JP3068123B2 - タレットユニット - Google Patents

タレットユニット

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JP3068123B2
JP3068123B2 JP4081501A JP8150192A JP3068123B2 JP 3068123 B2 JP3068123 B2 JP 3068123B2 JP 4081501 A JP4081501 A JP 4081501A JP 8150192 A JP8150192 A JP 8150192A JP 3068123 B2 JP3068123 B2 JP 3068123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インデックス装置に軸
承された旋回体の周囲に複数のギャングヘッドを水平方
向移動自在に支持し、インデックス装置により所定の割
出位置に割出されたギャングヘッドの従動軸とスライド
体の駆動軸とをクラッチ装置を介して連結し、その後ス
ライド体は交換位置から加工位置に向って前進しながら
ギャングヘッドのクランプを行い駆動軸を駆動して工作
物を加工するタレットユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のタレットユニットにおけ
るクラッチ機構は、従動軸と駆動軸との間でクラッチ爪
の掛外しを行うために緩衝装置等を使用して軸方向にシ
フト動作を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従ってシフト動作を行
う機構があるためクラッチの構造が複雑になるとともに
故障しやすく、その上ギャングヘッドの旋回割出後にク
ラッチシフト時間が必要でギャングヘッドの交換時間が
長くなる問題があった。また、前記従来のものでは、加
工終了時に駆動軸は所定の回転位置に位置決め停止さ
れ、次回のクラッチ接続時までこの位置決め状態を保っ
て割出しを行うようにしているが、駆動軸との連結が外
れた従動軸は、スピンドル側から自由に回転できるので
割出し旋回中に不必要に回転して停止時の回転位置がず
れてしまう場合があり、この場合回転位置がずれた従動
軸のクラッチ爪は、回転位置決めが保たれた駆動軸のク
ラッチ爪と軸方向のシフトのみでは噛み合わないという
問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
本発明では水平軸線まわりに割出旋回可能な旋回体の外
周に、工具を回転させる従動軸を備えた複数のギャング
ヘッドを水平方向移動自在に設け、所定の割出位置に割
り出されたギャングヘッドをクランプし、交換位置と加
工位置との間を水平方向に移動するスライド体を備え、
このスライド体に、駆動モータにより駆動され、定位置
停止可能な駆動軸を設け、この駆動軸と従動軸とをクラ
ッチ機構を介して連結するようにしたタレットユニット
において、クラッチ機構を、従動軸と駆動軸との対向面
の一方に設けられたキーと、他方に設けられ、スライド
体が交換位置に位置しているとき、前記キーと割出旋回
方向から係合可能なキー溝とから構成し、前記スライド
体の前面及びタレットユニットの固定側には、ギャング
ヘッドの割出時に従動軸の描く円弧軌跡と対向する位置
に、スライド体が交換位置に位置する状態で連続し、前
記従動軸のキー又はキー溝を案内する円弧レールを設け
たことを特徴とする。
【0005】
【作用】加工終了時に、駆動モータを停止してスライド
体の駆動軸及びこの駆動軸と連結しているギャングヘッ
ドの従動軸を所定位置に位置決めし、この状態でスライ
ド体は交換位置まで後退し、ギャングヘッドのアンクラ
ンプを行い、旋回体の旋回によりギャングヘッドの割り
出しを行う。このギャングヘッドの割り出しに際してギ
ャングヘッドの旋回と同時に従動軸のキー溝(キー)
は、駆動軸のキー(キー溝)との係合が外れ、この係合
外れたキー溝(キー)は円弧レールにより案内され、
従動軸は自由な回転を阻止され所定位置に位置決めされ
た状態を保つ。また、新たに割出位置に割出されたギャ
ングヘッドは、その従動軸のキー溝(キー)が円弧レー
ルから外れるとすぐに、確実に駆動軸のキー(キー溝)
と割出旋回方向から係合する。
【0006】
【実施例】次に、図面において本発明のタレットユニッ
ト1の実施例について説明する。図1,図2においてタ
レットユニット1は、インデックス装置2、旋回体9、
