JP3062211B2 - 自硬化性フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

自硬化性フェノール樹脂の製造方法

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JP3062211B2 JP2039291A JP3929190A JP3062211B2 JP 3062211 B2 JP3062211 B2 JP 3062211B2 JP 2039291 A JP2039291 A JP 2039291A JP 3929190 A JP3929190 A JP 3929190A JP 3062211 B2 JP3062211 B2 JP 3062211B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自硬化性フェノール樹脂の製造方法に関し、
更に詳しくは、特に電気部品の分野における金属インサ
ート成形品の材料として使用されるフェノール樹脂成形
材料の結合剤として好適な固形の自硬化性フェノール樹
脂の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、フェノール樹脂成形材料はノボラック型フェ
ノール樹脂(以下ノボラック樹脂と略称する)及び硬化
剤としてのヘキサメチレンテトラミン(以下ヘキサミン
と略称する)を、硬化助剤、充填剤、着色剤、離型剤等
と共にロールを混練し、その後、造粒あるいは粉砕して
製造されている。
しかるに、このようなヘキサミンを硬化剤に使用した
フェノール樹脂成形材料は、160〜170℃のような高温に
加熱された金型中で成形したときにヘキサミンの分解に
より、アンモニアガスが発生し、一部未分解のヘキサミ
ンと共に成形品中に残存する。このアンモニアガスは、
成形品にインサートされた金属類、あるいは隣接して使
用される金属類の腐食の原因となり、該成形品の長期使
用を不可能にする。特に成形された部品が密閉形であっ
たり、高温高湿などの過酷な条件下で使用される場合に
は、該前記したアンモニアガスによる腐食は更に激しく
なる。
これらの問題点を解決するために、ノボラック樹脂と
固形のレゾール型フェノール樹脂(以下固形レゾール樹
脂と略称する)とを混合することにより、自硬性を有す
る固形のフェノール樹脂(以下混合フェノール樹脂と略
称する)が開発され、これを主体としたフェノール樹脂
を結合剤とするフェノール樹脂成形材料が開発され、多
用されるようになった。
これら混合フェノール樹脂は、アルカリ性触媒または
中性金属塩の存在下で、フェノール類とホルムアルデヒ
ドとを、モル比が1.5〜2.5で縮合反応させた後、減圧脱
水し、得られた固形レゾール樹脂と軟化点110℃以上の
ノボラック樹脂とを、各々固形(粉末)もしくは、レゾ
ール樹脂を加熱し90〜110℃で溶解し上記ノボラック樹
脂を混合して得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記構造を有する混合フェノール樹脂を結合剤とした
フェノール樹脂成形材料を用いかつ金属インサート成形
された電気部品においては、従来のようなアンモニアガ
スによる金属インサートの腐食という問題は解決された
が、これらの混合フェノール樹脂あるいはこれを使用し
たフェノール樹脂成形材料には以下のような問題点があ
る。
1.連続成形時に金型曇りを発生し易く、従来の混合フェ
ノール樹脂を使用したノーアンモニア材ではこの金型曇
りを完全に解決したものは未だ得られていない。
2.固形レゾール樹脂と固形ノボラック樹脂とを各々固形
(粉末)で混合した混合フェノール樹脂は、一定品質の
樹脂が得られ難い。
3.固形レゾール樹脂を加熱溶解し、ノボラック樹脂を混
合した混合フェノール樹脂は、固形レゾール樹脂の縮合
反応が進行することがあり、一定品質の樹脂が得られ難
く、時にはゲル化する恐れがある。
本発明は前記した従来技術の問題点に鑑みなされたも
ので、その目的はこれらの問題点をすべて解決すること
ができる自硬化性フェノール樹脂の製造方法を提供する
ことである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、前記従来技術の問題点に鑑み種々検討
の結果、ノボラック樹脂に液状レゾール樹脂を無触媒あ
るいは塩基性触媒下に反応させて得られる自硬化性フェ
ノール樹脂が前記問題をすべて解決することを見い出し
本発明に至った。
まず、金型曇りの発生程度は、成形材料からの加熱成
