JPH0630724A - L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法 - Google Patents

L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法

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Publication number
JPH0630724A
JPH0630724A JP4189502A JP18950292A JPH0630724A JP H0630724 A JPH0630724 A JP H0630724A JP 4189502 A JP4189502 A JP 4189502A JP 18950292 A JP18950292 A JP 18950292A JP H0630724 A JPH0630724 A JP H0630724A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
apm
aspartyl
methyl ester
phenylalanine methyl
granulation
Prior art date
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Pending
Application number
JP4189502A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ichiki
寛 市木
Hisashi Hokogahara
久 鉾之原
Riyouichi Taneda
綾一 種田
Hiroyuki Ito
洋之 伊藤
Yoshitsugu Jinno
嘉嗣 神野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取り扱い性に優れたL−α−アスパルチル−
L−フェニルアラニンメチルエステル顆粒を製造する。 【構成】 L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルの水分含量を46〜60重量%に調製
して押し出し造粒し、その後、乾燥、粉砕する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、取り扱い性に優れたL
−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエス
テルの顆粒製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】L−α−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(以下、APMと記載する)は、
良質の甘味質と蔗糖の約200倍の甘味を有することか
ら種々の食品への利用が期待される低カロリー甘味料で
ある。APMは通常、APMの水性溶液から晶析によっ
て得られた結晶を乾燥して、その結晶粉末を得る。しか
し、APMを粉体として使用する場合、APM固有の物
性に起因した幾つかの問題が生じて取り扱い難いという
欠点を有している。
【0003】たとえば、APMは一般に針状結晶の微細
な結晶であるため、かさ密度が小さく飛散しやすい粉体
特性を有しているが、これは、取り扱い作業中に飛散し
て作業環境を悪化させる、飛散によるロスを生じる等の
原因となる。
【0004】また、APMの帯静電特性は、装置壁の付
着による付着ロス及びブリッジ形成による装置の目詰り
等を引き起こす。こうしたAPM粉体の物性及び取り扱
い上の問題を改善するためにAPMの顆粒化、造粒化の
検討がなされている。
【0005】特開昭59−95862号には、APM結
晶に水分含量35〜45重量%になるよう水を添加して
混合後、造粒して乾燥する方法が示されている。しか
し、この方法で得られた乾燥品の粉化率は高く、粉砕後
のAPM顆粒の収率が低い。
【0006】一方、造粒法として圧ぺん造粒(特公平1
−15268号公報)が知られている。これは、圧縮成
型法に分類される方法であり、圧ぺん造粒の方法とし
て、タブレッティング(打錠)法とロールプレス法があ
る。また、ロールプレス法には、ロールの表面に型を彫
ってあるブリケッティングと、型を彫っていないコンパ
クティングがある。
【0007】タブレッティングやブリケッティングの場
合、形や大きさが一定のものを造粒することはできる
が、これは、数mm〜100mm程度で1〜2mm以下
の小さい粒をつくるのは困難でかつ大量生産には、不向
きである。
【0008】コンパクティングの場合、圧ぺん工程後、
粗砕して粉砕し、篩い分する方が一般的であるが、この
方法の場合は粗砕の時に粉が発生し、装置の内壁への付
着や、粉砕機への供給装置への付着などのトラブルが発
生する。更には篩い分後の粉の粉化率が、約30%にも
なるため、非効率的である。処理能力をアップしようと
すると粉のトータル発生量が増加して収率の低下をまね
く恐れもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように取り扱い易
い形状のAPMを収率良く効率的に生産する方法が望ま
れているが、未だ十分に満足できる方法は無い。したが
って、本発明の目的は複雑な工程管理を要しない取り扱
い易いAPMを効率的に製造する方法を提供することで
ある。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状に鑑み、取扱い性に優れたAPMを取得する方法
につき鋭意検討を重ねた結果、46〜60重量%の水分
を含んだAPMを、押し出し造粒し、その後、乾燥、粉
砕することにより上記要請を十分満足するAPM顆粒が
得られるとの知見に至り、本発明を完成したものであ
る。
【0011】すなわち、本発明は、L−α−アスパルチ
ル−L−フェニルアラニンメチルエステルの水分含量を
46〜60重量%として押し出し造粒し、その後、乾
燥、粉砕することを特徴とするL−α−アスパルチル−
L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法であ
る。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するAPMは、いかなる方法を用いて製造されてい
てもよくAPMの製造法については、いっさい問わな
い。すなわち、本発明の方法で用いるAPMを得るため
には、適当な方法によりAPMを晶析させ、次いで固液
分離を行って得ることができる。
【0013】本発明で使用するAPMは、乾燥品でも水
