JP3077816B2 - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JP3077816B2
JP3077816B2 JP02228053A JP22805390A JP3077816B2 JP 3077816 B2 JP3077816 B2 JP 3077816B2 JP 02228053 A JP02228053 A JP 02228053A JP 22805390 A JP22805390 A JP 22805390A JP 3077816 B2 JP3077816 B2 JP 3077816B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真感光体及びその製造方法に関し、詳
しくは通紙耐久性を始め、各種の耐久性に優れた電子写
真感光体及びその製造方法に関する。
[従来の技術] 電子写真感光体の光導電材料としてはセレン、硫化カ
ドミウム、酸化亜鉛など無機光導電材料が従来から用い
られている。一方、ポリビニルカルバゾール、オキサジ
アゾール、フタロシアニンなどの有機光導電材料は無機
光導電材料に比べて生産性を高いという利点があるが、
感度が低く、その実用化が困難であった。その改善の為
に各種の増感方法が提案されているが、効果的な方法と
しては電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型感
光体を用いるものが知られている程度である。
一方、電子写真感光体には当然のことながら適用され
る電子写真プロセスに応じた所定の感度、電気特性、更
には、光学特性を備えていることが要求される。特に、
繰り返し使用可能な感光体にあっては、その感光体の表
面層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への転写、クリー
ニング処理などの直接に加えられる電気的・機械的に外
力に対する耐久性が要求される。具体的には、コロナ帯
電時に発生するオゾンやNOxによる劣化に起因する感度
低下、電位低下及び残留電位増加並びに摺擦による表面
の摩耗及び傷の発生等に対する耐久性が要求される。
更に、クリーニング性は重要な要素であり、クリーニ
ング性を向上させるためには、摩擦抵抗を低下させるこ
とが必須である。
感光体の表面は主として樹脂及び感光材料などによっ
て構成されることから、特に樹脂の性能が重要であり、
上述の諸特性を満たす優れた樹脂が要望されていた。最
近になり、これらを満足する樹脂としてポリカーボネー
ト樹脂が表面層のバインダー(結着剤)として用いられ
る様になって来た。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、その耐久性はアクリル系の樹脂を用い
ていた当時の通紙数千〜一万枚位の耐久性が、ポリカー
ボネート樹脂を用いることによって五万〜十万枚に延び
たものの、無機感光体であるSe又はa−Si(無定形Si)
を用いた場合の耐久性三十万〜百万枚に達するには、な
お問題が残っていた。
そこで従来の樹脂又は含弗素樹脂などを添加して保護
層を設ける研究が数多くなされているが、感光層の構成
上電荷の移動しない層を設けることに起因して、どうし
ても耐久使用によって残留電位(Vr)が増加したり、感
度が低下するという弊害が見られた。この問題は保護層
の膜厚を薄く例えば、2〜3μm以下に薄くすることで
改善はされるが、従来使用されている樹脂では耐久使用
による摩耗が依然として大きい−耐久性が改善されない
−という結果に終っている。
更にポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と
略称することがある)を添加した樹脂を保護層に用いる
場合に、PTFEの良好なクリーニング特性を引き出す為に
は柔らかい樹脂を使う必要がある。これは感光体の耐久
使用とともに表面を少しずつ削り、フレッシュなPTFEを
表面に出す為であり、固いバインダーではPTFEの効果が
期待した程には発現しないことによる。
しかしながら柔らかいバインダーを用いると、PTFEの
効果で保護層の耐久性は増すが、膜が柔らかいためにク
リーニングブレードによる摺擦に起因するキズや、衝撃
による割れ(膜の剥離)が発生し易くなる。更には転写
紙の先端あるいは後端など、感光体と接触する部分が感
光体上では、きずになってしまうので黒スジ状などの画
像欠陥となる。又、耐久使用による残留電位の増加及び
感度低下の問題については通常の保護層と全く同じ問題
を残している。
また、耐摩耗性を改良する為に高硬度の樹脂の使用も
考えられるが、ポリカーボネート等を表面に用いた場合
に比べて摩擦抵抗係数が数段大きくなり、良好なクリー
ニング特性を得にくいといった点に改良の余地がある。
本発明の目的は耐久特性を更に飛躍的に伸長させると
共に、安定した電位特性をも備えた感光体を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は160℃以上の融点を有するポリエステル樹脂
及び硬化樹脂を含む感光層を有することを特徴とする電
子写真感光体及びその製造方法に関する。
本発明の電子写真感光体の要部である感光層の層構成
を図面に基づいて、以下に説明する。ここで、第1図〜
第3図は本発明の感光層の各種態様を示す模式的断面図
である。各図において、同一の符号は同一の層を表わ
す。
同図において、1は感光層であり、高融点ポリエステ
ル樹脂、硬化樹脂、電荷発生物質及び電荷輸送物質から
形成されている。2は導電性支持体であり、後記する様
な金属等で形成されている。3は電荷輸送層であり、電
荷輸送物質、160℃以上の融点を有するポリエステル樹
脂及び硬化樹脂から主として形成されている。4は電荷
発生層であり、電荷発生物質から主として形成されてい
る。5は電荷発生層であり、電荷発生物質、160℃以上
の融点を有するポリエステル樹脂及び硬化樹脂から主と
して形成されている。6は電荷輸送層であり、電荷輸送
物質から主としてなる。本発明の電子写真感光体はこれ
らの層の積層体である。4及び5の1以上の層並びに3
及び6の1以上の層の間における上下位置関係は何れで
も構わない。
感光層としては例えば、Se、a−Si(無定形Si)Zn
O、CdS等の無機光導電性を有する物質又は有機染料、有
機顔料、ポリシラン化合物等の有機光導電性を有する物
質が用いられる。さらに感光層はその層構成によって、
導電性支持体上に先ず電荷発生層、次いで電荷輸送層の
順番に積層したもの、あるいは導電性支持体上に先ず電
荷輸送層、次に電荷発生層の順番に積層したもの、ある
いは電荷発生物質と電荷輸送物質を混在させた1以上の
層を有するもの等がある。またこれらの層構成は最少限
のもので、必要に応じて中間層及び/又は外側保護層を
設けても差支え無い。本発明で用いた各層(保護層含
む)には必要に応じて第3成分を加えることが出来る。
該成分は低分子量物質であるか高分子量物質であるかを
