JP3061567U - 紋入り織物 - Google Patents

紋入り織物

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JP3061567U
JP3061567U JP1999000803U JP80399U JP3061567U JP 3061567 U JP3061567 U JP 3061567U JP 1999000803 U JP1999000803 U JP 1999000803U JP 80399 U JP80399 U JP 80399U JP 3061567 U JP3061567 U JP 3061567U
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Inventor
泰志 村田
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小西マーク株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】黒色などの染色生地の表面に紋形状がバインダ
ー樹脂と酸化チタンを含むプリント組成物で形成されて
いることにより、紋はプリント印刷によりバインダー樹
脂と酸化チタンを含むプリント組成物で形成されるの
で、製品歩留まりが高く、品質の高い紋入れ織物反にす
ることができ、さらにコストが安価で鮮明であり、加え
て耐洗濯性に優れた紋を提供する。 【解決手段】塗料として、酸化チタンを5〜30重量%
含むウレタン樹脂水性エマルジョンを用い、スクリーン
印刷法を用いて、線幅0.25mm以上の紋を黒色など
の染色生地、例えばフィラメント繊維の断面が三角形状
でアルカリ減量したポリエステル繊維またはシルク等の
繊維によって織製され、黒色などに染色された縮緬、
絽、紬、ジョーゼット等にプリントする。得られたプリ
ント印刷紋は、60回以上の耐洗濯性を有する

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、着物、風呂敷または袱紗(ふくさ)を含む和装用紋入り織物に関す る。さらに詳しくは、プリント組成物の塗膜により形成した紋入り織物に関する 。
【0002】
【従来の技術】
従来から紋入り織物は、代表的なものとして紋付、留袖、色留袖、羽織り、法 衣などの着物、または冠婚葬祭用の風呂敷、ふくさなどの和装小物用として一般 的に使用されている。
【0003】 従来この紋を形成するための第1の方法は、生機(きばた)の紋が入る部分に あらかじめ糊などを塗布して防染処理を施し、それ以外の生地の部分を黒色など に染色し、その後前記防染処理部の糊抜きを行い、紋を形成する方法(防染法) が採用されていた。第2の方法は、まず生機を黒色などに染色し、紋が入る部分 を抜染し、紋を形成する方法(抜染法)である。第3の方法は、黒色などのプリ ント染色法による無地染め方法(無地染めプリント法)である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の第1の方法は、防染処理部を破壊させないで生地部 を黒色などに染色しなければならないことから、生地部の染色は液流染色法やジ ッカーといわれる高圧釜染色を用いることはできず、もっぱらパッドスチーム法 しか採用できず、染色のコストが高いという問題があった。そのうえ防染処理部 への黒色などの染料の滲み出し、糊抜き、紋染色時の失敗など、様々な点におい て歩留まりが低下し、コストアップの原因となり、工業生産では採算が取れない という問題がある。また前記第2の方法は、抜染によるため、鮮明な紋が形成し にくいという問題と、生地がいたみやすいという問題があった。また前記第3の 方法は、鮮明な紋が形成しにくいという問題と、生地を品質の高い黒色などに染 め上げることが困難であるという問題があった。
【0005】 さらに前記従来の第1〜3の方法により得られた紋は、生地が黒色に染色され ていることから、洗濯をすると黒色などの染料のわずかな脱落により汚染され、 鮮明性を失ってしまうという問題があった。
【0006】 本考案は、前記従来の問題を解決するため、製品歩留まりが高く、品質の高い 黒色などの染め反物とすることができ、さらにコストが安価で鮮明であり、加え て耐洗濯性に優れた紋入り織物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案の紋入り織物は、着物、風呂敷または袱紗( ふくさ)を含む和装用紋入り織物であって、黒色染色生地の表面に紋形状がバイ ンダー樹脂と酸化チタンを含むプリント組成物塗膜で形成されていることを特徴 とする。本考案によれば、紋はプリント印刷によりバインダー樹脂と酸化チタン を含むプリント組成物で形成されるので、製品歩留まりが高く、品質の高い紋入 れ織物反にすることができ、さらにコストが安価で鮮明であり、加えて耐洗濯性 に優れた紋とすることができる。とくに耐洗濯性については、洗濯による染料の 脱落があっても紋は汚染されないので、従来法に比較してはるかに優れたものと なる。
【0008】 前記本考案の紋入り織物においては、バインダー樹脂がポリウレタン樹脂であ ることが好ましい。ポリウレタン樹脂は柔軟性があり、織物の風合いを損ねるこ とがなく、さらに耐洗濯性に優れる。
【0009】 また前記本考案の紋入り織物においては、プリント組成物の酸化チタンの存在 量が5〜30重量%であることが好ましい。酸化チタンの存在量が5〜30重量 %であると、明瞭な白色の紋が形成でき、見映えが良いものとなる。
【0010】 また前記本考案の紋入り織物においては、プリント組成物に絹の生機程度の色 調を発色させるための黄色顔料をさらに含むことが好ましい。黄色顔料は好まし くは0.001〜1重量%の範囲、さらに好ましくは0.005〜0.1重量% の範囲の微量で良い。この程度の添加量で絹の生機程度の色調を発色させること ができる。
【0011】 また前記本考案の紋入り織物においては、絹や合成繊維織物を使用できるが、 コストをさらに安くするためには、織物がアルカリ減量したポリエステル繊維で あることが好ましい。とくに好ましくは、フィラメント繊維の断面が三角形状で アルカリ減量したポリエステル繊維である。
【0012】 また前記本考案の紋入り織物においては、織物が反物であることが好ましい。 織物の好ましい組織は、縮緬、絽、紬、ジョーゼット等である。
【0013】 また前記本考案の紋入り織物においては、着物はどのようなものであっても良 いが、紋付、法衣または冠婚葬祭用の貸衣装用途に適用することができる。法衣 または冠婚葬祭用の貸衣装は、コストの安いものを求められているからである。
【0014】 また前記本考案の紋入り織物においては、紋を構成する線幅が、0.25mm 以上であることが好ましい。線幅が0.25mm以上であると、洗濯の揉み作用 によってもプリント印刷模様の脱落は起こらず、耐洗濯性が向上できる。耐洗濯 性は、60回以上であることが好ましい。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態により、さらに具体的に説明する。
【0016】 (実施の形態1) スクリーン印刷用の塗料として、ウレタン樹脂水性エマルジョン(ウレタン樹 脂成分50〜55重量%,その他界面滑性剤,エチレングリコール、水を含む配 合組成物)を75〜82重量部と、酸化チタンを18〜25重量部を配合した。
【0017】 使用したスクリーン印刷版は、メッシュ数100〜120個/インチ、版の厚 さ100〜200μmのものである。
【0018】 使用した織物は、フィラメント繊維の断面が三角形状でアルカリ減量したポリ エステル繊維(東レ株式会社製、商品名”シルック”)を用いて製織し、黒染色 した縮緬織物(目付:約125g/m2 )の反物である。
【0019】 前記反物の図1に示すA1〜C2の位置に、スクリーン印刷版を載せて、前記 の塗料を2〜3回刷り込んだ。塗布量は16〜25mg/cm2 とした。塗布後 、印刷部分は十分に乾燥した。得られた紋を構成する線幅は、細い部分で約0. 3mmであった。
【0020】 図1において、1は1着分に相当する単位の反物の部分、A1,A2は袖の部 分に相当する紋の位置、B1,B2は背中に相当する紋の位置で、背中の中央で 重なり合う紋の半分づつを縫い合わせるため、2箇所形成することが必要になる 。C1,C2は前身頃の両胸の部分に相当する紋の位置である。
【0021】 次に図2は、前記のようにして得られた「五三の桐」の紋の実物を複写機でコ ピーしたものである。鮮明な紋であることが確認できた。
【0022】 さらに前記のようにして得られた紋入り織物の耐洗濯性を試験するため、通常 のドライクリーニング洗濯試験と、水を使用した洗濯機による洗濯試験をそれぞ れ60回繰り返した。その結果、それぞれ60回洗濯しても紋の鮮明さは失われ ず、実用的に十分な耐洗濯性を示した。
【0023】 (実施の形態2) スクリーン印刷用の塗料として、ウレタン樹脂水性エマルジョン(ウレタン樹 脂成分40〜45重量%,酸化チタンを18〜25重量部、その他界面滑性剤, エチレングリコール、水を合計量34〜37重量部含む配合組成物)を用いた以 外は、実施の形態1と同様に紋を形成した。
【0024】 その結果、鮮明な紋が得られた。
【0025】 さらに前記のようにして得られた紋入り織物の耐洗濯性は、実施の形態1と同 様に優れていた。
【0026】 (実施の形態3) 実施の形態1において、塗料に対して0.01重量%の黄色顔料を加えた。そ の結果、鮮明な紋が得られ、あたかも絹布(シルク生地)の生機程度の色調が付 与され、高級感のある紋が形成できた。
【0027】 さらに前記のようにして得られた紋入り織物の耐洗濯性は、実施の形態1と同 様に優れていた。
【0028】
【考案の効果】
以上説明したとおり、本考案によれば、黒色などの染色生地の表面に紋形状が バインダー樹脂と酸化チタンを含むプリント組成物で形成されていることにより 、紋はプリント印刷によりバインダー樹脂と酸化チタンを含むプリント組成物で 形成されるので、製品歩留まりが高く、品質の高い紋入れ織物反にすることがで き、さらにコストが安価で鮮明であり、加えて耐洗濯性に優れた紋を提供できる 。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施の形態の反物の紋を付与する
位置を示す概略図。
【図2】 本考案の一実施の形態で得られた「五三の
桐」の紋の実物を複写機でコピーした図。
【符号の説明】
1 1着分に相当する単位の反物の部分 A1,A2 袖の部分に相当する紋の位置 B1,B2 背中に相当する紋の位置 C1,C2 前身頃の両胸の部分に相当する紋の位置

