JP3065889B2 - ポリイソシアネート組成物 - Google Patents
ポリイソシアネート組成物Info
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Description
等の硬化剤として有用なポリイソシアネート組成物に関
するものである。
下、HDIという)やイソホロンジイソシアネート(以
下、IPDIという)より得られるポリイソシアネート
組成物の中でもイソシアヌレート型ポリイソシアネート
は、耐候性、耐薬品性、耐摩耗性等に優れた性能を示す
ために、塗料、インキ及び接着剤等として広く使われて
いる。しかし、イソシアヌレート型ポリイソシアネート
は、粘度が高く、またイソシアヌレート構造の極性が高
いため、実際に使用する際には酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、トルエン、キシレン等の極性が高く、毒性が強い有
機溶剤に溶解させる必要があり、その溶剤の揮発により
作業環境を著しく悪くし、また補修作業の場合、下地塗
膜を侵すという問題点があった。
る溶解性の優れたポリイソシアネート混合物を得る方法
としては、特公昭62−51968号公報に記載されて
いるジイソシアネートと炭素数10〜40のジオールを
イソシアヌレート化触媒の存在下で反応させて得られる
イソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート組成
物が提案されている。
は、ジイソシアネートとエステルジオールをイソシアヌ
レート化触媒の存在下で反応させて得られるイソシアヌ
レート構造を有するポリイソシアネート混合物が提案さ
れている。また、特開平2−250872号公報では、
ジイソシアネートと炭素数10〜50のモノアルコール
をイソシアヌレート化触媒の存在下で反応させて得られ
るイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート混
合物及びその製造方法が提案されている。
で提案されているポリイソシアネート混合物では、脂肪
族ジイソシアネートと炭素数6〜9の脂肪族モノアルコ
ールをウレタン化反応させた後、イソシアヌレート化触
媒の存在下で反応させて得られるイソシアヌレート構造
を有するポリイソシアネート混合物が提案されている。
公報、特開平2−105812号公報及び特開平2−2
50872号公報で提案されているポリイソシアネート
混合物は、いずれも粘度が高く、使用する際に多量の有
機溶剤に溶解させる必要があり、多量の有機溶剤を大気
中に放出するという問題点がある。これに対し、特開平
4−306218号公報で提案されているポリイソシア
ネート混合物は、低極性有機溶剤への優れた溶解性と低
粘度を達成している。
は、低粘度化の目的で炭素数6〜9のモノアルコール
を、ウレタン化反応させた後、あるいはウレタン化反応
と同時にイソシアヌレート化触媒の存在下で反応させて
得られるイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネ
ート混合物の製造方法が提案されている。しかしこの製
造方法は、特開平4−306218号公報で提案されて
いる技術とほぼ同じである。
平4−13350号公報では、脂肪族ジイソシアネート
と炭素数6〜9の脂肪族モノアルコールをイソシアヌレ
ート化触媒の存在下で反応させて得られるイソシアヌレ
ート構造を有するポリイソシアネート混合物の製造方法
が提案されている。しかし、この発明はウレタン化反応
とイソシアヌレート化反応を同時に行っているため、得
られたポリイソシアネート混合物は、低極性有機溶剤に
対する溶解性が不十分である。
おいて低粘度であり、長期保存安定性に優れた、低極性
有機溶剤を含有するポリイソシアネート組成物を提供す
ることを目的とした。
を重ねた結果、脂肪族ジイソシアネートと特定の脂肪族
モノアルコールから得られたポリイソシアネート混合物
が低粘度であり、低極性有機溶剤を含有するポリイソシ
アネート組成物が長期保存安定性に優れていることを見
い出し、本発明を完成した。
とIPDIの混合物からなる脂肪族ジイソシアネート
と、炭素数6〜9の脂肪族第一級モノアルコールをウレ
タン化させた後、イソシアヌレート化触媒の存在下で反
応させて得られる、溶剤及び上記脂肪族ジイソシアネー
トを実質的に含まない状態での25℃における粘度が5
0〜1400mPa・sで、イソシアヌレート構造を有
するポリイソシアネートとアロファネート構造を有する
ポリイソシアネートの混合物とアニリン点43〜56℃
の低極性有機溶剤を含有するポリイソシアネート組成物
に関するものである。
に用いられるアルコールは、炭素数が6〜9の脂肪族第
一級モノアルコールである。例えば1−ヘキサノール、
1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−1