形時に発生するガス状成分特にフェノール類、ホルムア
ルデヒドの影響を最も多く受けることが明らかになり、
発生するフェノール類、ホルムアルデヒドを低減すれ
ば、金型曇りの発生は大幅に改善されることがわかっ
た。
これらの発生量を減らすためには、フェノール樹脂中
に含まれる未反応フェノール類、未反応ホルムアルデヒ
ドを低減すればよい。また、成形材料硬化性に関しては
フェノール樹脂中の未反応フェノール類の影響が大きく
これを低減すれば大幅に改善されることが明らかとなっ
た。本発明は前記欠点を改良した未反応フェノール類、
未反応ホルムアルデヒドの少ない自硬化性フェノール樹
脂の製造方法に関するものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明におけるノボラック樹脂はよく知られているよ
うに、フェノール類とホルムアルデヒドを、フェノール
類1モルに対して、ホルムアルデヒド1モル以下、pH4
以下の酸性環境下で反応、脱水して得られる軟化点60〜
150℃のもろい樹脂状のものである。
ノボラック樹脂中の未反応のフェノール類は10重量%
以下であることが好ましい。10重量%より多量に存在す
ると物性も低下するので好ましくない。
用いられるフェノール類としては、例えば、フェノー
ル、o−,m−,p−クレゾール或はこれらの混合物、キシ
レノール類、ビスフェノールA、置換アルキルフェノー
ル、レゾルシン、並びにこれらの混合使用があげられ
る。
触媒は硫酸、塩酸、パラトルエンスルホン酸、リン
酸、蓚酸などの酸性触媒が用いられる。
また液状レゾール樹脂もよく知られているように、フ
ェノール類とホルムアルデヒドを、フェノール類1モル
に対して、ホルムアルデヒド1モル以上、アルカリ性環
境下で反応、場合により中和、脱水等を行って得られる
水溶性の樹脂、もしくは固形の樹脂を溶剤等に溶解した
液状の樹脂である。
液状レゾール樹脂中の未反応フェノール類は5重量%
以下であることが好ましい。5重量%より多量に存在す
ると物性も低下するので好ましくない。
用いられるフェノール類としては、ノボラック樹脂と
同様のものが用いられる。
触媒は水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、アルカリ
土類酸化物及び水酸化物、アンモニア、ヘキサミンなど
の、アルカリ性触媒が用いられる。
次に、本発明のノボラック樹脂と液状レゾール樹脂の
反応比率は、フェノールノボラック樹脂100重量部に対
して、液状レゾール樹脂が固形分換算で10〜300重量部
に設定する必要があり、好ましくは20〜200重量部に設
定する。
液状レゾール樹脂が20重量部より少ないと、得られる
樹脂の硬化速度が遅くなり、また成形品の強度や耐熱性
が低下する。
一方、液状レゾール樹脂が200重量部より多くなる
と、硬化時のガス発生量が増加したりして好ましくな
い。
次に、本発明に使用される塩基性触媒としては、アル
カリ及びアルカリ土類の酸化物、水酸化物、炭酸塩、ア
ンモニア、アミン類、ヘキサミン、二価金属塩等が使用
される。
ノボラック樹脂と液状レゾール樹脂との共重合反応
は、50〜110℃の温度が望ましく、反応温度が50℃以下
では系内の粘度が高く、110℃以上では反応が速く安定
したものが作り難い。
反応時間は、液状レゾール樹脂の量、触媒の有無、使
用した触媒の種類や量により異なるが、通常は30分〜5
時間である。縮合反応終了後、反応生成物を120℃以下
の温度で減圧脱水し、生成樹脂が測定温度150℃で目的
とする熱板ゲルタイムになった時に減圧脱水を終了し、
生成樹脂を反応釜から取り出し冷却することによって所
望の樹脂を得ることができる。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明の
技術的範囲をこれらの実施例に限定するものではないこ
とはいうまでもない。
実施例 1 1.ノボラック樹脂の合成 撹拌機、還流コンデンサー及び温度計を付した3セ
パラブルフラスコに、フェノール1000g、37%ホルマリ
ン690g、蓚酸10gを加え、徐々に昇温させる。
4時間還流反応させた後、常温で150℃になるまで加
熱して留出液を溜去させ、液温150℃、減圧50Torrで、
溜出液がなくなるまで脱水した軟化点90℃、未反応フェ
ノール2.1重量%のノボラック樹脂(A)が得られた。
2.液状レゾール樹脂の合成 上記セパラブルフラスコに、フェノール500g、37%ホ
ルマリン1350g、水酸化カルシウム1.5gを加え、徐々に
昇温させる。
