JP2003137966A - ポリイソシアネート硬化剤 - Google Patents
ポリイソシアネート硬化剤Info
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Abstract
粘度が低く、かつ塗料化時に使用される顔料、添加剤な
どとの相溶性に優れる、2液硬化型ウレタン樹脂系塗
料、接着剤、繊維加工剤などに有用なポリイソシアネー
ト硬化剤を提供すること。 【解決手段】 脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシ
アネート基を2個以上有するポリイソシアネート(A)
と、炭素数6〜20のモノアルコール(B)とを反応せ
しめた後、未反応成分を除去して得られる数平均分子量
400〜1000のポリイソシアネート混合物からな
り、該混合物中の全窒素原子に対する、アロファネート
基の窒素原子割合が40%以上、イソシアネート基の窒
素原子割合が40%以上、ウレタン結合の窒素原子割合
が10%以下、イソシアヌレート基の窒素原子割合が5
%以下、ウレトジオン基の窒素原子割合が5%以下であ
るポリイソシアネート硬化剤。
Description
の工業分野において、特に作業性、耐候性の優れた2液
硬化型ポリウレタン樹脂組成物用の硬化剤として有用な
ポリイソシアネート硬化剤に関するものである。
薬品性、耐汚染性を有しており、アルキレン及び/又は
シクロアルキレンジイソシアネートから誘導されたポリ
イソシアネートを用いたポリウレタン樹脂は、耐候性に
優れ、強靱な硬化物が得られることが知られている。し
かしながら、こうしたポリイソシアネートをポリウレタ
ン樹脂の硬化剤として使用する際、作業性を良くするた
め、通常、溶解力の強い酢酸エチル、トルエンまたはキ
シレンなどの極性有機溶剤に希釈する必要があり、塗装
作業環境は良好とは言えない。
使用量を極力少なくすることが求められており、特に塗
装作業時の作業環境に支障がなく、下地塗膜を侵すこと
の無い、非極性有機溶剤、いわゆる弱溶剤で希釈でき
る、耐候性の優れたポリイソシアネート硬化剤が望まれ
てきている。
優れたポリイソシアネートに関しては、これまで種々の
アルコールとジイソシアネートを反応させて得られるポ
リイソシアネートが提案されている。例えば、特公昭6
2−51968号公報では、ジイソシアネートと炭素原
子数10〜40のジオールとをイソシアヌレート化触媒
の存在下で反応させてイソシアヌレート型ポリイソシア
ネートを作る方法が提案されているし、特開平4−30
6218号公報では、ヘキサメチレンジイソシアネート
単独又はヘキサメチレンジイソシアネートとイソホロン
ジイソシアネートの混合物からなるジイソシアネート
と、炭素原子数6〜9の脂肪族モノアルコールとを、イ
ソシアヌレート化触媒の存在下で反応させて得られるア
ロハネート構造を有するイソシアヌレート型ポリイソシ
アネートとイソシアヌレート構造のポリイソシアネート
の混合物が提案されている。
提案されているポリイソシアネートを塗料として使用す
る場合、硬化性は優れるものの樹脂粘度が高いため、塗
装に必要な所定粘度まで下げるために、希釈溶剤として
多量の有機溶剤を加える必要がある。また、特開平4−
306218号公報で提案されているポリイソシアネー
トは、イソシアヌレート基を含有し見かけの乾燥性、耐
候性に優れるものの、まだ非極性有機溶剤への溶解性の
点で不十分で、しかも塗料化時に使用される顔料、添加
剤などとの相容性の巾が少ないという欠点も有してい
る。
する課題は、非極性有機溶剤に対する溶解性に優れ、粘
度が低く、かつ塗料化時に使用される顔料、添加剤など
との相溶性に優れる、2液硬化型ウレタン樹脂系塗料
(自動車用、自動車補修用、木工用および建築外装用な
ど)、2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤(ラミネート型
接着剤、天然または合成ゴムをベースにした接着剤の添
加剤、木材用や構造用など)、2液硬化型ウレタン樹脂
系繊維加工剤などに有用なポリイソシアネート硬化剤を
提供することにある。
述した課題に照準を合わせて検討した結果、脂肪族炭化
水素の炭素に結合したイソシアネート基に結合したイソ
シアネート基を2個以上有するポリイソシアネート
(A)と、炭素原子数6〜20のモノアルコール(B)
とを反応せしめて得られる数平均分子量400〜100
0のポリイソシアネート混合物であって、全窒素原子に
対する、アロファネート基を構成する窒素原子の割合が
40%以上、イソシアネート基を構成する窒素原子の割
合が40%以上、ウレタン結合を構成する窒素原子の割
合が10%以下、イソシアヌレート基を構成する窒素原
子の割合が5%以下、ウレトジオン基を構成する窒素原
子の割合が5%以下であるポリイソシアネート混合物か
らなる硬化剤は、アロファネート基を有するポリイソシ
アネートを主成分として多量に含有し、イソシアヌレー
ト基やウレトジオン基を有するポリイソシアネートの含
有率が少ないため、非極性有機溶剤に対する溶解性に優
れ、粘度が低く、かつ塗料化時に使用される顔料、添加
剤などとの相溶性に優れており、特に2液硬化型ウレタ
ン樹脂用硬化剤として好適であること等を見い出し、本
発明を完成するに至った。
結合したイソシアネート基に結合したイソシアネート基
を2個以上有するポリイソシアネート(A)と、炭素原
