JP3071326B2 - 風味改良食品 - Google Patents

風味改良食品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風味改良食品に関する
ものであり、詳しくは、人工イクラ、人工キャビア等の
保型性のある粒状人工食材の風味を増強或いは改良した
風味改良食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
人工イクラ、人工キャビア等の人工粒状食品は、通常、
容器内に充填されて販売され、天然物の代替として、単
独で料理素材として使用するか、あるいは生臭みがコン
トロールできる、耐熱性を有する等の人工粒状物の特徴
を生かし、トッピング材料、スパゲッティー、茶碗むし
等に使用されている。これらの使用方法は、いずれも食
する時に料理するもので、素材としての評価は良いが、
レトルト食品のような料理の簡便性に欠け、風味も充分
とは言えない。
【0003】また、天然食材は、食材として、風味、食
感等に秀でた性質を有しているが、一般的に初期状態で
雑菌、場合によっては有害菌を多く含み、保存安定性が
極めて悪いのが通例である。この欠点をカバーするた
め、冷凍保存、pH調整、乾燥、塩味付け等の手段を実
施しているが、未だ充分ではない。更には、使用時に
は、解凍作業、水もどし作業、塩抜き作業等を伴い、非
常に煩雑であった。従って、本発明の目的は、上記従来
の欠点を排除し、人工粒状食材と、天然食材との長所と
を組み合わせた、風味が良好で、保存性の良い、従来に
ない新規な食品を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、流動性ゾルか
ら形成された粒膜を有した粒状人工食材と、味付け用天
然食材が、個々に或いは共に密封材に加熱処理して充填
してあることを特徴とする粒状人工食材の風味改良食品
を提供することにより上記目的を達成したものである。
【0005】以下、本発明に係る風味改良食品を詳細に
説明する。 〔粒状人工食材〕本発明に係る風味改良食品に用いられ
る粒状人工食材は、流動性ゾルから形成された粒膜を有
する。本発明の粒状人工食材及び粒膜は、具体的には、
図1A、Bに示される粒状物10、20及び粒膜1のよ
うなものである。
【0006】(流動性ゾルから形成された粒膜)粒膜1
は、少なくとも粒状物が保型性を保つ程度の強度を有す
る流動性ゾルから形成されたゲル状粒膜であることが必
要である。このようなゲル状粒膜は、流動性ゾル形成物
質が物理ゲル化性物質である場合は温度変化を与えるこ
と、また化学ゲル化性物質である場合には化学ゲル化剤
を作用させること等の手段で粒膜を得ることができる。
粒膜のゲルの程度のコントロールは、ゾル形成物質の種
類及び濃度及び粒状人工食材に作用させる温度等を、目
的とする粒状人工食材により適宜に選択することによっ
て行うことができる。又、化学ゲル化性のゾル形成物質
のゲルのコントロールは、ゾル形成物質の種類及び濃度
と化学ゲル化の種類及び濃度等を、目的とする粒状人工
食材により適当に選択することにより行うことができ
る。また、上記の方法を組み合わせて行うこともでき
る。ここでは、化学ゲル化性のゾル形成物質を化学ゲル
化した粒膜が好ましく用いられる。
【0007】粒膜に用いられるゾル物質は、人間または
牛馬等や魚等の動物が可食でき且つ溶液状態でゾルを形
成するものならば特にその使用に制限はない。例えば、
小竹無二雄氏編「大有機化学」第21巻「天然高分子化
合物III 」(株式会社朝倉書店発行)に記載されている
蛋白質及びポリペプチド(第28頁及び第356〜45
7頁参照)、及び同じく「大有機化学」第20巻、「天
然高分子化合物II」に記載されている多糖類(第177
〜234頁参照)、澱粉及びその誘導体(第81〜17
6頁参照)、食品衛生法施行規則別表第5の四欄記載の
物質などが使用できる。
【0008】具体的には、ペクチン、ペクチニン酸など
のペクチン質、アラビアゴム、トラガカントゴムなどの
植物性ゴム物質、イナゴマメ種子粘質物(ローカストビ
ーンガム)、グアール種子粘質物(グアラン)などの多
糖類、また藻類の細胞膜成分であるアルギン酸及びその
塩、寒天、カラギーナンなどの海藻粘質物なども多糖類
の例としてあげられる。また、クズ澱粉、コムギ澱粉な
どの天然澱粉やそれを加水分解して得られるデキストリ
ンなどが澱粉及びその誘導体の具体例として挙げられ
る。更に蛋白質及びポリペプチドの具体例としては、コ
ムギ蛋白質、ダイズ蛋白質などの種子蛋白質やカゼイン
(乳)などの牛乳蛋白質及び天然蛋白質の変性物質であ
るゼラチン、メタプロティンや更に分解の進行した変性
蛋白質等の誘導蛋白質などが挙げられる。また、食品衛
生法施行規則別表第5の四欄記載の物質としては、アル
ギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエ
ステル、繊維素グリコール酸ナトリウム、繊維素グリコ
ール酸カルシウム、澱粉グリコール酸ナトリウム、澱粉
燐酸エステルナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、
メチルセルロースなどが用いられる。これらの内、本発
明の粒膜に特に好ましく用いられるゾル物質としては、
グアーガム、カゼイン、ペクチン、繊維素グリコール酸
ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナ
トリウム、寒天、カラギーナン、グリテン、デキストリ
ン、キサンタンガム、メチルセルロース、澱粉、ゼラチ
ン、ローカストビーンガム、ガラクタン、アルブミン、
ケラチンなどが挙げられる。これらの物質は、単独ある
いは2種以上の混合物として用いられ、一般的には、
0.1〜50%程度の濃度で使用される。
【0009】本発明において好適に用いられる上記化学
ゲル化性のゾル形成物質を化学ゲル化する化学ゲル化剤
は、ゾルをゲル化させる可食性物質であればいずれでも
良い。例えば、多価金属塩類、糖類、糖アルコール類、
有機酸類、有機酸エステル尾類、くん液、タンニンなど
を挙げることができる。具体的には多価金属塩類として
は、例えばカルシウム、マグネシウム、バリウム、アル
ミニウム、鉄などの多価金属の有機及び無機塩が用いら
れる。さらに具体的には酢酸カルシウム、乳酸カルシウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウ
ム、塩化アルミニウム、カリミョウバン、アンモニウム
ミョウバン、塩化鉄などが代表例として挙げられる。糖
類としては例えばグリコース、ガラクトース、キシロー
ス、サッカロース等が挙げられ、糖アルコールとして
は、例えばソルビトール、マンニトール、キシレノール
などが挙げられ、有機酸類としては例えば、クエン酸、
酢酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グリシド酸などが挙げ
られ、有機酸のエステル類としてはクエン酸メチル、ク
エン酸エチル、コハク酸エチルなどが代表的である。上
記化学ゲル化剤は、単独あるいは、2種以上を混合して
用いることができ、その濃度は、特に制限されないが、
好ましくは0.1〜50%、特に好ましくは0.1〜3
0%である。又、化学ゲル化剤は、粒膜の外側及び又は
内側より作用させることができる。
【0010】粒状人工食材の製造方法としては、目的と
する粒状人工食材が得られれば、特にその方法を特定す
る必要はないが、例えば、特公昭46−21772号、
特公昭57−58149号、特公昭58−14183
号、特公昭58−13133号、特公昭61−3790
2号、特公昭61−9023号、特公昭63−4154
4号に記載されているような公知の方法を利用して得る
ことができる。
【0011】(粒膜内容物)本発明において、粒膜及び
図1A、Bに示す内相2となるゾル形成物質に医薬栄養
剤、風味剤、食欲増進剤、魚類又は、動物などの誘引
剤、調味料、香料、着色料等の有用成分を担持させるこ
とがきる。これら担持させる物質は、水性でも良いし、
油性のものでも良い。本発明において、特にイクラ類似
