JP3058905B2 - 窯業用転写紙及び窯業製品の製造方法 - Google Patents

窯業用転写紙及び窯業製品の製造方法

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JP3058905B2 JP2260133A JP26013390A JP3058905B2 JP 3058905 B2 JP3058905 B2 JP 3058905B2 JP 2260133 A JP2260133 A JP 2260133A JP 26013390 A JP26013390 A JP 26013390A JP 3058905 B2 JP3058905 B2 JP 3058905B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、陶磁器、ガラス、琺瑯等に模様を付ける窯
業用転写紙(以下単に転写紙という)、及び、該転写紙
を利用した窯業製品の製造方法に関するものである。
《従来の技術》 第6図は、従来の転写紙のうちのスライド紙を示す断
面図である。
この従来の転写紙Aは、陶磁器等に用いるセラミック
絵具を含む印刷インキによって印刷した模様の層10と、
この模様の層10の上面に形成したビニール系、セルロー
ズ系の合成樹脂層11とからなるフィルムFを澱粉糊等の
水溶性の糊層12を介して台紙13の上面に形成してなるも
のである。
この転写紙Aの製造方法は、模様を写したポジフィル
ムをシルク版に焼き付け、該模様を転写紙Aの糊層12の
表面にシルクスクリーン印刷で印刷して模様の層10を形
成し、さらに該模様の層10の上面に合成樹脂を塗布する
のである。
そして、転写紙Aの使用方法は、該転写紙Aを水に浸
してフィルムFから台紙13を剥し、さらにフィルムFを
被転写物の表面に貼り付けて焼成するのである。
この焼成によって合成樹脂層11が蒸発して無くなり、
模様の層10の主成分であるセラミック絵具が一旦溶けて
常温で固化し、該固化したセラミック絵具によって模様
が被転写物に描かれるのである。
《発明が解決しようとする課題》 前記のように従来の転写紙Aは、水溶性の糊層12の表
面に模様の層10を印刷し、該模様の層10を合成樹脂層11
で被覆するようにしている。
そして従来は、模様を施す手段としてシルクスクリー
ン印刷を採用していたため、同じ模様の製品を大量生産
しなければコストが高くつき、少量生産に不向きなもの
であった。
ところで、現在は簡易な印刷手段として乾式複写機が
普及している。この乾式複写機は前記シルクスクリーン
印刷等通常の印刷のようにいちいち版を作る必要がない
ため少量の複製を作るのに適している。
そこで本発明者は、転写紙Aに乾式複写機で模様を複
写し、もって少量の製品を低コストで製造することを考
えたが、実験の結果従来の転写紙Aでは実現不可能であ
ることが分かった。すなわち、従来のように糊層12の表
面にトナーによる模様の層を形成しようとして乾式複写
機で複写すると、乾式複写機のトナーを定着させる約18
0℃の温度によって糊層12が変質してしまい、トナーが
剥離し易くなるのである。
そこで本発明の第一の目的は、乾式複写機によって転
写可能な状態で模様を複写し得る転写紙を提供すること
にある。
また、第二の目的は、オリジナリティーの高い少量の
窯業製品を低コストで製造できる製造方法を提供するこ
とにある。
《課題を解決するための手段》 上記第一の目的を達成するため本発明は、台紙と、台
紙の表面に形成した水溶性の糊層と、糊層の表面に形成
した合成樹脂層と、合成樹脂層の表面に形成した結合材
の耐熱性面状層と、からなり、前記結合材の耐熱性面状
層の表面に乾式複写機のトナーを加熱定着させて模様を
複写し、さらに糊層を水溶させ台紙を剥がして被転写物
の表面に貼り付けると共にその貼り付け状態のまま焼成
することにより前記耐熱性面状層を融着させてトナーを
被転写物に定着させるようにした転写紙を提供する。
また、第二の目的を達成するため本発明は、台紙と、
台紙の表面に形成した水溶性の糊層と、糊層の表面に形
成した合成樹脂層と、合成樹脂層の表面に形成した結合
材の耐熱性面状層と、からなる転写紙を使用し、前記結
合材の耐熱性面状層の表面に乾式複写機のトナーを加熱
定着させて模様を複写し、さらに糊層を水溶させ台紙を
剥がして被転写物の表面に貼り付けると共にその貼り付
け状態のまま焼成することにより前記耐熱性面状層を融
着させてトナーを被転写物に定着させ且つその焼成でト
ナーを変色させるようにした窯業製品の製造方法を提供
する。
《作用》 乾式複写機のトナーを定着させる際に加わる高熱が結
合材の耐熱性面状層に作用し糊層や合成樹脂層に直接作
用しないから、糊層や合成樹脂層にそのような熱による
悪影響が生じない。従って本発明の転写紙は乾式複写機
を使って加熱定着させたトナーが全く剥離しない。
そして、トナーを定着させた転写紙を貼って被転写物
を焼成すると、結合材の耐熱性面状層の働きによってト
ナーが被転写物に定着する。この焼成によってトナー中
の鉄分の発色により模様は茶色になる。
また、乾式複写機を用いて転写紙に模様を複写するた
め、オリジナルの少量品が低コストでできる。
《実施例》 以下に本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第5図は、本発明の転写紙Bの断面図である。
転写紙Bは、スライド紙形式のものであり、下から台
