。
しくは、電解液溶剤もしくは助溶剤として特定のシアノ
エチル化合物を用いた、たとえばリチウムまたはリチウ
ムイオン2次電池、電気二重層コンデンサー、電解コン
デンサー等での使用に有用な有機電解液に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】この種の
有機電解液は、電解液溶剤に電解質塩を溶解した系で構
成され、一般にリチウム電池(1次および2次電池)、リ
チウムイオン2次電池、電気二重層コンデンサー、電解
コンデンサーなどのデバイスや各種センサーの構成材料
として使用されている。ところで、現状では、電解液溶
剤として主に炭酸プロピレン(略語:PC、以下同様に表
示)や炭酸エチレン(EC)が用いられ、これに電解質塩
を溶解した液状で使用されているが、ここで、電解液溶
剤の要件として、高イオン導電性を得るため誘電率が高
く、リチウムまたはリチウムイオン2次電池ではリチウ
ムと非反応性の非プロトン系でなければならない。この
点、上記PCやECは共にその要件に適合していると言
える。
有機電解液は、電解液溶剤に電解質塩を溶解した系で構
成され、一般にリチウム電池(1次および2次電池)、リ
チウムイオン2次電池、電気二重層コンデンサー、電解
コンデンサーなどのデバイスや各種センサーの構成材料
として使用されている。ところで、現状では、電解液溶
剤として主に炭酸プロピレン(略語:PC、以下同様に表
示)や炭酸エチレン(EC)が用いられ、これに電解質塩
を溶解した液状で使用されているが、ここで、電解液溶
剤の要件として、高イオン導電性を得るため誘電率が高
く、リチウムまたはリチウムイオン2次電池ではリチウ
ムと非反応性の非プロトン系でなければならない。この
点、上記PCやECは共にその要件に適合していると言
える。
【0003】しかしながら、PCはリチウムイオン2次
電池に用いた場合、充放電時に負極に使用されるグラフ
ァイト系材料によって分解を受けるため、使用上制約が
ある。一方、ECは常温以下で固体(凝固点:約36℃)
であるため、他の非プロトン系溶剤(以下、助溶剤と称
す)と併用しなければ使用できないという欠点がある。
また、漏液やデバイスの温度上昇(使用時のデバイス自
体の発熱や、使用環境下の高温暴露による温度上昇)、
あるいはデバイスの組込み時のハンダ付け等をしたとき
の内圧上昇(電解液中の溶剤による蒸気圧に起因:沸点が
低いほど内圧上昇は大きい)による破裂、発火の危険性
等、安全性の問題を抱えている。特に電気自動車駆動用
の2次電池や駆動補助用の電気二重層コンデンサーは、
暴露環境が過酷な上、大容量および高エネルギー密度で
の高放電レート使用が前提で、デバイス自体の発熱も激
しく、この安全性の確保が非常に重要な課題となってい
る。
電池に用いた場合、充放電時に負極に使用されるグラフ
ァイト系材料によって分解を受けるため、使用上制約が
ある。一方、ECは常温以下で固体(凝固点:約36℃)
であるため、他の非プロトン系溶剤(以下、助溶剤と称
す)と併用しなければ使用できないという欠点がある。
また、漏液やデバイスの温度上昇(使用時のデバイス自
体の発熱や、使用環境下の高温暴露による温度上昇)、
あるいはデバイスの組込み時のハンダ付け等をしたとき
の内圧上昇(電解液中の溶剤による蒸気圧に起因:沸点が
低いほど内圧上昇は大きい)による破裂、発火の危険性
等、安全性の問題を抱えている。特に電気自動車駆動用
の2次電池や駆動補助用の電気二重層コンデンサーは、
暴露環境が過酷な上、大容量および高エネルギー密度で
の高放電レート使用が前提で、デバイス自体の発熱も激
しく、この安全性の確保が非常に重要な課題となってい
る。
【0004】更に高イオン導電性を得るため溶剤は粘度
が低い(イオンが移動し易い)ことも重要で、電解液溶剤
の粘度低下のためにも、上述の助溶剤が併用される。助
溶剤として炭酸ジエチル(略語:DEC、以下同様に表
示)、炭酸ジメチル(DMC)、ジメトキシエタン(DM
E)等が用いられているが、いずれも誘電率が小さく(D
EC:2.8、DMC:3.1、DME:7.2)、またか
かる助溶剤を併用した場合のイオン導電性は、粘度低下
作用によりある程度の向上は期待されるが、それ以上に
併用すると粘度は更に低下するものの、イオン導電性は
低下し(誘電率の低下に起因)、好ましい助溶剤とは言え
ない。しかも、かかる助溶剤は沸点も低く(DEC:12
7℃、DMC:90℃、DME:85℃)、前述の温度上
昇による内圧上昇→破裂の危険性、使用中の溶剤揮散
(デバイスのシール部等から徐々に揮散)→性能低下、デ
バイス生産時の溶剤揮散等の問題を伴うことになる。従
って、助溶剤においても、従来の上記DEC、DMC、
DME等より高誘電率で高沸点のものが待望されてい
る。
が低い(イオンが移動し易い)ことも重要で、電解液溶剤
の粘度低下のためにも、上述の助溶剤が併用される。助
溶剤として炭酸ジエチル(略語:DEC、以下同様に表