問わない。
本発明の感光層の形成に用いる樹脂成分について次に
説明する。
ポリエステルとは酸成分とアルコール成分との縮合ポ
リマーであり、ジカルボン酸とグリコールとの縮合ある
いはヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシ基とカルボキシ
基とを有する化合物の縮合重合体等である。
酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、コハク酸、ア
ジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキサ
ヒドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、ヒドロキ
シエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を用いるこ
とができる。
グリコール成分としては、エチレングリコール、トリ
メイレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、シクロヘキサンジメチロール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等
を使用することができる。
なお、前記ポリエステル樹脂が実質的に線状である範
囲でペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、
ピロメリット酸及びこれらのエステル形成誘導体等の多
官能化合物を共重合させても良い。
本発明では160℃以上の融点を有する高融点ポリエス
テル樹脂を用いる。
前記高融点ポリエステル樹脂としては、オルソクロロ
フェノール中36℃で測定した極限粘度が0.4dl/g以上、
好ましくは0.5dl/g以上、更に好ましくは0.65dl/g以上
のものが用いられる。
前記高融点ポリエステル樹脂のうち好ましいものとし
ては、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂が挙げられ
る。ポリアルキレンテレフタレート系樹脂は酸成分とし
て、テレフタール酸、グリコール成分として、アルキレ
ングリコールから主としてなるものである。
これらのポリアルキレンテレフタレート系樹脂が本発
明においては、拡張されていることに留意すべきであ
る。
その具体例としては、テレフタル酸成分とエチレング
リコール成分とから主としてなるポリエチレンテレフタ
レート(PET)、テレフタル酸成分と1,4−テトラメチレ
ングリコール(1,4−ブチレングリコール)成分とから
主としてなるポリブチレンテレフタレート(PBT)、テ
レフタル酸成分とシクロヘキサンジメチロール成分とか
ら主としてなるポリシクロヘキシルジメチレンテレフタ
レート(PCT)等を挙げることができる。前記高融点ポ
リエステル樹脂のうち他の好ましいものとしては、ポリ
アルキレンナフタレート系樹脂を例示できる。ポリアル
キレンナフタレート系樹脂は酸成分としてナフタレンジ
カルボン酸成分とグリコール成分としてアルキレングリ
コール成分とから主としてなるものであって、その具体
例としては、ナフタレンジカルボン酸成分とエチレング
リコール成分とから主としてなるポリエチレンナフタレ
ート(PEN)等を挙げることができる。
前記高融点ポリエステル樹脂としては、その融点が好
ましくは160℃以上、特に好ましくは200℃以上のもので
ある。
前記高融点ポリエステル樹脂は高融点であるので、高
結晶性である。この結果、硬化樹脂のポリマー鎖と高融
点ポリマー鎖との相互の絡み合いが均一かつ密になっ
て、高耐久性の保護層を形成することができるものと解
釈される。融点を有しないポリエステル樹脂及び低融点
ポリエステル樹脂の場合には、低結晶性であることか
ら、硬化樹脂ポリマー鎖との絡み合いの程度が大きな部
分と小さな部分とが生じ、樹脂の耐久性が低下すると理
解される。
前記高融点ポリエステル樹脂としての特性を損わない
限り、他の熱可塑性樹脂、例えばポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリアリレート、ポリオキシメチレン、ポリ
フェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン
共重合体、ポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合
体の外、飽和ポリエステル樹脂のオリゴマー等の少なく
とも1種以上を配合することも出来る。
本発明に用いる硬化樹脂成分を構成する硬化性樹脂成
分とは、熱によって、重合もしくは架橋が生ずる樹脂、
好ましくは光重合開始剤もしくは架橋剤を含み、紫外線
の様な光照射等によって重合もしくは架橋が生じる樹脂
である。光硬化性樹脂成分としては、イオン重合性又は
架橋性のものが特に好ましい。イオン重合性又は架橋性
のものは空気中の酸素によって重合又は架橋を妨げられ
ないので、保護層の厚さ方向に効果が同じ様に進行し、
より耐久性に優れた感光層を形成するものとされてい
る。この様な光イオン硬化性の樹脂としては、具体的に
は、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げ
られる。更に好ましくは、カチオン重合性樹脂成分を挙
げることができる。
カチオン重合性化合物としては1分子中にオキシラン
環を2個以上有するエポキシ樹脂を主成分とするカチオ
ン重合性化合物の1種又は2種以上の混合物が好まし
く、このエポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂等が用いられる。
この様なビスフェノール型エポキシ樹脂としては例え
ば、エピコート828、エピコート834、エピコート836、
エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007(以
上、油化シェルエポキシ社製品の商品名)、DER331、DE
R332、DER661、DER664、DER667、(以上、ダウケミカル
社製品の商品名)、アラルダイト260、アラルダイト28
0、アラルダイト6071 アラルダイト6084、アラルダイ
ト6097(以上、チバガイギー社製品の商品名)等が挙げ
られ、それらは単独で又は混合物として用いられる。
前記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エ
ピコート152、エピコート154(以上、油化シェルエポキ
シ社製品の商品名)、アラルダイトEPN1138、アラルダ
イトEPN1139、アラルダイトECN1235、アラルダイトECN1
273、アラルダイトECN1280、アラルダイトECN1299(以
上、チバガイギー社製品の商品名)等が挙げられ、それ
らは単独で又は混合物として用いられる。
