JP3071371B2 - 包装装置 - Google Patents

包装装置

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JP3071371B2
JP3071371B2 JP6279422A JP27942294A JP3071371B2 JP 3071371 B2 JP3071371 B2 JP 3071371B2 JP 6279422 A JP6279422 A JP 6279422A JP 27942294 A JP27942294 A JP 27942294A JP 3071371 B2 JP3071371 B2 JP 3071371B2
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成治 小池
文雄 根岸
収 渡辺
幸博 高田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皿形の容器(本明細書
ではトレイと称する。)に入れられた食品等の物品を、
伸張し得る透明なフィルムを用いて前記トレイごと包装
する包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】伸張し得る透明なフィルム、すなわち、
ストレッチフィルムを用いて包装をする包装装置は、ロ
ール状に巻かれたストレッチフィルムから繰出されたフ
ィルムの繰出し端部を幅方向等に引っ張って延ばし、こ
の伸張された繰出し端部を適当な折り込み手段により、
物品が入ったトレイに対してフィルムの幅方向両側およ
び長手方向両側から夫々トレイの底部外面に折り込むこ
とにより、トレイを自動的に包装するように構成されて
いる。
【0003】そして、こうして包装されたトレイをロー
ル状のストレッチフィルムから分離独立させるために、
包装装置は、前記包装に足る長さにストレッチフィルム
の繰出し端部を切断するカッター機構を備えている。
【0004】このカッター機構は、ストレッチフィルム
の幅方向に沿って延びるカッターを、カッター駆動部に
よりストレッチフィルムの繰出し端部と対向する第1位
置と前記繰出し端部と交差する第2位置とに渡って往復
移動させ、第2位置への移動にしたがってストレッチフ
ィルムの繰出し端部を切断するようになっている(特公
平6−2486号公報の第7欄第9行〜同欄第11行、
および第5図、第7図)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カッターに
よるストレッチフィルムの切断に伴い、このフィルムの
一部が断片的に千切れてカッターに付着することがあ
る。しかし、従来においては、このような事態について
の対策は何等施されていないから、前記付着に基づくス
トレッチフィルムの切断不良を発生し易いという問題が
あり、この切断不良の発生のたびに包装装置の稼働を停
止してアルコール溶液を用いてカッターを拭き掃除する
作業を余儀なくされる面倒があった。
【0006】本発明の目的は、フィルムの繰出し端部を
包装に足る長さに切断するカッター機構の切断不良を少
なくできる包装装置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルム供給
部から繰出されたフィルムを、物品が入ったトレイに対
して前記フィルムの幅方向両側および長手方向両側から
夫々前記トレイの底部外面に折り込んで、前記トレイを
包装し、かつ、この包装に足る長さに前記フィルムの繰
出し端部がカッター機構により切断される包装装置を前
提とする。
【0008】そして、前記目的を達成するために、請求
項1の発明は、前記カッター機構が、前記フィルムの幅
方向に延びるカッターと、このカッターを前記フィルム
の繰出し端部と対向する第1位置と前記繰出し端部と交
差する第2位置とに渡って往復移動させるカッター駆動
部と、前記カッターと対向して設けられ前記第2位置に
位置されたカッターのカッター刃が挿入される開放され
た一面を有した箱状の清掃部材ホルダと、この清掃部材
ホルダ内に前記一面と反対側に空隙を形成して前記清掃
部材ホルダ内に取付けられ、かつ、前記カッター刃の刃
先部が前記空隙内に位置されるように貫通して挿脱され
る刃受け溝を有するとともに、この溝の内面が前記カッ
ター刃に接する清掃部材とを具備してなるものである。