70℃2時間反応させた後、常温付近まで冷却し、硫酸
でpH7.5に調整し、粘度20cps 135℃1時間の不揮発分45
%、150℃熱板ゲルタイム75秒、未反応フェノール2
%、未反応ホルムアルデヒド12.5%の液状レゾール樹脂
(B)が得られた。
3.自硬化性フェノール樹脂の合成 ノボラック樹脂(A)1000gを溶解し95℃まで冷却し
た後、液状レゾール樹脂(B)を1000g加え、均一に撹
拌混合し、更に65℃に冷却した後、酸化マグネシウムを
2g加え、65℃で3時間反応させた。次いで加熱下60Torr
に減圧脱水し、固形の樹脂を得た。
このようにして得られた樹脂の150℃における熱板ゲ
ルタイムは150秒であり、未反応フェノール量は0.10重
量%、未反応ホルムアルデヒド量は0.5重量%であっ
た。
実施例 2 液状レゾール樹脂を1500gとした以外は実施例1と同
様に行った。
このようにして得られた樹脂の150℃における熱板ゲ
ルタイムは93秒であり、未反応フェノール量は0.05重量
%、未反応ホルムアルデヒド量は0.71重量%であった。
実施例 3 ノボラック樹脂合成の終了時に水蒸気を吹き込み未反
応フェノールを0.05重量%のノボラック樹脂(C)を得
た以外は実施例1と同様に行った。
このようにして得られた樹脂の150℃における熱板ゲ
ルタイムは150秒であり、未反応フェノール量は0.02重
量%、未反応ホルムアルデヒド量は0.5重量%であっ
た。
実施例 4〜6 自硬化性フェノール樹脂合成時の反応時間、触媒の種
類及び量を第1表に示した条件以外は実施例1と同様に
行った。
得られた樹脂の評価結果を第1表に示す。
比較例 1 1.固形レゾール樹脂の製造 実施例1と同様の装置にフェノール1000g、37%ホル
マリン1032g、酢酸亜鉛0.4gを加え、還流温度で6時間
反応を行った。次いで減圧下100Torr、温度100℃で脱水
し固形の樹脂(D)を得た。
2.混合フェノール樹脂の製造 ノボラック樹脂(A)と固形レゾール樹脂(D)と
を、ノボラック樹脂100部に対して固形レゾール樹脂200
部を、各々粉砕後、混合し粉末の樹脂を得た。
このようにして得られた樹脂の150℃における熱板ゲ
ルタイムは200秒であり、未反応フェノール量は3.3重量
%、未反応ホルムアルデヒド量は3.2重量%であった。
〔発明の効果〕
以上説明したごとく、本発明の製造方法によって得ら
れる自硬化性フェノール樹脂は、従来公知の混合フェノ
ール樹脂に比較して、未反応のフェノール類及びホルム
アルデヒド量が少ないため、以下のような効果が得られ
る。
1.連続成形時に金型曇りが発生しない。
2.成形品の金型からの離型性が良い。
3.成形材料製造における混練工程においてロール作業性
が優れている。
4.吸湿しにくいので耐ブロック性に優れ作業性が良好で
ある。
なお、本発明の方法によって得られた自硬化性フェノ
ール樹脂は、フェノール樹脂成形材料以外の各分野にお
ける結合剤としても好適に利用できることはいうまでも
ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−52893(JP,A) 特開 昭48−52894(JP,A) 特開 昭60−110715(JP,A) 特開 平2−215879(JP,A) 特開 昭57−10616(JP,A) 特開 昭60−170656(JP,A) 特開 昭61−108443(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 8/00 - 8/38 C08L 61/04 - 61/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未反応フェノール類が10重量%以下である
    フェノールノボラック樹脂に未反応フェノール類が5重
    量%以下である液状フェノールレゾール樹脂を無触媒あ
    るいは塩基性触媒の存在下で反応させることを特徴とす
    る自硬化性フェノール樹脂の製造方法。
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CA1338410C (en) * 1989-02-07 1996-06-18 Theodore H. Dailey, Jr. Resorcinol-modified phenolic resin binder for reinforced plastics

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