の粒状人工食材を得るために、例えば図1Bの内相2
に、以下に例示するような油状物質3を、図1Bの如く
内蔵させることが好ましい。例えば、植物性油脂として
は、オリーブ油、サフラワー油、とうもろこし油、ひま
わり油、綿実油、つばき油、米ぬか油またはこれらの混
合物、動物性油脂としては、イカ油、タラ油などの魚
油、サメ肝油、コイ肝油などの肝油、アザラシ油、シロ
ナガス鯨油などの海獣油、アワビ油、カキ油などの貝油
またはこれらの混合油が使用できる。また薬用成分とし
ては使用しうる油状物質である肝油、ひまわり油、脂肪
酸グリセライド、ビタミンEなども用いることができ
る。上記油状物質にも、ゾル形成物質と同様に、その他
の有用成分を担持することができる。
【0012】(粒状人工食材の加熱処理)粒状人工食材
を加熱殺菌処理する方法としては、加熱処理により保存
状態が良好に維持される限りどのような方法でもよい
が、一般的には、粒状人工食材を容器に単独又は後述す
る天然食材と共に充填密封し、目的とする加熱温度によ
り湯殺菌、ボイル殺菌、レトルト殺菌等の方法を採るこ
とができ、好ましくは、40℃〜130℃の温度で2分
〜120分程度行うと良い。粒状人工食材は、原料の段
階で除菌したり、製造時の管理方法等で天然食材に比較
して、微生物(菌)をはるかに低レベルにコントロール
できるので、例えば、100℃以下の弱加熱条件で行う
ことができる。
【0013】(粒状人工食材の密封材)また、本発明に
おける密封材としては、粒状人工食材を充填密封可能な
ものであれば良く、通常、この種の粒状人工食材の容器
として用いられているものを用いることができるが、密
封材を積み重ねた時の粒状人工食材の変形を防止する目
的でリジット(rigid)な容器が好ましく、また長期保存
性の面からは不透明なものが好ましい。更に、その容器
の蓋等は易開封性のシール蓋等が好ましい。尚、目的に
よって、上記の方法等で加熱した粒状人工食材を、例え
ば無菌的に別の容器に充填密封してもよい。
【0014】通常、粒状人工食材の中でも、特に人工魚
卵にはその色調を天然魚卵に似せるため、着色料が使用
され特に天然着色料が好んで用いられる。しかし、天然
着色料は、一般的に耐光性が悪いため、例えば人工魚卵
の外観の美しさの特徴を生かすため透明密封材に充填し
た場合は、光により経時的にに退色し、著しく外観をそ
こなる。このような欠点を排除するため、本発明に使用
する密封材の材質としては、波長500nmにおける光
の透過率が70%以下、好ましくは合成樹脂シートが使
用されるのが色調の退色防止等、長期保存性の面で好ま
しい。また、特に人工イクラの場合、目玉と呼ばれる油
状物質が存在するが、この油状物質は一般に酸化変質す
るので、本発明における密封材の材質は、ガスバリア性
のあるものが好ましく、例えば酸素透過性40cc/m2
/24hr以下、更に好ましくは20cc/m2 /24hr以
下のものが好ましく使用される。密封方法は、この種の
密封方法として通常行われている含気密封、N2 ガス置
換密封、真空密封あるいはこれらの組み合わせ、などの
方法を採用できる。
【0015】尚、容器を密封するとき粒状人工食材と共
に調味料等他の物質を添加しても良い。従来、粒状人工
食材に動物性成分を使用すると、前記成分の変質、異臭
の発生等により、粒状人工食材の劣化が促進されるとい
う問題が生じ、実用上、粒状人工食材に動物性成分を使
用することが困難であった。しかし、本発明に於ける容
器詰め粒状人工食材ではは、上記ゾル形成物質に動物性
成分を担持、又は粒状人工食材にコーティングしても、
実用上何ら問題がなく、動物性成分を粒状人工食材に使
用できるようになった。
【0016】〔天然食材〕本発明に係る風味改良食品に
用いられる風味付け天然食材は、加熱処理された天然食
材である。 (風味付け天然食材)天然食材は、粒状人工食材が、自
然界の物より有効成分を抽出して成型、加工した食品で
あるのに対して、天然物を中和、洗浄、抽出、醗酵等の
物理化学的処理を行ったもので、動植物あるいはその一
部、醗酵製品等であり、上記天然食材であれば、いずれ