子数6〜20のモノアルコール(B)とを、アロファネ
ート化触媒の存在下または非存在下で反応せしめた後、
未反応成分を除去して得られる数平均分子量400〜1
000のポリイソシアネート混合物からなる硬化剤であ
って、該ポリイソシアネート混合物中に含有される全窒
素原子に対する、アロファネート基を構成する窒素原子
の割合が40%以上、イソシアネート基を構成する窒素
原子の割合が40%以上、ウレタン結合を構成する窒素
原子の割合が10%以下、イソシアヌレート基を構成す
る窒素原子の割合が5%以下、ウレトジオン基を構成す
る窒素原子の割合が5%以下であることを特徴とする、
ポリイソシアネート硬化剤を提供するものである。
明に係るポリイソシアネート硬化剤は、アロファネート
構造を有するポリイソシアネートを主成分として含有し
たポリイソシアネート混合物からなる硬化剤であり、脂
肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基に結合
したイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネ
ート(A)と炭素原子数6〜20のモノアルコール
(B)とを反応せしめた後、未反応成分を除去して得ら
れる。この反応は、アロファネート化触媒の存在下に行
っても良いし、アロファネート化触媒の非存在下に行っ
ても良い。
とモノアルコール(B)を仕込み、ウレタン化とアロフ
ァネート化を同時に進めても良いし、まずモノアルコー
ル(B)をポリイソシアネート(A)とウレタン反応さ
せて得られるウレタン化物を、更にアロファネート化反
応させても良い。
は、脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基
を2個以上有するポリイソシアネートであれば良く、そ
の種類に特に制限はないが、その代表例としては、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ジイソ
シアネートシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネート
シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p
−キシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシア
ネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン、m−テトラメチルキ
シレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシレンジ
イソシアネート、m−テトラメチルシクロヘキシルジイ
ソシアネート、p−テトラメチルシクロヘキシルジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソ
シアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネー
ト、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルシクロヘキサンジイソシアネート、
2,4,4−トリメチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート等が挙げられ、更には
オレイルイソシアネートの二量体物のジイソシアネート
も挙げられる。これらのポリイソシアネート(A)は、
各々単独で用いても良いし、2種以上を併用して用いて
も良い。
炭素に結合したイソシアネート基とは、線状脂肪族炭化
水素の炭素に結合したイソシアネート基および環状脂肪
族炭化水素の環構造の炭素に結合したイソシアネート基
を言い、例えば、ビス(1−イソシアネート−1−メチ
ルエチル)ベンゼンのように、ベンゼン環に結合したイ
ソプロピレン基に直結したイソシアネート基も、脂肪族
炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基である。
得られるポリイソシアネート硬化剤中に残存する未反応
イソシアネートモノマーによる毒性の懸念や、得られる
ポリイソシアネート硬化剤中のイソシアネート基の含有
量の減少が防止できることから、イソシアネート基に結
合した脂肪族炭化水素の炭素原子数が4〜15のジイソ
シアネートであることが好ましい。
炭化水素の炭素原子数が4〜15のジイソシアネートの
中でも、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、
1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキ
サン、2,2,4−トリメチルシクロヘキサンジイソシ
アネート、2,4,4−トリメチルシクロヘキサンジイ
ソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートが特に好ま
しい。
(B)は、炭素原子数が6〜20のモノアルコールであ
ることが必須である。炭素原子数が5以下のモノアルコ
ールでは、得られるポリイソシアネート硬化剤の非極性
有機溶剤に対する溶解性や貯蔵安定性が悪くなるため好
ましくない。また、炭素原子数が21以上のモノアルコ
ールでは、得られるポリイソシアネート硬化剤中のイソ
シアネート基の含有量が少なくなり、組み合わす活性水
