JP3044462B1 - 壁面構造体 - Google Patents

壁面構造体

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JP3044462B1
JP3044462B1 JP11052529A JP5252999A JP3044462B1 JP 3044462 B1 JP3044462 B1 JP 3044462B1 JP 11052529 A JP11052529 A JP 11052529A JP 5252999 A JP5252999 A JP 5252999A JP 3044462 B1 JP3044462 B1 JP 3044462B1
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毅 川西
茂幸 村田
協一 内山
一郎 水谷
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三井建設株式会社
三協アルミニウム工業株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 自由な間取りの変更に対応することができる
とともに、建築計画に融通性を持たせることができ、換
気装置、設備配管などを内蔵できる設備的機能を有し、
地震時の層間水平変位追従性能に優れ、施工性、経済性
に優れた壁面構造体を提供する。 【解決手段】 相対向する縦方向構造部材P(柱)と上
下の横方向構造部材C(梁)とによって囲まれた壁面開
口部に配設され、壁面を構成する壁面構造体1を、パネ
ル本体部11(可動サッシ)と、縦方向構造部材Pとパ
ネル本体部11との間に配設される接合パネル部21
(中空パネル部材)と、パネル本体部11同士の間に配
設される接合パネル部31(固定サッシ)とで構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば複数階を
有する集合住宅の外壁として配設される壁面構造体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、集合住宅の基準階の平面形式とし
て、例えば図22に示すように、片廊下方式が用いら
れ、1つの共用廊下Hに接して複数の住戸Dを連設し、
各住戸Dを戸境壁Wで区画し、さらに各住戸Dにバルコ
ニーBを付設する。この平面形式の骨組構造体は、桁行
方向(図22のX方向)の住戸Dと共用廊下Hまたはバ
ルコニーBとの境界面に2つのラーメン骨組が対向して
配設され、梁間方向(図22のY方向)に各住戸D間の
戸境壁Wを利用した鉄筋コンクリート造の耐震壁が配設
され、耐震壁構造となっている。
【0003】上記した桁行方向のラーメン骨組は、所定
のスパン長で立設された複数の縦方向構造部材P(例え
ば柱)と、所定の階高で架設された横方向構造部材(例
えば梁)とによって構成されている。また、縦方向構造
部材P、横方向構造部材を鉄筋コンクリート造(以下、
「RC造」と記す。)または鉄骨鉄筋コンクリート造
(以下、「SRC造」と記す。)のラーメン骨組とした
場合、外壁をRC造壁体とする場合が多い。
【0004】なお、住戸DのバルコニーB側の外壁面
は、所定の間隔で対向させて配設されている2本の縦方
向構造部材Pの間と、上下階の横方向構造部材とによっ
て区画される面で構成される。そして、壁面は、縦方向
構造部材Pに一体的に付設された非耐力壁E(袖壁とも
言われる。)と、スパン中間部の非耐力壁M(小壁とも
言われる。)と、サッシ部材Sとで構成される。なお、
非耐力壁とは、長期鉛直荷重、地震力などの外力に対
し、骨組構造体の耐力に構造設計上有効とされない壁を
言い、骨組構造体の耐力に有効とされる壁は耐震壁と言
う。
【0005】図23は図22に示した外壁の斜視図、図
24は図23に示した外壁の正面図、図25は図24の
A−A線による断面図に相当する説明図である。図23
に示すように、非耐力壁E(袖壁)に開口Oを開設し、
この開口O内に換気レジスタR、設備配管であるエアー
コンディショナのドレン用の配管Iを配設する。なお、
外壁面を、縦方向構造部材Pに一体的に付設した非耐力
壁E(袖壁)と、スパン中間部の非耐力壁M(小壁)
と、サッシ部材Sとで構成する場合、後述する従来技術
がある。また、非耐力壁E,Mを、縦方向構造部材P、
横方向構造部材Cなどの骨組構造体と構造的に一体化し
た現場打ちRC造とする場合、骨組構造体と別個に軽量
気泡コンクリート(ALC板)、プレキャストコンクリ
ート板(PC板)などの乾式構造部材とする場合があ
る。
【0006】乾式構造部材とした非耐力壁E,M、サッ
シ部材Sの骨組構造体との接合構造は、地震時における
骨組構造体の壁面内方向の上下階の層間水平変位に追従
する構造でなけばならないが、その接合構造として、
以下の技術がある。一般に、PCカーテンウォールはP
Cパネル自体の面内水平剛性が高く、剛体に近いので、
層間水平変位追従性能の全てを骨組構造体とPCカーテ
ンウォールとの接合部(ファスナー)の可動性で処理す
る。このファスナーの取付方法は、スライド方式、ロッ
キング方式、併用方式がある。
【0007】そして、外壁面に配設されるユニットサッ
シ枠は、例えば特開平8−199936号に開示されて
いるように、配管、設備を収容するもので、換気装置の
室内側の開口と、室外側の開口とが同一高さに開設され
ている。なお、ユニットサッシ枠は、平断面形状が矩形
で、室内外側に覆面ボーが取り外し可能に取り付けら
れ、ユニットサッシ外枠と一体化されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した非耐力壁E,
Mを現場打ちのRC造、乾式構造部材にする場合、縦方
向構造部材P、横方向構造部材C、非耐力壁E,Mを施
工した後に、非耐力壁Eに開口Oを開設し、換気レジス
タR、配管Iなどを配設した後、サッシ部材Sを施工す
ることになる。したがって、工期が長くなるのみなら
ず、配管Iなどと開口Oとの気密性が維持できず、換気
レジスタR、配管Iなどの防水性、遮音性、保守管理な
どに問題となることがある。
【0009】そして、非耐力壁E,Mの配置、形状は、
住戸Dの居室の間取りと密接な関係を有するので、各住
戸プランの多様性に合わせて非耐力壁E,Mの配置、形
状を変えざるを得ない。また、非耐力壁E,Mの多様
性、融通性が、建築計画上の住戸計画から要請されると
ともに、縦方向構造部材P、横方向構造部材Cなどの骨
組構造体と非耐力壁E,Mとを独立の構造とし、居住者
のライフサイクルの変化に対応して自由に間取りを変更
することができないかとの要請もある。
【0010】しかし、非耐力壁E,Mを現場打ちのRC
造、ALC板またはPC板などの乾式構造部材とする場
合、その構造上から非耐力壁E,Mを取り替えて、自由
に間取りを変更することは難しい。また、桁行方向のラ
ーメン骨組は、梁間方向の耐震壁構造よりも水平剛性、
水平耐力が低いので、地震には大きな層間水平変位が生
じる。そこで、非耐力壁E,Mを含むラーメン骨組で
は、非耐力壁E,Mは地震時における骨組構造体の上下
階の層間水平変位(壁面内方向)に追従することができ
る構造でなければならない。
【0011】特に、非耐力壁Eを現場打ちのRC造とす
る場合、地震時に非耐力壁Eは縦方向構造部材Pを拘束
して一体的な挙動をし、非耐力壁Eは縦方向構造部材P
に比べて水平剛性が高いので、縦方向構造部材P、非耐
力壁Eを貫くコンクリートのせん断破壊が生じ易い。こ
のせん断破壊は非耐力壁面に斜めの亀裂を生じさせるの
で、非耐力壁Eが大きな損傷を受けた場合、非耐力壁E
に接続しているサッシ部材Sにも損傷を与え、ドアー、
窓の開閉に支障を来たし、防災避難上の難点となること
もあり得る。
【0012】さらに、RC造の非耐力壁E,Mは壁厚が
薄く正面の見付け幅が狭く、縦方向構造部材P、横方向
構造部材Cと一体化した複雑な形状となるので、型枠の
製作、コンクリートの打設などの施工性、経済性が悪く
なることがある。したがって、地震時の層間水平変位追
従性能という観点からは、非耐力壁E,Mは現場打ちの
RC造よりも、乾式構造部材の方が望ましい。
【0013】また、非耐力壁E,Mを乾式構造部材とし
た場合、乾式構造部材、サッシ部材Sの骨組構造体との
接合構造は、地震時における骨組構造体の壁面内方向の
上下階の層間水平変位(壁面内方向)に追従することが
できる構造でなければならない。そこで、事務所建築物
では、ALC板、PC板などの乾式構造部材とした非耐
力壁E,M、サッシ部材Sを含むカーテンウォールの骨
組構造体との接合方法として、ファスナーを使用したス
ライド方式、ロッキング方式、併用方式が用いられる。
しかし、ファスナーは、可動性を担保できる明解な構造
を有する接合金具でなければならず、その骨組構造体に
対する設置個所、接合方法も制限され、施工上の手間が
掛かり、価格が高くなる。
【0014】これに対し、集合住宅に用いられるサッシ
部材Sは、サッシ外枠をアルミニウムでフレーム状に製
作し、そのサッシ外枠の中にガラス障子を嵌め込む構成
とされている。そして、サッシ取付具によって骨組構造
体に固定する簡便な接合部を採用することが多い。な
お、サッシ外枠自体の水平剛性は低いが、サッシ外枠と
ガラス障子との間、ガラス障子の中のサッシ窓枠とガラ
スとの間に、設計上必要とされる所定の隙間を設けてい
るので、サッシ外枠が骨組構造体に固定されているにも
拘わらず、サッシ部材S全体は地震時に水平変形するこ
とができる。
【0015】しかし、骨組構造体の層間水平変位が、サ
ッシ部材S全体の面内水平変形能力を超える変形時に
は、サッシ部材Sのガラスが破損することになる。そこ
で、集合住宅における骨組構造体とサッシ部材Sを備え
た壁面構造体との接合部は、ファスナーによる接合方法
の他に、サッシ部材S全体の面内水平変形能力を利用し
た接合方法であって、さらに優れた層間水平変位追従性
能を有するものが望まれる。
【0016】次に、特開平8−199936号に開示さ
れているユニットサッシ外枠は、防水性、遮音性などに
劣るとともに、取り替え性に劣る構造であり、層間水平
変位追従性能を有するものなのか不明である。したがっ
、特願平10−67279号または特願平10−06
7302号で提案されたサッシ、または特願平10−2
25617号で提案された換気装置とするのが望まし
い。
【0017】この発明は、上記したような不都合を解消
するためになされたもので、骨組構造体の相対向する縦
方向構造部材と上下の横方向構造部材とによって囲まれ
た壁面開口部に配設する壁面構造体を、パネル本体部と
接合パネル部とで構成することにより、自由な間取りの
変更に対応することができるとともに、建築計画に融通
性を持たせることができ、換気装置、設備配管などを内
蔵できる設備的機能を有し、地震時の層間水平変位追従
性能に優れ、施工性、経済性に優れた壁面構造体を提供
するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、相対向する
縦方向構造部材とこれらの縦方向構造部材間に横架され
上下の横方向構造部材とによって囲まれた壁面開口部
に配設される、壁面構造体であって、パネル本体部と接
合パネル部とを組み合わせて構成され、接合パネル部は
パネル本体部の左右方向両側端の少なくとも一側端と縦
方向構造部材との間に配設されて、パネル本体部と縦方
向構造部材とを介在的に接続し、および/または接合パ
ネル部はパネル本体部の間に配設されて、パネル本体部
同士を介在的に接続するものである(請求項1)。そし
て、壁面構造体は、1つのパネル本体部と、このパネル
本体部の一側端に接続された1つの接合パネル部とによ
って(請求項2)、または、1つのパネル本体部と、こ
のパネル本体部の両側端に接続された2つの接合パネル
部によって(請求項3)、または、2つのパネル本体部
と、この2つのパネル本体部の一方の外側端に接続され
るとともに、2つパネル本体部の内側端に接続された2
つの接合パネル部とによって(請求項4)、または、2
つのパネル本体部と、この2つのパネル本体部の両外側
端に接続されるとともに、2つパネル本体部の内側端に
接続された3つの接合パネル部とによって(請求項
5)、または、2つのパネル本体部と、この2つのパネ
ル本体部の内側端に接続された1つの接合パネル部とに
よって構成される(請求項6)。なお、パネル本体部
は、少なくともサッシ部材を備えた壁面を構成する部材
であることが望ましい(請求項)。
【0019】そして、接合パネル部を、縦方向構造部材
に付設される非耐力壁に相当する位置に配設された壁面
を構成する部材としたり(請求項8)、接合パネル部を
中空パネル部材、サッシ部材、平板パネル部材のいずれ
かで構成したり(請求項)、接合パネル部の少なくと
1つを中空パネル部材、サッシ部材、平板パネル部材
の内の同種のものを含めた2つ以上を組み合わせて構成
したり(請求項10、接合パネルを中空パネル部材
構成し、少なくとも換気装置または設備配管を内蔵させ
り(請求項11)、接合パネル部の少なくとも1つ
間仕切り壁を交差する方向に着脱可能に接続したり(請
求項12)、パネル本体部と接合パネル部とを分離して
形成し、着脱可能に接続する(請求項13)
【0020】そして、請求項1の壁面構造体において、
地震時における壁面開口部の上下の層間水平変位への追
従能を持たせ(請求項14)、この層間水平変位への追
従能を、パネル本体部と接合パネル部とが有する弾性変
形により追従する第1水平変形能力、パネル本体部、接
合パネル部が回動または滑動することにより、接合パネ
ル部と縦方向構造部材またはパネル本体部との接合部に
縦方向へ設けられたパネル間クリアランスの間で追従す
る第2水平変形能力、接合パネル部をパネル本体部より
も早期に断面降伏させることにより追従する第3水平変
形能力、の少なくとも1つによって形成する(請求項1
5)。
【0021】また、相対向する縦方向構造部材とこれら
の縦方向構造部材間に横架される上下の横方向構造部材
とによって囲まれた壁面開口部に配設される、壁面構造
体であって、サッシ部材を有するパネル本体部と、中空
パネル部材によって形成された接合パネル部とを組み合
わせて構成され、接合パネル部はパネル本体部の左右方
向両側端の少なくとも一側端と縦方向構造部材との間に
配設されて、パネル本体部と縦方向構造部材とを介在的
に接続し、接合パネル部の少なくとも1つに換気装置お
よび/または設備配管を内蔵させたり(請求項16)、
または、サッシ部材を有する複数のパネル本体部と、中
空パネル部材によって形成された複数の接合パネル部と
を組み合わせて構成され、接合パネル部はパネル本体部
の左右方向両側端の少なくとも一側端と縦方向構造部材
との間に配設されて、パネル本体部と縦方向構造部材と
を介在的に接続するとともに、パネル本体部の間に配設
されて、パネル本体部同士を介在的に接続し、接合パネ
ル部の少なくとも1つに換気装置および/または設備配
管を内蔵させたものである(請求項17)。
【0022】ここで、各用語について説明する。まず、
縦方向構造部材とは、壁面開口部の左右端で、縦方向を
接続している構造部材を言い、柱、壁(耐力壁)などの
構造部材の他に、柱と一体化された非耐力壁(袖壁)、
スパン中間部で梁に立設されている非耐力壁(小壁)な
どをも含むものである。そして、壁は壁面内、壁面外の
両方を含むものである。次に、横方向構造部材とは、壁
面開口部の上下端で、横方向を接続している構造部材を
言い、梁、床スラブの構造部材の他に、梁と一体化され
た非耐力壁(腰壁、垂れ壁)をも含むものである。
【0023】すなわち、壁面開口部に周設されている構
造部材のうち、壁面開口部と縦方向に接続面を有するも
のを縦方向構造部材、横方向に接続面を有するものを横
方向構造部材と呼称するもので、縦方向構造部材と横方
向構造部材とは必ずしも独立した構造部材である必要は
なく、縦方向構造部材と横方向構造部材とが一体化され
たものでもよい。さらに、骨組構造体の耐力に有効な耐
力構造部材である必要もない。
【0024】次に、パネル本体部は、壁面を構成する部
(壁面部材)であればよく、サッシ部材の他に、中空
パネル部材、平板パネル部材、PC部材、その他のもの
でもよいが、少なくともサッシ部材を備えているものが
望ましい。そして、サッシ部材とは、金属製のサッシ窓
枠、このサッシ窓枠内のガラス(金属製、木造のパネル
でもよい。)を備えたパネル状の部材であり、サッシ外
枠に囲まれた開口部に配設、嵌挿されものであり、可動
サッシ(ドアー、窓)、固定サッシ(はめ殺し窓)のい
ずれでもよい。
【0025】また、接合パネル部とは、縦方向構造部材
に付設される非耐力壁に相当する位置に配設されてい
る、多機能を有する壁面部材である。なお、接合パネル
部とは、パネル本体部の左右方向の端部、またはパネル
本体部同士の間に配設され、縦方向構造部材とパネル本
体部とを、またはパネル本体部同士を構造的に分離しつ
つも、円滑に接続する介在的部材である。
【0026】この発明に係る壁面構造体は、次に述べる
特徴、効果を有する。壁面構造体は、相対向する縦方向
構造部材、上下の横方向構造部材で区画された壁面開口
部の正面形状に合わせて、壁面構造体の全体を1つの壁
ユニットとして形成され、壁面開口部内に配設されて、
両者間を接合して壁面を構成するものである。ここで、
縦方向構造部材を柱とし、横方向構造部材を梁として非
耐力壁を設けずに壁面開口部を形成すると、壁面構造体
は、柱、梁によって囲まれた1スパン1階分に相当する
1個の大きな面材(パネル)とすることができる。
【0027】そして、壁面構造体はパネル本体部と接合
パネル部との2種類の部材で構成される。また、パネル
本体部は、サッシ部材などの空間を仕切るという壁面材
である。さらに、接合パネル部は従来技術で非耐力壁と
して配置されていたものを多機能部材として形成して壁
面構造体に組み込んだものである。しかも、パネル本体
部と接合パネル部とは一体化して形成しても、それぞれ
分離して形成して着脱可能に接続してもよい。
【0028】したがって、この発明によると、パネル本
体部は従来技術によるものをそのまま活用することがで
き、しかも、接合パネル部によって、従来技術の非耐力
壁に内在している種々の欠点を解消し、パネル本体部の
機能を保護するのみならず、建築物という空間から要請
される新規な機能を付加した高性能の壁体を提供するこ
とができる。
【0029】次に、接合パネル部の具体的な機能、効果
について説明する。接合パネル部は、少なくとも換気装
置または設備配管を内蔵する設備的機能を有する。そし
て、接合パネル部を予め、開口を開設し、換気レジス
タ、配管などを内臓した中空パネル部材として形成して
いるので、配管などと開口との気密性が維持され、換気
レジスタ、配管などの防水性、遮音性、保守管理がよく
なり、工期を短縮できる。さらに、設備配管などが壁面
外に露出しないので、室内、室外からの美観がよくな
り、特に、室内からは凹凸部がないスマートな採光性の
よい外観の壁体となり、居住者に解放感を充足させる。
【0030】接合パネル部は、接合パネル部と交差する
方向に間仕切り壁を着脱可能に接続できる機能を有す
る。そして、接合パネル部の配置、形状を各住戸プラン
の多様性に合わせて変えることができ、縦方向構造部
材、横方向構造部材などの骨組構造体と、接合パネル部
とを独立の構造としている。したがって、建築計画上の
住戸計画から要請される居住者のライフサイクルの変化
に対応して自由に間取りを変更する要請に応えられる。
【0031】接合パネル部は、地震時に骨組構造体の層
間水平変位に追従することのできる機能を有し、地震時
に骨組構造体とパネル本体部との相互間挙動を和らげる
制振的機能をも有する。したがって、壁面構造体、特
に、ガラス、出入口などが破損したり脱落することを防
ぐことができるので、防災避難路を確保できる。さら
に、骨組構造体の終局耐力時の層間水平変位から要求さ
れる壁面構造体の許容層間水平変位を設計上で確保する
ことができるので、建築物の性能設計上に有効な手段と
なる。このため、従来技術によるサッシ部材を組み込ん
だパネル本体部であっても、大きな層間水平変位が生じ
る骨組構造体に使用し得るという利点がある。
【0032】接合パネル部は、従来技術の非耐力壁とし
ての機能を有する。したがって、非耐力壁を配設する必
要がない効果をもたらす。また、現場打ちRC造の非耐
力壁を貫くコンクリートのせん断破壊が生じることがな
いので、骨組構造体の耐震設計が明解になる。さらに、
RC造非耐力壁は壁厚が薄く正面の見付け幅が狭い複雑
な形状なので、型枠の製作、コンクリートの打設などの
施工性、経済性がよくなり、工期短縮を図ることができ
る。
【0033】接合パネル部は、パネル本体部の機能を保
護し、パネル本体部と着脱自在に接続される機能を有
し、また、空間を仕切るという壁面材の本来的機能を有
するものであり、そのパネル本体部を保護するためのも
のである。したがって、集合住宅に用いられる従来技術
によるサッシ部材をパネル本体部に使用しながらも、壁
面構造体としては種々の新規な機能を発揮し得るもので
ある。
【0034】特に、骨組構造体と壁面構造体との接合部
は、従来技術によるサッシ部材の面内水平変形能力を活
かしつつ、さらに優れた層間水平変位追従性能を有する
ものである。また、接合パネル部とパネル本体部との間
の縦方向では構造力学的な接合部が必要とされず、両者
間の接合は接合パネル部側の取付構造を工夫することに
よって形成される。したがって、パネル本体部に使用さ
れるサッシ部材は、この発明のみに使用し得る特別仕様
である必要はなく、既製品サッシにも適用し得る。
【0035】接合パネル部は、保守点検、取り替えが容
易である機能を有する。また、接合パネル部は、内部の
配管類の保守点検が容易にできるのみならず、容易に着
脱できるので、パネル本体部をそのままにしながらも将
来に新しい設備配管類を組み込んだ接合パネル部に取り
替えることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図2
2を参考にし、複数階を有する建築物の外壁で、バルコ
ニー側の外壁に適用するものについて説明する。
【0037】通常、一般の集合住宅の基準階の平面形式
は、片廊下方式が用いられ、1つの共用廊下に接して複
数の住戸を連設し、各住戸を戸境壁で区画し、さらに各
住戸にバルコニーを付設する。この平面形式の骨組構造
体は、桁行方向の住戸と共用廊下またはバルコニーとの
境界面に2つのラーメン骨組が対向して配設され、梁間
方向に各住戸間の戸境壁を利用したRC造の耐震壁が配
設され、耐震壁構造となっている。
【0038】上記した桁行方向のラーメン骨組は、所定
のスパン長で立設された複数の縦方向構造部材(柱)
と、所定の階高で架設された横方向構造部材(梁)とに
よって構成されている。なお、住戸のバルコニー側の外
壁面は、所定の間隔で対向させて配設されている2本の
縦方向構造部材の間と、上下階の横方向構造部材とによ
って区画される面で構成される。
【0039】また、非耐力壁とは、長期鉛直荷重、地震
力などの外力に対し、骨組構造体の耐力に構造設計上有
効とされない壁を言い、骨組構造体の耐力に有効とされ
る壁は耐震壁と言う。さらに、非耐力壁を、縦方向構造
部材、横方向構造部材などの骨組構造体と構造的に一体
化した現場打ちRC造とする場合、骨組構造体と別個に
ALC板、PC板などの乾式構造部材とする場合があ
る。そして、骨組構造体とは、柱、梁などの線材、耐震
壁、壁ブレーズなどの面部材を組み合わせた架構、およ
びそれに一体化した二次的構造部材で構成され、地震力
などの外力に対して構造設計上抵抗し得る構造体を言
う。
【0040】図1はこの発明の第1実施形態である壁面
構造体を示す斜視図、図2は図1に示した壁面構造体の
正面図、図3は図2のB−B線による断面図に相当する
説明図であり、図22〜図25と同一または相当部分に
同一符号を付して説明を省略する。なお、図1は、陰に
なる部分も全て実線で図示してある。そして、図3にお
いて、上側が室内側で、下側が室外側である。
【0041】ここで、縦方向構造部材は柱で、横方向構
造部材は梁であって、壁面開口部は、柱、梁によって囲
まれた1スパンで、1階分に相当する壁面である。壁面
構造体1は、相対向する縦方向構造部材P(柱)と上下
階の横方向構造部材C(梁)とによって囲まれた横長長
方形形状の壁面開口部に配設され、壁面を構成するもの
である。壁面開口部の正面形状に合わせて壁面構造体1
の正面形状を形成し、壁面構造体1全体を1つの壁ユニ
ットとして壁面開口部に嵌挿、配設し、両者間を接合す
るものである。
【0042】したがって、壁面開口部には、非耐力壁が
設けられていない。そして、壁面構造体1は、略正方形
に近い長方形形状をした2つのパネル本体部11と、こ
のパネル本体部11と縦方向構造部材Pとの間に配設さ
れた横幅の狭い縦長長方形形状をした2つの接合パネル
部21(端部)と、パネル本体部11同士の間に配設さ
れた比較的横幅の広い縦長長方形形状の接合パネル部3
1(中間部)とで構成されている。
【0043】上記したパネル本体部11は、例えばサッ
シ部材である可動サッシで、サッシ外枠12と、このサ
ッシ外枠12内に移動可能に取り付けられた、例えば2
つのサッシ部材13(ガラス障子)とで構成されてい
る。そして、サッシ部材13は、サッシ窓枠14と、こ
のサッシ窓枠14内に、例えばパテなどの図示を省略し
た緩衝部材によって移動できないように固定されたガラ
ス15とで構成されている。
【0044】また、接合パネル部31(中間部)は、例
えばサッシ部材である固定サッシで、サッシ窓枠32
と、このサッシ窓枠32内に、例えばパテなどの図示を
省略した緩衝部材によって移動できないように固定され
たガラス33とで構成されている。なお、41は接合パ
ネル部31(中間部)に、この接合パネル部31と直交
する方向へ着脱可能に接続されている間仕切り壁を示
す。
【0045】図4(a),(b)はパネル本体部の上側
の取付状態およびスライド状態を示す説明図である。図
4において、17は鉄筋、18は鉄筋17によって横方
向構造部材に取り付けられているサッシ取付具を示し、
このサッシ取付具18には、室外側下端に横方向構造部
材の方向へ溝18aが設けられ、室内側中央部に上側へ
開放した溝18bが横方向構造部材の方向へ設けられて
いる。そして、サッシ外枠12の上端部分は、上側へ開
放する形状で、室外側上端に溝18aと相対的に移動可
能に係合する係合突条12aが横方向構造部材の方向に
室内側へ向けて設けられ、室内側上端に溝18bと相対
的に移動可能に係合する係合突条12bが横方向構造部
材の方向に室外側へ向けて設けられている。
【0046】すなわち、サッシ取付具18とサッシ外枠
12との間の接合は、係止片の摩擦力、図示を省略した
モルタルによって、サッシ取付具18に発生する水平力
が小さい段階ではずれず、ピン接合部を形成する。しか
し、上記した水平力が大きくなると、両者は滑動し、ス
ライド接合部に変化する。なお、説明を省略するが、パ
ネル本体部11の下側、接合パネル部31(中間部)の
上側および下側も同様な取付構造で取り付けられてい
る。しかし、両者が相対的に移動できるスライド手段
は、サッシ外枠12の係合突条12a,12bと、サッ
シ取付具18の溝18a,18bとに限定されるもので
なく、両者が相対的に移動できる構成であれば、他の構
成であってもよい。
【0047】図5は図1および図2に示した接合パネル
部(端部)の構成を示す分解斜視図である。接合パネル
部21(端部)は、例えば中空パネル部材で、前面側
(室外側)が開放した横幅の狭い縦長長方形形状をした
箱状で、後面側(室内側)の上側に取付孔22aおよび
配管挿通孔22bが設けられた箱本体22と、この箱本
体22に、前面を閉塞する状態に取付ねじなどで取り付
けられる蓋体23とで構成されている。
【0048】この接合パネル部21(端部)の厚さは、
換気装置などを収容する内部空間との関係で自由に設定
できるが、壁面構造体1の凹凸をなくし、室内および室
外の美観を確保するためには、パネル本体部11の厚さ
と同じにするのが望ましい。そして、アルミニウム、鉄
などの金属製板で構成するのが一般的であるが、合成樹
脂などで構成してもよい。また、壁体としての所要性能
(耐火性、止水性、気密性など)と、構造部材としての
性能(強度、剛性など)とを満足するものであればよ
い。さらに、換気装置などを設けない場合は、密閉され
た箱状であればよい。
【0049】なお、蓋体23の下側に複数の通気孔23
aが設けられるとともに、蓋体23下端に配管挿通用の
切欠23bが設けられている。この切欠23bは、孔で
あってもよい。そして、換気装置は、取付孔22aを有
する箱本体22と、複数の通気孔23aを有する蓋体2
3と、取付孔22aの部分に室内側から取り付けられる
換気レジスタ24(室内側換気口)と、箱本体22の背
面内側の、取付孔22aから下側に取り付けられた吸音
材25(吸音装置)とによって構成される。
【0050】すなわち、接合パネル部21(端部)その
ものが、換気装置として機能する。そして、内部空間
に、上側の配管挿通孔22bから接合パネル部21(端
部)内へ入った後、下側の切欠23bから外へ出るよう
に、例えばエアーコンディショナのドレン管などの設備
配管26を内蔵させたり、または箱本体22の室内側に
断熱材27を配設してもよい。
【0051】このように構成した接合パネル部21(端
部)に換気レジスタ24、吸音材25、配管設備26を
配設すると、通気孔23aと換気レジスタ24とは十分
な距離をおいて設けられ、その間に吸音材25が配設さ
れているので、換気レジスタ24を閉塞している場合は
もとより、換気レジスタ24が開放している場合でも、
室外の騒音や室内の音の大半は吸音材25に吸収される
ため、室外の騒音が室内へ浸入したり、室内の音が室外
へ漏れるのを抑えることができる。
【0052】また、通気孔23aが換気レジスタ24よ
りも下側に位置しているので、暴風時において、換気レ
ジスタ24を閉塞している場合はもとより、換気レジス
タ24が開放している場合でも、霧状になった雨水が通
気孔23aから換気レジスタ24を通って室内に浸入す
るのを回避することができる。したがって、接合パネル
部21(端部)に換気装置、設備配管26などを内蔵さ
せることにより、接合パネル部21(端部)に設備的多
機能を持たせることができる。
【0053】図6は図3に示した間仕切り壁の取付状態
を示す平断面図に相当する説明図である。図6におい
て、42は額縁、43は額縁42に取り付けられた額縁
添え柱、44は弾性体で構成されたガスケットを示し、
このガスケット44は、額縁添え柱43に設けた位置決
め凹部43aで一端側を位置決めされた状態で、他端側
の平面部分が接合パネル部31(中間部)のガラス33
に当接する。そして、額縁添え柱43のガスケット44
と反対側に、間仕切り壁41の一端側が接続されてい
る。
【0054】このようにガスケット44を介して間仕切
り壁41を接合パネル部31(中間部)に取り付けるこ
とにより、ガラス33に応力が加わっても、または間仕
切り壁41、額縁添え柱43などに応力が加わっても、
ガスケット44が緩衝作用を発揮するので、ガラス33
が割れることはない。したがって、間仕切り壁41は接
合パネル部31(中間部)に対して着脱可能であるの
で、自由な間取りの変更に対応することができ、建築計
画に融通性を持たせることができ、居住者のライフサイ
クルの変化に応じて間取りを変更することができる。
【0055】図7〜図9に基づいて地震時における壁面
構造体1の壁面内の上下階の層間水平変位に追従する機
能を構造力学的モデルで説明する。なお、壁面構造体1
の壁面外(室外、室内方向)については、公知なので説
明を省略する。
【0056】壁面構造体1の面内方向での変形は、鉛直
変形、水平変形、回転変形の3種類に分類される。ここ
で、水平変形および鉛直変形が拘束され、回転変形が自
由な接合部をピン接合部18P、水平変形および回転変
形が自由で鉛直変形が拘束された接合部をスライド接合
部18Sと言う。このピン接合部18P、スライド接合
部18Sは、力、変形という構造力学的モデルの概念で
あり、接合部の具体的な構造を捨象したものである。そ
して、壁面構造体1は正面視長方形であるので、横方向
が水平方向、縦方向が鉛直方向と同意義である。
【0057】図7は、水平力(地震力)が作用していな
い静止状態の壁面構造体1の正面図を示す。壁面構造体
1は、両端部の縦方向構造部材P(柱)とパネル本体部
11との間に接合パネル部21(端部)が配設され、パ
ネル本体部11同士の間に接合パネル部31(中間部)
が配設されている。そして、接合パネル部21(端部)
は、薄い金属板で製作された幅が狭い極めて縦長の正面
形状をした形状で、換気装置、設備配管26などを内臓
する中空状であるので、部材断面の可撓性がよく、壁面
内方向の水平変形能力(層間水平変位追従機能)に優れ
ている。
【0058】また、接合パネル部31(中間部)は、サ
ッシ窓枠32の中にガラス33が嵌挿され、接合パネル
部21(端部)よりも幅の広い長方形の正面形状をして
いるので、間仕切り壁41が壁面構造体1に交差する方
向へ着脱可能に接続されているものの、水平変形能力に
関してはパネル本体部11と同じ機構となる。
【0059】次に、壁面構造体と横方向構造部材との接
合部について説明する。以下の接合部は、力、変形の伝
達手段としての構造力学的接合部である。まず、パネル
本体部11はサッシ取付具18によって上下階の横方向
構造部材C(梁)に複数個所、例えば上下辺でそれぞれ
4個所ずつで固定され、また、接合パネル部31(中間
部)はサッシ取付具18によって上下階の横方向構造部
材Cに複数個所、例えば上下辺でそれぞれ2個所ずつで
固定されている。なお、接合個所および数は任意に選定
することができる。また、接合パネル部21(端部)は
上下辺でそれぞれ1個所ずつのピン接合部18Pが配置
されているので、上下のピン接合部18Pを連結する軸
線を中心として回動(ロッキング)することができる。
【0060】次に、壁面構造体と縦方向構造部材の接合
部について説明する。なお、縦方向構造部材P(柱)と
接合パネル部21(端部)との間、接合パネル部21
(端部)とパネル本体部11との間、パネル本体部11
と接合パネル部31(中間部)との間では、縦方向に構
造力学的接続部が設けられていない。すなわち、壁面構
造体1全体では、上下辺でピン接合部18Pを形成して
いるので、横方向構造部材Cと同一の水平変形を起こす
ことになる。しかし、縦方向は、接合パネル部21(端
部)、パネル本体部11、接合パネル部31(中間部)
相互間では自由に移動することができるので、各部は個
別にせん断変形、回転変形をすることができる。
【0061】こで、壁面構造体1の上辺に、最初はピ
ン接合部18Pであるが層間変形の変化に応じてスライ
ド接合部18Sに変化することできる可変性接合部
複数個を配置する。また、下辺では全ステップに亘
ってピン接合部18Pである不変性接合部を配置する。
しかし、この可変性接合部、不変性接合部は構造力学的
なモデルでの分類であり、サッシ取付具18を機能から
みたものである。なお、上辺を不変性接合部、下辺を可
変性接合部としてもよい。図7〜図9に示す壁面構造体
1では、1個のパネル本体部11の上辺に4個の可変性
接合部、下辺に4個の不変性接合部を配置し、接合パネ
ル部31(中間部)の上辺に2個の可変性接合部、下辺
に2個の不変性接合部を配置している。 また、接合パネ
ル部21(端部)には上辺、下辺にそれぞれ1個の不変
性接合部(ピン接合部18P)を配置している。 しか
し、接合個所および数は任意に選定することができる。
壁面構造体1の層間水平変位追従機能は、下記の第1水
平変形能力、第2水平変形能力、第3水平変形能力で構
成される。 まず、第1水平変形能力とは、パネル本体部
11、接合パネル部31(中間部)のパネル自体の弾性
変形能力により、壁面内の上下階の層間水平変位に追従
する能力である。 パネル本体部11、接合パネル部31
(中間部)の上辺に配置されている可変性接合部は、最
初、ピン接合部18Pとして機能するので、水平力を伝
達する。 しかし、サッシ外枠12およびサッシ窓枠32
自体の水平剛性は低く、サッシ外枠12とサッシ部材1
3との間、サッシ窓枠14,32とガラス15,33と
の間に設計上必要とされる所定の隙間を設けている。
たがって、サッシ外枠12およびサッシ窓枠32が骨組
構造体に固定されているにも拘わらず、パネル本体部1
1および接合パネル部31(中間部)は、正面形状が長
方形から平行四辺形になるせん断変形を起こす。 次に、
第2水平変形能力とは、接合パネル部21(端部)が回
動し、またはパ ネル本体部11、接合パネル部31(中
間部)が接合部の位置で滑動することにより、接合パネ
ル部21(端部)と縦方向構造部材Pまたはパネル本体
部11との接合部に縦方向へ設けられたパネル間クリア
ランスの間で、壁面内の上下階の層間水平変位に追従す
る能力である。 接合パネル部21(端部)は上下のピン
接合部18Pを連結する軸線を中心として回動(ロッキ
ング)することができる。 パネル本体部11、接合パネ
ル部31(中間部)の上辺に配置されている可変性接合
部は、第1水平変形能力ではピン接合部18Pとして機
能しているが、層間水平変位が漸増すると、上辺のピン
接合部18Pに生じている水平力が大きくなり、サッシ
取付具18を介して横方向構造部材Cとパネル本体部1
1のサッシ外枠12との間が、図4(b)に示すように
滑動する。 そして、上辺のピン接合部18Pがスライド
接合部18Sに変化するので、パネル本体部11、接合
パネル部31(中間部)にはそれ以上の水平力が伝達さ
れず、水平変形も増加することがない。 滑動を起こす水
平力は、例えばサッシ取付具18とサッシ外枠12との
間の係止片の摩擦力、図示を省略したモルタルの接合に
よって設定される。 さらに、第3水平変形能力とは、接
合パネル部21(端部)をパネル本体部11よりも早期
に断面降伏させることにより、壁面内の上下階の層間水
平変位に追従する能力である。 層間水平変位が増加する
と、第2水平変形能力のパネル間クリアランスでは層間
水平変位を吸収できなくなり、接合パネル部21(端
部)の上下辺の隅部が縦方向構造部材Pまたはパネル本
体部11に当接する状態になるので、パネル間クリアラ
ンスが閉塞される。 そのため、上下辺では水平力が接合
パネル部21(端部)に対して圧縮力として作用するの
で、この水平力が接合パネル部21(端部)の断面降伏
水平耐力を超えると、接合パネル部21(端部)が水平
方向変形を起こし、パネル間クリアランスが実質上増加
した効果をもたらすことになる。 そして、地震時におけ
る壁面開口部の上下の層間水平変位への追従能力は、第
1水平変形能力、第2水平変形能力、第3水平変形能力
を総計したものである。 しかし、第1水平変形能力、第
2水平変形能力、第3水平変形能力を必ずしも全て備え
る必要はなく、設計上必要とされる層間変形角(=層間
変形/階高)応じて3つの水平変形能力から適宜、選択
して組合せることができる。
【0062】地震時における壁面構造体1の上下階の層
間水平変位に追従する機能を図8および図9に基づいて
下記の3ステップで説明する。図8は層間水平変位が少
ない第1ステップにおける壁面構造体1の変形状態を示
し、壁面構造体1の上下辺に複数のピン接合部18Pが
形成されている。サッシ外枠12およびサッシ窓枠32
自体の水平剛性は低く、サッシ外枠12とサッシ部材1
3との間、サッシ窓枠14,32とガラス15,33と
の間に設計上必要とされる所定の隙間を設けているの
で、サッシ外枠12およびサッシ窓枠32が骨組構造体
に固定されているにも拘わらず、パネル本体部11およ
び接合パネル部31(中間部)は、正面形状が長方形か
ら平行四辺形になるせん断変形を起こす。
【0063】また、接合パネル部21(端部)は上下の
ピン接合部18Pを連結する軸線を中心として回動(ロ
ッキング)することができる。すなわち、第1ステッ
は、骨組構造体の層間水平変位がそのまま壁面構造体
1に強制水平変位として作用するので、上辺のピン接合
部18Pに水平力を伝達する。この水平力に対して前述
した壁面構造体1の内部的隙間によって層間水平変位を
吸収するので、パネル本体部11、接合パネル部31
(中間部)の内部に断面応力は生じない。
【0064】すなわち、第1ステップの壁面内水平変形
能力は、パネル本体部11および接合パネル部31(中
間部)の第1水平変形能力(弾性変形)と、接合パネル
部21(端部)の第2水平変形能力(回動)とによるも
のである。
【0065】図9は第2ステップにおける壁面構造体1
の変形状態を示し、さらに第1ステップから層間水平変
位が漸増すると、上辺のピン接合部18Pに生じている
水平力が大きくなり、サッシ取付具18を介して横方向
構造部材Cとパネル本体部11のサッシ外枠12との間
が、図4(b)に示すように滑動する。そして、上辺の
ピン接合部18Pがスライド接合部18Sに変化するの
で、パネル本体部11、接合パネル部31(中間部)に
はそれ以上の水平力が伝達されず、水平変形も増加する
ことがない。
【0066】また、接合パネル部21(端部)は、上下
のピン接合部18Pを連結する軸線を中心としてパネル
間クリアランスの間を自由に回動(ロッキング)するこ
とができる。すなわち、第2ステップの壁面内水平変形
能力は、パネル本体部11および接合パネル部31(中
間部)の第2水平変形能力(滑動)と、接合パネル部2
1(端部)の第2水平変形能力(回動)とによるもので
ある。
【0067】そして、さらに層間水平変位が増加する
と、パネル間クリアランスでは層間水平変位を吸収でき
なくなる第3ステップになる。なお、第3ステップに
ける壁面構造体1の変形状態の図示は、省略する。この
第3ステップでは、接合パネル部21(端部)の上下辺
の隅部が縦方向構造部材Pまたはパネル本体部11に当
接する状態になるので、パネル間クリアランスが閉塞さ
れる。
【0068】したがって、上辺のスライド接合部18S
は水平変形が拘束され、再び実質上、ピン接合部18P
に戻ることになる。そのため、上下辺では水平力が接合
パネル部21(端部)に対して圧縮力として作用するの
で、この水平力が接合パネル部21(端部)の断面降伏
水平耐力(換言すれば、局部的圧縮座屈耐力とも言え
る。)を超えると、接合パネル部21(端部)が水平方
向変形を起こし、パネル間クリアランスが実質上増加し
た効果をもたらすことになる。
【0069】この場合、パネル本体部11の断面降伏水
平耐力を接合パネル部21(端部)の断面降伏水平耐力
より大きくすることにより、パネル本体部11が損傷し
たり、脱落したりしなくなる。このように、第3ステッ
プの壁面内水平変形能力は、パネル本体部11および接
合パネル部31(中間部)の第2水平変形能力(滑動)
と、接合パネル部21(端部)の第3水平変形能力(断
面降伏)とによるものである。
【0070】上述したように、この発明の第1実施形態
によれば、壁面構造体1の壁面内水平変形能力は第1水
平変形能力、第2水平変形能力、第3水平変形能力を総
計したものであり、従来技術が第1水平変形能力のみで
あるので、この発明の壁面構造体1は、優れた壁面内水
平変形能力を有するものとなる。そして、壁面内水平変
形能力を層間変形角(=層間変形/階高)で表現する
と、通常の設計では、層間変形角が1/300までサッ
シ部材としての性能低下がないこと、1/150までサ
ッシ部材が破損しないことが要求されることがある。
【0071】しかし、この発明においては、接合パネル
部21(端部)を配設するとともに、サッシ取付具18
にスライド接合部機能を付加した簡単な構成にも拘わら
ず、例えば性能低下の限界を1/100、破損限界を1
/50にすることが容易に可能であり、壁面内水平変形
能力を飛躍的に向上させることができる。なお、第1ス
テップ、第2ステップ、第3ステップは、第1水平変形
能力、第2水平変形能力、第3水平変形能力を組み合わ
せた実施例について説明するものである。 したがって、
設計上必要とされる層間変形角に応じて3つの水平変形
能力から適宜、選択して組み合わせることにより、ステ
ップの内容、ステップの数を任意に形成することができ
る。
【0072】このとき、接合部はピン接合部またはスラ
イド接合部のみからなる不変性接合部、またはピン接合
部またはスライド接合部との両方を具備する可変性接合
部のいずれかを選択すればよい。
【0073】そして、接合パネル部21(端部)を縦方
向構造部材Pとパネル本体部11との間に配設している
ので、稀に起きる大地震のときであっても、接合パネル
部21(端部)を敢えて損傷させることによって地震エ
ネルギーを吸収し、パネル本体部11の破損、脱落を防
止することができる。すなわち、接合パネル部21,3
1(端部または中間部)は、縦方向構造部材Pとパネル
本体部11とを、またはパネル本体部11同士を構造的
に分離しつつも、円滑に接続する介在的構造部材であ
る。
【0074】さらに、接合パネル部21,31(端部お
よび中間部)は、地震時に壁面構造体1が骨組構造体の
層間水平変位に追従することができる機能を増大させ、
壁面構造体1と骨組構造体との相互間挙動を和らげる制
振的機能を有する。また、接合パネル部21(端部)、
パネル本体部11、接合パネル部31(中間部)をそれ
