JP3061171B2 - 渡り廊下の伸縮継手構造 - Google Patents

渡り廊下の伸縮継手構造

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JP3061171B2 JP6859096A JP6859096A JP3061171B2 JP 3061171 B2 JP3061171 B2 JP 3061171B2 JP 6859096 A JP6859096 A JP 6859096A JP 6859096 A JP6859096 A JP 6859096A JP 3061171 B2 JP3061171 B2 JP 3061171B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隣接する2つの建
物間に設けられる渡り廊下の長手方向両端部と各建物と
の間を伸縮自在に連結する渡り廊下の伸縮継手構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、たとえば特開平6
−272301号公報に示されている。この先行技術で
は、隣接する2つの建物の開口部間にわたって筒状の渡
り廊下が設けられ、この渡り廊下の長手方向両端部に
は、通路側上部支持レールが支持金具によって固定さ
れ、また前記渡り廊下の長手方向両端部に対向する各建
物の開口部には、前記通路側上部支持レールと同様な構
成を有する建物側上部支持レールが支持金具によって固
定される。各上部支持レールは環状であり、断面形状が
略C状であって相互に対向して周方向に延びる隙間を有
し、この隙間には目地プレートの幅方向両端部が、各建
物および渡り廊下間の相対的変位を許容可能にして把持
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の先行技術では、
各建物と渡り廊下とが急激な地震または地盤の不等沈下
によって相互に近接/離反する方向に相対的な変位を生
じても、これらの各方向への変位を許容できるのは目地
プレートの幅方向両端部を各支持レールによって把持し
た状態に維持することができる変位量以下という限界が
あり、しかもこれに相反して渡り廊下の両端部と各建物
との間の隙間は、相互の干渉を避け得る範囲で通行者の
安全のためにできるだけ小さくしなければならない。し
たがって上記の先行技術では、各建物および渡り廊下間
の大きな変位を許容することができないという問題があ
る。
【0004】したがって本発明の目的は、建物と渡り廊
下との間の大きな変位を許容することができるようにし
た渡り廊下の伸縮継手構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、隣接する2つ
の建物間にわたって、渡り廊下の床構造体と、この床構
造体の両側部に立設される側壁とを有する渡り廊下本体
が設けられ、渡り廊下本体側壁の長手方向両端部には、
可動パネルが設けられ、建物の躯体には、ヒンジによっ
て可動パネルの基端部が取付けられ、渡り廊下本体の側
壁側には、可動パネルの遊端部を緊張する引張手段が設
けられ、建物と床構造体との床面間には、建物および床
構造体が相対的に近接/離反する方向の変位を許容し
て、建物および床構造体間の空隙を塞ぐ伸縮カバー体が
設けられられることを特徴とする渡り廊下の伸縮継手構
造である。本発明に従えば、隣接する2つの建物間に設
けられる渡り廊下本体は、床構造体と、この床構造体の
両側部に立設される側壁とを有し、建物の躯体には、可
動パネルが設けられ、渡り廊下本体には引張手段が設け
られる。これらの可動パネルおよび引張手段は、一方の
建物と渡り廊下本体の長手方向一端部における両側壁と
の間にそれぞれ設けられる場合、一方の建物と渡り廊下
本体の長手方向一端部における片側の側壁との間にそれ
ぞれ設けられる場合、他方の建物と渡り廊下本体の長手
方向他端部における両側壁との間にそれぞれ設けられる
場合、他方の建物と渡り廊下本体の長手方向他端部にお
ける片側の側壁との間に設けられる場合、各建物と渡り
廊下本体の長手方向両端部における両側壁との間にそれ
ぞれ設けられる場合、および各建物と渡り廊下本体の長
手方向両端部における片側の側壁との間に設けられる場
合を含む。可動パネルの基端部は、ヒンジによって建物
に角変位自在に連結され、可動パネルの遊端部は引張手