素含有化合物の配合量が減り、幅広い物性を得にくくな
るため好ましくない。
(B)の代表例としては、ヘキサノール、ヘプタノー
ル、2−エチルヘキサノール、オクタノール、ノナノー
ル、n−デカノール、n−ウンデカノール、n−ドデカ
ノール、n−トリデカノール、n−テトラデカノール、
n−ペンタデカノール、n−ヘプタデカノール、n−オ
クタデカノール、n−ノナデカノール、エイコサノー
ル、5−エチル−2−ノナノール、トリメチルノニルア
ルコール、2−ヘキシルデカノール、3,9−ジエチル
−6−トリデカノール、2−イソヘプチルイソウンデカ
ノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラ
デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、トリルアルコール、キシリルアルコール、ミスチル
アルコール、ヒドロキシジシクロペンタジエン、ロジン
アルコール、オレイルアルコール、アセチレンアルコー
ル等が挙げられる。これらのモノアルコール(B)は、
それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を併用して用
いても良い。
コール(B)とを反応せしめる際に、必要に応じて用い
るアロファネート化触媒としては、各種のアロファネー
ト化触媒が使用でき、特に制限はない。通常は、カルボ
ン酸金属塩等が用いられるが、更にカルボン酸金属塩に
モノクロロ酢酸等のクロロカルボン酸とを反応させてな
る塩や、下記一般式(1)で表される四級アンモニウム
塩化合物とクロロカルボン酸とを反応させてなる塩が特
に好ましい。クロロカルボン酸としては、モノクロロ酢
酸が好ましい。
ていてもよく、炭素原子数1〜20の炭化水素基、また
は、窒素、酸素あるいは硫黄等の複素原子を含む炭素原
子数1〜19の炭化水素基を表し、また、R1、R2およ
びR3 のうち少なくとも2つが互いに連結されたもので
あってもよい。R4 は水素原子、炭素原子数1〜20の
炭化水素基または水酸基を含む炭素原子数1〜20の炭
化水素基を表す。さらに、R5、R6およびR7 は、
同一であっても異なっていてもよく、炭素原子数1〜2
0の炭化水素基を表す。)
ン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カ
プロン酸、オクチル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸等の
飽和脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸、シ
クロペンタンカルボン酸、ナフテン酸等の飽和単環カル
ボン酸;ビシクロ(4,4,0)デカン−2−カルボン
酸等の飽和複環カルボン酸;レイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、大豆油脂肪酸等の植物油脂肪酸;トール油脂
肪酸等の脂肪族カルボン酸;ロジン、ジフェニル酢酸等
の芳香脂肪族カルボン酸;安息香酸、トルイル酸等の芳
香族カルボン酸等が挙げられる。また上記カルボン酸金
属塩を構成する金属としては、リチウム、ナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム等のアルカリ土類金属;マンガン、鉄、コ
バルト、ニッケル、銅、亜鉛等の遷移金属;アルミニウ
ム、錫、鉛等の金属が挙げられる。これらカルボン酸金
属塩は、単独で用いることもできるが、アロファネート
化反応が安定して進行し、イソシアネート基のヌレート
化やウレトジオン化が起こりにくく、高分子化されにく
いことから、モノクロロ酢酸等のクロロカルボン酸と反
応させて塩としたものをアロファネート化触媒として用
いることが望ましい。
性に問題が有るため、無色の触媒が望ましく、例えば、
カルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸アルカリ土類金
属塩、カルボン酸亜鉛、カルボン酸アルミニウム、カル
ボン酸錫等が挙げられるが、なかでも、カルボン酸亜
鉛、カルボン酸錫が好ましい。その具体例としては、ジ
ブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジ
オクチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジラウレー
ト、亜鉛ジオクトエート、亜鉛ジラウレート等が挙げら
れる。
ンモニウム塩化合物の具体例としては、2−ヒドロキシ
エチル・トリメチルアンモニウム・2,2−ジメチルプ
ロピオネート、2−ヒドロキシエチル・トリn−ブチル
アンモニウム・2,2−ジメチルブタノエート、2−ヒ
ドロキシプロピル・トリn−ブチルアンモニウム・2,
2−ジメチルプロピオネート、2−ヒドロキシプロピル
・トリn−ブチルアンモニウム・2,2−ジメチルブタ
ノエート、2−ヒドロキシプロピル・トリn−ブチルア
ンモニウム・2,2−ジメチルペンタノエート、2−ヒ
ドロキシプロピル・トリn−ブチルアンモニウム・2−
エチル−2−メチルプロピオネート、2−ヒドロキシプ
ロピル・トリn−ブチルアンモニウム・2−エチル−2
−メチルブタノエート、2−ヒドロキシプロピル・トリ
n−ブチルアンモニウム・2−エチル−2−メチルペン
