JP3055968B2 - トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート - Google Patents

トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート

Info

Publication number
JP3055968B2
JP3055968B2 JP3136401A JP13640191A JP3055968B2 JP 3055968 B2 JP3055968 B2 JP 3055968B2 JP 3136401 A JP3136401 A JP 3136401A JP 13640191 A JP13640191 A JP 13640191A JP 3055968 B2 JP3055968 B2 JP 3055968B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
toner
film
adhesive film
printing method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3136401A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04361086A (ja
Inventor
薫 山本
Original Assignee
株式会社新禅
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社新禅 filed Critical 株式会社新禅
Priority to JP3136401A priority Critical patent/JP3055968B2/ja
Publication of JPH04361086A publication Critical patent/JPH04361086A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3055968B2 publication Critical patent/JP3055968B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電複写機用トナーを
使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シートに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】美しい模様や色彩で彩られた品々は、人
々の心を満たし生活に潤いを与える。しかし、普通の庶
民には、金や銀、宝石をふんだんに用いて美しく飾った
日用品などは高価すぎて全く手が出ない。そこで、より
一般的には、絵付けによって装飾が行われるようになっ
た。
【0003】現代の絵付けは、工業的にはプリントなど
の印刷手段によって行われる傾向が強い。けれども、曲
率の大きい曲面に絵付けを行うときには、版元紙が部分
的に曲面上から浮き上がってしまったりして、普通のプ
リント印刷がうまくできないという欠点があったのであ
る。
【0004】曲面の中でも特に円筒面に絵付けを行うと
きにはロール印刷などが可能だし、球面などでは通称タ
コ印刷と呼ばれる方法が可能であるが、いずれの方法に
よっても、版を起こさなければならないために、多品種
少量生産には向かない。かといって、手書きで絵付けを
行ったりしては製品がとても高価なものになってしまう
のであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明におい
ては、立体曲面に対しても絵付け可能で、しかも多品種
少量生産にも充分対応可能であり、それでいて低コスト
でもあるような印刷手段を提供することを技術的課題と
する。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明においては、表面
にアクリル樹脂を有する台紙上に水溶性糊膜を設け、該
糊膜の表面に静電複写機用のトナーを所定の図柄に定着
させてなるシートを、上記トナーを有する糊膜面が被転
写物に接するように、転写対象上に載置し、上記台紙を
剥離した後、加熱して、上記トナーによる図柄を上記転
写対象に転写し、その後に、糊膜を除去するという方法
で、上記課題を解決した。
【0007】かかる本発明では、転写印刷法で多種多様
の図柄を容易に印刷可能とするため、版を起こすことが
不要で、印刷コストを抑えることができる。また、後の
実施例に示す如く、アクリル樹脂コーティングした剥離
紙やアクリルフィルム等のように表面にアクリル樹脂を
有するものを台紙とするため、剥離可能な状態で、水溶
性糊膜が、台紙上に安定して形成できる。従って、伸縮
変形し易い水溶性糊膜上にトナーを定着するという手段
を採用できるため、曲面にも、完全に貼り付けて使用で
き、あらゆる曲面にプリント印刷可能としたのである。
【0008】なお、本発明は、表面にアクリル樹脂を有
する台紙上に、水溶性糊膜を形成し、該糊膜上に静電複
写機用のトナーかなる転写用図柄を設けた転写シートを
も提供する。
【0009】
【実施例】 以下、本発明を図面に示す実施例に基づい
て説明する。
【0010】図1に示す例では、水濡れにもある程度の
耐性を示す、上質紙の類のパルプ紙11の片面にシリコ
ン樹脂を均一に塗布する。更に、このシリコン層12
上から、アクリル樹脂をコーティングして、紙質を強化
する。かくして得られる強化剥離紙の剥離面に、水溶性
の糊剤を塗布して糊膜2を形成する。この糊剤は、繊維
風合調整用の水溶性合成樹脂液剤(日華化学株式会社
製:品名カセゾールO−5)に水溶性のシリコン消泡剤
を10%程度添加したものを、水で適度に希釈したもの
である
【0011】上記のようにして転写シートが得られる
が、強化剥離紙上に塗布された糊膜は後にシート状に
引き剥がすことができる。
【0012】このような転写シートを用い、正方形のタ
イルの表面にプリントを行う。まず、転写シートの糊
2の側を複写面として、静電複写機(キャノン株式会
社;キャノンピクセルDio)でカラー倒立複写する。
複写する図柄は転写シート(B4判)よりずっと小さく
7cm四方のタイルに見合った大きさであり、転写後、
転写シートから図柄を複写した部分だけを切り出す。
【0013】この後、切り出した転写紙からトナー3に
よる図柄を有する糊膜の端部を僅かに引き起こし(図
2、図3参照)、転写対象の転写位置、つまり本実施例
ではタイルの表面に、糊膜を下にして転写シート片
を被せる。次いで、糊膜の端部を押さえて強化剥離紙
を引き剥がし、トナー3の図柄に接する糊膜だけをタ
イル表面に残して、剥離紙を取り去る。タイル表面
に残った糊膜2上のトナー3の図柄が転写位置からずれ
ていないかを確認した後、糊膜の上から厚さ1mm程
度の布を載せて、温度約160℃で25秒程ホットプレ
スを行う(図4参照)
【0014】プレス後、馬棟で擦って糊膜を更にタイ
に密着させ、自然冷却し、次に軟化用溶剤を糊膜
に浸み込ませて糊膜を寒天状に軟化させてから、トナ
がタイル上に残っていることを確認しながら糊膜
をゆっくりと引き剥がす(図5参照)。最後にタイル
を140〜150℃くらいの温度で約30分程焼け
ば、トナーの構成する図柄がタイルに強固に転写さ
せる。なお、糊膜の軟化に用いた軟化用溶剤は、水約
20%、エチルアルコール約80%の混合溶剤で、キャ
ノン社のトナーを全く溶解しないが、糊膜を軟化さ
せることができる。溶剤にアルコールを全く添加しない
水を用いると、糊膜は直ぐに溶解していまうので、糊
を溶去させることはできるが、引き剥がし易い程度
に軟化させることは難しい。
【0015】また、転写シートは、アクリルフィルム
の上に上記例と同様の糊膜を被覆することによっても
得られる(図6参照)。そこで今度は、このアクリルフ
ィルムを利用した転写シートを使用し、陶製の皿
転写を行う。転写シートに上記例同様の倒立複写を行っ
た後、図柄の部分だけを適当な大きさに切り出す。次い
で、糊膜の端部を少しだけ引き起こし(図7参照)
転写シートを剥離用溶剤に浸して糊膜若干軟化させ
てから、転写位置に転写シートを載せ、アクリルフィル
を剥がし取る。本実施例では、転写対象たる陶製の
が平板ではなく、転写位置も凹状に湾曲している。
そこで、アクリルフィルムを剥がし取ってから、若干
軟化している糊膜を軟らかい布で押さえて、陶製の皿
の曲面に密着させる。このとき、余分な剥離用溶剤を
糊膜の下から外へ押し出すようにして密着させてやる
と良い。
【0016】この後、ドライヤーで熱風吹き付けて
(図8参照)、トナー図柄を陶製の皿に転写し、
自然冷却してから、軟化用溶剤をたっぷり含んだティッ
シュを糊膜上に被せ、軟化用溶剤で糊膜を軟化させ
ながらティッシュに糊膜を粘着させて、ティッシュご
と糊膜を剥ぎ取る(図9参照)。更に、陶製の皿
を、140〜150℃ぐらいの温度で約30分程焼け
トナーの構成する図柄がしっかり定着する。な
お、当該実施例で使用した軟化用溶剤は水約20%、エ
チルアルコール約80%の混合溶液、剥離用溶剤はエチ
ルアルコールである。糊膜は水溶性であり、水とエチ
ルアルコールの混合液よりも純粋なエチルアルコールの
溶けにくく軟化しにくい。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、柔軟性
に富む糊膜を用いて転写を行うので、平面上は勿論曲面
上にも転写印刷が可能となった。また、本発明の転写シ
ートは本発明の転写を行うに当り、軟らかすぎる糊膜を
剥離紙で強化して転写前の作業を容易にしている。した
がって、本発明は、非常に簡単かつ低コストで各種立体
物にプリントを行うことを可能にするもので、産業上の
利用価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例転写シートにトナーを定置したとこ
ろの模式的な断面図である。
【図2】第1実施例転写シートから糊膜を引き剥がすと
ころの模式的な断面図である。
【図3】トナーを備えた糊膜の模式的な断面図である。
【図4】ホットプレスしてタイルに図柄を転写する工程
の説明図である。
【図5】糊膜を軟化して引き剥がす工程の説明図であ
る。
【図6】第2実施例転写シートにトナーを定置したとこ
ろの模式的な断面図である。
【図7】第2実施例転写シートから糊膜を引き剥がすと
ころの模式的な断面図である。
【図8】加熱して陶製の皿に図柄を転写する工程の説明
図である。
【図9】糊膜を軟化して引き剥がす工程の説明図であ
る。
【符号の説明】
11 パルプ紙 12 シリコン層 13 アクリルコート層 1 アクリルフィルム 2 糊膜 3 トナー T タイル S 陶製の皿

