JP3061048B1 - 通信装置および記憶媒体 - Google Patents

通信装置および記憶媒体

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JP3061048B1
JP3061048B1 JP11080808A JP8080899A JP3061048B1 JP 3061048 B1 JP3061048 B1 JP 3061048B1 JP 11080808 A JP11080808 A JP 11080808A JP 8080899 A JP8080899 A JP 8080899A JP 3061048 B1 JP3061048 B1 JP 3061048B1
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Abstract

【要約】 【課題】 子機を使用した通話中に相手先からファクシ
ミリデータの送信がある場合であっても、自己のユーザ
の多様な要求に応じて臨機応変に受信動作を制御するこ
とができるようにする。 【解決手段】 公衆電話回線17を介して相手先の端末
装置との間で音声信号および画像情報を互いに交換でき
る親機Aを備え、親機A/子機B間の交信を可能とした
ファクシミリ装置であって、CPU1は、子機Bを使用
して通話中、CNG信号を受信したか否かを検定してい
る。CNG信号を受信したとの検定結果が得られた場
合、CPU1は、親機Aにてファクシミリデータを受信
するか否かといった選択事項を子機Bに対して照会す
る。そうした照会に応じて子機Bからユーザの操作によ
り発行される制御コマンドに基づいて、CPU1は、親
機Aにおけるファクシミリデータの受信動作を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置本体を親機と
して親機/子機間の交信を可能とした、たとえばファク
シミリ装置などの通信装置、およびその通信装置を制御
するためのプログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通信装置の一種であるたとえばフ
ァクシミリ装置には、装置本体を親機として送受話器な
どの子機との間で音声信号を無線により交信することが
できる、いわゆるコードレスタイプの子機を伴うものが
ある。コードレスタイプの子機を伴うファクシミリ装置
では、主要機能となるファクシミリ送受信のみならず、
子機を介して通話することも可能とされている。
【0003】この種のファクシミリ装置においては、子
機を使用して相手先との通話中、その相手先の端末装置
がファクシミリデータを送信し始めると、自己のファク
シミリ装置が自動的にファクシミリ受信動作を開始させ
るといった特殊なシーケンスを採用したものもある。こ
のようなファクシミリ装置では、通話中に受信したファ
クシミリデータに基づいて自動的に印字出力が行われ、
自己のユーザは、相手先との通話中にその相手先から受
信したファクシミリデータに基づく画像情報をハードコ
ピーによりその場ですぐに得ることが可能とされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に、親子/子機間の交信が可能で特殊シーケンスを採用
した従来のファクシミリ装置では、通話中に相手先から
ファクシミリデータの送信が開始されると、自己のユー
ザが通話時に印字出力を望まない場合であっても、相手
先からのファクシミリ送信に応じて必ず印字出力が行わ
れるものとされ、このような点からユーザの多様な要求
に応じてファクシミリ受信動作を制御することができな
いという問題があった。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みて提案されたも
のであって、子機を使用した通話中に相手先から画像情
報の送信がある場合であっても、自己のユーザの多様な
要求に応じて臨機応変に受信動作を制御することができ
る通信装置、およびその通信装置を制御するためのプロ
グラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明の通信装置は、通信回線を
介して他の端末装置との間で音声信号および画像情報を
互いに交換できる装置本体を備え、その装置本体を親機
として親機/子機間の交信を可能とした通信装置であっ
て、上記子機を使用して上記他の端末装置との間で音声
信号による通信中、画像情報の送信開始前に通知される
信号を受信したか否かを検定する信号受信検定手段と、
上記信号受信検定手段により受信したとの検定結果が得
られた場合、上記装置本体にて画像情報を受信するか否
かといった選択事項を上記子機に対して照会する選択事
項照会手段と、上記選択事項照会手段による照会に応じ