タノエート、2−ヒドロキシプロピル・トリn−オクチ
ルアンモニウム・2,2−ジメチルプロピオネート等が
挙げられる。
ウム塩化合物も、アロファネート化反応が安定して進行
し、イソシアネート基のヌレート化やウレトジオン化が
起こりにくく、高分子化されにくいことから、モノクロ
ロ酢酸等のクロロカルボン酸と反応させて塩としたもの
をアロファネート化触媒として用いることが望ましい。
は、特別の制限はないが、前記ポリイソシアネート
(A)とモノアルコール(B)の合計量に対して、通常
10〜500ppm、好ましくは20〜100ppmと
なる範囲が適切である。なお、前記アロファネート化触
媒のうち、カルボン酸金属塩とクロロカルボン酸とを反
応させてなる塩や、前記一般式(1)で表される四級ア
ンモニウム塩化合物とクロロカルボン酸とを反応させて
なる塩は、それ自体、充分な触媒活性を有するものであ
るから、特に助触媒の併用を要するまでもないが、アル
コール類やフェノール類などの公知慣用の各種の活性水
素化合物を、少量、助触媒として併用してもよい。
において実施されるが、トルエンやキシレンなどの汎用
の有機溶剤、また反応を阻害することのない、いわゆる
非反応性の各種の有機溶剤の使用を妨げるものではな
い。アロファネート化反応の反応温度としては、通常2
0〜180℃なる範囲内であるが、なかでも、80℃以
下だと反応速度が速く、反応系が着色しにくいことか
ら、40〜150℃なる範囲内が適切である。
得られる粗反応物(反応混合物)に対しては、燐酸、モ
ノクロロ酢酸、塩化ベンゾイルなどの、いわゆる失活剤
を添加することによって、触媒を失活させてもよいし、
しかる後、更に必要に応じて、濾過することによって、
不溶解物を系外に除去せしめてもよい。
合物は、数平均分子量が400〜1000であることが
必須であり、なかでも、400〜800であることが望
ましい。分子量が400未満の場合、ポリイソシアネー
ト混合物中に残存するイソシアネートモノマーが多くな
り、それ自身低分子量であることによる毒性の懸念があ
り、好ましくない。また、分子量が1000を越える場
合は、非極性有機溶剤に対する溶解性が悪くなるため、
好ましくない。
応のポリイソシアネート(A)が除去できる方法であれ
ばよく、例えば、分子蒸留、減圧蒸留、薄膜蒸留等の蒸
留による除去方法、例えば、13〜65パスカル(P
a)の減圧下、温度110〜150℃の過熱状態での蒸
留が挙げられる。
は、ポリイソシアネート混合物中に含有される全窒素原
子に対する、アロファネート基を構成する窒素原子の割
合が40%以上、イソシアネート基を構成する窒素原子
の割合が40%以上、ウレタン結合を構成する窒素原子
の割合が10%以下、イソシアヌレート基を構成する窒
素原子の割合が5%以下、ウレットジオン基を構成する
窒素原子の割合が10%以下のポリイソシアネート混合
物からなる硬化剤であるが、なかでも、ポリイソシアネ
ート混合物中に含有される全窒素原子に対する、アロフ
ァネート基を構成する窒素原子の割合が42%以上、イ
ソシアネート基を構成する窒素原子の割合が42%以
上、ウレタン結合を構成する窒素原子の割合が10%以
下、イソシアヌレート基を構成する窒素原子の割合が1
%以下、ウレットジオン基を構成する窒素原子の割合が
5%以下のポリイソシアネート混合物からなる硬化剤が
好ましい。
ル(B)とをアロファネート化触媒の存在下または非存
在下で反応せしめた後、未反応成分を除去して得られる
数平均分子量400〜1000のポリイソシアネート混
合物からなる硬化剤であっても、該ポリイソシアネート
混合物中に含有される全窒素原子に対する、アロファネ
ート基を構成する窒素原子の割合が40%未満のもの
は、同時に含有させることが可能であるイソシアネート
基、ウレタン結合、イソシアヌレート基、ウレットジオ
ン基との兼ね合いで、非極性有機溶剤に対する溶解性に
優れ、粘度が低く、かつ塗料化時に使用される顔料、添
加剤などとの相容性に優れるポリイソシアネート硬化剤
を得ることが困難となるため、好ましくない。また、イ
ソシアネート基を構成する窒素原子の割合が40%未満
のものは、イソシアネート基の含有率が低くなり、硬化
物の耐候性や靱性が低下するし、ウレタン結合を構成す
る窒素原子の割合が10%を越えるものは、粘度が高く
なり、高不揮発分化しにくく、いずれも好ましくない。
さらに、イソシアヌレート基を構成する窒素原子の割合
が5%を越えるものは、同結合が分岐しているために高
分子量化しやすく、非極性有機溶剤に対する溶解性に劣
り、貯蔵安定性が悪くなるし、ウレトジオン基を構成す
る窒素原子の割合が5%を越えるものは、同結合の熱安
定性が悪いために貯蔵安定性が悪くなり、いずれも好ま
しくない。
ポリイソシアネートには、アロファネート基、イソシア
ネート基、ウレタン基等の基が含有されており、更にイ
ソシアヌレート基、ウレトジオン基、ビウレット基等の
基が含有されいてもよく、これらは出発原料であるポリ
イソシアネート(A)のイソシアネート基由来の構造で
あり、全て窒素原子を含んでいるため、この窒素原子の
割合を定量することで各々の構造の比率を確認すること
ができる。
154ppmと156ppmにアロファネート基特有の
ピーク、122ppmにイソシアネート基特有のピー
ク、157ppmにウレタン特有のピーク、149pp
mにイソシアヌレート基特有のピーク、158ppmに
ウレトジオン基特有のピークが観測できるので、それぞ