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にアクリル樹脂を有する台紙上に、
    水溶性糊膜を設け、該糊膜表面に静電複写機用のトナ
    ーを所定の図柄に定着させてなるシートを、上記トナー
    を有する糊膜面が被転写物に接するように、転写対象上
    に載置し、上記台紙を剥離した後、加熱して、前記トナ
    ーによる図柄を上記転写対象に転写し、その後に、糊膜
    を除去することを特徴とするトナーを使用した転写印刷
    法。
  2. 【請求項2】 糊膜上へのトナーの定着が、静電複写に
    よって行われることを特徴とする請求項1記載の転写印
    刷法。
  3. 【請求項3】 糊膜の除去が、糊膜を溶剤で軟化させた
    後に、転写対象から糊膜を引き剥がすことによって行わ
    れることを特徴とする請求項1記載の転写印刷法。
  4. 【請求項4】 上記台紙が、シリコン樹脂を塗布した紙
    の上にアクリル樹脂コーティングしたもの又はアクリル
    フィルムであることを特徴とする請求項1〜3いずれか
    1項に記載の転写印刷法。
  5. 【請求項5】 糊膜を溶剤で軟化させた後に、台紙から
    引き剥がすことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項
    に記載の転写印刷法。
  6. 【請求項6】 上記図柄を転写対象の曲面に転写するも
    のであって、上記糊膜面と被転写物の接触が、上記糊膜
    を溶剤で軟化させた状態で、上記糊膜面を上記曲面に貼
    り付けるという方法で実施されることを特徴とする請求
    項1〜5いずれか1項に記載の転写印刷法。
  7. 【請求項7】 表面にアクリル樹脂を有する台紙上に、
    水溶性糊膜が形成されており、該糊膜上に静電複写機用
    のトナーかなる転写用図柄が設けられていることを特徴
    とする転写シート。
JP3136401A 1991-06-07 1991-06-07 トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート Expired - Fee Related JP3055968B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3136401A JP3055968B2 (ja) 1991-06-07 1991-06-07 トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3136401A JP3055968B2 (ja) 1991-06-07 1991-06-07 トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04361086A JPH04361086A (ja) 1992-12-14
JP3055968B2 true JP3055968B2 (ja) 2000-06-26

