JPH04135798A - 窯業用転写紙及び窯業製品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、陶磁器、ガラス、琺瑯等に模様を付ける窯業
用転写紙（以下単に転写紙という）、及び、該転写紙を
利用した窯業製品の製造方法に関するものである。

（従来の技術） 第６図は、従来の転写紙のうちのスライド紙を示す断面
図である。

この従来の転写紙Ａは、陶磁器等に用いるセラミック絵
具を含む印刷インキによって印刷した模様の層１０と、
この模様の層１０の上面に形成したビニール系、セルロ
ーズ系の合成樹脂層１１とからなるフィルムＦを澱粉糊
等の水溶性の糊層１２を介して台紙１３の上面に形成し
てなるものである。

この転写紙Ａの製造方法は、模様を写したポジフィルム
をシルク版に焼き付け、該模様を転写紙Ａの糊層１２の
表面にシルクスクリーン印刷で印刷して模様の層１０を
形成し、さらに該模様の層１０の上面に合成樹脂を塗布
するのである。

そして、転写紙Ａの使用方法は、該転写紙Ａを水に浸し
てフィルムＦから台紙１３を剥し、さらにフィルムＦを
被転写物の表面に貼り付けて焼成するのである。

この焼成によって合成樹脂層１１が蒸発して無くなり、
模様の層１０の三成分であるセラミック絵具が一旦溶け
て常温で固化し、該固化したセラミック絵具によって模
様が被転写物に描かれるのである。

（発明が解決しようとする課題） 前記のまうに従来の転写紙Ａは、水浴性の糊層１２の表
面に模様の層１０を印刷じ、該模様の層１０を合成樹脂
層１１で被覆するようにしている。

そして従来（よ、模様を施す手段としてシルクスクリー
ン印刷を採用していたため、同じ模様の製品を大量生産
しなければコストが高（つき、少量生産に不向きなもの
であった。

ところで、現在：＝簡易な印刷手段として乾式複写機が
普及している。この乾式複写機（ま前記シルクスクリー
ン印刷等通常の印刷のようにいちいち版を作る必要がな
いため少量の複製を作るのに通しでいる。

そこで本発明者（＝、転写紙Ａに乾式複写機で模様を複
写し、もって少量の製品を低コストで製造することを考
えたが、実験の結果従来の転写紙Ａでは実現不可能であ
ることが分かった。すなわち、従来のように糊層１２の
表面にトナーによる模様の層を形成しようとして乾式複
写機で複写すると、乾式複写機のトナーを定着させる約
１８０°Ｃの温度によって糊層１２が変質してしまい、
トナーが剥離し易くなるのである。

そこで本発明の第一の目的は、乾式複写機によって転写
可能な状態で模様を複写し得る転写紙を提供することに
ある。

また、第二の目的は、オリジナリテイ−の高い少量の窯
業製品を低コストで製造できる製造方法を提供すること
にある。

（課題を解決するための手段） 上記第一の目的を達成するため本発明は、乾式複写機の
トナーを被転写物に定着させる結合材の面状層を有し、
さらに前記トナーを定着させ得る耐熱性を有する材質の
面状層を表面に配置してなる転写紙を提供するものであ
る。

また、第二の目的を達成するため本発明：よ、前記転写
紙の表面に乾式複写機で模様を複写し、この転写紙の少
なくとも模様と結合材の面状層とを含むフィルムを被転
写物の表面に貼り付け、さらに該被転写物を焼成１−で
被転写物にトナーを定着させるようにした窯業製品の製
造方法を提供するものである。

（作用） 乾式複写機のトナーを定着させ得る耐熱性を有する材質
の面状層を転写紙の表面に配置したため、熱による影響
を受けることなく乾式複写機で転写紙に複写できる。

そして、トナーを定着させた転写紙を貼って被転写物を
焼成すると、結合材の面状層の働きによってトナーが被
転写物に定着する。この焼成によってトナー由の鉄分の
発色により模様は茶色になる。

また、乾式複写機を用いて転写紙に模様を複写するため
、オリジナルの少量品が低コストでできる。

（実施例） 以下に本発明の実施例を図面を全脂しつつ説明する。

第５図は、本発明の転写紙Ｂの断面図である。

転写紙Ｂは、スライド紙形式のものであり、下から台紙
１、糊層２、合成樹脂層３、結合材の面状層４の積層構
造である。

糊層２は、澱粉糊等水溶性のものであり、前記台紙ｌと
後述するフィルムＦを一体に結合する役割を持ち、転写
紙Ｂを水に浸すと溶けてフィルムＦと台紙１との結合を
解（。