れのピーク面積を積分し、その積分比からポリイソシア
ネート混合物中の窒素原子の割合を算出する方法であ
る。なお、イソシアヌレート基を構成する窒素原子の割
合が0%とは、13C−NMR測定において149ppm
のイソシアヌレート基特有のピークが検出されないこと
を示す。
記ポリイソシアネート混合物のみからなる硬化剤のみな
らず、非極性有機溶剤、極性有機溶剤、更には、充填
剤、添加剤〔例えば、硬化促進剤、顔料分散剤、レベリ
ング剤、及び公知の塗料用表面改質剤や表面親水化剤
(アルキルシリケート等)、表面撥水剤等〕を構成成分と
して含む硬化剤をも包含するものである。
極性有機溶剤に対する溶解性に優れるため、従来の毒性
の強い極性有機溶剤を用いる場合に比較して著しく作業
環境が改善され、低公害化されると共に、性能面におい
ても著しい改善が可能となる。
を形成済みの材料に塗り重ねる場合、あるいは補修する
場合に、本発明のポリイソシアネート硬化剤を非極性有
機溶剤と共に用いてなる塗料を用いれば、極性有機溶剤
を含む塗料を塗布した際に見られるリフティングを発生
せず、平滑で商品価値の高い良好な塗膜を与える。
系炭化水素溶剤、イソパラフィン系炭化水素溶剤、ナフ
テン系炭化水素溶剤等の脂肪族(脂環式を含む)炭化水
素系有機溶剤であって、アニリン点10〜70℃、好ま
しくは12〜65℃の範囲にある有機溶剤が挙げられ
る。かかる非極性有機溶剤の代表例としては、ハウス
(シェル化学製、アニリン点15℃)、スワゾール31
0(丸善石油製、アニリン点16℃)、エッソナフサN
o.6(エクソン化学製、アニリン点45℃)、ロウス
(シェル化学製、アニリン点44℃)、エッソナフサN
o.5(エクソン化学製、アニリン点55℃)、ペガゾ
ール3040(モービル石油製、アニリン点55℃)な
どの石油炭化水素系有機溶剤があり、その他、メチルシ
クロヘキサン(アニリン点40℃)、エチルシクロヘキ
サン(アニリン点44℃)なども挙げることができる。
硬化型ウレタン樹脂組成物として用いる場合、主剤とし
て用いるポリオールとは、1分子中に2個以上の水酸基
を有するポリオールであって、例えば、アルキドポリオ
ール、アクリルポリオール、アクリル化アルキドポリオ
ール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオ
ール等が挙げられ、また、アクリルポリオールおよびア
クリル化アルキドポリオールを前記非極性有機溶剤中で
重合または分散溶解した所謂非水分散型のポリオールで
も良い。これらポリオールは、非極性有機溶剤に対して
親和性あるいは分散性を有するポリオールであることが
好ましい。
液硬化型ウレタン樹脂系塗料(自動車用、自動車補修
用、木工用および建築外装用など)、2液硬化型ウレタ
ン樹脂系接着剤(ラミネート型接着剤、天然または合成
ゴムをベースにした接着剤の添加剤、木材用や構造用な
ど)、2液硬化型ウレタン樹脂系繊維加工剤などの硬化
剤として有用である。
一層、具体的に説明する。以下において、部および%は
特に断りのない限りすべて重量基準であるものとする。
容量1リットルのガラス製四ツ口フラスコに、窒素ガス
雰囲気下で、ヘキサメチレンジイソシアネート(バイエ
ル社製デスモジュールH)672gおよび2−エチルヘ
キサノール260gを仕込んだ。次に、フラスコを油浴
に付し、撹拌しながら140℃に昇温し、フラスコ内容
物が均一液であることを確認した後、8時間保持してウ
レタン化およびアロファネート化反応を行い、更に、無
触媒にて同温度で10時間反応させて、反応混合物を得
た。
その932.0gを、13パスカル(Pa)の減圧下、
130℃の条件で分子蒸留にかけてヘキサメチレンジイ
ソシアネートを除去し、蒸留残分としてポリイソシアネ
ート混合物652.0g(転化率:70%、不揮発分:
99.4%、イソシアネート基含有率:17.0%、ガ
ードナー粘度:L、ガードナー色数:1以下、数平均分
子量:480)と、留出分としてヘキサメチレンジイソ
シアネート275.0g(回収率29.5%)とを得
た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークが見られず、
逆に13C−NMR測定より、154ppmと156pp
mにアロハネート基に特有のピークを観察した。その結
果、得れらたポリイソシアネート混合物中に含有される
全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する窒素
原子の割合は45%、イソシアネート基を構成する窒素
原子の割合は45%、ウレタン結合を構成する窒素原子
の割合は5%、イソシアヌレート基を構成する窒素原子
の割合は殆ど無く、ウレトジオン基を構成する窒素原子
の割合は5%であった。
極性有機溶剤であるエッソナフサNo.6(エクソン
製、アニリン点45℃)で10倍量に希釈したところ透
明な溶液となり、希釈可能であることを確認した。
288gを用いた以外は実施例1と同様にして反応混合
物を得、得られた反応混合物を室温に冷却した後、その
960.0gを実施例1と同様に分子蒸留にかけて、蒸
留残分としてポリイソシアネート混合物672.0g
(転化率:70%、不揮発分:99.4%、イソシアネ
ート基含有率:16.5%、ガードナー粘度:K−L、
ガードナー色数:1以下、数平均分子量:490)と、
留出分としてヘキサメチレンジイソシアネート280.