−ヘキサノール等が挙げられる。炭素数が6未満の脂肪
族モノアルコールを用いると、ポリイソシアネート混合
物の低極性有機溶剤への溶解性が低下するので好ましく
ない。炭素数が9を越えるとポリイソシアネート混合物
の粘度が上昇するため好ましくない。炭素数が6〜9の
脂肪族モノアルコールでは、低粘度でかつ低極性溶剤へ
の溶解性に優れたポリイソシアネート混合物が得られ
る。その中でも、第一級モノアルコールから得られたポ
リイソシアネート混合物は、更に低極性有機溶剤中にお
いて長期保存安定性にも優れているという特長を有して
いる。
中に含まれる脂肪族モノアルコールに由来する成分の量
は、5〜30重量%であり、好ましくは、10〜25重
量%である。5重量%未満の場合、低極性有機溶剤への
溶解性が低下するので好ましくない。30重量%を超え
るとイソシアネート基含有率(以後、NCO基含有率)
が、著しく低下するため、樹脂設計上好ましくない。な
お、脂肪族モノアルコールに由来する成分とは、下記の
構造のものを表す。 R−O− (式中、Rは炭素数6〜9の炭化水素残基を表す。)
は、脂肪族ジイソシアネートと脂肪族モノアルコールを
ウレタン化反応させた後、イソシアヌレート化触媒の存
在下で反応させて得られ、イソシアヌレート構造を有す
るポリイソシアネートとアロファネート構造を有するポ
リイソシアネート、及び1分子中にイソシアヌレート構
造とアロファネート構造を有するポリイソシアネートの
混合物として得られる。これに対して、イソシアヌレー
ト化触媒の存在下で脂肪族ジイソシアネートと脂肪族モ
ノアルコールを反応させて、ウレタン化反応とイソシア
ヌレート化反応を同時に行って得られたポリイソシアネ
ート混合物は、アロファネート構造を有するポリイソシ
アネートはほとんど得られず、代わりに脂肪族ジイソシ
アネート1分子とモノアルコール1分子が反応したウレ
タン構造を有するポリイソシアネートとイソシアヌレー
ト構造を有するポリイソシアネート、及び1分子中にイ
ソシアヌレート構造とウレタン構造を有するポリイソシ
アネートの混合物として得られる。このポリイソシアネ
ート混合物は、低極性有機溶剤に対する溶解性が不十分
である。
の範囲から選ばれる。40℃未満では反応速度が遅く、
ウレタン化に多大な時間を費やすため好ましくない。2
00℃を超えると着色や副反応が起こるために好ましく
ない。本発明でいうイソシアヌレート化触媒とは、3分
子のHDIからイソシアヌレートを優先的に生成させる
ものをいい、例えばテトラメチルアンモニウム、モノ
エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアン
モニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルア
ンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロ
オキサイドや有機弱酸塩、例えばトリメチルヒドロキ
シプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチル
アンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニ
ウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒ
ドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや
有機弱酸塩、例えば、酢酸、カプロン酸、オクチル
酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸のアルカリ金
属塩、例えば、上記アルキルカルボン酸の錫、亜鉛、
鉛等の金属塩、例えば、ヘキサメチルジシラザン等の
アミノシリル基含有化合物等の中の1種類、またはその
混合物が挙げられる。
族ジイソシアネートに対して0.0005〜1重量%、
好ましくは0.001〜0.05重量%の範囲から選ば
れる。0.0005重量%未満では、反応が進行しない
か、または反応速度が著しく遅いため好ましくない。1
重量%を超えると、反応の制御が非常に困難になるため
に好ましくない。
60℃の範囲から選ばれる。40℃未満では、反応速度
が遅く、また触媒添加量が多くなり、経済的観点から好
ましくない。160℃を超えると着色や副反応が起こる
ために好ましくない。また、反応の転化率は、ポリイソ
シアネート混合物の目的に応じて決定できるが、通常、
15〜60重量%が好ましい。15重量%未満では経済
的観点から好ましくない。60重量%を超えるとポリイ
ソシアネート混合物の粘度が上昇するため好ましくな
い。転化率は以下の式より求めることができる。 (転化率=ポリイソシアネート混合物重量/仕込み重量
×100%) 反応の進行は、反応液のNCO基含有率の測定、赤外分
光測定、屈折率測定等で追跡することができる。反応が
目的の転化率に達したならば、例えば塩酸、硫酸、硫酸