て上記子機から発行される制御コマンドに基づいて、上
記装置本体における画像情報の受信動作を制御する受信
動作制御手段とを有することを特徴としている。
【0007】このような通信装置によれば、子機を使用
した音声信号による通信中、すなわち通話中に画像情報
の送信開始前に通知される信号を受信した場合、それに
応じて子機から発行される制御コマンドに基づいて画像
情報の受信動作が制御されるので、子機を使用した通話
中に画像情報の受信がある場合であっても、その子機か
らユーザの要求に応じた制御コマンドを発行することが
でき、そうした制御コマンドに応じて臨機応変に受信動
作を制御することができる。
【0008】また、請求項2に記載した発明の通信装置
は、請求項1に記載の通信装置であって、上記選択事項
照会手段による照会に応じて上記子機から画像情報を印
字出力する旨の制御コマンドが発行された場合、上記受
信動作制御手段は、上記他の端末装置からの送信に応じ
て受信した画像情報を印字出力させる。
【0009】このような通信装置によれば、請求項1に
記載の通信装置による効果に加えて、子機を使用した通
話中に画像情報の受信がある場合であっても、一旦子機
側に画像情報の受信動作について問い合わせがされ、自
己のユーザによる選択に応じて画像情報が印字出力され
るので、ユーザの許可を受けた場合にのみ必要とする画
像情報をその場ですぐに印字出力することができる。
【0010】さらに、請求項3に記載した発明の通信装
置は、請求項1または請求項2に記載の通信装置であっ
て、上記選択事項照会手段による照会に応じて上記子機
から画像情報を保存する旨の制御コマンドが発行された
場合、上記受信動作制御手段は、上記他の端末装置から
の送信に応じて受信した画像情報をメモリに記憶させ
る。
【0011】このような通信装置によれば、請求項1ま
たは請求項2に記載の通信装置による効果に加えて、子
機を使用した通話中に画像情報の受信がある場合であっ
ても、一旦子機側に画像情報の受信動作について問い合
わせがされ、自己のユーザによる選択に応じて画像情報
がメモリに記憶されるので、ユーザの許可を受けた場合
にのみ必要とする画像情報をその場ですぐにメモリに保
存することができる。
【0012】また、請求項4に記載した発明の通信装置
は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通信装
置であって、上記選択事項照会手段による照会に応じて
上記子機から画像情報を受信しない旨の制御コマンドが
発行された場合、上記受信動作制御手段は、上記他の端
末装置からの画像情報を受信することなく通信状態を解
除する。
【0013】このような通信装置によれば、請求項1な
いし請求項3のいずれかに記載の通信装置による効果に
加えて、子機を使用した通話中に画像情報の受信がある
場合であっても、一旦子機側に画像情報の受信動作につ
いて問い合わせがされ、自己のユーザによる選択に応じ
てその受信動作が禁止されるので、ユーザの許可が得ら
れない場合には、不要な画像情報の受信を拒否して次の
通信に備えるべく準備を整えておくことができる。
【0014】さらに、請求項5に記載した発明の通信装
置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の通信
装置であって、上記受信動作制御手段は、上記子機から
の制御コマンドに応じて受信動作を制御する以外に、子
機または上記装置本体を操作してあらかじめ設定登録さ
れた受信条件に基づいて受信動作を制御している。
【0015】このような通信装置によれば、請求項1な
いし請求項4のいずれかに記載の通信装置による効果に
加えて、子機を使用した通話中に画像情報の受信がある
場合であっても、子機からの制御コマンドを待つ必要な
くあらかじめ設定登録された受信条件に基づいて受信動
作が制御されるので、子機を使用するユーザは、何ら受
信動作に必要な操作を行うことなく、たとえば画像情報
の印字出力、記憶保存、あるいは画像情報の受信を禁止
するといったさまざまな受信条件に自動的に対応するこ
とができる。
【0016】また、請求項6に記載した発明の記憶媒体
は、通信回線を介して他の端末装置との間で音声信号お
よび画像情報を互いに交換できる装置本体を備え、その
装置本体を親機として親機/子機間の交信を可能とした
通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒
体であって、上記子機を使用して上記他の端末装置との
間で音声信号による通信中、画像情報の送信開始前に通
知される信号を受信したか否かを検定するための信号受
信検定プログラムと、上記信号受信検定プログラムに基
づいて受信したとの検定結果が得られた場合、上記装置