0g(回収率29.2%)を得た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークが見られず、
逆に13C−NMR測定より、154ppmと156p
pmにアロハネート構造に特有のピークを観察した。そ
の結果、得られたポリイソシアネート混合物中に含有さ
れる全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、イソシアネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を構成する窒素
原子の割合は5%、イソシアヌレート基を構成する窒素
原子の割合は殆ど無く、ウレトジオン基を構成する窒素
原子の割合は5%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で10倍量に希釈したところ透明な溶液となり、希釈可
能であることを確認した。
316gを用いた以外は実施例1と同様にして反応混合
物を得、得られた反応混合物を室温に冷却した後、その
988.0gを実施例1と同様に分子蒸留にかけて、蒸
留残分としてポリイソシアネート混合物692.0g
(転化率:70%、不揮発分:99.4%、イソシアネ
ート基含有率:16.8%、ガードナー粘度:K、ガー
ドナー色数:1以下、数平均分子量:500)と、留出
分としてヘキサメチレンジイソシアネート295.0g
(回収率29.9%)を得た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークが見られず、
逆に13C−NMR測定より、154ppmと156p
pmにアロハネート構造に特有のピークを観察した。そ
の結果、得られたポリイソシアネート混合物中に含有さ
れる全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、イソシアネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を構成する窒素
原子の割合は5%、イソシアヌレート基を構成する窒素
原子の割合は殆ど無く、ウレトジオン基を構成する窒素
原子の割合は5%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で10倍量に希釈したところ透明な溶液となり、希釈可
能であることを確認した。
ル711M(三菱化学社製、炭素原子数7,9,11の
モノアルコールの混合物)288gを用いた以外は実施
例1と同様にして反応混合物を得、得られた反応混合物
を室温に冷却した後、その960.0gを実施例1と同
様に分子蒸留にかけて、蒸留残分としてポリイソシアネ
ート混合物672.0g(転化率:70%、不揮発分:
99.4%、イソシアネート基含有率:16.5%、ガ
ードナー粘度:K−L、ガードナー色数:1以下、数平
均分子量:490)と、留出分としてヘキサメチレンジ
イソシアネート280.0g(回収率29.2%)を得
た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークの痕跡が認め
られ、また13C−NMR測定より、154ppmと1
56ppmにアロハネート構造に特有のピークを観察し
た。その結果、得られたポリイソシアネート混合物中に
含有される全窒素原子に対する、アロファネート基を構
成する窒素原子の割合は45%、イソシアネート基を構
成する窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を構成す
る窒素原子の割合は5%、イソシアヌレート基を構成す
る窒素原子の割合は1%で、ウレトジオン基を構成する
窒素原子の割合は4%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で10倍量に希釈したところ透明な溶液となり、希釈可
能であることを確認した。
ンタジエニルモノアルコール300gを用いた以外は実
施例1と同様にして反応混合物を得、得られた反応混合
物を室温に冷却した後、その972.0gを実施例1と
同様に分子蒸留にかけて、蒸留残分としてポリイソシア
ネート混合物680.0g(転化率:70%、不揮発
分:99.4%、イソシアネート基含有率:15.5
%、ガードナー粘度:D、ガードナー色数:1以下、数
平均分子量:490)と、留出分としてヘキサメチレン
ジイソシアネート280.0g(回収率29.2%)を
得た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークが見られず、
逆に13C−NMR測定より、154ppmと156p
pmにアロハネート構造に特有のピークを観察した。そ
の結果、得られたポリイソシアネート混合物中に含有さ
れる全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、イソシアネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を構成する窒素
原子の割合は5%、イソシアヌレート基を構成する窒素
原子の割合は殆ど無く、ウレトジオン基を構成する窒素
原子の割合は5%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で10倍量に希釈したところ透明な溶液となり、希釈可
能であることを確認した。
ヘキサメチレンジイソシアネート(バイエル社製、商品
名デスモジュールH)672gおよび2−エチルヘキサ
ノール260gを仕込んだ。次に、フラスコを油浴に付
し、撹拌しながら140℃に昇温し、フラスコ内容物が
均一液であることを確認した後、アロファネート触媒と
して2−ヒドロキシプロピル・トリn−ブチルアンモニ
ウム・2,2−ジメチルペンタノエートのモノクロロ酢
酸塩2gを加え、6時間保持してウレタン化及びアロフ
ァネート化反応を行い、更に、同温度で10時間反応さ
せて反応混合物を得た。
その932.0gを実施例1と同様に分子蒸留にかけ
て、蒸留残分としてポリイソシアネート混合物652.
0g(転化率:70%、不揮発分:99.4%、イソシ
アネート基含有率:17.0%、ガードナー粘度:L、
ガードナー色数:1以下、数平均分子量:480)と、
留出分としてヘキサメチレンジイソシアネート275.