エステル、リン酸、リン酸エステル等の触媒毒の1種類
ないしそれ以上を添加し、反応を停止する。
もよい。ただし、溶剤を用いる際は、イソシアネート基
に対し反応活性を持たない溶剤を選択しなければならな
い。溶剤の例としては、トルエンやキシレン等の芳香族
炭化水素類や酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、
ミネラルスピリット、テレビン油等の低極性有機溶剤等
が挙げられる。
により除去した後、未反応の脂肪族ジイソシアネート及
び溶剤を除去してポリイソシアネート混合物を得る。こ
の脂肪族ジイソシアネート及び溶剤の除去は、例えば薄
膜蒸発法や溶剤抽出法により行われる。なお、使用する
脂肪族ジイソシアネートには、酸化防止剤、紫外線吸収
剤等の添加剤を加えてもよい。
の25℃における粘度は、溶剤及び脂肪族ジイソシアネ
ートを実質的に含まない状態で50〜1400mPa・
sである。50mPa・s未満では、ポリイソシアネー
ト混合物中のイソシアヌレート構造を有するポリイソシ
アネートが著しく少なくなり、硬化速度が著しく低下す
るという欠点を有する。1400mPa・sを超える
と、低粘度化が不十分であり、使用する際に有機溶剤量
を減らすことができない。なお、溶剤及び上記脂肪族ジ
イソシアネートを実質的に含まない状態とは、ポリイソ
シアネート混合物の粘度に影響を及ぼさない程度に溶剤
およびジイソシアネートを含有していても良いことを意
味しており、強いておよその目安を示せば、1重量%程
度以下の含有率は許容されるということである。
族、脂環式及び芳香族炭化水素系の有機溶剤を含んだア
ニリン点43〜56℃の範囲の溶解力の弱い、低毒性の
有機溶剤のことをいい、また、これらの低極性有機溶剤
が主成分である混合有機溶剤のことをいう。本発明でい
う低極性有機溶剤の例としては、エチルシクロヘキサン
(アニリン点44℃)、ミネラルスピリット(アニリン
点56℃)等の他に、一般に石油系炭化水素として市販
されているエッソナフサNo.6(エクソン化学製、ア
ニリン点43℃)、ロウス(シェル化学製、アニリン点
44℃)、ペガゾール3040(モービル石油製、アニ
リン点55℃)等が挙げられる。
方法としては、本発明におけるポリイソシアネート混合
物を低極性有機溶剤に任意の割合で混合する方法と、低
極性有機溶剤を反応溶剤として用いる方法がある。本発
明のポリイソシアネート組成物は、ポリオールの硬化剤
として用いると優れた塗膜物性を示すことが出来る。使
用できるポリオールとしては、アクリルポリオール、ポ
リエステルポリオール、エポキシポリオール、アルキッ
ドポリオール、フッ素ポリオール及びウレタンポリオー
ル等を挙げることが出来る。
料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、可塑剤、表面活性剤等の当該技術分野で使用されて
いる各種添加剤を混合して使用することもできる。本発
明のポリイソシアネート組成物は、従来の技術で得られ
た低極性有機溶剤に対する溶解性に優れたポリイソシア
ネート混合物と低極性有機溶剤から得られるものと比較
して、長期の保存安定性に優れているばかりでなく、同
じ粘度でより高固形分を達成できるため、大気中へ放出
される有機溶剤量を抑えることが可能である。また、従
来の極性の強い有機溶剤を使用したポリイソシアネート
組成物に比べて、作業環境を著しく改善することが出来
るばかりでなく、補修作業の場合に下地塗膜を侵すこと
なく重ね塗りが可能となる。更に本発明のポリイソシア
ネート組成物は、アクリルポリオール、ポリエステルポ
リオール、エポキシポリオール、アルキッドポリオー
ル、フッ素ポリオールといった各種ポリオールとの相溶
性、反応性に優れているため、塗料、接着剤、インキ、
コーティング材、注型材、エラストマー、フォーム等の
硬化剤やプラスチック材料の原料として使用できる。
O基含有率は、イソシアネート基を過剰のアミンで中和
した後、塩酸による逆滴定によって求めた。粘度は、デ
ジタル粘度計(東京計器株式会社DVM−B型)により
25℃、60rpmで測定した。赤外吸収スペクトル
(IR)は、フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光株
式会社製FT/IR−5M型)を用いて岩塩板塗布法に
て行った。1H−NMRは、核磁気共鳴装置(日本電子
株式会社製、溶媒:CDCl3)を用いて行った。
と1−オクタノール40gを仕込み、攪拌下80℃で2
時間ウレタン化反応を行い、ウレタン化を完結させた。
次いで、80℃でイソシアヌレート化触媒としてテトラ
メチルアンモニウムカプリエート0.03gを加えた。
4時間後、反応液のイソシアネート基含有率および屈折
率測定により、ポリイソシアネートへの転化率が36%
になった時点で、リン酸0.15gを添加し反応を停止
した。触媒毒添加直後の屈折率上昇は、0.011であ
