JP3073324B2 - L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法 - Google Patents

L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法

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JP3073324B2
JP3073324B2 JP04189501A JP18950192A JP3073324B2 JP 3073324 B2 JP3073324 B2 JP 3073324B2 JP 04189501 A JP04189501 A JP 04189501A JP 18950192 A JP18950192 A JP 18950192A JP 3073324 B2 JP3073324 B2 JP 3073324B2
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aspartyl
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phenylalanine methyl
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寛 市木
久 鉾之原
綾一 種田
洋之 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高かさ密度で取り扱い
性に優れたL−α−アスパルチル−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルの顆粒製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】L−α−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(以下、APMと記載する)は、
良質の甘味質と蔗糖の約200倍の甘味を有することか
ら種々の食品への利用が期待される低カロリー甘味料で
ある。APMは通常、APMの水性溶液から晶析によっ
て得られた結晶を乾燥して、その結晶粉末を得る。しか
し、APMを粉体として使用する場合、APM固有の物
性に起因した幾つかの問題が生じて取り扱い難いという
欠点を有している。
【0003】たとえば、APMは一般に針状結晶の微細
な結晶であるため、かさ密度が小さく飛散しやすい粉体
特性を有しているが、これは、取り扱い作業中に飛散し
て作業環境を悪化させる、飛散によるロスを生じる等の
原因となる。
【0004】また、APMの帯静電特性は、装置壁の付
着による付着ロス及びブリッジ形成による装置の目詰り
等を引き起こす。こうしたAPM粉体の物性及び取り扱
い上の問題を改善するためにAPMの顆粒化、造粒化の
検討がなされている。
【0005】特開昭59−95862号公報には、AP
M結晶に水分含量35〜45重量%になるよう水を添加
して混合後、造粒して乾燥する方法が示されている。し
かし、この方法で得られた乾燥品のかさ密度は、0.3
〜0.5g/ccと低く、強度不足で壊れやすいことが
考えられ、取り扱い上非常に面倒である。また、比較的
多量の水を添加する必要があるが、これを乾燥するには
多くのエネルギーを必要とするため製造コスト的に不利
である。
【0006】一方、造粒法として圧ぺん造粒(特公平1
−15268号公報)が知られている。これは、圧縮成
型法に分類される方法であり、圧ぺん造粒の方法とし
て、タブレッティング(打錠)法とロールプレス法があ
る。また、ロールプレス法には、ロールの表面に型を彫
ってあるブリケッティングと、型を彫っていないコンパ
クティングがある。
【0007】タブレッティングやブリケッティングの場
合、形や大きさが一定のものを造粒することはできる
が、これは、数mm〜100mm程度で1〜2mm以下
の小さい粒をつくるのは困難でかつ大量生産には、不向
きである。
【0008】コンパクティングの場合、圧ぺん工程後、
粗砕して粉砕し、篩い分する方が一般的であるが、この
方法だと粗砕の時に粉が発生し、装置の内壁への付着
や、粉砕機への供給装置への付着などのトラブルが発生
する。更には篩い分後の粉の粉化率が、約30%にもな
るため、非効率的である。処理能力をアップしようとす
ると粉のトータル発生量が増加して収率の低下をまねく
恐れもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、取り扱い
易い形状のAPMを生産する方法が望まれているが、未