0g(回収率29.5%)とを得た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークが見られず、
逆に13C−NMR測定より、154ppmと156p
pmにアロハネート構造に特有のピークを観察した。そ
の結果、得られたポリイソシアネート混合物中に含有さ
れる全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、イソシアネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を構成する窒素
原子の割合は5%、イソシアヌレート基を構成する窒素
原子の割合は殆ど無く、ウレトジオン基を構成する窒素
原子の割合は5%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で10倍量に希釈したところ透明な溶液となり、希釈可
能であることを確認した。
リn−ブチルアンモニウム・2,2−ジメチルペンタノ
エートのモノクロロ酢酸塩2gの代わりにジブチル錫オ
クトエート1.4gとモノクロロ酢酸0.6gを用いた
以外は実施例6と同様にして、反応混合物を得、得られ
た反応混合物を室温に冷却した後、その960.0gを
実施例1と同様に分子蒸留にかけ蒸留残分としてポリイ
ソシアネート混合物652.0g(転化率70%、不揮
発分:99.4%、イソシアネート基含有率:17.5
%、ガードナー粘度:L、ガードナー色数:1以下、数
平均分子量:480)と、留出分としてヘキサメチレン
ジイソシアネート275.0g(回収率29.5%)を
得た。
ト環特有の1690cm−1に吸収ピークが見られず、
逆に13C−NMR測定より、154ppmと156p
pmにアロハネート構造に特有のピークを観察した。そ
の結果、得られたポリイソシアネート混合物中に含有さ
れる全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、イソシアネート基を構成する
窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を構成する窒素
原子の割合は5%、イソシアヌレート基を構成する窒素
原子の割合は殆ど無く、ウレトジオン基を構成する窒素
原子の割合は5%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で10倍量に希釈したところ透明な溶液となり、希釈可
能であることを確認した。
容量4リットルのガラス製四ツ口フラスコに、ヘキサメ
チレンジイソシアネート3000gおよび2−エチルヘ
キサノール120gを仕込んだ。撹拌しながら65℃に
昇温し、イソシアヌレート化触媒としてテトラメチルア
ンモニウムカプリエート1.5gを分割して加えてイソ
シアヌレート化反応を行い、その後失効触媒として燐酸
(濃度89%)1.2gを添加し、触媒失効済みの反応
混合物を得た。
その1000.0gを実施例1と同様に分子蒸留にかけ
て、蒸留残分としてポリイソシアネート混合物316.
0g(転化率:31.6%、イソシアネート基含有率:
18.1%、ガードナー粘度:N2−O)と、留出分と
してヘキサメチレンジイソシアネート682.0g(回
収率68.2%)を得た。
−1にイソシアヌレート環特有のシャープな吸収ピーク
を観察した。また、13C−NMR測定より、154p
pmと156ppmにアロハネート構造に特有のピーク
を観察した。その結果、得られたポリイソシアネート混
合物中に含有される全窒素原子に対する、アロファネー
ト基を構成する窒素原子の割合は33%、イソシアネー
ト基を構成する窒素原子の割合は33%、ウレタン結合
を構成する窒素原子の割合は1%、イソシアヌレート基
を構成する窒素原子の割合は33%、ウレトジオン基を
構成する窒素原子の割合は殆ど無かった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で希釈したところ、5倍量以上には希釈出来なかった。
ポリイソシアネート混合物316.0gをスワゾール3
10(丸善石油製、アニリン点16℃)で希釈し、透明
なポリイソシアネート混合物溶液421.3g(不揮発
分:75.0%、イソシアネート基含有率:13.6
%、ガードナー粘度:A 1 2−A、ガードナー色数:1
以下、数平均分子量:610)を得た。
ル711M120gを用いた以外は比較例1と同様にし
て、反応混合物を得、得られた反応混合物を室温に冷却
した後、その1000.0gを実施例1と同様に分子蒸
留にかけて、蒸留残分としてポリイソシアネート混合物
357.0g(転化率:35.7%、イソシアネート基
含有率:19.9%、ガードナー粘度:R−S)と、留
出分としてヘキサメチレンジイソシアネート640.0
g(回収率64.0%)を得た。
−1にイソシアヌレート環特有のシャープな吸収ピーク
を観察した。また、13C−NMR測定より、154p
pmと156ppmにアロハネート構造に特有のピーク
を観察した。その結果、得られたポリイソシアネート混
合物中に含有される全窒素原子に対する、アロファネー
ト基を構成する窒素原子の割合は32%、イソシアネー
ト基を構成する窒素原子の割合は33%、ウレタン結合
を構成する窒素原子の割合は1%、イソシアヌレート基
を構成する窒素原子の割合は33%、ウレトジオン基を
構成する窒素原子の割合は1%であった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で希釈したところ、5倍量以上には希釈出来なかった。
ポリイソシアネート混合物316.0gをスワゾール3
10(丸善石油製、アニリン点16℃)で希釈し、透明
なポリイソシアネート混合物溶液476.0g(不揮発
分:75.0%、イソシアネート基含有率:14.9
%、ガードナー粘度:A 1 2−A、ガードナー色数:1
以下、数平均分子量:620)を得た。