った。
得られたポリイソシアネート混合物は、微黄色、透明の
液体で、収量は191g、粘度は420mPa・s、イ
ソシアネート基含有率は16.8重量%であった。この
中に含まれる1−オクタノールに由来する構成成分の量
は21%であった。このイソシアネート混合物のIRを
測定すると、1688cm-1にイソシアヌレート基のピ
ークがみられた。1H−NMRを測定するとδ=8.6
ppm付近にアロファネート構造の窒素原子に直接結合
しているプロトンのピークがみられた。このポリイソシ
アネート混合物を低極性有機溶剤であるエッソナフサN
o.6(エクソン化学製、アニリン点43℃)で75%
濃度に希釈し、透明なポリイソシアネート組成物255
gを得た。
0mPa・s、イソシアネート基含有率は、12.6重
量%、エッソナフサNo.6に対する溶解性は、20℃
で500%であり、50℃で1カ月保存した結果、粘度
31mPa・s、NCO基含有率は12.6重量%であ
り何等変化は認められなかった。
と2−エチル−1−ヘキサノール50gを仕込み、攪拌
下90℃で2時間ウレタン化反応を行い、ウレタン化を
完結させた。次いで、90℃でイソシアヌレート化触媒
としてテトラメチルアンモニウムカプリエート0.03
gを加えた。4時間後、反応液のイソシアネート基含有
率および屈折率測定により、ポリイソシアネートへの転
化率が47%になった時点で、リン酸0.07gを添加
し反応を停止した。触媒毒添加直後の屈折率上昇は、
0.015であった。
得られたポリイソシアネート混合物は、微黄色、透明の
液体で、収量は258g、粘度は410mPa・s、イ
ソシアネート基含有率は17.6重量%であった。この
中に含まれる2−エチル−1−ヘキサノールに由来する
構成成分の量は19%であった。このイソシアネート混
合物のIRを測定すると、1688cm -1にイソシアヌ
レート基のピークがみられた。1H−NMRを測定する
とδ=8.6ppm付近にアロファネート構造の窒素原
子に直接結合しているプロトンのピークがみられた。こ
のポリイソシアネート混合物を低極性有機溶剤であるミ
ナラルスピリット(キシダ化学製、アニリン点56℃)
で60%濃度に希釈し、透明なポリイソシアネート組成
物430gを得た。
3mPa・s、イソシアネート基含有率は、10.6重
量%、ミネラルスピリットに対する溶解性は、20℃で
1000%以上であり、50℃で1カ月保存した結果、
粘度14mPa・s、NCO基含有率は10.5重量%
であり何等変化は認められなかった。
と1−ヘキサノール30gを仕込み、攪拌下60℃で2
時間ウレタン化反応を行い、ウレタン化を完結させた。
次いで、50℃でイソシアヌレート化触媒としてテトラ
ブチルアンモニウムカプリエート0.02gを加えた。
4時間後、反応液のイソシアネート基含有率および屈折
率測定により、ポリイソシアネートへの転化率が33%
になった時点で、リン酸ビス−(2−エチルヘキシル)
エステル0.2gを添加し反応を停止した。触媒毒添加
直後の屈折率上昇は、0.011であった。
得られたポリイソシアネート混合物は、微黄色、透明の
液体で、収量は176g、粘度は340mPa・s、イ
ソシアネート基含有率は18.5重量%であった。この
中に含まれる1−ヘキサノールに由来する構成成分の量
は14%であった。このイソシアネート混合物のIRを
測定すると、1688cm-1にイソシアヌレート基のピ
ークがみられた。1H−NMRを測定するとδ=8.6
ppm付近にアロファネート構造の窒素原子に直接結合
しているプロトンのピークがみられた。このポリイソシ
アネート混合物を低極性有機溶剤であるエッソナフサN
o.6で90%濃度に希釈し、透明なポリイソシアネー
ト組成物196gを得た。
35mPa・s、イソシアネート基含有率は、16.7
重量%、エッソナフサNo.6に対する溶解性は、20
℃で500%であり、50℃で1カ月保存した結果、粘
度137mPa・s、NCO基含有率は16.8重量%
であり何等変化は認められなかった。
とIPDI100gと2−エチル−1−ヘキサノール2
5gを仕込み、攪拌下80℃で2時間ウレタン化反応を
行い、ウレタン化を完結させた。次いで、60℃でイソ
シアヌレート化触媒としてテトラメチルアンモニウムカ
プリエート0.03gを加えた。4時間後、反応液のイ
ソシアネート基含有率および屈折率測定により、ポリイ
ソシアネートへの転化率が25%になった時点で、リン
酸ビス−(2−エチルヘキシル)エステル0.2gを添
加し反応を停止した。触媒毒添加直後の屈折率上昇は、
0.01であった。
得られたポリイソシアネート混合物は、微黄色、透明の
液体で、収量は130g、粘度は1200mPa・s、
イソシアネート基含有率は21.1重量%であった。こ
の中に含まれる2−エチル−1−ヘキサノールに由来す
る構成成分の量は14%であった。このイソシアネート
混合物のIRを測定すると、1688cm-1にイソシア
ヌレート基のピークがみられた。1H−NMRを測定す
るとδ=8.6ppm付近にアロファネート構造の窒素
原子に直接結合しているプロトンのピークがみられた。
このポリイソシアネート混合物を低極性有機溶剤である
エッソナフサNo.6で75%濃度に希釈し、透明なポ
リイソシアネート組成物163gを得た。
22mPa・s、イソシアネート基含有率は、15.7
重量%、エッソナフサNo.6に対する溶解性は、20
℃で500%であり、50℃で1カ月保存した結果、粘
度123mPa・s、NCO基含有率は15.6重量%
であり何等変化は認められなかった。
と12−ヒドロキシステアリルアルコール50gを仕込
み、撹拌下60℃で2時間ウレタン化反応を行い、ウレ
タン化を完結させた。次いで、60℃でイソシアヌレー
ト化触媒としてテトラブチルアンモニウムカプリエート
0.02gを加えた。4時間後、反応液のイソシアネー
ト基含有率および屈折率測定により、ポリイソシアネー
トへの転化率が55%になった時点で、リン酸0.2g
を添加し反応を停止した。触媒毒添加直後の屈折率上昇
は、0.015であった。
得られたポリイソシアネート混合物は、微黄色、透明の
液体で、収量は273g、粘度は30000mPa・
s、イソシアネート基含有率は16.0重量%であっ
た。この生成物のIRを測定すると、1688cm-1に
イソシアヌレート基のピークがみられた。1H−NMR
を測定するとδ=8.6ppm付近にアロファネート構
造の窒素原子に直接結合しているプロトンのピークがみ
られた。このポリイソシアネート組成物を低極性有機溶
剤であるスワゾール310で75%濃度に希釈し、透明
なポリイソシアネート組成物326gを得た。
20mPa・sと非常に高く、イソシアネート基含有率
は、11.9重量%、スワゾール310に対する溶解性
は、20℃で1000%以上であり、50℃で1カ月保
存した結果、粘度1300mPa・s、NCO基含有率
は11.5重量%であり粘度の上昇とNCO基含有率の
低下が観測された。
長期の保存安定性に優れており、高固形分を達成できる
ため、大気中へ放出される有機溶剤量を抑えることが可
能である。また、低極性有機溶剤に希釈しているため、
作業環境を改善することが出来るばかりでなく、補修作
業の場合に下地塗膜を侵すことなく重ね塗りが可能とな
る。更に本発明のポリイソシアネート組成物は、アクリ
ルポリオール、ポリエステルポリオール、エポキシポリ
オール、アルキッドポリオール、フッ素ポリオールとい
った各種ポリオールとの相溶性、反応性に優れているた
め、塗料、接着剤、インキ、コーティング材、注型材、
エラストマー、フォーム等の硬化剤やプラスチック材料
の原料として使用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ヘキサメチレンジイソシアネートまたは
ヘキサメチレンジイソシアネートとイソホロンジイソシ
アネートの混合物からなる脂肪族ジイソシアネートと、
炭素数6〜9の脂肪族第一級モノアルコールをウレタン
化させた後、イソシアヌレート化触媒の存在下で反応さ
せて得られる、溶剤及び上記脂肪族ジイソシアネートを
実質的に含まない状態での25℃における粘度が50〜
1400mPa・sで、イソシアヌレート構造を有する
ポリイソシアネートとアロファネート構造を有するポリ
イソシアネートのポリイソシアネート混合物とアニリン
点43〜56℃の低極性有機溶剤を含有するポリイソシ
アネート組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6133321A JP3065889B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | ポリイソシアネート組成物 |
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JP6133321A JP3065889B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | ポリイソシアネート組成物 |
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JPH07330860A JPH07330860A (ja) | 1995-12-19 |
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JP6133321A Expired - Lifetime JP3065889B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | ポリイソシアネート組成物 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3065889B2 (ja) |
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