又、この請求項1の発明を実施するにあたり、請求項2
の発明のように、前記清掃部材ホルダの前記一面とは反
対側に位置されて前記清掃部材との間に前記空隙を設け
る壁を着脱可能とするとよく、更に、これら請求項1、
2の発明を実施するにあたり、請求項3の発明のよう
に、前記清掃部材がフェルトであって、その刃受け溝の
前記一面側をこの一面側に向かうに従い次第に幅が広く
なるテーパを有して形成し、かつ、前記刃受け溝の前記
空隙側を前記カッター刃の厚みよりも狭くするとよい。
【0009】
【作用】請求項1に係る発明においては、物品が入った
トレイを包装するたびに、この包装に使用されるフィル
ムの繰出し端部を、カッター機構により包装に足る長さ
に切断する。詳しくは、カッター機構のカッターは、カ
ッター駆動部により第1位置から第2位置に移動された
時に、フィルムの繰出し端部を横切って、この端部を切
断し、また、第1位置に戻された時にフィルムの繰出し
を邪魔しないように配置される。そして、前記フィルム
切断の際に、繰出し端部を横切ったカッターのカッター
刃は清掃部材ホルダに取付けられた清掃部材の刃受け溝
に、この溝の内面に接しながら挿入されるとともに、
のカッター刃の刃先部が刃受け溝を貫通して清掃部材ホ
ルダ内の空隙内に位置してから、前記第1位置に戻され
るに伴い引き出される。こうしてカッター刃が刃受け溝
を貫通して挿脱されるたびに、清掃部材がカッター刃の
両面を自動的に拭き掃除することができ、かつ、清掃部
材で拭き取られたフィルム断片を空隙に溜めることがで
きる。したがって、フィルムの切断に伴いこのフィルム
から千切れて形成されるフィルム断片がカッター刃に付
着している場合には、このフィルム断片を前記拭き掃除
によりカッター刃から取除くことができる。又、請求項
2及び3に係る発明においては、清掃部材ホルダの着脱
可能な壁を取外すことができるので、この壁を取外して
から、空隙内に溜まったフィルム断片及び刃受け溝内面
に付着しているフィルム断片を取除いて、清掃機能を再
生させることができる。
【0010】
【実施例】以下、図1〜図8を参照して本発明の一実施
例を説明する。図1に全体の構成が示される包装装置
は、相対向して垂直に配置されるフレーム前板1aおよ
びフレーム後板1bをこれらに渡る複数の連結桟で連結
してなるフレーム1を備え、このフレーム1にトレイ搬
入部2と、トレイ搬出部3と、フィルム供給部4とを設
けている。さらに、図7および図8等に示されるように
包装装置は、トレイ搬出部3が備えるフィルム折返しロ
ーラ5にその下方から接離されるグリップ用ローラ6
と、引出しグリッパ7と、一対の折返しグリッパ8、9
と、リフター10と、図3〜図6に示されるカッター機
構11とを備えている。
【0011】フレーム前板1aを貫通して配置されたト
レイ搬入部2は、互いに並設されて同期回転する複数本
の無端ベルト2aを有したベルトコンベアで形成され、
その前部はフレーム前板1aの前側に位置され、後部は
フレーム前板1aとフレーム後板1bとの間に位置され
ている。このトレイ搬入部2の前部には食品などの物品
Aが予め収納されたトレイB(図3参照)が供給され、
このトレイBはトレイ搬入部2の搬送動作によりフレー
ム前板1aとフレーム後板1bとの間に搬入される。ト
レイBは発泡ポリスチレン等の軽量な材料で平面形状が
4角形状に形成されている。
【0012】トレイ搬出部3は、フレーム前板1aとフ
レーム後板1bとの間においてトレイ搬入部2の後部の
真上を避けてそこに隣接して配置されているとともに、
その一部はフレーム1の側方に突出されている。図2お
よび図3に示されるようにトレイ搬出部3は、搬出フレ
ーム21に、電気モータ22の動力により駆動される搬
出コンベア23と、このコンベア23の内側に位置され
る電気ヒータ24と、前記フィルム折返しローラ5と、
複数本の搬出ローラ25〜28とを取付けてなる。
【0013】フィルム折返しローラ5は搬出フレーム2
1のトレイ搬入部2側の一端に配置され、これと搬出コ
ンベア23との間に搬出ローラ25〜28が配設されて
いる。これら各ローラ5、25〜28は、互いに平行
に、かつ、前後方向に延びて設けられているとともに、
いずれも前記電気モータ22の動力をチェン伝動手段2
9を介して与えられ同期して同一方向に回転される。な