ギャングヘッド4及び後述のスライド体5より構成され
ている。インデックス装置2の本体2aは、門型の支持
ベース6に取付けた支持ブラケット7に固定され、この
本体2a内には水平軸線まわりに回動自在に旋回軸8が
軸承されている。この旋回軸8の前端面には、正四角型
の旋回体9が一体にねじ止めされ、また旋回軸8の後部
は周知の減速機構であるハーモニックドライブ機構(図
示しない)を介して割出用のサーボモータM1に連結さ
れている。旋回体9の4つの外周面には、夫々案内支持
体10が固定され、各案内支持体10の摺動溝11に
は、ギャングヘッドの摺動部12が水平方向に摺動自
在に嵌装されている。また、旋回体9の各外周面には、
夫々段付取付孔13が穿設され、この段付取付孔13に
はバネ14により半径方向外方に付勢された移動体15
が嵌装されている。この移動体15は、段付取付孔13
の段部に固定されたストッパー板16により位置決めさ
れ、ストッパー板16及び案内支持体10に穿設した挿
入孔17を介して外方に突出する位置決めローラ18を
備えている。この位置決めローラ18はギャングヘッド
4の摺動部12に設けた切欠部19と係合し、ギャング
ヘッド4の水平方向の位置決めを行うようになってい
る。そして旋回体9の各案内支持体10にギャングヘッ
ド4が嵌装位置決めされた状態で前記モータM1を駆動
することにより旋回体9が旋回し、次の加工に使用する
所定のギャングヘッド4を割出位置Aに旋回割り出し可
能となっている。
【0007】ギャングヘッド4の後面には図5,6に示
すように後述の従動軸25を挾んだ位置に、互いに対向
し旋回軸8と同心の円弧状に形成した一対の係合部材2
1が設けられている。各係合部材21の後部は、夫々内
側に突出する係合部22に形成され、この係合部22
は、後述のクランプ部材46のクランプ部48と係合可
能となっている。また、係合部材21の後面には後述の
位置決めピン64が嵌入可能な位置決め孔23が穿設さ
れている。またギャングヘッド4の前面には工具を装着
するようにした少なくとも1つのスピンドル(図示せ
ず)が回転自在に備えられ、このスピンドルは歯車等の
伝達機構(図示せず)を介してギャングヘッド4の後面
へ突出する従動軸25に連結されている。この従動軸2
5の後端面には、後述の駆動軸42の円弧キー43と
もにクラッチ機構20を構成するキー溝として示すT字
キー溝26(図5,9に示す)が形成されている。この
T字キー溝26は割出回転時に割出回転方向から円弧キ
ー43に嵌入可能に割出回転方向両端が解放されてい
る。また、前記インデックス装置2の本体2a前面に
は、ギャングヘッド4の割出位置Aの部分を切欠いた取
付円板27が固定され、この取付円板27の前面には、
ギャングヘッド4の割出時に従動軸25の描く円弧軌跡
と対向する位置に、その前端が半径方向内側に突出した
カギ部29に形成され前記旋回軸8と同心の第1カギ付
円弧レール28が取付けられている。この第1カギ付円
弧レール28は、後述の第2カギ付円弧レール50とと
もにギャングヘッド4の割出時に前記従動軸25のT字
キー溝26を案内し、従動軸25の自由な回転を阻止
し、所定位置に回転位置を保持する回り止めを行う。ま
た、第1,第2カギ付円弧レール28,50のカギ部2
9は、従動軸25のT字キー溝26のT字部と係合し、
割出時に前記位置決めローラ18によるギャングヘッド
4の水平方向の位置決めが外されるような何らかの力が
加わった場合でも、水平方向の移動が拘束されるように
なっている。
【0008】前記第1カギ付円弧レール28及び取付円
27の一部には、図2,3に示すように切欠部32が
設けられ、この切欠部32には連結切離装置33が設け
られている。切欠部32と対応する部分の取付円板27
には、凹形ブラケット34が取付けられ、この凹形ブラ
ケット34の凹部には固定軸35が固定され、この固定
軸35に揺動レバー36が揺動自在に軸支してある。こ
の揺動レバー36は、その先端に前記第1カギ付円弧レ
ール28と同様な形状のカギ部29が形成され、通常は
このカギ部29が第1カギ付円弧レール28と連続する
ように揺動レバー36は、ネジ37により固定されてい
る。そして工具をその寿命や破損等によりキー連結され
たスピンドルから取外し交換する場合、この切欠部32
に従動軸25がいない状態で作業者がネジ37を外し揺
動レバー36のハンドル38を持ち揺動レバー36を揺
動させ、切欠部32を第1カギ付円弧レール28が不連