ぞれ分離して形成し、各部は着脱可能に接続されている
ので、最大で部材の数に1を加えた数だけのパネル間ク
リアランスを設けることができる。
【0075】しかし、パネル本体部11と接合パネル部
31(中間部)とを一体化したパネル部材、または接合
パネル部21(端部)と、パネル本体部11と、接合パ
ネル部31(中間部)との3つを一体化したパネル部材
としてもよい。なお、パネル間クリアランスの扱いが異
なるだけで、壁面内水平変形能力の基本的な機構(メカ
ニズム)は同一である。
【0076】また、接合パネル部31(中間部)は、サ
ッシ窓枠32の中にガラス33を嵌挿した構成で、パネ
ル本体部11と同じ水平変形能力機構としたが、接合パ
ネル部21(端部)と同一の水平変形能力機構とすれ
ば、さらに壁面構造体1の壁面内水平変形能力を向上さ
せることができる。そして、接合パネル部21(端部)
を設けずに、中間部の接合パネル部だけを薄い金属板で
製作された可撓性のよい中空部材とし、パネル本体部1
1と、中間部の接合パネル部との2種類で壁面構造体1
を構成してもよい。
【0077】さらに、壁面を構築するために壁面構造体
1を壁面開口部に配設することにより、パネル本体部1
1、袖壁に相当する接合パネル部21(端部)、および
小壁に相当する接合パネル部31(中間部)を施工する
ことができるので、工期を短縮することができるととも
に、施工性、経済性に優れ、多機能高性能な壁面構造体
1となる。そして、接合パネル部21(端部)を中空パ
ネル部材とした場合、換気装置および設備配管26など
を内蔵させることができるので、接合パネル部21(端
部)に設備的多機能を持たせることができる。
【0078】また、接合パネル部31(中間部)に間仕
切り壁41を着脱可能に取り付けたので、居住者のライ
フサイクルの変化に対応して自由に間取りを変更するこ
とができるとともに、建築計画に融通性を持たせること
ができる。さらに、パネル本体部11、接合パネル部2
1(端部)および接合パネル部31(中間部)を分離し
て形成し、着脱可能に接続したので、各部を取り替える
ことが可能になる。
【0079】図10はこの発明の第2実施形態である壁
面構造体を示す斜視図、図11は図10に示した壁面構
造体の平断面図に相当する説明図であり、図1〜図9お
よび図22〜図25と同一または相当部分に同一符号を
付して説明を省略する。なお、図10は、陰になる部分
も全て実線で図示してある。そして、図11は図3と同
様な図で、上側が室内側で、下側が室外側である。
【0080】この第2実施形態が第1実施形態と異なる
のは、中間部の接合パネル部をも接合パネル部21(端
部)と同じ構成にした点と、間仕切り壁41を設けない
点とである。そして、この第2実施形態の機能などにつ
いての説明は省略するが、第1実施形態と同様に機能
し、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。な
お、接合パネル部(中間部)の正面の幅を大きくするこ
とにより、間仕切り壁を着脱自在に取り付けることがで
きる。
【0081】図12はこの発明の第3実施形態である壁
面構造体を示す斜視図、図13は図12に示した壁面構
造体の平断面図に相当する説明図であり、図1〜図11
および図22〜図25と同一または相当部分に同一符号
を付して説明を省略する。なお、図12は、陰になる部
分も全て実線で図示してある。そして、図13は図3と
同様な図で、上側が室内側で、下側が室外側である。
【0082】この第3実施形態が第1実施形態と異なる
のは、パネル本体部11の間に接合パネル部(中間部)
を配設せずにパネル本体部11同士を接続した点と、間
仕切り壁41を設けない点と、縦方向構造部材を柱と一
体化した非耐力壁(袖壁E)とした点とである。そし
て、この第3実施形態の機能などについての説明を省略
するが、第1実施形態と同様に機能し、第1実施形態と
同様な効果を得ることができる。
【0083】図14はこの発明の第4実施形態である壁
面構造体を示す斜視図、図15は図14に示した壁面構
造体の平断面図に相当する説明図であり、図1〜図13
および図22〜図25と同一または相当部分に同一符号
を付して説明を省略する。なお、図14は、陰になる部
分も全て実線で図示してある。そして、図15は図3と
同様な図で、上側が室内側で、下側が室外側である。
【0084】この第4実施形態が第1実施形態と異なる
のは、壁面構造体1が1つのパネル本体部11と1つの
接合パネル部21とで構成されている点と、縦方向構造
部材が柱と一体化した非耐力壁(小壁M)となっている
点と、間仕切り壁41を設けない点とである。そして、
この第4実施形態の機能などについての説明を省略する
が、第1実施形態と同様に機能し、第1実施形態と同様
な効果を得ることができる。
【0085】図16はこの発明の第5実施形態である壁
面構造体を示す斜視図、図17は図16に示した壁面構
造体のパネル本体部部分の縦断面図に相当する説明図で
あり、図1〜図15および図22〜図25と同一または
相当部分に同一符号を付して説明を省略する。なお、図
16は、陰になる部分も全て実線で図示してある。そし
て、図17は、右側が室内側で、左側が室外側である。
【0086】この第5実施形態が第1実施形態と異なる
のは、下側の横方向構造部材が梁と一体化した非耐力壁
(腰壁A)となっている点と、間仕切り壁41を設けな
い点とである。そして、この第5実施形態の機能などに
ついての説明を省略するが、第1実施形態と同様に機能
し、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。ま
た、この第5実施形態において、上側の横方向構造部材
を垂れ壁としたり、上下の横方向構造部材を垂れ壁と腰
壁Aとしても、同様な効果を得ることができる。
【0087】図18はこの発明の第6実施形態である壁
面構造体を示す斜視図、図19は図18に示した壁面構
造体の平断面図に相当する説明図であり、図1〜図17
および図22〜図25と同一または相当部分に同一符号
を付して説明を省略する。なお、図18は、陰になる部
分も全て実線で図示してある。そして、図19は、
が室内側で、側が室外側である。
【0088】この第6実施形態が第1実施形態と異なる
のは、パネル本体部11と接合パネル部21(端部)と
を1組とした2組に前後(奥行き)方向の間隔を設け、
その間隔を埋めるように接合パネル部31(中間部)を
配設した点と、間仕切り壁41を設けない点とである。
したがって、壁面構造体1は、平面形状がクランク状に
曲がっている。この第6実施形態の機能などについての
説明を省略するが、第1実施形態と同様に機能し、第1
実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0089】図20は接合パネル部の他の例を示す正面
図であり、図1〜図19と同一または相当部分に同一符
号を付して説明を省略する。図20において、21Aは
接合パネル部を示し、側部分は前述した箱本体22
と、蓋体23とで構成された箱体に、換気レジスタ2
4、吸音材25および断熱材27が取り付けられ、設備
配管26が内蔵されたものであり、側部分は前述した
サッシ窓枠32と、ガラス33とで構成されている。
【0090】なお、下側部分と上側部分とは、横幅を略
同じにしてある。そして、上側部分と下側部分とを、着
脱自在または一体化したり、上下を逆にしたり、左右に
配列してもよい。このように接合パネル部21Aを構成
することにより、接合パネル部21Aに設備的機能をさ
らに持たせることができる。
【0091】図21は壁面構造体の層間水平追随性を向
上させる他の例を示す縦方向構造部材部分の平断面図で
あり、図1〜図20および図22〜図25と同一または
相当部分に同一符号を付して説明を省略する。図21に
おいて、dは縦方向構造部材P(柱)に設けられた溝を
示し、少なくとも、壁面構造体1が接続される範囲に亘
って縦方向に設けられ、縦方向構造部材P(柱)と壁面
構造体1との間のパネル間クリアランスを増大させるも
のである。51は溝dに埋入された緩衝部材を示し、例
えばスタイロフォームで構成され、少なくとも水平方向
へ変位可能なものであり、壁面構造体1の縦方向の全側
面に対応した長さを有するものである。52はバックア
ップ材、コーテイング材などの止水材を示し、変位可能
なものである。
【0092】このように、縦方向構造部材Pに壁面構造
体1を接続する範囲に亘って縦方向へ緩衝部材51を埋
入させ、さらに止水材52を介在させたので、緩衝部材
51および止水材52の水平方向への歪みにより、地震
時における壁面開口部の上下の層間水平変位を吸収でき
るため、地震時の層間水平変位追随性がさらに向上させ
ることができる。なお、縦方向構造部材P(柱)に、壁
面構造体1が接続される範囲に亘って縦方向へ溝を設
け、緩衝部材51を埋入させたが、壁面構造体1が接続
される範囲内の任意の複数部分に、溝を設けて緩衝部材
を埋入させても、同様な効果を得ることができる。
【0093】上記した実施形態では、接合パネル部を中
空パネル部材としたり、サッシ部材としたり、中空パネ
ル部材とサッシ部材とで構成した例を示したが、中空パ
ネル部材、サッシ部材、パネル部材のいずれかでも、さ
らには、同種のものを含めた2つ以上を組み合わせて構
成してもよい。そして、接合パネル部に換気装置、設備
配管を内蔵させたが、電線などの他のものを内蔵させて
もよい。
【0094】また、複数階を有する建築物を例にして説
明したが、相対向する縦方向構造部材と上下の横方向構
造部材とを有する建築物であれば、平屋にも適用できる
ことは言うまでもない。
【0095】さらに、既存建築物においては、新規の集
合住宅などを建設するときの外壁とするの一般的であ
るが、相対向する縦方向構造部材と上下の横方向構造部
材とによって囲まれた壁面開口部にサッシ部材が配設さ
れている既存の壁面構造体において、既存のサッシ部材
の左右方向の一側、または両側に接続されている縦方向
構造部材の一部を取り壊して新規開口部を設け、この新
規開口部に配設した接合パネル部と既存のサッシ部材と
でこの発明の壁面構造体を構成してもよい。このように
既存のサッシ部材を利用してこの発明の壁面構造体を構
成した場合も、接合パネル部の有する機能を既存サッシ
部材に付加することができる。
【0096】上記した実施形態はいずれもこの発明を集
合住宅のバルコニー側の外壁に適用した例であるが、こ
の発明はこれに限定されるものではなく、集合住宅のそ
の他の外壁(例えば、共用廊下側の外壁)、居住空間内
の内壁にも適用し得る。そして、集合住宅の基準階の平
面形式は片廊下方式に限定されず、中廊下方式、中空コ
アー方式、雁行方式などであってもよい。また、建物の
用途も集合住宅に限定されず、事務所、ホテルなどの他
の用途の建物の構造物にも幅広く適用でき、建物の階数
も低層から高層に亘る広範囲に適用することができる。
【0097】さらに、壁面構造体の正面形状を長方形に
した例で説明したが、これに限定されるものではなく、
この発明は任意の正面形状、壁厚さの壁面構造体に適用
し得る。また、壁面構造体の全体水平断面は、所要の壁
厚を有する直線状、中間で屈曲したクランク状について
説明したが、任意の水平断面形状に適用し得る。そし
て、壁面構造体のパネル本体部、接合パネル部はサッシ
部材、金属製パネルなどの乾式のパネル部材(面部材)
で壁面開口部の寸法に合わせて形成され、工場で予め製
作された後で施工現場に搬入され、建築物の壁面開口部
にそのまま取り付けられることが一般的である。しか
し、この発明はこれに限定されず、施工現場で部材を製
作しながら壁面開口部に取り付けてパネル部材を形成し
てもよい。
【0098】さらに、接合パネル部は中空パネル部材と
してその内部に換気装置、設備配管などを内臓した場合
について説明したが、換気装置、設備配管などが外部に
露出してもよい場合には、平板パネル部材としてもよ
い。この発明は、新築の建築物の壁面構造体のみなら
ず、既存の建築物の改修壁面構造体にも幅広く適用でき
る。
【0099】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜請求項6の発
明によれば、壁面構造体は、相対向する縦方向構造部
材、上下の横方向構造部材で区画された壁面開口部の正
面形状に合わせて、壁面構造体の全体を1つの壁ユニッ
トとして形成され、壁面開口部内に配設されて、両者間
を接合して壁面を構成するものである。ここで、縦方向
構造部材を柱とし、横方向構造部材を梁として非耐力壁
を設けずに壁面開口部を形成すると、壁面構造体は、
柱、梁によって囲まれた1スパン1階分に相当する1個
の大きな面材(パネル)とすることができる。
【0100】そして、壁面構造体はパネル本体部と接合
パネル部の2種類の部材で構成される。また、パネル本
体部は、サッシ部材などの空間を仕切るという壁面材で
ある。さらに、接合パネル部は従来技術で非耐力壁とし
て配置されていたものを多機能部材として形成して壁面
構造体に組み込んだものである。しかも、パネル本体部
と接合パネル部とは一体化して形成しても、それぞれ分
離して形成して着脱可能に接続してもよい。
【0101】したがって、この発明によると、パネル本
体部は従来技術によるものをそのまま活用することがで
き、しかも、接合パネル部によって、従来技術の非耐力
壁に内在している種々の欠点を解消し、パネル本体部の
機能を保護するのみならず、建築物という空間から要請
される新規な機能を付加した高性能の壁体を提供するこ
とができる。すなわち、この発明は高性能多機能を有
し、施工性、経済性に優れた壁面構造体を提供するもの
である。
【0102】そして、請求項7の発明によれば、壁面構
造体、特に、ガラス、出入口などが破損したり脱落する
ことを防ぐことができるので、防災避難路を確保でき
る。また、請求項8の発明によれば、接合パネル部を、
縦方向構造部材に付設される非耐力壁に相当する位置に
配設された壁面を構成する部材にしたので、袖壁に相当
する接合パネル部(端部)、および小壁に相当する接合
パネル部(中間部)を施工することができるので、工期
を短縮することができるとともに、施工性、経済性に優
れ、多機能高性能な壁面構造体となる。さらに、請求項
9の発明によれば、中空パネル部材、サッシ部材、平板
パネル部材のいずれかで接合パネル部を構成したので、
接合パネル部に変化を持たせることができる。
【0103】また、請求項10の発明によれば、接合パ
ネル部の少なくとも1つを中空パネル部材、サッシ部
材、平板パネル部材の内の同種のものを含めた2つ以上
を組み合わせて構成したので、接合パネル部にさらに変
化を持たせることができる。そして、請求項11の発明
によれば、接合パネル部を中空パネル部材とし、少なく
とも換気装置または設備配管を内蔵させたので、接合パ
ネル部に設備的機能を持たせることができる。なお、こ
の請求項11に発明において、換気装置および設備配
管、さらには他のものを内蔵させることにより、接合パ
ネル部に設備的多機能を持たせることができる。
【0104】次に、請求項12の発明によれば、接合パ
ネル部に間仕切り壁を着脱可能に取り付けたので、居住
者のライフサイクルの変化に対応して自由に間取りを変
更することができるとともに、建築計画に融通性を持た
せることができる。また、請求項13の発明によれば、
パネル本体部、接合パネル部を分離して形成し、着脱可
能に接続したので、各部を取り替えることが可能にな
る。
【0105】そして、請求項14、請求項15の発明に
よれば、壁面内水平変形能力が第1水平変形能力、第2
水平変形能力、第3水平変形能力の少なくとも1つ以上
になるので、優れた壁面内水平変形能力を有するものと
なる。
【0106】また、請求項16または請求項17の発明
によれば、請求項1の発明と同様な効果と、請求項11
の発明と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態である壁面構造体を示
す斜視図である。
【図2】図1に示した壁面構造体の正面図である。
【図3】図2のB−B線による断面図に相当する説明図
である。
【図4】(a),(b)はパネル本体部の上側の取付状
態およびスライド状態を示す説明図である。
【図5】図1および図2に示した接合パネル部(端部)
の構成を示す分解斜視図である。
【図6】図3に示した間仕切り壁の取付状態を示す平断
面図に相当する説明図である。
【図7】地震時における壁面構造体の上下階の層間水平
変位に追従する機能を構造力学的に説明する説明図であ
る。
【図8】地震時における壁面構造体の上下階の層間水平
変位に追従する機能を構造力学的に説明する説明図であ
る。
【図9】地震時における壁面構造体の上下階の層間水平
変位に追従する機能を構造力学的に説明する説明図であ
る。
【図10】この発明の第2実施形態である壁面構造体を
示す斜視図である。
【図11】図10に示した壁面構造体の平断面図に相当
する説明図である。
【図12】この発明の第3実施形態である壁面構造体を
示す斜視図である。
【図13】図12に示した壁面構造体の平断面図に相当
する説明図である。
【図14】この発明の第4実施形態である壁面構造体を
示す斜視図である。
【図15】図14に示した壁面構造体の平断面図に相当
する説明図である。
【図16】この発明の第5実施形態である壁面構造体を
示す斜視図である。
【図17】図16に示した壁面構造体のパネル本体部部
分の縦断面図に相当する説明図である。
【図18】この発明の第6実施形態である壁面構造体を
示す斜視図である。
【図19】図18に示した壁面構造体の平断面図に相当
する説明図である。
【図20】接合パネル部の他の例を示す正面図である。
【図21】壁面構造体の層間水平追随性を向上させる他
の例を示す縦方向構造部材部分の平断面図である。
【図22】従来の集合住宅の基準階の平面形式を示す説
明図である。
【図23】図22に示した外壁の斜視図である。
【図24】図23に示した外壁の正面図である。
【図25】図24のA−A線による断面図に相当する説
明図である。
【符号の説明】
1 壁面構造体 11 パネル本体部 12 サッシ外枠 12a 係合突条 12b 係合突条 13 サッシ部材 14 サッシ窓枠 15 ガラス 17 鉄筋 18 サッシ取付具 18P ピン接合部 18S スライド接合部 18a 溝 18b 溝 21 接合パネル部 21A 接合パネル部 22 箱本体 22a 取付孔 22b 配管挿通孔 23 蓋体 23a 通気孔 23b 切欠 24 換気レジスタ 25 吸音材 26 設備配管 27 断熱材 31 接合パネル部 32 サッシ窓枠 33 ガラス 41 間仕切り壁 42 額縁 43 額縁添え柱 43a 位置決め凹部 44 ガスケット 51 緩衝部材 52 止水材 P 縦方向構造部材 d 溝 C 横方向構造部材 E 非耐力壁(袖壁) M 非耐力壁(小壁) A 非耐力壁(腰壁)
フロントページの続き (72)発明者 内山 協一 富山県高岡市早川70番地 三協アルミニ ウム工業株式会社内 (72)発明者 水谷 一郎 富山県高岡市早川70番地 三協アルミニ ウム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−196023(JP,A) 特開 平9−317074(JP,A) 特開 平11−293818(JP,A) 実開 昭63−162092(JP,U) 実開 昭58−137749(JP,U) 特公 平6−35786(JP,B2) 特公 昭62−13470(JP,B2) 特公 昭63−28195(JP,B2) 特公 昭63−46812(JP,B2) 特公 昭63−55568(JP,B2) 特公 平1−33619(JP,B2) 特公 平4−12792(JP,B2) 実公 平7−2942(JP,Y2) 実公 平6−16051(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/98 E04B 2/56 E04B 2/88 - 2/96 E04H 9/02 321 E06B 5/00

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する縦方向構造部材とこれらの縦
    方向構造部材間に横架される上下の横方向構造部材とに
    よって囲まれた壁面開口部に配設される、壁面構造体で
    あって、 パネル本体部と接合パネル部とを組み合わせて構成さ
    れ、 前記接合パネル部は前記パネル本体部の左右方向両側端
    の少なくとも一側端と前記縦方向構造部材との間に配設
    されて、前記パネル本体部と前記縦方向構造部材とを介
    在的に接続し、 および/または前記接合パネル部は前記パネル本体部の
    間に配設されて、前記パネル本体部同士を介在的に接続
    している、 ことを特徴とする壁面構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の壁面構造体において、 1つのパネル本体部と、このパネル本体部の一側端に接
    続された1つの接合パネル部とによって構成されてい
    る、 ことを特徴とする壁面構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の壁面構造体において、 1つのパネル本体部と、このパネル本体部の両側端に接
    続された2つの接合パネル部によって構成されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の壁面構造体において、 2つのパネル本体部と、この2つのパネル本体部の一方
    の外側端に接続された1つの接合パネル部と、前記2つ
    パネル本体部の内側端に接続された1つの接合パネル部
    とによって構成されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の壁面構造体において、 2つのパネル本体部と、この2つのパネル本体部の両外
    側端に接続された2つの接合パネル部と、前記2つパネ
    ル本体部の内側端に接続された1つの接合パネル部とに
    よって構成されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の壁面構造体において、 2つのパネル本体部と、この2つのパネル本体部の内側
    端に接続された1つの接合パネル部とによって構成され
    ている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の壁面構造体において、 ネル本体部は、少なくともサッシ部材を備えた壁面を
    構成する部材である、 ことを特徴とする壁面構造体。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の壁面構造体において、 合パネル部は、縦方向構造部材に付設される非耐力壁
    に相当する位置に配設された壁面を構成する部材であ
    る、 ことを特徴とする壁面構造体。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の壁面構造体において、 合パネル部は、中空パネル部材、サッシ部材、平板パ
    ネル部材のいずれかで構成されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の壁面構造体におい
    て、 合パネル部の少なくとも1つが、中空パネル部材、サ
    ッシ部材、平板パネル部材の内の同種のものを含めた2
    つ以上を組み合わせて構成されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10に記載の壁
    面構造体において、 合パネル部は、中空パネル部材で構成され、少なくと
    も換気装置または設備配管を内蔵している、 ことを特徴とする壁面構造体。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の壁面構造体におい
    て、 合パネル部の少なくとも1つには、この接合パネル部
    と交差する方向に間仕切り壁が着脱可能に接続されてい
    る、 ことを特徴とする壁面構造体。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の壁面構造体におい
    て、 ネル本体部と接合パネル部とは分離して形成され、着
    脱可能に接続されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の壁面構造体におい
    て、 地震時における壁面開口部の上下の層間水平変位への追
    従能を有する、 ことを特徴とする壁面構造体。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の壁面構造体におい
    て、 間水平変位への追従能は、 ネル本体部と接合パネル部とが有する弾性変形によ
    追従する第1水平変形能力、前記パネル本体部、前記接合パネル部が回動または滑動
    することにより、 前記接合パネルと縦方向構造部材また
    は前記パネル本体部との接合部に縦方向へ設けられたパ
    ネル間クリアランスの間で追従する第2水平変形能力、 前記接合パネル部を前記パネル本体部よりも早期に断面
    降伏させることにより追従する第3水平変形能力、 の少なくとも1つによって形成されている、 ことを特徴とする壁面構造体。
  16. 【請求項16】 相対向する縦方向構造部材とこれらの
    縦方向構造部材間に横架される上下の横方向構造部材と
    によって囲まれた壁面開口部に配設される、壁面構造体
    であって、 サッシ部材を有するパネル本体部と、中空パネル部材に
    よって形成された接合パネル部とを組み合わせて構成さ
    れ、 前記接合パネル部は前記パネル本体部の左右方向両側端
    の少なくとも一側端と前記縦方向構造部材との間に配設
    されて、前記パネル本体部と前記縦方向構造部材とを介
    在的に接続し、 前記接合パネル部の少なくとも1つは換気装置および/
    または設備配管を内蔵している、 ことを特徴とする壁面構造体。
  17. 【請求項17】 相対向する縦方向構造部材とこれらの
    縦方向構造部材間に横架される上下の横方向構造部材と
    によって囲まれた壁面開口部に配設される、壁面構造体
    であって、 サッシ部材を有する複数のパネル本体部と、中空パネル
    部材によって形成された複数の接合パネル部とを組み合
    わせて構成され、 前記接合パネル部は前記パネル本体部の左右方向両側端
    の少なくとも一側端と前記縦方向構造部材との間に配設
    されて、前記パネル本体部と前記縦方向構造部材とを介
    在的に接続するとともに、前記パネル本体部の間に配設
    されて、前記パネル本体部同士を介在的に接続し、 前記接合パネル部の少なくとも1つは換気装置および/
    または設備配管を内蔵している、 ことを特徴とする壁面構造体。
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