JP2597124B2 - ピリジンカルボン酸エステル類の製法 - Google Patents
ピリジンカルボン酸エステル類の製法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ピリジンカルボン酸エステル類の新規な製
法に関するものであり、更に詳しくは、一般式(1): (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示
されるピリジンカルボキシミダート類を出発物質とする
一般式(2): (式中、Rは前記に同じ)で示されるピリジンカルボン
酸エステル類の製法に関するものである。
法に関するものであり、更に詳しくは、一般式(1): (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示
されるピリジンカルボキシミダート類を出発物質とする
一般式(2): (式中、Rは前記に同じ)で示されるピリジンカルボン
酸エステル類の製法に関するものである。
一般式(2)で示されるピリジンカルボン酸エステル
類は、医薬合成用中間体、農薬合成用中間体など各種薬
品合成中間体として多用な用途が期待される有用な化合
物である。
類は、医薬合成用中間体、農薬合成用中間体など各種薬
品合成中間体として多用な用途が期待される有用な化合
物である。
[従来技術] 従来、一般式(2)で示されるピリジンカルボン酸エ
ステルの製法としては、塩化チオニル(又はオキシ塩
化リン)を用いて、ニコチン酸より合成したニコチン酸
クロライドをアルコールでエステル化する方法(ジャー
ナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ 56
2425−2427[1934])、また180℃という高温にてニ
コチン酸をアルコールでエステル化する方法(ドイツ特
許第942、509号)が知られている。
ステルの製法としては、塩化チオニル(又はオキシ塩
化リン)を用いて、ニコチン酸より合成したニコチン酸
クロライドをアルコールでエステル化する方法(ジャー
ナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ 56
2425−2427[1934])、また180℃という高温にてニ
コチン酸をアルコールでエステル化する方法(ドイツ特
許第942、509号)が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記の方法は、出発物質であるニコ
チン酸クロライドを製造するのに、3−シアノピリジン
から出発した場合、3−シアノピリジンをニコチン酸に
転化する工程、次いでニコチン酸をニコチン酸クロライ
ドに転化する工程からなる2工程を必要とするので、工
業的に実施するには有利な方法とは言い難い。また、前
記の方法は反応に高温を要するので、省資源の点から
工業製法として満足できるものではない。
チン酸クロライドを製造するのに、3−シアノピリジン
から出発した場合、3−シアノピリジンをニコチン酸に
転化する工程、次いでニコチン酸をニコチン酸クロライ
ドに転化する工程からなる2工程を必要とするので、工
業的に実施するには有利な方法とは言い難い。また、前
記の方法は反応に高温を要するので、省資源の点から
工業製法として満足できるものではない。
本発明の目的はかかる問題点を解決しうる一般式
(2)で示されるピリジンカルボン酸エステルの新規な
製造法を提供することにある。
(2)で示されるピリジンカルボン酸エステルの新規な
製造法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは工業的に有利な一般式(2)で示される
ピリジンカルボン酸エステル類の製法を確立すべく鋭意
研究を重ねた結果、容易に製造されうるピリジンカルボ
キシミダート類を出発物質とし、有機溶媒としてアルコ
ールを用いて加水分解を行うと、ピリジンカルボキシイ
ミダート類が室温下であっても容易に加水分解され好収
率でピリジンカルボン酸エステル類を与えることを見出
し本発明を完成した。
ピリジンカルボン酸エステル類の製法を確立すべく鋭意
研究を重ねた結果、容易に製造されうるピリジンカルボ
キシミダート類を出発物質とし、有機溶媒としてアルコ
ールを用いて加水分解を行うと、ピリジンカルボキシイ
ミダート類が室温下であっても容易に加水分解され好収
率でピリジンカルボン酸エステル類を与えることを見出
し本発明を完成した。
即ち本発明は、 一般式(1): (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示
されるピリジンカルボキシイミダート類を、その使用量
の1倍から5倍重量部の一般式(4): ROH (4) (式中、Rは前記に同じ)で示されるアルコールの存在
下で加水分解することを特徴とする 一般式(2): (式中、Rは前記に同じ)で示されるピリジンカルボン
酸エステル類の製法に関するものである。
されるピリジンカルボキシイミダート類を、その使用量
の1倍から5倍重量部の一般式(4): ROH (4) (式中、Rは前記に同じ)で示されるアルコールの存在
下で加水分解することを特徴とする 一般式(2): (式中、Rは前記に同じ)で示されるピリジンカルボン
酸エステル類の製法に関するものである。
本発明で使用する一般式(1)で示されるピリジンカ
ルボキシミダート類は触媒量のアルカリ金属アルコラー
トの存在下、常温で一般式(3): で示されるシアノピリジン類と一般式(4): ROH (4) (式中、Rは前記に同じ)で示されるアルコールを反応
させることにより1工程で容易に得られる。
ルボキシミダート類は触媒量のアルカリ金属アルコラー
トの存在下、常温で一般式(3): で示されるシアノピリジン類と一般式(4): ROH (4) (式中、Rは前記に同じ)で示されるアルコールを反応
させることにより1工程で容易に得られる。
一般式(1)、(2)及び(4)におけるRは炭素数
1〜4のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基の直鎖状アルキル基、イ
ソプロピル基、イソブチル基などの分岐を有するアルキ
ル基が挙げられる。
1〜4のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基の直鎖状アルキル基、イ
ソプロピル基、イソブチル基などの分岐を有するアルキ
ル基が挙げられる。
本発明の方法を実施するには、通常、酸を使用して一
般式(1)で示されるピリジンカルボキシミダート類を
加水分解すれば良い。
般式(1)で示されるピリジンカルボキシミダート類を
加水分解すれば良い。
本発明の方法は、常温付近で1〜3時間程度の短時間
加水分解を行なえば充分である。このように反応温度
は、常温付近で充分であるが、それ以上及びそれ以下の
温度であっても差し支えない。
加水分解を行なえば充分である。このように反応温度
は、常温付近で充分であるが、それ以上及びそれ以下の
温度であっても差し支えない。
本発明の加水分解に使用する水の量は、化学量論量以
上であれば特に限定されるものではない。
上であれば特に限定されるものではない。
本発明に使用される酸性物質としては、本発明方法に
おいて副生するアンモニアを捕捉できるものであれば特
に限定されないが、例えば塩酸、硫酸、燐酸、などの鉱
酸、p−トルエンスルホン酸、蟻酸などの有機酸などが
使用される。酸性物質の使用量は副生するアンモニアを
捕捉できる量以上であれば良い。
おいて副生するアンモニアを捕捉できるものであれば特
に限定されないが、例えば塩酸、硫酸、燐酸、などの鉱
酸、p−トルエンスルホン酸、蟻酸などの有機酸などが
使用される。酸性物質の使用量は副生するアンモニアを
捕捉できる量以上であれば良い。
本発明においては有機溶媒としてアルコールを使用す
る。アルコールの使用量は一般式(1)で示されるピリ
ジンカルボキシミダート類の使用量の1倍から5倍重量
部程度である。一般式(1)で示されるピリジンカルボ
キシミダート類として、一般式(3)で表わされるシア
ノピリジン類と一般式(4)で示されるアルコール類を
反応させて、当該ピリジンカルボキシミダート類を単離
することなく、得られる反応液をそのまま用いることが
できる。
る。アルコールの使用量は一般式(1)で示されるピリ
ジンカルボキシミダート類の使用量の1倍から5倍重量
部程度である。一般式(1)で示されるピリジンカルボ
キシミダート類として、一般式(3)で表わされるシア
ノピリジン類と一般式(4)で示されるアルコール類を
反応させて、当該ピリジンカルボキシミダート類を単離
することなく、得られる反応液をそのまま用いることが
できる。
本発明の好ましい一実施態様を挙げれば、一般式
(1)で示されるピリジンカルボキシミダート類のアル
コール溶液に、当量の酸性物質の水溶液を加え、常温で
1〜3時間撹拌すれば良い。
(1)で示されるピリジンカルボキシミダート類のアル
コール溶液に、当量の酸性物質の水溶液を加え、常温で
1〜3時間撹拌すれば良い。
本発明の一般式(2)で示されるピリジンカルボン酸
エステル類は、加水分解終了後副生する無機塩をろ別
し、ろ液を濃縮蒸留することにより、加水分解終了液か
ら容易に単離精製される。
エステル類は、加水分解終了後副生する無機塩をろ別
し、ろ液を濃縮蒸留することにより、加水分解終了液か
ら容易に単離精製される。
[実施例] 次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが本
発明はこれらに限定されるものではない。
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 メチル=2−ピリジンカルボキシミダート136gとメタ
ノール480gから成る溶液に36%塩酸水溶液101.4gを加
え、常温で1時間30分撹拌した後副生する無機塩をろ別
した。ろ液を濃縮、蒸留してピコリン酸メチル124g(b.