段によって緊張される。また、建物と床構造体との床面
間には、伸縮カバー体が設けられる。この伸縮カバー体
は、各建物と床構造体の長手方向両端部との間にそれぞ
れ設けられる場合、一方の建物と床構造体の長手方向一
端部との間に設けられる場合、および他方の建物とスラ
ブの長手方向他端部との間に設けられる場合を含む。こ
のような伸縮カバー体は、建物と床構造体とが相対的に
近接/隣接する方向の変位を許容することができるよう
に構成され、エキスパンションジョイントとして周知の
伸縮継手によって実現することができる。前記可動パネ
ルは、引張手段によって緊張された状態で、ヒンジによ
って他端部に連結されるので、可動パネルの遊端部を常
に側壁の端部側に引寄せた状態を維持して建物および渡
り廊下本体間の大きな相対的変位を許容し、建物と側壁
との間の隙間が大きく開いたままになることを防ぐこと
ができる。前記可動パネルは単一枚から成ってもよく、
あるいは複数の可動パネル部分をヒンジによって相互に
連結して屈曲することができる構成としてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
渡り廊下の伸縮継手構造を示す正面図である。集合住
宅、学校、病院および養護施設などの隣接する2つの建
物1a,1bには、外壁面から相互に近接する方向に突
出して、図1の紙面に垂直な前後方向Xに延び、コンク
リートスラブまたは鉄骨によって実現される水平な支承
部2a,2bが形成され、各支承部2a,2bの上方の
外壁には各建物1a,1bの廊下に連なる開口部3a,
3bが対向して形成される。各開口部3a,3b間に
は、各支承部2a,2bによって支承される床構造体と
してのコンクリート製スラブ4と、このスラブ4の前後
方向Xの両側部にスラブ4の長手方向に沿って平行に立
設される両側壁としての手摺5とを有する渡り廊下本体
6がたとえば各階毎に設けられる。スラブ4は複数のH
形鋼などの鋼材から成ってもよい。スラブ4の延在する
長手方向は、各建物1a,1bが急激な地震または地盤
の不等沈下などによって相互に近接/離反する方向とな
る左右方向Yにほぼ平行である。なお、左右方向Yと前
後方向Xとは、説明の便宜上、図1の紙面に垂直な水平
面上で直交するものとし、この水平な一平面に垂直な方
向を上下方向Zとする。
【0007】渡り廊下本体6の長手方向、すなわち左右
方向Y両端部において、各建物1a,1bの躯体には可
動パネル7a,7bが設けられ、スラブ4の長手方向両
端部には手摺5の長手方向両端部5a,5bに近接した
位置で各可動パネル7a,7bの遊端部を手摺5の両端
部5a,5bに近接する方向A1,A2に緊張する引張
手段8a,8bが設けられる。各可動パネル7a,7b
および各引張手段8a,8bは、渡り廊下本体6の前後
方向Xとなる幅方向の両側方にそれぞれ設けられ、これ
らの可動パネル7a,7b、引張手段8a,8bおよび
渡り廊下本体6を含んで、渡り廊下9が構成される。
【0008】図2は図1に示される可動パネル7aおよ
び引張手段8a付近を拡大して示す斜視図であり、図3
は可動パネル7aおよび引張手段8a付近を拡大して示
す正面図である。なお、もう一方の可動パネル7b、引
張手段8bおよびこれらに関連する他方の建物1bと渡
り廊下9の伸縮継手構造も同様に構成されるため、説明
は省略する。前記可動パネル7aは、建物1aの外壁面
15に上下2つのヒンジ10によって上下方向Zに平行
な軸線まわりに矢符B1,B2方向に角変位自在に連結
される第1パネル11と、第1パネル11に上下2つの
ヒンジ12によって上下方向Zに平行な軸線まわりに矢
符C1,C2方向に角変位自在に連結される第2パネル
13とから成る。
【0009】第1および第2パネル11,13の下方に
は、支承部2a上でスラブ4の長手方向一端部の端面1
4と建物1aの外壁面15との間の空隙16を上方から
覆う伸縮カバー体17が、外壁面15寄りの基端部を中
心にして矢符D1,D2方向に角変位自在に設けられ
る。
【0010】第1および第2パネル11,13の下端部
は、伸縮カバー体17から上方に間隙ΔL1をあけて離
間し、引張手段8aの下端部は、建物1a側の側部から
空隙16の左右方向Yの幅とほぼ同一長さにわたって切
欠かれた間隙ΔL2を有する。伸縮カバー体17の遊端
部には、下方に向かって建物1a側に傾斜する案内面1
