JP3075105B2 - 内燃機関におけるタイミングベルトの防水構造 - Google Patents

内燃機関におけるタイミングベルトの防水構造

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JP3075105B2
JP3075105B2 JP06294183A JP29418394A JP3075105B2 JP 3075105 B2 JP3075105 B2 JP 3075105B2 JP 06294183 A JP06294183 A JP 06294183A JP 29418394 A JP29418394 A JP 29418394A JP 3075105 B2 JP3075105 B2 JP 3075105B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
    • F02B67/04Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
    • F02B67/06Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関におけるタイ
ミングベルトの防水構造に関し、特に、構造の簡略化を
図りつつ、防水能力の向上を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関におけるクランクシャフト端部
の構造は、従来、例えば、図4に示すようになっている
(実開昭62−90946号公報等参照)。即ち、シリ
ンダブロック1の壁部を貫通したクランクシャフト2の
端部には、タイミングプーリ3が装着され、このタイミ
ングプーリ3には、タイミングベルト4が巻き掛けられ
ている。
【0003】前記タイミングベルト4はシリンダブロッ
ク4のクランクシャフト2貫通部側の壁面と、該壁面に
固定されたタイミングベルトカバー5とで囲まれたタイ
ミングベルト室6に配設されている。クランクシャフト
2先端部は、前記タイミングベルトカバー5に形成され
た貫通孔7から該カバー5外に突出され、この突出端部
には、ハブ8が固定取付され、このハブ8には、クラン
クプーリ9が取り付けられている。
【0004】クランクプーリ9は、クランクシャフト2
の回転力により、エアコン用コンプレッサを駆動するた
めのベルトが巻き掛けられるベルト装着溝部10と、オ
ルタネータを駆動するためのベルトが巻き掛けられるベ
ルト装着溝部11と、が一体形成されるベルト装着溝部
構成体12と、パワステ用コンプレッサを駆動するため
のベルトが巻き掛けられるベルト装着溝部13が形成さ
れるベルト装着溝部構成体14とから構成される。
【0005】ところで、車両の雨中走行時においては、
エンジンルーム内は水のはね上げ等により水しぶきが発
生している。上記のように、クランクシャフト2がタイ
ミングベルトカバー5の貫通孔7から外部へと貫通し、
この貫通孔7のシールが不可能な構成においては、前記
水しぶきがクランクプーリ9に降りかかって、貫通孔7
を介してタイミングベルト室6に侵入するのを何らかの
構造で防止して、タイミングベルト4の防水を図る必要
がある。
【0006】この防水構造として、従来、前記実開昭6
2−90946号公報に開示された技術では、タイミン
グベルトカバー5とクランクプーリ9との隙間を極力小
さくしてクランクプーリ9内側への水の侵入を防止する
べく、タイミングベルトカバー5にクランクプーリ9側
に膨出する膨出部15を形成している。又、タイミング
ベルトカバー5の貫通孔7からタイミングベルト室6内
への水の侵入を防止するべく、タイミングベルトカバー
5の貫通孔7に筒部16を設けて、この筒部16の前端
部を外周側に湾曲形成すると共に、筒部16内周面とク
リアランスを介して位置する水切筒17をクランクシャ
フト2端部に固定取付し、この水切筒17の前端部を筒
部16前端部の湾曲形状に沿わせて湾曲形成するように
している。
【0007】更に、前記ハブ8に形成された外筒部8A
内周面を円錐状テーパ面8aにし、ハブ8がクランクシ
ャフト2と一体に回転する際に、前記円錐状テーパ面8
にて前記筒部16と水切筒17とのクリアランスから侵
入しようとする水を飛散させるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな防水構造にあっては、次のような問題点があった。
即ち、上述したように、筒部16の前端部を外周側に湾
曲形成して、ハブ8の外筒部8A内周面の円錐状テーパ
面8aに近接して対向した構成では、円錐状テーパ面8
aの傾斜角度θが小さい場合は問題とならないが、水の
飛散効果を増すためにこの傾斜角度θを大きくするよう
にした場合、タイミングベルトカバー5の取付位置の公
差により、該タイミングベルトカバー5の軸方向位置が
変化すると、筒部16の前端部と円錐状テーパ面8aと
のクリアランス量が変化し、最悪の場合は、両者が干渉
し合うことになる。
【0009】このため、上記のように、水の飛散効果を
増すためにこの円錐状テーパ面8aの傾斜角度θを大き
くするようにした場合、筒部16の前端部と円錐状テー
パ面8aとのクリアランス量を小さくできず、該クリア
ランス量を公差により縮まる分の余裕を持たせて予め大
きく設定せざるを得ない。このため、貫通孔7からの水
の侵入の防止効果を満足するように得られず、防水効果
が劣る結果となってしまう。
【0010】更に、従来の構成では、水切筒17という
別部品を付加する必要があるから、部品点数が増加し、
構成の複雑化を来して、コスト的に不利である。本発明
は以上のような従来の問題点に鑑み、内燃機関における
タイミングベルトの防水構造において、構成の簡略化を
図ると共に、防水効果を向上することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、シリンダブロック壁を貫通して外部に突出さ
れるクランクシャフト端部外周に、タイミングベルトが
巻き掛けられるタイミングプーリを装着し、該タイミン
グベルト配設部を覆うようにシリンダブロック壁に取り
付けられるタイミングベルトカバーを貫通させて外部に
突出させたクランクシャフト先端部にベルトが巻き掛け
られるクランクプーリを装着してなる内燃機関におい
て、前記クランクプーリに、クランクシャフトへの取付
部と、該取付部外周に連接されて略軸直角な面内に延び
る環状の連接部と、該連接部の外周部にタイミングベル
トカバー側に張り出して連接される環状のベルト装着溝
部とを少なくとも設け、前記クランクプーリのベルト装
着溝部のタイミングベルトカバーに面する外側面の内端
側から外端側に向かう所定幅部分を、該内端側から外端
側に向かうに連れてタイミングベルトカバーに徐々に近
寄るように軸に対して所定角度で傾斜する円錐状テーパ
面に形成し、前記タイミングベルトカバーのクランクシ
ャフト貫通部を、筒部と該筒部先端外周端から軸直角な
面内に延びるフランジ部とを有する筒状部から構成し、
前記筒状部のフランジ部先端部の軸方向位置を、円錐状
テーパ面の始端部位置に略合致させ、該フランジ部先端
部と円錐状テーパ面の始端部との間に所定の環状クリア
ランスを設けるようにした。
【0012】請求項2記載の発明は、前記筒状部のフラ
ンジ部先端の両側の2つの角部のうちシリンダブロック
寄りの角部を、前記クランクプーリのベルト装着溝部の
円錐状テーパ面の始端部位置よりもシリンダブロック寄
りにずらして位置させるようにした。請求項3記載の発
明は、前記クランクプーリの連接部とベルト装着溝部と
の境部位置から前記円錐状テーパ面の始端部位置に向か
う部分を、該境部位置から始端部位置に向かうに連れて
タイミングベルトカバーに徐々に近寄るように軸に対し
て前記円錐状テーパ面の傾斜角度よりも小なる所定角度
で傾斜する円錐状テーパ面に形成するようにした。
【0013】請求項4記載の発明は、シリンダブロック
壁のタイミングベルトカバー取付部の最底部に、タイミ
ングベルトカバー内面と前記タイミングベルトカバー取
付部との間とその外部とを連通する水抜き孔を形成し
た。請求項5記載の発明は、前記クランクプーリのベル
ト装着溝部の円錐状テーパ面形成側外側面の裏側の内側
面を、該円錐状テーパ面と平行に形成するようにした。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明において、ベルト装着溝部
の円錐状テーパ面の始端部と、タイミングベルトカバー
側の筒状部のフランジ部先端部とのクリアランスは、両
者が干渉しないために必要な最小限に設定することによ
り、両者間から水がタイミングベルトカバー側の筒状部
内側に侵入するのが極力防止される。
【0015】又、このクリアランスを介して水が侵入し
ようとすると、水は回転するクランクプーリのベルト装
着溝部の円錐状テーパ面によって飛散され、タイミング
ベルトカバー側の筒状部内側に侵入するのが極力防止さ
れる。ここで、タイミングベルトカバーのクランクシャ
フト貫通部を構成する筒状部のフランジ部先端部の軸方
向位置を、円錐状テーパ面の始端部位置に略合致させた
から、タイミングベルトカバーの軸方向位置が変化して
も、フランジ部先端部とクランクプーリのベルト装着溝
部とのクリアランス量が変化せず、両者が干渉し合うこ
とを防止でき、これにより、水の飛散効果を増すために
円錐状テーパ面の傾斜角度を大きく設定した場合でも、
フランジ部先端部とクランクプーリのベルト装着溝部と
のクリアランス量を予め小さくできる結果、水の飛散効
果を高めることができると同時に、水の侵入の防止効果
が満足するように得られ、防水効果を大幅に高めること
ができる。
【0016】請求項2記載の発明によれば、タイミング
ベルトカバーの取付位置の公差によるタイミングベルト
カバーの軸方向位置の変化量を十分に許容できるから、
上記の効果はより発揮される。請求項3記載の発明によ
れば、水の侵入を2つの異なる傾斜角度のテーパ面でよ
り効果的に防止することができる。
【0017】請求項4記載の発明によれば、タイミング
ベルトカバー内側に水が溜まるのを防止できる。請求項
5記載の発明によれば、ベルト装着溝部のベルトとの摩
擦発熱を緩和することができる。
【0018】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。図1において、クランクシャフト20の端部は
シリンダブロック21壁に形成されたオイルポンプのア
ッセンブリ22を貫通して外部に突出され、該突出部分
の基部にはタイミングプーリ23がキー24によって固
定取付されている。このタイミングプーリ23には、タ
イミングベルト25が巻き掛けられている。
【0019】前記オイルポンプのアッセンブリ22が形
成されたシリンダブロック21の壁部21Aには、複数
の取付フランジ部21aが一体形成されている。前記シ
リンダブロック21の壁部21Aの底部にはオイルパン
26の上端取付フランジ部26Aが装着される。前記シ
リンダブロック21の壁部21Aと共にタイミングベル
ト室27を構成するタイミングベルトカバー28は、シ
リンダブロック21の壁部21A端面に沿って配設さ
れ、その周端部は、ボルト29によりシリンダブロック
21の壁部21Aの取付フランジ部21aに締結され
る。
【0020】前記クランクシャフト20端部は、タイミ
ングベルトカバー28に設けられた貫通孔30を貫通し
て外部に突出され、突出されたクランクシャフト20端
部外周には、クランクプーリ31が固定取付されてい
る。このクランクプーリ31は、クランクシャフト20
に取り付けられる筒状取付部31Aと、該取付部31A
外周に連接されて略軸直角な面内に延びる環状の連接部
31Bと、該連接部31Bの外周部にタイミングベルト
カバー28側に張り出して連接される環状のベルト装着
溝部31Cと、該ベルト装着溝部31Cのタイミングベ
ルトカバー28側と反対側の外側面に連接して軸方向に
延びるベルト装着溝部構成体取付部31Dとを具備した
一体成型品からなる。
【0021】クランクプーリ31のベルト装着溝部31
Cは、断面略V字形状に形成されており、クランクシャ
フト20の回転力により、パワステ用コンプレッサを駆
動するための断面略V字形のベルト(図示せず)が巻き
掛けられる。クランクプーリ31の筒状取付部31A
は、クランクシャフト20先端部に嵌挿されて、キー3
2により固定取付される。又、クランクシャフト20先
端外周のねじ部20Aには押さえ部材33が挿通される
と共にナット34が嵌合され、前記筒状取付部31Aを
抜け出さないように押さえ固定するようになっている。
【0022】前記クランクプーリ31のベルト装着溝部
構成体取付部31D外周面には、ベルト装着溝部35,
36が並列して形成された筒状のベルト装着溝部構成体
37が嵌合取付されている。一方のベルト装着溝部35
は、断面略V字形の複数の溝35Aが形成されており、
クランクシャフト20の回転力により、エアコン用コン
プレッサを駆動するための複数の略V形リブを有する平
ベルト(図示せず)が巻き掛けられる。
【0023】他方のベルト装着溝部36は、断面略V字
形の複数の溝36Aが形成されており、クランクシャフ
ト20の回転力により、オルタネータを駆動するための
複数の略V形リブを有する平ベルト(図示せず)が巻き
掛けられる。かかる構成において、タイミングベルト2
5の防水構造は次のように構成される。
【0024】即ち、前記クランクプーリ31のベルト装
着溝部31Cのタイミングベルトカバー28に面する外
側面の内端側から外端側に向かう所定幅部分は、該内端
側から外端側に向かうに連れてタイミングベルトカバー
28に徐々に近寄るように軸に対して所定角度θ1 で傾
斜する円錐状テーパ面38に形成されている(図2参
照)。
【0025】又、前記クランクプーリ31のベルト装着
溝部31Cのタイミングベルトカバー28に面する外側
面の円錐状テーパ面38の終端部Bから該外側面の先端
に向かう幅部分は、軸直角な面39に形成されている
(図2参照)。又、前記クランクプーリ31のベルト装
着溝部31Cと連接部31Bとの境部は、略直角に交わ
る面であって、内角部が円弧状に形成された面40に形
成されている。尚、円錐状テーパ面38の始端部はエッ
ジ部とされる(図2参照)。
【0026】更に、前記クランクプーリ31のベルト装
着溝部31Cの円錐状テーパ面38形成側外側面の裏側
の内側面41は、該円錐状テーパ面38と平行に形成さ
れる。前記タイミングベルトカバー28のクランクシャ
フト20貫通部は、筒部42Aと該筒部42A先端外周
端から軸直角な面内に延びるフランジ部42Bとを有す
る筒状部材42から構成される。
【0027】この場合、筒状部材42の筒部42Aは、
タイミングベルトカバー28の貫通孔30にクランクプ
ーリ31側に突出されて一体形成された筒部28A内周
面に嵌合取付される。ここで、前記筒状部材42のフラ
ンジ部42B先端部の軸方向位置は、図2に示すよう
に、前記クランクプーリ31のベルト装着溝部31Cの
円錐状テーパ面38の始端部A位置に略合致させ、前記
フランジ部42B先端部と円錐状テーパ面38の始端部
Aとの間に所定の環状クリアランスC1 を設けるように
する。
【0028】特に、本実施例では、前記筒状部材42の
フランジ部42B先端の両側の2つの角部のうちシリン
ダブロック寄りの角部Cを、前記円錐状テーパ面38の
始端部A位置よりもシリンダブロック21寄りに若干ず
らして位置させるようにする。一方、前記タイミングベ
ルトカバー28のクランクプーリ31のベルト装着溝部
31C外側面に対面する部位には、該ベルト装着溝部3
1C外側面に向けて膨出する膨出部28Bが一体成形さ
れている。
【0029】この膨出部28B先端とベルト装着溝部3
1C外側面とは所定のクリアランスC2 をもつように設
定される。前記シリンダブロック21の壁部21Aの最
底部に位置する取付フランジ部21aには、タイミング
ベルトカバー28内面とシリンダブロック21の壁部2
1A端面との間に形成される空所43とその外部とを連
通する水抜き孔44が、空所43からその外部に下向き
に傾斜するように形成されており、この水抜き孔44か
らタイミングベルトカバー28内側にたまたま侵入して
空所43の最底部に溜まろうとする水を外部に抜くこと
ができるようになっている。
【0030】次に、かかる構成の作用・効果について説
明する。 (1)ベルト装着溝部31Cの円錐状テーパ面38の始
端部Aと、タイミングベルトカバー28側の筒状部材4
2のフランジ部42B先端部とのクリアランスC 1 は、
両者が干渉しないために必要な最小限に設定することに
より、両者間から水がタイミングベルトカバー28側の
筒状部材42内側に侵入するのが極力防止される。
【0031】又、このクリアランスC1 を介して水が侵
入しようとすると、水は回転するクランクプーリ31の
ベルト装着溝部31Cの円錐状テーパ面38によって飛
散され、タイミングベルトカバー28側の筒状部材42
内側に侵入するのが極力防止される。ここで、上記の構
成においては、筒状部材42のフランジ部42B先端部
の軸方向位置を、円錐状テーパ面38の始端部A位置に
略合致させた結果、タイミングベルトカバー28の取付
位置の公差により、該タイミングベルトカバー28の軸
方向位置が変化しても、フランジ部42B先端部とクラ
ンクプーリ31のベルト装着溝部31Cとのクリアラン
ス量が変化せず、両者が干渉し合うことがない。
【0032】この結果、水の飛散効果を増すために円錐
状テーパ面38の傾斜角度θ1 を大きく設定した場合で
も、フランジ部42B先端部とクランクプーリ31のベ
ルト装着溝部31Cとのクリアランス量を予め小さくで
きる。このため、水の飛散効果を高めることができると
同時に、タイミングベルトカバー28のクランクシャフ
ト20の貫通孔30からの水の侵入の防止効果が満足す
るように得られ、防水効果を大幅に高めることができ
る。 (2)特に、本実施例においては、筒状部材42のフラ
ンジ部42B先端の両側の2つの角部のうちシリンダブ
ロック21寄りの角部Cを、円錐状テーパ面38の始端
部A位置よりもシリンダブロック21寄りに若干ずらし
て位置させるようにしたから、タイミングベルトカバー
28の取付位置の公差によるタイミングベルトカバー2
8の軸方向位置の変化量を十分に許容できるから、上記
の効果はより発揮される。 (3)本構成では、クランクプーリ31の構造とタイミ
ングベルトカバー28の構造との設計変更のみによって
対応できるから、水切を行うための別部品を付加する必
要がなく、部品点数を低減でき、構成の簡略化を図れ
て、コスト的に有利である。 (4)シリンダブロック21の壁部21Aの最底部に位
置する取付フランジ部21aに水抜き孔44を設けるよ
うにしたから、タイミングベルトカバー28内側にたま
たま侵入した水を空所43の最底部からスムーズに抜く
ことができ、タイミングベルトカバー28内側に水が溜
まるのを防止できる。 (5)クランクプーリ31のベルト装着溝部31Cの円
錐状テーパ面38形成側外側面の裏側の内側面41を、
該円錐状テーパ面38と平行に形成するようにしたか
ら、円錐状テーパ面38に付着した水による冷却効果
で、ベルト装着溝部31Cのベルトとの摩擦発熱を緩和
することができる。
【0033】次に、本発明の他の実施例を図3に基づい
て説明する。この実施例は、クランクプーリ31の連接
部31Bとベルト装着溝部31Cとの境部位置から円錐
状テーパ面38の始端部A位置に向かう部分を、該境部
位置から始端部A位置に向かうに連れてタイミングベル
トカバー28に徐々に近寄るように軸に対して円錐状テ
ーパ面38の傾斜角度θ1 よりも小なる所定角度θ2
傾斜する円錐状テーパ面45に形成している。
【0034】かかる実施例によると、タイミングベルト
カバー28側の筒状部材42内側に侵入しようとした水
の大部分は大きな傾斜角θ1 の円錐状テーパ面38で飛
散させることができ、該テーパ面38よりも奥側に侵入
せんとする水は小さな傾斜角の円錐状テーパ面45で飛
散させて更に奥側に水が侵入するのを防止でき、水の侵
入を2つの異なる傾斜角度のテーパ面38,45でより
効果的に防止することができるという利点がある。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、タイミングベルト配設部を覆うようにシリ
ンダブロック壁に取り付けられるタイミングベルトカバ
ー内側に水が侵入するのを極力防止でき、タイミングベ
ルトの防水を確実に行えると共に、タイミングベルトカ
バーのクランクシャフト貫通部を構成する筒状部のフラ
ンジ部先端部の軸方向位置を、円錐状テーパ面の始端部
位置に略合致させ、該フランジ部先端部と円錐状テーパ
面の始端部との間に所定の環状クリアランスを設けるよ
うにしたから、タイミングベルトカバーの軸方向位置が
変化しても、フランジ部先端部とクランクプーリのベル
ト装着溝部とのクリアランス量が変化せず、両者が干渉
し合うことを防止でき、これにより、水の飛散効果を増
すために円錐状テーパ面の傾斜角度を大きく設定した場
合でも、フランジ部先端部とクランクプーリのベルト装
着溝部とのクリアランス量を予め小さくできる結果、水
の飛散効果を高めることができると同時に、水の侵入の
防止効果が満足するように得られ、防水効果を大幅に高
めることができ、しかも、クランクプーリの構造とタイ
ミングベルトカバーの構造との設計変更のみによって対
応できるから、水切を行うための別部品を付加する必要
がなく、部品点数を低減でき、構成の簡略化を図れて、
コスト的に有利である。
【0036】請求項2記載の発明によれば、タイミング
ベルトカバーのクランクシャフト貫通部を構成する筒状
部のフランジ部先端の両側の2つの角部のうちシリンダ
ブロック寄りの角部を、円錐状テーパ面の始端部位置よ
りもシリンダブロック寄りに若干ずらして位置させるよ
うにしたから、上記の効果はより発揮される。請求項3
記載の発明によれば、クランクプーリの連接部とベルト
装着溝部との境部位置から前記円錐状テーパ面の始端部
位置に向かう部分を、該境部位置から始端部位置に向か
うに連れてタイミングベルトカバーに徐々に近寄るよう
に軸に対して前記円錐状テーパ面の傾斜角度よりも小な
る所定角度で傾斜する円錐状テーパ面に形成したから、
水の侵入を2つの異なる傾斜角度のテーパ面でより効果
的に防止することができるという利点がある。
【0037】請求項4記載の発明によれば、シリンダブ
ロック壁のタイミングベルトカバー取付部の最底部に、
タイミングベルトカバー内面と前記タイミングベルトカ
バー取付部との間とその外部とを連通する水抜き孔を形
成したから、タイミングベルトカバー内側に水が溜まる
のを防止できる。請求項5記載の発明によれば、クラン
クプーリのベルト装着溝部の円錐状テーパ面形成側外側
面の裏側の内側面を、該円錐状テーパ面と平行に形成し
たから、ベルト装着溝部のベルトとの摩擦発熱を緩和す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜5記載の発明に係る内燃機関にお
けるタイミングベルトの防水構造の一実施例を示す縦断
面図
【図2】 同上実施例の要部拡大断面図
【図3】 他の実施例を示す要部拡大断面図
【図4】 従来の内燃機関におけるタイミングベルトの
防水構造の一例を示す縦断面図
【符号の説明】
20 クランクシャフト 21 シリンダブロック 23 タイミングプーリ 25 タイミングベルト 31 クランクプーリ 31A 筒状取付部 31B 連接部 31C ベルト装着溝部 38 円錐状テーパ面 42 筒状部材 42A 筒部 42B フランジ部 44 水抜き孔 45 円錐状テーパ面

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダブロック壁を貫通して外部に突出
    されるクランクシャフト端部外周に、タイミングベルト
    が巻き掛けられるタイミングプーリを装着し、該タイミ
    ングベルト配設部を覆うようにシリンダブロック壁に取
    り付けられるタイミングベルトカバーを貫通させて外部
    に突出させたクランクシャフト先端部にベルトが巻き掛
    けられるクランクプーリを装着してなる内燃機関におい
    て、 前記クランクプーリに、クランクシャフトへの取付部
    と、該取付部外周に連接されて略軸直角な面内に延びる
    環状の連接部と、該連接部の外周部にタイミングベルト
    カバー側に張り出して連接される環状のベルト装着溝部
    とを少なくとも設け、 前記クランクプーリのベルト装着溝部のタイミングベル
    トカバーに面する外側面の内端側から外端側に向かう所
    定幅部分を、該内端側から外端側に向かうに連れてタイ
    ミングベルトカバーに徐々に近寄るように軸に対して所
    定角度で傾斜する円錐状テーパ面に形成し、 前記タイミングベルトカバーのクランクシャフト貫通部
    を、筒部と該筒部先端外周端から軸直角な面内に延びる
    フランジ部とを有する筒状部から構成し、 前記筒状部のフランジ部先端部の軸方向位置を、円錐状
    テーパ面の始端部位置に略合致させ、該フランジ部先端
    部と円錐状テーパ面の始端部との間に所定の環状クリア
    ランスを設けたことを特徴とする内燃機関におけるタイ
    ミングベルトの防水構造。
  2. 【請求項2】前記筒状部のフランジ部先端の両側の2つ
    の角部のうちシリンダブロック寄りの角部を、前記クラ
    ンクプーリのベルト装着溝部の円錐状テーパ面の始端部
    位置よりもシリンダブロック寄りにずらして位置させた
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関におけるタイ
    ミングベルトの防水構造。
  3. 【請求項3】前記クランクプーリの連接部とベルト装着
    溝部との境部位置から前記円錐状テーパ面の始端部位置
    に向かう部分を、該境部位置から始端部位置に向かうに
    連れてタイミングベルトカバーに徐々に近寄るように軸
    に対して前記円錐状テーパ面の傾斜角度よりも小なる所
    定角度で傾斜する円錐状テーパ面に形成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の内燃機関におけるタイミン
    グベルトの防水構造。
  4. 【請求項4】シリンダブロック壁のタイミングベルトカ
    バー取付部の最底部に、タイミングベルトカバー内面と
    前記タイミングベルトカバー取付部との間とその外部と
    を連通する水抜き孔を形成したことを特徴とする請求項
    1〜3のうちいずれか1つに記載の内燃機関におけるタ
    イミングベルトの防水構造。
  5. 【請求項5】前記クランクプーリのベルト装着溝部の円
    錐状テーパ面形成側外側面の裏側の内側面を、該円錐状
    テーパ面と平行に形成した請求項1〜4のうちいずれか
    1つに記載の内燃機関におけるタイミングベルトの防水
    構造。
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