JP3057196U - 二次製品用の振動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動時の騒音の発生を軽減でき、又型枠の大
きさや形で制約を来さないよう形成した、使い勝手の良
い二次製品用の振動装置を提供する。 【解決手段】 型枠１を載置するためのテーブル状の振
動台２と、この振動台２を振動させるためのモータ５と
を備える。上記振動台２の上面を、面状の防音材４で覆
う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、二次製品用の振動装置に関し、更に詳しくはコンクリートの二次製 品を製造する際に使用する二次製品用の振動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の振動装置としては、例えばモータによってテーブル状の振動台を 振動させるよう、形成されたものがある。この従来装置の場合は、振動台の上に 型枠を載せ、この型枠の全体を振動台と共に振動させ、コンクリート等の打設材 を、型枠の隅々まで行き渡らせて空気泡を抜き、コンクリートを締め固めるもの である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところでこの種の振動装置は、上記の通り、振動台の上に型枠を載せ、型枠の 全体を振動させてコンクリートを締め固めるものであるから、振動時に型枠と振 動台との間で騒音が発生することを避けられない。

【０００４】 従ってこの種の振動装置は、振動時に発生するこの種の騒音が作業者に聴覚障 害等を生じさせたり、周辺住民に迷惑をかけることがないよう、騒音の発生を極 力抑えることができるよう、形成されているのが望ましい。

【０００５】 しかるに従来装置の場合は、型枠を載置する振動台の上面が単に金属面に形成 されているのが通例であったから、従来装置を使用すると、運転時に大きな振動 音、衝撃音が発生する、という問題点があった。

【０００６】 而してこの場合、この種の振動装置を、例えば振動台の上面に型枠を固定する ための固定手段を備えて形成するのでは、型枠の取り付け、取り外しという面倒 な作業を伴うだけではなく、固定手段に対応できる大きさ等に形成した型枠しか 利用できない、という新たな問題が生じることになる。

【０００７】 本考案は、このような従来の実情に鑑み、提案されたものである。 従って本考案の技術的課題は、振動時の騒音の発生を軽減でき、又型枠の大き さや形で制約を来さないよう形成した、使い勝手の良い二次製品用の振動装置を 提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。

【０００９】 即ち本考案は、図１に示されるように、型枠１を載置するためのテーブル状の 振動台２と、この振動台２を振動させるためのモータ５とを備えた二次製品用の 振動装置であって、上記振動台２の上面が、面状の防音材４で覆われたことを特 徴とする（請求項１）。

【００１０】 ここで面状の防音材４としては、ゴムシート、合成樹脂製のシート等があるが 、この内、本考案では防音材４が、硬質性の樹脂シートでなるのが好ましい（請 求項２）。

【００１１】 この場合は、硬質性であることから、型枠１に対する振動の伝達性を落とすこ とがなく、又樹脂製であるため、製品価格を低コスト化できる、という利点があ る。

【００１２】 又本考案の場合、硬質性の樹脂シートとしては、例えばナイロンシートが好ま しい（請求項３）。

【００１３】 この場合は、ナイロンの持つ耐衝撃性、滑り特性、耐摩耗性等の特徴から、防 音材４としての寿命が長くなり、メンテナンスコスト、ランニングコストを安価 にできる、という利点がある。

【００１４】 而して本考案は、振動台２の上面の全体が同じ厚さの防音材４で覆われている 場合に限定されるものではない。即ち本考案は、図４、図５に示されるように、 厚さの異なる防音材４で、振動台２の上面が覆われているのでも良い（請求項４ ）。

【００１５】 この場合は、型枠１や打設材の重量に応じて、例えば型枠１等が重量のある場 合は厚い防音材４ａの上に、軽い場合は薄い防音材４ｂの上に型枠１を載せ、振 動の加減と騒音の軽減とのバランスを、型枠１等の重量に応じて適宜調整、変更 できる、という利点がある。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。

【００１７】 図１等において、１は型枠であり、２はこの型枠１を載置するためのテーブル 状の振動台である。この振動台２は、この実施形態では平面視で方形状に形成さ れている。３は、振動台２の四隅に設けられた支脚である。この支脚３は、防振 ゴムを備え、上下左右に振動自在に形成されている。

【００１８】 上記振動台２の上面は、面状の防音材４で覆われている。この防音材４は、硬 質性の樹脂シートとしての例えばナイロンシートで形成されている。

【００１９】 ５は、上記の振動台２を振動させるためのモータである。このモータ５は、振 動台２の下面の中央位置に、振動台２と一体状に設けられている。

【００２０】 次に本考案振動装置の作用を説明する。 作業者は、図１に示されるように、型枠１を振動台２の上面に載置し、コンク リート６を打設する。モータ５が始動すると、振動台２を介して型枠１が振動す る。その結果コンクリート６は、例えばセメントペーストと砂などの細骨材が水 平方向の振動によって液状化して砂利等の粗骨材の隙間をうめ、空気泡などの空 間を満たし、締め固まる。

【００２１】 この場合本考案の振動装置では、振動台２の上面が防音材４で覆われているか ら、型枠１と振動台２の上面との接触音が防音材４で吸収され、騒音が抑えられ る。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、型枠を載置するためのテーブル状の振動台と、 この振動台を振動させるためのモータとを備えた二次製品用の振動装置であって 、上記振動台の上面が、面状の防音材で覆われたものである。

【００２３】 従って本考案を使用すれば、振動時に型枠と振動台の上面との間で発生する騒 音を軽減でき、又振動台の上面の載置スペースを狭小化させることがないから、 型枠の大きさや形等で制約を受けることがない、という実用上優れた効果を奏す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案振動装置の使用状態時の好適な一実施形
態を示す要部断面図である。

【図２】同上振動装置の斜視図である。

【図３】同上振動装置の要部拡大斜視図である。

【図４】同上振動装置の他の実施形態を示す平面図であ
る。

【図５】図４のＶ−Ｖ線おける断面図である。

【符号の説明】

１ 型枠 ２ 振動台 ３ 支脚 ４ 防音材 ４ａ 厚い防音材 ４ｂ 薄い防音材 ５ 振動モータ ６ コンクリート

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 型枠を載置するためのテーブル状の振動
   台と、この振動台を振動させるためのモータとを備えた
   二次製品用の振動装置であって、上記振動台の上面が、
   面状の防音材で覆われたことを特徴とする二次製品用の
   振動装置。
2. 【請求項２】 防音材が、硬質性の樹脂シートであるこ
   とを特徴とする請求項１記載の二次製品用の振動装置。
3. 【請求項３】 防音材が、ナイロンシートであることを
   特徴とする請求項２記載の二次製品用の振動装置。
4. 【請求項４】 厚さの異なる防音材で、振動台の上面が
   覆われたことを特徴とする請求項１、２又は３記載の二
   次製品用の振動装置。