JPS6318015Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は手造り印版用ネガフイルムに関する。

従来技術 従来の印版用ネガフイルムは細かい形で鋭い形
の文字、図を充分に抽出することができない欠点
がある。また、写真製版法においては、装置を必
要とし、操作も複雑であるなどの欠点がある。

考案が解決しようとする問題点 本考案者は先に鉛筆などで描出する手作り印版
用ネガフイルムを考案した（実願昭58−103418
号）。本考案は印刷された活字、画などの正確な
印影を容易に得ることができる印版作成に必要な
手造り印版用ネガフイルムを提供することを目的
とする。

問題点を解決するための手段 本考案の手造り印版用ネガフイルム４は、ポリ
エステルの如き合成樹脂の透明フイルム１の一面
に、離型剤層２を形成し、離型剤層２の上に、ア
ルミニウム層３またはマスキングインキ層３を形
成してなるものである。

実施例 透明フイルム１の素材合成樹脂は、電子複写機
で用いられるトーナーに使用する合成樹脂より融
点が高いものを用いる必要があり、例えばポリエ
ステルが好ましい。離型剤およびマスキングイン
キは通常のものでよく、離型剤としては例えばケ
イ素樹脂、マスキングインキとしては例えば帝国
インキ株式会社製マスキングインキ、商標ラブシ
ルバーがある。

透明フイルム１、離型剤層２、マスキングイン
キ層３、アルミニウム層３などの厚さ、ネガフイ
ルム４の大きさはそれぞれ適宜定めることがで
き、離型剤層２、マスキングインキ層３は通常の
塗布法で、アルミニウム層は通常の蒸着法でそれ
ぞれ形成することができる。

電子複写機で複写して得たコピー５上に、ネガ
フイルム４のアルミニウム層３またはマスキング
インキ層３を密着させて重ね合せ、電子複写機の
トーナーの合成樹脂の融点より高温であつて、透
明フイルム１の融点より低温である温度、例えば
200℃に加熱した加熱アイロンで、ネガフイルム
４上より加熱加圧した後ネガフイルム４をコピー
５より離すと、コピー５の文字、図６に当接した
部分だけ、アルミニウム層３またはマスキングイ
ンキ層３が、コピー５のトーナーの合成樹脂が溶
融接着することによつて、剥離される。

なお、加熱アイロンで加熱、加圧する代りに、
通常の加熱金属ローラーで加熱加圧してもよい。

このネガフイルムを、感光樹脂版、例えば東京
応化工業株式会社製水溶性感光樹脂版、商標ミラ
クロン．MF−100、上に重ねて、太陽光線また
は紫外線ランプで３〜５分間露光後、水洗して印
刷版面を得た。

この印刷版面を用いて、活字、画などの細かい
線、鋭い線が美麗、正確に印刷された。

考案の効果 本考案の手造り印版用ネガフイルムによれば、
活字、画などの細かい線、鋭い線、美麗、正確な
画線の印影を容易に印刷することができる印版を
容易にうることができ、しかも写真製版法などの
如き複雑な装置、操作なしで、容易に手造り印版
をつくることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の手造り印版用ネガフ
イルムの縦断面図、第２図はコピー上に第１図の
ネガフイルムを重ね合わせたものの縦断面図、第
３図は第２図のものを加熱加圧後、ネガフイルム
をコピーより離し、コピーの文字、図に当接した
部分だけアルミニウム層またはマスキングインキ
層が剥離されたネガフイルムの平面図、第４図は
第３図のＡ−Ａ線断面図、そして第５図は第４図
のネガフイルムをコピーから離した後のコピーの
縦断面図である。 １：透明フイルム、２：離型剤層、３：アルミ
ニウム層またはマスキングインキ層、４：ネガフ
イルム、５：コピー、６：文字、図。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポリエステルの如き合成樹脂の透明フイルム１
   の一面に、離型剤層２を形成し、離型剤層２の上
   に、アルミニウム層３またはマスキングインキ層
   ３を形成してなる手造り印版用ネガフイルム。