Family

ID=15174307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3136401A Expired - Fee Related JP3055968B2 (ja) 1991-06-07 1991-06-07 トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3055968B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0741338B1 (en) * 1995-05-02 2001-08-22 Canon Kabushiki Kaisha Image forming method
EP0764888B1 (en) * 1995-09-22 2001-01-03 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic decalcomania transfer medium
US6017636A (en) * 1996-04-26 2000-01-25 Shinzen Co., Ltd. Transfer system and transfer method thereof
JPH1128897A (ja) 1997-05-12 1999-02-02 Canon Inc 写し絵転写材およびこれを用いたトナー像転写方法
JP6687970B2 (ja) * 2015-05-29 2020-04-28 文右衛門 木戸 「虚階」を有したシート貼付物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04361086A (ja) 1992-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101244671A (zh) 个性化数码图像复制方法
JP2002172893A (ja) 転写シート
JP3055968B2 (ja) トナーを使用した転写印刷法及びそれに使用する転写シート
WO2008021366A1 (en) Method and apparatus for pad printing of artificial glass eyes
US6539652B1 (en) Method of a new hand iron transfer technique
JPH08310105A (ja) カラーコピーの転写方法と該方法に用いるトナー処理剤及びカラーコピーの転写用シート
JPH021372A (ja) 加熱転写法
JP3899535B2 (ja) プリント方法
JPH06262839A (ja) 電子画像形成装置を用いた、画像形成支持体による画像インスタント感圧転写方法
US2132635A (en) Method of screen process printing
JP4352385B2 (ja) トナー画像への接着剤塗布方法
JPH10325087A (ja) 電子画像形成出力装置を用いた、熱転写シ−トによるプリント物製造方法
JP3018403U (ja) カラーコピーの転写方法に用いるトナー処理剤及びカラーコピーの転写用シート
JPH09277795A (ja) 画像転写シートの製造方法
JP2004216860A (ja) 転写方法および転写用粘着剤
JPH11282191A (ja) カラーコピー用転写シートの製造方法
KR100453706B1 (ko) 복층의 전착화상을 갖는 전착화상제품의 전사제조방법
JPS62225400A (ja) 移絵の製造方法
JP2953490B2 (ja) 窯業系板材の化粧方法
JP3029402B2 (ja) 画像の転写方法
JP3049220U (ja) 弾性カラー圧感転写シール
JPH1039533A (ja) カラーコピー用転写シートの製造方法
JPH09202037A (ja) 熱転写シート及びこの熱転写シートを用いた陶磁器製品等への図柄の転写方法
JPH07110551B2 (ja) 自然石等の凹凸面に対する転写法
JP2749229B2 (ja) 複写画像物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees