JPH04151160A - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JPH04151160A
JPH04151160A JP22805390A JP22805390A JPH04151160A JP H04151160 A JPH04151160 A JP H04151160A JP 22805390 A JP22805390 A JP 22805390A JP 22805390 A JP22805390 A JP 22805390A JP H04151160 A JPH04151160 A JP H04151160A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体及びその製造方法に関し、詳し
くは通紙耐久性を始め、各種の耐久性に優れた電子写真
感光体及びその製造方法に関する。
[従来の技術] 電子写真感光体の光2x電材料としてはセレン、硫化カ
ドミウム、酸化亜#0なとの無機光導電材料が従来から
用いられている。一方、ポリビニルカルバゾール、オキ
サジアゾール、フタロシアニンなどの有機光導電材料は
無機光導電材料に比べて生産性も高いという利点がある
が、感度が低(、その実用化が困難であった。その改善
の為に各種の増感方法が提案されているが、効果的な方
法としては電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離
型感光体を用いるものが知られている程度である。
一方、電子写真感光体には当然のことながら適用される
電子写真プロセスに応じた所定の感度、電気特性、更に
は、光学特性を備えていることが要求される。特に、繰
り返し使用可能な感光体にあっては、その感光体の表面
層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニ
ング処理などの直接に加えられる電気的・機械的外力に
対する耐久性が要求される。具体的には、コロナ帯電時
に発生するオゾンやNO,による劣化に起因する感度低
下、電位低下及び残留電位増加並びに摺擦による表面の
摩耗及び傷の発生等に対する耐久性が要求される。
更に、クリーニング性は重要な要素であり、クリーニン
グ性を向上させるためには、摩擦抵抗を低下させること
が必須である。
感光体の表面は主として樹脂及び感光材料などによって
構成されることから、特に樹脂の性能が重要であり、上
述の緒特性を満たす優れた樹脂が要望されていた。最近
になり、これらを満足する樹脂としてポリカーボネート
樹脂が表面層のバインダー(結着剤)として用いられる
様になって来た。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、その耐久性はアクリル系の樹脂を用いて
いた当時の通紙数千〜−万枚位の耐久性が、ポリカーボ
ネート樹脂を用いることによって五万〜十万枚に延びた
ものの、無機感光体であるSe又はa−3i (無定形
Si)を用いた場合の耐久性三十万〜百万枚に達するに
は、なお問題が残っていた。
そこで従来の樹脂又は含弗素樹脂などを添加して保護層
を設ける研究が数多くなされているが、感光層の構成上
電荷の移動しない層を設けることに起因して、どうして
も耐久使用によって残留電位(Vr )が増加したり、
感度が低下するという弊害が見られた。この問題は保護
層の膜厚を薄く例えば、2〜3μm以下に薄くすること
で改善はされるが、従来使用されている樹脂では耐久使
用による摩耗が依然として大きい一耐久性が改善されな
い−という結果に終っている。
更にポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFEJ
と略称することがある)を添加した樹脂を保護層に用い
る場合に、PTFHの良好なりリーニング特性を引き出
す為には柔らかい樹脂を使う必要がある。これは感光体
の耐久使用とともに表面を少しずつ削り、フレッシュな
PTFEを表面に出す為であり、固いバインダーではP
TFEの効果が期待した程には発現しないことによる。
しかしながら柔らかいバインダーを用いると、PTFE
の効果で保護層の耐久性は増すが、膜が柔らかいために
クリーニングブレードによる摺擦に起因するキズや、衝
撃による割れ(膜の剥離)が発生し易くなる。更には転
写紙の先端あるいは後端など、感光体と接触する部分が
感光体上では、きずになってしまうので黒スジ状などの
画像欠陥となる。又、耐久使用による残留電位の増加及
び感度低下の問題については通常の保護層と全く同じ問
題を残している。
また、耐摩耗性を改良する為に高硬度の樹脂の使用も考
えられるが、ポリカーボネート等を表面に用いた場合に
比べて摩擦抵抗係数が数段大きくなり、良好なりリーニ
ング特性を得に(いといった点に改良の余地がある。
本発明の目的は耐久特性を更に飛躍的に伸長させると共
に、安定した電位特性をも備えた感光体を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 本発明は高融点ポリエステル樹脂及び硬化樹脂を含む感
光層を有することを特徴とする電子写真感光体及びその
製造方法に関する。
本発明の電子写真感光体の要部である感光層の層構成を
図面に基づいて、以下に説明する。ここで、第1図〜第
3図は本発明の感光層の各種態様を示す模式的断面図で
ある。各図において、同一の符号は同一の層を表わす。
同図において、1は感光層であり、高融点ポリエステル
樹脂、硬化樹脂、電荷発生物質及び電荷輸送物質から形
成されている。2は導電性支持体であり、後記する様な
金属等で形成されている。
3は電荷輸送層であり、電荷輸送物質、高融点ポリエス
テル樹脂及び硬化樹脂から主として形成されている、4
は電荷発生層であり、電荷発生物質から主として形成さ
れている。5は電荷発生層であり、電荷発生物質、高融
点ポリエステル樹脂及び硬化樹脂から主として形成され
ている。6は電荷輸送層であり、電荷輸送物質から主と
してなる0本発明の電子写真感光体はこれらの層の積層
体である。4及び5の1以上の層並びに3及び6の1以
上の層の間における上下位置関係は何れでも構わない。
感光層としては例えば、Se、 a−3i (無定形5
L)ZnO、CdS等の無機光導電性を有する物質又は
有機染料、有機顔料、ポリシラン化合物等の有機光導電
性を有する物質が用いられる。さらに感光層はその層構
成によって、導電性支持体上に先ず電荷発生層、次いで
電荷輸送層の順番に積層したもの、あるいは導電性支持
体上に先ず電荷輸送層、次に電荷発生層の順番に積層し
たもの、あるいは電荷発生物質と電荷輸送物質を混在さ
せた1以上の層を有するもの等がある。またこれらの層
構成は最少限のもので、必要に応じて中間層及び/又は
外側保護層を設けても差支え無い0本発明で用いた各層
(保護層含む)には必要に応じて第3成分を加えること
が出来る。該成分は低分子量物質であるか高分子量物質
であるかを問わない。
本発明の感光層の形成に用いる樹脂成分について次に説
明する。
ポリエステルとは酸成分とアルコール成分との縮合ポリ
マーであり、ジカルボン酸とグリコールとの縮合あるい
はヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシ基とカルボキシ基
とを有する化合物の縮合重合体等である。
酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、セパチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシ
エトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を用いること
ができる。
グリコール成分としては、エチレングリコール、トリメ
イレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、シクロヘキサンジメチロール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を
使用することができる。
なお、前記ポリエステル樹脂が実質的に線状である範囲
でペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ピ
ロメリット酸及びこれらのエステル形成誘導体等の多官
能化合物を共重合させても良い。
本発明に用いるポリエステル樹脂としては、高融点ポリ
エステル樹脂を用いる。
高融点ポリエステル樹脂としては、オルソクロロフェノ
ール中36℃で測定した極限粘度が0.4dj2/g以
上、好ましくは0.5dρ/g以上、更に好ましくは0
.65 dj2/g以上のものが用いられる。
好ましい高融点ポリエステル樹脂としては、ポリアルキ
レンテレフタレート系樹脂が挙げられる。ポリアルキレ
ンテレフタレート系樹脂は酸成分として、テレフタール
酸、グリコール成分として、アルキレングリコールから
主としてなるものである。
これらのポリアルキレンテレフタレート系樹脂が本発明
においては、拡張されていることに留意すべきである。
その具体例としては、テレフタル酸成分とエチレングリ
コール成分とから主としてなるポリエチレンテレフタレ
ート(PETl、テレフタル酸成分と1.4−テトラメ
チレングリコール(1,4−ブチレングリコール)成分
とから主としてなるポリブチレンテレフタレート(PB
T)、テレフタル酸成分とシクロヘキサンジメチロール
成分とから主としてなるポリシクロヘキシルジメチレン
テレフタレート(PCT)等を挙げることができる。他
の好ましい高融点ポリエステル樹脂としては、ポリアル
キレンナフタレート系樹脂を例示できる。ポリアルキレ
ンナフタレート系樹脂は酸成分としてナフタレンジカル
ボン酸成分とグリコール成分としてアルキレングリコー
ル成分とから主としてなるものであって、その具体例と
しては、ナフタレンジカルボン酸成分とエチレングリコ
ール成分とから主としてなるポリエチレンナフタレート
(PEN)等を挙げることができる。
高融点ポリエステル樹脂としては、その融点が好ましく
は160℃以上、特に好ましくは200℃以上のもので
ある。
高融点ポリエステル樹脂は高融点であるので、高結晶性
である。この結果、硬化樹脂のポリマー鎖と高融点ポリ
マー鎖との相互の絡み合いが均一かつ密になって、高耐
久性の保護層を形成することができるものと解釈される
。融点を有しないポリエステル樹脂及び低融点ポリエス
テル樹脂の場合には、低結晶性であることから、硬化樹
脂ポリマー鎖との絡み合いの程度が大きな部分と小さな
部分とが生じ、樹脂の耐久性が低下すると理解される。
高融点ポリエステル樹脂としての特性を損わない限り、
他の熱可塑性樹脂、例えばポリカーボネート、ポリアミ
ド、ボリアリレート、ポリオキシメチレン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合
体、ポリスチレン、スチレン・ブタジェン共重合体の外
、飽和ポリエステル樹脂のオリゴマー等の少なくとも1
種以上を配合することも出来る。
本発明に用いる硬化樹脂成分を形成する硬化性樹脂成分
とは、熱によって、重合もしくは架橋が生ずる樹脂、好
ましくは光重合開始剤もしくは架橋剤を含み、紫外線の
様な光照射等によって重合もしくは架橋が生じる樹脂で
ある。光硬化性樹脂成分としては、イオン重合性又は架
橋性のものが特に好ましい。イオン重合性又は架橋性の
ものは空気中の酸素によって重合又は架橋を妨げられな
いので、保護層の厚さ方向に効果が同じ様に進行し、よ
り耐久性に優れた感光層を形成するものとされている。
この様な光イオン硬化性の樹脂としては、具体的には、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミ
ン樹脂、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられ
る。更に好ましくは、カチオン重合性樹脂成分を挙げる
ことができる。
カチオン重合性化合物としては1分子中にオキシラン環
を2個以上有するエポキシ樹脂を主成分とするカチオン
重合性化合物の1種又は2種以上の混合物が好ましく、
このエポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂
等が用いられる。
この様なビスフェノール型エポキシ樹脂としては例えば
、エピコート828、エピコート834、エピコート8
36、エピコート1001、エピコート1004、エピ
コート1007(以上、油化シェルエポキシ社製品の商
品名)、DER331,DER332、DER661、
DER664、DER667(以上、ダウケミカル社製
品の商品名)、アラルダイト260、アラルダイト28
0、アラルダイト6071 アラルダイト6084、ア
ラルダイト6097 (以上、チバガイギー社製品の商
品名)等が挙げられ、それらは単独で又は混合物として
用いられる。
前記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピ
コート152、エピコート154(以上、油化シェルエ
ポキシ社製品の商品名)、アラルダイトEPN1138
、アラルダイトEPN 1139、アラルダイトECN
1235、アラルダイトECN1273、アラルダイト
ECN1280、アラルダイトECN1299 (以上
、チバガイギー社製品の商品名)等が挙げられ、それら