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着物、風呂敷または袱紗(ふくさ)を含
    む和装用紋入り織物であって、黒色染色生地の表面に紋
    形状がバインダー樹脂と酸化チタンを含むプリント組成
    物塗膜で形成されていることを特徴とする紋入り織物。
  2. 【請求項2】 バインダー樹脂がポリウレタン樹脂であ
    る請求項1に記載の紋入り織物。
  3. 【請求項3】 プリント組成物の酸化チタンの存在量が
    5〜30重量%である請求項1または2に記載の紋入り
    織物。
  4. 【請求項4】 プリント組成物に絹の生機程度の色調を
    発色させるための黄色顔料をさらに含む請求項1〜3の
    いずれかに記載の紋入り織物。
  5. 【請求項5】 織物がアルカリ減量したポリエステル繊
    維である請求項1〜4のいずれかに記載の紋入り織物。
  6. 【請求項6】 織物が反物である請求項1〜5のいずれ
    かに記載の紋入り織物。
  7. 【請求項7】 着物が、紋付、法衣または冠婚葬祭用の
    貸衣装である請求項1〜6のいずれかに記載の紋入り織
    物。
  8. 【請求項8】 紋を構成する線幅が、0.25mm以上
    である請求項1〜7のいずれかに記載の紋入り織物。
  9. 【請求項9】 紋形状が、60回以上の耐洗濯性を有す
    る請求項1〜8のいずれかに記載の紋入り織物。
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