脂環式エポキシ樹脂とてしは、例えば、エピコート19
0P、エピコート191P(以上、油化シェルエポキシ社製品
の商品名)、アラルダイトCY175、アラルダイトCY177、
アラルダイトCY179、アラルダイトCY192(以上、チバガ
イギー社製品の商品名)、ERL4221、ERL4229、ERL4234
(以上、ユニオンカーバイド社製品の商品名)等が挙げ
られ、それらは単独でまたは混合物として用いられる。
その他のブタジエン系エポキシ樹脂等の使用も可能で
あり、前記各種エポキシ樹脂を混合したものも使用し得
る。
本発明に用いられるカチオン重合性化合物には、硬化
特性を低下させない範囲内で単官能エポキシ希釈剤を使
用しても良い。この様な単官能エポキシ希釈剤として
は、例えばフェニルグリシジルエーテル、t−ブチルグ
リシジルエーテル等が挙げられる。
更に、カチオン重合性ビニル化合物を前記エポキシ樹
脂に混合して使用することも可能であり、その様なカチ
オン重合性ビニル化合物としては、例えばスチレン、ア
リルベゼン、トリアリルイソシアネート、トリアリルシ
アネート、ビニルエーテル、N−ビニルカルバゾール、
N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
本発明に用いる硬化樹脂の硬化処理は熱硬化によるこ
とも出来るが、紫外線照射による光硬化を行なうことが
望ましい。
光硬化させる場合には、光重合開始剤を添加する。光
重合開始剤として紫外線照射により、カチオン重合性化
合物の重合を開始させるルイス酸を遊離するものは例え
ば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香国ハロニウム塩、第IV
a族又は第V a族元素の光感応性芳香族オニウム塩等で
ある。
前記芳香族ジアゾニウム塩とは、次の一般式(I)で
表わされる化合物である: [式中、R1、R2は水素原子、アルキル基又はアルコキシ
基、R3は水素原子、芳香族基、アミド基又は硫黄原子に
より連結された芳香族基、Mは金属又は半金属、Qはハ
ロゲン原子をそれぞれ表わす。aは1〜6の数であり、
しかも、a=(b−c)が成立し、bはc<b≦8の関
係を充足する数、cは2〜7の数でMの原子価に等し
い。] 例えば、次の化合物を挙げることができる。
等が挙げられる。
前記芳香族ハロニウム塩は一般式 [(R4(R5eX]f +[MQg-(g-h) (II) [式中、R4は1価の芳香族有機基、R5は2価の芳香族有
機基、Xは例えば、I、Br、Cl等のハロゲン原子、Mは
金属又は半金属、Qはハロゲン原子を表わし、dは0又
は2、eは0又は1であり、gはh<g≦8の関係を充
足する数、かつ(d+e)は2又はXの原子価に等し
い。] で示される化合物であって、例えば、 等が挙げられる。
更に、第VI b族元素又は第V b族元素の光感応性芳香
族オニウム塩とは、一般式(III)で表わされる化合物
である: [(R6(R7(R8kY]l +[MQm-(m-n)(III) [式中、R6は1価の芳香族有機基、R7はアルキル基、シ
クロアルキル基、置換アルキル基から選ばれた1価の脂
肪族有機基、R8は脂肪族有機基及び芳香族有機基から選
ばれた複素環構造を構成する多価有機基、YはS、Se、
Teの第VI b族元素又はN、P、As、Sb及びBiから選ばれ
た第V b族元素、Mは金属又は半金属、Qはハロゲン原
子を表わす。iは0〜4の整数、jは0〜2の整数、k
は0〜2の整数であり、かつ、(i+j+k)はYの原
子価に等しく、Yが第VI b族のときは3、Yが第V bの
ときは4に等しく、i=(m−n)が成立し、mはn<
m≦8の関係を充足する数を表わし、かつ、nは2〜7
の整数でMの原子価に等しい。] 第VI b族元素のオニウム塩としては、例えば、 等が挙げられる。
また、第V b族元素のオニウム塩としては、例えば、 本発明に使用される樹脂組成物は溶媒に溶解して基材に
塗布することが望ましい。
本発明の樹脂組成物を溶解する溶媒としては、前記高
融点ポリエステル樹脂を溶解する溶媒として用いられる
ものが使用できるが、一般に、クレゾール類、クロロホ
ルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロ
ロプロパン、テトラクロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素、テトラフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソ
プロパノール等のフッ素含有アルコール等の1種又は2
種以上の混合溶媒が望ましい。
特に好ましい溶媒はテトラフルオロエタノール、ヘキ
サフルオロイソプロパノール等のフッ素含有アルコール
又はこれらの1種又は2種以上を含有する混合溶媒であ
る。これらのフッ素含有アルコールが常用の塩素系溶媒
に比して有利である点としては、それが電子写真特性に
影響を及ぼしにくく、高温、高湿度の環境においても長
期間の使用に耐える点である。
前記高融点ポリエステル樹脂100重量部に対する硬化
樹脂の配合比は3〜50重量部、好ましくは8〜45重量
部、更に好ましくは10〜40重量部である。
前記ルイス酸遊離型光重合開始剤の配合比は硬化樹脂
100重量部に対して、0.1〜50重量部、好ましくは1〜30
重量部である。
塗布方法としては、浸漬法、ロールコーター、バーコ
ーター、スプレー、ハケ塗り等の任意の方法を用いるこ
とができる。特に、浸漬法(ディッピング方式)は生ず
る塗膜の均一性にも優れている点で、好ましい。
紫外線の照射条件は室温から高融点ポリエステル樹脂
の分解温度までの温度、好ましくはガラス転移点温度以
上で、溶融開始温度以下の温度、特に好ましくはガラス
転移点温度よりも20℃以上高い温度で溶融開始温度より
も20℃低い温度以下。照射時間は60秒以下、好ましくは
30秒以下、更に好ましくは5〜15秒である。照射条件は
得られる架橋物が溶媒に不溶解で残る量によって適宜選
択される。
紫外線としては、一般に波長200〜500nm、好ましくは
300〜400nmのものが使用される。
特定の樹脂成分からなる本発明の感光層はその硬化物
100mgを溶媒10mlに100℃で1時間加熱撹拌溶解させた
後、3Gのガラスフィルターで濾過洗浄した後に残る不溶
解部を130℃で恒温に達するまで乾燥させた際の不溶解
分(ゲル)が樹脂分として10重量%以上、好ましくは15
重量%以上、特に好ましくは20重量%以上となる量まで
紫外線照射を受けることによって硬化が行なわれる。
以下にさらに詳細に説明する。
本発明による電子写真感光体の感光層1は後述する様
な各種光導電材料と結着樹脂成分として前記高融点ポリ
エステル樹脂と硬化樹脂とを含有する。感光層が電荷発
生層と電荷輸送層との積層体であって、支持体に近い層
が電荷発生層4である場合には、少なくとも電荷輸送層
3中に前記高融点ポリエステル樹脂と硬化樹脂とを含有
させる。また、支持体に近い層が電荷輸送層6である場
