JP3057964U - 建築物の床用排水孔金物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート建築物の床面に設置する従来の
建築物の床用排水孔金物はゴミの流入を阻止することが
できず、排水管路内にゴミが詰まりやすく、一旦ゴミが
詰まるとそれを取り除くのは極めて困難であった。 【解決手段】 筒状をなしたたて樋挿入部分１と、この
たて樋挿入部分１の上方にこれと着脱自在に連通したド
ーム状格子部分６とからなる建築物の床用排水孔金物に
おいて、その内部空間内に上下を隔てる網状体９を着脱
自在に取付けたことを特徴とする建築物の床用排水孔金
物。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は建築用金物、詳しくはゴミ詰まりをなくした建築物の床用排水孔金 物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

コンクリート建築物などの床面に設置し、雨水、排水等を補集し、樋管に流し 込む建築物の床用排水孔金物は、排水設備の一つとしてなくてはならないもので ある。この建築物の床用排水孔金物にはいろいろな形状のものが存在するが、主 なものは排水用の樋管に挿入される筒状の部分と、この筒状の部分に連通した格 子部分とからなっており、格子部分が床面から上方に露出する様に設置される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

床面を流れる雨水や排水はこの格子部分を通って、筒状部分に流れ込み、樋管 を伝って外部に排出されるのであるが、落ち葉やゴミ等が雨水や排水に混って筒 状部分や樋管につまることが多く、大きな問題であった。なお、格子部分は言う までもなく格子状になっており、大きなゴミはこの格子部分に引っかかり、通過 が阻止されるが、この格子部分を通過してしまう比較的小さなゴミが問題なので あり、これが詰まりの原因となっていた。

【０００４】 今までの建築物の床用排水孔金物にはこの詰まりを防ぐ為の方策は何ら取られ ておらず、竣工直後は良いとしても、何年も経過するうちに小さなゴミが内部に 付着し出して、ついには排水管路を閉塞し、雨水や排水を溢れさせることが多か った。

【０００５】 格子部分の目を小さくすればゴミの通過を防ぐことができるが、目を小さくす ると泥などが詰まりやすく、雨水などの通過がスムーズに行かなくなり、又、デ ザイン上の要請からも無闇に目を小さくすることは出来ず、更に、この格子部分 に引っかかったゴミを取り除くのもなかなか面倒であり、根本的な解決策にはな り得なかった。

【０００６】 この考案は建築物の床用排水孔金物に関する上記従来の問題点を解決すること を目的とするものであり、外観上は従来の建築物の床用排水孔金物と全く同じで あるにもかかわらず、小さなゴミの通過を阻止することができ、ゴミ詰まりを起 すことがなく、ゴミの除去も容易である新規な建築物の床用排水孔金物を提供せ んとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案は、筒状をなしたたて樋挿入部分１と、このたて樋挿入部分１の上方 にこれと着脱自在に連通したドーム状格子部分６とからなる建築物の床用排水孔 金物において、その内部空間内に上下を隔てる網状体９を着脱自在に取付けるこ とにより上記課題を解決せんとするものである。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１はこの考案に係る建築物の床用排水孔金物の一実施形態の断面図、図２は 一部を切欠いて描いたその平面図、図３はその要部の斜視図である。

【０００９】 図中１は筒状をなしたたて樋挿入部分であり、床面２を貫通して設けられてい るたて樋管３の上端にピッタリと挿入できる様になっている。このたて樋挿入部 分は下方の円筒部分４とこの円筒部分４の上方に位置するラッパ状に拡径した皿 状部５からなっており、主に鋳物によって形成されている。

【００１０】 一方、図中６は同じく鋳物製の格子部分であり、ドーム状に膨出した形態をな しており、縦方向に多数のスリット７が形成されており、このスリット７を通し て外側から雨水や排水が流れ込む様になっている。又、この格子部分６の下縁８ は上述のたて樋挿入部分１の皿状部５に嵌め込まれ、一体化する様になっている 。なお、これら構成自体は既存の建築物の床用排水孔金物と全く同じである。

【００１１】 一方、このたて樋挿入部分１と格子部分６によって形成される内部空間には上 下を隔てる網状体９が着脱自在に位置せしめられている。図３はこの網状体９の 斜視図であり、円形の外枠１０の内側にはドーム状に金網１１が張設されており 、外枠１０の複数箇所からは下方へ向って針金製の取付足１２が延設され、この 取付足１２がたて樋管３の内側に弾性的に圧接することにより、網状体９を保持 する様になっている。

【００１２】 なお、この実施の形態においては網状体９は上方へ膨張したドーム形をなして いるが、図４に示すものの様に下方へ膨出した形状のものでも良く、又、図５に 示すものの様に平らな円盤状のものでも良い。

【００１３】 この考案に係る建築物の床用排水孔金物は従来の建築物の床用排水孔金物と同 様、雨水や排水が流れる床面２に設置して使用するものであり、格子部分６のス リット７を通過したゴミや落葉などは網状体９によって捕集され、たて樋管３へ は流れ込まなくなる。

【００１４】 従って、ゴミや落葉などを原因とするたて樋管３その他排水管路の詰まりは防 止され、常にスムーズな排水が確保される。なお、網状体９は着脱自在なので多 量のゴミが付着したときは取りはずしてゴミの除去を簡単に行うことができる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案に係る建築物の床用排水孔金物は上述の通り、排水管路へのゴミの流 入を確実に阻止することができると共に、内部にたまったゴミの除去も極めて容 易であり、コンクリート建築物の排水をより確実に実施し、雨水などの滞留に伴 う水漏れ等を防ぐことができ、極めて実用的なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る建築物の床用排水孔金物の一実
施形態の断面図。

【図２】一部を切欠いて描いたその平面図。

【図３】その要部の斜視図。

【図４】その要部の他の実施の形態の斜視図。

【図５】その要部の他の実施の形態の斜視図。

【符号の説明】

１ たて樋挿入部分 ２ 床面 ３ たて樋管 ４ 円筒部分 ５ 皿状部 ６ 格子部分 ７ スリット ８ 下縁 ９ 網状体 １０ 外枠 １１ 金網 １２ 取付足

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状をなしたたて樋挿入部分１と、この
   たて樋挿入部分１の上方にこれと着脱自在に連通したド
   ーム状格子部分６とからなる建築物の床用排水孔金物に
   おいて、その内部空間内に上下を隔てる網状体９を着脱
   自在に取付けたことを特徴とする建築物の床用排水孔金
   物。