JP3076361B2 - 一体型多層分析要素 - Google Patents

一体型多層分析要素

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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/26Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/52Use of compounds or compositions for colorimetric, spectrophotometric or fluorometric investigation, e.g. use of reagent paper and including single- and multilayer analytical elements
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、体液中の成分を測定するための一体型多層
分析要素およびその製造方法に関し、更に詳しくは、テ
トラゾリウム塩を1つの層に含み、アルカリ性緩衝剤を
他の層に含む一体型多層分析要素およびその製造方法に
関する。
[従来の技術] 体液中の成分を分析するに当って、共有すると不安定
で徐々に着色する基質や発色剤がある。特にテトラゾリ
ウム塩はアルカリ緩衝剤と共存すると、経時的に強度に
着色する。従って、種々の方法を用いて分離することが
考案されている。
オウエン(Owen)らの米国特許第4,351,899号には、
試薬溶液をまず第1の濾紙に含浸し、乾燥して試薬層を
形成し、別に、第2の濾紙にアルカリ緩衝液を含浸し、
乾燥して緩衝剤含有層を形成し、予め形成したこれら両
層を物理的に積層して作成した分析要素を、体液成分の
分析に用いることが開示されている。オウエンらの方法
は、テトラゾリウム塩や酵素、補酵素とアルカリ緩衝剤
とを完全に分離できるが、測定の為に、この2層を積層
する治具(マウント等)が必要となりうる。また、オウ
エンらの分析要素を大量生産するのにあたっては、この
2層を積層、マウントする加工機等の導入が必要とな
り、大きなコストアップになるという欠点をもってい
る。
特開昭63−94995号公報には、有機溶媒に可溶な緩衝
剤を溶媒に溶解又は分散させて、溶液または懸濁液を多
孔性展開層に噴霧又は含浸し、試薬層にラミネートして
いる。有機溶媒に可溶で、かつ、検体の水にも可溶なア
ルカリ緩衝剤を用いることは、良好な緩衝能をもつ緩衝
剤を選択するに当って、非常に大きな制約を受けること
になり、しかもそのようなアルカリ緩衝剤は種類も少な
い。また、有機溶媒中のpHを正確に測定することは非常
に困難で、さらに目的のpHにする為に、アルカリや酸を
添加した時、塩ができて沈澱を生じる可能性があり、そ
の際のpHはより不正確となる。沈澱を生じた有機溶媒の
緩衝液を均一に噴霧、含浸することは実質的に不可能で
あろう。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、安定でかつ容易に製造できる一体型多層分
析要素、特にテトラゾリウム塩とアルカリ緩衝剤とを別
個の層に含む一体型多層分析要素およびその製造方法を
提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記課題を解決する為に、テトラゾリウム
塩含有層、アルカリ性緩衝剤含有層、およびこれら両層
の間に配置されたバインダー樹脂を含有する中間層から
なり、テトラゾリウム塩含有層およびアルカリ性緩衝剤
含有層の少なくとも一方に、テトラゾリウム塩およびア
リカリ性緩衝剤の少なくとも一方を実質的に溶解しない
溶剤を塗布して、テトラゾリウム塩含有層およびアルカ
リ性緩衝剤含有層を積層した一体型多層分析要素であっ
て、積層前のテトラゾリウム塩含有層、アルカリ性緩衝
剤含有層および塗布される溶媒の少なくとも1つが該溶
媒に溶解するバインダー樹脂を含んでいることを特徴と
する一体型多層分析要素、および予め形成したテトラゾ
リウム塩含有層およびアルカリ性緩衝剤含有層の少なく
とも一方に、テトラゾリウム塩およびアリカリ性緩衝剤
の少なくとも一方を実質的に溶解しない溶剤を塗布し、
両層を積層し、溶媒を乾燥することからなる一体型多層
分析要素の製造方法であって、積層前のテトラゾリウム
塩含有層、アルカリ性緩衝剤含有層および塗布される溶
媒の少なくとも1つが該溶媒に溶解するバインダー樹脂
を含んでいることを特徴とする一体型多層分析要素の製
造方法を提供するものである。
中間層を形成する為の溶媒は、バインダー樹脂を含ん
でいてもよい。
本発明において用いるテトラゾリウム塩は既知のテト
ラゾリウム塩のいずれでもよいが、代表的なテトラゾリ
ウム塩は次のような化合物である: 3,3′−[3,3′−ジメトキシ−(1,1′−ビフェニ
ル)−4,4′−ジイル]−ビス[2−(p−ニトロフェ
ニル)−5−フェニル−2H−テトラゾリウムクロリド]
(NTB)、 3,3′−[3,3′−ジメトキシ−(1,1′−ビフェニ
ル)−4,4′−ジイル]−ビス[2,5−ビス(p−ニトロ
フェニル)−2H−テトラゾリウムクロリド](TNTB)、 3,3′−(1,1′−ビブェニル−4,4′−ジイル)−ビ
ス(2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムクロリド(N
eoTB)、 3,3′−[3,3′−ジメトキシ−(1,1′−ビフェニ
ル)−4,4′−ジイル]−ビス(2,5−ジフェニル−2H−
テトラゾリウムクロリド(TB)、 3−(p−ヨードフェニル)−2−(p−ニトロフェ
ニル)−5−フェニル−2H−テトラゾリウムクロリド
(INT)、 3−(4,5−ジメトチル−2−チアゾリル)−2,5−ジ
フェニル−2H−テトラゾリウムブロミド(MTT)、 2,5−ジフェニル−3−(1−ナフチル)−2H−テト
ラゾリウムクロリド(TV)。
アルカリ緩衝剤としては、pHが7以上で緩衝能をもつ
ものであれば、既知のアルカリ緩衝剤のいずれを使用し
てもよい。
緩衝剤含有層には、測定する項目に応じて他の試薬を
含ませ得る。例を挙げれば、以下の通りである。
乳酸:乳酸脱水素酵素、NAD、ジアホラーゼ グルコース:グルコール脱水素酵素、NAD、ジアホラ
ーゼ ケトン体:3−ヒドロキシ酪酸脱水素酵素、NAD、ジア
ホラーゼ コレステロール:コレステロール脱水素酵素、NAD、
ジアホラーゼ 胆汁酸:3α−ヒドロキシステロイド脱水素素、NAD、
ジアホラーゼ アルコール:アルコール脱水素酵素、NAD、ジアホラ
ーゼ フルクトサミンが測定対象である場合、他の試薬は必
要でない。
本発明の多層分析要素は、テトラゾリウム塩含有層お
よびアルカリ性緩衝該含有層を予め形成し、それらの少
なくとも一方に、テトラゾリウム塩およびアルカリ性緩
衝剤の少なくとも一方を実質的に溶解しない溶媒を塗布
し、両層を積層し、溶媒を乾燥することにより製造する
ことができる。
アルカリ緩衝剤含有層は、適当な溶媒にバインダーお
よびアルカリ緩衝剤を溶解し、適当な基材に塗布し、乾
燥することにより形成することができる。バインダーと
しては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、
ポリアクリル酸ゼラチンなどの親水性高分子が好適であ
る。これら親水性高分子を用いる場合、溶媒は水性媒
体、特に水である。
テトラゾリウム塩含有層は、テトラゾリウム塩を溶液
とし、多孔性マトリックス、例えば濾紙、布、メンブレ
ンフィルターなどに含浸し、乾燥して形成する。テトラ
ゾリウム塩を溶解する溶媒は、既知である。
中間層を形成する溶媒としては、テトラゾリウム塩お
よびアルカリ乾燥剤の少なくとも一方、好ましくは両方
を溶解しない溶媒から選ばれ、混合溶媒であっても良
い。溶媒としては、アセトン、イソプロピルアルコー
ル、プロピルアルコール、ブタノール、クロロホルム、
塩化メチレン、トルエンなどが例示できる。
溶媒は、テトラゾリウム塩およびアルカリ緩衝剤の少
なくとも一方を溶解しないので、テトラゾリウム塩含有
層およびアルカリ緩衝剤含有層のいずれかに塗布し、塗
布面を重ね合わせて両層を積層しても、テトラゾリウム
塩およびアルカリ緩衝剤が溶媒により形成される中間層
において混合することがなく、多層分析要素内では、実
質的にテトラゾリウム塩とアルカリ緩衝剤が分離されて
いる。
中間層を形成する溶媒には、場合によりバインダーを
加えてもよく、バインダーとしては中間層の溶媒に可溶
なものを用いることができる。
[実施例] 次に、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1 乳酸測定用多層要素の作製 試薬/アルカリ緩衝剤含有層を形成する為に、下記成
分: 乳酸脱水素酵素 30KU β−NAD 100mg ジアホラーゼ 5KU 0.3M炭酸緩衝液(pH9.0) 9g ポリビニルピロリドン 1g 10%トリトンX100 50mg を混合し、下引き処理を施したポリエチレンテレフタレ
ートフィルムにコーティングし、40℃で30分間乾燥す
る。
テトラゾリウム塩(発色剤)層を形成する為に、下記
成分: NTB 300mg メタノール 100g H2O 14.7g を混合し、多孔性マトリックスに含浸し、40℃で30分間
乾燥する。
次に、下記成分: ヒドロキシプロピルセルロース 2g イソプロパノール 98g を混合し、得られた溶液をテトラゾリウム塩含有多孔性
マトリックス層にグラビアコーター等を用いてコーティ
ングし、アルカリ緩衝剤含有層上にラミネートし、40℃
で30分間乾燥して一体型積層体を作製した。
この一体型積層体を5mm×7mmにカットし、プラスチッ
クのベースフィルム5mm×8mmの一端に両面テープで固定
して、試験片を製造した。
比較例1 中間層を形成する溶液の溶媒としてイソプロパノール
に代えて精製水を用いる以外は実施例1と同じ手順で比
較試験片を製造した。
試験片の評価(1) 実施例1および比較例1で製造した各試験片のバック
グラウンドを、波長550nmでの反射率で測定し、その反
射率をクベルカームンク(Kubelka Mank)の式に従って
K/S値に変換した。
K/S値は、実施例1では0.05であり、比較例1では1.2
5であった。実施例1ではバックグラウンドを比較例1
の1/20以下に抑えることができた。バックグラウンドの
着色が抑えられることによって光学的ダイナミックレン
ジが確保でき、かつ、安定に製造できる。
試験片の評価(2) 種々の濃度の乳酸水溶液を各試験片の多層要素部分に
点着し、3分後の反射率を測定し、検量線を作成した。
濃度20mg/dl及び80mg/dlの乳酸水溶液について各10回
測定した時の同時再現性を検量線より濃度換算して比較
を行った。
実施例1での同時再現性は、C.V.で2%台であるが、
比較例1では3〜7%と非常にばらつきが大きくなって
いる。バックグラウンドとして着色した色が部分的に異
なることによってばらつきが大きくなったと考えられ、
本発明によって、性能的にも大きく向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/52 G01N 33/52 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/00 - 1/32 G01N 31/22 G01N 33/52 BIOSIS(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラゾリウム塩含有層、アルカリ性緩衝
    剤含有層、およびこれら両層の間に配置されたバインダ
    ー樹脂を含有する中間層からなり、テトラゾリウム塩含
    有層およびアルカリ性緩衝剤含有層の少なくとも一方
    に、テトラゾリウム塩およびアルカリ性緩衝剤の少なく
    とも一方を実質的に溶解しない溶剤を塗布して、テトラ
    ゾリウム塩含有層およびアルカリ性緩衝剤含有層を積層
    した一体型多層分析要素であって、積層前のテトラゾリ
    ウム塩含有層、アルカリ性緩衝剤含有層および塗布され
    る溶媒の少なくとも1つが該溶媒に溶解するバインダー
    樹脂を含んでいることを特徴とする一体型多層分析要
    素。
  2. 【請求項2】該溶媒がバインダー樹脂を含む請求項1記
    載の一体型多層分析要素。
  3. 【請求項3】予め形成したテトラゾリウム塩含有層およ
    びアルカリ性緩衝剤含有層の少なくとも一方に、テトラ
    ゾリウム塩およびアリカリ性緩衝剤の少なくとも一方を
    実質的に溶解しない溶剤を塗布し、両層を積層し、溶媒
    を乾燥することからなる一体型多層分析要素の製造方法
    であって、積層前のテトラゾリウム塩含有層、アルカリ
    性緩衝剤含有層および塗布される溶媒の少なくとも1つ
    が該溶媒に溶解するバインダー樹脂を含んでいることを
    特徴とする一体型多層分析要素の製造方法。
  4. 【請求項4】該溶媒がバインダー樹脂を含む請求項3記
    載の製造方法。
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