続となる状態としこの切欠部32に交換する工具をもっ
たギャングヘッド4の従動軸25を位置させ、作業者
は、工具とスピンドルのキー連結を解除しやすい位置
に、工具、スピンドル及び従動軸25を回動させ作業を
行い得る。
【0009】次に、前記割出位置Aのギャングヘッド4
後方に設けられたスライド体5について説明する。スラ
イド体5は、自体に設けたモータM2の作用で旋回軸8
方向に伸びるスライドレール41上を移動し、図1に示
す交換位置Bとその前方の加工位置との間を往復移動す
るようになっている。図4,図5に示すように、スライ
ド体本体5aの中央部には、後述のクランプ部材46に
穿設された窓47内に駆動軸42が回動自在に支持され
ている。この駆動軸42は、スライド体5が交換位置B
に位置するとき、割出位置Aのギャングヘッド4の従動
25と対向し、その対向面に、前記従動軸25のT字キ
ー溝26と係合可能であり、前記旋回軸8と同心の円弧
キー43が設けられている。また、駆動軸42は、エン
コーダを内蔵し、自体の出力軸の回転位置を検出してそ
の設定された回転位置に停止できる定位置停止モータM
3(図1に示す)に連結され、この定位置停止モータM
3の作用により、駆動軸42と従動軸25とをキー連結
した状態で工具が回転駆動され工作物の加工を行い、こ
の加工終了時に駆動軸42とともに従動軸25は所定位
置(ギャングヘッド4の割出時に従動軸25のT字キー
溝26が第1,2カギ付円弧レール28,50に案内さ
れ得る位置)に位置決めされる。尚、ギャングヘッド4
の割出時において、駆動軸42と従動軸25とがキー連
結をやめた状態で、定位置停止モータM3に連結された
駆動軸42は常に所定位置に位置決めされた状態が保た
れる。
【0010】次に、図4,6においてクランプ装置45
について説明する。スライド体本体5aの前面を覆う前
記旋回軸8と同心の円弧状のクランプ部材46は、その
中央に窓47が穿設され、垂直壁部49の上下端が斜め
前方に曲折して伸び、これらの各先端が夫々外側に伸
び、前記ギャングヘッド4の係合部22と係合可能なク
ランプ部48となっている。このクランプ部材46の垂
直壁部49前面には、ギャングヘッド4の割出時に従動
軸25の描く円弧軌跡と対向する位置に、スライド体5
が交換位置Bに位置する状態で、前記第1カギ付円弧レ
ール28と連続する前記旋回軸8と同心の第2カギ付円
弧レール50が取付けられている。この第2カギ付円弧
レール50は、前記駆動軸42と対向する部分は切欠か
れ、前記第1カギ付円弧レール28とともにギャングヘ
ッド4の割出時に従動軸25のT字キー溝26を案内
し、従動軸25の不必要な回転を阻止するとともにギャ
ングヘッド4の水平方向の位置決めを行う。前記クラン
プ部材46の窓47を挾んだ左右の2箇所には、クラン
プ部材46後方に伸びる1対のクランプロッド51が螺
着されている。このクランプロッド51は、その後部の
大径部51a及び基部がスライド体本体5a及びスライ
ド体本体5aに取付けられた筒部材52に水平方向移動
自在に支持されている。前記筒部材52と一体のリング
53とクランプロッド51と一体の大径部51aとの間
には圧縮バネ54が介在され、クランプロッド51とと
もにクランプ部材46をクランプ方向(後方)に付勢す
るようにしてある。また、スライド体本体5aに固定さ
れた支持軸55には、カムレバー56の一端が回動自在
に軸支されている。このカムレバー56の一端の軸支持
部には、前記クランプロッド51の後端面と当接する当
接ピン57がねじ止めされ、カムレバー56の他端に
は、カムローラ58が回動自在に支持されている。この
カムローラ58はタレットユニット1の固定側である前
記支持ブラケット7(図1に示す)に取付けた第2カム
59のカム面と係合する。この第2カム59のカム面
は、スライド体5の水平方向移動によってクランプ部材
46をクランプ、アンクランプ方向(前後方向)に移動
させるように形成されている。つまり、スライド体5が
交換位置Bに位置するとき、カムローラ58は図6にお
いて仮想線で示す位置に位置しており、このときクラン
プ部材46はアンクランプ状態であり、そしてスライド
体5が前進することにより、カムローラ58は第2カム
59の2つの斜面上を転動してカムレバー56がばね5
4の力で反時計方向へ揺動し、クランプ部材46はクラ
ンプ方向(後方)に移動し、クランプ部48とスライド
体本体5a前面に設けたパット61との間でギャングヘ