示)、炭酸ジメチル(DMC)、ジメトキシエタン(DM
E)等が用いられているが、いずれも誘電率が小さく(D
EC:2.8、DMC:3.1、DME:7.2)、またか
かる助溶剤を併用した場合のイオン導電性は、粘度低下
作用によりある程度の向上は期待されるが、それ以上に
併用すると粘度は更に低下するものの、イオン導電性は
低下し(誘電率の低下に起因)、好ましい助溶剤とは言え
ない。しかも、かかる助溶剤は沸点も低く(DEC:12
7℃、DMC:90℃、DME:85℃)、前述の温度上
昇による内圧上昇→破裂の危険性、使用中の溶剤揮散
(デバイスのシール部等から徐々に揮散)→性能低下、デ
バイス生産時の溶剤揮散等の問題を伴うことになる。従
って、助溶剤においても、従来の上記DEC、DMC、
DME等より高誘電率で高沸点のものが待望されてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の安
全性の確保を基準とし、高誘電率を有し、かつ高沸点お
よび低粘度の非プロトン系の電解液溶剤について鋭意研
究を進めたところ、分子中に1個の水酸基を有する化合
物にアクリロニトリルをシアノエチル化反応させること
により、得られるシアノエチル化合物が、助溶剤を併用
しなくともそれ単独で所期目的の電解液溶剤として使用
でき、また別の観点からは、低粘度化用の助溶剤として
も使用できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
全性の確保を基準とし、高誘電率を有し、かつ高沸点お
よび低粘度の非プロトン系の電解液溶剤について鋭意研
究を進めたところ、分子中に1個の水酸基を有する化合
物にアクリロニトリルをシアノエチル化反応させること
により、得られるシアノエチル化合物が、助溶剤を併用
しなくともそれ単独で所期目的の電解液溶剤として使用
でき、また別の観点からは、低粘度化用の助溶剤として
も使用できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、式: (R1O)aR2OCH2CH2CN [I] [式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基;R2は炭素数1
〜4のアルキレン基もしくはアルキル基;およびaは0ま
たは1である]で示されるシアノエチル化合物[I]に、
電解質塩として無機塩を溶解して成ることを特徴とする
有機電解液を提供するものである。
〜4のアルキレン基もしくはアルキル基;およびaは0ま
たは1である]で示されるシアノエチル化合物[I]に、
電解質塩として無機塩を溶解して成ることを特徴とする
有機電解液を提供するものである。
【0007】上記シアノエチル化合物[I]は、分子中に
1個の水酸基を有する化合物、すなわち、式: (R1O)aR2OH [II] [式中、R1,R2およびaは前記と同意義である]で示され
る水酸基化合物[II]に、酸またはアルカリ触媒[好ま
しくは水酸化リチウム(水和物も含む);金属リチウム;リ
チウムアルコキシド類(リチウムメチルアルコラート、
リチウムエチルアルコラートなど);リチウムと活性メチ
レン化合物(アセチルアセトン、マロン酸ジエチル、ア
セト酢酸エチルなど)からなる化合物、たとえばリチウ
ムアセチルアセトネート等]の存在下、アクリロニトリ
ルを20〜100℃[好ましくは常温〜60℃]程度の温
度でシアノエチル化反応させることによって製造され
る。
1個の水酸基を有する化合物、すなわち、式: (R1O)aR2OH [II] [式中、R1,R2およびaは前記と同意義である]で示され
る水酸基化合物[II]に、酸またはアルカリ触媒[好ま
しくは水酸化リチウム(水和物も含む);金属リチウム;リ
チウムアルコキシド類(リチウムメチルアルコラート、
リチウムエチルアルコラートなど);リチウムと活性メチ
レン化合物(アセチルアセトン、マロン酸ジエチル、ア
セト酢酸エチルなど)からなる化合物、たとえばリチウ
ムアセチルアセトネート等]の存在下、アクリロニトリ
ルを20〜100℃[好ましくは常温〜60℃]程度の温
度でシアノエチル化反応させることによって製造され
る。
【0008】上記水酸基化合物[II]としては、たとえ
ばメタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プ
ロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール等の1価
アルコール;2−メトキシエタノール、2−エトキシエ
タノール、2−(n−プロパノキシ)エタノール、2−(n
−ブトキシ)エタノール、3−メトキシ−1−プロパノ
ール、3−メトキシ−2−プロパノール、3−エトキシ
−1−プロパノール、3−エトキシ−2−プロパノー
ル、3−(n−プロパノキシ)−2−プロパノール、3−
ブトキシ−2−プロパノール、4−メトキシ−n−ブタ
ノール、4−エトキシ−n−ブタノール等が挙げられ、
中でもメタノール、エタノールが好ましい。R1,R2の
炭素数があまり大きくなると誘電率が低下し、イオン導
電性が低下する傾向が見られる。
ばメタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プ
ロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール等の1価
アルコール;2−メトキシエタノール、2−エトキシエ
タノール、2−(n−プロパノキシ)エタノール、2−(n
−ブトキシ)エタノール、3−メトキシ−1−プロパノ
ール、3−メトキシ−2−プロパノール、3−エトキシ
−1−プロパノール、3−エトキシ−2−プロパノー
ル、3−(n−プロパノキシ)−2−プロパノール、3−
ブトキシ−2−プロパノール、4−メトキシ−n−ブタ
ノール、4−エトキシ−n−ブタノール等が挙げられ、
中でもメタノール、エタノールが好ましい。R1,R2の
炭素数があまり大きくなると誘電率が低下し、イオン導
電性が低下する傾向が見られる。
【0009】上記無機塩としては、たとえば過塩素酸、
テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロヒ酸、ヘキサフ
ルオロリン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのリ
チウム塩;第4級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニ
ウム、テトラエチルアンモニウム、テトラn−ブチルア
ンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウム塩);第4
級ホスホニウム塩(テトラメチルホスホニウム、テトラ
エチルホスホニウム、テトラn−プロピルホスホニウム
などのテトラアルキルホスホニウム塩)等が好適であ
り、これらの中で、リチウムまたはリチウムイオン2次
電池用ではリチウム塩が、また電気二重層コンデンサー
あるいは電解コンデンサー用では第4級アンモニウム塩
や第4級ホスホニウム塩が用いられる。
テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロヒ酸、ヘキサフ
ルオロリン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのリ
チウム塩;第4級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニ
ウム、テトラエチルアンモニウム、テトラn−ブチルア
ンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウム塩);第4
級ホスホニウム塩(テトラメチルホスホニウム、テトラ
エチルホスホニウム、テトラn−プロピルホスホニウム
などのテトラアルキルホスホニウム塩)等が好適であ
り、これらの中で、リチウムまたはリチウムイオン2次
電池用ではリチウム塩が、また電気二重層コンデンサー
あるいは電解コンデンサー用では第4級アンモニウム塩
や第4級ホスホニウム塩が用いられる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る有機電解液は、上記
シアノエチル化合物[I]に無機塩を溶解した系で構成さ
れ、ここで、無機塩の含有量は通常、有機電解液中1〜
30%(重量%、以下同様)程度の範囲で選定すればよ
い。また、上記シアノエチル化合物[I]に加えて、従来
から使用されている他の非プロトン系極性溶剤、たとえ
ば炭酸エチレン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロニトリル、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン、3−メチルスルホラン、
N,N'−テトラメチル尿素、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、サクシノニトリル、ジオキサン、トリオキサ
ン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、炭酸ジエチル、ジメトキシエタン等の他に、式: (R3O)bR4(OCH2CH2CN)c [式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基;R4は2〜4個
の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残
基;bは0〜3;およびcは2〜4(但し、b+cは2〜4)で
ある]で示されるポリシアノエチル化合物を併用するこ
ともできる。この場合、シアノエチル化合物[I]を他の
非プロトン系極性溶剤との合計量に対して概ね10%以
上の範囲で選定すればよい。
シアノエチル化合物[I]に無機塩を溶解した系で構成さ
れ、ここで、無機塩の含有量は通常、有機電解液中1〜
30%(重量%、以下同様)程度の範囲で選定すればよ
い。また、上記シアノエチル化合物[I]に加えて、従来
から使用されている他の非プロトン系極性溶剤、たとえ
ば炭酸エチレン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロニトリル、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン、3−メチルスルホラン、
N,N'−テトラメチル尿素、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、サクシノニトリル、ジオキサン、トリオキサ
ン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、炭酸ジエチル、ジメトキシエタン等の他に、式: (R3O)bR4(OCH2CH2CN)c [式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基;R4は2〜4個
の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残
基;bは0〜3;およびcは2〜4(但し、b+cは2〜4)で
ある]で示されるポリシアノエチル化合物を併用するこ
ともできる。この場合、シアノエチル化合物[I]を他の
非プロトン系極性溶剤との合計量に対して概ね10%以
上の範囲で選定すればよい。
【0011】
【実施例】次に製造例および実施例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。 製造例1 4つ口フラスコにメタノール128g(4モル)と水酸化
リチウム(LiOH・H2O)0.2gを仕込み、40℃で
LiOH・H2Oが溶解するまで加熱撹拌する。次に50
〜60℃に保ちながら、アクリロニトリル217.5g
(4.4モル)を2時間かけて滴下する。滴下終了後、そ
のままの温度で3時間撹拌を続けた後、塩化メチレン2
00gとイオン交換水500mlを加え、数分撹拌する。
撹拌を止め静置すると、2層に分離するので、上層の水
層を分液廃棄し、更に同様にイオン交換水を用い2回の
水洗を行い、真空ポンプを用いて水分と低揮発成分を除
去した後、減圧蒸留を行い目的物を得る。得られた目的
物は、無色透明の低粘度液であって、赤外線吸収スペク
トルによりメチル(2−シアノエチル)エーテルであるこ
とを確認し、ガスクロマトグラフ純度は99.8%であ
った。また、この目的物の誘電率は、41.8(20
℃、1KHz)、沸点は162℃(1気圧)、凝固点は−
59℃、粘度は1.2センチストークス(20℃)であっ
た。
より具体的に説明する。 製造例1 4つ口フラスコにメタノール128g(4モル)と水酸化
リチウム(LiOH・H2O)0.2gを仕込み、40℃で
LiOH・H2Oが溶解するまで加熱撹拌する。次に50
〜60℃に保ちながら、アクリロニトリル217.5g
(4.4モル)を2時間かけて滴下する。滴下終了後、そ
のままの温度で3時間撹拌を続けた後、塩化メチレン2
00gとイオン交換水500mlを加え、数分撹拌する。
撹拌を止め静置すると、2層に分離するので、上層の水
層を分液廃棄し、更に同様にイオン交換水を用い2回の
水洗を行い、真空ポンプを用いて水分と低揮発成分を除
去した後、減圧蒸留を行い目的物を得る。得られた目的
物は、無色透明の低粘度液であって、赤外線吸収スペク
トルによりメチル(2−シアノエチル)エーテルであるこ
とを確認し、ガスクロマトグラフ純度は99.8%であ
った。また、この目的物の誘電率は、41.8(20
℃、1KHz)、沸点は162℃(1気圧)、凝固点は−
59℃、粘度は1.2センチストークス(20℃)であっ
た。
【0012】製造例2 上記製造例1の原料メタノールを同モルのエタノールに
変え、製造例1と同様にしてエチル(2−シアノエチル)
エーテルを合成し、同様に赤外線吸収スペクトル、ガス
クロマトグラフにより確認した。ガスクロマトグラフ純
度は99.7%で、物性の測定結果は、誘電率38.5
(20℃、1KHz)、沸点173℃(1気圧)、凝固点−
35℃、粘度1.5センチストークス(20℃)であっ
た。
変え、製造例1と同様にしてエチル(2−シアノエチル)
エーテルを合成し、同様に赤外線吸収スペクトル、ガス
クロマトグラフにより確認した。ガスクロマトグラフ純
度は99.7%で、物性の測定結果は、誘電率38.5
(20℃、1KHz)、沸点173℃(1気圧)、凝固点−
35℃、粘度1.5センチストークス(20℃)であっ
た。
【0013】製造例3 4つ口フラスコに、予めモレキュラーシーブで脱水した
2−メトキシエタノール(またはエチレングリコールモ
ノメチルエーテル)152g(2モル)と金属リチウム粉末
0.02gを仕込み、乾燥窒素ガスを導入しながら、6