だ十分に満足できる方法は無い。したがって本発明の目
的は、高かさ密度を維持したまま低コストで複雑な工程
管理を要しない取り扱い易いAPMの製造方法を提供す
ることである。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状に鑑み、高かさ密度で取扱い性に優れたAPMを
取得する方法につき鋭意検討を重ねた結果、35重量%
未満の水分を含んだAPMを、押し出し造粒し、引き続
き、粗砕、乾燥することにより上記要請を十分満足する
APM顆粒が得られるとの知見に至り、本発明を完成し
たものである。
【0011】すなわち、本発明は、L−α−アスパルチ
ル−L−フェニルアラニンメチルエステルの水分含量を
35重量%未満として押し出し造粒し、引き続き、粗
砕、乾燥することを特徴とするL−α−アスパルチル−
L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法であ
る。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するAPMは、いかなる晶析方法及び分離方法を用
いて製造されていてもよくAPMの製造法については、
いっさい問わない。すなわち、本発明の方法で用いるA
PMを得るためには適当な方法によりAPMを晶析さ
せ、次いで固液分離を行って得ることができる。
【0013】本発明で使用するAPMは、乾燥品でも水
分を含んだ物でも構わない。いずれの場合でも、造粒時
に使用するAPM中に含まれる水分含量が35重量%未
満に調製されていればよく、その水分含量の調製法につ
いてはいっさい問わない。
【0014】造粒時に使用するAPM中に含まれる水分
含量が、35重量%以上になると、脆い造粒品となるだ
けでなく、引き続いて行われる粗砕の際に、粗砕機への
スケーリングが起こってきて粗砕自体が困難となる。
【0015】APMの造粒温度は、常温〜70℃の範囲
が好ましい。常温以下の場合は冷却する装置が必要にな
り操作上面倒であり、70℃以上になると一部ジケトピ
ペラジン誘導体が生成する恐れがある。これは、無毒で
安全ではあるが、甘味が無く、全体的には甘味ロスにな
ることから好ましくない。
【0016】本発明に於ては、APMを脱水、又は水を
加え、突き固めてから押し出し造粒をする。(以下この
方法を突き固め式押し出し造粒法と呼ぶ。)この方法
は、押し出し造粒法に分類されるものである。突き固め
式押し出し造粒法の一例を示すと、次の通りである。
【0017】供給された材料は、造粒室に導入される。
造粒室は、竪形シャフトがディスク・ダイの中央部を貫
通して上部に突き出し、ロールキャリアーを回転させ
る。このロールキャリアーには2〜5個のローラーが放
射上に取り付けられており、公転しながらディスク・ダ
イとの摩擦によって自転する。ディスク・ダイとは、丸
平板形状で造粒室底部に固定されている器具である。造
粒室に導入された材料は、固定されたディスク・ダイと
回転するローラーとの間に挟み込まれ、突き固められて
ディスク・ダイの孔から下部に押し出され成型される。
そしてディスク・ダイの裏面で回転するナイフカッター
で適当な長さに切断されて円柱顆粒となる。造粒物の径
及び長さは、ディスク・ダイの孔径及び板厚を選ぶこと
により選択することができる。
【0018】本発明に於ては、押し出し造粒して得られ
た造粒物を引き続き粗砕する。引き続き粗砕をしない場
合、乾燥後に粗砕する必要が生じ、これは粉化率を高
め、収率が低下するため好ましくない。また、先に粗砕
することによって、続く乾燥工程における乾燥時間を極
めて短縮化することが出来る。
【0019】粗砕の方法は、1mm程度に粗砕できる物
であれば、特に問わない。一般的に知られている粗砕機
として、フィッツミル、トーネードミル、フラッシュミ
ル、コミニューティングミル等が挙げられるが、ここで
は一例としてフラッシュミルを示す。フラッシュミルの
粗砕室の外周に360℃開放の多孔板が取り付けてあ
り、内部には、特殊形状のナイフカッターがあり、これ
が高速で回転する。回転数は材料の物性に応じて変速で
きるように設計されている。投入されたAPM造粒物
は、ナイフカッターで破砕され乱流となって粒同士の付
着、凝集や衝突、摩擦が起こり、遠心力とローターの回
転によって発生する風力によって外周に飛ばされる。こ
れらの作用によって造粒(解砕、整粒)が行われ、外周
に設けられた360℃開放のスクリーン孔より分級され
粗砕室外に排出される。
【0020】粗砕して得られたAPM造粒物を乾燥す
る。乾燥の方法は、一般的な方法で行えば良いが、中で
