JP3064035B2 - アミノクロロプリンの製法 - Google Patents
アミノクロロプリンの製法Info
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- JP3064035B2 JP3064035B2 JP3103572A JP10357291A JP3064035B2 JP 3064035 B2 JP3064035 B2 JP 3064035B2 JP 3103572 A JP3103572 A JP 3103572A JP 10357291 A JP10357291 A JP 10357291A JP 3064035 B2 JP3064035 B2 JP 3064035B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- guanine
- dialkylaniline
- aminochloropurine
- production method
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グアニンヌクレオシド
類縁物等の製薬化合物の製造における中間体として有用
な下記の化2で表される2−アミノ−6−クロロプリン
の新規な製法に関する。
類縁物等の製薬化合物の製造における中間体として有用
な下記の化2で表される2−アミノ−6−クロロプリン
の新規な製法に関する。
【0002】
【化2】
【0003】
【従来の技術】従来、アミノクロロプリンの製法として
は下記の方法が公知である。 (1)グアニンを五硫化リン等によりチオグアニン誘導
体等に変換し、ついで塩素でクロル化する方法。(例え
ば、J.Org.Chem. 1960 25 1573, J.Hetero.Chem.1974 1
1 77 等) (2)グアニンを弱塩基、例えばジアルキルアニリン存
在、非存在下、塩化物イオンを含む相転移触媒、例えば
テトラエチルアンモニウムクロリド存在下塩素化剤でク
ロル化する方法。(特開昭61−227583号)
は下記の方法が公知である。 (1)グアニンを五硫化リン等によりチオグアニン誘導
体等に変換し、ついで塩素でクロル化する方法。(例え
ば、J.Org.Chem. 1960 25 1573, J.Hetero.Chem.1974 1
1 77 等) (2)グアニンを弱塩基、例えばジアルキルアニリン存
在、非存在下、塩化物イオンを含む相転移触媒、例えば
テトラエチルアンモニウムクロリド存在下塩素化剤でク
ロル化する方法。(特開昭61−227583号)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれら方法のう
ち(1)の方法は、反応が多段階であり煩雑であると同
時に収率も低く、かつ中間体であるチオグアニン誘導体
は変異原性であることが知られており望ましくなく、一
方(2)の方法はかかる欠点はないが、試薬が高価であ
り、かつ収率が低く操作も煩雑である等の欠点を有して
おり、望ましい方法とは言いがたい。
ち(1)の方法は、反応が多段階であり煩雑であると同
時に収率も低く、かつ中間体であるチオグアニン誘導体
は変異原性であることが知られており望ましくなく、一
方(2)の方法はかかる欠点はないが、試薬が高価であ
り、かつ収率が低く操作も煩雑である等の欠点を有して
おり、望ましい方法とは言いがたい。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる欠
点を克服すべく鋭意研究の結果、従来、弱塩基、例えば
三級アミン、例えばジアルキルアニリン存在下、塩素化
剤によるグアニンの直接クロル化は不成功であったと報
告されている(例えば、「Purines」(p.138,Wi
ley-Interscience,1971),W.A.Nasutavicus et.al. J.
Hetero.Chem. 1974 11 77 参照)方法について詳細に検
討し、ジアルキルアニリン、特にN,N−ジエチルアニ
リンをグアニンに対して2モル当量以上存在下、塩素化
剤を用い反応を実施すると驚くべき事に反応が好適に進
行し、目的物が取得される事を見いだし本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、従来不成功であったグ
アニンのジアルキルアニリン存在下塩素化剤による直接
クロル化方法を提供するものである。
点を克服すべく鋭意研究の結果、従来、弱塩基、例えば
三級アミン、例えばジアルキルアニリン存在下、塩素化
剤によるグアニンの直接クロル化は不成功であったと報
告されている(例えば、「Purines」(p.138,Wi
ley-Interscience,1971),W.A.Nasutavicus et.al. J.