本体にて画像情報を受信するか否かといった選択事項を
上記子機に対して照会するための選択事項照会プログラ
ムと、上記選択事項照会プログラムに基づく照会に応じ
て上記子機から発行される制御コマンドに基づいて、上
記装置本体における画像情報の受信動作を制御するため
の受信動作制御プログラムとを含むプログラムを記憶し
たことを特徴としている。
【0017】このような記憶媒体によれば、記憶された
プログラムに基づいてCPUを動作させることにより、
請求項1に記載の通信装置の動作を実現することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照して具体的に説明する。
【0019】図1は、本発明にかかる通信装置の一実施
形態としてファクシミリ装置の構成を示した回路ブロッ
ク図である。ここで、ファクシミリ装置としては、装置
本体を親機Aとして送受話器である子機Bとの間で音声
信号を無線により交信することができる、いわゆるコー
ドレスタイプの子機Bを備えたものである。
【0020】図1に示すように、ファクシミリ装置は、
装置本体としての親機Aと、その親機Aから独立して無
線により交信可能な送受話機能を有する子機Bを具備し
て構成されている。親機Aは、CPU1、NCU2、R
AM3、モデム4、ROM5、EEPROM6、ゲート
アレイ7、コーデック8、DMAC9、読取部11、印
字部12、操作部13、表示部14、および無線交信部
15などを有している。CPU1、NCU2、RAM
3、モデム4、ROM5、EEPROM6、ゲートアレ
イ7、コーデック8、およびDMAC9は、バス線16
により相互に接続されている。バス線16には、アドレ
スバス、データバス、および制御信号線が含まれる。ゲ
ートアレイ7には、読取部11、印字部12、操作部1
3、表示部14、および無線交信部15が接続されてい
る。子機Bは、コントローラ部21に接続された無線交
信部22、表示部23、操作部24、および送受話部2
5などを有している。この子機Bは、親機Aの無線交信
部15を介して親機Aと接続されている。
【0021】一方の親機Aにおいて、CPU1は、主と
して親機A全体の動作を制御する。NCU2は、公衆電
話回線17に接続されて網制御を行う。RAM3は、充
電電池などにより電源バックアップが施されており、C
PU1の作業領域や各種データの格納領域を提供する。
モデム4は、ファクシミリデータの変調や復調などを行
う。ROM5は、各種のプログラムや設定値などのデー
タを記憶している。EEPROM6は、各種のフラグや
設定データなどを記憶する。ゲートアレイ7は、CPU
1の入出力インターフェースとして機能し、このゲート
アレイ7を介してパーソナルコンピュータなどと接続す
ることも可能である。コーデック8は、ファクシミリデ
ータの符号化や復号化を行う。DMAC9は、RAM3
へのデータの書き込みや読み出しを行う。
【0022】また、読取部11は、たとえばイメージセ
ンサなどによって原稿用紙から画像を読み取る。印字部
12は、たとえばインクジェット方式あるいは熱転写方
式などの印字手段によって画像を記録用紙上に印字出力
する。操作部13は、テンキーや文字キーなどのキース
イッチ群を備えており、必要に応じてユーザにより入力
操作された信号をCPU1に伝える。表示部14は、L
CDなどの表示デバイスであって、CPU1の制御によ
って各種の動作状況を表示する。
【0023】他方の子機Bにおいて、コントローラ部2
1は、マイクロプロセサなどが組み込まれた回路であっ
て、主として子機B全体の動作を制御する。このコント
ローラ21に接続された無線交信部22は、上記親機A
の無線交信部15との間で音声信号や制御信号を無線に
より送受信する。表示部23は、LCDなどの表示デバ
イスであって、コントローラ部21の制御によって各種
の動作状況を表示する。操作部24は、テンキーなどの
キースイッチ群を備えており、必要に応じてユーザによ
り入力操作された信号をコントローラ部21に伝える。
送受話部25は、マイクロホンやスピーカなどを備え、
ユーザに対して音声を入出力する。
【0024】本発明の要点について説明すると、自己の
ユーザが子機Bを使用して相手先と通話しているとき
は、公衆電話回線17を介して音声信号が交換されてい
る状態にある。そうした通話中、同じ相手先の端末装置
から画像情報であるファクシミリデータの送信開始前に
通知される信号(以下、「CNG(calling tone)信
号」という)が音声信号にかわって送信されてくる場合
がある。たとえば、通話中にその通話相手がファクシミ
リ送信をスタートする旨を音声によって自己のユーザに
伝え、相手先の端末装置が送信スタートとされると、初
期動作として所定の信号形式とされたCNG信号が公衆
電話回線17を通じて親機A側に送信されてくる。この