8が形成され、建物1aと渡り廊下本体6とが相対的に
近接したとき、案内面18はスラブ4の前記案内面18
にほぼ平行な段差面19によって上方へ案内され、伸縮
カバー体17の遊端部をスラブ4上へ導いて前記近接す
る方向の変位を許容することができる。また建物1aと
渡り廊下本体6とが相対的に離反したときには、伸縮カ
バー体17の遊端部付近がスラブ4の床面4aに前記段
差面19を介して連なる支持面20に設けられる図示し
ない縁材上で摺動しながら支持され、前記離反する方向
の変位を許容することができる。このようにしてスラブ
4および建物1a間における建物1aと渡り廊下9との
前後方向X、左右方向Yおよび上下方向Zの変位を許容
し、渡り廊下9と建物1aとの間に空隙14を塞ぐこと
ができる。
【0011】図4は図3の切断面線IV−IVから見た
断面図であり、図5は図4の切断面線V−Vから見た断
面図である。前記引張手段8aは、下方に開放した大略
的に中空箱状のハウジング27と、ハウジング27内の
内部空間28内で前記ハウジング27を保持するフレー
ム29と、ハウジング27内に設けられ、第2パネル1
3の遊端部を弾発的に緊張する2つのバランサ30,3
1とを有する。ハウジング27は、複数のアルミニウム
合金から成るアルミパネルから成り、第2パネル13が
遊通することができるパネル挿通孔32が、図4の紙面
に垂直な上下方向Zに延びて形成される。このパネル挿
通孔32に臨むアルミパネルの屈曲部には、2本のパッ
キン33,34がパネル挿通孔32内に突出してパネル
挿通孔32の長手方向に全長にわたって装着される。各
パッキン33,34は、パネル挿通孔32に挿入された
第2パネル13の両表面に弾発的に当接し、外部からハ
ウジング27内への雨水の侵入を遮断する。
【0012】フレーム29は、スラブ4に手摺5寄りで
アンカーボルト35,36によってそれぞれ固定される
2本の支柱37,38と、各支柱37,38に上下に間
隔をあけて溶接によって固定される上下各2本の水平部
材39,40と、上下各2本の水平部材39,40の前
記パネル挿通孔32寄りとなる長手方向他端部に溶接に
よって固定され、各支柱37,38とそれぞれ平行に配
置される2本の鉛直部材41,42とを有する。各支柱
37,38、各水平部材39,40および各鉛直部材4
1,42は、断面形状が略C字状の溝形鋼から成る。各
支柱37,38の上端部は連結部材43によって連結さ
れ、また各鉛直部材41,42の上端部は連結部材44
によって連結される。各連結部材43,44は、たとえ
ばL形鋼から成る。このような構成を有するフレーム2
9によって、大きな強度でハウジング27を保持するこ
とができる。
【0013】図6は、各バランサ30,31の取付け状
態を示す斜視図である。各バランサ30,31は上下に
隣接して基板45に固定され、この基板45は左右方向
Yにおける各支柱37,38と各支柱41,42との間
に立設される支柱46に固定される。支柱46の下端部
にはベースプレート47が溶接によって固定され、この
ベースプレート47は複数のアンカーボルト48によっ
てスラブ4に固定される。支柱46には、上下に間隔を
あけて2つの滑車49,50がブラケット51,52に
よって回転自在に支持され、各滑車49,50によって
各バランサ30,31から引き出されたワイヤ53,5
4が直角に屈曲されて水平に折り曲げられる。
【0014】各ワイヤ53,54の先端部は、第2パネ
ル13の遊端部に上下に間隔をあけて係止される。各バ
ランサ30,31は、ワイヤ53,54が巻回される巻
回リール55,56をそれぞれ有し、各巻回リール5
5,56は、図示しない捩りばねによって各ワイヤ5
3,54を巻き取る方向F1,F2に付勢される。
【0015】このような構成によって、第1および第2
パネル11,13は、手摺5の端部5aに近接する方向
にばね付勢されるので、建物1aと渡り廊下9とが相対
的に近接/離反する方向である左右方向Yに大きな変位
を生じても、その第1および第2パネル11,13を緊
張した状態に維持し、大きな変位を許容し、引張手段8
と建物1aの外壁面15との間を第1および第2パネル
11,13によって常に塞いだ状態に維持し、手摺5と
建物1aとの間に隙間が生じることを防ぎ、安全性を向
上することができる。また、このような大きな変位は、