ッド4の係合部材21をクランプする。その後さらにス
ライド体5が加工位置に向かって前進するとカムローラ
58と第2カム59との係合は外れクランプ状態とな
る。尚、スライド体5が加工位置より後退する場合は、
前記前進の場合と逆の手順でギャングヘッド4のアンク
ランプが行われる。
【0011】次に、図6,7,8において位置決め装置
62について説明する。スライド体本体5aには対角線
上の2ヶ所に嵌装孔63が穿設され、この嵌装孔63に
はスライド体本体5a前面に固定したパット61を介し
て一対の位置決めピン64が水平方向移動自在に嵌装さ
れている。各位置決めピン64の先端部は、前記ギャン
グヘッド4に設けた位置決め孔23に嵌入可能である。
スライド体本体5aにはこの位置決めピン64と対応す
る位置に夫々長短の縦軸65,66が回動自在に軸支さ
れている。長縦軸65の下部には、先端の二又部68a
が前記位置決めピン64後部に形成した引掛溝67と係
合する係合アーム68が取付けられ、長縦軸65の上部
には、先端にカムローラ69を軸支したカムレバー70
が取付けられている。また前記短縦軸66には、V形の
カムレバー71が取付けられ、このカムレバー71の一
端は、前記係合アーム68と同様に位置決めピン64の
後部に形成した引掛溝67と係合する二又部71aに形
成され、カムレバー71の他端は、前記カムアーム70
と同様にカムローラ69が軸支されている。両縦軸6
5,66に夫々設けた突片72間には、引張バネ73が
介在され、このバネ73の付勢力によって図7において
長縦軸65を時計回りに、短縦軸66を反時計回りに回
動し、位置決めピン64が突出方向(前方)に付勢され
るとともに、一対のカムローラ69をタレットユニット
1の固定側である支持ブラケット7に固定した一対の第
1カム75のカム溝に係合させるようになっている。こ
の第1カム75のカム溝は、スライド体5の水平方向移
動によって位置決めピン64をスライド体5の前面より
出没させるように形成されている。つまり、スライド体
5が交換位置Bに位置するとき、一対のカムローラ69
は図6,7において仮想線で示す位置に位置しており、
このとき位置決めピン64は、スライド体5前面より没
入した状態であり、そしてスライド体5が前進すること
により、一対のカムローラ69は各第1カム75のカム
溝に沿って転動し、位置決めピン64がスライド体5前
面より突出されギャングヘッド4の位置決め孔23内に
嵌入してギャングヘッド4の位置決めを行う。その後さ
らにスライド体5が加工位置に向かって前進すると一対
のカムローラ69と各第1カム75のカム溝との係合は
外れるが、スライド体本体5aに取付けた一対のストッ
パ部材76に、各カムローラ69を支持するカムレバー
70,71が当接し、位置決めピン64は一定の突出状
態を保ち得る。尚スライド体5が加工装置より後退する
場合は、前記前進の場合と逆の手順でギャングヘッド4
の位置決め解除が行われる。
【0012】次に、以上のように構成されたタレットユ
ニット1の作用について説明する。加工位置のスライド
体5の加工終了時に、定位置停止モータM3の駆動を止
め、駆動軸42を定位置停止させる。これによって駆動
軸42とキー連結した従動軸25は、ギャングヘッド4
の割出時に従動軸25のT字キー溝26が第1,2のカ
ギ付円弧レール28,50に案内され得る所定位置に位
置決めされる。この状態のままモータM2を駆動させ加
工位置のスライド体5を交換位置Bに向かって後退移動
させると、スライド体5にクランプされたギャングヘッ
ド4の摺動部12が割出位置Bに対応する旋回体9の案
内支持体10の摺動溝11に係合し始める。さらにスラ
イド体5が後退してギャングヘッド4の旋回体9に対す
る係合長さが全係合長さのおよそ半分となったとき、先
ず、クランプ装置45のカムレバー56に設けたカムロ
ーラ58が第2カム59の第1斜面59aを転動すると
カムレバー56は図6において支持軸55を中心に時計
回りに揺動され、当接ピン57が圧縮バネ54の付勢力
に抗してスライド体5に対してクランプロッド51とと
もにクランプ部材46を前方に押し出しギャングヘッド
4のアンクランプを行う。このときこのアンクランプ状
態のギャングヘッド4は、ギャングヘッド4の位置決め
孔23内に完全に嵌まり込んだ2つの位置決めピン64
上に載置された状態となり、スライド体5の後退ととも
に後退をつづける。その後カムローラ58が第2カム5