紙1、糊層2、合成樹脂層3、結合材の耐熱性面状層4
の積層構造である。
糊層2は、澱粉糊等水溶性のものであり、前記台紙1
と後述するフィルムFを一体に結合する役割を持ち、転
写紙Bを水に浸すと溶けてフィルムFと台紙1との結合
を解く。
合成樹脂層3は、例えばビニール系、セルローズ系の
ものを使用し、結合材の耐熱性面状層4と一体になって
フィルムFを構成するものであり、焼成時の熱で蒸発す
る。
結合材の耐熱性面状層4は、陶磁器等に用いるセラミ
ック絵具の透明釉薬を印刷オイルに混練し、これをシル
クスクリーン印刷により合成樹脂層3の表面に薄く面状
に塗布したものである。本発明では、この結合材の耐熱
性面状層4がセラミック絵具の透明釉薬を主成分として
いて耐熱性の高い点に着目し、該耐熱性面状層4を転写
紙Bの表面に配置して結合材の耐熱性面状層4自体にト
ナーTを定着させるようにしている。
次に、前記転写紙Bを利用して窯業製品を製造する方
法について説明する。
先ず、転写紙Bに模様を付けるために第2図のような
原稿5を作成する。この模様の原稿5は、例えばプライ
ベートなスナップ写真や卒業写真、或は寄せ書き等であ
り、ここでいう模様とは文字や記号を含む広い概念であ
る。
この原稿5を乾式複写機(図示せず)の原稿台に置
き、転写紙Bの表面(結合材の耐熱性面状層4)に原稿
5を複写する。なお、乾式複写機による複写とは、原稿
5の模様通りにトナーTを紙面に吸着させ、これをヒー
トローラー(図示せず)で約180℃に加熱して定着させ
ることをいうが、もちろんこれに類する簡易な印刷手段
を含む。
次に転写紙Bを短時間(数十秒)水に浸す。そうする
と糊層2が溶けて第3図のようにフィルムFから台紙1
が剥れる。
そして、第4図のようにフィルムFを被転写物である
例えば湯飲み茶碗6の表面に貼り付ける。
最後に、この湯飲み茶碗6を焼成する。この焼成条件
は、使用する窯によって種々異なるが、例えば一般的な
試験窯を使用して720℃〜850℃で約2〜3時間焼成すれ
ばよい。
こうして焼成することにより、トナーTの鉄分が発色
して茶色の模様が浮かび上がり、かつ、結合材の耐熱性
面状層4の透明釉薬の溶融・固化によってトナーTが湯
飲み茶碗6の表面にしっかりと定着する。
《発明の効果》 以上のように本発明の転写紙は、台紙、糊層、合成樹
脂層、耐熱性面状層の順に重ねた構造であるため、乾式
複写機のトナーを定着させる際に加わる高熱が結合材の
耐熱性面状層に作用し糊層や合成樹脂層に直接作用しな
いから、糊層や合成樹脂層にそのような熱による悪影響
が生じない。従って乾式複写機を使って加熱定着させた
トナーが剥離するという不具合が完全に解消でき、原稿
通りの模様を被転写物に確実に転写することが可能にな
る。
また、この転写紙を利用し、乾式複写機による複写に
よって転写紙の表面にトナーを定着させ、該転写紙で被
転写物に絵付けするようにすれば、個人のプライベート
な写真や卒業記念の写真、或は寄せ書き等を簡単に被転
写物の表面に焼き付けることができ、しかも従来の印刷
のような製版を必要としないため極めて低コストになる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼成後の被転写物を示す斜視図、第2図は模様
の原稿を示す斜視図、第3図は転写紙のフィルムから台
紙を剥離した状態を示す斜視図、第4図はフィルムを被
転写物に貼り付けた状態を示す斜視図、第5図は本発明
の転写紙を示す断面図、第6図は従来の転写紙を示す断
面図である。 1……台紙、2……糊層、3……合成樹脂層、4……結
合材の耐熱性面状層、6……被転写物、B……窯業用転
写紙、T……トナー。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台紙と、 台紙の表面に形成した水溶性の糊層と、 糊層の表面に形成した合成樹脂層と、 合成樹脂層の表面に形成した結合材の耐熱性面状層と、
    からなり、 前記結合材の耐熱性面状層の表面に乾式複写機のトナー
    を加熱定着させて模様を複写し、さらに糊層を水溶させ
    台紙を剥がして被転写物の表面に貼り付けると共にその
    貼り付け状態のまま焼成することにより前記耐熱性面状
    層を融着させてトナーを被転写物に定着させるようにし
    たことを特徴とする窯業用転写紙。
  2. 【請求項2】台紙と、 台紙の表面に形成した水溶性の糊層と、 糊層の表面に形成した合成樹脂層と、 合成樹脂層の表面に形成した結合材の耐熱性面状層と、
    からなる窯業用転写紙を使用し、 前記結合材の耐熱性面状層の表面に乾式複写機のトナー
    を加熱定着させて模様を複写し、さらに糊層を水溶させ
    台紙を剥がして被転写物の表面に貼り付けると共にその
    貼り付け状態のまま焼成することにより前記耐熱性面状
    層を融着させてトナーを被転写物に定着させ且つその焼
    成でトナーを変色させるようにしたことを特徴とする窯
    業製品の製造方法。
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JP3871099B2 (ja) * 1999-01-21 2007-01-24 株式会社リコー トナー画像を有する転写シート及びこれを用いるトナー画像焼き付け方法

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