JP3500318B2 - 木造家屋とその羽柄材施工方法 - Google Patents

木造家屋とその羽柄材施工方法

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JP3500318B2
JP3500318B2 JP35321698A JP35321698A JP3500318B2 JP 3500318 B2 JP3500318 B2 JP 3500318B2 JP 35321698 A JP35321698 A JP 35321698A JP 35321698 A JP35321698 A JP 35321698A JP 3500318 B2 JP3500318 B2 JP 3500318B2
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哲生 須田
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ダウ化工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、床下地材や壁下
地材等の羽柄材を、水平及び垂直方向の部材に一体的に
固定した木造家屋とその羽柄材施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木造家屋の羽柄材の施工方法は、
図27、図28に示すように、先ず土台1と柱2と図示
しない梁を組み立て、土台1には根太を載せる切欠部が
形成され、ここに根太3が差し込まれ、根太3上面に床
下地材4を載置して、釘等で根太3に固定していた。土
台1の柱2間には、図示しない間柱が取り付けられ、柱
には水平耐力保持のために筋かいが組み込まれる。ま
た、水平耐力を高める方法は、筋かいの代りに、柱1や
間柱の外側に構造用合板を開口部全周に渡って釘打ちし
て取り付けるものもある。そして、柱1と間柱の室内側
には横胴縁5が水平に取り付けられ、横胴縁5の室内側
には、板状の壁下地材6が釘等で固定されている。床下
地材4の表面には床仕上材7が取り付けられ、また壁下
地材6の表面には図示しない壁クロスが貼り付けられて
いる。従来の木造家屋の羽柄材の施工方法の場合、床下
地材4や壁下地材6は、土台1に直接固定されているも
のではない。
【0003】また、図29、図30に示すように、土台
1の上面に根太3の端部が載せられ、その根太3の上に
上記と同様に床下地材4等を設けたものもある。この場
合、根太3の分だけ床の高さが高くなる。この場合も壁
下地材6は上記と同様に横胴縁5を介して柱2間に固定
され、床下地材4は根太3に固定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、水平耐力を確保するために、筋かいを取り付ける必
要があるが、筋かいは斜め材のため取り付けに多くの工
数を要するものであった。また、筋かいに代えて柱等の
室外側に構造用合板を打ち付ける方法もあるが、構造用
合板の価格が高く、建築コスト削減の妨げとなるもので
あった。さらに、従来の内部間仕切りに用いられる壁下
地材6は、土台1に直結されていないため水平耐力保持
材とならず、壁下地材6も、同様に耐力壁とはならない
構造であった。また、床下地材4は、根太3に固定され
ているため、根太3等の部材数が多く組立工程もかかる
ものであった。
【0005】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みてなされたもので、簡単に水平耐力面材と垂直耐力面
材を一体的に組み立てることができ、少ない部材で高い
水平耐力を得ることができ、コストも安い木造家屋とそ
の羽柄材の施工方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の木造家屋は、
土台と、この土台と同一面または平行な面上に設けられ
た水平軸部材と、上記土台上に設けられた垂直軸部材を
有し、上記土台には略水平方向に水平耐力面材である床
下地材の側縁部が直接固定され、上記土台の長手方向に
沿って上記床下地材よりも所定高さ上方に突出する略垂
直面を有した繋ぎ材がその土台に固定され、上記垂直軸
部材に固定され室内に位置した垂直耐力面材である壁下
地材が設けられ、上記壁下地材の垂直方向に位置した
側縁部は上記垂直軸部材に対して固定され、上記壁下地
の水平方向に位置した両側縁部は、その下方部分が上
記繋ぎ材に固定され上方部分は上記土台の上方の上記水
平軸部材に固定され、上記壁下地材の4方の側縁部が
物の上記水平軸部材と垂直軸部材と一体的に固定される
とともに、上記壁下地材と上記床下地材とが一体に形成
された木造家屋である。
【0007】さらに、上記壁下地材は、その壁下地材が
当接した上記垂直軸部材、及び上記土台の上方の水平軸
部材に直接固定されているものである。また、上記水平
耐力面材は、その水平耐力面材の少なくとも対向する2
側縁部が、上記土台または大引きその他受材等の上記水
平軸部材に直接固定されている。または、上記水平耐力
面材は、上記土台またはこの土台と同一面上の水平軸部
材に固定された受材に固定され、この受材を介して上記
土台またはこの土台と同一面上の水平軸部材に一体に固
定されている。
【0008】上記繋ぎ材は、その一対の両側面または一
方に、その長手方向に沿って切欠部が形成され、この切
欠部に上記水平耐力面材の側縁部が挿入される。また、
上記繋ぎ材は、柱や間柱の間隔とほぼ同じ長さに切断さ
れ、柱や間柱の間で各々土台上面に直接取り付けられて
いる。また、この繋ぎ材は、断面形状が一定の長尺部材
で、上記土台の長手方向に沿って取り付けられ、上記繋
ぎ材の上面に上記間柱が設けられても良い。さらに、上
記水平耐力面材を介して上記繋ぎ材が上記土台に固定さ
れているものでも良い。
【0009】またこの発明は、土台と、この土台と同一
面または平行な面上に設けられた水平軸部材と、上記土
台上に設けられた垂直軸部材とを組み立て、上記土台及
び水平軸部材に床下地材を固定し、上記土台の長手方向
に沿って上記床下地材よりも所定高さ上方に突出する略
垂直面を有する繋ぎ材をその土台に固定し、室内側の
記垂直軸部材に壁下地材を固定し、上記壁下地材の垂直
方向に位置した両側縁部を上記垂直軸部材に対して固定
し、上記壁下地材の水平方向に位置した両側縁部のうち
下方部分を上記繋ぎ材に固定し、上方部分を上部の上記
水平軸部材に固定して、上記壁下地材の4方の側縁部を
建物の上記水平軸部材と垂直軸部材と一体的に固定する
とともに、上記壁下地材と上記床下地材とを一体に形成
する木造家屋の羽柄材施工方法である。
【0010】この発明の木造家屋とその羽柄材の施工方
法は、通常クロス貼りの下地として用いられているプラ
スターボード等の垂直耐力面材の周縁部全周を繋ぎ材を
介して土台や柱、梁等に一体に固定するようにし、垂直
耐力壁として機能するようにしたものである。また、床
下地材等の板部材も、土台やその他水平軸部材に固定す
ることにより水平耐力面材として機能するようにし、上
記垂直耐力面材と水平耐力面とが土台等を介して一体に
固定され、高い耐震性能等を持たせたものである。これ
により、筋交いや火打ちを省略することも出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面に基づいて説明する。図1〜図6はこの発明
の第一実施形態を示すもので、この実施形態の木造家屋
は、図1に示すように土台10、柱12、間柱14、梁
16、及び水平耐力面材である床下地材18により組み
立てられている。床下地材18の側縁部全周は、図2に
示すように土台10や図示しない大引の側縁上面に載置
され釘等で固定されている。ここで、垂直軸部材である
柱12に当接する部分の床下地材18は、その干渉する
部分の床下地材18に切欠き部18aが形成され、間柱
14の下端面には、切欠部14aが設けられ、床下地材
18の側縁部が切欠部14aに挿入されている。
【0012】土台10の上面で、柱12や間柱14の間
には、断面形状が一定の繋ぎ材20が、釘またはネジ1
9等で取り付けられている。繋ぎ材20は柱12や間柱
14の間隔とほぼ同じ長さの部材で、断面形状は、一対
の両側面または一方に各々切欠部20aが形成され、切
欠部20aに床下地材18の側縁部が挿入されている。
【0013】また、柱12や間柱14の間のやや下方寄
りの部分には、連結部材22が水平に設けられている。
柱12、間柱14、梁16、繋ぎ材20、連結部材22
の室内側には、構造用合板やプラスターボード、その他
無機材料板材等の垂直耐力面材である壁下地材24が設
けられている。壁下地材24の水平方向の上縁部は梁1
6や連結部材22に釘等で止められ、下縁部は連結部材
22や土台10上の繋ぎ材20に釘等で止められてい
る。さらに、壁下地材24は、柱12、間柱14の全て
に釘やネジ19等で止められ、壁下地材24全体が柱1
2や間柱14に固定されている。そして、壁下地材24
の室内側には、壁クロス26が貼り付けられている。な
お、連結部材22は壁下地材24の種類により直接梁1
6に固定可能なものであれば省略することができる。ま
た、壁下地材24は、その四方の側縁部を柱12や梁1
6や繋ぎ材20に固定されているものでも良い。
【0014】次に、この実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法を説明する。まず、土台10、柱12、梁16
を組み立てる。そして、あらかじめ所定の寸法に切断さ
れた床下地材18を、後に壁を設ける予定のある土台1
0の中央部に設ける。このとき、間柱14を設けるため
の所定の隙間を開けて取り付ける。その後、あらかじめ
下端部を片面又は両面切り欠いた間柱14を所定の位置
に取り付ける。さらに所定形状に加工した繋ぎ材20を
柱12や間柱14の間の土台10上面に取り付け、釘や
ビス等で固定する。そして必要に応じて柱12や間柱1
4の所定位置に連結部材22を取り付ける。そして柱1
2、全ての間柱14、梁16、繋ぎ材20の室内側面
に、壁下地材24を釘やネジ19等で取り付ける。この
後、床下地材18表面に床仕上げ材28を貼り、壁下地
材24の室内側面に壁クロス26を貼る。
【0015】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法は、床下地材18を土台10やその他水平軸部材に直
接固定し、さらに、壁下地材24を柱12や間柱14に
直接固定しているので、床下地材18と壁下地材24が
建物の軸部材と強固に一体化し、構造用耐力壁を構成し
ている。従って、筋かいや火打ち等の部材がなくても構
造的に強度を得ることができる。特に、合板を市松模様
に配すれば従来の火打ちを省略することが可能である。
【0016】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法によれば、水平耐力保持材である筋かいや火打ちの取
り付けが不要なため、余分な手間がかからず工期が短縮
され、さらにコストも低減される。また、筋かいが入っ
ていないため、外壁と室内側の壁下地材24との間の断
熱材の装着も簡単であり、また気密性も高いものにする
ことができ、性能も確保しやすくなる。さらに、家屋の
外壁と対面する壁下地材24の室外側の面に断熱材を一
体にして設けることにより、容易に高気密高断熱住宅を
形成することができる。しかも、構造用合板を外壁部に
取り付ける工法よりもコストが安価である。そして、原
則的に壁下地材24はすべて耐力壁とするため、コスト
を上げずに木造家屋全体の水平耐力を向上させることが
できる。さらに、壁下地材24より先に床下地材18を
取り付けるため、その後の作業の安全性が高まり、また
耐力壁である壁下地材24のバランスも良くなる。ま
た、床下地材18は、従来の根太を必要とせず、作業時
間の短縮が可能である。床下地材18は、直接土台10
や図示しない大引きに取り付けられ、水平剛性が高い。
また、従来の胴縁が不要で、胴縁に代わる連結部材24
は間柱14間に取り付けられるため、部屋や廊下が広く
なる。
【0017】次に、この発明の第二実施形態について図
7、図8に基づいて説明する。ここで、上述の実施の形
態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、繋ぎ材
30が一対の柱12間の距離とほぼ同じ長さを有する長
尺部材で、繋ぎ材30の上面に間柱14の下端面が取り
付けられている。
【0018】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず、土台10、柱12、梁16、床下地
材18を、上記従来と同様の順序で取り付ける。そして
一対の柱12間に繋ぎ材30を釘等で取り付け、その
後、繋ぎ材30上面に間柱14を取り付け、釘等で固定
する。そして柱12、間柱14、梁16、繋ぎ材20の
室内側面に、壁下地材24を取り付ける。そして床仕上
げ材28と壁クロス26を貼る。
【0019】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法によれば、上記実施の形態と同様の効果を有し、また
繋ぎ材30が長尺部材であるため部品点数を少なくする
ことができ、施工工数も削減される。
【0020】次に、この発明の第三実施形態について図
9、図10に基づいて説明する。この実施形態の木造家
屋の羽柄材の施工方法は、一対の柱12の互いに対向す
る面と、梁16の下側面に各々一体に受け材32を取り
付け、受け材32、繋ぎ材20に壁下地材24を取り付
ける。
【0021】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず、土台10、柱12、間柱14、梁1
6、床下地材18を、上記従来と同様の順序で取り付け
る。そして土台10には繋ぎ材20を取り付け、一対の
柱12の互いに対向する側面に受け材32を取り付け、
また梁16の下端面にも受け材32を取り付ける。次に
繋ぎ材20、各受け材32の室内側の側面に壁下地材2
4を当て、釘等で固定する。そして床仕上げ材28と壁
クロス26を貼る。そして、この実施形態によっても、
上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0022】次に、この発明の第四実施形態について図
11に基づいて説明する。この実施形態の木造家屋の羽
柄材の施工方法は、繋ぎ材34の断面形状が矩形に形成
されている。そして繋ぎ材34は、土台10や図示しな
い大引きの上面に直接取り付ける方法ではなく、床下地
材18の上に載せられ、床下地材18を貫通して土台1
0と大引きに釘止め又はビス止めされている。そして間
柱14は繋ぎ材34の上面に取り付けられている。
【0023】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず、土台10、柱12、梁16を組み立
てる。そして土台10に一対の床下地材18を互いに隣
接して載せ、さらに床下地材18の上面に繋ぎ材34を
載せ、床下地材18を貫通して土台10と大引きに釘止
め又はビス止めする。繋ぎ材34上面に間柱14を取り
付け、釘等で固定する。そして柱12、間柱14、梁1
6、繋ぎ材34の室内側面に、壁下地材24を取り付け
る。そして床仕上げ材28と壁クロス26を貼る。この
実施形態によれば、床下地材18の施工が容易となり、
上記実施形態と同様の効果も得ることができる。
【0024】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第五実施形態について図12に基づいて説明す
る。この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、土
台10の角部に切欠部10aが形成され、床下地材18
の側縁部は切欠部10aに挿入され固定されている。
【0025】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず土台10、柱12、梁16を組み立て
る。そして土台10にあらかじめ形成された切欠部10
aに床下地材18の側縁部を嵌合させ釘等で固定する。
さらに床下地材18の上面に繋ぎ材34を固定し、繋ぎ
材34上面に間柱14を取り付ける。そして柱12、間
柱14、梁16、繋ぎ材34の室内側に壁下地材24を
取り付ける。そして床仕上げ材28と壁クロス26を貼
る。
【0026】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法によれば、床下地材18を低い位置に取り付けること
ができ、天井までの距離を長くすることが出来る。
【0027】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第六実施形態について図13に基づいて説明す
る。この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、土
台10の所定位置にあらかじめ形成された溝部10bに
根太36の端部が落とし込まれ、根太36に床下地材1
8が取り付けられている。この実施形態の床下地材18
は、薄くて強度が比較的低いものでも良い。
【0028】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず土台10、柱12、梁16を組み立て
る。そして、土台10にあらかじめ形成された溝部10
bに根太36を落とし込む。土台10の上面に繋ぎ材3
4を釘等で固定し、根太36の上面に床下地材28を固
定する。繋ぎ材34上面に間柱14を取り付け、そして
柱12、間柱14、梁16、繋ぎ材34の室内側に壁下
地材24を取り付け、そして床仕上げ材28と壁クロス
26を貼る。
【0029】なお、この実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法の順序は、図14に示すように床下地材18を
取り付ける前に、壁下地材24を取り付けても良い。こ
のとき、壁下部材24の下端部は根太36の上面に当接
し、床下地材18の側縁部は壁下地材24の側面に当接
している。
【0030】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第七実施形態について図15に基づいて説明す
る。この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、土
台10にあらかじめ形成された溝部10bには根太36
を落とし込み、繋ぎ材20に形成された切欠部20aに
は床下地材18が挿入され、根太36と床下地材18の
側縁部は同一面上に位置している。
【0031】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず土台10、柱12、梁16を組み立て
る。そして、土台10にあらかじめ形成された溝部10
bに根太36を落とし込み、根太36の上面に床下地材
28を固定し、繋ぎ材20を土台10と床下地材18の
上に固定する。繋ぎ材34上面に間柱14を取り付け、
そして柱12、間柱14、梁16、繋ぎ材34の室内側
に壁下地材24を取り付け、そして床仕上げ材28と壁
クロス26を貼る。
【0032】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第八実施形態について図16に基づいて説明す
る。この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、土
台10の上面と面一にあらかじめ固定された受材40の
上面に床下地材18をネジ19等で固定したものであ
る。そして、上記第六実施形態と同様に、土台10の上
面に繋ぎ材34を釘やネジ19等で固定し以下同様に施
工する。
【0033】これにより、受材40を介して土台10に
対して床下地材18が一体に固定さて、壁下地材24は
繋ぎ材20を介して土台10と一体に固定される。従っ
て、この実施形態によっても上記各実施形態と同様に、
床下地材18と壁下地材24とが一体に固定されて構造
体を形成することができ、強度が高いものとなる。
【0034】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第九実施形態について図17に基づいて説明す
る。この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、上
記第八実施形態の受材40の上面が土台10の上面より
も床下地材18の厚さ分だけ下方に位置してものであ
る。これにより、床から天井までの間隔を広くすること
ができる。
【0035】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第十実施形態について図18に基づいて説明す
る。この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方法は、上
記第八実施形態と第九実施形態とを組合わせたものであ
り、図18の右側が真壁方式で形成され、上記第八実施
形態と後は同様である。また、左側が大壁方式として形
成され、上記図17と同様に形成されている。また梁1
6の下側面には受材42が一体に設けられ、壁下地材2
4がこの受材42に一体に固定されている。その他の構
成は上記実施形態と同様である。
【0036】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法の順序は、まず土台10、柱12、梁16を組み立て
る。そして、土台10にあらかじめ形成された溝部10
bに根太36を落とし込み、根太36の上面に床下地材
28を固定し、繋ぎ材20を土台10と床下地材18の
上に固定する。繋ぎ材34上面に間柱14を取り付け、
そして柱12、間柱14、梁16、繋ぎ材34の室内側
に壁下地材24を取り付け、そして床仕上げ材28と壁
クロス26を貼る。
【0037】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第十一実施形態について図19に基づいて説明す
る。ここで上記実施形態と同様の部材は同一符号を付し
て説明を省略する。この実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法は、床下地材18の床下面側にスチレンやウレ
タン、スチロール等の断熱材50を設けたものである。
断熱材50は、床下地材18に張り合わせたものや、別
体で床下地材18の裏面側に金具等で保持しているもの
でもよい。また、合板にサンドイッチされたものでも良
い。
【0038】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法によっても上記実施形態と同様の効果が得られ、断熱
材50により家屋の断熱性が高められ、容易に高断熱住
宅を建築することができる。
【0039】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第十二実施形態について図20〜図23に基づい
て説明する。ここで上記実施形態と同様の部材は同一符
号を付して説明を省略する。この実施形態の木造家屋の
羽柄材の施工方法は、図示するように、上記各実施例の
羽柄材の施工方法に加えて、家屋の外壁部分に断熱材を
設けたものである。図20に示すものは、外壁の外側に
断熱材50を設けたものである。これにより確実な気密
断熱効果を得ることが出来る。図21に示すものは、家
屋の壁内にグラスウール等の断熱材52を設けたもので
ある。図22に示すものは、外壁の外側に断熱材50を
設けるとともに、壁内にも断熱材50を設け、より断熱
性能を高めたものである。これにより、さらに確実な気
密断熱効果を得ることが出来る。図23に示すものは、
外壁の外側に断熱材50を設けるとともに、布基礎54
の外側及び土間56にも断熱材50を設け、土間56の
断熱材の下には防湿シート58を介している。そしてそ
の表面には防湿コンクリート60が施されているもので
ある。これにより、家屋全体を断熱材で囲むことがで
き、確実な気密断熱効果を得ることが出来る。
【0040】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第十三実施形態について図24に基づいて説明す
る。ここで上記実施形態と同様の部材は同一符号を付し
て説明を省略する。この実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法は、上記と同様の壁下地材24を横胴縁62を
介して取り付けたものである。これにより、壁下地材2
4による耐力壁としての性能が向上する。尚、壁の耐力
性能を向上させる場合は、この発明の水平耐力面材に加
えて筋交いを用いることもできる。また水平耐力面材と
して構造用合板を用いることによっても耐力性能は向上
する。水平家屋の外側に断熱材50を設けたものであ
る。
【0041】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工方
法によっても上記実施形態と同様の効果が得られ、断熱
材50により家屋の断熱性が高められ、容易に高断熱住
宅を建築することができる。
【0042】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第十四実施形態について図25に基づいて説明す
る。ここで上記実施形態と同様の部材は同一符号を付し
て説明を省略する。この実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法は、図示するように、上記各実施例の羽柄材の
施工方法に加えて、屋根の野地板64の屋根裏側に断熱
材50を設けるとともに、垂木66と野地板64の間に
も薄い断熱材50を挟み、垂木66間の断熱材50との
地板64の間に通気層を形成し、野地板64の裏面に結
露が発生するのを防止している。
【0043】次に、この発明の木造家屋の羽柄材の施工
方法の第十五実施形態について図26に基づいて説明す
る。ここで上記実施形態と同様の部材は同一符号を付し
て説明を省略する。この実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法は、図示するように、上記各実施例の羽柄材の
施工方法において、室外側に、断熱材50が貼り付けら
れた構造用合板70を固定する。この固定は、構造用合
板70の周縁部を、繋ぎ材20、受材42及び柱に固定
して一体的に構成する。さらに室内側には、構造用合板
等の面材耐力壁72を張る。面材耐力壁72も、その周
縁部を、繋ぎ材20、受材42及び柱に固定して一体的
に構成する。この実施形態の木造家屋とその羽柄材の施
工方法によれば、垂直耐力面材の強度が高く、より耐震
性等を高くすることができ、断熱性能も優れた家屋を施
工することができる。
【0044】なお、この発明の木造家屋とその羽柄材の
施工方法は、上記各実施形態に限定されるものではな
く、各部材の形状等適宜変更可能である。また、断熱材
を適宜壁下地材、床下地材の裏面に貼り合わせて使用す
ることができるものであり、これにより、容易に高気密
高断熱住宅を安価に提供することができる。
【0045】
【発明の効果】この発明の木造家屋とその羽柄材の施工
方法は、垂直耐力面材である壁下地材と水平耐力面材
ある床下地材を一体化して建物の立体構造として耐力性
能を保証しているものであり、簡単な構造で水平耐力を
向上させることができ、耐震性能も高くすることができ
る。しかも、筋交いや火打を用いなくても構造上必要な
耐力性能を得ることができ、施工が簡単であり、工期の
短縮等の効果により、全体としてコストを下げることも
可能なものである。さらに、横胴縁や根太も省くことも
可能であり、根太を用いないことにより、開口を低くす
ることもできる。また、作業上、水平耐力面材として床
下地材を張ることにより、転落等を防止でき作業の安全
性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工方法の正面図である。
【図2】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工構造の
縦断面図である。
【図3】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工構造の
梁の部分を示す斜視図である。
【図4】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工構造の
土台の部分を示す分解斜視図である。
【図5】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工構造の
土台の部分を示す斜視図である。
【図6】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工構造の
横断面図である。
【図7】この発明の第二実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工構造の縦断面図である。
【図8】この発明の第二実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工構造の正面図である。
【図9】この発明の第三実施形態の木造家屋の羽柄材の
施工構造の縦断面図である。
【図10】この発明の第三実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の正面図である。
【図11】この発明の第四実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図12】この発明の第五実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図13】この発明の第六実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図14】この実施形態の木造家屋の羽柄材の施工構造
の変形例の縦断面図である。
【図15】この発明の第七実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図16】この発明の第八実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図17】この発明の第九実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図18】この発明の第十実施形態の木造家屋の羽柄材
の施工構造の縦断面図である。
【図19】この発明の第十一実施形態の木造家屋の羽柄
材の施工構造の縦断面図である。
【図20】この発明の第十二実施形態の木造家屋の羽柄
材の施工構造の縦断面図である。
【図21】この発明の第十二実施形態の木造家屋の羽柄
材の他の施工構造の縦断面図である。
【図22】この発明の第十二実施形態の木造家屋の羽柄
材のさらに他の施工構造の縦断面図である。
【図23】この発明の第十二実施形態の木造家屋の羽柄
材のさらに他の施工構造の縦断面図である。
【図24】この発明の第十三実施形態の木造家屋の羽柄
材の施工構造の縦断面図である。
【図25】この発明の第十四実施形態の木造家屋の羽柄
材の施工構造の縦断面図である。
【図26】この発明の第十五実施形態の木造家屋の羽柄
材の施工構造の縦断面図である。
【図27】従来の木造家屋の羽柄材の施工構造の縦断面
図である。
【図28】従来の木造家屋の羽柄材の施工構造の縦断面
図である。
【図29】従来の木造家屋の羽柄材の施工構造の縦断面
図である。
【図30】従来の木造家屋の羽柄材の施工構造の縦断面
図である。
【符号の説明】
10 土台 12 柱 14 間柱 16 梁 18 床下地材 20 繋ぎ材 22 連結部材 24 壁下地材 26 壁クロス
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04B 1/10 E04B 1/10 C (56)参考文献 特開 平8−284284(JP,A) 特開 平10−152919(JP,A) 実開 平7−13918(JP,U) 特公 昭45−36993(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 2/56 E04B 1/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土台と、この土台と同一面または平行な
    面上に設けられた水平軸部材と、上記土台上に設けられ
    た垂直軸部材を有し、上記土台には略水平方向に水平耐
    力面材である床下地材の側縁部が直接固定され、上記土
    台の長手方向に沿って上記床下地材よりも所定高さ上方
    に突出する略垂直面を有した繋ぎ材がその土台に固定さ
    れ、上記垂直軸部材に固定され室内に位置した垂直耐力
    面材である壁下地材が設けられ、上記壁下地材の垂直方
    に位置した両側縁部は上記垂直軸部材に対して固定さ
    れ、上記壁下地材の水平方向に位置した両側縁部は、そ
    の下方部分が上記繋ぎ材に固定され上方部分は上記土台
    の上方の上記水平軸部材に固定され、上記壁下地材の4
    方の側縁部が建物の上記水平軸部材と垂直軸部材と一体
    的に固定されるとともに、上記壁下地材と上記床下地材
    とが一体に形成されたことを特徴とする木造家屋。
  2. 【請求項2】 上記壁下地材は、その壁下地材が当接し
    た上記垂直軸部材、及び上記土台の上方の水平軸部材に
    直接固定されていることを特徴とする請求項1記載の木
    造家屋。
  3. 【請求項3】 上記床下地材は、その床下地材の少なく
    とも対向する2側縁部が上記土台または上記水平軸部材
    に直接固定されていることを特徴とする請求項1記載の
    木造家屋。
  4. 【請求項4】 上記床下地材は、上記土台またはこの土
    台と同一面上の水平軸部材に固定された受材に固定さ
    れ、この受材を介して上記土台またはこの土台と同一面
    上の水平軸部材に一体に固定されていることを特徴とす
    る請求項1記載の木造家屋。
  5. 【請求項5】 上記繋ぎ材は、その一対の両側面または
    一方に、その長手方向に沿って切欠部が形成され、この
    切欠部に上記床下地材の側縁部が挿入されていることを
    特徴とする請求項1記載の木造家屋。
  6. 【請求項6】 上記繋ぎ材は、上記垂直軸部材間の間隔
    とほぼ等しい長さに切断され、上記垂直軸部材が各々土
    台上面に直接取り付けられていることを特徴とする請求
    項1または5記載の木造家屋。
  7. 【請求項7】 上記繋ぎ材は、断面形状が一定の長尺部
    材で、上記土台の長手方向に沿って取り付けられ、上記
    繋ぎ材の上面に一部の上記垂直軸部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または5記載の木造家屋。
  8. 【請求項8】 土台と、この土台と同一面または平行な
    面上に設けられた水平軸部材と、上記土台上に設けられ
    た垂直軸部材とを組み立て、上記土台及び水平軸部材に
    床下地材を固定し、上記土台の長手方向に沿って上記
    下地材よりも所定高さ上方に突出する略垂直面を有する
    繋ぎ材をその土台に固定し、室内側の上記垂直軸部材に
    壁下地材を固定し、上記壁下地材の垂直方向に位置した
    両側縁部を上記垂直軸部材に対して固定し、上記壁下地
    の水平方向に位置した両側縁部のうち下方部分を上記
    繋ぎ材に固定し、上方部分を上部の上記水平軸部材に固
    定して、上記壁下地材の4方の側縁部を建物の上記水平
    軸部材と垂直軸部材と一体的に固定するとともに、上記
    壁下地材と上記床下地材とを一体に形成することを特徴
    とする木造家屋の羽柄材施工方法。
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