9の第1斜面59aとの係合を止め図6において実線で
示す位置に到り進行方向と平行な水平面上を転動し始め
るとクランプ部材46はスライド体5に対して不動の状
態を保ち、また位置決め装置62のカムレバー70,7
1に夫々設けた一対のカムローラ69が図6,7の実線
で示すように第1カム75のカム溝との係合を始める。
するとこの第1カム75の作用により図7においてカム
レバー70,71は引張バネ73の付勢力に抗して夫々
反時計回り及び時計回りに揺動し、この揺動とともに長
縦軸65の係合アーム68が揺動し、図6において実線
で示す状態の一対の位置決めピン64(一方は図示せ
ず)が後退されスライド体本体5a前面より没入し、ギ
ャングヘッド4の位置決め解除を開始する。この位置決
めピン64のスライド体5に対する後退が進むと、クラ
ンプ装置45のカムローラ58は第2カム59の水平面
との係合を止め第2斜面59b上を転動し、前記と同様
にして再びクランプ部材46をスライド体5に対してア
ンクランプ方向に前進させる。そして、スライド体5が
さらに後退すると、ギャングヘッド5は、その摺動部1
2の切欠部19に旋回体9の位置決めローラ18が係合
し、図1の仮想線で示す状態に水平方向の位置決めがさ
れ、この位置決めの直後にスライド体5は、割出位置B
に到り、各カムローラ69,58は図6において仮想線
で示す状態となり、位置決めピン64はスライド体本体
5a前面より完全に没入し(図6の仮想線で示す)、ギ
ャングヘッド4の位置決め孔23との係合を止め位置決
め解除を完了し、クランプ部材46はアンクランプ方向
の移動を止めクランプ部48とギャングヘッド4の係合
部22及びパット61と係合部22との間には僅かな隙
間が生じ、ギャングヘッド9が割出可能な状態となる。
【0013】その後インデックス装置2のモータM1を
駆動して使用済のギャングヘッド4を移動させて次に使
用する新しいギャングヘッド4の割出しを開始する。こ
の割出時に、ギャングヘッド4の旋回とともに従動軸2
5のT字キー溝26は駆動軸42の円弧キー43とのキ
ー連結が外されるとすぐに、第1,2カギ付円弧レール
28,50によって案内され割出回転中の従動軸25の
自由な回転は阻止され、新しいギャングヘッド4が割出
位置に割り出されるときその従動軸25は確実に駆動軸
42とキー連結される。また、割出時に第1,2カギ付
円弧レール28,50に案内される従動軸25のT字
ー溝26には、そのT字部に、第1,2カギ付円弧レー
ル28,50のカギ部29が係合するので、ギャングヘ
ッド4の水平方向の位置決めが確実なものとなる。尚割
出後の新しいギャングヘッド4のスライド体5に対する
位置決め及びクランプ動作は、前記アンクランプ、位置
決め解除の動作と逆の手順で行われ、スライド体5の前
進によりギャングヘッド4はスライド体5とともに前進
し、先ず位置決めピン64による位置決めが行われ、次
クランプ装置45によるクランプが行われる。その後
このスライド体5にクランプされたギャングヘッド4は
旋回体9からの支持を外れ、加工位置まで前進する。
【0014】以上のように、本実施例のタレットユニッ
ト1ではスライド体5の水平方向移動に並行して、スラ
イド体5に対するギャングヘッド4の位置決め、位置決
め解除及びクランプ、アンクランプ動作が行われるの
で、これらの動作がスライド体5の水平方向移動と直列
に行われるものに比べ並行して行われる時間の分だけ作
業時間を短縮することができる。また、ギャングヘッド
4の位置決め、位置決め解除及びクランプ、アンクラン
プ動作は、スライド体5の水平方向移動により、位置決
めピン64をスライド体5より出没させる第1カム75
及びクランプ部材46をスライド体5に対してクラン
プ、アンクランプ方向に移動させる第2カム54を夫々
位置決めピン64及びクランプ部材46に連結機構を介
して連繋し、機械的に行うようにしてあるので、従来の
ようにクランプ部材46及び位置決めピン64を油圧シ
リンダに連結し、この油圧シリンダをスライド体の移動
位置に応じて制御するものに比べ構造を簡単とすること
ができる。またクラッチ機構20は、従動軸25に、T
字キー溝26を設け、駆動軸42に円弧キー43を設け
て構成されているので、ギャングヘッド4の割出し旋回
とともに従動軸25と駆動軸42との連結切離しを行う
ことができ、従来のシフト動作を必要とするクラッチ機
構に比べ構造が簡単となる。
【0015】尚、本実施例のタレットユニット1では、