も使用できるが、風味、食感等が秀れている点で、例え
ば、数の子、ししゃもの卵、めんたいこ、わさび漬、岩
のり、等を挙げることができる。これらは、目的によっ
て、味付加工、着香加工等を行うこともできる。
【0017】(天然食材の加熱処理)天然食材は、加熱
処理されていることが必要である。加熱する方法として
は、天然食材が保存可能な加熱殺菌処理されればどのよ
うな方法でも良いが、一般的には、例えば、天然食材を
容器に充填密封し、目的とする加熱温度により、湯殺
菌、ボイル殺菌、レトルト殺菌等の方法をとることがで
き、目的により、40℃〜130℃の温度で2分〜12
0分程度行うと良い。一般的に、天然食材に含まれる細
菌数のレベルが高く、耐熱菌も含まれることが多いの
で、天然食材の加熱温度は、例えば100℃以上の強加
熱条件で行われる場合が多い。
【0018】(天然食材の密封材)天然食材に使われる
密封材は、天然食材を充填密封して加熱可能なものであ
れば良く、通常使用されている耐熱性合成樹脂製容器、
アルミ製容器等を用いることができる。また天然食材に
は、光により変質するもの、或いは酸化性物質を含むこ
とが多いので、容器の材質は、波長500nmにおける
光の透過率が70%以下、好ましくは50%以下、酸素
の透過率が40cc/m2 ・24H以下、更に好ましくは
20cc/m2 ・24H以下のものが好ましく用いられ
る。また、上記容器の密封方法としては、この種の容器
の密封方法として通常行われている含気密封、N2 ガス
置換密封、真空密封あるはこれらの組み合わせなどの方
法を採用できる。
【0019】このようにして得られた粒状人工食材と加
熱された天然食材とは一体包装等され、これにより本発
明の風味改良食品が得られる。そして、この風味改良食
品を食するときに各々開封混合すると、天然食材の風
味、食感と人工粒状物の風味、食感とが旨くマッチして
いる。また、本発明の風味改良食品に於いて、粒状人工
食材は比較的に低温で加熱処理ができるため、食すると
きの簡便さ等の目的で、加熱処理された天然食材を注意
深く、例えば無菌的に粒状人工食材に混合し、粒状人工
食材の加熱条件で加熱し、同一密封容器内に天然食材と
粒状人工食材を共存させて包装することができる。本発
明の風味改良食品は、天然食材の風味、食感等の秀れた
性質を人工粒状食品に付与できるため、美味で、調理済
食品であるため食するときの簡便性に秀れ、容器に、加
熱密封されているため、保存性にも優れ、酒のつまみ、
惣菜等広い範囲で食することのできる風味改良食品であ
る。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
尚、本発明は、以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0021】(実施例1) (A)粒状人工食材の調整 内径1.0mm及び内径5.0mmの2本のノズルを組
み合わせた二重管状ノズルを使用し、内径1.0mmの
ノズルより市販の油性食用天然色素で橙赤色に着色した
サラダ油を、また内径5.0mmのノズルにより1.0
重量%のカラギーナン、0.5重量%のローカストビー
ンガム、0.5重量%の塩化カルシウムを含む流動性ゾ
ルを市販の水性食用天然色素で淡黄橙色に着色したもの
を、各々放出して、サラダ油が前記流動性ゾルに封包さ
れた粒子を形成し、この粒子を1.0重量%のアルギン
酸ナトリウム溶液中に2分間浸漬し、得られた粒子を取
り出し、更に3重量%塩化カルシウム溶液中に10秒間
浸漬した後、軽く水洗し、油状物が偏心して存在するイ
クラ人工粒状物を得た。
【0022】(B)天然食材の調製 市販冷凍ししゃも卵を解凍し、食塩8重量部、アミノ酸
調味料0.6重量部、日本酒3重量部を加え、味付けし
しゃも卵を得た。得られた味付けししゃも卵を、耐熱性
容器に充填し、121℃で30分加熱処理し、容器に充
填された風味付け天然食材を得た。 (C)混合して容器に充填された風味改良食品の調製 耐熱性容器にアミノ酸調味料6.7重量%、透明調味料
19.0重量%、醤油7.8重量%、NaCl1.3重
量%、みりん1.1重量%及び水64.1重量%よりな