上記の左右方向Yに限らず、前後方向Xに対しても同様
にその変位を許容することができる。
【0016】本発明の実施の他の形態として、上記のバ
ランサ30,31に代えて各ワイヤ53,54に重錘を
結束して垂下するように構成されてもよく、あるいは一
端部が支柱46に係止された引張りばねによって各ワイ
ヤ53,54を引張るように構成されてもよい。
【0017】図7は、伸縮カバー体17の取付け構造を
示す断面図である。前記伸縮カバー体17は、薄いアル
ミニウム合金から成るカバープレート61と、カバープ
レート61の上方に臨み、一表面に接着剤62によって
接着される複数のタイル63とを有する。カバープレー
ト61の下方に臨む他表面には、図7の紙面に垂直な前
後方向Xに間隔をあけて複数のホルダ64がビス等によ
って固定される。このホルダ64の断面形状は略C字状
であって、下方に臨んで開口し、左右方向Yに延びる案
内溝65を有する。ホルダ64の外壁面15側に配置さ
れる長手方向一端部には、略C字状に弯曲した係合部6
6を有するヒンジ片67が固定される。カバープレート
61の長手方向一端部はまた、各タイル63が乗載され
る平坦部68に対して直角に屈曲された屈曲部69を有
し、この屈曲部69には端板70が固定される。端板7
0と外壁面15との間には隙間が形成され、この隙間に
は係合片71が嵌着される。ヒンジ片67の係合部66
は、逆U字状に屈曲した係合片71が一体的に形成され
る縁材72によって、前述の角変位方向D1,D2に角
変位自在に嵌まり込み、伸縮カバー体17を抜け止めし
ている。縁材72は、取付金具73を挟んで、スラブ4
の付け根に形成される段差部74にアンカーボルト75
によって固定される。
【0018】取付金具73は、空隙16内に突出する嵌
合部76が一体的に形成され、この嵌合部76にはゴム
などの可撓性を有する材料から成る止水板77の幅方向
一端部が嵌着される。この止水板77の幅方向他端部
は、前記取付金具73と対向して配置されるもう1つの
取付金具78の嵌合部79に嵌着される。この取付金具
78は、縁材81とともに、アンカーボルト82によっ
てスラブ4に固定される。各縁材72,81には、ヒン
ジ83,84によってリンク手段85が図7の紙面に垂
直な水平軸線まわりに角変位自在に連結される。
【0019】図8は、リンク手段85を図7の上方から
見た平面図である。前記リンク手段85は、4つのリン
ク部材86,87,88,89を有し、各リンク部材8
6〜89の長手方向両端部は、ピン90〜93によって
回動自在に連結される相互に平行な一対のリンク部材8
7,89の長手方向中央部には、ピン94,95によっ
て連結リンク部材96が回動自在に連結される。左右両
側に配置されるピン91,93は、図7に示されるよう
にボルトによって実現され、各ヒンジ83,84に共通
に連結される。連結リンク部材96の長手方向中央部に
は、挿通孔97が形成され、この挿通孔97にはボルト
98が挿通される。ボルト98の頭部には、摺動片99
が装着され、この摺動片99の図7の紙面に垂直な長手
方向両端部付近は、ホルダ64の案内溝65内でホルダ
64の長手方向に沿って摺動自在に支持される。
【0020】ボルト98のリンク手段85から下方に突
出する部分には、圧縮コイルばね101が装着され、こ
の圧縮コイルばね101の一端部は、連結リンク部材9
6に弾発的に当接し、圧縮コイルばね101の他端部
は、リング状のばね受け片102に弾発的に当接して支
持される。ばね受け片102は、ボルト98に螺着され
たナット103によって抜け止めされる。
【0021】伸縮カバー体17が矢符D1方向に上昇す
ると、圧縮コイルばね101は、連結リンク部材96と
ばね受け片102との間で圧縮され、伸縮カバー体17
がむやみに跳ね上がってしまうことが防がれる。このよ
うに、伸縮カバー体17が矢符D1方向に角変位したと
きに、可動パネル7aおよび引張手段8aに干渉するこ
とを防止するために、第1および第2パネル11,13
および引張手段8aの下部は、前述したようにスラブ4
の上面およびその延長平面上に存在する伸縮カバー体1
7の上面から間隙ΔL1,ΔL2をあけてそれぞれ形成
される。
【0022】以上のようにして、渡り廊下9と建物1a
とは連結されているので、急激な地震あるいは地盤の不
等沈下などによって建物1aと渡り廊下9とが相対的に