従動軸25側にT字キー溝26を設け、駆動軸42側
に、円弧キー43を設けたが、これを逆にしてもよくこ
の場合、第1,2のカギ付円弧レール28,50が従動
軸25の円弧キー43を案内し得る形状に変更する必要
がある。またギャングヘッド4の割出時にギャングヘッ
ド4が水平方向に移動しないように、従動軸25にT字
キー溝26を設け、このT字キー溝26のT字部が
1、第2カギ付円弧レール28,50のカギ部29と係
合するようにして従動軸の回り止めをギャングヘッドの
水平移動の規制を円弧レール28,50で代用したので
機械が簡易となっているがこれらのT字部を取止めて、
別のギャングヘッドの水平移動阻止のためにギャングヘ
ッド4の後面の係合部材21を案内係合し、旋回軸8と
同心円弧状の案内係合部材を取付円板27及びクランプ
部材46に設ければよい。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明のタレットユニッ
トでは、クラッチ機構を従動軸と駆動軸との対向面の一
方にキーを設け、他方にスライド体が交換位置に割出さ
れるときキーと割出旋回方向から係合可能なキー溝を設
けて構成したので、ギャングヘッドの割出し旋回ととも
に従動軸と駆動軸との連結切離しを行うことができ、従
来のようにシフト動作を行うクラッチ機構に比べ簡単な
構造とすることができる。また、ギャングヘッドの割出
動作後にクラッチのシフト動作時間を不要にでき、ギャ
ングヘッドの交換時間が短縮できる。更にスライド体の
前面及びタレットユニットの固定側には、ギャングヘッ
ドの割出時に従動軸の描く円弧軌跡と対向する位置に、
スライド体が交換位置に位置する状態で接続し、従動軸
のキー又はキー溝を案内する円弧レールを設けたので、
ギャングヘッドの割出時に、駆動軸との連結が外れた従
動軸のキー又はキー溝は円弧レールにより案内され、従
動軸が自由に回転することを防止でき、新たに割出位置
に割出されたギャングヘッドの従動軸を確実に駆動軸に
連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタレットユニットの側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】スライド体の正面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】図6の一部を省略した平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】従動軸の正面図である。
【符号の説明】 1 タレットユニット、 4 ギャングヘッド、 5
スライド体、 9 旋回体、 20 クラッチ機構、 25 従動軸、 26 T字キー溝、 28 第1カギ付円弧レール、
42 駆動軸、 43 円弧キー、 50 第2カギ付円弧レール、 M3 定位置停止モータ(駆動モータ)、 A 割出位
置、 B 交換位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 29/24 B23B 39/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平軸線まわりに割出旋回可能な旋回体
    の外周に、工具を回転させる従動軸を備えた複数のギャ
    ングヘッドを水平方向移動自在に設け、所定の割出位置
    に割り出されたギャングヘッドをクランプし、交換位置
    と加工位置との間を水平方向に移動するスライド体を備
    え、このスライド体に、駆動モータにより駆動され、定
    位置停止可能な駆動軸を設け、この駆動軸と従動軸とを
    クラッチ機構を介して連結するようにしたタレットユニ
    ットにおいて、クラッチ機構を、従動軸と駆動軸との対
    向面の一方に設けられたキーと、他方に設けられ、スラ
    イド体が交換位置に位置しているとき、前記キーと割出
    旋回方向から係合可能なキー溝とから構成し、前記スラ
    イド体の前面及びタレットユニットの固定側には、ギャ
    ングヘッドの割出時に従動軸の描く円弧軌跡と対向する
    位置に、スライド体が交換位置に位置する状態で連続
    し、前記従動軸のキー又はキー溝を案内する円弧レール
    を設けたことを特徴とするタレットユニット。
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