お、図2中矢印はトレイ搬出部3によるトレイBの搬出
方向を示している。
【0014】トレイ搬出部3の下方に設けられたフィル
ム供給部4は、図3に示されるようにストレッチフィル
ムFが巻かれたロールGを支持する一対の平行に配設さ
れた支持ローラ31と、ロールGから繰出されたストレ
ッチフィルムFをガイドするガイドローラ32を一端に
支持し他端が枢支された回動レバー33と、フィルムデ
ィスペンサ34とを備えている。繰出されたストレッチ
フィルムFは、ガイドローラ32を経由してフィルムデ
ィスペンサ34に導かれ、このディスペンサ34を通っ
てトレイ搬出部3におけるフィルム折返しローラ5の直
下に繰出されるようになっている。
【0015】前記構成の包装装置でトレイBを包装する
手順は図7および図8に示されている。まず、図7
(A)に示されるようにトレイ搬入部2の搬送動作によ
りフレーム1内の所定位置にトレイBが搬入されると、
図7(B)に示されるようにグリップ用ローラ6がフィ
ルム折返しローラ5から離れた状態で、引出しグリッパ
7がトレイ搬出部3に近寄ってフィルムディスペンサ3
4から突出されたストレッチフィルムFの繰出し端を掴
む。
【0016】次に、図7(C)に示されるようにトレイ
Bの大きさに応じて引出しグリッパ7が戻されて、スト
レッチフィルムFが引出される。これに先出って、グリ
ップ用ローラ6がフィルム折返しローラ5との間にスト
レッチフィルムFの繰出し端部を挟むので、これらロー
ラ5、6の抵抗に応じて引出し端部F1は適当な張りをも
って引出される。また、この状態での引出し端部F1と折
返しグリッパ8、9との関係は図8(A)に示されてお
り、折返しグリッパ8、9は引出し端部F1の両側縁から
離された初期位置に配置されている。
【0017】この後、図8(B)に示されるように折返
しグリッパ8、9は、互いに近付く方向に移動して引出
し端部F1の両側縁を夫々別々に掴んでから、図8(C)
に示されるように互いに遠ざかる方向にトレイBの幅に
応じて移動される。それにより、引出し端部F1が幅方向
両側から引っ張られて予備伸張される。次に、図7
(D)および図8(D)に夫々示されるようにリフター
10が動作されて、予備伸張された引出し端部F1をさら
に伸張させながらトレイBを押し上げる。なお、リフタ
ー10は無端ベルト2a相互の間を通って昇降動作され
る。
【0018】次に、図8(E)に示されるように折返し
グリッパ8、9が、互いに近付く方向に移動されて夫々
トレイBの平らな底部B1の外面に接するように入り込
み、これらが掴んだ引出し端部F1の両側縁を夫々トレイ
Bの底部B1の外面に沿って折り込んでから、折返しグリ
ッパ8、9は開かれて初期位置に戻される。以上のよう
にしてストレッチフィルムFの引出し端部F1が、トレイ
Bの幅方向両側から、トレイBの底部B1の外面に折り込
まれる。この折り込みが完了した状態は図8(F)に示
されている。
【0019】なお、この折り込み動作に伴って、折返し
グリッパ8、9と干渉するリフター10の一部は、折返
しグリッパ8、9に押されて倒れるとともに、初期位置
への折返しグリッパ8、9の復帰に伴いばねの力で起立
される。
【0020】次に、図7(E)に示されるように引出し
グリッパ7が再びトレイ搬出部3に近付けられるから、
まず、このグリッパ7がトレイBの底部B1の外面に接す
るように入り込み、これが掴んだ引出し端部F1の引出し
方向側が、トレイBの底部B1の外面に沿って折り込まれ
る。これに引き続く引出しグリッパ7の移動に伴い、引
出しグリッパ7に設けた押し板7aを介してトレイBが
押されて、トレイ搬出部3のフィルム折返しローラ5上
に乗り上がるように移動される。
【0021】そうすると、次に、トレイ搬出部3の搬出
動作でトレイBが搬出されるに伴い、図7(F)に示さ
れるようにストレッチフィルムFが繰出されながらトレ
イBの底部B1の外面に沿って折り込まれる。以上のよう
にしてストレッチフィルムFの繰出し端部が、トレイB
の長手方向両側から、トレイBの底部B1の外面に折り込
まれる。
【0022】最後に、図7(G)に示されるようにカッ
ター機構11が動作されて、ストレッチフィルムFの繰
出し端部が、トレイBの下側において切断される。それ
によって、トレイBの包装が完了される。また、こうし
て包装されたトレイBは、次に、図7(H)に示される