合には、少なくとも電荷発生層5中に高融点ポリエステ
ル樹脂硬化樹脂とを含有させる。
本発明における電子写真感光体の導電性支持体2とし
ては例えば、以下に示した形態のものを挙げることがで
きる。
(1)アルミニウム、アルミニウム合金、耐食鋼(ステ
ンレス)、銅などの金属を板状またはドラム形状にした
もの。
(2)ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や前記
(1)導電性支持体上にアルミニウム、パラジウム、ロ
ジウム、金、白金などの金属を蒸着もしくはラミネート
することにより薄膜形成したもの。
(3)ガラス、樹脂、紙なとの非導電性支持体や前記
(1)の導電性支持体上に導電性高分子、酸化スズ、酸
化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着するか又は
導電性もしくは非導電性高分子中に分散塗料化して塗布
することにより形成させたもの。
導電性支持体と感光層の中間にバリヤー機能又は接着
機能を有する下引き層を設けることもできる。下引き層
の膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜3μmが適当で
ある。下引き層は例えばカゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ニトロセルロース、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、N−アルコキ
シメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、酸化アルミ
ニウムなどによって形成することができる。
本発明に用いられる有効な電荷発生物質としては、例
えば以下のような物質が挙げられる。これらの電荷発生
物質は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用い
てもよい。
(1)アゾ系顔料:モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ
等; (2)フタロシアニン系顔料:金属フタロシアニン、非
金属フタロシアニン等; (3)インジゴ系顔料:インジゴ、チオインジゴ等 (4)ペリレン系顔料:ペリレン酸無水物、ペリレン酸
イミド等; (5)キノン系顔料:アンスラキノン、ピレンキノン
等; (6)スクワリリウム色素; (7)ピリリウム塩、チオピリリウム塩類; (8)トリフェニルメタン系色素; (9)セレン、非晶質シリコンなどの無機物質。
電荷発生物質を含有する層すなわち、電荷発生層は前
記のような電荷発生物質を適当な結着剤に分散し、これ
を導電数支持体上に塗工することにより形成させること
ができる。また、導電性支持体上に蒸着、スパッタ又は
CVD等の乾式法で薄膜を形成することによっても形成さ
せることができる。
上記結着剤(バインダー)としては広範囲な結着性樹
脂から選択できる。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジ
アリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、
ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹
脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは単独または共
重合体ポリマーとして1種または2種以上混合して用い
てもよい。
電荷発生層中に含有される樹脂の量は通常80重量%以
下、好ましくは0〜40重量%に選ぶ。
電荷発生層の膜厚は5μm以下、特に0.01μm〜1μ
mの膜厚をもつ薄膜層とすることが好ましい。
また、電荷発生層には種々の増感剤を添加してもよい 電荷輸送層は電荷発生層の上または下に積層され、電
界の存在下で電荷発生層から電荷キャリアを受取り、こ
れを輸送する機能を有している。電荷輸送層は電荷輸送
物質を必要に応じて適当なバインダー(結着性樹脂)と
共に溶剤中に溶解したものを塗布することによて形成さ
れ、その膜厚は一般的には5〜40μmであるが、15〜30
μmに設定することが好ましい。
電荷輸送物質には電子輸送物質と正孔輸送物質があ
る。電子輸送物質としては、例えば2,4,7−トリニトロ
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、
クロラニル、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引
性物質やこれら電子吸引性物質を高分子化したものなど
が挙げられる。
正孔輸送物質としては次のものを例示できる: 多環芳香族化合物: ピレン、アセトラセン等; 複素環化合物: カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾ
ール、チアゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、ピ
ラゾリン、チアジアゾール、トリアゾール; ヒドラゾン系化合物: p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチ
リデン−9−エチルカルバゾール等; スチリル系化合物: α−フェニル−4′−N,N−ジフェニルアミノスチル
ベン、5−[4−(ジ−p−トリルアミノ)ペンジリデ
ン]−5H−ジベンゾ[a,b]シクロヘプテン等; ベンジジン系化合物; トリアリールメタン系化合物; トリフェニルアミンあるいは、これらの化合物からなる
基を主鎖または側鎖に有するポリマー(例えばポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン等)。
これらの有機電荷輸送物質の他にセレン、セレン−テ
ルル、アモルファスシリコン、硫化カドミウムなどの無
機材料も用いることができる。
またこれらの電荷輸送物は1種または2種以上組み合
わせて用いることができる。
電荷輸送物質が成膜性を有していない場合には適当な
バインダー樹脂(重合体)を用いることができる。バイ
ンダー樹脂としては、具体的には、アクリル樹脂、ポリ
アリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、アクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂、
ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリアミド、塩素
化ゴムなどの絶縁性樹脂又はポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ポリビニルアントラセン等の有機光導電性ポリマ
ー等が挙げられる。
本発明の別の具体例として、前述のアゾ顔料と電荷輸
送物質を同一層に含有させた電子写真感光体を挙げるこ
とができる。この際、前述の電荷輸送物質としてポリ−
N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンから
なる電荷移動錯体を用いることもできる。
この例の電子写真感光体は前述のアゾ顔料と電荷輸送
物質を適当な樹脂溶液中に分散させた液を導電性基体上
に塗布乾燥して作成することができる。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用可能
であるのみならず、レーザービームプリンター、CRTプ
リンター、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー
製版及びファクシミリ用のプリンター等の電子写真応用
分野にも広く用いることができる。
第4図に本発明のドラム型感光体を用いた一般的な転
写し基電子写真装置の概略構成を示す。
第4図において、41は一般的なドラム型感光体であ
り、軸41aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動
される。該感光体41はその回転過程で、帯電手段42によ
って、その周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受
け、次いで露光部43において、不図示の像露光手段によ
り、光像露光L(スリット露光、レーザービーム走査露
光等)を受ける。これにより、感光体周面に露光像に対
応した静電潜像が順次形成される。その静電潜像は次い
で現像手段44でトナー現像され、そのトナー現像像が転
写手段45により、不図示の給紙部から感光体41と転写手
段45との間に感光体41の回転と同期取りされて給送され
た転写材Pの面に順次転写される。
像転写を受けた転写材Pは感光体面から分離されて像
定着手段48へ導入されて像定着を受け、複写物(コピ
ー)として機外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体41の表面はクリーニング手段46によ
って転写残りトナーの除去を受けて清浄面化されて繰り
返して像形成に使用される。
感光体41の均一帯電手段42としてはコロナ帯電装置が
一般に広く使用されている。また転写装置45としても、
コロナ転写手段が広く一般に使用されている。電子写真
装置として、上述の感光体、現像手段及びクリーニング
手段等の構成要素のうち、複数のものを装置ユニットと
して一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に
対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体41と
クリーニング手段46とを一体化して単一の装置ユニット
とし、装置本体のレール等の案内手段を用いて着脱自在
の構成にしても良い。この際に、上記の装置ユニットの
方に帯電手段及び/又は現像手段を伴って構成しても良
い。
また、光像露光Lは電子写真装置を複写機又はプリン
ターとして使用する場合には、原稿からの反射光、透過
光又は原稿を読み取り信号化し、この信号によってレー
ザービームの走査、発光ダイオードアレイの駆動又は液
晶シャッターアレイの駆動等によって行なわれる。
また、ファクシミリのプリンターとして使用する場合
には、光像露光Lは受信データをプリントする為の露光
になる。第5図はこの場合の1例をブロック図で示した
ものである。
第5図において、コントローラ51は画像読み取り部50
とプリンター59を制御する。コントローラ51の全体はCP
U57によって制御されている。画像読み取り部からの読
み取りデータは送信回路53を通して相手局に送信され
る。
相手局から受けたデータは受信回路52を通してプリン
ター59に送られる。画像メモリ56には、所定の画像デー
タが記憶される。プリンタコントローラ58はプリンター
59を制御している。54は電話である。
回線55から受信された画像(回線を介して接続された
リモート端末からの画像情報)は受信回路52で復調され
た後に、CPU57で画像情報の復号処理が行なわれて順次
画像メモリ56に格納される。そして、少なくとも1頁分
の画像が画像メモリ56に格納されると、その頁の画像記
録を行なう。CPU57は画像メモリ56から1頁分の画像情
報を読み出してプリンタコントローラ58に復号化された
1頁分の画像情報を送出する。プリンタコントローラ58
はCPU57からの1頁分の画像情報を受け取ると、その頁
の画像情報記録を行なうべく、プリンター59を制御す
る。なお、CPU57はプリンター59による記録中に次の頁
分の受信を行なっている。
以上の様に、画像の受信と記録とが行なわれる。
<実施例における融点の測定方法> 以下の実施例において、高融点ポリエステル樹脂の融
点測定はDSC(ディファレンシャル・スキャニング・カ
ロリーメター)を用いて、昇温速度10℃/minで行なっ
た。
また、測定試料の量は5mgとし、測定対象樹脂を一
旦、280℃で溶融させた後、0℃の氷水で急冷して調製
した。
実施例1 外径80×長さ360mmのアルミニウムシリンダーを基体
とし、これにアルコキシメチル化ナイロンの5%メタノ
ール溶液を浸漬法で塗布し、膜厚1μmの下引き層(中
間層)を設けた。
次に下記構造式(1)の顔料を10部(重量部、以下同
様)及びポリビニルブチラール8部及び シクロヘキサノン50部を直径1mmのガラスビーズ100部収
容のサンドミル装置で20時間混合分散した。この分散液
にメチルエチルケトン70〜120(適宜)部を加えて下引
き層上に塗布し、100℃で5分間の乾燥をして0.2μmの
電荷発生層(CGL)を形成させた。次に、この電荷発生
層の上に下記構造式(2)のヒドラゾン130部を用いて 以下の手法で、調製した樹脂液に混合溶解し、塗工液と
した。この塗工液をディッピング法によって、電荷発生
層上に塗布及び光照射して、膜厚20μmの電荷輸送層
(CTL)を作成した。
樹脂液は酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成
分としてエチレングリコールを用いて得られた高融点ポ
リエチレンテレフタレート(A)(極限粘度0.70dl/g融
点258℃、ガラス転移点温度70℃)100部とエポキシ樹脂
(B)[エポキシ当量160;芳香族エステルタイプ;商品
名:エピコート190P(油化シェルエポキシ社製)]30部
とをフェノールとテトラクロロエタン(1:1)混合液100
mlに溶解させた。
次いで、光重合開始剤としてトリフェニルスルホニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート(C)3部を添加し
て、樹脂組成物溶液を調製した。
このようにして調製した塗工液をディッピング法によ
って、電荷発生層上に塗布及び光照射して、膜厚20μm
の電荷輸送層(CTL)を作成した。
光の照射条件としては、2kw高圧水銀灯(30w/cm)を2
0cm離した位置から130℃で8秒間照射して硬化させた。
この様にして作製した感光体ドラムを複写機[商品
名:NP−3525(キャノン(株)製)]に装着して、温度2
4℃及び相対湿度55%の環境で通紙60万枚の耐久テスト
を行なった。結果を表1に示す。
実施例2 酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分として
エチレングリコール80モル%とポリエチレングリコール
[分子量1000]20モル%を用いて得られた高融点ポリエ
ステル樹脂(極限粘度0.68dl/g、融点210℃、ガラス転
移温度68℃)を用いた外には、実施例1と同様の実験を
行なった。結果を表1に示す。
実施例3 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分として
エチレングリコール63モル%とポリエチレングリコール
[分子量1000]37モル%との混合物を用いて得られた高
融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.67dl/g、融点195
℃、ガラス転移点温度65℃)を用いた外には、実施例1
と同様の実験を行なった。結果を表1に示す。
実施例4 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分として
エチレングリコール50モル%とポリエチレングリコール
[分子量1000]50モル%との混合物を用いて得られた高
融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.66dl/g、融点180
℃、ガラス転移温度64℃)を用いた以外には、実施例1
と同様の実験を行なった。結果を表1に示す。
実施例5 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分として
エチレングリコール40モル%とポリエチレングリコール
[分子量1000]60モル%との混合物を用いて得られた高
融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.64dl/g、融点161
℃、ガラス転移温度60℃)を用いた外には、実施例1と
同様の実験を行なった。結果を表1に示す。
実施例6 光硬化樹脂としてエポキシ樹脂[エポキシ当量184〜1
94;ビスフェノール系;商品名:エピコート828(油化シ
ェルエポキシ社製)]を用いた以外には、実施例1と同
様の実験を行なった。結果を表1に示す。
比較例1 実施例1で用いた電荷輸送層の樹脂液の代わりにビス
フェノール型ポリカーボネート130部とモノクロロベン
ゼン900部を用いて電荷輸送層を作成し、実施例1と同
様に耐久テストを行なった。結果を表1に示す。
比較例2 比較例1で用いた感光体の耐久特性を向上させる為に
従来から知られているPTFE微粉末を用いた保護層を以下
の様に設けて、耐久テストを行なった。結果を表1に示
す。
ここで用いた保護層は上記ビスフェノールZ型ポリカ
ーボネート4部とモノクロロベンゼン70部、PTFE粉末1
部をサンドミルで10時間混合分散して塗工液を作成し
た。この塗工液をスプレー法でCTL上に膜厚1.0μmにな
る様に塗布して保護層とした。
比較例3 比較例2で用いた保護層の膜厚が12.0μmになる様に
塗工液を再調合し、スプレーで塗布して膜厚12.0μmの
保護層を設け、耐久テストを行なった。その結果を表1
に示す。
比較例4 実施例1で用いた高融点ポリエチレンテレフタレート
の代りに、軟化点163℃(非結晶性であるから融点無
し)のポリエステル樹脂[商品名:バイロン−200(東
洋紡績社製)]を用いた以外には、実施例1と同様の感
光体ドラムを作成して、その特性を評価した。結果を表
1に示す。
実施例7 外径80mm×長さ360mmのアルミニウムシリンダーを基
体とした。これに実施例1で用いたアルコキシメチル化
ナイロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、膜厚
1μmの下引き層(中間層)を設けた。次に、この中間
層の上に下記構造式(3)のスチリル化合物(3)10部
ポリメチルメタクリレート10部をTHF65部に溶解した。
この溶液を浸漬法で塗布し、125℃で70分間の熱風乾燥
させて膜厚15μmの電荷輸送層を作成した。
次に、この電荷輸送層の上に下記構造式(4)の顔料
10部と実施例1で用いた電荷輸送層の樹脂分7部に相当
する樹脂液を加え、サンドミルで20時間混合分散し、塗
工液とした。この塗工液を用いて膜厚0.8μmの電荷発
生層を作成し、耐久テストを行なった。結果を表1に示
す。
実施例8 外径80mm×長さ360mmのアルミニウムシリンダーを基
体とし、これに実施例1で用いたアルコキシメチル化ナ
イロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布して膜厚1
μmの下引き層(中間層)を設けた。
次に電荷発生物質であるε型Cu−PC3部と電荷輸送物
質である構造式(3)のヒドラゾン化合物6部と実施例
1で用いた電荷輸送層の樹脂分10部に相当する樹脂液を
加え、サンドミルで30時間混合分散し塗工液を調製し
た。この塗工液を用いて膜厚18μmの感光層を作成し、
耐久テストを行なった。その結果を表1に示す。
実施例9 実施例1で用いたエポキシ樹脂の量を10部に変えた以
外には実施例1と同様の感光体を作製して耐久テストを
行なった。結果を表1に示す。
実施例10 実施例1で用いた高圧水銀灯光を6秒照射した以外に
は実施例1と全く同様の感光体を作製して耐久テストを
行なった。結果を表1に示す。
実施例11 外径80mm×長さ360mmのアルミニウムシリンダーを基
体とし、これに実施例1のアルコキシメチル化ナイロン
の5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、膜厚1μmの
下引き層(中間層)を設けた。
次に構造式(1)の顔料を10部(重量部、以下同様)
及びポリビニルブチラール8部及びシクロヘキサノン50
部を直径1mmのガラスビーズ100部収容のサンドミル装置
で20時間混合分散した。この分散液にメチルエチルケト
ン70〜120(適宜)部を加えて下引き層上に塗布し、100
℃で5分間の乾燥して厚さ0.2μmの電荷発生層(CGL)
を形成させた。次に、この電荷発生層の上に構造式
(2)のヒドラゾン130部を用いて以下の手法で、調製
した樹脂液に混合溶解し、塗工液とした。この塗工液を
ディッピング法によって、電荷発生層上に塗布及び光照
射して、膜厚20μmの電荷輸送層(CTL)を作成した。
樹脂液は酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成