は単独で又は混合物として用いられる。
脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート19
0P、エピコート191P (以上、油化シェルエポキ
シ社製品の商品名)、アラルダイトCY175、アラル
ダイトCY177、アラルダイトCY179.7ラルダ
イトCY192(以上、チバガイギー社製品の商品名)
、ERL4221、ERL4229、ERL4234 
(以上、ユニオンカーバイド社製品の商品名)等が挙げ
られ、それらは単独でまたは混合物として用いられる。
その他のブタジェン系エポキシ樹脂等の使用も可能であ
り、前記各種エポキシ樹脂を混合したものも使用し得る
本発明に用いられるカチオン重合性化合物には、硬化特
性を低下させない範囲内で単官能エポキシ希釈剤を使用
しても良い。この様な単官能エポキシ希釈剤としては、
例えばフェニルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシ
ジルエーテル等が挙げられる。
更に、カチオン重合性ビニル化合物を前記エポキシ樹脂
に混合して使用することも可能であり、その様なカチオ
ン重合性ビニル化合物としては、例えばスチレン、アリ
ルベンゼン、トリアリルイソシアネート、トリアリルシ
アネート、ビニルエーテル、N−ビニルカルバゾール、
N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
本発明に用いる硬化樹脂の硬化処理は熱硬化によること
も出来るが、紫外線照射による光硬化を行なうことが望
ましい。
光硬化させる場合には、光重合開始剤を添加する。光重
合開始剤として紫外線照射により、カチオン重合性化合
物の重合を開始させるルイス酸を遊離するものは例えば
、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、第1V
a族又は第Va族元素の光感応性芳香族オニウム塩等で
ある。
前記芳香族ジアゾニウム塩とは、次の一般式(I)で表
わされる化合物である2 1式中、R’、R”は水素原子、アルキル基又はアルコ
キシ基、R1は水素原子、芳香族基、アミド基又は硫黄
原子により連結された芳香族基、Mは金属又は半金属、
Qはハロゲン原子をそれぞれ表わす。aは1〜6の数で
あり、しかも、a=(b−c)が成立し、bはc<b≦
8の関係を充足する数、Cは2〜7の数でMの原子価に
等しい。] 例えば、次の化合物を挙げることができる。
等が挙げられる。
前記芳香族ハロニウム塩は一般式 %式%) c式中、R4は1価の芳香族有機基、R6は2価の芳香
族有機基、Xは例えば、1.Br、CB等のハロゲン原
子、Mは金属又は半金属、Qはハロゲン原子を表わし、
dは0又は2、eは0又はlであり1gはh<g≦8の
関係を充足する数、かつ(d+e)は2又はXの原子価
に等しい、] で示される化合物であって、 例えば、 等が挙げられる。
更に、第Vlb族元素又は第vb族元素の光感応性芳香
族オニウム塩とは、一般式(1)で表わされる化合物で
ある: [(R@) 、 (R’B (R’)kY ) 、’I
M Q副−1′″−”(III)[式中、R6は1価の
芳香族有機基、R7はアルキル基、シクロアルキル基、
置換アルキル基がら選ばれた1価の脂肪族有機基、R”
は脂肪族有機基及び芳香族有機基から選ばれた複素環構
造を構成する多価有機基、YはS、Se、Teの第VI
b族元素又はN、P、As、Sb及びBiから選ばれた
第vb族元素、Mは金属又は半金属、Qはハロゲン原子
を表わす、iは0〜4の整数、jはθ〜2の整数、kは
0〜2の整数であり、かつ、(i+j+k)はYの原子
価に等しく、Yが第VIb族のときは3、Yが第vb族
のときは4に等しく、i=(m−n)が成立し、mはn
<m≦8の関係を充足する数を表わし、かつ、nは2〜
7の整数でMの原子価に等しい。] 第VIb族元素のオニウム塩としては、例えば、等が挙
げられる。
また、 第vb族元素のオニウム塩としては、 例 えば、 本発明に使用される樹脂組成物は溶媒に溶解して基材に
塗布することが望ましい。
本発明の樹脂組成物を溶解する溶媒としては、高融点ポ
リエステル樹脂を溶解する溶媒として用いられるものが
使用できるが、一般に、クレゾール類、クロロホルム、
ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロプロ
パン、テトラクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、
テトラフルオロエタノール、ヘキサフルオロインプロパ
ツール等のフッ素含有アルコール等の1種又は2種以上
の混合溶媒が望ましい。
特に好ましい溶媒はテトラフルオロエタノール、ヘキサ
フルオロインプロパツール等のフッ素含有アルコール又
はこれらの1種又は2種以上を含有する混合溶媒である
。これらのフッ素含有アルコールが常用の塩素系溶媒に
比して有利である点としては、それが電子写真特性に影
響を及ぼしにくく、高温、高湿度の環境においても長期
間の使用に耐える点である。
高融点ポリエステル樹脂100重量部に対する硬化樹脂
の配合比は3〜50重量部、好ましくは8〜45重量部
、更に好ましくは10〜40重量部である。
前記ルイス酸遊離型光重合開始剤の配合比は硬化樹脂1
00重量部に対して、0.1〜50重量部、好ましくは
1〜30重量部である。
塗布方法としては、浸漬法、ロールコータ−バーコータ
ー、スプレー、へケ塗り等の任意の方法を用いることが
できる。特に、浸漬法(ディッピング方式)は生ずる塗
膜の均一性にも優れている点で、好ましい。
紫外線の照射条件は室温から高融点ボリエステル樹脂の
分解温度までの温度、好ましくはガラス転移点温度以上
で、溶融開始温度以下の温度、特に好ましくはガラス転
移点温度よりも20℃以上高い温度で溶融開始温度より
も20℃低い温度以下、照射時間は60秒以下、好まし
くは30秒以下、更に好ましくは5〜15秒である。照
射条件は得られる架橋物が溶媒に不溶解で残る量によっ
て適宜選択される。
紫外線としては、一般に波長200〜500nm、好ま
しくは300〜400nmのものが使用される。
特定の樹脂成分からなる本発明の感光層はその硬化物1
00mgを溶媒10m6に100℃で1時間加熱撹拌溶
解させた後、3Gのガラスフィルターで濾過洗浄した後
に残る不溶解部を130℃で恒温に達するまで乾燥させ
た際の不溶解部(ゲル)が樹脂分として10重量%以上
、好ましくは15重量%以上、特に好ましくは20重量
%以上となる量まで紫外線照射を受けることによって硬
化が行なわれる。
以下にさらに詳細に説明する。
本発明による電子写真感光体の感光層lは後述する様な