も振動流動乾燥が好ましい。乾燥に使用する空気は、7
0℃以下が好ましい。70℃以上になると一部ジケトピ
ペラジン誘導体が生成する恐れがある。上記乾燥方法に
より30分以内で乾燥を終了することができる。
【0021】このようにして、高かさ密度で取り扱い性
に優れたAPM顆粒品を得ることができる。また、乾燥
後、製品規格に合うようにするため、必要に応じて篩い
分けすることができる。篩い分け後に得られた製品規格
外のAPM粉体は造粒前のウエットケーキに混合し、再
利用する。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 APMを30重量%に水分調整し、これを押出し造粒機
の圧力100kg/cm2、ディスク・ダイ孔径5m
m、ディスク・ダイ板厚15mmで押し出し造粒して造
粒物を得た。この造粒物をフラッシュミルで粗砕し、振
動流動乾燥機で乾燥した。乾燥温度は70℃、乾燥時間
は30分であった。乾燥して得られたAPM造粒物を篩
い分けして20〜80meshのAPM顆粒を得た。篩
い分けで生じた20meshを越えるAPMは、粗砕機
へ、そして80mesh以下のAPM粉体は、造粒前に
戻して再利用した。得られたAPM顆粒のかさ密度及び
篩い分け後の収率を調べた。これらの条件及び結果を第
1表(表1)に示した。また、APMの誘導体であるジ
ケトピペラジンの増加は見られなかった。
【0023】実施例2〜4 35重量%未満の既知量の水分を含むAPMを実施例1
と同様な操作を行い、APM顆粒とした。造粒条件、か
さ密度、APM顆粒の収率を第1表(表1)に示す。ま
た、APMの誘導体であるジケトピペラジンの増加は見
られなかった。
【0024】比較例1 APMを30重量%に水分調整し、これを押し出し造粒
機の圧力100kg/cm2、ディスク・ダイ孔径3m
m、ディスク・ダイ板厚15mmで押し出し造粒して造
粒物を得た。この造粒物を振動流動乾燥機で乾燥した。
乾燥温度は70℃、乾燥時間は1時間であった。乾燥し
て得られたAPM造粒物をコミニューターで粗砕し、篩
い分けして20〜80meshのAPM顆粒を得た。得
られたAPM顆粒のかさ密度は、実施例1と同様な結果
であったが、収率は67%であった。
【0025】比較例2 APSを40重量%に水分調整し、これを押し出し造粒
機の圧力100kg/cm2、ディスク・ダイ孔径3m
m、ディスク・ダイ板厚15mmで押し出し造粒して造
粒物を得た。この造粒物をフラッシュミルで粗砕しよう
としたが、粗砕機へのスケリングがおこり粗砕出来な
かった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、 (1)かさ密度が高く、かつ篩い分け後のAPM顆粒の
収率が約90%程度と高い。 (2)工程がシンプルで、トラブルの発生も少なく、工
業的に大量生産が可能で経済的である。 等のメリットがあり、取扱い性に優れたAPMの生産に
大きく寄与するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 小暮 道明 (56)参考文献 特開 昭62−239964(JP,A) 特公 平4−12105(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/236 C07K 5/075

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−α−アスパルチル−L−フェニルア
    ラニンメチルエステルの水分含量を35重量%未満とし
    て押し出し造粒し、引き続き、粗砕、乾燥することを特
    徴とするL−α−アスパルチル−L−フェニルアラニン
    メチルエステルの顆粒製造法。
  2. 【請求項2】 乾燥して得られたL−α−アスパルチル
    −L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒を篩い分
    けし、篩い分けで得られたL−α−アスパルチル−L−
    フェニルアラニンメチルエステルの粉体を造粒前に戻し
    て再利用することを特徴とする請求項1記載の製造法。
JP04189501A 1992-07-16 1992-07-16 L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法 Expired - Lifetime JP3073324B2 (ja)

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