メチル−1,3−ペンタンジオール80gを用い、イソ
シアヌレート化触媒としてテトラメチルアンモニウムカ
プリエートの使用量を1.6gに変更した以外は比較例
1と同様にして、反応混合物を得、得られた反応混合物
を室温に冷却した後、その1000.0gを実施例1と
同様に分子蒸留にかけて、蒸留残分としてポリイソシア
ネート混合物340.0g(転化率:34.0%、イソ
シアネート基含有率:21.0%、ガードナー粘度:
Z、数平均分子量:650)と、留出分としてヘキサメ
チレンジイソシアネート659.0g(回収率65.9
%)を得た。
−1にイソシアヌレート環特有のシャープな吸収ピーク
を観察した。また、13C−NMR測定より、154p
pmと156ppmにアロハネート構造に特有のピーク
を観察した。その結果、得られたポリイソシアネート混
合物中に含有される全窒素原子に対する、アロファネー
ト基を構成する窒素原子の割合は2%、イソシアネート
基を構成する窒素原子の割合は45%、ウレタン結合を
構成する窒素原子の割合は8%、イソシアヌレート基を
構成する窒素原子の割合は45%、ウレトジオン基を構
成する窒素原子の割合は殆ど無かった。
ッソナフサNo.6(エクソン製、アニリン点45℃)
で希釈を試みたが溶解せず、更に溶解性の良いスワゾー
ル310(丸善石油製、アニリン点16℃)で75%に
希釈することを試みたが、それにも溶解性が低く、クリ
ヤーな希釈液を調製することができなかった。
アネート混合物にシリケート樹脂(アルキルシリケー
ト)を濃度が30%となるように配合し、常温(25
℃)で24時間放置後と低温(5℃)で24時間放置後
の配合物の透明性を観察して、相溶性を評価した結果
を、下記の第1表(1)〜(2)に、前記エッソナフサ
No.6による希釈性の結果と共に記載する。
発明のポリイソシアネート硬化剤は、比較例のポリイソ
シアネート硬化剤より、環境に対応した非極性有機溶剤
に対する希釈性に優れると共に、シリケート等との相溶
性にも優れていることが示される。
の実際の使用条件での硬化性を調べるため、実施例1〜
7および比較例1〜2で得られたポリイソシアネート硬
化剤を非水分散型アクリルポリオール(大日本インキ化
学工業株式会社製:VU−299、不揮発分=50.1
%、粘度=1600cps、酸価=3.1mgKOH/
g、水酸基価=23.0mgKOH/g)とイソシアネ
ート基と水酸基のモル濃度が等当量になるように配合
し、得られた配合物をアプリケータを用いて、ブリキ板
上に塗膜の膜厚が40〜50μmとなるように塗布した
後、80℃で30分間および20℃で7日間の2条件で
硬化させ、硬化塗膜の非極性有機溶剤に対する耐溶解性
をラビングテストにより評価した。ラビングテストは2
0℃で、エッソナフサNo.6(エクソン化学製、アニ
リン点45℃)をしみこませたフェルトに500gの荷
重をかけて塗膜表面をラビングし、下地のブリキ板が現
れるまでのラビング回数を測定した。結果を第2表
(1)〜(2)に示す。
発明のポリイソシアネート樹脂硬化剤は、主剤との相容
性が良いため、硬化性を示す一つの尺度としてのラビン
グ回数に関し、比較例のそれに比べ高い値を示した。
非極性溶剤に対する溶解性に優れ、粘度が低く、同時に
シリケート等の相容性にも優れ、かつ硬化性に優れ、2
液硬化型ウレタン樹脂系塗料、接着剤、繊維加工剤など
の硬化剤として好適に使用できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシ
アネート基に結合したイソシアネート基を2個以上有す
るポリイソシアネート(A)と、炭素原子数6〜20の
モノアルコール(B)とを反応せしめた後、未反応成分
を除去して得られる数平均分子量400〜1000のポ
リイソシアネート混合物からなる硬化剤であって、該ポ
リイソシアネート混合物中に含有される全窒素原子に対
する、アロファネート基を構成する窒素原子の割合が4
0%以上、イソシアネート基を構成する窒素原子の割合
が40%以上、ウレタン結合を構成する窒素原子の割合
が10%以下、イソシアヌレート基を構成する窒素原子
の割合が5%以下、ウレトジオン基を構成する窒素原子
の割合が5%以下であることを特徴とする、ポリイソシ
アネート硬化剤。 - 【請求項2】 ポリイソシアネート(A)が、イソシアネ
ート基に結合した脂肪族炭化水素の炭素原子数が4〜1
5のジイソシアネートである、請求項1記載のポリイソ
シアネート硬化剤。 - 【請求項3】 ポリイソシアネート混合物中に含有され
る全窒素原子に対する、アロファネート基を構成する窒
素原子の割合が42%以上、イソシアネート基を構成す
る窒素原子の割合が42%以上、ウレタン結合を構成す
る窒素原子の割合が10%以下、イソシアヌレート基を
構成する窒素原子の割合が1%以下、ウレトジオン基を
構成する窒素原子の割合が5%以下である、請求項2記
載のポリイソシアネート硬化剤。 - 【請求項4】 ポリイソシアネート混合物が、カルボン
酸金属塩とクロロカルボン酸とを反応させてなるアロフ
ァネート化触媒、又は、2−ヒドロキシルアルキル・ト
リアルキルアンモニウム・カルボン酸塩とクロロカルボ
ン酸とを反応させてなるアロファネート化触媒の存在下
で、ポリイソシアネート(A)とモノアルコール(B)
とを反応せしめた後、未反応成分を除去して得られたも
のである、請求項2記載のポリイソシアネート硬化剤。 - 【請求項5】 ポリイソシアネート混合物が、カルボン
酸金属塩とクロロカルボン酸とを反応させてなるアロフ
ァネート化触媒、又は、2−ヒドロキシルアルキル・ト
リアルキルアンモニウム・カルボン酸塩とクロロカルボ
ン酸とを反応させてなるアロファネート化触媒の存在下
で、ポリイソシアネート(A)とモノアルコール(B)
とを反応せしめた後、蒸留により未反応成分を除去して
得られたものである、請求項3記載のポリイソシアネー
ト硬化剤。
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