分として1,4−テトラメチレングリコール(1,4−ブタン
ジオール)を用いて得られた高融点ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)(A)(極限粘度0.72dl/g、融点224
℃、ガラス転移点温度35℃)100部と実施例1で用いた
エポキシ樹脂(B)30部とをフェノールとテトラクロロ
エタン(1:1)混合液100mlに溶解させた。
次いで、光重合開始剤としてトリフェニルスルホニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート(C)3部を添加し
て、樹脂組成物溶液を調製した。
このようにして調製した塗工液をディッピング法によ
って、電荷発生層上に塗布及び光照射して、膜厚20μm
の電荷輸送層(CTL)を作成した。
光の照射条件としては、2kw高圧水銀灯(30w/cm)を2
0cm離した位置から130℃で8秒間照射して硬化させた。
このようにして作製した感光体ドラムを複写機[NP−
3525(キャノン(株)製)]に装着して、温度24℃及び
相対湿度55%の環境で通紙60万枚の耐久テストを行なっ
た。結果を表2に示す。
実施例12 酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分として
シクロヘキサンジメチロールを用いて得られた高融点ポ
リシクロヘキサンジメチレンテレフタレート[(PC
T);極限粘度0.66dl/g;融点290℃、ガラス転移温度80
℃]を用いた外には、実施例11と同様の実験を行なっ
た。その結果を表2に示す。
実施例13 酸成分として1,10−ナフタレンジカルボン酸及びグリ
コール成分としてエチレングリコールを用いて得られた
高融点ポリエチレンナフタレート(PEN)(極限粘度0.6
9dl/g、融点280℃、ガラス転移温度85℃)を用いた外に
は、実施例11と同様の実験を行なった。結果を表2に示
す。
実施例14 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分として
1,4−テトラメチレングリコール63モル%とポリエチレ
ングリコール(分子量1000)27モル%を用いて得られた
高融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.67dl/g、融点190
℃、ガラス転移温度15℃)を用いた外には、実施例11と
同様の実験を行なった。結果を表2に示す。
実施例15 硬化樹脂として実施例6で用いたエポキシ樹脂を用い
た以外には実施例11と同様の実験を行なった。結果を表
2に示す。
実施例16 外径80mm×長さ360mmのアルミニウムシリンダーを基
体とした。これに実施例11のアルコキシメチル化ナイロ
ンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、膜厚1μm
の下引き層(中間層)を設けた。次に、この中間層の上
に構造式(3)のスチリル化合物(3)10部と実施例7
で用いたポリメチルメタクリレート10部をTHF65部に溶
解した。この溶液を浸漬法で塗布し、125℃で70分間の
熱風乾燥させて膜厚15μmの電荷輸送層を作成した。
次に、この電荷輸送層の上に構造式(4)の顔料10部
と実施例11で用いた電荷輸送層の樹脂分7部に相当する
樹脂液を加え、サンドミルで20時間混合分散し、塗工液
とした。この塗工液を用いて膜厚0.8μmの電荷発生層
を作成し、耐久テストを行なった。結果を表2に示す。
実施例17 外径80mm×長さ360mmのアルミニウムシリンダーを基
体とし、これに実施例11で用いたアルコキシメチル化ナ
イロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布して膜厚1
μmの下引き層(中間層)を設けた。
次に電荷発生物質であるε型CuP−C3部と電荷輸送物
質である構造式(3)のヒドラゾン化合物6部と実施例
11で用いた電荷輸送層の樹脂分10部に相当する樹脂液と
を加え、サンドミルで30時間混合分散し塗工液を調製し
た。この塗工液を用いて膜厚18μmの感光層を作成し、
耐久テストを行なった。結果を表2に示す。
実施例18 実施例11で用いたエポキシ樹脂の量を10部にした以外
には実施例11と同様の感光体を作製して耐久テストを行
なった。結果を表2に示す。
実施例19 実施例11で用いた高圧水銀灯を6秒間照射した以外に
は実施例11と同様の感光体を作製して耐久テストを行な
った。結果を表2に示す。
実施例20 実施例11で用いたフェノールとテロラクロロエタン
(1:1)混合液100mlの代わりにヘキサフルオロイソプロ
パノール100mlを用いた以外には、実施例11と同様の感
光体を作製し、同例と同様に耐久テストを行なった。そ
の結果を表2に示す。
実施例21及び22 実施例11の感光体と実施例20の感光体とを複写機[商
品名:NP−3525(キャノン社製)]に装着し、温度30℃
及び相対湿度85%の環境において、通紙10万枚の耐久テ
ストを行なった。結果を表2に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、耐久使用による削れも殆ど無く、安
定した電位特性を示し、耐久使用後にも、キズによるス
ジ画像の発生又は感光体表面の部分的な削れによる濃度
の傾きのない良好な画像を得ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
(1)図面の種類の説明 第1図、第2図及び第3図は本発明の構成を備えた像保
持体の模式的断面図、第4図は一般的なドラム型電子写
真感光体を装着した転写式電子写真装置の概略構成図、
第5図は該電子写真装置をプリンターとして使用したフ
ァクシミリ方式のブロック図である。 (2)図面の主要な部分を表わす符号の説明 1……感光層(高融点ポリエステル樹脂、硬化樹脂、電
荷発生物質及び電荷輸送物質を含む)、 2……導電性支持体、 3……電荷輸送層(高融点ポリエステル樹脂及び硬化樹
脂を含む)、 4……電荷発生層、 5……電荷発生層(高融点ポリエステル樹脂及び硬化樹
脂を含む)、 6……電荷輸送層、 41……ドラム型感光体、 42……帯電手段、 43……露光部、 44……現像手段、 45……転写手段、 50……画像読み取り部、 51……コントローラ、 52……受信回路、 53……送信回路、 54……電話、 55……回線、 56……画像メモリ、 57……CPU、 58……プリンタコントローラ、 59……プリンター。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−217168 (32)優先日 平成2年8月20日(1990.8.20) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 中野 征孝 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社四日市総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−202753(JP,A) 特開 昭63−85562(JP,A) 特開 平2−51161(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 101