分を含んだ物でも構わない。いずれの場合でも、造粒時
に使用するAPM中に含まれる水分含量が46〜60重
量%に調製されていればよく、その水分含量の調製法に
ついては一切問わない。
【0014】造粒時に使用するAPM中に含まれる水分
含量が、60重量%を越えると、もろい造粒品となり、
更には、装置へのスケーリングが起こってきて造粒化は
困難となる。一方、45重量%以下になると乾燥、粉砕
後の粉化率が高くなり好ましくない。よって造粒時に使
用するAPM中に含まれる水分含量は、46〜60重量
%が好ましく、最適には46〜55重量%である。
【0015】APMの造粒温度は、常温〜70℃の範囲
が好ましい。常温以下の場合は冷却する装置が必要にな
り操作上面倒であり、70℃以上になると一部ジケトピ
ペラジン誘導体が生成する恐れがある。これは、無毒で
安全ではあるが、甘味が無く、全体的には甘味ロスにな
ることから好ましくない。
【0016】本発明に於いては、APMを押し出し造粒
する。押し出し造粒法の一例を示すと、次の通りであ
る。供給された材料は、造粒室に導入される。造粒室
は、竪形シャフトがスクリーン・ダイ(打抜金網)の中
央部を貫通して上部に突き出し、ロールホルダーを回転
させる。このロールホルダーには2〜4個のローラーが
放射上に取り付けられており、公転しながらスクリーン
・ダイとの摩擦抵抗によって自転する。スクリーン・ダ
イは、平板で、造粒室底部に固定されている。造粒室に
導入された材料は、固定されたスクリーン・ダイと回転
するローラーとの間に挟み込まれ加圧されて、スクリー
ン・ダイの孔から下部に押し出し成形される。
【0017】得られたAPM造粒物を乾燥する。乾燥の
方法は、一般的な方法で行えば良いが、中でも振動流動
乾燥が好ましい。乾燥に使用する空気は、70℃以下が
好ましい。70℃以上になると一部ジケトピペラジン誘
導体が生成する恐れがある。本発明に於て得られたAP
M造粒物は、上記乾燥方法により1時間以内で乾燥を終
了することができる。
【0018】押し出し造粒して得られた造粒物を粉砕す
る。1mm程度に粉砕できる物であれば、粉砕の方法
は、特に問わない。一般的に知られている粉砕機とし
て、フィッツミル、トーネードミル、フラッシュミル、
コミニューティングミル等が挙げられるが、ここでは一
例としてフラッシュミルを示す。フラッシュミルの粉砕
室の外周に360℃開放の多孔板が取り付けてあり、内
部には、特殊形状のナイフカッターがあり、これが高速
で回転する。回転数は材料の物性に応じて変速できるよ
うに設計されている。投入されたAPM造粒物は、ナイ
フカッターで破砕され乱流となって粒同士の付着、凝集
や衝突、摩擦が起こり、遠心力とローターの回転によっ
て発生する風力によって外周に飛ばされる。これらの作
用によって造粒(解砕、整粒)が行われ、外周に設けら
れた360℃開放のスクリーン孔より分級され粉砕室外
に排出される。
【0019】このようにして、取り扱い性に優れたAP
M顆粒品を収率良く得ることができる。また、粉砕後、
製品規格に合うようにする為、必要に応じて篩い分けす
ることができる。篩い分け後に得られた製品規格外のA
PM粉体は造粒前のウエットケーキに混合し、再利用す
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0021】実施例1 水分55重量%含んだAPMを、押し出し造粒機の圧力
30kg/cm2、スクリーン孔径3mm、長さ3mm
で押し出し造粒して造粒物を得た。この造粒物を乾燥し
た後、粉砕機で粉砕し、篩い分けして20〜80mes
hのAPM顆粒を得た。得られたAPM顆粒の篩分け後
の収率を調べ、これらの条件及び結果を第1表(表1)
に示した。篩分け後のAPM顆粒の収率は、約90%と
非常に高く、APMの誘導体であるジケトピペラジンの
増加も見られなかった。
【0022】実施例2〜4 水分46〜60重量%含んだAPMを、実施例1と同様
な操作を行い、APM顆粒とした。造粒条件、篩分け後
の粉化率を第1表(表1)に示す。篩分け後のAPM顆
粒の収率は、約88〜90%と高く、更にAPMの誘導
体であるジケトピペラジンの増加も見られなかった。
【0023】比較例1 水分40重量%含んだAPMを、押し出し造粒機の圧力
50kg/cm2、スクリーン孔径3mm、長さ3mm
で押し出し造粒して造粒物を得た。この円柱顆粒品を粉
砕して篩い分けして20〜80meshのAPM顆粒を
得た。この顆粒品の篩い分け後の収率は約79%であっ
た。
【0024】比較例2 APMを3重量%に水分調整し、これを「ローラーコン
パクター」(フロイン産業製TF−MINI型、スクリ
ューX型、ロールS型、スクリュー15rpm、ロール
3RPMにより、圧力1.06t/cm(=100kg
/cm2)で圧縮成型し、圧ぺんフレークを得た。この
フレークを乾燥した後、粉砕機で粉砕し、篩い分けして
20〜80meshのAPM顆粒を得た。この顆粒品の
篩い分け後の収率は約67%であった。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、 (1)APM顆粒の収率が約90%程度と高い。 (2)工程がシンプルで、トラブルの発生も少なく、工
業的に大量生産が可能で経済的である。 等のメリットを生じるため、取扱い易いAPMの生産に
大きく寄与するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神野 嘉嗣 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−α−アスパルチル−L−フェニルア
    ラニンメチルエステルの水分含量を46〜60重量%に
    調整して押し出し造粒し、その後、乾燥、粉砕すること
    を特徴とするL−α−アスパルチル−L−フェニルアラ
    ニンメチルエステルの顆粒製造法。
  2. 【請求項2】 粉砕して得られたL−α−アスパルチル
    −L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒を篩い分
    けし、篩い分けで得られたL−α−アスパルチル−L−
    フェニルアラニンメチルエステルの粉体を造粒前に戻し
    て再利用することを特徴とする請求項1記載の製造法。
JP4189502A 1992-07-16 1992-07-16 L−α−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの顆粒製造法 Pending JPH0630724A (ja)

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