前後方向X、左右方向Yおよび上下方向Zに変位を生じ
ても、その変位を許容し、渡り廊下9と建物1aとの間
の隙間の発生を防ぐことができる。
【0023】以上の説明では、渡り廊下9の長手方向一
端部と一方の建物1aとの連結構造について述べたけれ
ども、渡り廊下9の長手方向他端部および他方の建物1
b間も同様に構成され、渡り廊下9および他方の建物1
b間の相対的な変位を許容して、隙間の発生を防ぐこと
ができるように構成されている。
【0024】本発明の実施のさらに他の形態として、上
述の実施の形態では、渡り廊下の両側壁として手摺5に
ついて述べたけれども、これに代えてコンクリート製の
壁やアルミサッシおよびアルミパネルなどによって構成
される壁であってもよい。また、上述の実施の形態で
は、各可動パネル7a,7bは2つのパネル11,13
によって構成されたけれども、単一枚のパネルによって
構成されてもよく、あるいは3以上の複数枚のパネルに
よって構成されてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、渡り廊下
本体の両側壁と建物との間で建物にヒンジによって角変
位自在な可動パネルを設け、この可動パネルの遊端部を
側壁に近接する方向に引張手段によって緊張し、渡り廊
下本体の床構造体と建物との間には伸縮カバー体を設け
るようにしたので、渡り廊下と建物との間の前後方向、
左右方向および上下方向の変位を許容し、かつ渡り廊下
と建物との間の隙間の発生を防いで風雨の侵入を防止す
ることができる。しかも、前記可動パネルの遊端部を引
張手段によって緊張するようにしたので、渡り廊下と建
物との間の大きな変位を隙間を発生することなしに許容
することができ、これによって可動パネルが引張手段や
側壁に干渉することが防がれ、損傷を回避し、かつ常に
隙間の生じない安全な渡り廊下を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の渡り廊下の伸縮継手構
造を示す正面図である。
【図2】図1に示される可動パネル7aおよび引張手段
8a付近を拡大して示す斜視図である。
【図3】可動パネル7aおよび引張手段8a付近を拡大
して示す正面図である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】各バランサ30,31の取付け状態を示す斜視
図である。
【図7】伸縮カバー体17の取付構造を示す断面図であ
る。
【図8】リンク手段85を図7の上方から見た平面図で
ある。
【符号の説明】
1a,1b 建物 2a,2b 支承部 3a,3b 開口部 4 スラブ 5 手摺 6 渡り廊下本体 7a,7b 可動パネル 8a,8b 引張手段 9 渡り廊下 10,12 ヒンジ 11 第1パネル 13 第2パネル 15 外壁面 16 空隙 17 伸縮カバー体 30,31 バランサ 53,54 ワイヤ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−319664(JP,A) 特開 昭59−41549(JP,A) 特開 平7−54410(JP,A) 実開 平4−133852(JP,U) 実開 平6−58063(JP,U) 実開 昭62−26410(JP,U) 実開 平6−56219(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/00 - 1/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する2つの建物間にわたって、渡り
    廊下の床構造体と、この床構造体の両側部に立設される
    側壁とを有する渡り廊下本体が設けられ、 渡り廊下本体側壁の長手方向両端部には、可動パネルが
    設けられ、建物の躯体には、ヒンジによって可動パネル
    の基端部が取付けられ、 渡り廊下本体の側壁側には、可動パネルの遊端部を緊張
    する引張手段が設けられ、 建物と床構造体との床面間には、建物および床構造体が
    相対的に近接/離反する方向の変位を許容して、建物お
    よび床構造体間の空隙を塞ぐ伸縮カバー体が設けられら
    れることを特徴とする渡り廊下の伸縮継手構造。
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