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】160℃以上の融点を有する高融点ポリエス
    テル樹脂及び硬化樹脂を含む感光層を設けることを特徴
    とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】前記硬化樹脂が前記高融点ポリエステル樹
    脂100重量部に対して3〜50重量部含まれていることを
    特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】前記硬化樹脂が光硬化されたエポキシ系樹
    脂であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感
    光体。
  4. 【請求項4】前記高融点ポリエステル樹脂がポリエチレ
    ンテレフタレート系樹脂であることを特徴とする請求項
    1に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】上記高融点ポリエステル樹脂がポリブチレ
    ンテレフタレート樹脂であることを特徴とする請求項1
    に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】上記高融点ポリエステル樹脂がポリシクロ
    ヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂であることを特
    徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】上記高融点ポリエステル樹脂がポリエチレ
    ンナフタレート樹脂であることを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】前記感光層が更に少なくとも有機光導電
    体、ZnO、CdS、a−Si及びSeの中の1種類以上の光導電
    物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子写真
    感光体。
  9. 【請求項9】前記感光層が少なくとも電荷発生層と電荷
    輸送層との積層体であって、支持体に近い層が電荷発生
    層である場合に、少なくとも電荷輸送層中に前記高融点
    ポリエステル樹脂及び前記硬化樹脂を含有することを特
    徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】前記感光層が少なくとも電荷発生層及び
    電荷輸送層の積層体であって、支持体に近い層が前記電
    荷輸送層である場合に、少なくとも前記電荷発生層中に
    前記高融点ポリエステル樹脂及び前記硬化樹脂を含有い
    ていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  11. 【請求項11】前記感光層が少なくとも電荷発生物質と
    電荷輸送物質との混合物からなることを特徴とする請求
    項1に記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】前記感光層を作製するに当り、溶媒中に
    少なくとも160℃以上の融点を有する高融点ポリエステ
    ル樹脂及び光硬化性樹脂が均一に溶解された塗工液を塗
    工し、次いで光硬化・乾燥させることによって前記感光
    層を作製することを特徴とする電子写真感光体の製造方
    法。
  13. 【請求項13】前記光硬化性樹脂がエポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体の製
    造方法。
  14. 【請求項14】前記塗工液中に、光照射によってルイス
    酸を遊離する光重合開始剤が存在することを特徴とする
    請求項12に記載の電子写真感光体の製造方法。
  15. 【請求項15】前記塗工をディッピング方式で行なうこ
    とを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体の製造
    方法。
  16. 【請求項16】前記溶媒中に、少なくともフッ素含有ア
    ルコールが存在することを特徴とする請求項12に記載の
    電子写真感光体の製造方法。
  17. 【請求項17】帯電手段、現像手段及びクリーニング手
    段の少なくとも1つを160℃以上の融点を有する高融点
    ポリエステル樹脂及び硬化樹脂を含有する感光層を設け
    た電子写真感光体と共に一体に支持してユニットを形成
    し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとしたことを特
    徴とする装置ユニット。
  18. 【請求項18】前記硬化樹脂が光イオン硬化されたエポ
    キシ樹脂であることを特徴とする請求項17に記載の装置
    ユニット。
  19. 【請求項19】電子写真感光体、潜像形成手段、形成し
    た潜像を現像する手段及び現像した像を転写材に転写す
    る手段を有する電子写真装置において、前記電子写真感
    光体が160℃以上の融点を有する高融点ポリエステル樹
    脂及び硬化樹脂を含有する感光層を設けることを特徴と
    する電子写真装置。
  20. 【請求項20】前記硬化樹脂が光イオン硬化されたエポ
    キシ樹脂であることを特徴とする請求項19に記載の電子
    写真装置。
  21. 【請求項21】160℃以上の融点を有する高融点ポリエ
    ステル樹脂及び硬化樹脂を含有する感光層を設けた電子
    写真感光体、潜像形成手段及び現像した像を転写材に転
    写する手段を備えた電子写真装置並びにリモート端末か
    らなる画像情報を受信する受信手段を有することを特徴
    とするファクシミリ。
  22. 【請求項22】前記硬化樹脂が光イオン硬化されたエポ
    キシ樹脂であることを特徴とする請求項21に記載のファ
    クシミリ。
JP02228053A 1989-09-01 1990-08-31 電子写真感光体及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3077816B2 (ja)

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