Hetero.Chem. 1974 11 77 参照)方法について詳細に検
討し、ジアルキルアニリン、特にN,N−ジエチルアニ
リンをグアニンに対して2モル当量以上存在下、塩素化
剤を用い反応を実施すると驚くべき事に反応が好適に進
行し、目的物が取得される事を見いだし本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、従来不成功であったグ
アニンのジアルキルアニリン存在下塩素化剤による直接
クロル化方法を提供するものである。
【0006】本発明で用いられる塩素化剤は、好ましく
はオキシ塩化リンであり、グアニンに対して好ましくは
3〜10倍モル用いられ、更に過剰量を反応溶媒として
用いてもよい。一方ジアルキルアニリンとしては、N,
N−ジメチルアニリンあるいはジエチルアニリンが挙げ
られるが、好適にはN,N−ジエチルアニリンが挙げら
れ、グアニンに対して2倍モル以上、好ましくは3〜1
0倍モル用いられる。反応は種々の有機溶媒中でも実施
されるが、特に溶媒を必要とせず無溶媒が好ましい。反
応温度は70〜120℃、反応時間は反応条件によるが
20分〜数時間程度である。反応終了後の目的物の取得
は常法により、例えば反応液を減圧下濃縮し、残渣に氷
水を加えアルカリで中和後、適当な有機溶媒、例えば酢
酸エチル等で抽出する事により容易に実施される。
はオキシ塩化リンであり、グアニンに対して好ましくは
3〜10倍モル用いられ、更に過剰量を反応溶媒として
用いてもよい。一方ジアルキルアニリンとしては、N,
N−ジメチルアニリンあるいはジエチルアニリンが挙げ
られるが、好適にはN,N−ジエチルアニリンが挙げら
れ、グアニンに対して2倍モル以上、好ましくは3〜1
0倍モル用いられる。反応は種々の有機溶媒中でも実施
されるが、特に溶媒を必要とせず無溶媒が好ましい。反
応温度は70〜120℃、反応時間は反応条件によるが
20分〜数時間程度である。反応終了後の目的物の取得
は常法により、例えば反応液を減圧下濃縮し、残渣に氷
水を加えアルカリで中和後、適当な有機溶媒、例えば酢
酸エチル等で抽出する事により容易に実施される。
【0007】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。 実施例 1 N,N−ジエチルアニリン26mlとオキシ塩化リン5
0mlの混合溶媒に、加熱攪拌下グアニン5gを添加し
1時間還流した。反応終了後減圧下濃縮し、残渣に氷水
を加え、ついでカセイソーダ水溶液で弱アルカリ性とし
不溶物を濾去した。濾液を塩酸水溶液で中和し、酢酸エ
チルで連続して抽出(24時間)し、エタノール−水よ
り再結晶することにより2−アミノ−6−クロロプリン
2.02gをえた。融点270℃以上。本化合物は、標
準試料との赤外線吸収スペクトルの比較により、その構
造を確認した。
る。 実施例 1 N,N−ジエチルアニリン26mlとオキシ塩化リン5
0mlの混合溶媒に、加熱攪拌下グアニン5gを添加し
1時間還流した。反応終了後減圧下濃縮し、残渣に氷水
を加え、ついでカセイソーダ水溶液で弱アルカリ性とし
不溶物を濾去した。濾液を塩酸水溶液で中和し、酢酸エ
チルで連続して抽出(24時間)し、エタノール−水よ
り再結晶することにより2−アミノ−6−クロロプリン
2.02gをえた。融点270℃以上。本化合物は、標
準試料との赤外線吸収スペクトルの比較により、その構
造を確認した。
【0008】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の方法
によれば、従来反応が不成功であると報告されていた、
グアニンのジアルキルアニリン存在下塩素化剤によるク
ロル化を、ジアルキルアニリンを2モル当量以上存在さ
せる事により容易に反応を実施し、目的物である2−ア
ミノ−6−クロロプリンを製造する事が出来る。
によれば、従来反応が不成功であると報告されていた、
グアニンのジアルキルアニリン存在下塩素化剤によるク
ロル化を、ジアルキルアニリンを2モル当量以上存在さ
せる事により容易に反応を実施し、目的物である2−ア
ミノ−6−クロロプリンを製造する事が出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】 グアニンと塩素化剤とを、2モル当量以
上のジアルキルアニリン存在下反応させる事を特徴とす
る、下記の化1で表される2−アミノ−6−クロロプリ
ンの製法。 【化1】 - 【請求項2】 ジアルキルアニリンがN,N−ジエチル
アニリンである請求項1記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3103572A JP3064035B2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | アミノクロロプリンの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3103572A JP3064035B2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | アミノクロロプリンの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05213952A JPH05213952A (ja) | 1993-08-24 |
JP3064035B2 true JP3064035B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=14357513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3103572A Expired - Lifetime JP3064035B2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | アミノクロロプリンの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064035B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4342131A1 (de) * | 1993-12-10 | 1995-06-14 | Boehringer Ingelheim Kg | Neues Verfahren zur Herstellung von 2-Amino-6-chlorpurin |
AU4437396A (en) * | 1995-01-09 | 1996-07-31 | Lonza A.G. | Process for producing 2-amino-6-chloropurine and intermediates therefor |
-
1991
- 1991-04-10 JP JP3103572A patent/JP3064035B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05213952A (ja) | 1993-08-24 |
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