各種光導電材料と結着樹脂成分として高融点ポリエステ
ル樹脂と硬化樹脂とを含有する。感光層が電荷発生層と
電荷輸送層との積層体であって、支持体に近い層が電荷
発生層4である場合には、少なくとも電荷輸送層3中に
高融点ポリエステル樹脂と硬化樹脂とを含有させる。ま
た、支持体に近い層が電荷輸送層6である場合には、少
なくとも電荷発生層5中に高融点ポリエステル樹脂と硬
化樹脂とを含有させる。
本発明における電子写真感光体の導電性支持体2として
は例えば、以下に示した形態のものを挙げることができ
る。
(1)アルミニウム、アルミニウム合金、耐食鋼(ステ
ンレス)、銅などの金属を板状またはドラム形状にした
もの。
(2)ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や前記(
1)の導電性支持体上にアルミニウム、パラジウム、ロ
ジウム、金、白金などの金属を蒸着もしくはラミネート
することにより薄膜形成したもの。
(3)ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や前記(
1)の導電性支持体上に導電性高分子、酸化スズ、酸化
インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着するか又は導
電性もしくは非導電性高分子中に分散塗料化して塗布す
ることにより形成させたもの。
導電性支持体と感光層の中間にバリヤー機能又は接着機
能を有する下引き層を設けることもできる。下引き層の
膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜3μmが適当で
ある。下引き層は例えばカゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ニトロセルロース、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、N−アル
コキシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、酸化ア
ルミニウムなどによって形成することができる。
本発明に用いられる有効な電荷発生物質としては、例え
ば以下のような物質が挙げられる。これらの電荷発生物
質は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いて
もよい。
(1)アゾ系顔料:モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ等
: (2)フタロシアニン系顔料:金属フタロシアニン、非
金属フタロシアニン等; (3)インジゴ系顔料・インジゴ、チオインジゴ等(4
)ペリレン系顔料:ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミ
ド等; (5)キノン系顔料:アンスラキノン、ピレンキノン等
: (6)スクワリリウム色素; (7)ビリリウム塩、チオピリリウム塩類;(8)トリ
フェニルメタン系色素; (9)セレン、非晶質シリコンなどの無機物質。
電荷発生物質を含有する層すなわち、電荷発生層は前記
のような電荷発生物質を適当な結着剤に分散し、これを
導電性支持体上に塗工することにより形成させることが
できる。また、導電性支持体上に蒸着、スパッタ又はC
VD等の乾式法で薄膜を形成することによっても形成さ
せることができる。
上記結着剤(バインダー)としては広範囲な結着性樹脂
から選択できる1例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ボリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセクール樹脂、ジアリ
ルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリス
ルホン樹脂、スチレン−ブタジェン共重合体樹脂、アル
キッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられるが、これらに限
定されるものではない、これらは単独または共重合体ポ
リマーとして1種または2種以上混合して用いてもよい
電荷発生層中に含有される樹脂の量は通常80重量%以
下、好ましくは0〜40重量%に選ぶ。
電荷発生層の膜厚は5μm以下、特に0.01μm〜1
μmの膜厚をもつ薄膜層とすることが好ましい。
また、電荷発生層には種々の増感剤を添加してもよい。
電荷輸送層は電荷発生層の上または下に積層され、電界
の存在下で電荷発生層から電荷キャリアを受取り、これ
を輸送する機能を有している。電荷輸送層は電荷輸送物
質を必要に応じて適当なバインダー(結着性樹脂)と共
に溶剤中に溶解したものを塗布することによって形成さ
れ、その膜厚は一般的には5〜40μmであるが、15
〜30μmに設定することが好ましい。
電荷輸送物質には電子輸送物質と正孔輸送物質がある。
電子輸送物質としては、例えば2,4.7−トリニトロ
フルオレノン、 2.4.5.7−テトラニトロフルオ
レノン、クロラニル、テトラシアノキノジメタンなどの
電子吸引性物質やこれら電子吸引性物質を高分子化した
ものなどが挙げられる。
正孔輸送物質としては次のものを例示できる:多環芳香
族化合物: ピレン、アセトラセン等; 複素環化合物: カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾー
ル、チアゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、ピラ
ゾリン、チアジアゾール、トリアゾール; ヒドラゾン系化合物 p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N、N −ジフ
ェニルヒドラゾン、N、N−ジフェニルヒドラジノ−3
−メチリデン−9−エチルカルバゾール等; スヂリル系化合物: a−フェニル−4°−N、N−ジフェニルアミノスチル
ベン、5− [4−(ジ−p−トリルアミノ)ベンジリ
デン]−5H−ジベンゾ[a、dlシクロヘプテン等; ベンジジン系化合物; トリアリールメタン系化合物; トリフェニルアミンあるいは、これらの化合物からなる
基を主鎖または側鎖に有するポリマー(例えばポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン等)。
これらの有機電荷輸送物質の他にセレン、セレン−テル
ル、アモルファスシリコン、硫化カドミウムなどの無機
材料も用いることができる。
またこれらの電荷輸送物は1種または2種以上組み合わ
せて用いることができる。
電荷輸送物質が成膜性を有していない場合には適当なバ
インダー樹脂(重合体)を用いることができる。バイン
ダー樹脂としては、具体的には、アクリル樹脂、ボリア
リレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、アクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂、ポ
リスルホン、ポリアクリルアミド、ポリアミド、塩素化
ゴムなどの絶縁性樹脂又はポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアントラセン等の有機光導電性ポリマー
等が挙げられる。
本発明の別の具体例として、前述のアゾ顔料と電荷輸送
物質を同一層に含有させた電子写真感光体を挙げること
ができる。この際、前述の電荷輸送物質としてポリ−N
−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンからな
る電荷移動錯体を用いることもできる。
この例の電子写真感光体は前述のアゾ顔料と電荷輸送物
質を適当な樹脂溶液中に分散させた液を導電性基体上に
塗布乾燥して作成することができる。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用可能で
あるのみならず、レーザービームプリンター、CRTプ
リンター、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザ
ー製版及びファクシミリ用のプリンター等の電子写真応
用分野にも広く用いることができる。
第4図に本発明のドラム型感光体を用いた一般的な転写
し基電子写真装置の概略構成を示す。
第4図において、41は一般的なドラム型感光体であり
、軸41aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動
される。該感光体41はその回転過程で、帯電手段42
によって、その周面に正又は負の所定電位の均一帯電を
受け、次いで露光部43において、不図示の像露光手段
により、光像露光しくスリット露光、レーザービーム走
査露光等)を受ける。これにより、感光体周面に露光像
に対応した静電潜像が順次形成される。その静電潜像は
次いで現像手段44でトナー現像され、そのトナー現像
像が転写手段45により、不図示の給紙部から感光体4
1と転写手段45との間に感光体41の回転と同期取り
されて給送された転写材Pの面に順次転写される。
像転写を受けた転写材Pは感光体面から分離されて像定
着手段48へ導入されて像定着を受け、複写物(コピー
)として機外ヘプリントアウトされる。
像転写後の感光体41の表面はクリーニング手段46に
よって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化されて繰
り返して像形成に使用される。
感光体41の均一帯電手段42としてはコロナ帯電装置
が一般に広く使用されている。また、転写装置45とし
ても、コロナ転写手段が広(一般に使用されている。電
子写真装置として、上述の感光体、現像手段及びクリー
ニング手段等の構成要素のうち、複数のものを装置ユニ
ットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置
本体に対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光
体41とクリーニング手段46とを一体化して単一の装
置ユニットとし、装置本体のレール等の案内手段を用い
て着脱自在の構成にしても良い。この際に、上記の装置
ユニットの方に帯電手段及び/又は現像手段を伴って構
成しても良い。
また、光像n光りは電子写真装置を複写機又はプリンタ
ーとして使用する場合には、原稿からの反射光、透過光
又は原稿を読み取り信号化し、この信号によってレーザ
ービームの走査、発光ダイオードアレイの駆動又は液晶
シャッターアレイの駆動等によって行なわれる。
また、ファクシミリのプリンターとして使用する場合に
は、光像露光りは受信データをプリントする為の露光に
なる。第5図はこの場合の1例をブロック図で示したも
のである。
第5図において、コントローラ51は画像読み取り部5
0とプリンター59を制御する。コントローラ51の全
体はCPU57によって制御されている。画像読み取り
部からの読み取りデータは送信回路53を通して相手局
に送信される。
相手局から受けたデータは受信回路52を通してプリン
ター59に送られる。画像メモリ56には、所定の画像
データが記憶される。プリンタコントローラ58はプリ
ンター59を制(卸している。54は電話である。
回線55から受信された画像(回線を介して接続された
リモート端末からの画像情報)は受信回路52で復調さ
れた後に、CPL157で画像情報の復号処理が行なわ
れて順次画像メモリ56に格納される。そして、少なく
とも1頁分の画像が画像メモリ56に格納されると、そ
の頁の画像記録を行なう。CPU57は画像メモリ56
から1頁分の画像情報を読み出してプリンタコントロー
ラ58に復号化された1頁分の画像情報を送出する。プ
リンタコントローラ58はCPU57からの1頁分の画
像情報を受は取ると、その頁の画像情報記録を行なうべ
く、プリンター59を制御する。なお、CPU57はプ
リンター59による記録中に次の置部の受信を行なって
いる。
以上の様に、画像の受信と記録とが行なわれる。
〈実施例における融点の測定方法〉 以下の実施例において、高融点ポリエステル樹脂の融点
測定はDSC(ディファレンシャル・スキャニング・カ
ロリーメタ−)を用いて、昇温速度lO℃/winで行
なった。
また、測定試料の量は5+agとし、測定対象樹脂を一
旦、280℃で溶融させた後、0℃の氷水で急冷して調
製した。
実施例1 外径80×長さ3601のアルミニウムシリンダーを基
体とし、これにアルコキシメチル化ナイロンの5%メタ
ノール溶液を浸漬法で塗布し、膜厚1μmの下引き層(
中間層)を設けた。
次に下記構造式(1)の顔料を10部(重量部、以下同
様)及びポリビニルブチラール8部及びシクロへキサノ
ン50部を直径1mmのガラスピーズ100部収容のサ
ンドミル装置で20時間混合分散した。この分散液にメ
チルエチルケトン70〜120(適宜)部を加えて下引
き層上に塗布し、100℃で5分間の乾燥をして0.2
μmの電荷発生層(CGL)を形成させた0次に、この
電荷発生層の上に下記構造式(2)のヒドラゾン130
部を用いて 以下の手法で、調製した樹脂液に混合溶解し、塗エン&
とした。この塗工i&をディッピング法番こよって、電
荷発生層上に塗布及び光照射して、膜厚20μmの電荷
輸送層(CTL)を作成した。
樹脂液は酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分
としてエチレングリコールを用いて得られた高融点ポリ
エチレンテレフタレート(A)(極限粘度0.70dl
/g融点258℃、ガラス転移点温度70℃)100部
とエポキシ樹脂(B)[エポキシ当量160;芳香族エ
ステルタイプ;商品名:エビコート190P(油化シェ
ルエポキシ社製)]30部とをフェノールとテトラクロ
ロエタン(1:1)混合液100a+1に溶解させた。
次いで、光重合開始剤としてトリフェニルスルホニウム
へキサフルオロアンチモネート(C)3部を添加して、
樹脂組成物溶液を調製した。
このようにして調製した塗工液をディッピング法によっ
て、電荷発生層上に塗布及び光照射して、膜厚20μm
の電荷輸送層(CTL)を作成した。
光の照射条件としては、2部w高圧水銀灯(30w/c
m)を20c園離した位置から130℃で8秒間照射し
て硬化させた。
この様にして作製した感光体ドラムを複写機I商品名:
NP−3525(キャノン■製)1に装着して、温度2
4℃及び相対湿度55%の環境で通紙60万枚の耐久テ
ストを行なった。結果を表1に示す。
実施例2 酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分としてエ
チレングリコール80モル%とポリエチレングリコール
【分子量1000120モル%を用いて得られた高融点
ポリエステル樹脂(極限粘度0.68 di/g、融点
210℃、ガラス転移温度68℃)を用いた外には、実
施例1と同様の実験を行なった。結果を表1に示す。
実施例3 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分としてエ
チレングリコール63モル%とポリエチレングリコール
【分子量1000] 37モル%との混合物を用いて得
られた高融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.67 d
ρ/g、融点195℃、ガラス転移温度65℃)を用い
た外には、実施例1と同様の実験を行なった。結果を表
1に示す。
実施例4 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分としてエ
チレングリコール50モル%とポリエチレングリコール
[分子量1000] 50モル%との混合物を用いて得
られた高融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.66 d
j2/g、融点180℃、ガラス転移温度64℃)を用
いた以外には、実施例1と同様の実験を行なった。結果
を表1に示す。
実施例5 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分としてエ
チレングリコール40モル%とポリエチレングリコール
[分子量1000] 60モル%との混合物を用いて得
られた高融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.64 d
ρ/g、融点161’C、ガラス転移温度60℃)を用
いた外には、実施例1と同様の実験を行なった。結果を
表1に示す。
実施例6 光硬化樹脂としてエポキシ樹脂[エポキシ当量184〜
194:ビスフェノール系;商品名:エビコート828
(油化シェルエポキシ社製)]を用いた以外には、実施
例1と同様の実験を行なった。結果を表1番こ示す。
比較例1 実施例1で用いた電荷輸送層の樹脂液の代わりにビスフ
ェノール型ポリカーボネート130部とモノクロロベン
ゼン900部を用いて電荷輸送層を作成し、実施例1と
同様に耐久テストを行なった。結果を表1に示す。
比較例2 比較例1で用いた感光体の耐久特性を向上させる為に従
来から知られているPTFE微粉末を用いた保護層を以
下の様に設けて、耐久テストを行なった。結果を表1に
示す。
ここで用いた保護層は上記ビスフェノールZ型車リカー
ボネート4部とモノクロロベンゼン70部、PTFE粉
末1部をサンドミルで10時間混合分散して塗工液を作
成した。この塗工液をスプレー法でCTL上に膜厚1.
0μmになる様に塗布して保護層とした。
比較例3 比較例2で用いた保護層の膜厚が12.0μmになる様
に塗工液を再調合し、スプレーで塗布して膜厚12.0
μ腸の保護層を設け、耐久テストを行なった。その結果
を表1に示す。
比較例4 実施例1で用いた高融点ポリエチレンテレフタレートの
代りに、軟化点163℃(非結晶性であるから融点無し
)のポリエステル樹脂[商品名:バイロン−200(東
洋紡績社製)lを用いた以外には、実施例Iと同様の感
光体ドラムを作成して、その特性を評価した。結果を表
1に示す。
実施例7 外径80II11×長さ360+a+のアルミニウムシ
リンダーを基体とした。これに実施例1で用いたアルコ
キシメチル化ナイロンの5%メタノール溶液を浸漬法で
塗布し、膜厚1μmの下引き層(中間層)を設けた0次
に、この中間層の上に下記構造式(3)のスチリル化合
物(3)10部とポリメチルメタクリレート10部をT
HF65部に溶解した。この溶液を浸漬法で塗布し、1
25℃で70分間の熱風乾燥させて膜厚15μmの電荷
輸送層を作成した。
次に、この電荷輸送層の上に下記構造式(4)の顔料1
0部と実施例1で用いた電荷輸送層の樹脂分7部に相当
する樹脂液を加え、サンドミルで20時間混合分散し、
塗工液とした。この塗工液を用いて膜厚0.8μmの電
荷発生層を作成し、耐久テストを行なった。
結果を表1に示す。
外径80■l×長さ360+amのアルミニウムシリン
ダーを基体とし、これに実施例1で用いたアルコキシメ
チル化ナイロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し
て膜厚1μmの下引き層(中間層)を設けた。
次に電荷発生物質であるε型Cu−PC3部と電荷輸送
物質である構造式(3)のヒドラゾン化合物6部と実施
例1で用いた電荷輸送層の樹脂分10部に相当する樹脂
液を加え、サンドミルで30時間混合分散し塗工液を調
製した。この塗工液を用いて膜厚18μ−の感光層を作
成し、耐久テストを行なった。その結果を表1に示す。
実施例9 実施例1で用いたエポキシ樹脂の量を10部に変えた以
外には実施例1と同様の感光体を作製して耐久テストを
行なった。結果を表1に示す。
実施例10 実施例1で用いた高圧水銀灯光を6秒間照射した以外に
は実施例1と全く同様の感光体を作製して耐久テストを
行なった。結果を表1に示す。
実施例11 外径80×長さ360++mのアルミニウムシリンダー
を基体とし、これに実施例1のアルコキシメチル化ナイ
ロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、膜厚1μ
mの下引き層(中間層)を設けた。
次に構造式(1)の顔料を10部(重量部、以下同様)
及びポリビニルブチラール8部及びシクロへキサノン5
0部を直径IIIII11のガラスピーズ100部収容
のサンドミル装置で20時間混合分散した。この分散液
にメチルエチルケトン70〜120(適宜)部を加えて
下引き層上に塗布し、100℃で5分間乾燥して厚さ0
.2μmの電荷発生層(CGL)を形成させた0次に、
この電荷発生層の上に構造式(2)のヒドラゾン130
部を用いて以下の手法で、調製した樹脂液に混合溶解し
、塗工液とした。この塗工液をディッピング法によって
、電荷発生層上に塗布及び光照射して、膜厚20μmの
電荷輸送層(CTL)を作成した。
樹脂液は酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分
として1.4−テトラメチレングリコール(1,4−ブ
タンジオール)を用いて得られた高融点ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)(A) (極限粘度0.72d
l/g、融点224℃、ガラス転移点温度35℃)10
0部と実施例1で用いたエポキシ樹脂(B)30部とを
フェノールとテトラクロロエタン(1:1)混合7夜1
00冒lに溶解させた。
次いで、光重合開始剤としてトリフェニルスルホニウム
へキサフルオロアンチモネート(C)3部を添加して、
樹脂組成物溶液を調製した。
このようにして調製した塗工液をディッピング法によっ
て、電荷発生層上に塗布及び光照射して、膜厚20μm
の電荷輸送層(CTL)を作成した。
光の照射条件としては、2部w高圧水銀灯(30w/c
wa)を20cm離した位置から130℃で8秒間照射
して硬化させた。
このようにして作製した感光体ドラムを複写機[NP−
3525(キャノン株製)lに装着して、温度24℃及
び相対湿度55%の環境で通紙60万枚の耐久テストを
行なった。結果を表2に示す。
実施例12 酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分としてシ
クロヘキサンジメチロールを用いて得られた高融点ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレート[(PCT)
;極限粘度0.66 dβ/g;融点290℃、ガラス
転移温度80℃〕を用いた外には、実施例11と同様の
実験を行なった。
その結果を表2に示す。
実施例13 酸成分としてl、 10−ナフタレンジカルボン酸及び
グリコール成分としてエチレングリコールを用いて得ら
れた高融点ポリエチレンナフタレート(PEN)  (
極限粘度0.69 dβ/g、融点280℃、ガラス転
移温度85℃)を用いた外には、実施例11と同様の実
験を行なった。結果を表2に示す。
実施例14 酸成分としてテレフタル酸及びグリコール成分として1
.4−テトラメチレングリコール63モル%とポリエチ
レングリコール(分子量1000)27モル%を用いて
得られた高融点ポリエステル樹脂(極限粘度0.67 
dβ/g、融点190℃、ガラス転移温度15℃)を用
いた外には、実施例11と同様の実験を行なった。結果
を表2に示す。
実施例15 硬化樹脂として実施例6で用いたエポキシ樹脂を用いた
以外には実施例11と同様の実験を行なった。結果を表
2に示す。
実施例16 外径80mmX長さ360++mのアルミニウムシリン
ダーを基体とした。これに実施例11のアルコキシメチ
ル化ナイロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗布し、
膜厚lLLmの下引き層(中間層)を設けた。次に、こ
の中間層の上に構造式(3)のスチリル化合物(3)1
0部と実施例7で用いたポリメチルメタクリレート10
部をTHF65部に溶解した。この溶液を浸漬法で塗布
し、125℃で70分間の熱風乾燥させて膜厚15μm
の電荷輸送層を作成した。
次に、この電荷輸送層の上に構造式(4)の顔料10部
と実施例11で用いた電荷輸送層の樹脂分7部に相当す
る樹脂液を加え、サンドミルで20時時間音分散し、塗
工液とした。この塗工液を用いて膜厚0.8μmの電荷
発生層を作成し、耐久テストを行なった。結果を表2に
示す。
実施例17 外径80ml11×長さ360mmのアルミニウムシリ
ンダーを基体とし、これに実施例11で用いたアルコキ
シメチル化ナイロンの5%メタノール溶液を浸漬法で塗
布して膜厚1μmの下引き層(中間層)を設けた。
次に電荷発生物質であるC型Cu−PC3部と電荷輸送
物質である構造式(3)のヒドラゾン化合物6部と実施
例11で用いた電荷輸送層の樹脂分10部に相当する樹
脂液とを加え、サンドミルで30時間混合分散し塗工液
を調製した。この塗工液を用いて膜厚18μ−の感光層
を作成し、耐久テストを行なった。結果を表2に示す。
実施例18 実施例11で用いたエポキシ樹脂の量を10部にした以
外には実施例11と同様の感光体を作製して耐久テスト
を行なった。結果を表2に示す。
実施例19 実施例11で用いた高圧水銀灯光を6秒間照射した以外
には実施例11と同様の感光体を作製して耐久テストを
行なった。結果を表2に示す。
実施例20 実施例11で用いたフェノールとテロラクロロエタン(
1:l) a合?(1100mεの代わりにヘキサフル
オロインプロパツール1oOrr+j2を用いた以外に
は、実施例11と同様の感光体を作製し、同側と同様に
耐久テストを行なった。その結果を表2に示す。
実施例21及び22 実施例11の感光体と実施例20の感光体とを複写11
1[商品名: NP−3525(キャノン社製)1に装
着し、温度30℃及び相対湿度85%の環境において、
通紙10万枚の耐久テストを行なった。結果を表2に示
す。
[発明の効果] 本発明によれば、耐久使用による削れも殆ど無く、安定
した電位特性を示し、耐久使用後にも、キズによるスジ
画像の発生又は感光体表面の部分的な削れによる濃度の
傾きのない良好な画像を得ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は本発明の構成を備えた像保
持体の模式的断面図、第4図は一般的なドラム型電子写
真感光体を装着した転写式電子写真装置の概略構成図、
第5図は該電子写真装置をプリンターとして使用したフ
ァクシミリ方式のブロック図である。 (2)図面の主要な部分を表わす符号の説明l・・・感
光層(高融点ポリエステル樹脂、硬化樹脂、電荷発生物
質及び電荷輸送物質 を含む)、 2・・・導電性支持体、 3・・・電荷輸送層(高融点ポリエステル樹脂及び硬化
樹脂を含む)、 4・・・電荷発生層、 5・・・電荷発生層(高融点ポリエステル樹脂及び硬化
樹脂を含む)、 6・・・電荷輸送層、 41・・・ドラム型感光体、 2・・・帯電手段、 3・・・露光部、 4・・・現像手段、 5・・・転写手段、 0・・・画像読み取り部、 ■・・・コントローラ、 2・・・受信回路、 3・・・送信回路、 4・・・電話、 5・・・回線、 6・・・画像メモリ、 7・・・CPU、 8・・・プリンタコントローラ、 9・・・プリンター

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高融点ポリエステル樹脂及び硬化樹脂を含む感光
    層を有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. (2)高融点ポリエステル樹脂が160℃以上の融点を
    有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. (3)前記硬化樹脂が高融点ポリエステル樹脂100重
    量部に対して3〜50重量部含まれていることを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. (4)前記硬化樹脂が光硬化されたエポキシ系樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  5. (5)前記高融点ポリエステル樹脂がポリエチレンテレ
    フタレート系樹脂であることを特徴とする請求項1に記
    載の電子写真感光体。
  6. (6)上記高融点ポリエステル樹脂がポリブチレンテレ
    フタレート樹脂であることを特徴とする請求項1に記載
    の電子写真感光体。
  7. (7)上記高融点ポリエステル樹脂がポリシクロヘキサ
    ンジメチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子写真感光体。
  8. (8)上記高融点ポリエステル樹脂がポリエチレンナフ
    タレート樹脂ることを特徴とする請求項1に記載の電子
    写真感光体。
  9. (9)前記感光層が少なくとも有機光導電体、ZnO、
    CdS、a−Si及びSeの中の1種類以上の光導電物
    質を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子写真感
    光体。
  10. (10)前記感光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送
    層との積層体であって、支持体に近い層が電荷発生層で
    ある場合に、少なくとも電荷輸送層中に高融点ポリエス
    テル樹脂及び硬化樹脂を含有することを特徴とする請求
    項1に記載の電子写真感光体。
  11. (11)前記感光層が電荷発生層及び電荷輸送層の積層
    体であって、支持体に近い層が電荷輸送層である場合に
    、少なくとも電荷発生層中に高融点ポリエステル樹脂及
    び硬化樹脂を含有していることを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真感光体。
  12. (12)前記感光層が少なくとも電荷発生物質と電荷輸
    送物質との混合物からなることを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真感光体。
  13. (13)前記感光層を作製するに当り、溶媒中に少なく
    とも高融点ポリエステル樹脂及び光硬化性樹脂が均一に
    溶解された塗工液を塗工 し、次いで光硬化・乾燥させることによって感光層を作
    製することを特徴とする電子写真感光体の造方法。
  14. (14)前記光硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることを
    特徴とする請求項13に記載の電子写真感光体の製造方
    法。
  15. (15)前記塗工液中に、光照射によってルイス酸を遊
    離する光重合開始剤が存在することを特徴とする請求項
    13に記載の電子写真感光体の製造方法。
  16. (16)前記塗工をディッピング方式で行なうことを特
    徴とする請求項13に記載の電子写真感光体の製造方法
  17. (17)前記溶媒中に、少なくともフッ素含有アルコー
    ルが存在することを特徴とする請求項13に記載の電子
    写真感光体の製造方法。
  18. (18)帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少
    なくとも1つを高融点ポリエステル樹脂及び硬化樹脂を
    含有する感光層を有する電子写真感光体と共に一体に支
    持してユニットを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユ
    ニットとしたことを特徴とする装置ユニット。
  19. (19)前記硬化樹脂が光イオン硬化されたエポキシ樹
    脂であることを特徴とする請求項18に記載の装置ユニ
    ット。
  20. (20)電子写真感光体、潜像形成手段、形成した潜像
    を現像する手段及び現像した像を転写材に転写する手段
    を有する電子写真装置において、電子写真感光体が高融
    点ポリエステル樹脂及び硬化樹脂を含有する感光層を有
    することを特徴とする電子写真装置。
  21. (21)前記硬化樹脂が光イオン硬化されたエポキシ樹
    脂であることを特徴とする請求項20に記載の電子写真
    装置。
  22. (22)高融点ポリエステル樹脂及び硬化樹脂を含有す
    る感光層を有する電子写真感光体、潜像形成手段及び現
    像した像を転写材に転写する手段を備えた電子写真装置
    並びにリモート端末からなる画像情報を受信する受信手
    段を有することを特徴とするファクシミリ。(23)前
    記硬化樹脂が光イオン硬化されたエポキシ樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項22に記載のファクシミリ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013205499A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置

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