0℃で1時間反応させる。その後、製造例1と同様40
〜60℃に保ちながら、アクリロニトリル116.7g
(2.2モル)を2時間かけて滴下反応、同様に順次、塩
化メチレンによる抽出、純水洗浄、乾燥を行い、目的物
を得る。同様赤外線吸収スペクトルでエチレングリコー
ルメチル(2−シアノエチル)エーテルであることを確
認、ガスクロマトグラフ純度も99.5%であることを
確認した。また物性の測定結果は、誘電率36.0(2
0℃、1KHz)、沸点221℃(1気圧)、凝固点−78
℃、粘度3.3センチストークス(20℃)であった。
2−メトキシエタノール(またはエチレングリコールモ
ノメチルエーテル)152g(2モル)と金属リチウム粉末
0.02gを仕込み、乾燥窒素ガスを導入しながら、6
0℃で1時間反応させる。その後、製造例1と同様40
〜60℃に保ちながら、アクリロニトリル116.7g
(2.2モル)を2時間かけて滴下反応、同様に順次、塩
化メチレンによる抽出、純水洗浄、乾燥を行い、目的物
を得る。同様赤外線吸収スペクトルでエチレングリコー
ルメチル(2−シアノエチル)エーテルであることを確
認、ガスクロマトグラフ純度も99.5%であることを
確認した。また物性の測定結果は、誘電率36.0(2
0℃、1KHz)、沸点221℃(1気圧)、凝固点−78
℃、粘度3.3センチストークス(20℃)であった。
【0014】実施例1〜8 製造例1〜3で得たシアノエチル化合物[I]を用い、下
記表1に示す重量(g)の各成分を配合し、モレキュラー
シーブ3Aで脱水後、20℃,1KHzでの電導度(ミリ
ジーメンス/cm)をLCZメーターを用いて測定する。
結果を表1に併記する。
記表1に示す重量(g)の各成分を配合し、モレキュラー
シーブ3Aで脱水後、20℃,1KHzでの電導度(ミリ
ジーメンス/cm)をLCZメーターを用いて測定する。
結果を表1に併記する。
【表1】
【0015】表1中の各略語は、以下の通りである。 1CE−MOH:メチル(2−シアノエチル)エーテル[製
造例1] 1CE−EOH:エチル(2−シアノエチル)エーテル[製
造例2] 1CE−MC:エチレングリコールメチル(2−シアノエ
チル)エーテル[製造例3] 2CE−E:ビス(2−シアノエチル)エーテル 2CE−EG:ビス(2−シアノエトキシ)エチレングリ
コール PC:炭酸プロピレン EC:炭酸エチレン DEC:炭酸ジエチル
造例1] 1CE−EOH:エチル(2−シアノエチル)エーテル[製
造例2] 1CE−MC:エチレングリコールメチル(2−シアノエ
チル)エーテル[製造例3] 2CE−E:ビス(2−シアノエチル)エーテル 2CE−EG:ビス(2−シアノエトキシ)エチレングリ
コール PC:炭酸プロピレン EC:炭酸エチレン DEC:炭酸ジエチル
Claims (5)
- 【請求項1】 式: (R1O)aR2OCH2CH2CN [式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基;R2は炭素数1
〜4のアルキレン基もしくはアルキル基;およびaは0ま
たは1である]で示されるシアノエチル化合物に、電解
質塩として無機塩を溶解して成ることを特徴とする有機
電解液。 - 【請求項2】 シアノエチル化合物において、aが0お
よびR2がメチル基もしくはエチル基、またはaが1およ
びR2がエチレン基もしくはプロピレン基;およびR1が
メチル基またはエチル基である請求項1に記載の有機電
解液。 - 【請求項3】 シアノエチル化合物に他の非プロトン系
極性溶剤を併用する請求項1または2に記載の有機電解
液。 - 【請求項4】 無機塩がリチウム塩である請求項1、2
または3に記載の有機電解液。 - 【請求項5】 無機塩が第4級アンモニウム塩および第
4級ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも1種である
請求項1、2または3に記載の有機電解液。
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JP9350635A JPH11185808A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 有機電解液 |
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JP9350635A JPH11185808A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 有機電解液 |
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JPH11185808A true JPH11185808A (ja) | 1999-07-09 |
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