ようにトレイ搬出部3の搬出コンベア23上を通る際
に、電気ヒータ24により下側から加熱される。それに
より、トレイBの底部B1の外面において互いに重なりあ
ったストレッチフィルムFが密着されるので、前記包装
状態が崩れることを防止できる。なお、図7(H)の工
程は図7(B)の工程と等しく、そして、前記初回の包
装以降は図7(B)〜図7(H)の工程が繰返される。
【0023】なお、図1中12は上端部を中心に回動し
てフレーム1のトレイ入り口部を開閉する扉で、これ
は、トレイ搬入部2の無端ベルト2aの動作に連動し、
その無端走行時に開き、かつ、停止時に閉じられるよう
になっている。
【0024】次に、図2〜図6を参照してカッター機構
11を説明する。このカッター機構11は、トレイ搬出
部3の下方に配置されたカッター41およびカッター駆
動部42と、トレイ搬出部3に配置された清掃部材ホル
ダ43および清掃部材44とを備えている。
【0025】図4に示されるようにカッター41は、水
平部の一端に垂直部を一体に連ねてなる刃ホルダ41a
と、前記水平部に連結されたカッター刃41bとで形成
されている。カッター刃41bがその上縁部に有した刃
先は鋸歯状をなしている。このカッター刃41bは、前
記引出しグリッパ7により掴まれて引出されてストレッ
チフィルムFの幅方向に延びて設けられているととも
に、このフィルムFの幅よりも長く形成されている。
【0026】前記カッター駆動部42は、図4に示され
るようにプランジャ45aを有したソレノイド45と、
連結リンク46と、第1リンクホルダ47と、第2リン
クホルダ48と、第1、第2の平行リンク49、50
と、復帰ばね51とを備えてなる。なお、52はフレー
ム等の固定部材である。
【0027】ソレノイド45、および第1、第2のリン
クホルダ47、48は夫々固定部材52に固定されてい
る。連結リンク46は第1リンクホルダ47を水平方向
に摺動可能に貫通して設けられているとともに、その一
端部はプランジャ45aに回動可能に連結されている。
この連結リンク46と固定部材52との間にはコイルば
ねからなる復帰ばね51が張架され、そのばね力により
プランジャ45aは常に原位置(つまり、ソレノイド4
5が励磁された際にプランジャ45aがソレノイド45
から突出されることが可能な位置)に配置される方向に
付勢されている。
【0028】上下に離間して互いに平行に設けられる第
1、第2の平行リンク49、50の一端は、いずれも第
2リンクホルダ48に回動可能に枢着され、同じく他端
は前記刃ホルダ41aの垂直部に回動可能に枢着されて
いる。これら両リンク49の両端枢着部間の長さは等し
い。したがって、これら平行リンク49、50と、刃ホ
ルダ41aの垂直部とは、第2リンクホルダ48を固定
の節とする平行運動機構をなしている。この平行運動機
構の第1平行リンク49の一端にはこれに直角なリンク
凸部49aが一体に設けられており、この凸部49aの
先端部には連結リンク46の他端部が回動可能に枢着さ
れている。
【0029】したがって、ソレノイド45が励磁され、
そのプランジャ45aを介して連結リンク46が復帰ば
ね51に抗してカッター41方向に移動されることによ
り、前記平行運動機構の平行運動を介してカッター41
が図4中上方向に平行移動される。また、ソレノイド4
5の励磁が解除されると復帰ばね51のばね力によって
カッター41は下方へ平行移動される。そして、カッタ
ー41は、第1位置すなわち本実施例では図4中実線に
示される下降位置で、ストレッチフィルムFの繰出し端
部の下方に対向するようになっており、第2位置すなわ
ち本実施例では図4中2点鎖線に示される上昇位置で、
ストレッチフィルムFの繰出し端部に交差するようにな
っている。
【0030】第2位置に配置されたカッター41のカッ
ター刃41bが挿入される清掃部材ホルダ43は、カッ
ター41に対向してその上方に配置され、例えば図2お
よび図3に示されるように前記搬出ローラ25、26間
に位置して搬出フレーム21に取付けられている。カッ
ター刃41bよりも長い清掃部材ホルダ43は、搬出ロ
ーラ25、26と平行であるとともに、図5および図6
に示されるように一面(下面)が開放された細長い箱状
をなしている。清掃部材ホルダ43の開放面と反対側の
面をなす壁43aは着脱可能にねじ止めされている。
