JP3075348B2 - 半導体素子とその製造方法 - Google Patents

半導体素子とその製造方法

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JP3075348B2
JP3075348B2 JP09337259A JP33725997A JP3075348B2 JP 3075348 B2 JP3075348 B2 JP 3075348B2 JP 09337259 A JP09337259 A JP 09337259A JP 33725997 A JP33725997 A JP 33725997A JP 3075348 B2 JP3075348 B2 JP 3075348B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板上にゲ
ート絶縁膜を介してポリシリコンゲート電極が形成され
た半導体素子、特にポリシリコンゲート電極がオーバー
ラップしている電荷転送素子として好適な半導体素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来用いられている電荷結合素子(CC
D)を用いた電荷転送素子の一例を、2相駆動のCCD
に関して図9に示す。図9は2相駆動のCCDの主要部
を、電荷転送方向に添った断面で示した概略図である。
ここで転送電荷は電子である。この素子は、シリコンか
らなるN型基板201中にP型ウェル202、および電
荷転送チャネルが形成されるN型ウェル203が形成さ
れた構造を有する。電荷転送方向と垂直の方向の断面
(図示せず)には、N型ウェル203の両側にP+チャ
ネルストッパがあり、チャネル領域が規定されている。
N型基板表面上に、順に第1の酸化膜221、窒化膜2
22、第2の酸化膜223からなるゲート絶縁膜220
を介してドーパントが混入した低抵抗の第1層目のポリ
シリコンゲート電極204が形成され、さらに層間絶縁
膜として酸化膜207を挟んでドーパントが混入した低
抵抗の第2層目のポリシリコンゲート電極205が形成
されている。第2層目のポリシリコンゲート電極205
下には、N−領域からなるバリア領域206が形成され
ている。さらに第2の層間絶縁膜、遮光膜などが形成さ
れているが、図では省略している。また、隣接する第1
層目と第2層目のポリシリコンゲート電極は一組とし
て、同じパルス電圧φH1またはφH2が印加される。
【0003】図10は、図9に示した構造の2相駆動の
CCDの製造方法を説明した図であり、図9と同一の構
造については同じ番号で示してある。まず図10(a)
で、シリコンを用いたN型基板201中にP型ウェル2
02、N型ウェル203を形成し、N型基板表面に順に
第1の酸化膜221、窒化膜222、第2の酸化膜22
3からなるゲート絶縁膜220を形成する。その上にド
ーパントが混入した低抵抗の第1層目のポリシリコンゲ
ート電極204を形成した後、そのポリシリコンをマス
クとしてボロンなどをイオン注入してN−バリア領域2
06を形成する。次に図10(b)に示すように層間絶
縁膜として熱酸化膜207を第1層目のポリシリコンゲ
ート電極5を覆うように0.2μm程度形成するが、こ
のときN型基板表面は窒化膜222で覆われているため
に酸化されない。次に図10(c)に示すように第1層
目のポリシリコンと重なるように熱酸化膜207を介し
て、ドーパントが混入した低抵抗の第2層目のポリシリ
コンゲート電極205を積層する。その後、第2の層間
膜、遮光膜、金属配線、カバー膜などを形成するが、そ
の工程は省略する。ここで第1層目と第2層目のポリシ
リコンゲート電極204、205は低抵抗のポリシリコ
ンであればよく、ドープされていない高抵抗のポリシリ
コンで層を形成した後に、リン拡散法や、リンやボロン
などのドーパントのイオン注入によって低抵抗化してポ
リシリコンゲート電極を形成してもよい。
【0004】次に上記CCDの駆動方法について説明す
る。N型基板201とP型ウェル202間が逆バイアス
となる電圧、例えばN型基板201に5V、P型ウェル
202に0Vを印加する。また、隣接する第1層目と第
2層目のポリシリコンゲート電極を一組として、図11
に示すφH1またはφH2パルスが印加される。ここで
各パルスの電圧は、矢印方向、すなわち矢印で示した上
方が正の方向であり、高電圧VHと低電圧VLは2つの
パルスで等しい。時刻T1およびT2での、図9に示し
たX−X’線方向のチャネル電位分布を図12に断面図
とともに示す。ここでX座標は、チャネル電位分布図と
断面図とで対応している。ここでチャネル電位とは、N
型ウェル203内で一番電位が高いところの電位を示
し、図の左端において電位の矢印で示しているように下
が正の方向である。同図では、電位の高い位置に蓄積さ
れている信号電荷を網点で示している。第2層目のポリ
シリコンゲート電極の下にバリア領域206が形成され
ているため、φH1またはφH2が印加される電極の
内、第1層目のポリシリコン電極下のチャネル電位は、
それと同一のパルスが印加される第2層目のポリシリコ
ン電極下のチャネル電位よりも高くなる。なお、第1層
目のポリシリコン電極をストレージ電極、第2層目のポ
リシリコン電極をバリア電極とも呼ばれる。これらスト
レージ電極下とバリア電極下のチャネル電位差は、ボロ
ンのイオン注入条件や熱処理条件などのN−バリア領域
206の形成条件により制御することができる。図11
に示したφH1およびφH2パルスの高電圧VHと低電
圧VLは、高電圧が印加されたバリア電極下のチャネル
電位が低電圧が印加されたストレージ電極下のチャネル
電位よりも高く、かつ転送不良が発生しないように設定
される。時刻T1では、φH1およびφH2が印加され
る電極の内φH1のストレージ電極下のチャネル電位が
一番高く、転送される信号電荷はφH1のストレージ電
極下に保持される。時刻T2では、φH1とφH2の電
圧の高低が逆転し、図中左斜め下方向の矢印で示したよ
うにφH2のストレージ電極下に信号電荷が移動する。
この動作を繰り返すことで信号電荷は一定方向、図12
では左方向に順次転送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10に示した製造方
法では、ゲート絶縁膜220に接する第1層目と第2層
目のポリシリコンゲート電極間の距離(ポリシリコンゲ
ート電極間ギャップ)は、第1層目のポリシリコン電極
204上面および側面に形成される酸化膜207の膜厚
約0.2μmと同程度になっている。これについて図1
3を用いて詳しく説明する。
【0006】図13は、第1層目のポリシリコンゲート
電極204を形成した後、ポリシリコンゲート電極20
4を覆うように形成される熱酸化膜207の形状につい
て説明するための概略断面図であり、N型ウェル203
より上方の主要部について示してある。この図では、図
9に示した構造と同じものは同じ番号で示してある。図
13(a)は、ポリシリコンゲート電極204をリソグ
ラフィとエッチングで形成し、N−バリア領域206を
形成した状態を示す。その後、図13(b)に示すよう
にポリシリコンゲート電極204を熱酸化して、周囲の
酸化膜207を形成する。ここで図中破線は熱酸化前の
ポリシリコンゲート電極204の形状を示している。熱
酸化中、酸化種である酸素または水蒸気は第2の酸化膜
223を通って、ポリシリコンゲート電極204底面に
到達する。したがって、ポリシリコンゲート電極204
底面の周囲では、熱酸化膜207はポリシリコンゲート
電極204端を固定し内部へ酸化が進行し、その膜厚は
ポリシリコンゲート電極上面および側面の酸化膜厚dと
同程度となる。ポリシリコンゲート電極端、すなわちゲ
ート絶縁膜(220)との結合部における周縁端部が固
定されるのは、ポリシリコン層がゲート絶縁膜(22
0)と接触しているためにその端部に自由度がなく、外
側に拡張することができないためである。それ以外のポ
リシリコンゲート電極側面と上面の酸化膜は、約1:1
の割合でポリシリコンの内側と外側に成長する。図13
(c)は酸化膜207上に第2層目のポリシリコンゲー
ト電極205を形成した状態を示し、ポリシリコンゲー
ト電極間ギャップLは第1層目のポリシリコンゲート電
極上面および側面の酸化膜厚dと同程度である。
【0007】低消費電力化のためCCDの駆動振幅を低
下させるに伴い、ストレージ電極下とバリア電極下のチ
ャネル電位差を小さくする必要があるが、それに加えて
ポリシリコンゲート電極間ギャップLも狭くする必要が
ある。というのはポリシリコンゲート電極間ギャップL
を一定として電極間のチャネル電位差のみを低下させて
いくと、図14(b)に示すように各電極間下に電位の
くぼみが形成され、転送効率が悪化する。図14(b)
は図14(a)に示す2相駆動のCCDの断面図でY−
Y’方向のチャネル電位分布を示し、電位の矢印で示し
ているように下が正の方向である。ここでX座標は、図
14(b)のチャネル電位分布図と図14(a)の断面
図とで対応している。ポリシリコンゲート電極間ギャッ
プ下のシリコン表面から電気力線が終端するポリシリコ
ンゲート電極側面までの距離が長いため、ポリシリコン
ゲート電極間ギャップ下のシリコン表面での電界は上部
にポリシリコンゲート電極がある場合よりも小さくな
る。このためポリシリコンゲート電極間ギャップ下のチ
ャネル電位は、ポリシリコンゲート電極下よりも高くな
る。この結果、ポリシリコン電極間のギャップ下に電位
のくぼみが形成される。この電位のくぼみの深さは、N.
Tanaka et, al., IEDM Technical Digest, pp. 705-70
8, 1994.に示されているように、上記ポリシリコン電極
間ギャップの距離と隣接するポリシリコン電極下のチャ
ネル電位差の関数であり、電位のくぼみが形成されない
ために必要な最小のチャネル電位差を電極間ギャップの
関数として図15に示す。電極間ギャップが0.2μm
の場合、約0.7Vのチャネル電位差が必要である。こ
のチャネル電位差以上が必要なところは、同じパルス電
圧が印加されるストレージ電極とバリア電極の間と、高
電圧が印加されたバリア電極と低電圧が印加されたスト
レージ電極の間であるが、実際にはプロセスのばらつき
を考慮して、0.7Vよりも高く1〜1.5V程度の電
位差を形成している。チャネル電位のゲート電圧に対す
る変化量は、ゲート電圧の変化量の大体0.7倍である
ので、隣接する電極間には3〜4V以上の駆動振幅をも
つパルスを印加する必要がある。ポリシリコン電極間ギ
ャップを狭くすれば、駆動振幅を小さくすることができ
るが、ポリシリコン電極が重なっている箇所の電極間距
離dも小さくなるので、電極間容量が増加し消費電力の
低下を抑制してしまうという欠点が生じる。
【0008】本発明の目的は、半導体基板上にゲート絶
縁膜を介して、更にその表面が絶縁膜で覆われたゲート
電極を設けた構造を有する半導体素子の効率的な駆動に
好適な構造を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、電極間容量を増加せ
ずに駆動振幅を低下させ、消費電力の小さい電荷転送素
子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる半導体素
子は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して設けられた
複数のゲート電極を少なくとも有する半導体素子におい
て、2つの互いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲー
ト絶縁膜と底面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電
極絶縁膜で覆われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他
方が該絶縁膜被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電
極絶縁膜で覆われた側面を覆う隣接構造を有し、前記ゲ
ート絶縁膜と前記ゲート電極絶縁膜がともに酸化膜を含
み、かつ前記絶縁膜被覆ゲート電極に接する前記ゲート
絶縁膜と前記ゲート電極絶縁膜がともに酸化膜であり、
更に、前記ゲート電極絶縁膜の厚さが、前記ゲート絶縁
膜との接合部を構成する前記絶縁膜被覆ゲート電極の底
面の周縁部において最小となっていることを特徴とす
る。
【0011】本発明の半導体素子の他の態様は、半導体
基板上にゲート絶縁膜を介して設けられた複数のゲート
電極を少なくとも有する半導体素子において、2つの互
いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶縁膜と底
面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶縁膜で覆
われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が該絶縁膜
被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶縁膜で覆
われた側面を覆う隣接構造を有し、前記絶縁膜被覆ゲー
ト電極の側面が傾斜し、前記ゲート電極絶縁膜の厚さ
が、前記ゲート絶縁膜との接合部を構成する前記絶縁膜
被覆ゲート電極の底面の周縁部において最小となってい
ることを特徴とする。
【0012】本発明にかかる半導体素子の製造方法の一
態様は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して設けられ
複数のゲート電極を少なくとも有し、かつ2つの互い
に隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶縁膜と底面
で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶縁膜で覆わ
れた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が該絶縁膜被
覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶縁膜で覆わ
れた側面を覆う隣接構造を有する半導体素子の製造方法
において、少なくとも、(a)半導体基板上にゲート絶
縁膜を介して絶縁膜被覆ゲート電極となるポリシリコン
層を形成する工程と、(b)該ポリシリコン層の表面に
熱酸化膜を形成する工程と、(c)該熱酸化膜を所望の
厚さにエッチングする工程と、(d)前記半導体基板の
表面に所望の厚さの絶縁膜を積層する工程とにより、前
記ゲート絶縁膜との接合部を構成する前記ポリシリコン
層の底面の周縁部においてその膜厚が最小となっている
前記ゲート電極絶縁膜を形成することを特徴とする。本
発明にかかる半導体素子の製造方法の他の態様は、半導
体基板上にゲート絶縁膜を介して設けられた複数のゲー
ト電極を少なくとも有し、かつ2つの互いに隣接するゲ
ート電極の一方が前記ゲート絶縁膜と底面で接し、かつ
側面を含む表面がゲート電極絶縁膜で覆われた絶縁膜被
覆ゲート電極を構成し、他方が該絶縁膜被覆ゲート電極
の少なくとも前記ゲート電極絶縁膜で覆われた側面を覆
う隣接構造を有する半導体素子の製造方法において、少
なくとも、(a)半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
絶縁膜被覆ゲート電極となるポリシリコン層を形成する
工程と、(b)該ポリシリコン層に窒素をイオン注入し
た状態で、熱処理することによって窒素を前記ゲート絶
縁膜との界面領域に析出させる工程と、(c)該ポリシ
リコン層の表面を熱酸化する工程とにより、前記ゲート
絶縁膜との接合部を構成する前記ポリシリコン層の底面
の周縁部においてその膜厚が最小となっている酸化膜を
少なくとも含む前記ゲート電極絶縁膜を形成することを
特徴とする。本発明にかかる半導体素子の製造方法の他
の態様は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して設けら
れた複数のゲート電極を少なくとも有し、かつ2つの互
いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶縁膜と底
面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶縁膜で覆
われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が該絶縁膜
被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶縁膜で覆
われた側面を覆う隣接構造を有する半導体素子の製造方
法において、少なくとも、(a)半導体基板上にゲート
絶縁膜を介して絶縁膜被覆ゲート電極となるポリシリコ
ン層をCVD法で形成する工程と、(b)該CVD法の
初期において、窒素原子を含むガスを混合して窒素含有
層を形成する工程と、(c)該ポリシリコン層の表面を
熱酸化する工程とにより、前記ゲート絶縁膜との接合部
を構成する前記ポリシリコン層の底面の周縁部において
その膜厚が最小となっている酸化膜を少なくとも含む前
記ゲート電極絶縁膜を形成することを特徴とする。
【0013】本発明によれば、半導体基板上にゲート絶
縁膜を介してゲート電極を設けた構造を有する部分にお
いて、ゲート電極を覆うゲート電極絶縁膜のゲート絶縁
膜との境界部分の膜厚がその他の部分よりも薄く形成さ
れていることで、この部分の機能性がより向上したもの
となり、例えば、電荷転送素子として利用する場合に
は、電極間容量を増加させずに電極間ギャップを小さく
させることができる。したがって、振動振幅が小さく消
費電力も小さい電荷転送素子が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の半導体素子におけるゲー
ト電極としては、目的とする機能が得られるものであれ
ば特に限定されない。例えば、ポリシリコンからなる低
抵抗の層をゲート電極として好ましく用いることができ
る。ゲート電極の表面の所定部を覆うように設けられる
絶縁膜としても、所定の機能が得られるものであれば特
に制限されない。好ましい絶縁膜(ゲート電極絶縁膜)
の構成材料としては、酸化膜を挙げることができ、ゲー
ト電極としてポリシリコン層を利用する場合はシリコン
酸化膜を好適に用いることができる。
【0015】更に、ゲート電極絶縁膜のゲート絶縁膜と
の界面付近の膜厚をその他の部分よりも薄く形成する方
法としても、所定の膜厚の構成が得られる方法であれば
特に限定されない。例えば、ゲート電極にポリシリコン
層を用いた場合は、このポリシリコン層のゲート絶縁膜
との界面領域に窒素原子を、好ましくは1019個/cm
3以上含有させた状態で、熱酸化処理を行って、ポリシ
リコン層の表面に酸化シリコン膜を形成する方法を好適
に用いることができる。
【0016】また、ゲート絶縁膜としては、ゲート電極
との境界面に酸化膜が配置される構成を好適に用いるこ
とができ、例えば、後述の実施例に示すような、2つの
酸化膜で窒化膜を挟持するような、窒化膜を有する構成
とすることができる
【0017】本発明における上記の構成は、電荷転送素
子などの素子部の構造として特に好適である。
【0018】
【実施例】次に本発明の半導体素子の実施例について、
電荷転送素子を代表例として図面を参照して説明する。
なお、以下の各例は、転送される電荷が電子の場合につ
いて説明するものであるが、本発明はこれらに限定され
ず、ホールが転送される構造に変更することもできる。
【0019】図1は、本発明の第1実施例の半導体素子
である電荷転送素子に用いる電荷結合素子(CCD)構
造の概略断面図である。この電荷結合素子におけるポリ
シリコンゲート電極を用いた構造は、図2で示す電荷転
送素子の第1層目のポリシリコンゲート電極(第1のゲ
ート電極)として利用されるものであり、以下、この第
1のゲート電極を形成する場合について説明する。この
CCD構造では、N型基板1中に、P型ウェル2、およ
び電荷転送チャネルが形成されるN型ウェル3が形成さ
れる。電荷転送方向と垂直の方向の断面(図示せず)
で、N型ウェル3の両側にP+チャネルストッパがあ
り、チャネル領域が規定されている。N型基板表面上
に、順に第1の酸化膜21、窒化膜22、第2の酸化膜
23からなるゲート絶縁膜20を介してドーパントが混
入した低抵抗の第1層目のポリシリコンゲート電極4が
形成され、その周囲に層間絶縁膜として酸化膜7(ゲー
ト電極絶縁膜)が形成されている。N型ウェル3中のポ
リシリコンゲート電極4の下以外に、N−バリア領域6
が形成されている。図13(b)と異なる点は、ポリシ
リコンゲート電極を覆う酸化膜の厚さが、ポリシリコン
ゲート電極の底面の周囲で、他よりも薄く形成されてい
ることである。このように形成された酸化膜を介して、
ドーパントが混入した低抵抗の第2層目のポリシリコン
ゲート電極5(第2のゲート電極)を積層することで、
図2に示すようにゲート絶縁膜20に接する第1層目と
第2層目のポリシリコンゲート電極間の距離(ポリシリ
コンゲート電極間ギャップ)Lが層間絶縁膜の他の場所
より小さい電荷転送素子が得られる。
【0020】図2は、図1に示した第1のゲート電極を
含む構造を有する2相駆動のCCDを利用した電荷転送
素子の電荷転送方向の断面について示した概略図であ
り、図2(b)は図2(a)の第1層目と第2層目のポ
リシリコン電極が重なっている付近の拡大図であり、N
型ウェル3より表面について示してある。図2では、図
1と同じ構成については同じ番号をで示してある。
【0021】この電荷転送素子の駆動方法は図11およ
び12を用いて説明した従来例と同じであるので説明を
省略する。第1層目と第2層目のポリシリコンゲート電
極4、5が重なり合っているところでの酸化膜の厚さd
は従来と同程度以上に形成することで、隣接するポリシ
リコンゲート電極間の容量が減少する。ポリシリコンゲ
ート電極間ギャップLを従来の約0.2μmから0.1
μm程度に減少させることで、図15に示したように電
位のくぼみが形成されないチャネル電位差を約0.3V
に低下でき、これにより最低駆動振幅を2V以下に低減
できる。またポリシリコンゲート電極間容量も減少させ
ることができ、消費電力を低減できる。上記実施例で
は、第1層目のポリシリコンゲート電極を覆う絶縁膜と
して酸化膜の場合について示してあるが、上記酸化膜上
にCVD法などで、窒化膜やフッ化カーボン膜などを積
層し、電極間ギャップLや電極間容量を調整してもよ
い。また第1層目と第2層目のポリシリコンゲート電極
は低抵抗のポリシリコンであればよく、ドープされてい
ない高抵抗のポリシリコンを形成した後に、リン拡散法
や、リンやボロンなどのドーパントのイオン注入によっ
て低抵抗化されたポリシリコンゲート電極を形成しても
よい。
【0022】図3は、本発明の第2の実施例の概略断面
図であり、図3に示すように、第1層目ポリシリコンゲ
ート電極4の側面を傾斜させて形成することで、第1層
目のポリシリコン電極4の底面の周囲で、第2層目のポ
リシリコンゲート電極5が層間絶縁膜7の下に食い込む
距離を小さくしてもよい。このような形状は、リソグラ
フィー後第1層目のポリシリコンをエッチングするとき
に、少なくとも等方性のエッチングを行うことで形成す
ることができる。このような形状により、第2層目のポ
リシリコンをエッチングするときに、層間絶縁膜下に食
い込んだ部分のエッチング残りをなくすために行うオー
バーエッチングを少なくすることができ、第2層目のポ
リシリコンゲート電極を制御性よく形成することができ
る。
【0023】図4は本発明の第3の実施例の半導体素子
の概略断面図である。図2に示した第1の実施例と同じ
構成のものは同じ番号で表わされている。図2と異なる
点は、ゲート絶縁膜20を構成する第2の酸化膜23と
ポリシリコンゲート電極4の界面に窒素原子が1019
/cm3以上含有している窒素含有界面層8が形成され
ていることである。図5はその製造方法を示し、N型ウ
ェル3より表面について示した概略断面図である。従来
例と同様にN型基板中にP型ウェル、N型ウェル3を作
成し、N型基板表面に順に第1の酸化膜21、窒化膜2
2、第2の酸化膜23からなるゲート絶縁膜20を形成
する。その上に、図5(a)に示すように膜厚約0.4
μmのドーパントが混入した低抵抗のポリシリコン41
をCVD成長した後、窒素原子をエネルギー80keV
程度以下、ドーズ量1〜10 15 /cm 2 イオン注入す
る。このときのエネルギーは、ほとんど全ての窒素がポ
リシリコン41内部にとまり、窒素がシリコン基板と第
1の酸化膜21界面まで到達しないように設定する。ポ
リシリコン41表面からの深さ方向の窒素濃度分布を図
5(a)の右側に示す。したがって、ポリシリコン41
を薄く形成した場合には、エネルギーは低くして注入す
る。次に、700〜1000℃、1時間程度以下の非酸
化性雰囲気での熱処置を行う。これにより、ポリシリコ
ン41中の窒素原子は図5(b)に示すようにポリシリ
コン41/第2の酸化膜23界面に析出し、1019個/
cm3以上の窒素濃度をもつ窒素含有界面層8を形成す
る。この窒素含有界面層8はW.J.M.Josquin et. al., J
ournal of Electrochemical Society: Solid-state Sci
ence and Technology,Vol. 129,No. 8, pp.1803-pp.181
2, 1982.に示されているように、酸化のバリア層として
働く。次に、ポリシリコン41からリソグラフィとエッ
チングで、ポリシリコンゲート電極4を形成して、ボロ
ンのイオン注入によりN−バリア領域6を形成する。そ
の後熱酸化により熱酸化膜7を形成する。そのときの概
略断面図が図5(c)であり、図中破線は熱酸化前のポ
リシリコンゲート電極4の形状を示している。従来例で
説明したように、ポリシリコンゲート電極4底面の周囲
では、熱酸化膜7がポリシリコンゲート電極4端を固定
し内部へ酸化が進行する。ポリシリコンゲート電極端が
固定されるのは、ポリシリコンゲート電極4がゲート絶
縁膜20と接触しているために自由度がなく、外側に拡
張することができないためである。前述したように窒素
含有界面層8は酸化のバリア層として働き、図5(c)
に示すようにポリシリコンゲート電極4の底面の周囲で
は酸素が側面からのみ供給されるため酸化速度が他のと
ころよりも遅くなる。その部分での酸化膜の厚さをd
1、それ以外のポリシリコンゲート電極の側面および上
面の酸化膜の厚さをd2とすると、d1はd2より小さ
い。d1およびd2の膜厚はポリシリコン4の結晶の粒
径、ドーパント濃度及び酸化温度などの関数である。こ
の現象は、窒化膜をマスクとしてLOCOS酸化をした
場合と同様である。シリコン基板表面は窒化膜22に覆
われているため、酸化されない。このように形成された
酸化膜7を介して、第2層目のポリシリコンゲート電極
5を積層することで、図5(d)に示したようにポリシ
リコンゲート電極間ギャップLは上記d1と等しく、側
面の酸化膜厚d2より小さい電荷転送素子が得られる。
側面の酸化膜の厚さd2や、電極間ギャップLの設計方
法、駆動方法、および最低駆動電圧や消費電力の低減効
果も前述の第1の実施例と同じであるのでそれらの説明
は省略する。また図3に示した第2の実施例のように、
第1層目ポリシリコンゲート電極の側面を傾斜させて形
成して、層間絶縁膜を熱酸化膜で形成した場合、第1層
目ポリシリコンゲート電極の側面を傾斜させていくと、
ポリシリコンゲート電極の側面で熱酸化膜がゲート絶縁
膜20と接する距離が長くなる。このことは電極間ギャ
ップLが第1層目ポリシリコンゲート電極の側面の傾斜
角に依存することを示す。つまり、第1層目ポリシリコ
ンゲート電極の側面の傾斜角によっても電極間ギャップ
Lを制御できる。図4および5で示した実施例ではポリ
シリコンゲート電極と接するゲート絶縁膜が酸化膜の場
合について説明したが、酸窒化膜などの熱酸化時に酸素
または水蒸気を透過する膜の場合にも同様に適用でき
る。また第1層目と第2層目のポリシリコンゲート電極
は低抵抗のポリシリコンであればよく、ドープされてい
ない高抵抗のポリシリコンを形成した後に、リン拡散法
や、リンやボロンなどのドーパントのイオン注入によっ
て低抵抗ポリシリコンゲート電極を形成してもよい。
【0024】上記実施例では、第1層目にポリシリコン
ゲート電極を覆う絶縁膜として熱酸化膜の場合について
示してあるが、上記熱酸化膜上にCVD法などで、酸化
膜または窒化膜またはフッ化カーボン膜などを積層し、
電極間ギャップLや側面の酸化膜厚d2を調整してもよ
い。
【0025】一方、第4の実施例として図6(c)に示
す構造のものを挙げることができ、その製造方法の一例
を図6(a)〜(c)に示す。なお、図6はN型ウェル
3より表面の概略断面図を示している。まず、図6の工
程を行う前に、図5に示した製造方法で図5(c)に示
すようにポリシリコンゲート電極4をリソグラフィーと
エッチングで形成して、ボロンのイオン注入によりN−
バリア領域6を形成した後、図6(a)に示すように第
2の酸化膜23をフッ酸溶液でエッチングして除去す
る。次に図6(b)のように熱酸化膜7を形成し、さら
に膜厚d3の第3の酸化膜24をCVDで形成して、電
極間ギャップd1+d3に、側面の酸化膜の厚さをd2
+d3に設定する。膜厚d3は第2の酸化膜23の膜厚
と同じにすれば、第1層目と第2層目のポリシリコンゲ
ート電極下のゲート絶縁膜20の厚さを同じにできる。
また図6の製造工程に、図6(b)で熱酸化膜を形成し
た後に、熱酸化膜をフッ酸溶液でd3よりも多くエッチ
ングする工程を加えることで、電極間ギャップおよび側
面酸化膜厚をそれぞれd1およびd2よりも小さく設定
することも可能である。側面の酸化膜の厚さや、電極間
ギャップの設計方法、駆動方法、および最低駆動電圧や
消費電力の低減効果も前述の第1の実施例と同じである
のでそれらの説明を省略する。
【0026】図5および6に示した実施例では窒素含有
界面層8を窒素のイオン注入により形成したが、ポリシ
リコンゲート電極4をCVDで形成する初期に、原料ガ
スであるシランなどに窒素またはアンモニアガスを混合
してCVD成長させることでも形成することができる。
また第1層目と第2層目のポリシリコンゲート電極は低
抵抗のポリシリコンであればよく、ドープされていない
高抵抗のポリシリコンを形成した後に、リン拡散法や、
リンやボロンなどのドーパントのイオン注入によって低
抵抗ポリシリコンゲート電極を形成してもよい。また図
3に示した実施例のように、第1層目ポリシリコンゲー
ト電極の側面を傾斜させて形成してもよい。
【0027】図7は本発明の第5の実施例の概略断面図
である。図2に示した第1の実施例と同じ構成のものは
同じ番号で表わしている。図2と異なる点は、ゲート絶
縁膜30がシリコン基板側から順に、酸化膜31、窒化
膜32の2層構造となっていることである。図8はその
製造方法を示し、これはN型ウェル3より表面の概略断
面図を示している。図8(a)のように順に酸化膜3
1、窒化膜32のゲート絶縁膜30を形成した後に、そ
の上にドーパントが混入した低抵抗のポリシリコン41
を形成し、図8(b)に示すようにリソグラフィーとエ
ッチングでポリシリコンゲート電極4を形成して、ボロ
ンのイオン注入によりN−バリア領域6を形成する。そ
の後図8(c)に示すように、層間絶縁膜として熱酸化
により酸化膜7を形成する。図中破線は熱酸化前のポリ
シリコンゲート電極4の形状を示している。従来例で説
明したように、ポリシリコンゲート電極4底面の周囲で
は、熱酸化膜7のポリシリコンゲート電極4端を固定し
内部へ酸化が進行する。ポリシリコンゲート電極端が固
定されるのは、ポリシリコンゲート絶縁膜と接触してい
るために自由度がなく、外側に拡張することができない
ためである。このとき、ポリシリコンゲート電極4は底
面が酸化のバリア層として働く窒化膜32に接してお
り、図8(c)に示すようにポリシリコンゲート電極の
底面の周囲では酸素が側面からのみ供給されるため酸化
速度が他のところよりも遅くなる。その部分での酸化膜
の厚さをd1、それ以外のポリシリコンゲート電極の側
面および上面の酸化膜の厚さをd2とすると、d1はd
2よりも小さい。d1およびd2の膜厚はポリシリコン
4の結晶の粒径、ドーパント濃度および酸化温度などの
関数である。この現象は、窒化膜をマスクとしてLOC
OS酸化をした場合と同様である。シリコン基板表面は
窒化膜32に覆われているため、酸化されない。このよ
うに形成された酸化膜7を介して、第2層目のポリシリ
コンゲート電極を積層することで、図8(d)に示した
ようにポリシリコンゲート電極間ギャップLは上記d1
と等しく、側面酸化膜厚d2よりも小さい電荷転送素子
が得られる。側面の酸化膜の厚さd2や、電極間ギャッ
プLの設計方法、駆動方法、および最低駆動電圧や消費
電力の低減効果も前述の第1の実施例と同じであるので
それらの説明を省略する。
【0028】また上記実施例では第1層目にポリシリコ
ンゲート電極を覆う層間絶縁膜として熱酸化膜の場合に
ついて示してあるが、上記熱酸化膜上にCVD法など
で、酸化膜または窒化膜またはフッ化カーボン膜などを
積層し、電極間ギャップLや酸化膜厚d2を調整しても
よい。また熱酸化膜をフッ酸溶液でエッチングする工程
を加えることで、電極間ギャップおよび側面酸化膜厚を
それぞれd1およびd2よりも小さく設定することも可
能である。これらについては、前述した第4の実施例で
述べたので省略する。また第1層目と第2層目のポリシ
リコンゲート電極は低抵抗のポリシリコンであればよ
く、ドープされていない高抵抗のポリシリコンを形成し
た後に、リン拡散法や、リンやボロンなどのドーパント
のイオン注入によって低抵抗ポリシリコンゲート電極を
形成してもよい。また図3に示した実施例にように、第
1層目ポリシリコンゲート電極の側面を傾斜させて形成
してもよい。
【0029】以上述べた実施例は全て転送電荷が電子で
あるNチャネルの埋め込みチャネル型CCDを利用した
場合について示したが、転送電荷がホールであるPチャ
ネルの場合には不純物の導電型を全て反対にすれば、同
様の効果をもつPチャネルの埋め込みチャネル型CCD
を利用した電荷転送素子が得られる。また表面チャネル
型のCCDでは、ゲート電極間のギャップが広い場合に
ギャップ下に形成されるのは電位のくぼみではなくて電
位の突起である。その電位の突起は電位のくぼみと同様
に電荷の転送不良の原因となり、ゲート電極間ギャップ
が狭いほど電位の突起の大きさは小さくなる。したがっ
て本発明をNまたはPチャネルの表面チャネル型CCD
を有する電荷転送素子に適用しても同様の効果を得るこ
とができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明による電荷転
送素子によれば、ゲート絶縁膜と接するポリシリコンゲ
ート電極間の層間絶縁膜の膜厚がそれ以外の膜厚より薄
く形成されているので、電極間容量を増加せずに電極間
ギャップを小さくできる。したがって、駆動振幅が小さ
く消費電力の小さい電荷転送素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のゲート電極及びゲート
電極絶縁膜を有する構造を示す概略断面図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の第1の実施例の電
荷転送素子の主要部を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例におけるゲート電極及び
ゲート電極絶縁膜を含む構造の一例を説明するための概
略断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す概略断面図であ
る。
【図5】(a)〜(d)は図4に示した構造の製造方法
を説明する図である。
【図6】(a)〜(c)は本発明の第4の実施例の電荷
転送素子の製造方法を説明する図である。
【図7】本発明の第5の実施例の電荷転送素子の主要部
を示す概略断面図である。
【図8】(a)〜(d)は、図7に示した構造を得るた
めの製造方法を説明する図である。
【図9】従来の電荷転送素子の概略断面図である。
【図10】(a)〜(c)は図9に示した従来の電荷転
送素子の製造方法を説明する図である。
【図11】図9に示した従来の電荷転送素子に印加する
駆動パルスを示す図である。
【図12】図9に示した従来の電荷転送素子の電荷転送
方法を説明する図である。
【図13】(a)〜(c)は図10に示した従来の電荷
転送素子の製造方法の内、第1のポリシリコンゲート電
極を覆うように形成される熱酸化膜の形状を説明する図
である。
【図14】(a)及び(b)は従来の電荷転送素子にお
いて、ゲート電極間ギャップを同一として、ゲート電極
間のチャネル電位差を小さくした場合に発生する電位の
くぼみを説明するための図である。
【図15】図14で示した電位のくぼみを発生させない
ために必要な、最小のゲート電極間のチャネル電位差を
電極間ギャップの関数として示した図である。
【符号の説明】
1,201 N型シリコン基板 2,202 P型ウェル 3,203 N型ウェル 4,204 第1層目のポリシリコンゲート電極 5,205 第2層目のポリシリコンゲート電極 6,206 N−バリア領域 7,207 層間絶縁膜 8 窒素含有界面層 20,30,220 ゲート絶縁膜 21,221 第1の酸化膜 22,32,222 窒化膜 23,223 第2の酸化膜 24 第3の酸化膜 31 酸化膜 41 ポリシリコン
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/762 H01L 21/339 H01L 27/148

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して設
    けられた複数のゲート電極を少なくとも有する半導体素
    子において、 2つの互いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶
    縁膜と底面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶
    縁膜で覆われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が
    該絶縁膜被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶
    縁膜で覆われた側面を覆う隣接構造を有し、 前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極絶縁膜がともに酸化
    膜を含み、かつ前記絶縁膜被覆ゲート電極に接する前記
    ゲート絶縁膜と前記ゲート電極絶縁膜がともに酸化膜で
    あり、 更に、前記ゲート電極絶縁膜の厚さが、前記ゲート絶縁
    膜との接合部を構成する前記絶縁膜被覆ゲート電極の底
    面の周縁部において最小となっていることを特徴とする
    半導体素子。
  2. 【請求項2】 前記ゲート電極がポリシリコンを含むも
    のである請求項1に記載の半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記ゲート電極絶縁膜が、前記ゲート電
    極として利用されるポリシリコンを主体とする層の表面
    を酸化することで形成されたものである請求項2に記載
    の半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記ゲート電極がポリシリコンを含み、
    該ゲート電極の前記ゲート電極との界面領域に窒素原子
    が1019個/cm3以上含有され、かつ前記ゲート電極
    絶縁膜が熱酸化処理を含む方法で形成された酸化膜を有
    する請求項1に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 前記ゲート絶縁膜が、窒化膜を少なくと
    も有する請求項1〜4のいずれかに記載の半導体素子。
  6. 【請求項6】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して設
    けられた複数のゲート電極を少なくとも有する半導体素
    子において、 2つの互いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶
    縁膜と底面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶
    縁膜で覆われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が
    該絶縁膜被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶
    縁膜で覆われた側面を覆う隣接構造を有し、 前記絶縁膜被覆ゲート電極の側面が傾斜し、前記ゲート
    電極絶縁膜の厚さが、前記ゲート絶縁膜との接合部を構
    成する前記絶縁膜被覆ゲート電極の底面の周縁部におい
    て最小となっていることを特徴とする半導体素子。
  7. 【請求項7】 前記ゲート電極がポリシリコンを含むも
    のである請求項6に記載の半導体素子。
  8. 【請求項8】 前記ゲート電極絶縁膜が酸化膜を含むも
    のである請求項6または7に記載の半導体素子。
  9. 【請求項9】 前記ゲート電極絶縁膜が、前記ゲート電
    極として利用されるポリシリコンを主体とする層の表面
    を酸化することで形成されたものである請求項8に記載
    の半導体素子。
  10. 【請求項10】 前記ゲート電極がポリシリコンを含
    み、該ゲート電極の前記ゲート電極との界面領域に窒素
    原子が10 19 個/cm 3 以上含有され、かつ前記ゲート
    電極絶縁膜が熱酸化処理を含む方法で形成された酸化膜
    を有する請求項6に記載の半導体素子。
  11. 【請求項11】 前記ゲート絶縁膜が、窒化膜を少なく
    とも有する請求項6〜10のいずれかに記載の半導体素
    子。
  12. 【請求項12】 電荷転送素子として形成されている請
    求項1〜11のいずれかに記載の半導体素子。
  13. 【請求項13】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    設けられた複数のゲート電極を少なくとも有し、かつ2
    つの互いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶縁
    膜と底面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶縁
    膜で覆われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が該
    絶縁膜被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶縁
    膜で覆われた側面を覆う隣接構造を有する半導体素子の
    製造方法において、 少なくとも、(a)半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
    絶縁膜被覆ゲート電極となるポリシリコン層を形成す
    る工程と、(b)該ポリシリコン層の表面に熱酸化膜を
    形成する工程と、(c)該熱酸化膜を所望の厚さにエッ
    チングする工程と、(d)前記半導体基板の表面に所望
    の厚さの絶縁膜を積層する工程とにより、 前記ゲート絶縁膜との接合部を構成する前記ポリシリコ
    ン層の底面の周縁部においてその膜厚が最小となってい
    る前記ゲート電極絶縁膜を形成することを特徴とする半
    導体素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    設けられた複数のゲート電極を少なくとも有し、かつ2
    つの互いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶縁
    膜と底面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶縁
    膜で覆われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が該
    絶縁膜被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶縁
    膜で覆われた側面を覆う隣接構造を有する半導体素子の
    製造方法において、 少なくとも、(a)半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
    絶縁膜被覆ゲート電極となるポリシリコン層を形成す
    る工程と、(b)該ポリシリコン層に窒素をイオン注入
    した状態で、熱処理することによって窒素を前記ゲート
    絶縁膜との界面領域に析出させる工程と、(c)該ポリ
    シリコン層の表面を熱酸化する工程とにより、 前記ゲート絶縁膜との接合部を構成する前記ポリシリコ
    ン層の底面の周縁部においてその膜厚が最小となってい
    る酸化膜を少なくとも含む前記ゲート電極絶縁膜を形成
    することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して
    設けられた複数のゲート電極を少なくとも有し、かつ2
    つの互いに隣接するゲート電極の一方が前記ゲート絶縁
    膜と底面で接し、かつ側面を含む表面がゲート電極絶縁
    膜で覆われた絶縁膜被覆ゲート電極を構成し、他方が該
    絶縁膜被覆ゲート電極の少なくとも前記ゲート電極絶縁
    膜で覆われた側面を覆う隣接構造を有する半導体素子の
    製造方法において、 少なくとも、(a)半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
    絶縁膜被覆ゲート電極となるポリシリコン層をCVD
    法で形成する工程と、(b)該CVD法の初期におい
    て、窒素原子を含むガスを混合して窒素含有層を形成す
    る工程と、(c)該ポリシリコン層の表面を熱酸化する
    工程とにより、 前記ゲート絶縁膜との接合部を構成する前記ポリシリコ
    ン層の底面の周縁部においてその膜厚が最小となってい
    る酸化膜を少なくとも含む前記ゲート電極絶縁膜を形成
    することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記ゲート電極絶縁膜を形成する際
    に、前記絶縁膜被覆ゲート電極と前記ゲート絶縁膜との
    界面領域に含有される窒素原子が1019個/cm3以上
    である請求項14または15に記載の半導体素子の製造
    方法。
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