JP3078631B2 - クロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法 - Google Patents
クロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクロロメチルハロゲノピ
リジン類の製造方法に関する。クロロメチルハロゲノピ
リジン類は、医薬、農薬等の中間体として有用な化合物
である。
リジン類の製造方法に関する。クロロメチルハロゲノピ
リジン類は、医薬、農薬等の中間体として有用な化合物
である。
【0002】
【従来の技術】クロロメチルハロゲノピリジン類に関す
る公知の製造方法を2−クロロ−5−クロロメチルピリ
ジンを例にあげて説明すると、次の方法がある。2−
ヒドロキシ−5−ピリジンカルボン酸を硫酸の存在下2
−ヒドロキシ−5−ピリジンカルボン酸メチルエステル
としオキシ塩化リンで2−クロロ−5−ピリジンカルボ
ン酸メチルエステルとし、ソジウムボロハイドライドで
2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジンとした後、
塩化チオニルで塩素化して2−クロロ−5−クロロメチ
ルピリジンを製造する方法(特開平2−171)。ニ
コチン酸を塩素化、アルコキシ化、加水分解、水素化し
て2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジンを製造し
た後、塩化チオニルで塩素化して2−クロロ−5−クロ
ロメチルピリジンを製造する方法(特開平2−2124
75)。
る公知の製造方法を2−クロロ−5−クロロメチルピリ
ジンを例にあげて説明すると、次の方法がある。2−
ヒドロキシ−5−ピリジンカルボン酸を硫酸の存在下2
−ヒドロキシ−5−ピリジンカルボン酸メチルエステル
としオキシ塩化リンで2−クロロ−5−ピリジンカルボ
ン酸メチルエステルとし、ソジウムボロハイドライドで
2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジンとした後、
塩化チオニルで塩素化して2−クロロ−5−クロロメチ
ルピリジンを製造する方法(特開平2−171)。ニ
コチン酸を塩素化、アルコキシ化、加水分解、水素化し
て2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジンを製造し
た後、塩化チオニルで塩素化して2−クロロ−5−クロ
ロメチルピリジンを製造する方法(特開平2−2124
75)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】の方法は、入手しに
くい2−ヒドロキシ−5−ピリジンカルボン酸を出発原
料としていることや還元剤として高価なソジウムボロハ
イドライドを使用しているので、工業的な製法として満
足できるものではない。の方法は、安価なニコチン酸
を出発原料としているが工程が5工程と長く好ましい方
法とは言えない。本発明の目的は、かかる従来法の欠点
を解消したクロロメチルハロゲノピリジン類を製造する
新規な方法を提供するものである。
くい2−ヒドロキシ−5−ピリジンカルボン酸を出発原
料としていることや還元剤として高価なソジウムボロハ
イドライドを使用しているので、工業的な製法として満
足できるものではない。の方法は、安価なニコチン酸
を出発原料としているが工程が5工程と長く好ましい方
法とは言えない。本発明の目的は、かかる従来法の欠点
を解消したクロロメチルハロゲノピリジン類を製造する
新規な方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の製
造方法を改良すべく種々検討した結果、比較的入手しや
すいアミノメチルハロゲノピリジン類を出発原料とし、
これを塩酸またはこれ以外の酸水溶液中で亜硝酸塩で処
理し、ついで得られたヒドロキシメチルハロゲノピリジ
ン類を塩素化剤と反応させてクロロメチルハロゲノピリ
ジン類を製造することにより、従来法の欠点を解消でき
ることを見出し本発明を完成するに至った。
造方法を改良すべく種々検討した結果、比較的入手しや
すいアミノメチルハロゲノピリジン類を出発原料とし、
これを塩酸またはこれ以外の酸水溶液中で亜硝酸塩で処
理し、ついで得られたヒドロキシメチルハロゲノピリジ
ン類を塩素化剤と反応させてクロロメチルハロゲノピリ
ジン類を製造することにより、従来法の欠点を解消でき
ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、
【化10】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるアミノ
メチルハロゲノピリジン類を塩酸中で亜硝酸塩で処理し
て
メチルハロゲノピリジン類を塩酸中で亜硝酸塩で処理し
て
【化11】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるヒドロキシメチ
ルハロゲノピリジン類及び
ルハロゲノピリジン類及び
【化12】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類を製造し、次いで化11で表されるヒ
ドロキシメチルハロゲノピリジン類を塩素化剤と反応さ
せることを特徴とする化12で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類の製造方法、並びに化10で表される
アミノメチルハロゲノピリジン類を酸水溶液(但し、塩
酸を除く)中で亜硝酸塩で処理して化11で表されるヒ
ドロキシメチルハロゲノピリジン類を製造し、次いで化
11で表されるヒドロキシメチルハロゲノピリジン類を
塩素化剤と反応させることを特徴とする化12で表され
るクロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法に関する
ものである。
ロゲノピリジン類を製造し、次いで化11で表されるヒ
ドロキシメチルハロゲノピリジン類を塩素化剤と反応さ
せることを特徴とする化12で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類の製造方法、並びに化10で表される
アミノメチルハロゲノピリジン類を酸水溶液(但し、塩
酸を除く)中で亜硝酸塩で処理して化11で表されるヒ
ドロキシメチルハロゲノピリジン類を製造し、次いで化
11で表されるヒドロキシメチルハロゲノピリジン類を
塩素化剤と反応させることを特徴とする化12で表され
るクロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法に関する
ものである。
【0006】出発原料である化10で表されるアミノメ
チルハロゲノピリジン類は、相当するシアノハロゲノピ
リジン類をラネ−ニッケル触媒等の還元触媒を用いた接
触還元反応することにより容易に製造できる化合物であ
る。またシアノハロゲノピリジン類はピリジンカルボン
酸の等価体である安価なシアノピリジン類をハロゲン化
すれば製造される。この化10で表されるアミノメチル
ハロゲノピリジン類としては、2−クロロ−5−アミノ
メチルピリジン、2−クロロ−3−アミノメチルピリジ
ン、2−クロロ−4−アミノメチルピリジン、2−ブロ
モ−5−アミノメチルピリジン、2−ブロモ−3−アミ
ノメチルピリジン、2−ブロモ−4−アミノメチルピリ
ジンなどが挙げられる。化10で表されるアミノメチル
ハロゲノピリジン類を亜硝酸塩で処理するに当たり塩酸
を用いる場合は、化11で表されるヒドロキシメチルハ
ロゲノピリジン類及び化12で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類が同時に得られる。塩酸の使用量は、
化10で表されるアミノメチルハロゲノピリジン類に対
し3倍モル以上(塩化水素として)が好ましく、より好
ましくは4〜10倍モル(塩化水素として)である。塩
酸は、通常、市販の35%塩酸が用いられ、これに塩化
水素ガスを吹き込み塩酸濃度を上げて反応することによ
り化12で表されるクロロメチルハロゲノピリジン類の
選択性を向上させることも可能である。逆に、水を加え
て塩酸濃度を下げることにより化11で表されるヒドロ
キシメチルハロゲノピリジン類の選択率を向上させるこ
とも可能である。
チルハロゲノピリジン類は、相当するシアノハロゲノピ
リジン類をラネ−ニッケル触媒等の還元触媒を用いた接
触還元反応することにより容易に製造できる化合物であ
る。またシアノハロゲノピリジン類はピリジンカルボン
酸の等価体である安価なシアノピリジン類をハロゲン化
すれば製造される。この化10で表されるアミノメチル
ハロゲノピリジン類としては、2−クロロ−5−アミノ
メチルピリジン、2−クロロ−3−アミノメチルピリジ
ン、2−クロロ−4−アミノメチルピリジン、2−ブロ
モ−5−アミノメチルピリジン、2−ブロモ−3−アミ
ノメチルピリジン、2−ブロモ−4−アミノメチルピリ
ジンなどが挙げられる。化10で表されるアミノメチル
ハロゲノピリジン類を亜硝酸塩で処理するに当たり塩酸
を用いる場合は、化11で表されるヒドロキシメチルハ
ロゲノピリジン類及び化12で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類が同時に得られる。塩酸の使用量は、
化10で表されるアミノメチルハロゲノピリジン類に対
し3倍モル以上(塩化水素として)が好ましく、より好
ましくは4〜10倍モル(塩化水素として)である。塩
酸は、通常、市販の35%塩酸が用いられ、これに塩化
水素ガスを吹き込み塩酸濃度を上げて反応することによ
り化12で表されるクロロメチルハロゲノピリジン類の
選択性を向上させることも可能である。逆に、水を加え
て塩酸濃度を下げることにより化11で表されるヒドロ
キシメチルハロゲノピリジン類の選択率を向上させるこ
とも可能である。
【0007】本発明に用いる塩酸以外の酸水溶液として
は、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸、ギ酸等の有
機酸などの酸の水溶液が挙げられる。塩酸に変えてこれ
らの酸の水溶液を用いると、化11で表されるヒドロキ
シメチルハロゲノピリジン類が選択的に得られる。酸の
濃度は通常10〜60重量%が用いられ、酸の使用量は
化10で表されるアミノメチルハロゲノピリジン類に対
し1.5〜5倍モルが好ましい。
は、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸、ギ酸等の有
機酸などの酸の水溶液が挙げられる。塩酸に変えてこれ
らの酸の水溶液を用いると、化11で表されるヒドロキ
シメチルハロゲノピリジン類が選択的に得られる。酸の
濃度は通常10〜60重量%が用いられ、酸の使用量は
化10で表されるアミノメチルハロゲノピリジン類に対
し1.5〜5倍モルが好ましい。
【0008】亜硝酸塩としては、亜硝酸ナトリウム、亜
硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩、亜硝酸アンモ
ニウムなどが挙げられる。亜硝酸塩は粉末のまま、もし
くは水溶液で使用することができるが、反応を効率的に
進めるため及び操作性を考えると飽和水溶液を用いるこ
とが適している。亜硝酸塩の使用量は化10で表される
アミノメチルハロゲノピリジン類に対し1.0〜5.0
倍モルが反応を効率よく進行させるため好ましい。かか
る亜硝酸塩処理方法の好ましい実施態様としては、−1
0℃〜10℃の範囲で亜硝酸ナトリウムを1〜3時間か
けて、化10で表されるアミノメチルハロゲノピリジン
類と塩酸またはこれ以外の酸水溶液との混合物に滴下
し、滴下終了後同温度範囲で数時間熟成し、次いで30
〜90℃に1〜2時間保持する方法が挙げられる。生成
した化11で表されるヒドロキシメチルハロゲノピリジ
ン類及び化12で表されるクロロメチルハロゲノピリジ
ン類は、亜硝酸塩処理終了液を炭酸カリウム、水酸化ナ
トリウム等のアルカリで中和しpH9〜10にした後、
有機溶媒例えばトルエン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン等により抽出し、有機溶媒を留去後減圧下蒸留するこ
とにより容易に分留される。
硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩、亜硝酸アンモ
ニウムなどが挙げられる。亜硝酸塩は粉末のまま、もし
くは水溶液で使用することができるが、反応を効率的に
進めるため及び操作性を考えると飽和水溶液を用いるこ
とが適している。亜硝酸塩の使用量は化10で表される
アミノメチルハロゲノピリジン類に対し1.0〜5.0
倍モルが反応を効率よく進行させるため好ましい。かか
る亜硝酸塩処理方法の好ましい実施態様としては、−1
0℃〜10℃の範囲で亜硝酸ナトリウムを1〜3時間か
けて、化10で表されるアミノメチルハロゲノピリジン
類と塩酸またはこれ以外の酸水溶液との混合物に滴下
し、滴下終了後同温度範囲で数時間熟成し、次いで30
〜90℃に1〜2時間保持する方法が挙げられる。生成
した化11で表されるヒドロキシメチルハロゲノピリジ
ン類及び化12で表されるクロロメチルハロゲノピリジ
ン類は、亜硝酸塩処理終了液を炭酸カリウム、水酸化ナ
トリウム等のアルカリで中和しpH9〜10にした後、
有機溶媒例えばトルエン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン等により抽出し、有機溶媒を留去後減圧下蒸留するこ
とにより容易に分留される。
【0009】このようにして生成した化11で表される
ヒドロキシメチルハロゲノピリジン類は、亜硝酸塩処理
終了後、中和、抽出して得られるオイル層に塩素化剤を
反応させるだけで容易に化12で表されるクロロメチル
ハロゲノピリジン類に転化される。ヒドロキシメチルハ
ロゲノピリジン類として亜硝酸塩処理終了後単離された
ものを塩素化剤との反応に供することは、無論可能であ
る。
ヒドロキシメチルハロゲノピリジン類は、亜硝酸塩処理
終了後、中和、抽出して得られるオイル層に塩素化剤を
反応させるだけで容易に化12で表されるクロロメチル
ハロゲノピリジン類に転化される。ヒドロキシメチルハ
ロゲノピリジン類として亜硝酸塩処理終了後単離された
ものを塩素化剤との反応に供することは、無論可能であ
る。
【0010】塩素化剤としては塩化チオニル、オキシ塩
化リンなどが挙げられる。化11で表されるヒドロキシ
メチルハロゲノピリジン類と塩素化剤との反応の好まし
い実施態様としては、塩素化剤を化11で表されるヒド
ロキシメチルハロゲノピリジン類に対し1〜3倍モル用
い、10〜30℃で1〜2時間で亜硝酸塩処理終了後、
中和、抽出して得られるオイル層に滴下し、滴下終了後
その温度で3時間熟成して反応を完結させ方法が挙げら
れる。反応終了液を炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等
で中和しpH9〜10にした後、有機溶媒例えばトルエ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン等により抽出し、有
機溶媒を留去後減圧下蒸留すれば、容易に単離精製され
て高純度の化12で表されるクロロメチルハロゲノピリ
ジン類が得られる。本発明の方法を実施例により説明す
るが本発明はそれらの実施例に限定されるものではな
い。
化リンなどが挙げられる。化11で表されるヒドロキシ
メチルハロゲノピリジン類と塩素化剤との反応の好まし
い実施態様としては、塩素化剤を化11で表されるヒド
ロキシメチルハロゲノピリジン類に対し1〜3倍モル用
い、10〜30℃で1〜2時間で亜硝酸塩処理終了後、
中和、抽出して得られるオイル層に滴下し、滴下終了後
その温度で3時間熟成して反応を完結させ方法が挙げら
れる。反応終了液を炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等
で中和しpH9〜10にした後、有機溶媒例えばトルエ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン等により抽出し、有
機溶媒を留去後減圧下蒸留すれば、容易に単離精製され
て高純度の化12で表されるクロロメチルハロゲノピリ
ジン類が得られる。本発明の方法を実施例により説明す
るが本発明はそれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0011】
【実施例】実施例1 2l四ツ口ガラス反応器に35%塩酸585.5g
(5.614mol)を仕込み2−クロロ−5−アミノ
メチルピリジン200g(1.404mol)を冷却し
ながら20〜30℃で1時間30分で滴下した。次に4
0重量%亜硝酸ナトリウム水溶液を266.3g(1.
544mol)を氷バスで冷却しながら−8〜6℃で2
時間30分で滴下した。滴下後、6℃で2時間熟成した
後40℃に昇温しこの温度で1時間撹拌した。冷却後、
30重量%炭酸カリウム水溶液775g(1.684m
ol)で中和しpH9とした。ジクロロエタン200g
で4回抽出しオイル層979.4gを得、減圧下溶媒を
留去し残存する水を共沸脱水し濃縮オイル792gを得
た。ガスクロマトグラフィで分析したところ2−クロロ
−5−クロロメチルピリジンと2−クロロ−5−ヒドロ
キシメチルピリジンの収率はそれぞれ51.0%及び3
6.4%であった。
(5.614mol)を仕込み2−クロロ−5−アミノ
メチルピリジン200g(1.404mol)を冷却し
ながら20〜30℃で1時間30分で滴下した。次に4
0重量%亜硝酸ナトリウム水溶液を266.3g(1.
544mol)を氷バスで冷却しながら−8〜6℃で2
時間30分で滴下した。滴下後、6℃で2時間熟成した
後40℃に昇温しこの温度で1時間撹拌した。冷却後、
30重量%炭酸カリウム水溶液775g(1.684m
ol)で中和しpH9とした。ジクロロエタン200g
で4回抽出しオイル層979.4gを得、減圧下溶媒を
留去し残存する水を共沸脱水し濃縮オイル792gを得
た。ガスクロマトグラフィで分析したところ2−クロロ
−5−クロロメチルピリジンと2−クロロ−5−ヒドロ
キシメチルピリジンの収率はそれぞれ51.0%及び3
6.4%であった。
【0012】実施例2 実施例1で得られた濃縮オイル792gに塩化チオニル
121.8g(1.023mol、2−クロロ−5−ヒ
ドロキシメチルピリジンの2.0倍モル)を20℃で1
時間20分で滴下し3時間熟成した。水50gを加え過
剰の塩化チオニルを消去した後、30重量%炭酸カリウ
ム水溶液565g(1.228mol)で中和し、分液
して673.8gのオイル層を得た。これを濃縮し濃縮
液194.0gを得た。この濃縮液をガスクロマトグラ
フィで分析したところ2−クロロ−5−クロロメチルピ
リジンが97.55%及び2−クロロ−5−ヒドロキシ
メチルピリジンが0.56%であり前者の収率は83.
2%であった。又、この濃縮液を蒸留したところ2−ク
ロロ−5−クロロメチルピリジン190.2g(沸点8
8〜90℃/3mmHg、純度99.5%)が2−クロ
ロ−5−アミノメチルピリジンからの収率80.1%で
得られた。
121.8g(1.023mol、2−クロロ−5−ヒ
ドロキシメチルピリジンの2.0倍モル)を20℃で1
時間20分で滴下し3時間熟成した。水50gを加え過
剰の塩化チオニルを消去した後、30重量%炭酸カリウ
ム水溶液565g(1.228mol)で中和し、分液
して673.8gのオイル層を得た。これを濃縮し濃縮
液194.0gを得た。この濃縮液をガスクロマトグラ
フィで分析したところ2−クロロ−5−クロロメチルピ
リジンが97.55%及び2−クロロ−5−ヒドロキシ
メチルピリジンが0.56%であり前者の収率は83.
2%であった。又、この濃縮液を蒸留したところ2−ク
ロロ−5−クロロメチルピリジン190.2g(沸点8
8〜90℃/3mmHg、純度99.5%)が2−クロ
ロ−5−アミノメチルピリジンからの収率80.1%で
得られた。
【0013】実施例3 200ml四ツ口ガラス反応器に35%塩酸43.8g
(0.42mol)を仕込み塩化水素ガスを吹き込み飽
和状態にし、次に2−クロロ−5−アミノメチルピリジ
ン10g(0.0701mol)を冷却しながら20〜
30℃で1時間30分で滴下した。塩化水素ガスを吹き
込みながら30重量%亜硝酸ナトリウム水溶液を48.
4g(0.21mol)を氷バスで冷却して−8〜6℃
で2時間30分で滴下した。滴下後、6℃で2時間熟成
した後40℃に昇温し、この温度で1時間撹拌した。冷
却後、30重量%炭酸カリウム水溶液で中和しpH9と
した。ジクロロエタンで抽出しオイル層を得、減圧下溶
媒を留去し濃縮オイルを得てガスクロマトグラフィで分
析し2−クロロ−5−クロロメチルピリジン6.89g
(収率60.6%)及び2−クロロ−5−ヒドロキシメ
チルピリジン2.05g(収率20.4%)を得た。
(0.42mol)を仕込み塩化水素ガスを吹き込み飽
和状態にし、次に2−クロロ−5−アミノメチルピリジ
ン10g(0.0701mol)を冷却しながら20〜
30℃で1時間30分で滴下した。塩化水素ガスを吹き
込みながら30重量%亜硝酸ナトリウム水溶液を48.
4g(0.21mol)を氷バスで冷却して−8〜6℃
で2時間30分で滴下した。滴下後、6℃で2時間熟成
した後40℃に昇温し、この温度で1時間撹拌した。冷
却後、30重量%炭酸カリウム水溶液で中和しpH9と
した。ジクロロエタンで抽出しオイル層を得、減圧下溶
媒を留去し濃縮オイルを得てガスクロマトグラフィで分
析し2−クロロ−5−クロロメチルピリジン6.89g
(収率60.6%)及び2−クロロ−5−ヒドロキシメ
チルピリジン2.05g(収率20.4%)を得た。
【0014】実施例4 200ml四ツ口ガラス反応器に35%塩酸21.9g
(0.21mol)、水16.6gを仕込み、塩酸濃度
を20%に調整し2−クロロ−5−アミノメチルピリジ
ン10g(0.0701mol)を冷却しながら20〜
30℃で1時間30分で滴下した。次に30%重量亜硝
酸ナトリウム水溶液を24.2g(0.105mol)
を用いた以外は実施例3と同様にして反応、後処理して
2−クロロ−5−クロロメチルピリジン3.43g(収
率30.2%)及び2−クロロ−5−ヒドロキシメチル
ピリジン7.15g(収率71.0%)を得た。次いで
実施例2と同様にして、得られた濃縮オイルを塩化チオ
ニルと反応させ、後処理して濃縮液10.0gを得た。
この濃縮液をガスクロマトグラフィで分析したところ、
2−クロロ−5−クロロメチルピリジンの2−クロロ−
5−アミノメチルピリジンからの収率は82.0%であ
った。
(0.21mol)、水16.6gを仕込み、塩酸濃度
を20%に調整し2−クロロ−5−アミノメチルピリジ
ン10g(0.0701mol)を冷却しながら20〜
30℃で1時間30分で滴下した。次に30%重量亜硝
酸ナトリウム水溶液を24.2g(0.105mol)
を用いた以外は実施例3と同様にして反応、後処理して
2−クロロ−5−クロロメチルピリジン3.43g(収
率30.2%)及び2−クロロ−5−ヒドロキシメチル
ピリジン7.15g(収率71.0%)を得た。次いで
実施例2と同様にして、得られた濃縮オイルを塩化チオ
ニルと反応させ、後処理して濃縮液10.0gを得た。
この濃縮液をガスクロマトグラフィで分析したところ、
2−クロロ−5−クロロメチルピリジンの2−クロロ−
5−アミノメチルピリジンからの収率は82.0%であ
った。
【0015】実施例5 200ml四ツ口ガラス反応器に98%硫酸21.1g
(0.21mol)及び水42.9gを仕込み、硫酸濃
度を30%に調整し2−クロロ−5−アミノメチルピリ
ジン10g(0.0701mol)を冷却しながら20
〜30℃で1時間30分で滴下した。次に30重量%亜
硝酸ナトリウム水溶液を48.4g(0.21mol)
を用いた以外は実施例3と同様にして反応、後処理して
未反応2−クロロ−5−アミノメチルピリジン1.63
g(回収率10.3%)、2−クロロ−5−ヒドロキシ
メチルピリジン6.11g(収率60.7%)を得た。
得られた2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジン
4.0g(0.0279mol)とトルエン50gを2
00ml四ツ口ガラス反応器に仕込み、これに塩化チオ
ニル6.64g(0.558mol)を25〜26℃で
1時間で滴下した。25℃で1時間熟成を行った後、水
20gを加えて過剰の塩化チオニルを消去し、30重量
%炭酸カリウム水溶液で中和し、分液してトルエン層を
得、濃縮して濃縮残渣4.37gを得た。ガスクロマト
グラフィーで分析したところ純度97.9%で2−クロ
ロ−5−ヒドロキシメチルピリジンからの収率94.6
%で2−クロロ−5−クロロメチルピリジンを得た。
(0.21mol)及び水42.9gを仕込み、硫酸濃
度を30%に調整し2−クロロ−5−アミノメチルピリ
ジン10g(0.0701mol)を冷却しながら20
〜30℃で1時間30分で滴下した。次に30重量%亜
硝酸ナトリウム水溶液を48.4g(0.21mol)
を用いた以外は実施例3と同様にして反応、後処理して
未反応2−クロロ−5−アミノメチルピリジン1.63
g(回収率10.3%)、2−クロロ−5−ヒドロキシ
メチルピリジン6.11g(収率60.7%)を得た。
得られた2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジン
4.0g(0.0279mol)とトルエン50gを2
00ml四ツ口ガラス反応器に仕込み、これに塩化チオ
ニル6.64g(0.558mol)を25〜26℃で
1時間で滴下した。25℃で1時間熟成を行った後、水
20gを加えて過剰の塩化チオニルを消去し、30重量
%炭酸カリウム水溶液で中和し、分液してトルエン層を
得、濃縮して濃縮残渣4.37gを得た。ガスクロマト
グラフィーで分析したところ純度97.9%で2−クロ
ロ−5−ヒドロキシメチルピリジンからの収率94.6
%で2−クロロ−5−クロロメチルピリジンを得た。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、医薬、農薬等の中間体
として有用な化10で表されるクロロメチルハロゲノピ
リジン類を従来法に比べて簡便にまた安価に製造するこ
とができる。
として有用な化10で表されるクロロメチルハロゲノピ
リジン類を従来法に比べて簡便にまた安価に製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−68565(JP,A) 特開 平2−212475(JP,A) 特開 平2−218666(JP,A) 特開 平2−292262(JP,A) 特開 昭56−128761(JP,A) 特開 平4−243867(JP,A) 特公 昭40−27813(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 213/00 - 213/61
Claims (5)
- 【請求項1】 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるアミノ
メチルハロゲノピリジン類を塩酸中で亜硝酸塩で処理し
て 【化2】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるヒドロキシメチ
ルハロゲノピリジン類及び 【化3】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類を製造し、次いで化2で表されるヒド
ロキシメチルハロゲノピリジン類を塩素化剤と反応させ
ることを特徴とする化3で表されるクロロメチルハロゲ
ノピリジン類の製造方法。 - 【請求項2】化1で表されるアミノメチルハロゲノピリ
ジン類が2−クロロ−5−アミノメチルピリジンである
請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 【化4】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるアミノ
メチルハロゲノピリジン類を酸水溶液(但し、塩酸を除
く)中で亜硝酸塩で処理して 【化5】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるヒドロキシメチ
ルハロゲノピリジン類を製造し、次いで化5で表される
ヒドロキシメチルハロゲノピリジン類を塩素化剤と反応
させることを特徴とする 【化6】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類の製造方法。 - 【請求項4】 化4で表されるアミノメチルハロゲノピ
リジン類が2−クロロ−5−アミノメチルピリジンであ
る請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 【化7】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるアミノ
メチルハロゲノピリジン類を塩酸の存在下で亜硝酸塩で
処理して 【化8】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるヒドロキシメチ
ルハロゲノピリジン類及び 【化9】 (式中、Xは前記に同じ。)で表されるクロロメチルハ
ロゲノピリジン類を製造する際に、塩酸の使用量が化7
で表されるアミノメチルハロゲノピリジン類1モル当り
塩化水素として4モル以上であることを特徴とする化8
で表されるヒドロキシメチルハロゲノピリジン類及び化
9で表されるクロロメチルハロゲノピリジン類の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03359435A JP3078631B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | クロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03359435A JP3078631B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | クロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05178835A JPH05178835A (ja) | 1993-07-20 |
JP3078631B2 true JP3078631B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=18464488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03359435A Expired - Fee Related JP3078631B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | クロロメチルハロゲノピリジン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3078631B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8479784B2 (en) | 2007-03-15 | 2013-07-09 | The Coca-Cola Company | Multiple stream filling system |
US9394153B2 (en) | 2007-03-15 | 2016-07-19 | The Coca-Cola Company | Multiple stream filling system |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4322054A1 (de) * | 1993-07-02 | 1995-01-12 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Chlormethylpyridinen |
CN107162962A (zh) * | 2017-05-12 | 2017-09-15 | 江苏克胜作物科技有限公司 | 2‑氯‑5‑氯甲基吡啶二聚体的控制方法 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP03359435A patent/JP3078631B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8479784B2 (en) | 2007-03-15 | 2013-07-09 | The Coca-Cola Company | Multiple stream filling system |
US9394153B2 (en) | 2007-03-15 | 2016-07-19 | The Coca-Cola Company | Multiple stream filling system |
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---|---|
JPH05178835A (ja) | 1993-07-20 |
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