p.12117℃、メチル=2−ピリジンカルボキシミダート
からの収率90.7%)を得た。
ノール480gから成る溶液に36%塩酸水溶液101.4gを加
え、常温で1時間30分撹拌した後副生する無機塩をろ別
した。ろ液を濃縮、蒸留してピコリン酸メチル124g(b.
p.12117℃、メチル=2−ピリジンカルボキシミダート
からの収率90.7%)を得た。
実施例2 メチル=3−ピリジンカルボキシミダート136gとメタ
ノール480gから成る溶液に33%硫酸水溶液148.5gを加
え、常温で1時間撹拌した後副生する無機塩をろ別し
た。ろ液を濃縮、蒸留して、ニコチン酸メチル120.4g
(b.p.20107.5℃、メチル=3−ピリジンカルボキシミ
ダートからの収率87.9%)を得た。
ノール480gから成る溶液に33%硫酸水溶液148.5gを加
え、常温で1時間撹拌した後副生する無機塩をろ別し
た。ろ液を濃縮、蒸留して、ニコチン酸メチル120.4g
(b.p.20107.5℃、メチル=3−ピリジンカルボキシミ
ダートからの収率87.9%)を得た。
実施例3 メチル=4−ピリジンカルボキシミダート136gとメタ
ノール480gから成る溶液に33%硫酸水溶液148.5gを加
え、常温で1時間撹拌した後副生する無機塩をろ別し
た。ろ液を濃縮、蒸留してイソニコチン酸メチル115.8g
(b.p.18.5102℃、メチル=4−ピリジンカルボキシミ
ダートからの収率84.5%)を得た。
ノール480gから成る溶液に33%硫酸水溶液148.5gを加
え、常温で1時間撹拌した後副生する無機塩をろ別し
た。ろ液を濃縮、蒸留してイソニコチン酸メチル115.8g
(b.p.18.5102℃、メチル=4−ピリジンカルボキシミ
ダートからの収率84.5%)を得た。
実施例4 ブチル=2−ピリジンカルボキシミダート178gとブタ
ノール480gから成る溶液に33%硫酸水溶液148.5gを加
え、時間撹拌した後副生する無機塩をろ別した。ろ液よ
り分液した油層を濃縮、蒸留してピコリン酸ブチル170g
(b.p.8133℃、ブチル=2−ピリジンカルボキシミダー
トからの収率94.9%)を得た。
ノール480gから成る溶液に33%硫酸水溶液148.5gを加
え、時間撹拌した後副生する無機塩をろ別した。ろ液よ
り分液した油層を濃縮、蒸留してピコリン酸ブチル170g
(b.p.8133℃、ブチル=2−ピリジンカルボキシミダー
トからの収率94.9%)を得た。
[発明の効果] 本発明の方法は、シアノピリジンから一工程で容易に
得られるピリジンカルボキシミダート類を出発原料と
し、短時間で、従来方法にくらべて極めて低い温度で、
しかも高収率でピリジンカルボン酸エステル類を製造す
ることができる、工業的に極めて有利な方法である。
得られるピリジンカルボキシミダート類を出発原料と
し、短時間で、従来方法にくらべて極めて低い温度で、
しかも高収率でピリジンカルボン酸エステル類を製造す
ることができる、工業的に極めて有利な方法である。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(1): (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で示
されるピリジンカルボキシイミダート類を、その使用量
の1倍から5倍重量部の一般式(4): ROH (4) (式中、Rは前記に同じ)で示されるアルコールの存在
下で加水分解することを特徴とする一般式(2): (式中、Rは前記に同じ)で示されるピリジンカルボン
酸エステル類の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62333725A JP2597124B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | ピリジンカルボン酸エステル類の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62333725A JP2597124B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | ピリジンカルボン酸エステル類の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01175968A JPH01175968A (ja) | 1989-07-12 |
JP2597124B2 true JP2597124B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=18269260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62333725A Expired - Fee Related JP2597124B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | ピリジンカルボン酸エステル類の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2597124B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR0125155B1 (ko) * | 1991-01-30 | 1997-12-05 | 오카자키 히로타로 | 프탈이미드 화합물 및 그 제조방법 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4275069A (en) | 1979-01-22 | 1981-06-23 | The Upjohn Company | Anti-diabetic 1,2-dihydro-2-oxo-6-alkyl-nicotinic acids |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP62333725A patent/JP2597124B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4275069A (en) | 1979-01-22 | 1981-06-23 | The Upjohn Company | Anti-diabetic 1,2-dihydro-2-oxo-6-alkyl-nicotinic acids |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
化学大辞典(1982年)共立出版第688頁 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01175968A (ja) | 1989-07-12 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |