JP3074494B2 - 新規な染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

新規な染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料

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JP3074494B2
JP3074494B2 JP03330738A JP33073891A JP3074494B2 JP 3074494 B2 JP3074494 B2 JP 3074494B2 JP 03330738 A JP03330738 A JP 03330738A JP 33073891 A JP33073891 A JP 33073891A JP 3074494 B2 JP3074494 B2 JP 3074494B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な染料を含有するハ
ロゲン化銀写真感光材料に関し、更に詳しくは、写真化
学的に不活性であるとともに写真処理工程において容易
に脱色及び/又は溶出される染料によって着色された親
水性コロイド層を有してなるハロゲン化銀写真感光材料
に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀写真感光材料において、特
定の波長域の光を吸収させる目的で、写真乳剤層又はそ
の他の層を着色することがしばしば行われる。
【0003】写真乳剤層に入射すべき光の分光成分を制
御することが必要なとき、写真感光材料上の写真乳剤層
よりも支持体から遠い側に着色層が設けられる。このよ
うな着色層はフィルター層と呼ばれる。多層カラー感光
材料の如く写真乳剤層が複数ある場合にはフィルター層
がそれらの中間に位置することもある。
【0004】又、写真乳剤層を通過する際或いは透過後
に散乱された光が、乳剤層と支持体の界面、或いは乳剤
層と反対側の感光材料の表面で反射されて再び写真乳剤
層中に入射することにもとずく画像のボケ、すなわちハ
レーションを防止することを目的として、写真乳剤層と
支持体の間、或いは支持体の写真乳剤層とは反対の面に
着色層を設けることが行われる。このような着色層はハ
レーション防止層と呼ばれる。多層カラー感光材料の場
合には、各層の中間にハレーション防止層がおかれるこ
ともある。
【0005】写真乳剤層中での光の散乱にもとずく画像
鮮鋭度の低下(この現象は一般にイラジエーションと呼
ばれている)を防止するために、写真乳剤層を着色する
ことも行われる。
【0006】これらの着色すべき層は、親水性コロイド
から成る場合が多くしたがってその着色のためには通
常、水溶性染料を層中に含有させる。この染料は下記の
ような条件を満足することが必要である。
【0007】(1)使用目的に応じた適正な分光吸収を
有すること。
【0008】(2)写真化学的に不活性であること。つ
まりハロゲン化銀写真乳剤層の性能に化学的な意味での
悪影響、たとえば感度の低下、潜像退行、或いはカブリ
を与えないこと。
【0009】(3)写真処理過程において脱色される
か、溶解除去されて、処理後の写真感光材料上に有害な
着色を残さないこと。
【0010】これらの条件をみたす染料を見出すために
当業者により多くの努力がなされており、以下に挙げる
染料が知られている。例えば、英国特許506,385号、同
1,177,429号、同1,311,884号、同1,338,799号、同1,38
5,371号、同1,467,214号、同1,433,102号、同1,553,516
号、特開昭48-85130号、同49-114420号、同55-161233
号、同59-111640号、米国特許3,247,127号、同3,469,98
5号、同4,078,933号等に記載されたピラゾロン核やバル
ビツール酸核を有するオキソノール染料、英国特許1,27
8,621号、同1,512,863号、同1,521,083号、同1,579,899
号等に記載されたヒドロキシピリドン核を有するオキソ
ノール染料などが挙げられる。
【0011】しかし、上記のこれまでに知られている染
料は、写真乳剤中において悪い影響(たとえば分光増感
或いは増感色素を脱着せしめることに起因すると考えら
れる感度の低下など)を及ぼすことが少なくない。また
近年行われるようになった現像処理の迅速化によっては
処理後に写真画像上に有害な着色を示すものもある。こ
れを解決するために亜硫酸イオン或いは水酸イオンとの
反応性の高い染料を用いることが提案されているが、こ
の場合には写真膜中での安定性が充分でなく、経時によ
って濃度の低下を起こし、所望の写真的効果を得られな
いという欠点を有している。さらに、これらにより着色
されるべき層は親水性コロイドから成る場合が多く、し
たがって、その着色のためには染料は水溶性を有してい
る必要がある。
【0012】本発明により提案されるハロゲン化銀写真
感光材料は新規な染料を写真乳剤層又はその他の層に含
有するものである。
【0013】
【発明の目的】本発明の目的は、第一にハロゲン化銀乳
剤層の写真特性に有害な影響を与えない新規な染料によ
って親水性コロイド層が染色されたハロゲン化銀写真感
光材料を提供することである。
【0014】第二に処理により脱色性のすぐれた新規な
染料によって親水性コロイド層が染色されたハロゲン化
銀写真感光材料を提供することである。
【0015】第三に染色された親水性コロイド層が経時
しても安定である新規な染料を含有するハロゲン化銀写
真感光材料を提供することである。
【0016】
【発明の構成】本発明のこれらの目的は、下記一般式
〔I〕で表される染料の少なくとも一種を含有すること
を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により達成され
る。
【0017】
【化2】
【0018】式中R1,R2,R3及びR4は水素原子又は
置換基を表し、R1とR2及びR3とR4は互いに縮合して
環を形成してもよい。R5及びR6は置換基を表し、R5
とR1又はR2,R6とR3又はR4は互いに縮合して環を
形成してもよい。L1,L2及びL3は置換されていても
よいメチン基を表す。ZはO又はSを表す。nは1,2
を表し、mは0,1,2を表す。
【0019】次に、一般式〔I〕について詳しく説明す
る。
【0020】一般式〔I〕において、R1,R2,R3
びR4の表す置換基としては、特に制限はなく、代表的
には、アルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、
スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケ
ニル、シクロアルキル等の各基が挙げられるが、この他
にハロゲン原子及びシクロアルケニル、アルキニル、複
素環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシ
ル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、アルコキ
シル、スルホニルオキシ、アリールオキシ、複素環オキ
シ、シロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、ア
ミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモ
イルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオ
キシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリー
ルオキシカルボニル、複素環チオ、チオウレイド、カル
ボキシル、ヒドロキシル、メルカプト、ニトロ、スルホ
ン酸等の各基、ならびにスピロ化合物残基、有橋炭化水
素化合物残基等も挙げられる。
【0021】上記アルキル基としては、炭素数1〜32の
ものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0022】アリール基としては、フェニル基が好まし
い。
【0023】アシルアミノ基としては、アルキルカルボ
ニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げら
れる。
【0024】スルホンアミド基としては、アルキルスル
ホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げ
られる。
【0025】アルキルチオ基、アリールチオ基における
アルキル成分、アリール成分は上記アルキル基、アリー
ル基が挙げられる。
【0026】アルケニル基としては、炭素数2〜32のも
の、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜
7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でも
よい。
【0027】シクロアルケニル基としては、炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましい。
【0028】スルホニル基としてはアルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基等;スルフィニル基としては
アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基等;
ホスホニル基としてはアルキルホスホニル基、アルコキ
シホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、アリー
ルホスホニル基等;アシル基としてはアルキルカルボニ
ル基、アリールカルボニル基等;カルバモイル基として
はアルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基
等;スルファモイル基としてはアルキルスルファモイル
基、アリールスルファモイル基等;アシルオキシ基とし
てはアルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニル
オキシ基等;カルバモイルオキシ基としてはアルキルカ
ルバモイルオキシ基、アリールカルバモイルオキシ基
等;ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリール
ウレイド基等;スルファモイルアミノ基としてはアルキ
ルスルファモイルアミノ基、アリールスルファモイルア
ミノ基等;複素環基としては5〜7員のものが好まし
く、具体的には2-フリル基、2-チエニル基、2-ピリミジ
ニル基、2-ベンゾチアゾリル基、1-ピロリル基、1-テト
ラゾリル基等;複素環オキシ基としては5〜7員の複素
環を有するものが好ましく、例えば3,4,5,6-テトラヒド
ロピラニル-2-オキシ基、1-フェニルテトラゾール-5-オ
キシ基等;複素環チオ基としては5〜7員の複素環チオ
基が好ましく、例えば2-ピリジルチオ基、2-ベンゾチア
ゾリルチオ基、2,4-ジフェノキシ-1,3,5-トリアゾール-
6-チオ基等;シロキシ基としてはトリメチルシロキシ
基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基
等;イミド基としてはコハク酸イミド基、3-ヘプタデシ
ルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド
基等;スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプタ
ン-1-イル等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン-1-イル、トリシクロ[3.3.1.
13.7]デカン-1-イル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.
1]ヘプタン-1-イル等が挙げられる。
【0029】上記の基は、更に長鎖炭化水素基やポリマ
ー残基などの耐拡散性基等の置換基を有していてもよ
い。
【0030】一般式〔I〕で表される染料は分子中に酸
基(スルホン酸基、カルボキシル基、ホスホン酸基、ホ
スフィン酸基、燐酸エステル基、燐酸アミド基等)を有
していたほうが、写真処理過程において脱色されるか、
溶解除去されて処理後の写真感光材料中に有害な着色を
残さないという点で好ましい。
【0031】これらの酸基は各々、その塩を包含する。
塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩、アンモニウム、トリエチルアミン、ピリジン等の有
機アンモニウム塩を挙げることができる。L1〜L3で表
されるメチン基には、炭素数1〜3のアルキル基(例え
ばメチル、エチルなど)、フェニル基、ベンジル基、フ
ェネチル基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、ハロゲ
ン原子等が置換されていてもよい。又、メチンの置換基
が環(例えば5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル-3
-イリデンなど)を形成していてもよい。
【0032】次に本発明の代表的化合物例を以下に示す
が、これらに限定されるものではない。
【0033】
【化3】
【0034】
【化4】
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】一般式〔I〕で表される化合物は種々の方
法によって合成できる。例えば一般式〔II〕で表される
化合物と一般式〔III−a〕、一般式〔III−b〕或いは
一般式〔III−c〕で表される化合物とを適当な溶媒中
で酸性或いは塩基性条件下で反応させて合成できる。適
当な溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、酢酸、N,N-ジメチルホルムアミド、ピリ
ジンなどがある。
【0042】
【化11】
【0043】式中、R1,R2,R5,L1,L2,L3
Z,n及びmは一般式〔I〕におけるR1,R2,R5
1,L2,L3,Z,n及びmと同義である。
【0044】Eは水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子
(例えば塩素原子、臭素原子など)を表し、Hal-はア
ニオン(例えばCl-、Br-、I-、メチルスルフォネー
ト、p-トルエンスルフォネートなど)を表し、Rは炭素
数1或いは2のアルキル基(例えばメチル、エチルな
ど)を表し、R′はアルキル基(例えばメチル、エチル
など)、フェニル基を表す。
【0045】また本発明における一般式〔I〕で表され
る化合物を合成するのに用いる一般式〔II〕で表される
化合物は、特願平2-405116号に記載されている方法によ
り合成することができる。
【0046】以下に本発明による染料の合成法について
具体的に述べる。
【0047】例示化合物2の合成
【0048】
【化12】
【0049】(A)5g、酢酸カリウム2.1g、(B)
0.9g、エタノール50mlの混合物を3時間加熱還流さ
せ、その後、室温まで冷却した。生成した結晶を濾集
し、メタノールで洗浄し、乾燥して(2)を2.2g得
た。
【0050】例示化合物16の合成
【0051】
【化13】
【0052】(C)5g、酢酸ナトリウム1.7g、
(D)2.0g、トリエチルアミン7ml、DMF35mlの混
合物を4時間室温で撹拌した。その後生成した結晶を濾
集し、メタノールで洗浄し、乾燥して(16)を2.3g得
た。
【0053】尚、これらの化合物の構造はNMR,I
R,マススペクトルにより確認した。
【0054】本発明に係る他の染料についても上記合成
法に準じた方法で合成できる。
【0055】一般式〔I〕に示される染料をフィルター
染料、イラジェーション防止染料又はアンチハレーショ
ン染料として使用するときは、効果のある任意の量を使
用できるが、光学濃度が0.05ないし、3.0の範囲になる
ように使用するのが好ましい。添加時期は塗布される前
のいかなる工程でもよい。
【0056】本発明による染料は、乳剤層その他の親水
性コロイド層(中間層、保護層、アンチハレーション
層、フィルター層など)中に種々の知られた方法で分散
することができる。
【0057】 本発明の染料を直接に乳剤層や親水性
コロイド層に溶解もしくは分散させる方法又は水性溶液
又は溶媒に溶解もしくは分散させた後、乳剤層や親水性
コロイド層に添加する方法。
【0058】例えば、染料を適当な溶媒、例えば、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、メチルセルソルブ、特開昭48-9715号、米国特許3,7
56,830号に記載のハロゲン化アルコール、アセトン、
水、ピリジン、或いは、これらの混合溶媒などに溶解
し、溶液の形で、乳剤へ添加する方法。
【0059】 染料イオンと反対の電荷をもつ親水性
ポリマーを媒染剤として層に共存させ、媒染剤と染料分
子との相互作用によって、染料を特定層中に局在化させ
る方法。
【0060】ポリマー媒染剤とは、二級及び三級アミノ
基を含む含窒素複素環部分をもつポリマー或いはこれら
の4級カチオン基を含むポリマーなどで、分子量が5,00
0以上のものが好ましく、10,000以上のものが特に好ま
しい。
【0061】媒染剤としては、例えば米国特許2,548,56
4号明細書等に記載されているビニルピリジンポリマー
及びビニルピリジニウムカチオンポリマー;米国特許4,
124,386号明細書等に開示されているビニルイミダゾリ
ウムカチオンポリマー;米国特許3,625,694号等に開示
されているゼラチン等と架橋可能なポリマー媒染剤;米
国特許3,958,995号、特開昭54-115228号明細書等に開示
されている水性ゾル型媒染剤;米国特許3,898,088号明
細書に開示されている水不溶性媒染剤;米国特許4,168,
976号明細書等に開示の染料と共有結合を行うことので
きる反応性媒染剤;英国特許685,475号に記載されてい
る如きジアルキルアミノアルキルエステル残基を有する
エチレン不飽和化合物から導かれたポリマー;英国特許
850,281号に記載されているようなポリビニルアルキル
ケトンとアミノグアニジンの反応によって得られる生成
物;米国特許3,445,231号に記載されているような2-メ
チル-1-ビニルイミダゾールから導かれたポリマーなど
を挙げることができる。
【0062】 化合物を界面活性剤を用いて溶解する
方法。
【0063】有用な界面活性剤としては、オリゴマーな
いしはポリマーであってもよい。
【0064】この重合体の詳細については、特開昭60-1
58437号公報6頁〜8頁に記載されている。
【0065】又、上記で得た親水性コロイド分散中に、
例えば特公昭51-39835号記載の親油性ポリマーのヒドロ
ゾルを添加してもよい。
【0066】親水性コロイドとしては、ゼラチンが代表
的なものであるが、その他写真用に使用しうるものとし
て従来知られているものはいずれも使用できる。
【0067】本発明に係る染料は2種以上を併用して使
用してもよいし、公知の染料と組み合わせて使用しても
よい。
【0068】本発明のハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン
化銀として臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、及
び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用される任意
のものを用いることができる。
【0069】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化銀組成分布
を有するものでも、粒子の内部と表面層とでハロゲン化
銀組成が異なるものであってもよい。
【0070】又、ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として
表面に形成されるような粒子であってもよく、また主と
して粒子内部に形成されるような粒子でもよい。
【0071】ハロゲン化銀乳剤は、いかなる粒子サイズ
分布を持つものを用いても構わない。粒子サイズ分布の
広い乳剤(多分散乳剤と称する)を用いてもよいし、粒
子サイズ分布の狭い乳剤(単分散乳剤と称する)を単独
又は数種類混合してもよい。又、多分散乳剤と単分散乳
剤を混合して用いてもよい。
【0072】ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種
以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
【0073】本発明のハロゲン化銀写真乳剤には公知の
写真用添加剤を使用することができる。
【0074】公知の写真用添加剤としては例えば下表に
示したリサーチ・ディスクロジャーのRD-17643及びRD-1
8716に記載の化合物が挙げられる。
【0075】 添 加 剤 RD-17643 RD-18716 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648−右上 増感色素 23 IV 648右−右上 現像促進剤 29 XXI 648−右上 カブリ防止剤 24 VI 649−右下 安定剤 24 VI 649−右下 色汚染防止剤 25 VII 650−左−右 画像安定剤 25 VII 紫外線吸収剤 25〜26 VII 649右〜650左 フィルター染料 25〜26 VII 649右〜650左 増白剤 24 V 硬化剤 26 X 651右 塗布助剤 26〜27 XI 650右 界面活性剤 26〜27 XI 650右 可塑剤 27 XII 650右 スベリ剤 27 XII スタチック防止剤 27 XII 650右 マット剤 28 XVI 650右 バインダー 26 IX 651右 本発明をカラー感光材料に適用する場合には、カプラー
が用いられる。更に色補正の効果を有している競合カプ
ラー及び現像主薬の酸化体とのカップリングによって現
像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調
色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、
分光増感剤及び減感剤のような写真的に有用なフラグメ
ントを放出する化合物を用いることができる。
【0076】イエロー色素形成カプラーとしては、公知
のアシルアセトアニリド系カプラーを好ましく用いるこ
とができる。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド
系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は有利であ
る。
【0077】マゼンタ色素形成カプラーとしては、5-ピ
ラゾロン系カプラー、ピラゾロトリアゾール系カプラ
ー、ピラゾロベンツイミダゾール系カプラー、開鎖アシ
ルアセトニトリル系カプラー、インダゾロン系カプラー
等を用いることができる。
【0078】シアン色素形成カプラーとしては、フェノ
ール又はナフトール系カプラーが一般的に用いられる。
【0079】感光材料には、フィルター層、ハレーショ
ン防止層、イラジェーション防止層等の補助層を設ける
ことができる。これらの層中及び/又は乳剤層中には現
像処理中に感光材料から流出するか、もしくは漂白され
る本発明に係る染料が含有される。
【0080】本発明の感光材料に用いることのできる支
持体としては、例えば前述のRD-17643の28頁、及びRD-1
7816の647頁左欄に記載されているものが挙げられる。
適当な支持体としてはポリマーフィルム、紙などで、こ
れらは接着性、帯電防止性などを高めるための処理がな
されていてもよい。
【0081】本発明による感光材料は、前述のRD-17643
の28〜29頁、及びRD-18716の651頁左欄〜右欄に記載さ
れた通常の方法によって現像処理をすることができる。
【0082】この写真処理方法は記録画像を得るための
黒白写真処理であっても、色画像を得るためのカラー写
真処理であってもよい。写真処理に適用される処理温度
は通常18〜50℃であるが、18℃より低い温度でも、50℃
以上の温度であっても処理は可能である。
【0083】本発明の写真乳剤が適用できる写真感光材
料としては、種々のカラー及び黒白感光材料を挙げるこ
とができる。例えば撮影用カラーネガフィルム(一般
用、映画用等)、カラー反転フィルム(スライド用、映
画用等、これらにはカプラーを含有する場合も含有しな
い場合もある)、カラー印画紙、カラーポジフィルム
(映画用等)、カラー反転印画紙、熱現像用カラー感光
材料、銀色素漂白法を用いたカラー感光材料、製版用写
真感光材料(リスフィルム、スキャナーフィルム等)、
Xレイ写真感光材料(直接・間接医療用、工業用等)、
撮影用黒白ネガフィルム、黒白印画紙、マイクロ用感光
材料(COM用、マイクロフィルム等)、カラー拡散転
写感光材料(DTR)、銀塩拡散転写感光材料、プリン
トアウト感光材料などを挙げることができる。
【0084】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0085】実施例1 ポリエチレンをラミネートした紙支持体(酸化チタン含
有量2.7g/m2)上に、下記の各層を支持体側より順次塗
設し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料試料No.1〜No.
20を作成した。
【0086】層1…1.2g/m2のゼラチン、0.32g/m
2(銀換算、以下同じ)の青感性塩臭化銀乳剤(塩化銀
含有率99.3モル%)、0.50g/m2のジオクチルフタレー
トに溶解した0.80g/m2のイエローカプラー(YC)を
含有する層。
【0087】層2…0.7g/m2のゼラチン、表1に示すイ
ラジエーション防止染料からなる中間層。
【0088】層3…1.25g/m2のゼラチン、0.22g/m2
緑感性塩臭化銀乳剤(塩化銀含有率99.5モル%)、0.30
g/m2のジオクチルフタレートに溶解した0.62g/m2のマ
ゼンタカプラー(MC)を含有する層。
【0089】層4…1.2g/m2のゼラチンからなる中間
層。
【0090】層5…1.40g/m2のゼラチン、0.20g/m2
赤感性塩臭化銀乳剤(塩化銀含有率99.7モル%)、0.20
g/m2のジオクチルフタレートに溶解した0.45g/m2のシ
アンカプラー(CC)を含有する層。
【0091】層6…1.0g/m2のゼラチンからなる中間
層。
【0092】層7…0.50g/m2のゼラチンを含有する
層。
【0093】尚、硬膜剤として、2,4-ジクロロ-6-ヒド
ロキシ-s-トリアジンナトリウムを層2、4及び7中
に、それぞれゼラチン1g当たり0.017gになるように
添加した。
【0094】
【化14】
【0095】上記感光材料試料No.1〜20各々を光学ウ
エッジを通して露光後、次の工程で迅速処理した。
【0096】処理工程(35℃) 発色現像 45秒 漂白定着 45秒 安 定 化 1分30秒 乾 燥 0〜80℃ 2分 各処理液の組成は下記の通りである。
【0097】 発色現像液(1リットル当たり) 純水 800ml エチレングリコール 10ml N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 2ml 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.2g N-エチル-N-β-メタンスルホンアミドエチル-3-メチル-4- アミノアニリン硫酸塩 5g テトラポリリン酸ナトリウム 2g 炭酸カリウム 30g 純水を加えてpH=10.08に調整する。
【0098】 漂白定着液 純水 800ml エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 65g エチレンジアミン四酢酸-2-ナトリウム 5g チオ硫酸アンモニウム 85g 亜硫酸水素ナトリウム 10g メタ重亜硫酸ナトリウム 2g 塩化ナトリウム 10g 硫酸ヒドロキシルアミン 2g 純水を加えて1リットルとし、希硫酸にてpH=5.7に調整する。
【0099】 安定化液 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2g 水を加えて1リットルとし、硫酸又は水酸化カリウムにてpH=7.0に調整す る。
【0100】上記処理後の各試料についてセンシトメト
リーを用い赤感性乳剤層の感度を求めた。
【0101】又、上記各処理済み試料について、未露光
部(白地部)の650nmにおける光学反射濃度を測定する
ことにより、イラジエーション防止染料の残存による色
素汚染の程度を求めた。
【0102】又、各試料についてMTF測定用ウエッジ
を通して露光し、前記と同様の工程により処理を行っ
た。
【0103】上記処理後の各試料について赤感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層のMTF(Modulation Transfer Fun
ction)をマイクロデンシトメーターで求め、空間周波
数が5本/mmでのMTF値を比較した。尚、MTFによ
る画像の鮮鋭性の判定は当業者間では周知のことである
が、「The theory of the photographic process 4th
edition p612〜p614」に記載がある。
【0104】以上の結果を表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】*1 層2に添加したイラジエーション防
止染料 *2 赤感性乳剤層の感度 試料No.1の感度を100とする相対値で示した。
【0107】*3 λ=650nmにおける白地部の反射濃
度 *4 赤感性乳剤層の空間周波数5本/mmにおけるMT
F値 表1からも明らかなように、本発明に係る染料を含む試
料No.3〜20は、高い感度及び高い鮮鋭性を維持しつつ
色汚染も実用上、十分なレベルにあることがわかる。
【0108】実施例2 試料No.1〜20について膜中の染料の安定性とカブリを
調べた。安定性は、生試料を50℃、相対湿度70%の条件
下で2日間放置した後の染料の残存率で評価した。また
カブリは、生試料を50℃、相対湿度70%の条件下で3日
間放置した後、実施例1と同様の処理を行って評価し
た。
【0109】評価結果を表2に示す。
【0110】
【表2】
【0111】表2で明らかなように、本発明に係る染料
は、膜中での安定性に優れており、またカブリも少な
い。
【0112】
【発明の効果】本発明に係る染料は、迅速な写真処理を
行った場合でも、すみやかに脱色或いは溶出し、かつ写
真乳剤の写真特性に悪影響を及ぼさない。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で表される染料の少な
    くとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化1】 〔式中R1,R2,R3及びR4は水素原子又は置換基を表
    し、R1とR2及びR3とR4は互いに縮合して環を形成し
    てもよい。R5及びR6は置換基を表し、R5とR1又はR
    2,R6とR3又はR4は互いに縮合して環を形成してもよ
    い。L1,L2及びL3は置換されていてもよいメチン基
    を表す。ZはO又はSを表す。nは1,2を表し、mは
    0,1,2を表す。〕
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