CNG信号は、子機Bにおける送受話部25のスピーカ
を介して聞くことも可能である。
【0025】CNG信号を受信すると、親機AのCPU
1は、現時点で通話中の相手先からファクシミリデータ
を受信して印字出力するか、もしくは通話終了後などに
印字出力するためにファクシミリデータをRAM3など
に記憶保存させるか、または不要なファクシミリ送信と
して受信を拒否するかといった選択事項を子機Bに対し
て照会する。こうした選択事項が照会される際には、選
択事項そのものを無線内容とした信号が親機Aから子機
Bに対して送信されるのではなく、単にCNG信号を受
信したことのみを示すCNG検定信号が送信される。
【0026】CNG検定信号を親機Aから受けた子機B
においては、コントローラ部21の制御によってブザー
音や、ファクシミリ送信が始められる旨のメッセージな
どが表示部23で表示され、それに応じて子機Bを使用
中にある自己のユーザは、所定のキーを選択操作するこ
とで上記選択事項を命令内容とした制御コマンドを親機
Aに対して発行することができる。
【0027】こうした制御コマンドは、子機Bにおける
コントローラ部21の制御によって親機Aに送信され、
制御コマンドを受けた親機AのCPU1は、制御コマン
ドに応じた受信動作を実行することとなる。つまり、制
御コマンドが印字出力命令である場合、親機Aにおいて
ファクシミリデータが受信されるとともに、受信データ
に基づく印字出力が行われ、また、制御コマンドが記憶
保存命令である場合、RAM3などに受信したファクシ
ミリデータが格納される。その一方、制御コマンドが受
信拒否命令である場合、ファクシミリデータの受信が開
始されることなく、相手先との通話状態を解除すべく回
線が切断される。
【0028】なお、相手先との通話中にCNG信号を受
信した場合、ファクシミリデータを受信して印字出力す
るか、もしくはファクシミリデータをRAM3などに記
憶保存させるか、またはファクシミリデータの受信を拒
否するかといった選択事項は、相手先との通話を行う前
の待機時などにおいて子機Bまたは親機Aを操作するこ
とでEEPROM6などに自動受信条件として設定登録
しておくこともできる。そして、自動受信モードが設定
されている場合には、各自動受信条件に応じた動作、つ
まり、上記した印字出力命令、記憶保存命令、または受
信拒否命令に応じた動作と同様にして、子機Bからの制
御コマンドを待つことなく親機AのCPU1が動作する
こととなる。
【0029】すなわち、親機AのCPU1は、子機Bを
使用して他の端末装置との間で音声信号による通信中、
画像情報の送信開始前に通知される信号を受信したか否
かを検定する信号受信検定手段と、信号受信検定手段に
より受信したとの検定結果が得られた場合、装置本体に
て画像情報を受信するか否かといった選択事項を子機B
に対して照会する選択事項照会手段と、選択事項照会手
段による照会に応じて子機Bから発行される制御コマン
ドに基づいて、装置本体における画像情報の受信動作を
制御する受信動作制御手段とを実現している。
【0030】また、ROM5は、通信回線を介して他の
端末装置との間で音声信号および画像情報を互いに交換
できる装置本体を備え、その装置本体を親機として親機
/子機間の交信を可能とした通信装置を制御するための
プログラムを記憶した記憶媒体であって、上記子機Bを
使用して上記他の端末装置との間で音声信号による通信
中、画像情報の送信開始前に通知される信号を受信した
か否かを検定するための信号受信検定プログラムと、上
記信号受信検定プログラムに基づいて受信したとの検定
結果が得られた場合、上記装置本体にて画像情報を受信
するか否かといった選択事項を上記子機Bに対して照会
するための選択事項照会プログラムと、上記選択事項照
会プログラムに基づく照会に応じて上記子機Bから発行
される制御コマンドに基づいて、上記装置本体における
画像情報の受信動作を制御するための受信動作制御プロ
グラムとを含むプログラムを記憶した記憶媒体を実現し
ている。
【0031】次に、上記構成を有するファクシミリ装置
の動作、特に通話中にファクシミリデータが送信されて
くる場合の動作手順について図面を参照して説明する。
【0032】図2は、ファクシミリ装置における通話中
データ受信処理の動作手順を示したフローチャートであ
って、この図に示すように、親機AのCPU1は、まず
公衆電話回線17を通話回線として相手先の端末装置と
接続された状態であるか否かを判断している(S1)。
【0033】通話による接続状態と判断した場合(S
1:YES)、つまり公衆電話回線17を通じて相手先
との間で音声信号が交換される状態であるとき、CPU
1は、通話処理を行う(S2)。この通話処理には、回
線閉結動作などが含まれるが、回線閉結後の通話処理に
おけるCPU1の動作としては、主に公衆電話回線17
を通じて交換される信号の状態を監視するだけであり、
この通話処理中における公衆電話回線17では、各種形
式の信号が交信可能とされる。
【0034】こうした通話処理によって相手先との通話
中、CPU1は、その相手側からの送信信号であるCN
G信号を受信したか否かについて一定の短い時間間隔で
検定している(S3)。
【0035】通話中であるにもかかわらずCNG信号を
受信した場合(S3:YES)、CPU1は、自動受信
モードが設定されている状態であるか否かを判断する
(S4)。
【0036】自動受信モードでない場合(S4:N
O)、CPU1は、無線交信部15を制御することでC
NG信号を受信したことを示すCNG検定信号を子機B
側に送信する(S5)。こうしてCNG検定信号を受け
た子機Bにおいては、先述したように、ブザー音や、フ
ァクシミリ送信が始められる旨のメッセージなどが表示
部23にて表示され、それに応じてユーザの選択操作に
より子機Bから制御コマンドが親機Aに対して発行され
る。
【0037】CNG検定信号を送信した後、CPU1
は、子機Bから発行された制御コマンドが親機Aの無線
交信部15にて受信されたか否かを判断しており(S
6)、上記制御コマンドを受信すると(S6:YE
S)、CPU1は、受信した制御コマンドの命令内容を
解読する(S7)。
【0038】そうして解読した制御コマンドの命令内容
が印字出力命令であった場合(S8:YES)、CPU
1は、CNG信号に続いてファクシミリ受信の初期動作
に必要な各種制御信号を相手先の端末装置との間で交換
した後、相手先から送信されるファクシミリデータの受
信処理を行う(S9)。
【0039】ファクシミリデータの受信処理を開始した
CPU1は、RAM3を印字出力用のワークエリアとし
て用いつつ、受信したファクシミリデータに基づく画像
を印字部12により印字出力させる(S10)。つま
り、子機Bを使用して相手先と通話中であったユーザ
は、印字出力命令に相当する制御コマンドを選択するだ
けでその場ですぐにファクシミリデータに基づく画像を
印字出力によるハードコピーとして得ることができる。
【0040】印字出力処理が完了すると、CPU1は、
公衆電話回線17を開放状態とし(S11)、この通話
中データ受信処理にかかる一連の動作を終了させる。
【0041】S8において、解読した制御コマンドの命
令内容が印字出力命令ではなく(S8:NO)、記憶保
存命令であった場合(S12:YES)、CPU1は、
上記S9と同様にファクシミリデータの受信処理を行う
(S13)。
【0042】そうしてファクシミリデータの受信処理を
開始したCPU1は、RAM3を記憶保存用のデータ格
納エリアとして用いつつ、受信したファクシミリデータ
をRAM3に格納する(S14)。ファクシミリデータ
をRAM3に格納した後、CPU1は、S11に移行し
てこの処理を終える。つまり、子機Bを使用して相手先
と通話中であったユーザは、記憶保存命令に相当する制
御コマンドを選択するだけで、その場ですぐに受信した
ファクシミリデータをRAM3に保存しておくことがで
きる。RAM3に保存されたファクシミリデータは、こ
の通話中データ受信処理の終了後などにいつでも読み出
して印字出力処理などに用いることができる。
【0043】S12において、解読した制御コマンドの
命令内容が印字出力命令でも記憶保存命令でもない場合
(S12:NO)、つまり、制御コマンドが受信拒否命
令である場合、CPU1は、相手先の端末装置がファク
シミリデータを送信する準備段階であっても受信処理を
禁止してS11に移行する。これにより、自己のユーザ
にとって不要なファクシミリデータの受信を拒否して次
の通信に備えるべく準備を整えておくことができる。
【0044】S6において、子機Bからの制御コマンド
を受信しない場合(S6:NO)、CPU1は、制御コ
マンドを受信するまでS6の判断を繰り返し行う。つま
り、CNG信号を受信してもユーザによる許可が得られ
るまで、次の処理に移行しないこととなる。
【0045】S4において、自動受信モードである場合
(S4:YES)、CPU1は、子機Bとの交信を行う
ことなくS8にスキップする。この際、S8において
は、EEPROM6などに設定登録された自動受信条件
が印字出力命令などに該当するか否かCPU1によって
判断されることとなる。つまり、S8以降の動作は、子
機Bを使用するユーザが介入しなくても自動的に実行さ
れる。
【0046】S3において、通話中にCNG信号を受信
しない場合(S3:NO)、CPU1は、S2に戻って
通話処理を継続する。
【0047】S1において、通話による接続状態でない
場合(S1:NO)、CPU1は、この通話中データ受
信処理を開始させることなく待機する。
【0048】なお、図2に示す各ステップの途中におい
て回線開放などの割込要求があった場合には、その時点
で割込処理を実行してこの処理を終了する。
【0049】したがって、上記構成、動作をファクシミ
リ装置によれば、子機Bを使用した通話中にファクシミ
リデータの送信開始を示すCNG信号を受信した場合、
それに応じてユーザの操作により子機Bから発行される
制御コマンドに基づいてファクシミリデータの受信動作
が制御されるので、子機Bを使用した通話中にファクシ
ミリデータの受信がある場合であっても、その子機Bか
らユーザの要求に応じた制御コマンドを発行することが
でき、そうした制御コマンドに応じて臨機応変に受信動
作を制御することができる。
【0050】具体的には、たとえば子機Bを使用して通
話中のユーザは、子機Bから離れた親機Aにて相手先か
らのファクシミリデータに基づく画像が自動的に印字出
力されるといった事態を回避することができ、通話中で
あっても私事に関する内密情報などを誰にも悟られるこ
となくファクシミリデータとして受け取ることができ
る。
【0051】なお、上記実施形態においては、子機Bを
使用するユーザがパスワードなどを入力しなければデー
タを印字出力することや記憶保存することができないよ
うに構成しても良い。この場合、子機Bからの制御コマ
ンドであることを親機A側で認識し、子機B用に設けら
れた専用の記憶エリアにファクシミリ受信データを記憶
するようにする。そして、専用の記憶エリアに記憶され
た受信データは、あらかじめ子機Bのユーザが設定した
パスワードを入力しなければ、あるいは子機Bからの入
力操作でなければ印字出力などが実行されないように構
成することで、より確実に個人のファクシミリデータが
他人の目に触れることを回避できる。特に、親機Aに対
して複数の子機が交信可能とされ、ファクシミリ装置と
しての機能を複数のユーザが共用する場合に有用なもの
となる。
【0052】また、内線通話中においてCNG信号を受
信した場合などにおいても、上記実施形態と同様の手順
にて処理が行われるとしても良い。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た発明の通信装置によれば、子機を使用した音声信号に
よる通信中、すなわち通話中に画像情報の送信開始前に
通知される信号を受信した場合、それに応じて子機から
発行される制御コマンドに基づいて画像情報の受信動作
が制御されるので、子機を使用した通話中に画像情報の
受信がある場合であっても、その子機からユーザの要求
に応じた制御コマンドを発行することができ、そうした
制御コマンドに応じて臨機応変に受信動作を制御するこ
とができる。
【0054】また、請求項2に記載した発明の通信装置
によれば、請求項1に記載の通信装置による効果に加え
て、子機を使用した通話中に画像情報の受信がある場合
であっても、一旦子機側に画像情報の受信動作について
問い合わせがされ、自己のユーザによる選択に応じて画
像情報が印字出力されるので、ユーザの許可を受けた場
合にのみ必要とする画像情報をその場ですぐに印字出力
することができる。
【0055】さらに、請求項3に記載した発明の通信装
置によれば、請求項1または請求項2に記載の通信装置
による効果に加えて、子機を使用した通話中に画像情報
の受信がある場合であっても、一旦子機側に画像情報の
受信動作について問い合わせがされ、自己のユーザによ
る選択に応じて画像情報がメモリに記憶されるので、ユ
ーザの許可を受けた場合にのみ必要とする画像情報をそ
の場ですぐにメモリに保存することができる。
【0056】また、請求項4に記載した発明の通信装置
によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
通信装置による効果に加えて、子機を使用した通話中に
画像情報の受信がある場合であっても、一旦子機側に画
像情報の受信動作について問い合わせがされ、自己のユ
ーザによる選択に応じてその受信動作が禁止されるの
で、ユーザの許可が得られない場合には、不要な画像情
報の受信を拒否して次の通信に備えるべく準備を整えて
おくことができる。
【0057】さらに、請求項5に記載した発明の通信装
置によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
の通信装置による効果に加えて、子機を使用した通話中
に画像情報の受信がある場合であっても、子機からの制
御コマンドを待つ必要なくあらかじめ設定登録された受
信条件に基づいて受信動作が制御されるので、子機を使
用するユーザは、何ら受信動作に必要な操作を行うこと
なく、たとえば画像情報の印字出力、記憶保存、あるい
は画像情報の受信を禁止するといったさまざまな受信条
件に自動的に対応することができる。
【0058】さらに、請求項6に記載した発明の記憶媒
体によれば、記憶されたプログラムに基づいてCPUを
動作させることにより、請求項1に記載の通信装置の動
作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる通信装置の一実施形態としてフ
ァクシミリ装置の構成を示した回路ブロック図である。
【図2】ファクシミリ装置における通話中データ受信処
理の動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU 2 NCU 3 RAM 4 モデム 5 ROM 6 EEPROM 7 ゲートアレイ 8 コーデック 9 DMAC 11 読取部 12 印字部 13 操作部 14 表示部 15 無線交信部 17 公衆電話回線 21 コントローラ部 22 無線交信部 23 表示部 24 操作部 25 送受話部 A 親機 B 子機

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信回線を介して他の端末装置との間で
    音声信号および画像情報を互いに交換できる装置本体を
    備え、その装置本体を親機として親機/子機間の交信を
    可能とした通信装置であって、 上記子機を使用して上記他の端末装置との間で音声信号
    による通信中、画像情報の送信開始前に通知される信号
    を受信したか否かを検定する信号受信検定手段と、 上記信号受信検定手段により受信したとの検定結果が得
    られた場合、上記装置本体にて画像情報を受信するか否
    かといった選択事項を上記子機に対して照会する選択事
    項照会手段と、 上記選択事項照会手段による照会に応じて上記子機から
    発行される制御コマンドに基づいて、上記装置本体にお
    ける画像情報の受信動作を制御する受信動作制御手段と
    を有することを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 上記選択事項照会手段による照会に応じ
    て上記子機から画像情報を印字出力する旨の制御コマン
    ドが発行された場合、上記受信動作制御手段は、上記他
    の端末装置からの送信に応じて受信した画像情報を印字
    出力させる、請求項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 上記選択事項照会手段による照会に応じ
    て上記子機から画像情報を保存する旨の制御コマンドが
    発行された場合、上記受信動作制御手段は、上記他の端
    末装置からの送信に応じて受信した画像情報をメモリに
    記憶させる、請求項1または請求項2に記載の通信装
    置。
  4. 【請求項4】 上記選択事項照会手段による照会に応じ
    て上記子機から画像情報を受信しない旨の制御コマンド
    が発行された場合、上記受信動作制御手段は、上記他の
    端末装置からの画像情報を受信することなく通信状態を
    解除する、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    通信装置。
  5. 【請求項5】 上記受信動作制御手段は、上記子機から
    の制御コマンドに応じて受信動作を制御する以外に、子
    機または上記装置本体を操作してあらかじめ設定登録さ
    れた受信条件に基づいて受信動作を制御している、請求
    項1ないし請求項4のいずれかに記載の通信装置。
  6. 【請求項6】 通信回線を介して他の端末装置との間で
    音声信号および画像情報を互いに交換できる装置本体を
    備え、その装置本体を親機として親機/子機間の交信を
    可能とした通信装置を制御するためのプログラムを記憶
    した記憶媒体であって、 上記子機を使用して上記他の端末装置との間で音声信号
    による通信中、画像情報の送信開始前に通知される信号
    を受信したか否かを検定するための信号受信検定プログ
    ラムと、 上記信号受信検定プログラムに基づいて受信したとの検
    定結果が得られた場合、上記装置本体にて画像情報を受
    信するか否かといった選択事項を上記子機に対して照会
    するための選択事項照会プログラムと、 上記選択事項照会プログラムに基づく照会に応じて上記
    子機から発行される制御コマンドに基づいて、上記装置
    本体における画像情報の受信動作を制御するための受信
    動作制御プログラムとを含むプログラムを記憶したこと
    を特徴とする記憶媒体。
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