る調味液6g、(A)で得られたイクラ様人工粒状物3
0g、(B)で得られた天然食材10gを充填混合し、
耐熱性フィルムでヒートシールした。これを(B)で実
施した天然食材の加熱条件(121℃×30分)より弱
い条件である85℃×40分加熱処理した。
【0023】得られた食品は、イクラ様粒状人工食材と
味付けされたししゃも卵よりなる風味付け天然食材が同
一容器中に混合充填され、天然食材の風味、食感と粒状
人工食材の風味とがバランスのとれた風味改良食品であ
り、酒のつまみ等の食品として非常に美味であった。ま
た、得られた食品は、3ヵ月にわったて風味が維持され
保存性もよく、著しく商品価値の良好なものであった。
また、これらのテキスチャー評価及び保存性の評価を表
1に示した。尚、テキスチャーは10点法で(高得点ほ
どテキスチャーが良好)、保存性は以下の基準により判
定した。 〔保存性の評価〕 ◎ :臭い(腐敗臭、分解臭)及び外観のいずれに
おいても非常に良好。 ○ :臭い、外観のいずれも又はいずれかやや不良
なもの。 △ :臭い、外観のいずれも又はいずれかが不良な
もの。 × :臭い、外観のいずれも又はいずれかが非常に
悪いもの。
【0024】(比較例1)実施例1において、(B)工
程の121℃で30分間加熱処理する工程を除き、更に
(C)工程の85℃で40分間加熱処理する工程を除く
こと以外は、実施例1と全く同様な操作でイクラ様粒状
人工食材と天然食材を混合した食品を得た。実施例1と
同様な評価を行い、その結果を表1に示した。 (実施例2)実施例1の(B)で調製した天然食材を個
別に容器に充填密封して加熱処理し、また実施例1の
(C)に於いて、天然食材10gを容器に充填する工程
を除く以外は、実施例1と全く同様の方法で、イクラ様
人工食材を容器に充填密封、加熱処理して成る風味改良
食品を得た。上記天然食材と粒状人工食材とを3ヵ月に
渡り評価し、これらをまぶして食したところ、天然食材
の風味、食感と、粒状人工食材の風味とがバランスのと
れた風味改良食品であり、酒のつまみ等の食品として、
非常に美味であった。また、実施例1と同様な評価を行
った結果を表1に示す。
【0025】(比較例2)実施例2において、イクラ様
粒状人工食材及び天然食材の各々を加熱処理する工程を
除く以外、実施例2と全く同様な操作で風味改良食品を
得た。まぶして用いた風味改良食品を実施例2と同様な
評価を行い、その結果を表1に示した。 (比較例3)実施例2で得られたイクラ様粒状人工食材
を容器に充填密封加熱処理した風味食品のテキスチャー
評価等を行い対照とし、風味評価の結果を表1に示し
た。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の風味改良食品は、人工粒状食材
と、天然食材との長所とを組み合わせた、風味が良好
で、保存性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る風味改良食品に用いられる粒状人
工食材の粒状物の断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動性ゾルから形成された粒膜を有した
    粒状人工食材と、味付け用天然食材とが、個々に或いは
    共に密封材に加熱処理して充填してあることを特徴とす
    る粒状人工食材の風味改良食品。
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NL1016018C2 (nl) * 2000-08-25 2002-03-01 Ruitenberg Czn N V Werkwijze voor het bereiden van een eetbaar omhuld voedingsmiddel.
CN105011230A (zh) * 2015-06-04 2015-11-04 安徽小菜一碟食品有限公司 一种采用天然保鲜剂的人造鱼籽酱以及制备方法

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