【0031】例えばフェルトによりカッター刃41bよ
りも長く形成された清掃部材44は、清掃部材ホルダ4
3の相対向する側壁の内面に接着されて清掃部材ホルダ
43に例えば内蔵されている。この清掃部材44の高さ
寸法は清掃部材ホルダ43の高さ寸法より短く、それに
より、清掃部材44は前記壁43aとの間に空隙55を
設けて清掃部材ホルダ43内に設けられている。
【0032】そして、清掃部材44はその厚み方向中央
部にカッター刃41bが挿脱される刃受け溝44aを有
している。この刃受け溝44aの上端は空隙55に連通
され、かつ、この溝44aの下部は清掃部材ホルダ43
の下面開放に向かうに従い次第に幅が広くなるテーパを
有して形成されている。さらに、清掃部材44の空隙側
上部の幅Cは、カッター刃43bの厚みDよりも若干狭
く形成されて、この部分の内面に接しながらカッター刃
43bが刃受け溝44aに挿脱されるようになってい
る。
【0033】前記カッター機構11のカッター41は、
既述の包装動作の説明においてストレッチフィルムFが
引出しグリッパ7により引出される時に、前記第1位置
に保持されて、前記フィルムFの引出しの邪魔にならな
いように待機している。
【0034】また、既述の包装動作の説明において、ス
トレッチフィルムFの繰出し端部を包装に足りる長さに
切断する際には、既述のようにカッター駆動部42のソ
レノイド45を励磁することに伴い、カッター41を第
1位置から第2位置に上昇させることにより行われる。
そうすると、カッター刃41bによりストレッチフィル
ムFの繰出し端部が切断される。この切断の状況は図3
に示されている。
【0035】この切断の際に、前記繰出し端部を切断し
たカッター刃41bは清掃部材ホルダ43に取付けた清
掃部材44における刃受け溝44aに挿入されて、その
刃先部が空隙55内に位置される。この挿入動作におい
て、刃受け溝44aの幅Cとカッター刃41bの厚みD
との関係(C<D)により、カッター刃41bは刃受け
溝44aの上部内面に接しながら挿入され、次に、カッ
ター41が第1位置に戻される場合にも、カッター刃4
1bは刃受け溝部44aの上部内面に接しながら引き抜
かれる。
【0036】こうしてカッター刃41bの両側面が清掃
部材44で拭き掃除されるため、前記切断に伴いストレ
ッチフィルムFが千切れてカッター刃41bに付着する
ことがあっても、カッター刃41bに付着したフィルム
断片を、カッター刃41bから除去できる。
【0037】しかも、この実施例では、カッター刃41
bの刃先部が一旦清掃部材44を貫通して空隙55内に
位置した後に、清掃部材44から引き抜かれるので、清
掃部材44で拭き取られるフィルム断片を空隙55に溜
めることができる。したがって、清掃部材44によるカ
ッター刃41bに対する清掃効果が高いとともに、刃受
け溝44aの内面が拭き取ったフィルム断片で覆われる
ことが少ないから、清掃機能の持続性がよい。
【0038】なお、清掃部材ホルダ43の壁43aは取
外し可能であるから、定期点検等において壁43aを取
外してから、空隙55内に溜まったフィルム断片群およ
び刃受け溝44a内面に付着しているフィルム断片を適
宜取除いて、清掃機能を再生させることができるととも
に、このメンテナンスは清掃部材ホルダ43の上方から
行えるので作業が容易である。
【0039】以上のようにカッター41が切断動作をす
るたびに、そのカッター刃41bを拭き掃除できるの
で、フィルム断片のカッター刃41bへの付着に基づく
ストレッチフィルムFの切断不良を発生を少なくでき
る。そのため、切断不良の発生のたびに包装装置の稼働
を停止してアルコール溶液を用いてカッターを拭き掃除
する作業を余儀なくされることを解消ないしは省略する
ことができる。
【0040】なお、本発明は前記一実施例には制約され
ない。例えば、本発明は予めフィルムを包装に足る長さ
に切断した後に、トレイに対する包装を行う包装装置に
も適用できる。また、本発明は、単なる包装装置ではな
く、これに計量器と値付け器とを一体化した、或いは組
み合わせて計量値付け機能を備えた包装装置(包装値付
け装置)にも適用できる。
【0041】また、カッター機構11の清掃部材44に
はフェルトに代えてブラシを用いてもよい。この場合、
ブラシの毛先により刃受け溝44aの内面が形成される
ようにブラシを設けて実施すればよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳記したように請求項1に係る発明
の包装装置によれば、フィルムの繰出し端部を包装に足
る長さに切断するカッター機構のカッター刃が往復動さ
れるたびに清掃部材でカッター刃の両面を自動的に拭き
掃除して、フィルム切断に伴ってカッター刃に付着する
フィルム断片を取除き、かつ、取除いたフィルム断片を
清掃部材ホルダ内の空隙に溜めることができるので、前
記カッター機構の切断不良を少なくできる。又、請求項
2、3に係る発明の包装装置によれば、清掃部材ホルダ
の着脱可能な壁を適宜取外して空隙に溜められたフィル
ム断片を取除き、清掃機能を再生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る包装装置の構成を示す
斜視図。
【図2】同実施例に係る包装装置が備えるトレイ搬出部
の構成を示す平面図。
【図3】図2中Z−Z線に沿うトレイ搬出部の断面図。
【図4】同実施例に係る包装装置が備えるカッター機構
の一部の構成を示す正面図。
【図5】同実施例に係る包装装置が備えるカッター機構
の要部の構成を示す断面図。
【図6】カッター機構が備える清掃部材ホルダの構成を
図5中X−X線に沿って示す断面図。
【図7】(A)〜(H)は同実施例に係る包装装置によ
るフィルム長手方向の包装手順を工程順に示す図。
【図8】(A)〜(F)は同実施例に係る包装装置によ
るフィルム幅方向の包装手順を工程順に示す図。
【符号の説明】 A…物品、 B…トレイ、 F…ストレッチフィルム、 11…カッター機構、 41…カッター、 42…カッター駆動部、 43…清掃体ホルダ、43a…清掃体ホルダの着脱可能な壁、 44…清掃部材、 44a…刃受け溝 45…空隙
フロントページの続き (72)発明者 高田 幸博 東京都目黒区中目黒2丁目6番13号 株 式会社テック目黒事務所内 (56)参考文献 特開 平6−127515(JP,A) 実開 昭57−108897(JP,U) 特公 平6−2486(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 11/00 - 11/58 B65B 49/00 - 49/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルム供給部から繰出されたフィルム
    を、物品が入ったトレイに対して前記フィルムの幅方向
    両側および長手方向両側から夫々前記トレイの底部外面
    に折り込んで、前記トレイを包装し、かつ、この包装に
    足る長さに前記フィルムの繰出し端部がカッター機構に
    より切断される包装装置において、 前記カッター機構が、前記フィルムの幅方向に延びるカ
    ッターと、このカッターを前記フィルムの繰出し端部と
    対向する第1位置と前記繰出し端部と交差する第2位置
    とに渡って往復移動させるカッター駆動部と、前記カッ
    ターと対向して設けられ前記第2位置に位置されたカッ
    ターのカッター刃が挿入される開放された一面を有した
    箱状の清掃部材ホルダと、この清掃部材ホルダ内に前記
    一面と反対側に空隙を形成して前記清掃部材ホルダ内に
    取付けられ、かつ、前記カッター刃の刃先部が前記空隙
    内に位置されるように貫通して挿脱される刃受け溝を有
    するとともに、この溝の内面が前記カッター刃に接する
    清掃部材とを具備してなることを特徴とする包装装置。
  2. 【請求項2】前記清掃部材ホルダの前記一面とは反対側
    に位置されて前記清掃部材との間に前記空隙を設ける壁
    を着脱可能としたことを特徴とする請求項1に記載の包
    装装置。
  3. 【請求項3】前記清掃部材がフェルトであって、その刃
    受け溝の前記一面側をこの一面側に向かうに従い次第に
    幅が広くなるテーパを有して形成し、かつ、前記刃受け
    溝の前記空隙側を前記カッター刃の厚みよりも狭くした
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装装置。
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