合成樹脂層３は、例えばビニール系、セルローズ系のも
のを使用し、結合材の面状層４と一体になってフィルム
Ｆを構成するものであり、焼成時の熱で蒸発する。

結合材の面状層４：＝、陶磁器等に用いるセラミック絵
具の透明釉薬を印刷オイルに混練し、これをシルクスク
リーン印刷により合５２＃！！、脂層３の表面、こ簿く
ｉ状、こ塗布したものである。本発明で：＝。

この結合材の面状層４がセラミック絵具の透明釉薬を主
成分としていて耐熱性の高い点に着目し、該面状層４を
転写紙Ｂの表面に配置して、結合材の面状層４自体にト
ナーＴを定着させるようにしている。

次に、前記転写紙Ｂを利用して窯業製品を製造する方法
について説明する。

先ず、転写紙Ｂに模様を付けるために第２図のような原
稿５を作成する。この模様の原稿５は、例えばプライベ
ートなスナップ写真や卒業写真、或は寄せ書き等であり
、ここでいう模様とは文字や記号を含む広い概念である
。

この原稿５を乾式複写機（図示せず）の原稿台に置き、
転写紙Ｂの表面（結合材の面状層４）に原稿５を複写す
る。なお、乾式複写機による複写とは、原稿５の模様通
りにトナーＴを紙面に吸着させ、これをヒートローラー
（図示せず）で約１８０℃に加熱して定着させることを
いうが、もちろんこれに類する簡易な印刷手段を含む。

次に転写紙Ｂを短時間（数十秒）水に浸す。そうすると
糊層２が忍けて第３図のようにフィルムＦから台紙１が
剥れる。

そして、第４図のようにフィルムＦを被転写物である例
えば湯飲み茶碗６の表面に貼り付ける。

最後に、この湯飲み茶碗６を焼成する。この焼成条件は
、使用する窯によって種々異なるが、例えば−船釣な試
験窓を使用して７２０℃〜８５０°Ｃで約２〜３時間焼
成すればよい。

こうして焼成することにより、トナーＴの鉄分が発色し
て茶色の模様が浮かび上がり、かつ、結合材の面状層４
の透明釉薬の溶融・固化によってトナーＴが湯飲み茶碗
６の表面にしっかりと定着される。

（発明の効果） 以上のように本発明の転写紙Ｂは、トナーを定着させる
に十分な耐熱性を有する材質の面状層を表面に配置した
ため、従来困難であった乾式複写機により転写可能な状
態で模様を複写することができる。しかも、転写紙Ｂは
、従来通りのシルクスクリーン印刷等にも使用できる多
様性がある。

また、この転写紙Ｂを利用し、乾式複写機による複写に
よって転写紙Ｂの表面にトナーを定着させ、該転写紙Ｂ
で被転写物に絵付けするようにすれば、個人のプライベ
ートな写真や卒業記念の写真、或は寄せ書き等を簡単に
被転写物の表面に焼き付けることができ、しかも従来の
印刷のような製版を必要としないため極めて低コストに
なる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は焼成後の被転写物を示す斜視図、第２図は模様
の原稿を示す斜視図、第３図は転写紙のフィルムから台
紙を剥離した状態を示す斜視図、第４図はフィルムを被
転写物に貼り付けた状態を示す斜視図、第５図は本発明
の転写紙を示す断面図、第６図は従来の転写紙を示す断
面図である。 ４・・・結合材の面状層（耐熱性を有する材質の面状層
）、６・・・被転写物、Ｂ・・・窯業用転写紙、Ｆ−・
・フィルム、Ｔ・・・トナ 特許出願人　　　美濃粘土株式会社 代理人　弁理士　　　武　蔵　　　武 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）乾式複写機のトナーを被転写物に定着させるため
   の結合材の面状層を有し、さらに前記トナーを定着させ
   得る耐熱性を有する材質の面状層を表面に配置してなる
   ことを特徴とする窯業用転写紙。
2. （２）前記窯業用転写紙の表面に乾式複写機で模様を複
   写し、この窯業用転写紙の少なくとも模様と結合材の面
   状層とを含むフィルムを被転写物の表面に貼り付け、さ
   らに該被転写物を焼成して被転写物にトナーを定着させ
   るようにしたことを特徴とする請求項１に記載された窯
   業用転写紙を利用した窯業製品の製造方法。